「カルパティア山脈とヨーロッパ各地の古代及び原生ブナ林」の版間の差分
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'''カルパティア山脈とヨーロッパ各地の古代及び原生ブナ林'''(カルパティアさんみゃくとヨーロッパかくちのこだいおよびげんせいブナりん)は、ヨーロッパ18か国にまたがる[[国際連合教育科学文化機関|ユネスコ]]の[[世界遺産]]([[自然遺産_(世界遺産)|自然遺産]])登録物件である。登録名は単なる「ブナ林」だが、日本の[[ブナ林]]とは異なり、[[ヨーロッパブナ (植物)|ヨーロッパブナ]]の森林を対象とする。当初、[[カルパティア山脈|東カルパティア山脈]]に残る |
'''カルパティア山脈とヨーロッパ各地の古代及び原生ブナ林'''(カルパティアさんみゃくとヨーロッパかくちのこだいおよびげんせいブナりん)は、[[ヨーロッパ]]18か国にまたがる[[国際連合教育科学文化機関|ユネスコ]]の[[世界遺産]]([[自然遺産_(世界遺産)|自然遺産]])登録物件である。登録名は単なる「ブナ林」だが、日本の[[ブナ林]]とは異なり、[[ヨーロッパブナ (植物)|ヨーロッパブナ]]の森林を対象とする。この一連のブナ林は、[[最終氷期]]以降のヨーロッパにおけるヨーロッパブナの生息域の拡大に伴う陸域[[生態系]]の変遷と再定着、そしてヨーロッパブナの遺伝的[[適応 (生物学)|適応]]を示す良い例であり、[[北半球]]に広く分布している[[ブナ属]]の歴史と[[進化]]を理解するために不可欠なものである<ref name=":4">{{Cite web |title=Ancient and Primeval Beech Forests of the Carpathians and Other Regions of Europe |url=https://whc.unesco.org/en/list/1133/ |website=UNESCO World Heritage Centre |access-date=2023-05-05 |language=en}}</ref>。 |
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当初、[[カルパティア山脈|東カルパティア山脈]]に残るヨーロッパブナの[[原生林]]が、ヨーロッパに残る同種の森林の中でも樹齢、種類の多様さ、木々の大きさ、範囲の広さなどの点で突出した価値を持つとして、世界遺産に登録された。そのときは[[スロバキア]]と[[ウクライナ]]が共有する「'''カルパティア山脈のブナ原生林'''」だったが、2011年には[[ドイツ]]中部・北西部にある15箇所のブナ林が追加され「'''カルパティア山脈のブナ原生林とドイツの古代ブナ林'''」となった。2017年にさらに9か国が追加されて現在の名称になり、2021年にさらに6か国が加わった。 |
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== 登録対象 == |
== 登録対象 == |
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登録対象はウクライナの15箇所、[[イタリア]]の13箇所、[[ルーマニア]]の12箇所、[[ブルガリア]]の9箇所、[[スペイン]]の6箇所、スロバキア・ドイツ・[[オーストリア]]・[[ベルギー]]の各5箇所、[[ポーランド]]の4箇所、[[クロアチア]]・[[フランス]]の各3箇所、[[アルバニア]]・[[スロベニア]]・[[スイス]]の各2箇所、[[ボスニア・ヘルツェゴビナ]]と[[チェコ]]・[[北マケドニア]]の各1箇所の計18か国の94箇所の[[自然保護区]]である<ref name=":0">{{Cite web |title=Ancient and Primeval Beech Forests of the Carpathians and Other Regions of Europe - maps |url=https://whc.unesco.org/en/list/1133/maps/ |website=UNESCO World Heritage Centre |access-date=2023-02-27 |language=en}}</ref>。 |
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登録対象はウクライナの6箇所とスロバキアの4箇所、ドイツの15箇所の計25箇所、ほか15か国の自然保護区である。 |
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===ウクライナ・スロバキア=== |
===ウクライナ・スロバキア・ポーランド=== |
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行政区分上は、 |
ウクライナ・スロバキア・ポーランドの指定箇所はそれぞれ近接しており、行政区分上は、ほとんど[[ザカルパッチャ州|ザカルパッチャ地方]]に含まれており、スロバキアの登録対象は全て[[プレショウ県]]に含まれている。 |
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保護区別に見た場合、ウクライナの対象のうち5箇所は、ユネスコの[[生物圏保護区]]に登録されている{{仮リンク|カルパティア生物圏保護区|en|Carpathian Biosphere Reserve}}(Carpathian Biosphere Reserve)に含まれ<ref name=":1">{{Cite web |title=Carpathian Biosphere Reserve, Ukraine |url=https://en.unesco.org/biosphere/eu-na/carpathian |website=UNESCO |date=2020-02-19 |access-date=2023-02-27 |language=en}}</ref>、1箇所は同じく生物圏保護区に登録されている{{仮リンク|東カルパティア生物圏保護区|en|East Carpathian Biosphere Reserve}}(East Carpathian Biosphere Reserve)に属する{{仮リンク|ウジャンスキ国立自然公園|en|Uzhanskyi National Nature Park}}(Uzhanskyi National Nature Park)に属している<ref name=":2">{{Cite web |title=East Carpathians Transboundary Biosphere Reserve, Poland/Slovakia/Ukraine |url=https://en.unesco.org/biosphere/eu-na/east-carpathians |website=UNESCO |date=2019-04-19 |access-date=2023-02-27 |language=en}}</ref>。他には{{仮リンク|シネヴィル国立自然公園|en|Synevyr National Nature Park}}(Synevyr National Nature Park)の4箇所、{{仮リンク|ザチャロヴァニ・クライ国立自然公園|en|Zacharovanyi Krai National Nature Park}}(Zacharovanyi Krai National Nature Park)の2箇所および同じく生物圏保護区に登録されている{{仮リンク|ロストチア生物圏保護区|en|Roztochia Biosphere Reserve}}(Roztochia Biosphere Reserve)<ref name=":3">{{Cite web |title=Roztocze Transboundary Biosphere Reserve, Poland/Ukraine |url=https://en.unesco.org/biosphere/eu-na/roztocze |website=UNESCO |date=2019-06-14 |access-date=2023-02-27 |language=en}}</ref>および{{仮リンク|ゴルガニ自然保護区|en|Gorgany Nature Reserve}}(Gorgany Nature Reserve)も含まれる<ref name=":0" />。 |
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スロバキアの5箇所は、東カルパティア生物圏保護区に属する{{仮リンク|ポロニニ国立公園|en|Poloniny National Park}}(Poloniny National Park)とその緩衝地域の保護区({{仮リンク|ロジョック国立自然保護区|sk|Rožok (národná prírodná rezervácia)}})および{{仮リンク|ハヴェショヴァー|sk|Havešová|label=ハヴェショヴァー自然保護区}}と{{仮リンク|ヴィホルラット山|sk|Vihorlat (vrch)|label=ヴィホルラット景観保護区}}にそれぞれ含まれている<ref name=":0" />。 |
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ポーランドの4箇所は東カルパティア生物圏保護区に属する{{仮リンク|ビェシュチャディ国立公園|en|Bieszczady National Park}}(Bieszczady National Park)に属する<ref name=":0" />。 |
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=== ルーマニア === |
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ルーマニアの指定箇所は同国最北部と南部カルパチア山脈の2つの区域に集中しており、{{仮リンク|ネラ峡谷・ベウシュニツァ国立公園|en|Nera Gorge-Beușnița National Park}}(Nera Gorge-Beușnița National Park)の1箇所、{{仮リンク|コジア国立公園|en|Cozia National Park}}(Cozia National Park)の2箇所、{{仮リンク|ドモグレッド=ヴァレア・チェルネイ国立公園|en|Domogled-Valea Cernei National Park}}(Domogled-Valea Cernei National Park)の3箇所、{{仮リンク|グロシイ・ツィブレシュルイ|en|Groșii Țibleșului}}(Groșii Țibleșului)の2箇所、{{仮リンク|セメニック=カラシュ峡谷国立公園|en|Semenic-Caraș Gorge National Park}}(Semenic-Caraș Gorge National Park)の1箇所、{{仮リンク|ストランブ=バイウツ|en|Strâmbu-Băiuț}}(Strâmbu-Băiuț)の1箇所などが含まれる<ref name=":0" />。 |
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=== ブルガリア === |
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ブルガリアの指定箇所は全て[[バルカン山脈]]に位置する{{仮リンク|中央バルカン国立公園|en|Central Balkan National Park}}(Central Balkan National Park)に集中している<ref name=":0" />。一帯はユネスコの生物圏保護区に指定されている<ref>{{Cite web |title=Central Balkan Biosphere Reserve, Bulgaria |url=https://en.unesco.org/biosphere/eu-na/central-balkan |website=UNESCO |date=2019-05-09 |access-date=2023-02-27 |language=en}}</ref>。 |
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=== アルバニア・北マケドニア・ボスニアヘルツェゴビナ・クロアチア・スロベニア === |
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[[ディナル・アルプス山脈]]沿いのアルバニアの{{仮リンク|ガシ川|en|Gashi (river)}}(Lumi i gashit)と[[オフリド湖]]に近い{{仮リンク|ライツァ|en|Rrajcë}}(Rrajca)、北マケドニアの{{仮リンク|ドラボカ川|en|Dlaboka River}}(Dlaboka Reka)、ボスニア・ヘルツェゴビナの{{仮リンク|プリヴァ、ヤニおよびヤニスケ・オトケ保護区|en|Protected area Pliva, Janj with Janjske Otoke reserve}}の1箇所(Protected area Pliva, Janj with Janjske Otoke reserve)、クロアチアの{{仮リンク|北部ヴェレビト国立公園|en|Northern Velebit National Park}}(Northern Velebit National Park、[[ヴェレビト山脈]])と{{仮リンク|パクレニツァ|en|Paklenica}}国立公園(Paklenica National Park)およびスロベニア国内の2箇所が含まれる<ref name=":0" />。 |
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=== イタリア === |
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イタリアには{{仮リンク|アブルッツォ・ラツィオおよびモリーゼ国立公園|en|Abruzzo, Lazio and Molise National Park}}(Abruzzo, Lazio and Molise National Park)の5箇所、{{仮リンク|チミノ山|it|Monte Cimino}}(Monte Cimino)、{{仮リンク|ラスキオ山|it|Monte Raschio}}(Monte Raschio)、{{仮リンク|サッソ・フラティーノ自然保護区|it|Riserva naturale Sasso Fratino}}(Sasso Fratino)の1箇所、{{仮リンク|ウンブラの森自然保護区|it|Riserva naturale Foresta Umbra}}(Foresta Umbra)の2箇所、{{仮リンク|ポッリーノ国立公園|it|Parco nazionale del Pollino}}(Pollino National Park)の2箇所、[[アスプロモンテ|アスプロモンテ山塊]]の{{仮リンク|アスプロモンテ国立公園|it|Parco nazionale dell'Aspromonte}}(Aspromonte National Park)の1箇所が含まれる<ref name=":0" />。 |
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=== オーストリア・スイス === |
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[[ジュラ山脈]]に位置するスイスのベットラッハシュトックの森(Forêt de la Bettlachstock)、[[アルプス山脈]]に位置するスイスのロダーノ、ブサイ、ソラディーノ渓谷森林保護区(Valli di Lodano, Busai and Soladino Forest Reserves)、オーストリアの{{仮リンク|カルカルペン国立公園|en|Nationalpark Kalkalpen}}(Nationalpark Kalkalpen)の4箇所と{{仮リンク|デュレンシュタイン山|en|Dürrenstein (Austria)}}(Dürrenstein)が含まれる<ref name=":0" />。 |
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=== チェコ・ドイツ === |
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チェコ西部の{{仮リンク|イゼラ山脈|en|Jizera Mountains}}(Jizera Mountains)、ドイツでは中部の{{仮リンク|ハイニヒ国立公園|en|Hainich National Park}}(Hainich National Park)と{{仮リンク|ケラーヴァルト=エーダーゼー国立公園|en|Kellerwald-Edersee National Park}}(Kellerwald-Edersee National Park)、北東部の{{仮リンク|グルムジンの森|de|Grumsiner Forst/Redernswalde}}(Grumsin)と{{仮リンク|ミュリッツ国立公園|en|Müritz National Park}}(Müritz National Park)のセラーン(Serrahn)、[[リューゲン島]]の{{仮リンク|ヤスムント国立公園|en|Jasmund National Park}}(Jasmund National Park)の5箇所が指定されている<ref name=":0" />。 |
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=== ベルギー・フランス・スペイン === |
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ベルギーでは{{仮リンク|ソワーニュの森|en|Sonian Forest}}(Sonian Forest)の5箇所、フランスでは北東部の{{仮リンク|グラン・ヴァントロン山|fr|Grand Ventron}}(Grand Ventron)および南東部のアルプス山脈に位置する{{仮リンク|ショダン|fr|Chaudun (Hautes-Alpes)}}のシャピトル(Chapitre)が含まれる<ref name=":0" />。 |
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フランス南西部とスペイン北東部の[[ピレネー山脈]]には{{仮リンク|マサヌの森国立自然保護区|fr|Réserve naturelle nationale de la forêt de la Massane}}(Réserve naturelle nationale de la forêt de la Massane)および[[ナバラ州]]の[[イラティの森]]のリサルドイア(Lizardoia)と{{仮リンク|ララ=ベラグア山地|es|Macizo de Larra-Belagua}}(Macizo de Larra-Belagua)のアスタパレタ(Aztaparreta)の2箇所、スペイン北部の[[カンタブリア山脈]]には[[ピコス・デ・エウロパ]](Picos de Europa、[[ピコス・デ・エウロパ国立公園]]、ユネスコの生物圏保護区に指定<ref>{{Cite web |title=Picos de Europa Biosphere Reserve, Spain |url=https://en.unesco.org/biosphere/eu-na/picos-europa |website=UNESCO |date=2020-02 |access-date=2023-02-27 |language=en}}</ref>)のクエスタ・フリーア(Cuesta Fria)とカナル・デ・アソティン(Canal de Asotin)の2箇所、スペイン中部の[[セントラル山系|セントラル山脈]]には{{仮リンク|アイジョン山脈|es|Sierra de Ayllón}}(Ayllon)の{{仮リンク|テヘラ・ネグラのブナ林|es|Hayedo de Tejera Negra|label=テヘラ・ネグラ}}(Tejera Negra)と{{仮リンク|モンテホのブナ林|es|Hayedo de Montejo|label=モンテホ}}(Montejo)の2箇所が指定されている<ref name=":0" />。 |
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== 植物相 == |
== 植物相 == |
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登録名にも表れているように[[ブナ |
登録名にも表れているように[[ヨーロッパブナ (植物)|ヨーロッパブナ]]の原生温帯[[広葉樹林]]に覆われているが、過去100万年間の各[[氷期]]の間にヨーロッパブナは[[南ヨーロッパ]]のごく一部の地域で不利な気候条件を忍んで生き延びた。しかし、約11000年前の[[最終氷期]]の後、ヨーロッパブナはこれらの地域から北と西へ拡大し始め、後に[[ヨーロッパ大陸]]の大部分を占めるようになり、現在も拡大しつつある<ref name=":4" />。また、ヨーロッパブナのほか、標高によって[[ヨーロッパナラ]]、[[フユナラ]]({{Snamei|Quercus petraea}})、[[ヨーロッパモミ]]({{Snamei|Abies alba}})など種類が異なる植物も生える。[[ブナ目]]の樹木としては{{仮リンク|Alnus viridis|en|Alnus viridis|label=''Alnus viridis''}}([[ハンノキ]]の一種)、{{仮リンク|セイヨウシデ|en|Carpinus betulus}}({{Snamei|Carpinus betulus}})なども見られる。それ以外にも、{{仮リンク|ノルウェーカエデ|en|Acer platanoides}}({{Snamei|Acer platanoides}})、{{仮リンク|コブカエデ|en|Acer campestre}}({{Snamei|Acer campestre}})、[[セイヨウボダイジュ]]、[[フユボダイジュ]]({{Snamei|Tilia cordata}})、[[セイヨウトネリコ]]({{Snamei|Fraxinus excelsior}})、[[トウヒ属]]、[[セイヨウカジカエデ]]などが生育している<ref name=UNEP /><ref name=":1" /><ref name=":2" /><ref name=":3" />。 |
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登録範囲の森林には、確認されているだけでも481種の[[菌類]]が生息している。他にも、登録範囲内には[[地衣類]]、[[コケ類]]などが各400種以上ずつ確認されている。[[維管束植物]]は1100種以上である<ref name=UNEP />。 |
登録範囲の森林には、確認されているだけでも481種の[[菌類]]が生息している。他にも、登録範囲内には[[地衣類]]、[[コケ類]]などが各400種以上ずつ確認されている。[[維管束植物]]は1100種以上である<ref name=UNEP />。 |
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== 動物相 == |
== 動物相 == |
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登録対象範囲には、73種の[[哺乳類]]が棲息しているが、大型哺乳類には、[[ヒグマ]]、[[ヨーロッパバイソン]]、[[オオヤマネコ]]などのように、[[第二次世界大戦]]後に他の地域から移入されたものも含まれている。ほかに、20種の[[魚類]]、10種の[[両生類]]、8種の[[爬虫類]]、101種の[[鳥類]]などの棲息が確認されている<ref name=UNEP>http://www.unep-wcmc.org/sites/wh/carpathian.htm</ref>。 |
登録対象範囲には、73種の[[哺乳類]]が棲息しているが、大型哺乳類には、[[ヒグマ]]({{仮リンク|ユーラシアヒグマ|en|Eurasian brown bear}})、[[ヨーロッパバイソン]]、[[オオヤマネコ]]、[[オオカミ]]などのように<ref name=":1" /><ref name=":2" />、[[第二次世界大戦]]後に他の地域から移入されたものも含まれている。ほかに、20種の[[魚類]]、10種の[[両生類]]、8種の[[爬虫類]]および[[ナベコウ]]、[[イヌワシ]]などの101種の[[鳥類]]などの棲息が確認されている<ref name=":2" /><ref name=UNEP>http://www.unep-wcmc.org/sites/wh/carpathian.htm</ref>。 |
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ロストチア生物圏保護区には[[コウモリ]]が多く、{{仮リンク|ヨーロッパチチブコウモリ|en|Western barbastelle}}、{{仮リンク|オオホオヒゲコウモリ|en|Greater mouse-eared bat}}、[[ベヒシュタインホオヒゲコウモリ]]、{{仮リンク|アルカトエホオヒゲコウモリ|en|Alcathoe bat}}などが見られる。他には[[オオヤマネ]]、{{仮リンク|モリヤマネ|en|Forest dormouse}}、オオヤマネコ、オオカミなどの哺乳類と[[メジロガモ]]、ナベコウ、[[ヨーロッパハチクマ]]、[[アシナガワシ]]、[[フクロウ]]、[[キンメフクロウ]]、[[ヤマゲラ]]、[[ヒメアカゲラ]]、[[オオアカゲラ]]、{{仮リンク|マミジロキクイタダキ|en|Common firecrest}}、[[ニシオジロビタキ]]、[[シロエリヒタキ]]、{{仮リンク|シマムシクイ|en|Barred warbler}}、[[セアカモズ]]などの鳥類も生息している<ref name=":3" />。 |
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== 登録経緯 == |
== 登録経緯 == |
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元々は「スロバキアの原生林」(Primeval Forests of Slovakia)としてスロバキアが単独申請していた<ref>http://whc.unesco.org/en/decisions/84</ref>。しかし、2003年の[[国際自然保護連合]](IUCN)の勧告を踏まえて、推薦文書の練り直しが行われ、ウクライナとの共同申請という形で2006年1月に再提出された。2007年の[[世界遺産委員会]]で審査され、登録が決定した<ref>以上の経緯は[http://whc.unesco.org/archive/advisory_body_evaluation/1133.pdf 当該物件に関するIUCNの勧告書]p.61による。</ref>。 |
元々は「スロバキアの原生林」(Primeval Forests of Slovakia)としてスロバキアが単独申請していた<ref>http://whc.unesco.org/en/decisions/84</ref>。しかし、2003年の[[国際自然保護連合]](IUCN)の勧告を踏まえて、推薦文書の練り直しが行われ、ウクライナとの共同申請という形で2006年1月に再提出された。2007年の[[世界遺産委員会]]で審査され、登録が決定した<ref>以上の経緯は[http://whc.unesco.org/archive/advisory_body_evaluation/1133.pdf 当該物件に関するIUCNの勧告書]p.61による。</ref>。 |
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その後2011年に |
その後、2011年にドイツの古代ブナ林が追加登録された。 |
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IUCNは、「[[中央ヨーロッパ]]のブナ原生林」(Primeval Beech Forests of Central Europe, 仮題)といった形での更なる拡大の可能性も示唆していたが<ref>ibid., p.66</ref>、2017年には西ヨーロッパや南ヨーロッパにまでまたがる、より広範な拡大登録が実現した。この時点で[[シュトルーヴェの測地弧]](10か国)を超えて、保有国数では最多記録となっていた。 |
IUCNは、「[[中央ヨーロッパ]]のブナ原生林」(Primeval Beech Forests of Central Europe, 仮題)といった形での更なる拡大の可能性も示唆していたが<ref>ibid., p.66</ref>、2017年には西ヨーロッパや南ヨーロッパにまでまたがる、より広範な拡大登録が実現した。この時点で[[シュトルーヴェの測地弧]](10か国)を超えて、保有国数では最多記録となっていた。 |
2023年12月12日 (火) 01:28時点における最新版
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英名 | Ancient and Primeval Beech Forests of the Carpathians and Other Regions of Europe | ||
仏名 | Forêts primaires et anciennes de hêtres des Carpates et d’autres régions d’Europe | ||
面積 |
98,124.96 ha (緩衝地帯 294,716.32 ha) | ||
登録区分 | 自然遺産 | ||
IUCN分類 | Ia, II, IV | ||
登録基準 | (9) | ||
登録年 | 2007年 | ||
拡張年 | 2011年、2017年、2021年 | ||
公式サイト | 世界遺産センター | ||
使用方法・表示 |
カルパティア山脈とヨーロッパ各地の古代及び原生ブナ林(カルパティアさんみゃくとヨーロッパかくちのこだいおよびげんせいブナりん)は、ヨーロッパ18か国にまたがるユネスコの世界遺産(自然遺産)登録物件である。登録名は単なる「ブナ林」だが、日本のブナ林とは異なり、ヨーロッパブナの森林を対象とする。この一連のブナ林は、最終氷期以降のヨーロッパにおけるヨーロッパブナの生息域の拡大に伴う陸域生態系の変遷と再定着、そしてヨーロッパブナの遺伝的適応を示す良い例であり、北半球に広く分布しているブナ属の歴史と進化を理解するために不可欠なものである[1]。
当初、東カルパティア山脈に残るヨーロッパブナの原生林が、ヨーロッパに残る同種の森林の中でも樹齢、種類の多様さ、木々の大きさ、範囲の広さなどの点で突出した価値を持つとして、世界遺産に登録された。そのときはスロバキアとウクライナが共有する「カルパティア山脈のブナ原生林」だったが、2011年にはドイツ中部・北西部にある15箇所のブナ林が追加され「カルパティア山脈のブナ原生林とドイツの古代ブナ林」となった。2017年にさらに9か国が追加されて現在の名称になり、2021年にさらに6か国が加わった。
登録対象
[編集]登録対象はウクライナの15箇所、イタリアの13箇所、ルーマニアの12箇所、ブルガリアの9箇所、スペインの6箇所、スロバキア・ドイツ・オーストリア・ベルギーの各5箇所、ポーランドの4箇所、クロアチア・フランスの各3箇所、アルバニア・スロベニア・スイスの各2箇所、ボスニア・ヘルツェゴビナとチェコ・北マケドニアの各1箇所の計18か国の94箇所の自然保護区である[2]。
ウクライナ・スロバキア・ポーランド
[編集]ウクライナ・スロバキア・ポーランドの指定箇所はそれぞれ近接しており、行政区分上は、ほとんどザカルパッチャ地方に含まれており、スロバキアの登録対象は全てプレショウ県に含まれている。
保護区別に見た場合、ウクライナの対象のうち5箇所は、ユネスコの生物圏保護区に登録されているカルパティア生物圏保護区(Carpathian Biosphere Reserve)に含まれ[3]、1箇所は同じく生物圏保護区に登録されている東カルパティア生物圏保護区(East Carpathian Biosphere Reserve)に属するウジャンスキ国立自然公園(Uzhanskyi National Nature Park)に属している[4]。他にはシネヴィル国立自然公園(Synevyr National Nature Park)の4箇所、ザチャロヴァニ・クライ国立自然公園(Zacharovanyi Krai National Nature Park)の2箇所および同じく生物圏保護区に登録されているロストチア生物圏保護区(Roztochia Biosphere Reserve)[5]およびゴルガニ自然保護区(Gorgany Nature Reserve)も含まれる[2]。
スロバキアの5箇所は、東カルパティア生物圏保護区に属するポロニニ国立公園(Poloniny National Park)とその緩衝地域の保護区(ロジョック国立自然保護区)およびハヴェショヴァー自然保護区とヴィホルラット景観保護区にそれぞれ含まれている[2]。
ポーランドの4箇所は東カルパティア生物圏保護区に属するビェシュチャディ国立公園(Bieszczady National Park)に属する[2]。
ルーマニア
[編集]ルーマニアの指定箇所は同国最北部と南部カルパチア山脈の2つの区域に集中しており、ネラ峡谷・ベウシュニツァ国立公園(Nera Gorge-Beușnița National Park)の1箇所、コジア国立公園(Cozia National Park)の2箇所、ドモグレッド=ヴァレア・チェルネイ国立公園(Domogled-Valea Cernei National Park)の3箇所、グロシイ・ツィブレシュルイ(Groșii Țibleșului)の2箇所、セメニック=カラシュ峡谷国立公園(Semenic-Caraș Gorge National Park)の1箇所、ストランブ=バイウツ(Strâmbu-Băiuț)の1箇所などが含まれる[2]。
ブルガリア
[編集]ブルガリアの指定箇所は全てバルカン山脈に位置する中央バルカン国立公園(Central Balkan National Park)に集中している[2]。一帯はユネスコの生物圏保護区に指定されている[6]。
アルバニア・北マケドニア・ボスニアヘルツェゴビナ・クロアチア・スロベニア
[編集]ディナル・アルプス山脈沿いのアルバニアのガシ川(Lumi i gashit)とオフリド湖に近いライツァ(Rrajca)、北マケドニアのドラボカ川(Dlaboka Reka)、ボスニア・ヘルツェゴビナのプリヴァ、ヤニおよびヤニスケ・オトケ保護区の1箇所(Protected area Pliva, Janj with Janjske Otoke reserve)、クロアチアの北部ヴェレビト国立公園(Northern Velebit National Park、ヴェレビト山脈)とパクレニツァ国立公園(Paklenica National Park)およびスロベニア国内の2箇所が含まれる[2]。
イタリア
[編集]イタリアにはアブルッツォ・ラツィオおよびモリーゼ国立公園(Abruzzo, Lazio and Molise National Park)の5箇所、チミノ山(Monte Cimino)、ラスキオ山(Monte Raschio)、サッソ・フラティーノ自然保護区(Sasso Fratino)の1箇所、ウンブラの森自然保護区(Foresta Umbra)の2箇所、ポッリーノ国立公園(Pollino National Park)の2箇所、アスプロモンテ山塊のアスプロモンテ国立公園(Aspromonte National Park)の1箇所が含まれる[2]。
オーストリア・スイス
[編集]ジュラ山脈に位置するスイスのベットラッハシュトックの森(Forêt de la Bettlachstock)、アルプス山脈に位置するスイスのロダーノ、ブサイ、ソラディーノ渓谷森林保護区(Valli di Lodano, Busai and Soladino Forest Reserves)、オーストリアのカルカルペン国立公園(Nationalpark Kalkalpen)の4箇所とデュレンシュタイン山(Dürrenstein)が含まれる[2]。
チェコ・ドイツ
[編集]チェコ西部のイゼラ山脈(Jizera Mountains)、ドイツでは中部のハイニヒ国立公園(Hainich National Park)とケラーヴァルト=エーダーゼー国立公園(Kellerwald-Edersee National Park)、北東部のグルムジンの森(Grumsin)とミュリッツ国立公園(Müritz National Park)のセラーン(Serrahn)、リューゲン島のヤスムント国立公園(Jasmund National Park)の5箇所が指定されている[2]。
ベルギー・フランス・スペイン
[編集]ベルギーではソワーニュの森(Sonian Forest)の5箇所、フランスでは北東部のグラン・ヴァントロン山(Grand Ventron)および南東部のアルプス山脈に位置するショダンのシャピトル(Chapitre)が含まれる[2]。
フランス南西部とスペイン北東部のピレネー山脈にはマサヌの森国立自然保護区(Réserve naturelle nationale de la forêt de la Massane)およびナバラ州のイラティの森のリサルドイア(Lizardoia)とララ=ベラグア山地(Macizo de Larra-Belagua)のアスタパレタ(Aztaparreta)の2箇所、スペイン北部のカンタブリア山脈にはピコス・デ・エウロパ(Picos de Europa、ピコス・デ・エウロパ国立公園、ユネスコの生物圏保護区に指定[7])のクエスタ・フリーア(Cuesta Fria)とカナル・デ・アソティン(Canal de Asotin)の2箇所、スペイン中部のセントラル山脈にはアイジョン山脈(Ayllon)のテヘラ・ネグラ(Tejera Negra)とモンテホ(Montejo)の2箇所が指定されている[2]。
植物相
[編集]登録名にも表れているようにヨーロッパブナの原生温帯広葉樹林に覆われているが、過去100万年間の各氷期の間にヨーロッパブナは南ヨーロッパのごく一部の地域で不利な気候条件を忍んで生き延びた。しかし、約11000年前の最終氷期の後、ヨーロッパブナはこれらの地域から北と西へ拡大し始め、後にヨーロッパ大陸の大部分を占めるようになり、現在も拡大しつつある[1]。また、ヨーロッパブナのほか、標高によってヨーロッパナラ、フユナラ(Quercus petraea)、ヨーロッパモミ(Abies alba)など種類が異なる植物も生える。ブナ目の樹木としてはAlnus viridis(ハンノキの一種)、セイヨウシデ(Carpinus betulus)なども見られる。それ以外にも、ノルウェーカエデ(Acer platanoides)、コブカエデ(Acer campestre)、セイヨウボダイジュ、フユボダイジュ(Tilia cordata)、セイヨウトネリコ(Fraxinus excelsior)、トウヒ属、セイヨウカジカエデなどが生育している[8][3][4][5]。
登録範囲の森林には、確認されているだけでも481種の菌類が生息している。他にも、登録範囲内には地衣類、コケ類などが各400種以上ずつ確認されている。維管束植物は1100種以上である[8]。
動物相
[編集]登録対象範囲には、73種の哺乳類が棲息しているが、大型哺乳類には、ヒグマ(ユーラシアヒグマ)、ヨーロッパバイソン、オオヤマネコ、オオカミなどのように[3][4]、第二次世界大戦後に他の地域から移入されたものも含まれている。ほかに、20種の魚類、10種の両生類、8種の爬虫類およびナベコウ、イヌワシなどの101種の鳥類などの棲息が確認されている[4][8]。
ロストチア生物圏保護区にはコウモリが多く、ヨーロッパチチブコウモリ、オオホオヒゲコウモリ、ベヒシュタインホオヒゲコウモリ、アルカトエホオヒゲコウモリなどが見られる。他にはオオヤマネ、モリヤマネ、オオヤマネコ、オオカミなどの哺乳類とメジロガモ、ナベコウ、ヨーロッパハチクマ、アシナガワシ、フクロウ、キンメフクロウ、ヤマゲラ、ヒメアカゲラ、オオアカゲラ、マミジロキクイタダキ、ニシオジロビタキ、シロエリヒタキ、シマムシクイ、セアカモズなどの鳥類も生息している[5]。
登録経緯
[編集]元々は「スロバキアの原生林」(Primeval Forests of Slovakia)としてスロバキアが単独申請していた[9]。しかし、2003年の国際自然保護連合(IUCN)の勧告を踏まえて、推薦文書の練り直しが行われ、ウクライナとの共同申請という形で2006年1月に再提出された。2007年の世界遺産委員会で審査され、登録が決定した[10]。
その後、2011年にドイツの古代ブナ林が追加登録された。
IUCNは、「中央ヨーロッパのブナ原生林」(Primeval Beech Forests of Central Europe, 仮題)といった形での更なる拡大の可能性も示唆していたが[11]、2017年には西ヨーロッパや南ヨーロッパにまでまたがる、より広範な拡大登録が実現した。この時点でシュトルーヴェの測地弧(10か国)を超えて、保有国数では最多記録となっていた。
登録基準
[編集]この世界遺産は世界遺産登録基準のうち、以下の条件を満たし、登録された(以下の基準は世界遺産センター公表の登録基準からの翻訳、引用である)。
- (9) 陸上、淡水、沿岸および海洋生態系と動植物群集の進化と発達において進行しつつある重要な生態学的、生物学的プロセスを示す顕著な見本であるもの。
この基準の適用は、ほとんど手付かずに残されたブナ林の多彩さが、種の変遷を考える上で重要なものとなっている点が評価されたものである[12]。
スロバキアとウクライナが提出した推薦書は、顕著な自然美を有するとして基準(7)の適用も求めていた。IUCNはヨーロッパレベルの自然美として優れたものであることは認めたものの、全地球規模での顕著な普遍的価値を認めるには不充分という判断を下した。世界遺産委員会でもこの勧告通り、基準(7)の適用は見送られた[12]。
同じく推薦書では、絶滅危惧種の重要な保護地などに適用される基準(10)にも該当するとされていたが、棲息する生物種の稀少性の点で疑問が寄せられ、適用は見送られた[12]。
脚注
[編集]- ^ a b “Ancient and Primeval Beech Forests of the Carpathians and Other Regions of Europe” (英語). UNESCO World Heritage Centre. 2023年5月5日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l “Ancient and Primeval Beech Forests of the Carpathians and Other Regions of Europe - maps” (英語). UNESCO World Heritage Centre. 2023年2月27日閲覧。
- ^ a b c “Carpathian Biosphere Reserve, Ukraine” (英語). UNESCO (2020年2月19日). 2023年2月27日閲覧。
- ^ a b c d “East Carpathians Transboundary Biosphere Reserve, Poland/Slovakia/Ukraine” (英語). UNESCO (2019年4月19日). 2023年2月27日閲覧。
- ^ a b c “Roztocze Transboundary Biosphere Reserve, Poland/Ukraine” (英語). UNESCO (2019年6月14日). 2023年2月27日閲覧。
- ^ “Central Balkan Biosphere Reserve, Bulgaria” (英語). UNESCO (2019年5月9日). 2023年2月27日閲覧。
- ^ “Picos de Europa Biosphere Reserve, Spain” (英語). UNESCO (2020年2月). 2023年2月27日閲覧。
- ^ a b c http://www.unep-wcmc.org/sites/wh/carpathian.htm
- ^ http://whc.unesco.org/en/decisions/84
- ^ 以上の経緯は当該物件に関するIUCNの勧告書p.61による。
- ^ ibid., p.66
- ^ a b c 当該物件に関するIUCNの勧告書p.67