甲型駆逐艦
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甲型駆逐艦(こうがたくちくかん)は、大日本帝国海軍の駆逐艦の艦型の一つである。陽炎型駆逐艦と夕雲型駆逐艦と合わせて甲型駆逐艦と呼ばれる[1]。
概要
[編集]甲型駆逐艦は軍縮条約の制限に縛られず、友鶴事件と第四艦隊事件の教訓を活かして復元性能・船体強度にも留意した[1]、日本海軍の艦隊型駆逐艦の集大成と言える駆逐艦級[1]。
計画
[編集]日本海軍は1939年(昭和14年)に昭和十四年度海軍軍備充実計画(通称④計画)を策定し、その中で駆逐艦(甲)18隻分の予算が成立した。うち最初の4隻(第112号艦から第115号艦)は③計画(1937年計画)に引き続き陽炎型として建造されたが、陽炎型は当初35ノットの計画速力に達せず、第116号艦(後の夕雲)からは艦尾の延長など改設計を施したものを建造する。これらは艦艇類別等級表でも別型の夕雲型とされ、同計画では11隻(第116号艦から第124、126、127号艦)が建造された。また、1隻を駆逐艦(丙)として島風(第125号艦)が建造されている。第128、129号艦は大和型戦艦(第110、111号艦)の建造予算を秘匿するためのものであり、建造されていない。
これに続く1941年(昭和16年)に策定された第五次海軍軍備充実計画(通称⑤計画)では、当初夕雲型に続く次世代型の艦隊型駆逐艦として島風型駆逐艦16隻を建造する予定であった。だが、対アメリカ戦の軍備拡充が急速に必要であったことから、同年に策定された戦時急造の計画(通称マル急計画)で夕雲型16隻が追加計画され、変更がなければ島風型16隻と夕雲型16隻の追加建造となるはずであった。
以降の駆逐艦
[編集]- 乙型駆逐艦については秋月型駆逐艦を参照。
- 丙型駆逐艦については島風 (島風型駆逐艦) を参照。
- 丁型駆逐艦については松型駆逐艦を参照。