「イタリアの音楽」の版間の差分
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[[File:Old violin.jpg|thumb|現在のバイオリン属の楽器は、その形状が、イタリア半島出身の弦楽器製作者たちにより確立されたと考えられている。]] |
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'''[[イタリア半島]]'''は、中世から近・現代まで長きにわたり、おもに作曲・演奏・理論・楽器製造などの分野で[[西洋音楽]]の発展に画期をもたらし、その最先端をゆく音楽家を生み出し続けたことから、歴史的な'''[[音楽]]先進地域'''であったと見なされる(その地域は今日の[[イタリア|イタリア共和国]]の領土とほぼ一致する)<ref>{{Cite web|title=Italy - Music {{!}} Britannica|url=https://www.britannica.com/place/Italy/Music|website=www.britannica.com|accessdate=2021-12-18|language=en}}</ref>。たとえば西洋伝統音楽における代表的な楽器である[[バイオリン]]属や[[ピアノ]]などの多くは、おもにイタリア半島の出身で、イタリア語を母国語とする製造者によってその原型が確立されたものである。また、現在も世界中で通用する音楽関連の専門用語・術語の多くは、[[イタリア語]]の単語や表現語である。 |
'''[[イタリア半島]]'''は、中世から近・現代まで長きにわたり、おもに作曲・演奏・理論・楽器製造などの分野で[[西洋音楽]]の発展に画期をもたらし、その最先端をゆく音楽家を生み出し続けたことから、歴史的な'''[[音楽]]先進地域'''であったと見なされる(その地域は今日の[[イタリア|イタリア共和国]]の領土とほぼ一致する)<ref>{{Cite web|title=Italy - Music {{!}} Britannica|url=https://www.britannica.com/place/Italy/Music|website=www.britannica.com|accessdate=2021-12-18|language=en}}</ref>。たとえば西洋伝統音楽における代表的な楽器である[[バイオリン]]属や[[ピアノ]]などの多くは、おもにイタリア半島の出身で、イタリア語を母国語とする製造者によってその原型が確立されたものである。また、現在も世界中で通用する音楽関連の専門用語・術語の多くは、[[イタリア語]]の単語や表現語である。 |
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== 日本人研究者がその謬見をもとに「イタリア音楽」を評した例 == |
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西洋音楽学の研究者である[[黒坂俊昭]]<ref>{{Cite web|title=SOAI UNIV.|url=http://dbsara.cloudapp.net/Trm/Detail.aspx?uid=137|website=dbsara.cloudapp.net|accessdate=2021-12-18}}</ref>は、「イタリア人らの関与する音楽」または「イタリア音楽」に言及し、その西洋音楽史における重要性は「歌うこと・旋律をつくること」の巧みさに起因したとの独断に基づき、次のごとく評している<ref>{{Cite web|title=イタリア音楽とは|url=https://kotobank.jp/word/%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%82%A2%E9%9F%B3%E6%A5%BD-31168|website=コトバンク|accessdate=2021-12-18|language=ja|first=日本大百科全書(ニッポニカ),ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典,世界大百科事典|last=第2版}}</ref>。 |
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{{Quotation|2000年に及ぶ西洋芸術音楽の歴史のなかで、[[イタリア人]]はつねにその展開に大きく貢献し、かなり長期にわたって主導権を握っていた。イタリア人は、元来「歌うこと」「[[旋律]]をつくること」が得意であり、彼らの関与する芸術音楽も[[声楽]]が中心であった。16世紀後半から17世紀にかけて現在の器楽曲の原型となる器楽が声楽から自立したが、その自立もイタリア音楽なくしてはありえなかった。そのころイタリアでは、[[オペラ]]や[[オラトリオ]]といった大形式の声楽曲が生まれ、それらはその後300年以上の間、西洋音楽のみならず西洋近代社会においてもっとも重要な芸術となった。一方、16世紀以前は西洋音楽自体に純粋器楽曲の概念が希薄であり、ほとんどすべての楽曲が声楽曲であったために、「よく歌う旋律」をもつイタリア音楽の果たす役割がかなり大きかったことはいうまでもない。|黒坂俊昭}}ただし、「16世紀以前は...ほとんどすべての楽曲が声楽曲であった」との断定は、今日における西洋音楽史の知見からすればまったくの誤謬であり、訂正を要する。たとえば、中世から近世にいたるまで、リュートその他の小楽器や教会のオルガンなどが単独で、歌を伴わずに盛んに演奏されたことが史実であるとの認識が確定している。したがって、「16世紀後半から17世紀にかけて現在の器楽曲の原型となる器楽が声楽から自立した」との言説も史実に反する。また、16世紀以前の西洋音楽では[[多声音楽]]の作曲技法が主流であったため、そのような時代に、「よく歌う旋律を特徴とするイタリア音楽の果たす役割が大きかった」とする見解も、根拠を欠くものである。 |
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== 音楽のジャンル == |
== 音楽のジャンル == |
2023年4月11日 (火) 10:03時点における版
イタリア半島は、中世から近・現代まで長きにわたり、おもに作曲・演奏・理論・楽器製造などの分野で西洋音楽の発展に画期をもたらし、その最先端をゆく音楽家を生み出し続けたことから、歴史的な音楽先進地域であったと見なされる(その地域は今日のイタリア共和国の領土とほぼ一致する)[1]。たとえば西洋伝統音楽における代表的な楽器であるバイオリン属やピアノなどの多くは、おもにイタリア半島の出身で、イタリア語を母国語とする製造者によってその原型が確立されたものである。また、現在も世界中で通用する音楽関連の専門用語・術語の多くは、イタリア語の単語や表現語である。
音楽のジャンル
日本人にとっては、現在も世界の劇場で上演される多くのオペラ作品の作者や、歴史的な名歌手の多くがいずれもイタリア人であることから、「オペラの本場はイタリアである」とのイメージを抱いている人が多くみられる(イタリア・オペラを参照)。なお、オペラの他にも、バラータやマドリガル、フロットラやビラネラ、カンツォネッタなど、日本でよく知られているイタリア音楽の作品形式は幅広い。
主な音楽家
- いわゆる「中世音楽」に対応する時代の作曲家(14世紀ごろまでに活動)
- いわゆる「ルネサンス音楽」に対応する時代の作曲家(15世紀から16世紀ごろまで活動)
- いわゆる「バロック音楽」に対応する時代の作曲家(17世紀~18世紀前半ごろまで活動)
- 初期
- 中期
- 後期
- いわゆる「古典派」に対応する時代の作曲家(18世紀後半ごろに活動)
- いわゆる「ロマン派音楽」に対応する時代の作曲家(19世紀~20世紀初頭ごろまで活動)
- 前期
- 中期
- 後期
- その作品が「近代音楽」に分類される時代の作曲家(20世紀初頭ごろ以降に活動)
- その作品が「現代音楽」に分類される時代の作曲家
主な楽派
- アンブロジウス派ミラノ聖歌(Canto ambrosiano di Milano)
- イタリア新音楽技法(Ars nova italiana)
- バルディ邸のカメラータ(Camerata de' Bardi)
- ヴェネツィア楽派
- ローマ楽派
- ナポリ楽派
- 聖チェチリア音楽運動(Movimento ceciliano)
- ローマ教会音楽派(Musica ecclesiastica romana)
- イタリア室内声楽派(Camerismo vocale italiano)
- イタリア新古典主義(Neolcassicismo musicale italiano)
- イタリア青年世代オペラ作曲家(Giovane scuola italiana)
- ヴァグナー模倣派(Wagneristi italiani)
- 国際オペラ派(Opera internazionale)
- 異国趣味オペラ派(Esotismo musicale)
- イタリア器楽派(Strumentismo italiano)
- 「1880年」世代(Generazione "dell'Ottanta")
- 未来主義音楽(Musica futurista)
主な楽器
脚注
- ^ “Italy - Music | Britannica” (英語). www.britannica.com. 2021年12月18日閲覧。
外部リンク
- 日本大百科全書・黒坂俊昭『イタリア音楽』 - コトバンク
- ブリタニカ百科事典『Music of Italy』