「生理のおじさんとその娘」の版間の差分
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* 制作・著作 - [[日本放送協会|NHK]] |
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⚫ | 生理中の女性のために開発された赤い入浴剤<ref>[https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2211/30/news183.html 物議を醸した「生理中に使える真っ赤な入浴剤」販売元にインタビュー 「社内でも色やキャッチコピーに否定的な意見があった」(1/2 ページ) - ねとらぼ]</ref>など、生理にまつわる問題は何かと騒動を巻き起こすが、『[[30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい]]』や『[[恋せぬふたり]]』などの脚本を書いた吉田恵里香が本作の脚本を書いており、ドラマの終盤のラップ合戦などで「多様性」の本質を表現した<ref name="realsound1289020">[https://realsound.jp/movie/2023/03/post-1289020.html 『生理のおじさんとその娘』が浮かび上がらせた多様性の本質 脚本・吉田恵里香の熱い願い|Real Sound|リアルサウンド 映画部]</ref>。同性間の恋愛や恋愛にならない男女関係などが自然に盛り込まれているのも吉田の脚本らしい<ref name="realsound1289020"/>。 |
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また[[BE:FIRST]]のメンバーである三山凌輝が演じる橘正樹は主人公幸男の心強い後輩として描かれ、アーティストとしての一面の演技が披露された<ref name="realsound1288171">[https://realsound.jp/movie/2023/03/post-1288171.html 三山凌輝、『生理のおじさんとその娘』で発揮する後輩力 『ハイロー』とは正反対の役柄に|Real Sound|リアルサウンド 映画部]</ref>。本作は、生理についての正しい知識だけではなく、様々な偏見と無意識の差別に気付きをもたらすセリフも随所にあり、全体がコミカルで軽快な雰囲気の中、人々が健康に過ごせるようにという製作意図が感じられた<ref name="realsound1288171" />。 |
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このドラマで問い直されるべきは、「なぜ男性が生理用品に言及すると、異端児扱いされるのか?」である。男性が生理関連の話をするのに違和感を持つのは、どこかに「生理は女性だけのもの」という意識があるからで、そういう扱いを続ける姿勢こそが、生理への認知を社会から遠ざける行為である<ref>[https://news.yahoo.co.jp/byline/tanakamiho/20230425-00346762 台湾に登場した世界で唯一の月経博物館(2) 若者のめざす「月経の公平」を追う(田中美帆) - 個人 - Yahoo!ニュース]</ref>。 |
このドラマで問い直されるべきは、「なぜ男性が生理用品に言及すると、異端児扱いされるのか?」である。男性が生理関連の話をするのに違和感を持つのは、どこかに「生理は女性だけのもの」という意識があるからで、そういう扱いを続ける姿勢こそが、生理への認知を社会から遠ざける行為である<ref>[https://news.yahoo.co.jp/byline/tanakamiho/20230425-00346762 台湾に登場した世界で唯一の月経博物館(2) 若者のめざす「月経の公平」を追う(田中美帆) - 個人 - Yahoo!ニュース]</ref>。 |
2023年5月6日 (土) 16:10時点における版
生理のおじさんとその娘 | |
---|---|
ジャンル | テレビドラマ |
作 | 吉田恵里香 |
演出 | 橋本万葉 |
監修 |
高橋幸子(性教育) 冨田泰彦(医事) 浅田智穂(インティマシーコーディネーター) 晋平太(ラップ) 多根健児(スケートボード) |
出演者 |
原田泰造 上坂樹里 齋藤潤 三山凌輝 菊地凛子 堀部圭亮 山本未來 鷲尾真知子 |
ナレーター | 麻生久美子 |
音楽 | macaroom |
国・地域 | 日本 |
言語 | 日本語 |
製作 | |
制作統括 | 清水拓哉 |
プロデューサー |
大越大士 石澤かおる |
制作 | 日本放送協会 |
放送 | |
放送チャンネル | NHK総合 |
映像形式 | 文字多重放送 |
音声形式 | ステレオ放送 解説放送 |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 2023年3月24日 |
放送時間 | 金曜 22:00 - 23:13 |
放送分 | 73分 |
回数 | 1 |
公式サイト | |
特記事項: 第60回ギャラクシー賞奨励賞受賞[1] |
『生理のおじさんとその娘』(せいりのおじさんとそのむすめ)は、NHK総合で2023年3月24日の22時 - 23時13分(JST)に放送されたテレビドラマ[2]。主演は原田泰造[3]。
「生理[注 1]に詳しすぎるおじさん」として有名人になった男性と、生理を語りたくない思春期の娘が、ある炎上事件をきっかけに喧嘩し、仲直りするまでの様子が描かれる[2]。上坂樹里は、本作が地上波テレビドラマの初出演となる[5]。
制作背景
演出を手掛けた橋本万葉は、2019年に第2子の出産のために育児休暇を取得した際[6][7] 、同年のジェンダー・ギャップ指数で日本が世界121位と発表され、女性たちもジェンダーギャップのおかしさにに次々と声を上げたことをきっかけに、育児休業明けに「女性を応援するドラマを作ろう」と本作を企画した[6][8]。ドラマの題材を探していた橋本は、日本国内における生理用品の歴史について書かれた記事を見つけ、「生理用品は『フェムテック』として進化し続けている」一方で、生理をタブー視する慣習が大きく変化しておらず、ドラマの中でも「生理の描写」がないことになっている点に着目[7]。「生理」を扱うドラマにチャレンジすることを決め、脚本家やプロデューサーと議論を重ねて骨組みを作っていくうち、生理についての考えや感覚をうまく言葉で表現できないことが分かり、生理の経験がない男性にどう説明するか?に悩んだところで、橋本自身も生理のはなしをすること自体になれていなかったことに気づいた[7]。
橋本は制作にあたり、ドラマのオーディションに参加した十代や二十代の女性100名ほどに取材を行い[7]、「学校の水泳授業に出られないことに男性教師から心無い発言をされた」などのエピソードを聞き、自分たちの世代の学生時代の経験と重なったことに驚き[8]、「生理」がタブー視される要因の一つは、子どものころから生理関係の問題で傷つき、会話にもしなくなったためとみる[8]。
本作で描きたかったテーマは「生理のある人とない人とのコミュニケーション」であり[6]、ドラマの主人公を男性にしたのは、「知識はあるが生理の経験がない」男性を中心にすることで、「現状を変えるためには知識だけでは不十分である」ことを伝えたい為である[8]。
橋本は「生理の問題は女性に限定されない」と考え[6]、ドラマには「相手との関係性やコミュニケーションが大事だ」というメッセージを込めた[8]。また、生理にはネガティブなイメージが強いことから、細部まで明るく楽しい作品作りを心掛けた[6]。一方で、生理についてのとらえ方は女性同士でも複雑なため、そのあたりの事情を登場人物のキャラクターを構築する際に反映した[6]。生理の描写についても、人それぞれ感覚が異なることから、現場の女性スタッフの話を聞きながら慎重に探り、一部の描写ではアニメーションを用いた[6]。
ドラマ制作前には、埼玉医科大学助教の高橋幸子が、キャストとスタッフに生理についての講習を行っており[6]、高橋の「今は生理のコントロールをしても良い」という言葉に橋本だけでなくキャストやスタッフも驚き、さっそく自分の生理についての話し合いを始めたスタッフもいた[6]。橋本はこのドラマを通して、生理について「話したいときに話せる関係性と知識」、そして「自分の身体に向き合う、コントロールする」という点を考えて欲しいと述べている[6]。また、ドラマの現場は今も男社会だが、本作の撮影現場には他の現場では見られないほどに女性スタッフが集結し、「生理」を堂々と自然に話し合える現場を橋本はとても新鮮に感じ、この大勢の女性スタッフの目線と、ドラマ制作の指揮判断の立場にも女性が入ったことにも、このドラマを制作した意味があった[7]。なお、約1か月の撮影期間中、橋本にも2回生理が来たが、生理に伴う体調不良(月経困難症)を他のスタッフに言うことができなかった[7]。
クライマックスのラップバトルは、脚本担当の吉田のリリックを、ラッパーの晋平太が韻を踏むように直し、柚子葉のリリックは役演のMANONに「自身の目線」で書いてもらった[7]。ラップバトルを止める部分は、脚本の議論中に男性プロヂューサーから出た言葉を反映した[7]。
オーディションで出演が決まった上坂樹里は、脚本を読んで、「生理」が明るくコミカルに描かれていることに驚いたが、素直になれずに頑固な面がある「反抗期の最中の女子高生」という役柄には共感を示している[9]。上坂本人には反抗期がなかったため、父に冷たい態度をとるキャラクターが新鮮だった[5]。思春期の花は自分と重なる部分が多いため、なりきる気負いがなく、似ている部分を探しながら花と自分を照らし合わせての演技を心掛けた[10]。撮影にあたり、上坂は父に脚本を読んでもらい率直な感想を求めたところ、「本当に何も知らなかったが、新しい発見ばかりで驚いたが面白い脚本だ」と言われた[10]。また、撮影現場に女性スタッフが多いのも新鮮で、上坂の演技にも大きな助けとなり、生理に関連するシーンでも女性監督に相談しやすく、リラックスして撮影に臨むことができた[5]。上坂は本作を通して、女性も男性も新しい考え方や発見があると良いと思う[10]。性別に関係なく、「生理自体は恥ずかしいものではなく、互いに問題を共有できる」という考え方もあるのを感じてほしいと言った[10]。
2023年3月27日、NHKドラマのtwitterアカウントは、ドラマ撮影時の原田のアドリブシーンを投稿した[11]。
あらすじ
生理用品メーカー・MESORAの広報として勤務する光橋幸男は、婦人科系疾患が原因で早逝した妻・楓に代わり、仕事とともに家事も担い、娘の花のため、トイレには多種多様な生理用品を揃え、外出用の生理用品もセレクトし、使用済みの生理用品を処分していた。
ある日、幸男は自社製品のCM発表記者会見で、記者に男性の自分が生理用品に関わることがいけないかと訴える様子がSNSで拡散され、「生理のおじさん」として世間に知れ渡り、反抗期の花は学校で「生理のおじさんの娘」とイジられるようになったことから、父にいらつくようになる。
そんな折、テレビの昼の生番組「オビランチ」で幸男はコメンテーター・北城うららと「生理をオープンに語ること」の論争に熱が入り、「娘の生理周期を把握している」と発言し、番組出演者をはじめスタジオ全体の空気を凍り付かせ、SNSを炎上させてしまう。幸男は会社で経営陣から「不買運動が起きたらどうするんだ」と糾弾され、炎上を鎮静化する対策をとり、事態が鎮静化しなければ広報を辞めるよう告げられる。困り果てた幸男であったが、テレビ局で偶然見かけたうららから、男性が生理の啓蒙活動をすることには賛同できないが「家族に認められなくても、世の中のためを思って活動する姿勢」には共感していると打ち明けられ、絆を深める。
幸男は自宅で花との関係修復を試みるが、花は家出し、同級生の月坂さんの家に身を寄せる。夕食の御相伴の際、月坂さんが経血漏れを起こし、生理に理解のない兄・王助が不快な表情を浮かべ、父の孝太郎がそのことで母のまどかを責める月坂家の光景を目撃し、花は毅然と男性陣の生理に対する態度がおかしいと意見するが、そんな花に父が嫌味を言い侮辱する様子を見た月坂さんがキレたため、花は月坂さんを連れ出し自宅に戻る。
ラップ好きな花の弟・嵐は夜の公園で、憧れのラッパー柚子葉と話す機会を持つ。二人のもとにラップ仲間の少年たちが集まり、柚子葉のライバル・金剛が彼女にラップバトルを挑む。しかし柚子葉が「ダルイから無理」と口にしたため、嵐は柚子葉が生理期間中かもしれないと直感し、「地べたに座っていると身体が冷えるから立って、自分の家にはナプキンが沢山ある」と言葉をかけたところ、周囲から「童貞から誘われている」「ナプキンとかエロかよ」と茶化されてしまう。嵐は敢然と彼らに反論するが、柚子葉は嵐の手を引き、自宅に案内するよう告げる。
そのころ、幸男は自宅で部下の橘正樹が提案した「自宅での謝罪動画」の撮影準備に取りかかっていた。そこに嵐と柚子葉、そして花と月坂さんも現れ、嵐のラップが契機となり、幸男は自分の想いをラップで表現し、それを聞いた花も父の想いにラップで反論、さらに正樹と柚子葉と月坂さんも次々とラップに乗せて自分たちの本音をぶつけあう。
後日、幸男はうららの手引きで、「オビランチ」でのゲリラ謝罪を敢行し、その謝罪動画がバズりアンチが増えたものの、やがて事態は沈静化する。花は外出の前に、生理用品を自分で選んでポーチに詰めるようになった。今回の生理が発端で起こった騒動がきっかけで、月坂さんから好きだと想いを伝えられた花は、彼女にキスしてその想いに応え、二人は交際するようになる。嵐も生理で繋がった柚子葉から、ラップを教えてもらう約束を取り付ける。
広報活動を続けることになった幸男は、正樹と制作した「こんな時は婦人科に行こう! 3つのルール[注 2]」 と題した動画[注 3][注 4]を配信し、生理の啓蒙活動に励むのであった。
登場人物
主要人物
- 光橋幸男(ひかりばし ゆきお)
- 演 - 原田泰造
- 生理用品メーカーの広報マン。元生理用品の開発員。生理への理解を訴える動画がバズり、「生理のおじさん」として有名になる。
- お昼の情報番組で娘の生理周期を把握していると発言してSNSが炎上し、社内外で大問題となる。
- 妻の婦人科系疾患に気付けず治療が遅れ、若くして亡くしてしまったことを悔い、家庭の内外で生理の啓蒙に尽力するようになった。
- 光橋花
- 演 - 上坂樹里[2](幼少期:金子莉彩[13])
- 幸男の娘。高校生。父親が「生理のおじさん」として人気を集めていることにムカついている。
- 家庭環境から中学1年になるまで、生理に関してオープンな会話をすることが世間でタブー視されていることを知らなかった。
- 生理に関すること、弟のラップが世の中から消えて無くなればと考えている。
光橋家
- 光橋嵐
- 演 - 齋藤潤[3](幼少期:花井昴[14])
- 幸男の息子。中学生。花の弟。日常会話をラップにするため、花にウザがられている。
- 光橋楓
- 演 - 麻生久美子
- 幸男の亡妻。花と嵐の亡母。生前、花に父とケンカしないで仲良くするようお願いしている。
- 桜川順子
- 演 - 鷲尾真知子[15]
- 花と嵐の祖母(楓の母)。年相応の価値観、男女観をもつ。週に一、二度、家事を手伝いに光橋家に来てくれる。
MESORA
幸男が働く会社。
- 橘正樹
- 演 - 三山凌輝[3]
- 幸男の部下。幸男のことをリスペクトしている。SNSに強い。
- 吉本
- 演 - 本間剛[16]
- 幸男の炎上発言で不買運動が起こるのではないかと危惧する。
- 藤岡
- 演 - 佐藤真弓[17]
- 男性が生理用品の広報を務めたのは攻め過ぎだったと意見する。
- 若泉
- 演 - 井上肇[18]
- 幸男の炎上発言の火消しに、謝罪文より効果的な対策を行うよう指示を出す。
オビランチ
幸男が出演するお昼の情報番組。
月坂家
- 月坂さん
- 演 - まりあ[15]
- 花の同級生。圧倒的余裕をもち、俯瞰している。
- 月坂まどか
- 演 - 山本未來[15]
- 月坂さんの母。
- 月坂孝太郎
- 演 - 黒田大輔[15]
- 月坂さんの父。生理に理解のない発言を花に注意される。
- 月坂王助
- 演 - 小野匠[15]
- 月坂さんの兄。食事中に生理が始まった妹に露骨に嫌悪の感情を示す。
その他
- 柚子葉
- 演 - MANON[15]
- 嵐が憧れるラッパー。
- 金剛大樹
- 演 - 遠藤健慎[19]
- ラッパー。ラップバトルでの柚子葉のライバル。
- 遼河
- 演 - 増田怜雄[20]
- 嵐のラップ仲間。
- 男子生徒
- 演 - 三谷麟太郎[21]、新井真悟[13]
- 花の高校の同級生。花を生理のおじさんの娘とイジってくるが、父の炎上発言事件の際は同情してお菓子をくれる。
- 金子まりあ
- 演 - 阿部桃子[22]
- MESORAのスポーツ用生理用品のCM発表記者会見に登壇したアスリート。
- 花の中学時代の同級生
- 演 - 金田静奈[23]、山﨑七海[23]
- 学校で生理が始まり、花からナプキンをあけっぴろげに渡されるが、世間では生理の話題がタブー視されていることを花に教える。
スタッフ
- 作 - 吉田恵里香[2]
- ナレーション - 麻生久美子[2]
- 音楽 - macaroom[3]
- 演出 - 橋本万葉[2]
- 性教育考証 - 高橋幸子[24]
- 医事指導 - 冨田泰彦[25]
- インティマシーコーディネーター - 浅田智穂[25]
- ラップ指導 - 晋平太[25]
- スケートボード指導 - 多根健児[25]
- OPタイトル - シシヤマザキ
- 制作統括 - 清水拓哉[3]
- プロデューサー - 大越大士[3]、石澤かおる[3]
- 制作・著作 - NHK
評価
生理中の女性のために開発された赤い入浴剤[26]など、生理にまつわる問題は何かと騒動を巻き起こすが、『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』や『恋せぬふたり』などの脚本を書いた吉田恵里香が本作の脚本を書いており、ドラマの終盤のラップ合戦などで「多様性」の本質を表現した[27]。同性間の恋愛や恋愛にならない男女関係などが自然に盛り込まれているのも吉田の脚本らしい[27]。
またBE:FIRSTのメンバーである三山凌輝が演じる橘正樹は主人公幸男の心強い後輩として描かれ、アーティストとしての一面の演技が披露された[28]。本作は、生理についての正しい知識だけではなく、様々な偏見と無意識の差別に気付きをもたらすセリフも随所にあり、全体がコミカルで軽快な雰囲気の中、人々が健康に過ごせるようにという製作意図が感じられた[28]。
このドラマで問い直されるべきは、「なぜ男性が生理用品に言及すると、異端児扱いされるのか?」である。男性が生理関連の話をするのに違和感を持つのは、どこかに「生理は女性だけのもの」という意識があるからで、そういう扱いを続ける姿勢こそが、生理への認知を社会から遠ざける行為である[29]。
脚注
注釈
- ^ 医学用語では『月経』と呼ばれる[4]
- ^ 3か月以上無月経が続くとき、3週間以上生理の出血が続くとき、1か月に3回以上出血があるとき は、婦人科を受診することを薦めている。
- ^ ドラマのエンディングシーンに流され、表記されていた「#自分のカラダだから」というフレーズは、NHKが国際女性デーに合わせて展開しているキャンペーンで実際に用いられている[12]。画面に表示されていたQRコードも、実際に読み取りが可能である。
- ^ 2023年3月27日、NHKドラマのtwitterアカウントが、この動画部分を切り出して投稿したnhk_dramasのツイート(1640171781125226497)。本作の性教育考証を担当した高橋もこの投稿を引用し、「産婦人科に行こう!3のルール完全版」を投稿したsakko_t0607のツイート(1640342300168536066)。
出典
- ^ 受賞作 アーカイブ - NPO法人 放送批評懇談会
- ^ a b c d e f “ドラマ「生理のおじさんとその娘」に原田泰造、上坂樹里、齋藤潤、三山凌輝、菊地凛子”. 映画ナタリー. ナターシャ (2023年1月18日). 2023年1月18日閲覧。
- ^ a b c d e f g h “特集ドラマ「生理のおじさんとその娘」制作開始のお知らせ”. NHKドラマ. NHK (2023年1月18日). 2023年1月18日閲覧。
- ^ 遠見才希子,荻並トシコ『マンガでわかる 子どもと一緒に楽しく学ぶ性教育』ナツメ社、3 feb 2023、72-73頁。ISBN 978-4-8163-7320-6。
- ^ a b c 【TV Bros. WEB】 上坂樹里インタビュー 反抗期の娘を演じるために「お父さんと弟のそれぞれに接する際にどれだけテンションの差を見せられるか意識しました」
- ^ a b c d e f g h i j 橋本万葉(インタビュアー:木川誠子)「生理やPMS、セクシャル分野まで女性のカラダの悩みを解決する情報メディアサイト 生理×男性の組み合わせが話題! NHK特集ドラマ『生理のおじさんとその娘』演出・橋本万葉さんの挑戦」『フェムテック tv』、TWIN PLANET、2023年3月22日 。2023年3月24日閲覧。
- ^ a b c d e f g h ドラマ「生理のおじさんとその娘」制作の裏側で考えたこと ~生理を言語化するのってむずかしい!~
- ^ a b c d e 石原真樹 (2023年3月11日). “タブー視の風潮に 女性の生理に向き合う 24日、NHK総合「生理のおじさんとその娘」 話し合うきっかけに”. 東京新聞 TOKYO Web. 中日新聞東京本社. 2023年3月24日閲覧。
- ^ “本日22時~放送『生理のおじさんとその娘』出演・上坂樹里にインタビュー!役への想いや10の質問も♡”. CanCam.jp(キャンキャン). 小学館 (2023年3月24日). 2023年3月24日閲覧。
- ^ a b c d 娘とお父さんが"生理"をめぐってバトル!? 上坂樹里出演ドラマ『生理のおじさんとその娘』が話題! - Seventeen-Web
- ^ nhk_dramasのツイート(1640251054154498048)
- ^ “#自分のカラダだから”. NHK みんなでプラス - みんなの声で社会をプラスに変える. 2023年3月26日閲覧。
- ^ a b クラージュキッズ [@courage_kids1] (2023年3月24日). "【ドラマ出演情報】…". X(旧Twitter)より2023年3月25日閲覧。
- ^ テアトルアカデミー [@theatreacademy] (2023年3月24日). "【齋藤潤*花井昴】…". X(旧Twitter)より2023年3月25日閲覧。
- ^ a b c d e f g “人物相関図はこちら!”. 生理のおじさんとその娘. 日本放送協会 (2023年3月8日). 2023年3月25日閲覧。
- ^ “本間剛”. クリオネ. 2023年3月25日閲覧。
- ^ 佐藤 真弓 [@satomayuuun] (2023年3月24日). "本日こちらにほんのりちょろりしております! 3/24 夜10時~(NHK)". X(旧Twitter)より2023年3月25日閲覧。
- ^ “井上 肇 TV”. Y.K OFFICE. 2023年3月25日閲覧。
- ^ 遠藤 健慎 Kenshin Endo KC [@kenshinendo_official] (2023年1月25日). "NHK特集ドラマ 「生理のおじさんとその娘」 #金剛大樹 ラッパーです。 #晋平太 さんに監修して頂きました。 是非に。 #余談 晋平太さんは俺の中学生時代からの間違いなくレジェンド。 KOK22、俺の中で晋平太vsK-rushは間違いなくベストバウト。最高でした。 こういった形で交わることができて幸せでした。 年始1発目、最高のスタートです。". Instagramより2023年3月24日閲覧。
- ^ “3/24放送 NHK特集ドラマ「生理のおじさんとその娘」出演”. 松竹エンタテインメント. 2023年3月24日閲覧。
- ^ 三谷麟太郎 [@rintaro_mitani] (2023年1月18日). "『生理のおじさんとその娘』に出演させていただきます…". X(旧Twitter)より2023年3月25日閲覧。
- ^ 阿部 桃子 Momoko Abe [@momokoabeofficial] (2023年3月23日). "こんばんは🌝 明日3月24日(金)22:00〜 NHK特集ドラマ「生理のおじさんとその娘」に金子まりあ役で少しだけ出演します😌🙏 是非見ていただきたいです♡ #生理のおじさんとその娘 #NHK". Instagramより2023年3月24日閲覧。
- ^ a b 山﨑七海 [@nanami_yamazaki.official] (2023年1月18日). "NHK特集ドラマ「生理のおじさんとその娘」にワンシーンですが参加しました! 2023年3月24日(金)<総合>よる10:00~11:13(73分)オンエアです! ぜひご覧下さい! 同じ事務所の静奈ちゃんと共演してます!! #nhk #生理のおじそんとその娘#ドラマ#山﨑七海". Instagramより2023年3月24日閲覧。
- ^ sakko_t0607の2023年3月24日のツイート、2023年3月24日閲覧。
- ^ a b c d “「生理のおじさんとその娘」オールスタッフ”. 生理のおじさんとその娘. 日本放送協会 (2023年3月8日). 2023年3月25日閲覧。
- ^ 物議を醸した「生理中に使える真っ赤な入浴剤」販売元にインタビュー 「社内でも色やキャッチコピーに否定的な意見があった」(1/2 ページ) - ねとらぼ
- ^ a b 『生理のおじさんとその娘』が浮かび上がらせた多様性の本質 脚本・吉田恵里香の熱い願い|Real Sound|リアルサウンド 映画部
- ^ a b 三山凌輝、『生理のおじさんとその娘』で発揮する後輩力 『ハイロー』とは正反対の役柄に|Real Sound|リアルサウンド 映画部
- ^ 台湾に登場した世界で唯一の月経博物館(2) 若者のめざす「月経の公平」を追う(田中美帆) - 個人 - Yahoo!ニュース
関連項目
- 雨の日 - 2021年にNHKで放送された、生理を題材にしたドラマ
- 作りたい女と食べたい女 - ドラマの第2話で、生理痛で苦しむ主人公に、産婦人科の受診を勧めるシーンがある
- 生理の貧困 - 本作の中で、柚子葉が食費を削ってナプキンを買っているという描写がある