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真野寺

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
真野寺
所在地 千葉県南房総市久保587番地
位置 座標: 北緯34度59分51.6秒 東経139度56分16.6秒 / 北緯34.997667度 東経139.937944度 / 34.997667; 139.937944
山号 高倉山[1]
院号 實相院
宗旨 新義真言宗
宗派 真言宗智山派
本尊 覆面千手観音(千手観世音菩薩
創建年 神亀2年(725年
正式名 高倉山實相院眞野寺
別称 真野大黒(真野大黒天)
公式サイト [1]
法人番号 8040005015577 ウィキデータを編集
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真野寺(まのじ)は、千葉県南房総市久保真野谷[2]にある真言宗智山派の寺院である。真野大黒(まのだいこく)ともいわれる。山名は高倉山。

真野寺は神亀2年(725年)開山である。本尊は覆面千手観音であり、千手観音の中でも非常に珍しいタイプである。行基の作と伝えられるが、平安時代後期・十二世紀の造像と推測される[3]

また貞観2年(860年)に慈覚大師円仁が彫ったとされる大黒天が特に有名で「朝日開運大黒天」と呼ばれている。 大黒天像の造立は鎌倉時代と推測され、関東地方に残る古像としては最大級のものである[4]。そのほかに建武2年(1335年)に仏師上総法橋が作ったとされる二十八部衆がある。二十八部衆像は、真野寺のほかには、京都三十三間堂をはじめ、東京・滋賀・熊本に重要な作例があり[5]、現存では三十例以上が知られる[6]

慈覚大師が朝日の中に大黒天を感得した日とされる2月6日(旧暦の1月6日)には、真野寺の最大の祭事である大黒天大祭が行われる。この日は真野寺の朝日開運大黒天の霊力が入った宝槌と、困難に負けない強さを得られるとされる柳守を求め、多くの参詣者で賑わう。関東八十八箇所五十七番札所、安房国札三十四ヶ所観音霊場二十五番札所、東国花の寺百ヶ寺千葉第二番札所、南総なのはな七福神

文化財(本堂内)

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出典:[7]

  • 木造千手観音像 (県有形文化財、俗に言う覆面千手観音)
  • 木造二十八部衆像(県有形文化財)
  • 風神像及び雷神像(県有形文化財)
  • 木造大黒天像  (県有形文化財、朝日開運大黒天)

その他仏像・彫刻

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  • 二天像     (本堂・修復中)
  • 木造地蔵菩薩立像(本堂)
  • 木造不動明王立像(本堂・修復中)
  • 如意輪観音坐像 (七福神堂)
  • 三宝荒神    (七福神堂)
  • 聖天      (七福神堂)
  • 七福神     (七福神堂)
  • 白寿延命地蔵菩薩(境内)
  • 水子供養地蔵菩薩(境内)
  • なでほとけ   (祈祷殿・大黒天/恵比寿)
  • 波の伊八・彫刻 (本堂欄間・祈祷殿欄間)[8]

行事

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年中行事

  • 初詣    1月1日~3日
  • 初大黒   1月6日
  • 宵大黒   2月5日
  • 大黒天大祭 2月6日
  • 柴燈護摩  6月6日
  • あじさい祭り 6月6日~7月6日
  • 風鈴涼祭  7月6日~8月半
  • 本尊覆面千手観音ご開帳 11月23日

月例行事

  • 大黒天祭   毎月6日(1月・2月除く)
  • 開運マルシェ 毎月6日(2月除く)

その他

  • 万燈祭 1月1~6日・2月5~6日・11月22~23日に、真野寺本堂への階段、男坂に提灯が飾られる

授与品

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  • 宝槌
  • 護摩札
  • 柳守
  • 放射玉
  • お札・お守り各種

交通アクセス

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脚注

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  1. ^ 混乱で高蔵山とも
  2. ^ 安房国朝夷郡久保村安房郡千歳村内久保村、丸山町久保
  3. ^ 千葉市美術館「『仏像半島ー房総の美しき仏たち』」2013年4月15日。 
  4. ^ 長南文化財修復室 (2015-03). 『木造大黒天立像保存修理報告書』. 
  5. ^ 丸山町教育委員会 (1999-03-31). 『千葉県指定有形文化財 木造二十八部衆立像、風神・雷神像保存修理報告書』. 
  6. ^ 田中公明『千手観音と二十八衆像の謎』春秋社、2019年、174頁。 
  7. ^ 県指定有形文化財(彫刻)”. 千葉県. 千葉県教育委員会. 2020年9月19日閲覧。
  8. ^ 片岡栄監修・當間隆代編著・小田嶋信行撮影 (2015-12-01). 『江戸時代の彫工 初代 波の伊八 作品集』. p. 57. 

外部リンク

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