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「ドンキーコング64」の版間の差分

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『'''ドンキーコング64'''』(ドンキーコング{{要出典範囲|ろくじゅうよん|date=2022年8月}}、DONKEY KONG 64)は1999年に、[[レア (企業)|レア社]]が開発し、[[任天堂]]が発売した[[NINTENDO64]]用の[[テレビゲーム|ゲームソフト]]([[プラットフォーム・ゲーム]])。[[ドンキーコングシリーズ]]の1作であり、シリーズ初の3D作品である。プレイヤーはゴリラの[[ドンキーコング (ゲームキャラクター・2代目)|ドンキーコング]]を操作し、それぞれテーマ別に特徴のある[[ステージ (コンピュータゲーム)|ステージ]]を探索してアイテムを集めたり、捕らえられた仲間をから助け出し、宿敵[[キングクルール]]を倒すことを目的とする。助け出した仲間たちも操作可能であり、ドンキーコングを含めて、それぞれが固有の特殊能力を持つ5匹のキャラクター([[コングファミリー|コング]])を適宜切り替えながら、ステージ探索やミニゲーム、パズルをクリアしてバナナやコインといった収集物を集めていく。また、マルチプレイでは最大4人まで参加可能な[[ミニゲーム]]で遊ぶことができる。
『'''ドンキーコング64'''』(ドンキーコングろくじゅうよん、''DONKEY KONG 64'')は、[[レア (企業)|レア]]が開発した[[NINTENDO64]]用ソフトである。


本作の開発は『[[ドンキーコングシリーズ#スーパードンキーコングシリーズ|スーパードンキーコングシリーズ]]』(1994年-1996年)の後、3年の開発期間で1997年から開始された。同社の{{仮リンク|バンジョーとカズーイシリーズ|en|Banjo-Kazooie}}の制作スタッフからも多くの人材を迎え、16人のチームで1999年に完成して、11月に北米で、12月に全世界で発売された。本作はNINTENDO64の「[[メモリー拡張パック]]」を必要とする最初のゲームだった。マーケティングでは、広告、懸賞、全国ツアーと2200万ドルが費やされた。
== 概要 ==
[[ドンキーコング]]シリーズ初の立体[[アクションゲーム]]。『[[スーパードンキーコング]]』時代からの高度なグラフィックを受け継ぎつつ、ゲーム進行や操作方法は『[[バンジョーとカズーイの大冒険]]』で使われた数々のシステムが基になっている。


本作は全世界で高い評価を受け、1999年のホリデーシーズンにおいては任天堂のトップセラーとなり、2004年までに230万本が販売された。1999年のE3ゲーム批評家賞のベストプラットフォームゲーム賞をはじめ、各雑誌のゲーム賞でも複数の賞やノミネートを受けた。批評においては異例の容量の大きさとプレイ時間の長さが賞賛されたが、カメラ操作の悪さやアイテム収集に力点が置かれたこと、また、繰り返させる手法など批判もあった。レア社の前作『[[バンジョーとカズーイの大冒険]]』(1998年)とゲームスタイルやビジュアルも似ている点を挙げる意見もあった。『スーパードンキーコングシリーズ』の革新的な影響には及ばないが、それでもNINTENDO64において最高の3Dアクションの1つだと評される。
当時としては珍しい[[ドルビーラボラトリーズ|ドルビーサラウンド]]採用作品で、オープニングは「'''[[モンキーラップ]]'''」という各コングを紹介する[[歌]]で始まる。


本作はレア社が2002年に[[マイクロソフト|Microsoft]]に買収される前の最後のドンキーコングシリーズ作品となった。後の回顧的なレビューにおける賛否は様々であり、批評家によってはレア社作品の特徴であった収集系アドベンチャーの退屈さを象徴した作品と評すものもある。起動時オープニングの「[[モンキーラップ]](DKラップ)」は最悪のゲーム音楽として挙げられることがあるが、これは十数年後に人気が急浮上した。2015年に任天堂のWii Uバーチャルコンソールで再リリースされた。
もともとは「'''ウルトラドンキーコング'''」というタイトルの[[64DD]]用ソフトとして1998年中に発売予定だったが、同年中頃に[[ROMカートリッジ]]に移行の為遅れる。99年末に無事、カセットで『ドンキーコング64』として発売された。


== ストーリー ==
== ム内容 ==
『ドンキーコング64』はプレイヤーが[[ドンキーコング (ゲームキャラクター・2代目)|ドンキーコング]]とその仲間たちになって島(DKアイランド)を探索し、アイテムを集め、ミニゲームやパズルを解き進めていく3Dアクション・アドベンチャーゲームである{{r|GSpot rev|IGN rev}}。
クレムリン軍団の王・[[キングクルール]]は、これまで何度も自分を負かせてきた[[ドンキーコング (ゲームキャラクター・2代目)|ドンキーコング]]たちへの復讐をするため、新兵器「'''ブラストマティック'''」でDKアイランドをまるごと破壊する計画を立てる。ところが、手下の操縦ミスで巨大な移動要塞が岩に激突し、要塞に搭載していたブラストマティックが破損してしまう。そこでキングクルールは、ドンキーの仲間達をさらい、さらに「'''ゴールデンバナナ'''」を各地に隠すことで、修理の時間を稼ぐ事にした。仲間がさらわれた事に気づいたドンキーは、仲間を探し出してクルールを倒すためにクレムリン軍の本拠地へ向かう。
ストーリーはシリーズ従来の形式を踏襲している。長閑なDKアイランドに、爬虫類系のキャラクターであるクレムリン軍団率いる[[キングクルール]]が侵入し、ドンキーコングの仲間たちを捕らえ、新兵器「ブラストマティック」で島を破壊しようと企む{{r|GSpot rev|NL: Wii U rev}}。
チュートリアルの後、プレイヤーはドンキーコングを操作して、囚われた仲間たちを救出しながらキングクルールの目的を阻止するためにゲーム世界内を冒険する{{r|IGN rev}}。
ゲーム内ではパズルといったミニゲームをクリアしながら、プレイヤーは通常とゴールデンの2種類のバナナを収集していく。通常のバナナは操作可能キャラクターごとに色が異なり、一定数集めるとステージごとにバナナメダルが与えられ、また各ステージのボスに挑む際に必要となる。そしてゴールデンバナナは新しいステージにアクセスするために一定数ごとに必要となる{{r|NL: Wii U rev}}。
収集可能なアイテムは全部で3821あり、このうちゲームをクリアするのに281必要になる{{r|Gamesradarretrospective}}。


パズルゲームのほとんどはシンプルであり、アイテムの並び替えや、スイッチやタイルの操作、あるいはトランプゲームの[[神経衰弱 (トランプゲーム)|神経衰弱]]のような絵合わせゲームなどがある。ミニゲームには、レースやトロッコに乗ったり、キャラクターを撃ち出す特殊な樽を操作していくものなどがある。ステージは、各ステージにアクセスする基本エリアと各テーマごとに分かれた7つのエリアの合計8ステージがあり、それぞれに操作可能な5体のキャラクターごとに取得できるゴールデンバナナが5つずつ設置され、全部で200ある((1+7)×5×5){{r|IGN rev}}。
== 登場キャラ ==
各ステージのテーマは、水、森林、ジャングル、工場など{{r|GSpot rev|NL: Wii U rev}}。
=== 味方キャラクター ===
以前のシリーズとは異なり、攻略は任意の順番で行うことができる{{r|NG preview|NL: Wii U rev}}。
==== ザ・コングクルー ====
プレイヤーは、地面に数字が書かれたワープパッドで同一エリア内をワープ移動でき、タッグバレルという特殊な樽でプレー可能なキャラクターを変更することができる{{r|N46 mag rev|GamePro}}。
操作可能なコングたちである。それぞれ性能が異なり、同じアクションを使っても移動力が異なる上、攻撃面においてもそれぞれのコングは得意とするアクションが違う。
プレイヤーは、新しい武器や能力のロックを解除するためのバナナコインや、他に武器の弾薬や設計図の断片といった収集物を集める必要がある。他のレア社のゲームのようにプレイヤーは、しばしば破壊不可能なオブジェクトに行く手を阻まれたり、深い穴や急な坂道など、それ以上先に進むことができないエリアに遭遇することがあるが、これを乗り越えるために新しい能力を取得する必要がある{{r|IGN rev}}。
; ドンキーコング(Donkey Kong)
: 声 - [[グラント・カークホープ]]
: 本作の主人公で、最初から使えるコング。初心者を考慮し、能力は平均的に設定されているが、元からの特性で力は強い。特に走りながらのローリングアタックや、立ち止まって攻撃した時のハンドスラップが強い。特定のレバーを引く「'''ゴリラハンド'''」が使える。エンディングのデモでは、洞穴の中で眠るシーンも見られた。本作ではミスをすると仰向けに倒れる。イメージカラーは黄色。
; [[ディディーコング]](Diddy Kong)
: 声 - クリス・サザーランド
: 行動が素早く、[[尻尾]]が長いので攻撃範囲も広い。ただ、パワーは多少劣る為、格闘系の敵には苦戦する。その場で攻撃するよりも、走りながらの横トンボ返りや高い跳躍を活かした攻撃が得意。助走をつけて頭突きする事で壁のスイッチや特定の壁を破壊する「'''ディディータックル'''」が使える。オープニングのデモでは、クレムリン軍団によって牢屋に閉じ込められた。本作ではミスをすると目を回して頬を撫でる。イメージカラーは赤色。
; [[ランキーコング]](Lanky Kong)
: 声 - ケヴィン・ベイリス
: 顔が面白ければ、行動も面白い。攻撃は手を使った物が大半。手が伸びるので、リーチが長い。ジャンプして攻撃するよりも、その場で直接殴る攻撃が得意。逆立ちする事で急な坂を上れる「'''ハンドウォーク'''」が使える。関西弁を喋る。オープニングのデモでは、クレムリン軍団によって牢屋に閉じ込められた。本作ではミスをするとうつ伏せの状態でダダをこねる。イメージカラーは青色。
; [[タイニーコング]](Tiny Kong)
: 声 - ケヴィン・ベイリス
: 常に2足歩行をしている。直接攻撃も的確な打撃を行うため見た目に反して強力。頭のツインテールを利用してホバリングを行う「'''くるくるパラシュート'''」が使える。オープニングのデモでは、クレムリン軍団によって牢屋に閉じ込められた。本作ではミスをすると目を回す。イメージカラーは紫色。
; [[チャンキーコング]](Chunky Kong)
: 声 - ケヴィン・ベイリス
: 常に2足歩行をしている。ドンキー以上に巨体でパワーもとても強いが、行動はとても鈍く扱いづらい。攻撃は特定のものを除けば一撃の威力より手数やスピードで勝負するタイプ。丸い岩を持ち上げる事ができる他、一部の壁や木箱などを破壊する溜め技「'''パンチパンチ'''」が使える。大きな身体に反して性格は臆病。オープニングのデモでは、クレムリン軍団によって牢屋に閉じ込められた。本作ではミスをすると目を回す。イメージカラーは緑色。


ドンキーコングの囚われた仲間たちも、救出後には操作可能なキャラクターになる{{r|Next Gen rev}}。
==== コングファミリー ====
5体のキャラクターたち(ドンキー、[[ディディーコング|ディディー]]、[[ランキーコング|ランキー]]、[[タイニーコング|タイニー]]、[[チャンキーコング|チャンキー]])は、基本能力のみで始まり、ゲームの進行に従って、特定のパズルを解決するために必要な固有能力を、[[クランキーコング]]から購入して追加することができる。例えばドンキーコングはレバーの操作、チャンキーコングは壁やオブジェクトの破壊ができ、さらにゲームが進むとコングバレルを使ってドンキーコングは一定時間の無敵化、チャンキーコングは一定時間の巨大化といった更に強力な能力を獲得できる。
[[コングファミリー]]とは本来ドンキーたちを含めたコング全般を指すが、この節では特に「共に冒険をするわけではないが、行く先々で店を構えており手助けをする仲間のコングたち」とする。行く先々で様々な協力をしてくれる。
また、キャラクターはそれぞれ個性的な武器や楽器を使用する。単純に敵を倒すだけではなく、例えば、ドンキーコングのココナッツ・キャノンやディディーコングのエレキギターを使わないと開かない扉や、行けないエリアもある。
; [[ファンキーコング]](Funky Kong)
特殊能力は、コントローラーのボタンの数より多いため、発動には複数のボタンを組み合わせる必要があるものもある。ボタンにはカメラアングルの変更、スナイパーモード、特定の謎を解くのに必要な写真モードに切り替えるといったものもある。
: 声 - ケヴィン・ベイリス
また、ゲーム内には1981年に製作されたオリジナルの『[[ドンキーコング]]』や、レア社の黎明期のヒット作『[[Jetpac]]』(1983年)もプレイ可能であり、本編のクリアに必須な要素である{{r|IGN rev}}。
: 以前は飛行機を使った[[運輸業]]を営んでいたが、今回は[[武器]][[商人]]として登場。飛び道具の武器を販売する。ステージを進めていくと武器の弾数の上限を増やしてくれるほか、追尾機能・ズーム機能といった武器自体の性能を高めてくれる。
プレイキャラクターはサイのランビやメカジキのエンガードなど、以前のシリーズから登場している他の動物に変身することも可能である{{r|AllGame rev}}。
; [[キャンディーコング]](Candy Kong)
オプションのハードウェアサポートには、ワイドスクリーンモードと振動パックが含まれる{{r|AllGame overview}}。
: 声 - ケヴィン・ベイリス
: 今回は[[楽器]]店を開いている。画面内の敵を全滅させる楽器を販売する。ステージを進めていくと楽器の使用回数の上限や、体力ゲージであるスイカを増やしてくれる。
; [[リンクリーコング]](Wrinkly Kong)
: 元[[教師]]。[[スーパードンキーコング3|前作]]まではとても元気にしていたが、その後死亡して[[幽霊]]になった。引き続きコング達のサポートを続ける。最終ステージ以外の各ステージ入口でヒントを与える。
; [[クランキーコング]](Cranky Kong)
: リンクリーの夫。前作までは「古風な老人」的なキャラだったが、今回はラボに篭もり、[[薬]]の発明を行っている。自ら発明した薬を販売しており、新しいアクションの習得が可能。さらに、バナナメダルを15個集めて彼のところに持っていくと、ミニゲームを遊ばせてくれる。


本編以外にマルチプレイモード「コングバトル」があり、2人から4人用の6つのミニゲームがある{{r|GSpot rev}}。
==== アニマルフレンド ====
モンキースマッシュは、箱庭型のデスマッチスタイルのミニゲームで、最大4人のプレイヤーが競い合い、本編に登場する投射武器を使って自分のライフをすべて失う前に、他のプレイヤーを打倒するものである。バトルアリーナは、本編にも登場したあまり広くない円形の足場上でプレイヤー同士が戦い合い、武器や爆発物を使って相手を場外に落とすこと目的とする{{r|IGN rev}}。
コングたち以外の動物の友達。
各ゲームにはいくつかのサブ設定があり、時間やスコアを調整することができる{{r|AllGame overview}}
; スコークス(Squawks)
: [[オウム]]。メッセージを伝えたり、小さくなったタイニーを運んだりしてくれる。一部の暗い場所では[[照明|ライト]]を持って道を照らしてくれる。
; ランビ(Rambi)
: [[サイ]]。ドンキーから変身できる。やや操作性に難はあるが、強靭な[[角]]を使った攻撃や障害物の破壊は強力無比で、さらに一切のダメージを受けない。
; エンガード(Enguarde)
: [[カジキ]]。ランキーから変身できる。泳ぎが速くなり、[[吻]]で邪魔な障害物を壊せる。敵は倒せないが、一切のダメージを受けない。
; グリマー(Glimmer)
: [[チョウチンアンコウ]]からオタマジャクシのような姿に変わっている。『[[スーパードンキーコング2]]』と同じく、暗い水中を照らしてくれる。


== 開発 ==
==== それ以外の味方キャラクター ====
1990年代半ばにリリースされた『スーパードンキーコングシリーズ』で成功を収めたレア社は、次のドンキーコング作品においてもそのプレイスタイルを踏襲したが、直接的な続編とはしなかった{{r|NWR: through the years}}。
; スナイド(Snide)
本作の開発は同社のグレッグ・メイルズが主導し{{r|RG 43}}、企画は『スーパードンキーコング3 謎のクレミス島』(1996年)リリース直後の1997年から始まった{{r|RG 153|IGN: Swing}}。
: [[イタチ]]。元クレムリン軍団の研究者で、今回のブラストマティックによるDKアイランド破壊計画のリーダーだったが、信用できないという理由で解雇されたことでクレムリン軍団に復讐を誓った。コングたちがDKアイランド破壊計画を知るきっかけになった人物であり、ゲームとしての扱いはコングファミリー同様である。各地に散らばるブラストマティックの設計図を探しており、集めて持っていくと、枚数と同数のゴールデンバナナと交換してくれる。集めた設計図は最終ステージ攻略の難易度に直結する。
当初は磁気ディスクを用いた[[64DD]]でのリリースを想定していたが、64DD自体が開発遅延したために最終的にキャンセルされ、カートリッジ式の開発に移行した{{r|NWR: 64DD}}。
: 設計図を全て揃えると、ミニゲームを遊ばせてくれる。
16人のチームが3年かけて開発に参加し、後半にはさらに8人が追加された{{r|EGM preview}}{{r|DF Retro}}。
; トローフ&amp;スコーフ(Troff & Scoff)
多くの開発者は『[[バンジョーとカズーイの大冒険]]』(1998年)や『[[バンジョーとカズーイの大冒険2]]』(2000年)を担当した同社のバンジョーチームから移行した者だった{{r|Kotaku: Yooka}}。
: [[ブタ]]と[[カバ]]のコンビ。各ステージのボスの扉の前にいる。トローフのみが扉のカギを開けられるが、最初は低い足場の上にいるため届かない。バナナを集めてスコーフに食べさせると天秤のようにトローフの足場がせり上がり、カギを開けてくれる。常に足踏みしている。
本作は『バンジョー』で用いられたゲームエンジンを使って開発が進められた{{r|RG 43}}。
; クランジー(K. Lumsy)
レア社は当初、本作を『スーパードンキーコングシリーズ』のような伝統的なリニア系(進行が直線的に展開するゲームのこと)として構想し、設計していた。NITENDO64はまだ新しく、社内には共通のゲームエンジンも無かった。リニアバージョンは約18ヶ月に渡って開発されたが、製品版を考慮して中断された{{r|DF Retro}}。
: キングクルールの弟で体が非常に大きい。キングクルールのDKアイランド破壊計画に反対したため、クルール島の牢屋に監禁されてしまった。牢屋のカギを1つ開けるごとに大喜びして飛び跳ね、その衝撃で次のステージの入り口が開く。なお、最初のステージ開始とラスボス戦へ行く際にスピンする姿も見られる。全てのカギを解くと牢屋が解放されてラスボス戦へ行けるようになる。エンディングのデモでは、背泳ぎ姿も見られている。
; バナナフェアリー(Banana Fairy)
: クレムリン軍団の来襲に驚いて散り散りに逃げてしまった妖精で、各ステージの各所に飛んでいる。[[カメラ]]で写すと捕獲でき、捕まえた数によって特典がもらえる。捕獲するごとにクリスタルココナッツなどの消費アイテムを完全補給してくれる上、所持数上限も増やしてくれる。
; チンピー(Chimpy)
: 『バンジョーとカズーイの大冒険』に登場したキャラ。直接は登場しないが、カメラを映しているとされている。


<!-- Real-time 3D -->
=== 敵キャラクター ===
リードアーティストのマーク・スティーブンソンは、本作のキャラクターのアニメーションとモデリングは何もないところから始まったと語っている。『スーパードンキーコングシリーズ』の開発環境ではPowerAnimatorを使ってNURBサーフェスでプリレンダリングとモデリングが行われていたが、本作で必要だったリアルタイムでの3Dグラフィックのためにはポリゴンのみで行わなければならなかった。そこでチームは新しい開発ツールである「Gamegen」を使用した。ただ、コングたちの口の中などはプリレンダリングされたモデルを参考にしたポリゴンモデルやテクスチャを使用した{{r|Nintedolife}}。
==== ボス ====
各ワールドでボスキーを持っている強力な敵。フェアリーを10匹集めると、倒したことのあるボスとメインメニューの「ミステリー」から戦える(ただし、キングクルールは一度倒してもリセットすると復活するためか、メニューに加わらない)。
; アーミィ・ジロー(Army Dillo)
: ジャングルガーデンのボス。[[アルマジロ]]。『スーパードンキーコング』に登場したアーミーとの関連は不明。機械式の砲台を取り付けた頑丈な装甲を身につけている。左右の砲台からファイアボールを撃ってくるほか、転がって押し潰そうとしてくる。機械がショートしやすいのが欠点。最後は砲台が壊れて逃げ出し、キングクルールに叱られた。
; ドガドン(Dogadon)
: アステカンウインドのボス。[[龍]]と[[トンボ|蜻蛉]]と[[ハチ|蜂]]を合わせような姿の生物。子供を踏み潰されて怒り狂う場面から戦闘開始。空を飛びながらファイアボールを吐いてくる。溶岩の中でもある程度生きられるという強靭な体を持つが、ややスタミナに欠ける。ステージの外の溶岩に落ちると強制敗北となる。何回か溶岩に落とすと復帰しなくなりクリアとなる。
; マッド・ジャック(Mad Jack)
: マッドファクトリーのボス。ビックリ箱の怪物。複数ある青と白のタイルのうち点灯しているタイルに乗るとタイルがせり上がり塔になってイントロが始まり、戦闘開始となる。ステージ内を跳ね回り、ファイアボールと[[レーザー]]で攻撃してくるほか、透明化もできる。時々スイッチが出現し、ボスのいる足場と同色のパネルにあるものを押せば電撃でダメージを与えられるが、間違えると逆に自分が電撃を食らってダメージを受けてしまう。また、足場から落ちてもそれまでにボスに与えたダメージは蓄積され、リフトで復帰できる。最後は自身が乗っていた塔が下がり、そのまま落下した。
; パフトス(Puftoss)
: ガリオンとうだいのボス。[[ハリセンボン]]。パフタップの親玉。ステージ中央からファイアボールと津波で攻撃してくるほか、上空からファイアボールを降らせたりパプタップに追撃させてくる。水上のDKスターを時間内に連続でくぐり、パフトスの周囲に電極を張ると電流で反撃可能。何回か電流を食らわせると空気が抜けて萎み物凄く小さくなった。
; ドガドン(2戦目)
: ひるよるウッドのボス。ある程度ダメージを与えると、炎の壁や衝撃波を起こしてくる。さらにダメージを与えると今度はステージを沈没させてくる(約2分で完全沈没して強制敗北)。8ステージを除けば唯一コングバレルの使用ができる。終盤で火の海に沈んだが、それでも生存しており、キングクルールに報告している。
; アーミィ・ジロー(2戦目)
: クリスタルどうくつのボス。武器が新たに追加され、ジェットで空を飛べる様になった他、巨大な大砲からファイアボールの雨や[[ミサイル]]で攻撃してくる。射撃速度は速くなっているが、機械のショートは変わらない。最後に装甲が爆発して消滅する。
; キング・カットアウト(King Kut Out)
: ゾゾゾ〜キャッスルのボス。クリッター達が作ったクルールを模ったハリボテ(どう動かしているのかや、構造などは不明)。レーザー攻撃や半透明の幻影を使い、更に高速移動も可能。お堀にはパプタップがいるほか、しばらくするとフィールド中央にクリーパが現れる(倒せばスイカを出すので体力回復が可能)。こちらからの攻撃は、お堀のフィールド中央に設置された4門の大砲を使った体当たりで、攻撃が外れると場外に飛ばされ戦線離脱となり、体力を引き継いだ状態でタッグバレルから次のコングが出て交代となる(このタッグバレルに入って交代する事は出来ない)。体力が尽きるか全員が離脱すると敗北する。完全にバラバラにすると作ったクリッター達が逃げ出してクリアとなる。
; キングクルール(King Krusha K. Rool)
: 声 - ケヴィン・ベイリス
: クレムリン軍団のリーダーであり、今回の騒ぎの張本人にして最終ボス。3分12ラウンドという[[ボクシング]]形式で対決を挑んでくる。この間にそれぞれのコングでクルールを1回ずつ倒さなければならない。
: 操作キャラ5人で1匹ずつ対決形式が異なり、クルールの攻撃もその都度多彩。こちらからの反撃は方法がなかなか分かりにくい物が多いため、戦い半分謎解き半分となる。一戦毎に4回ダメージを与えれば勝利となるが、12ラウンド使い切ってしまうとインチキ判定により強制敗北となる。なお、タイニーコングとの戦いではヒップドロップをやり過ぎると腰を痛めるシーンも見られるようになった。[[ゲームオーバー]]のデモでは、ブラストマティックを発動するシーンも見られる。チャンキーコングに敗れ倒れた後、復活して騙し討ちをかけようとするが、キャンディーコングに夢中になっている隙にファンキーコングの武器によって吹っ飛ばされた。


<!-- Gameplay -->
==== クレムリン軍団 ====
リアルタイム・グラフィックスは、『スーパードンキーコングシリーズ』のような緻密なプリレンダリング・グラフィックスを再現することはできない代わりに、キャラクターをより表情豊かにすることを可能にした{{r|DF Retro}}。
主に二足歩行する[[ワニ]]で構成された、敵キャラクターの主力。キングクルールの手下。
ただ、満足のいくキャラクターモデルを制作することは困難であった。このことについてスティーブンソンは「キャラクターはどの角度からも見ることができるんだ。だからアニメーションを制作してゲームに入れた時、横からなら良さそうに見えても、別の角度から見たら最悪だ!なんてことがある」と語っている{{r|Gamesradarretrospective}}。
; [[クリッター (ゲームキャラクター)|クリッター]](Kritter)
彼はまた、3Dゲームの黎明期であったために、ドンキーコング64のモデルはプリレンダリングの『スーパードンキーコングシリーズ』のものより常に悪く見えた、とも述べている{{r|Nintedolife}}。
: 軍の一般兵士。今作では[[ドクロ]]マークの[[シャツ]]を着ている。対戦モードでのバトルアリーナでも、2人対戦時に限り出現することがある。耐久力は低く、こちらの攻撃は全て有効だが、立ち止まっての攻撃や踏みつけでは、一撃では倒せない。
: クルール戦では服装が異なり、タイムキーパーやスタッフとして登場。タイムキーパーの2人組は司会者に「ズルはしません」と言われているが、明らかにクルール寄りの行動を繰り返す。
; クラップトラップ(Klaptrap)
: クレムリン軍の中では珍しく二足歩行しない。『スーパードンキーコング』の時より二回り程大きくなり、顔も「濃く」なった。デザインは『[[スーパードンキーコング3]]』のクリンプに近く、素早く噛み付いてくる上、倒しても[[牙]]が分離し、こちらを追ってくる(一定時間で自滅する)。今回は踏みつけが効かず、逆にこれまでの作品で効かなかったローリングアタックなど横方向からの攻撃が有効。オレンジや楽器ならば、牙ごと一撃で倒せる。紫色のタイプは屋内のみに出現。こちらは直接攻撃や衝撃波は返り討ちにされ、武器も怯むだけで倒せないため、オレンジか楽器で攻撃する必要がある。ミニゲーム「ノーティおとし」では、操作キャラクターとして使うことができる。デモムービーには赤色のクラップトラップも登場する。
; クランプ(Klump)
: ヘルメットを被った軍の上級兵士。体格が大きく、近づくと腹で攻撃し、離れているとオレンジを投げてくる。『スーパードンキーコング』の時より体格がかなり大きくなり、胴体にもアーマーを着込み、体色が紫になった。直接攻撃や武器では怯むだけで倒せないが、特殊攻撃かオレンジで倒せる(クランプ本人のオレンジは無効)。倒すと[[敬礼]]し、オレンジが3個手に入る。余談だが、こちらに気付いていない場合、時折オレンジを自分で食べる場面が見られる。
; クロバー(Klobber)
: タルの中に潜んでいる敵。近づくと突然姿を現して襲ってくる。今回は直接攻撃と武器は一切通用せず、触れると返り討ちに遭う。オレンジか特殊攻撃で倒すことができる。登場する数が非常に少なく、今回は道中でタルを拾って投げる機会がないため、騙し討ちにはなっていない。なお、倒してもタルが破壊されるだけで、中身が現れる描写はない。
; カブーン(Kaboom)
: クロバーの色違い。TNTバレルに入っており、接触すると爆発するなど、『スーパードンキーコング2』に登場したボムクロバーと酷似する<ref>ゲームボーイアドバンス版の『スーパードンキーコング2』ではカブーンに改名されている。</ref>。こちらはオレンジや特殊攻撃はもちろん、武器も有効で、ダメージは受けるが触れるだけでも倒せる。ただ、自分で動き出しても、数秒後に爆発し自滅する。倒すと燃えかすと化し、しばらくまばたきしたあとに消滅する。
; クラッシュ(Krash)
: トロッコステージで登場する棍棒を持ったワニ。トロッコに乗りながらコング達の邪魔をしてくる。攻撃された場合はダメージこそないがコインを3枚落とす。一部の者は落石に巻き込んで倒せるが、特にメリットはない。『スーパードンキーコング』に登場したキャラと同名だが、姿は『スーパードンキーコング2』のクラッバに近い。
; クラッバ(Kosha)
: 巨大な[[棍棒]]で攻撃してくる敵。薄暗い場所に出現することが多い。直接攻撃や武器では怯むだけで倒せず、攻撃されると通常の2倍のダメージを受ける強敵。特殊攻撃とオレンジが有効だが、オレンジの場合はそのまま投げても棍棒で打ち返されてしまうため、棍棒を降り下ろして地面に刺さっている間を狙う必要がある。『スーパードンキーコング2』の同名のキャラとは「棍棒を持っている」という点以外は無関係。クリスタルどうくつには、通常の者よりもはるかに巨大なクラッバが出現。とある場所に潜んでおり、定期的に鍾乳石を落として、コングたちの妨害をしてくる。
: なお海外では『スーパードンキーコング2』に登場したカットラスの親玉という設定(身に合わない大きさの武器を持っている共通性がある)。
; クランク(Robokremlings)
: マッドファクトリーに出現するワニ型のロボット。近づくと攻撃してくるが、移動速度が遅く、攻撃範囲も狭い。直接攻撃や武器では怯むだけで倒せず、オレンジか特殊攻撃が有効。チャンキーコングは、パンチパンチを当てることでも倒せる。時折ネジが切れることがあり、この間は巻き戻すまで一時的に動かなくなる。『スーパードンキーコング2』の同名のキャラとは無関係。海外版では'''Toy Kritter'''とも言い、クリッターのロボットである。
; クリーパ(Ghost)
: ゾゾゾ~キャッスルに出現するお化けに変装している敵。ただし、[[服装]]だけでそれ以外に目立った特徴は無い。近づくと不気味な声を上げながら襲いかかってくるが、移動速度は遅い。触れるだけでダメージを受けるが、どんな攻撃でも一撃で倒せる。体格の大きなものもいる。
; クルーム(Shroom)
: ひるよるウッドに出現するキノコに変装している敵。だが、フィールドに自生するキノコとは全く形が違うため、見分けるのは容易である。近づくと急に飛び出して襲いかかってくるが、転倒することもある。触れるだけでダメージを受けるが、どんな攻撃でも一撃で倒せる。夜の間は出現しない(クラッバに置き換えられる)。
; クリプト(Bones)
: クリッターによく似ている骸骨。主に夜や薄暗い場所に出現し、近づくと棍棒やキックで攻撃してくる。耐久力は低く、こちらの攻撃は全て有効だが、立ち止まってからの攻撃だと首が取れるだけで一撃では倒せない。クリーパ同様、体格の大きなものもいる。対戦モードでのバトルアリーナでも、2人対戦時に限り出現することがある。
; デーモン(Resident Demon)
: 空を飛ぶ巨大な骸骨の姿をした敵。トロッコステージに登場し、空中を浮遊しながらドンキーコングに襲いかかり、両手でなぎ払ったり、押し潰したりしてくる。ダメージは無いが、コインを3枚失う。こちらは一切攻撃できないため、倒すことはできない。
; 警備員(Kop)
: ミニゲーム「こそこそ・めいろ!」に出現する敵。暗い通路を[[懐中電灯]]片手に警備しており、明かりに見つかるとその時点で失敗になる。こちらは一切攻撃できないため、倒すことはできない。
; カスプラット(Kasplat)
: 強力なボディガード。耐久力が高く、直接攻撃のほか、衝撃波も使う強敵。ただし、こちらからの攻撃は全て有効。倒すと、髪と同じ色の設計図が手に入る(白髪の者は何も持たない)。衝撃波は、特に狭いバトルアリーナで脅威となる。対戦モードでのバトルアリーナでも、2人対戦時に限り出現することがある。
; クラッシャ(Krusha)
: 筋骨隆々で頑丈な上級兵士。今回は同じ特徴のカスプラットに押されて本編では登場せず、コングバトルの隠しキャラクターとして出演。フェアリーを15匹集めると、メインメニューの「ミステリー」で設定することで、コングバトルで使えるようになる。立ち止まっての攻撃より、安定したダッシュアタック(後述)や他キャラの1.5倍の攻撃力を持つ武器が強み。
; ブロッカー(B. Locker)
: クルールにDKドアの門番を命じられているキャラクター。本人曰く朝からずっと立ちっぱなしとのことで、イライラしているが、体に書いてある数値以上のゴールデンバナナを持っていると、その場から消滅する。クルールの事をブタ呼ばわりしており、忠誠心は皆無である。


収集要素を強く打ち出したのは、『バンジョーとカズーイの大冒険』とゲームデザインの差別化を図りたかったレア社の共同設立社ティム・スタンパーの要望であった。ディレクターのジョージ・アンドレアスは「私はいつも彼のとこに行って『これでどうです』と言うと、彼は『ダメだ。もっとたくさんだ』と返されるんだ」と述べている{{r|Gamesradarretrospective}}。
==== 通常の敵 ====
当時を振り返って、アンドレアスは自制することが大事だったとし、とりわけ色分けされたバナナのシステムなどを統一したかったことを挙げている。他にもレア社は『バンジョーとカズーイの大冒険』との差別化のために多様な操作可能キャラクター、映画のようなセットピース、そして派手なボス戦を試みた。アンドレアスによれば、開発段階のデモンストレーションでドンキーコングの生みの親でもある[[宮本茂]]に見てもらった際、彼はドンキーがリアルなショットガンを撃つのを見て驚愕し、最終的にゲームに反映されたココナッツ・ガンのデザインをその場でスケッチして手渡してきたという{{r|Gamesradarretrospective}}。
クレムリン軍団ではないが、協力して攻撃してくる事が多い。
削除されたシステムの中には『バンジョーとカズーイの大冒険』からデータ転送することでボーナス解除される「Stop 'N' Swop」というものがあった{{r|TheRinger}}。
; ノーティ(Gnawty)
: シリーズお馴染みの[[ビーバー]]。『スーパードンキーコング』と比べて概ね大きくなり、こちらに気づくと体当たりしてくる。体格が大きいほど速度が速い。接触するだけでダメージを受けるが、どんな攻撃でも一撃で倒せる。
; ジンガー(Zinger)
: シリーズお馴染みの[[ハチ]]。上空を飛んでいる。触れるだけでダメージを受け、衝撃波で攻撃しても返り討ちに遭う。倒すには武器や楽器等が必要。地面に映る影が丸いタイプは急降下を、細長いタイプはオレンジ投下をしてくる。
; シュリ(Shuri)
: スーパードンキーコング2にも登場した[[ヒトデ]]。顔つきが変わったほか、近づくと回転しながら攻撃してくる。今回は無敵で倒すことはできない。ミニゲーム「およいでコイン」にも登場し、こちらは触れてもダメージはないが、タイムロスになる。
; スキュービ(Scubi)
: シュリによく似た紫色のヒトデ。ゴーグルを付け[[鞭]]を持ち、一定範囲を高速で動く。コング達を直接狙うことはないが、触るとダメージを受ける。無敵で倒すことはできない。ミニゲーム「およいでコイン」にも登場。こちらはコング達を追いかけてくる上、触れてもダメージはないが、タイムロスになる。
; パフタップ(Puftup)
: スーパードンキーコング2に登場した[[ハリセンボン]]。近づくと突然膨らみ、[[爆発]]する。『スーパードンキーコング2』とは異なり、爆発自体でダメージを与えてくる。爆風は見た目よりもダメージを受ける範囲が大きく、近距離だとまず避けられない。ボスステージでは、パフトスが放ってくることもある。
; ブーザー(Mechanical Zinger)
: マッドファクトリーに出現するジンガー型のロボット。頻繁にオレンジ[[爆弾]]を落としてくる。耐久力はジンガーの3倍であり、武器によっては2-3発当てないと倒せない。ただし、オレンジや楽器なら一撃で倒せる。
: ハイドアウトのミニゲームにも登場するが、ゲーム開始時のテロップには「ジンガーをやっつけろ!」と表示される。
; フリップフラップ(Bat)
: [[こうもり]]。[[洞窟]]や[[建物]]などの暗い場所で上空を飛んでおり、下を通ると急降下して襲ってくる。ジンガーよりも素早く突撃してくるため、無闇に近づくと攻撃を受けやすい。直接攻撃や衝撃波は一切通用せず、触ると返り討ちに遭うため、倒すには武器か楽器が必要。
; ドーモ(Sir Domino)
: [[ドミノ]]。マッドファクトリーのオモチャ。近づくと追いかけてくる。触るだけでダメージを受けるが、どんな攻撃でも一撃で倒せる。クーブや笛と合体する事もある。
; クーブ(Mr. Dice)
: [[サイコロ]]。ドーモと特徴はほぼ同じ。
; [[笛]](Ruler)
: ドーモやクーブと同じタイプの笛型オモチャ。これら3種類のおもちゃの中では最も動きが遅く、倒しても何も落とさない。
; 巨大[[トマト]](Tomato)
: ひるよるウッドに出没する凶悪な顔をしたトマト型の敵。地面に蔕をだして待ち伏せし、近づくと正体を現して執拗に追いかけてくる。触ると返り討ちにされる上、こちらの攻撃は武器・楽器・衝撃波を含めて一切通用せず、巨大化したチャンキーコングで上から押し潰す以外に倒す方法はない。
; アコヤ貝(Oyster)
: ガリオンとうだいで人魚の宝を盗んだ貝。定期的に口を開閉させており、歯に触れるとダメージを受ける。倒すことはできない。
; チイト(Book)
: 『バンジョーとカズーイの大冒険』にも登場した[[本]]。今回は敵キャラ。本棚の間を大量に行き交っており、触れるだけでダメージを受ける。飛び道具で倒せるが、際限なく出てくる。
; 火の玉(Flame)
: クリスタルどうくつに出てくる、自足歩行型の火の玉。TNTバレルに体当たりして爆破させようとしてくる。武器やオレンジは無効だが、見た目のわりに直接攻撃が有効。
; [[ハエ]](Fly)
: ゾゾゾ〜キャッスルのサイロの中にいる巨大なハエ。高速で飛び回り、急降下で攻撃してくる。その速さはホーミングでも捉えるのが困難。武器でも倒せるが、楽器を使う事で一網打尽に出来る。「ハエたたき!」のミニゲームでも登場。
; [[クモ|蜘蛛]](Giant Spider)
: ひるよるウッドの小屋に潜んでいる巨大な蜘蛛。中央にある蜘蛛の巣に足を踏み入れると登場する。小蜘蛛を2-3匹呼び出すほか、自身も特殊な効果のある弾を3種類使い分けて撃ってくる。目が弱点だが、小蜘蛛を全滅させないと開かない。ある程度ダメージを与えると、自身が小蜘蛛の姿になり、これに何らかの攻撃をすればようやく倒すことができる。この敵は弱いボス並みの耐久力を有しており、戦いの時はカメラもボス戦と同様になる。
; 照準(Kroc)
: ダンジョン内でミニゲームに失敗したりすると、突然現れるセキュリティ。「GET OUT!」(「出て行け!」の意)の声と共に出現すると同時にカウントダウンが始まり、[[画面]]の手前側からコング達を狙ってくる。カメラと楽器が使用不能になるほか、出現から一定時間以内に建物から脱出しないと、火炎弾による砲撃でダメージを受ける。ダメージを受けた後も再度カウントダウンが始まる為、脱出するまでダメージを受け続ける事になる。基本的にダメージ量は普通の敵の攻撃と同じだが、制限時間が1秒から開始した場合は、砲撃を受けると一撃で倒される。こちらからは一切攻撃できないため、倒すことはできない。制限時間が1秒の即死ダメージは、クリスタルどうくつでディディーのタル順番壊し・チャンキーのサーチライト部屋が該当する。


<!-- Nintendo 64 Expansion Pak -->
=== その他のキャラクター ===
[[File:Nintendo-64-Memory-Expansion-Pak.jpg|thumb|upright=1|『ドンキーコング64』で始めて必要となったメモリー拡張パック|alt=Front and back views of a black, plastic cartridge with a red top.]]
; ラーマ(Llama)
: アステカンウインドの神殿に住むラマ。当初は囚われの身である。
; 人魚姫(Mermaid)
: ガリオンとうだいの湖底にいる人魚。大切なものを盗まれたため悲しんでいる。
; 青虫(Worm)
: ひるよるウッドのファンキーの小屋付近にいる虫。生活環境に不満があり引っ越しをしたがっている。
; 巨大植物(Beanstalk)
: ひるよるウッドで手に入る木の芽が育ったもの。顔があり少々気味が悪い。


本作はNINTENDO64の「[[メモリー拡張パック]]」を必要とする最初の2つのゲームのうちの1つであった{{r|CVG: rap}}{{r|GSpot rev}}。
==== ゲームで対戦するキャラクター ====
このアップグレードは、以前のゲームにおいてはオプション設定で高解像度グラフィックを動かせるというものであったが、本作の場合はゲームのフレームレートと遠くのオブジェクトのレンダリングを改善するものであった{{r|IGN: Enforces}}。
; タカ(Necky)
また、スティーブンソンによれば動的な照明システムにも用いられたという<ref>{{cite magazine|url=https://www.gamesradar.com/how-the-n64-confidently-signposted-our-way-into-the-3d-future/|title=How the N64 "confidently signposted our way into the 3D future"|issue=224|publisher=[[Future plc]]|magazine=[[Retro Gamer]]|last=Thorpe|first=Nick}}</ref>。
: アステカンウインドにいる[[ハゲタカ]]。最初は囚われの身だが助け出すと飛行訓練でディディーの力試しをする。
レア社のプログラマーであるクリス・マーロウによれば、発生したバグの解決として拡張パックが必須となってしまったために、後から多大な費用をかけてゲームをメモリアップグレードにバンドルせざるを得なかったと語っている{{r|Expansion Pak}}。
; スライディングビートル(Beetle)
しかし、スティーブンソンは、このマーロウの逸話を「神話」と呼び、開発の早い段階で拡張パックが必要になっていたと述べている。確かに開発終盤にはマーロウが語ったようなバグが存在したが、「拡張パックの導入はこれに対処しようとしたものではなく、解決策にもなってない」と指摘している{{r|Nintedolife}} 。
: アステカンウインドとクリスタルどうくつにいる甲虫。タイニーやランキーが滑り台レースでの勝負を挑まれる。背中を床につけて高速で滑ることができ、この時に当たるとコインを3枚失う。平地で歩いている時に攻撃すると怯ませる事ができる。コースアウトするとミス。コインを50枚以上ゲットし、なおかつ勝たないとゴールデンバナナは貰えない。
任天堂は、拡張パックを別売りにせず、ゲームとセット売りにしたことは消費者の混乱を避けることにつながると述べていた{{r|IGN: Absolute}}。
; レーシングカー(Mini Car)
: マッドファクトリーとゾゾゾ〜キャッスルにいる車。どちらもタイニーがカーレースで対戦する。コースを2周する間にコインを10枚以上ゲットし、なおかつ勝たないとゴールデンバナナは貰えない。
: マッドファクトリーでは3つのレーンを切り替えながら走行する。コース中にあるDKスターを通過するとスピードアップできるが、TNTカートに当たるとタイムロスになりコインを3枚失う。2回攻撃可能な「ズル」は命中すれば相手を怯ませる事ができる。
: ゾゾゾ〜キャッスルではマッドファクトリーの一部がコースとなっている。コース中にある箱に当たるとタイムロスになりコインを3枚失う。また、赤と緑の旗の間を通過しなければならず、6回ミスすると強制終了となる。
; アザラシ(Seal)
: ガリオンとうだいにいるが当初は囚われの身。救出後にドンキーと水上レースで対戦してくれる。コース中に浮いている木箱に当たるとタイムロスになりコインを3枚失う。また、赤と緑の浮きの間を通過しなければならず、6回ミスすると強制終了となる。コースを2周する間にコインを10枚以上ゲットし、なおかつ勝たないとゴールデンバナナは貰えない。『スーパードンキーコング2』のクラッパーに似ている。
: エンディングでは複数で登場している。
; フクロウ(Owl)
: ひるよるウッドにおり、飛行訓練でディディーの力試しをする。夜行性なので夜しか会えない。
; ウサギ(Rabbit)
: ひるよるウッドにおり、昼間限定でランキーに障害物競走を挑む。途中にある丸太を全て飛び越えた上で先にゴールしなければならない。ゴールデンバナナを手に入れるには2回勝利する必要があり、2回目では本気を出してくるのでハンドスプリントを使わなければならない。
: クリスタルどうくつではTNTバレルに縛られ、火の玉に狙われている。
; 氷のカボチャ(Ice Creature)
: クリスタルどうくつの城にいる。ランキーに陣取りゲームでの勝負をもちかける。


<!-- Music -->
== アイテム ==
[[File:Grant Kirkhope.png|thumb|本ゲームの音楽を担当した[[グラント・カークホープ]]|alt=A blue duotone headshot photo of a white man with a short haircut in T-shirt]]
'''※印'''のアイテムは、データをロードすると上限の半分を持った状態でスタートする。
; [[バナナ]]
: ボスステージの扉を開けるのに必要なアイテム。各ステージに5色計500本が置かれている。自キャラの色と違う色のバナナは取れない。取った数はセーブされる(バンチやバルーンも共通)。
:; バナナバンチ
:: バナナの束。これ1つでバナナ5本が手に入る。
:; バナナバルーン
:: 空中に浮いている。打ち落とすと、バナナ10本が手に入る。
; バナナメダル
: 各ステージで、バナナ75本毎に自動的に手に入るメダル。最終ステージではこれが直接置かれている。取った数はセーブされる。
; バナナコイン
: DKアイランドの通貨。自キャラの色と違う色のコインは取れない。取った数はセーブされる。
:; レインボーコイン
:: DKと書かれた土に埋まっていて、バナナコイン25枚分に相当する。衝撃波で掘り出して手に入れると5匹のコング全員にバナナコインがそれぞれ5枚ずつ分配される。また、そのコインは救出していないキャラにも分配される。
; ボスキー
: 各ステージのボスを倒すと手に入る鍵。クランジーが囚われている檻を開けるのに必要。取った数はセーブされる。
; 弾薬箱(通常弾のみ※)
: 中に弾が5発入っている。また、赤い箱はホーミング弾が入っている。通常弾とホーミング弾は別々に持ち歩ける。各コング共用。
; [[オレンジ]](※)
: 爆弾。投げるとバウンドしながら飛んでいき、壁に当たると反射する。しばらく経つか敵に当たると爆発するが、コング自身も当たるとダメージを受ける。地面に落ちているものを取るとオレンジを1つ補給できる。
; [[石英|クリスタル]][[ココナッツ]](※)
: コングバレルを使ったアクションや衝撃波を使うのに必要。バレルアクションは一定時間経つ毎に1個、衝撃波は1回使う毎に1個消費する。
; [[スイカ]]
: コング達の体力ゲージ。最小単位は4分の1個。本作では体力がなくなるとステージのやり直しができる。タッグバレルへ入ると全回復する。また、ボスを倒した後や、バトルアリーナをクリアした後にも全回復する。
:; スイカ箱
:: スイカの絵の書いてある箱。スイカ1個分(1/4個が4つ)入っている。
; フィルム(※)
: フェアリーの撮影に使う。1回写す毎に1本を消費。
; 設計図
: カスプラットを倒すと手に入る。スナイドに渡す事で効果を発揮する。各キャラごとに8枚ある。取った数はセーブされる。
; ヘッドホン(楽器の回数は※)
: 触れると、楽器の使用回数を回復出来る。持ち運ぶ事は出来ないが、何度でも使用できる。
; ゴールデンバナナ
: 各ステージに25本隠されている。一定数持っていないと先へ進めなくなる。取った数はセーブされる。N64マークが描かれたラベルが貼られている<ref>バナナフェアリーを全て集めると手に入るゴールデンバナナには、レアマークが描かれたラベルが貼られている。</ref>。
; N64コイン
: N64マークが描かれたコイン。DKアーケード2周目をクリアすると獲得。ハイドアウトにある特定の扉を開けるのに必要。取得はセーブされる。
; レアコイン
: レアマークが描かれたコイン。JETPACで5000点以上出すと出現。ハイドアウトにある特定の扉を開けるのに必要。取得はセーブされる。
; DKコイン
: 赤い文字でDKと書かれた金色のコイン。主にミニゲームで使用され、クリアするためには一定以上の枚数を集めなくてはならない。
; [[西洋の冠|クラウン]]
: バトルアリーナで勝利すると獲得する。取得はセーブされる。
: ハイドアウトにある特定の扉を開ける為には4個必要となる。


音楽はグラント・カークホープが担当し、デヴィッド・ワイズが担当した『スーパードンキーコングシリーズ』よりも『バンジョーとカズーイシリーズ』に近いものとなった{{r|NL: N64 rev}}。
== 武器 ==
しかし、カークホープは、ワイズの暗い、雰囲気があるトーンを保持しようとしたとし、ワイズの「Jungle Japes」のリミックス版も加えている{{r|Gamesradarretrospective}}。
ファンキーコングの店で購入し、飛び道具を発射する[[銃]]。歩きながら撃てるが、立ち止まって主観始点にすることで狙い撃ちも可能である。武器を構えている場合は歩くスピードが遅くなる。
もともと本作の音楽は『スーパードンキーコング3』で音楽を担当したエヴリン・フィッシャーの予定であった。フィッシャーに協力を求められてカークホープが参加するようになり、さらにドンキーコングの声も担当することになった{{r|Kirkhope: Website}}。
; [[ココナッツ]]・キャノン
ゲーム起動時に流れ、操作キャラクター達の能力を紹介する「[[モンキーラップ]](DKラップ)」は、ジョージ・アンドレアスが発案・作詞し、カークホープが作曲と録音を、演奏はアンドレアスとクリス・サザーランドが行った{{r|Rare Breed|Edge: Rare Vintage}}。
: ドンキー用。ライフルのような形をしている。威力は標準的。弾はクリスタルココナッツとは無関係の、普通のココナッツである。
このラップは制作サイドのお遊び的なものであったが、ゲーム発売時は、大真面目に制作されたものと解されてしまった{{r|Gamesradarretrospective|Rare Breed|SEMO}}。
; [[ラッカセイ|ピーナッツ]]・ポップガン
ニンテンドー・オブ・アメリカは、ファンがラップを演奏する「DKラップ」コンテストを開催した。賞品には本社への旅行も含まれていた{{r|IGN: Chatter}}。
: ディディー用。2丁拳銃で連射速度は他のウエポンより少しだけ早い。威力は標準的。
; [[ブドウ|グレープ]]・[[シューター]]
: ランキー用。ブドウを飛ばして攻撃する吹き矢。ランキーのウエポンの形は他のメンバーとは違い、吹き矢のような形である。威力は低め。
; [[羽|フェザー]]・[[ボウガン]]
: タイニー用。連射力が他のウエポンより上。鳥の羽を飛ばす為、若干命中させにくい。威力は低め。
; [[パイナップル]]・ランチャー
: チャンキー用。他のメンバーより攻撃力が高いが、弾の飛ぶ速度がやや遅い。
; 武器のパワーアップについて
: ステージを進めると、手持ちの武器にさらに強力な機能を追加してくれるようになる。
*'''ホーミング'''
: この機能を追加することで、赤い弾薬箱を取れるようになる。これで手に入る弾はホーミング専用弾で、発射すると近くの敵や武器スイッチを追尾する。追尾性能はかなり高く、かなり素早い敵にもよく命中する。逆に狙ってもいないターゲットを追尾してしまったり、バナナフェアリーを敵と認識して追尾してしまう弊害もある。持てる最大数は通常の弾薬と同じ。
*'''スナイパー'''
: この機能を追加することで、狙い撃ちの時の射程距離がおおよそ倍になる。また、ズームも可能になるため狙いやすくなる。ただし狙い撃ちの時に少し処理落ちが発生してしまう。時間制限がある場所でも'''カウントダウンは処理落ちしない'''仕様になっているため、不利になる事もごく一部にある。


== プロモーションとリリース ==
== 楽器 ==
レア社はホームページ上で、スクリーンショット1枚を掲載して本作を発表し、同時に『Nintendo Power』1999年1月号で報道された{{r|IGN: Miss Us}}。
弾くと周囲の敵を全滅できる。武器と違い、各楽器の性質は音以外に違いが無い。
Electronic Gaming Monthlyによれば、1997年のE3の時点でゲームはデモプレイ可能な状態であったとしているが{{r|EGM preview}}、IGNは1999年のイベントで初めて公開されたとしている{{r|IGN: Eye}}。
; ボンゴ・ブラスター([[ボンゴ]])
ゲームは任天堂の1999年のスペースワールドでもデモが行われた{{r|IGN: Spaceworld}}。
: ドンキー用の楽器。
『ドンキーコング64』は、グラフィックとサウンドにおいて、コンソール機の「最高傑作」として、ベストセラーになることが期待されていた{{r|IGN: Stellar|IGN: 99}}。
; エレキ・ショッカー([[エレクトリックギター|エレキギター]])
: ディディー用の楽器。
; サックス・ハリケーン([[サクソフォーン|サキソホン]])
: タイニー用の楽器。
; トロンボーン・クラッシュ([[トロンボーン]])
: ランキー用の楽器。
; トライアングル・ウェーブ([[トライアングル]])
: チャンキー用の楽器。


<!-- Jungle Green bundle -->
== タル ==
[[File:Jungle green Nintendo 64 (10448842084).jpg|thumb|upright=1|本体・ソフト同梱版として発売された際の緑透明の本体「ジャングル・グリーン版」。|alt=A translucent green Nintendo 64 console with four controller ports in its front.]]
; タッグバレル
: このタルに入ると、使用キャラを変更できる。減った体力も全回復する。
; ゴールデンバナナバレル
: 中に入るとミニゲームが始まり、クリアすればゴールデンバナナが出現し、体力が全回復する。内容はSFC時代よりも娯楽性が高い。
: ミニゲームは設計図を全て集めると、スナイドHQで自由に遊べる(一部除く)。
; バズーカバレル
: 旧称「タル大砲」。入ると空中に飛ばされる。自動発射式と手動発射式の2種類が存在。
; [[トリニトロトルエン|TNT]]バレル
: ボス戦で使用。ぶつけると爆発する。障害物として登場することもある。
; コングバレル
: バレルに描かれたコングが入ると、時間と共にクリスタルココナッツを消費する強力なアクションを行える。この状態では武器は使えず、解除は「Z+C左」の同時押し。移動可能範囲から出ると禁止アイコンが表示され、強制的に解除される(楽器が使えるならばそれで解除を防げる)。
:* ドンキー:「ストロングDK」。無敵状態になる。敵はもちろん、溶岩などの地形のダメージも受けなくなる。体当たりにダメージ判定はない。
:* ディディー:「バレルジェット」。ジェットパックを背中に装備して空を飛べる。飛行中も武器が使用可能。解除方法も他のコングと異なり、着地である。
:* ランキー:「ハンドスプリント」。スピードが格段に速いハンドウォークが可能。
:* タイニー:「ミクロコング」。体が小さくなり、小さな穴や隙間を通り抜けられるようになる。このアクションを使用することでしか出入り不可能な部屋にいる場合は、クリスタルココナッツが無くなっても効果は切れない。
:* チャンキー:「グレートチャンキー」。巨大化する。ザコ敵なら触れただけでも倒せる。更に大きな丸い岩を持ち上げたり、通常では登れない太い木に登れたりする。楽器やワープパッドは使えない。
; アニマルコンテナ
: 描かれているアニマルに変身して操作できる。ドンキーはランビ、ランキーはエンガードに変身可能。また、アニマルの描かれた壁を破壊出来る。変身中はタッグバレルには入れない。移動可能範囲から出ると禁止アイコンが表示され、強制的に変身が解除される。


本作のマーケティングは2200万ドルが投入された大規模なもので、これは任天堂の主要作品の一般的な予算の2倍に相当するものであった。キャンペーンではホリデーシーズンで1万館以上の映画館で流された60秒CMほか、屋外看板、印刷物、ラジオで追加広告が行われた{{r|EGM preview}}。
== パッド ==
また、「The Beast Is Back(ビーストが帰ってくる)」と題されたプロモーションツアーでは任天堂のゲームを積んだトラックが全米を回り{{r|IGN: Beast}}、スーパーマーケットでは同シリーズとドクターペッパーがコラボした懸賞が行われ宣伝された。任天堂は初年度での250万本のセールを予測し{{r|IGN: Enforces}}、同年末までに出荷本数を、緑の半透明のNINTENDO64同梱版100万本含む、計400万本とした(これは『ゼルダの伝説 時のオカリナ』より150万本多かった){{r|EGM preview}}。
; ワープパッド
小売業者による市場調査では本作は1999年のホリデーシーズンに販売されるコンソール機の中ではトップセールになると予想されていた{{r|IGN: Huge}}。
: 移動を楽にしてくれるパッド。1-5の数字が書いてあり、同じ数字のパッドが組になっていて、その間でワープ出来る。ただし、同じ組のパッドを両方とも見つけていないとワープは出来ない。「DKアイランド」「アステカンウィンド」「ゾゾゾ〜キャッスル」では番号によっては2組以上存在するが、1組ずつ屋内と屋外にあり、屋内・屋外間のワープは出来ない。
当時、任天堂は、『マリオパーティ2』、『パーフェクトダーク』、『ポケモンスタジアム』などの発売を翌年に延期することを発表してたため、ホリデーシーズンにおける競合作品はほとんどなかった{{r|AllGame rev|EGM preview}}。
; サウンドパッド
: その上で描かれている楽器を弾くと、イベントが発生する。演奏時は楽器のエネルギーを消費しない。
; コングパッド
: パッドに描かれたコングが上に乗ってZを押すと、それぞれに対応した効果が現れる。
:* ドンキー:「バレルブラスト」。上空のバズーカバレルコースに行き、アイテムを入手可能。
:* ディディー:「スプリングテール」。尻尾で大ジャンプできる。
:* ランキー:「ランキーバルーン」。身体が膨らみ。一定時間[[風船]]のように浮かび上がれる。
:* タイニー:「タイニーワープ」。無条件に利用できるワープパッド。
:* チャンキー:「ゴリラゴーン」。身体が透明になり、特定の仕掛けの回避・隠しアイテムの使用が可能。場所によっては時間制限あり。
; バトルアリーナパッド
: バトルアリーナにワープ出来る。他のパッドと違い、クリアすると消えてしまう。
*'''バトルアリーナについて'''
: 狭い台座の上で次々に出現する敵と戦う。耐久戦で、一定時間ミスしなければクリア。落とされるとアウト。敵を倒す数などのノルマは設定されていない。クリアすることでクラウンを獲得可能。武器や楽器は使用できない。


本作は1999年11月に北米地域でリリースされ{{r|EGM preview|AllGame rev}}、翌12月に全世界にリリースされた{{r|N46 mag rev|Famitsu}}。
== スイッチ ==
ゲームの発売に伴い、任天堂は「ジョリー・ランチャースタイル」の緑透明のNINTENDO64本体と拡張メモリ同梱版で、ゲームカートリッジもバナナ・イエローに着色された特別版もリリースした{{r|EGM preview|N46 mag rev|AllGame overview}}。
; コングスイッチ
: 地面に設置されており、描かれている顔のコングがヒップドロップで押すと、イベントが発生する。緑・青・赤の3色あり、緑はオープニングで習ってすぐ押せるが、青や赤はステージを進めてクランキーから専用の薬をもらわないと押せない。
; 無地スイッチ
: 地面に設置されており、コングスイッチ同様にヒップドロップで押して作動させる。一部上に乗るだけで作動するスイッチもある。コングスイッチとは異なり、誰でも押すことができる。
; 武器スイッチ
: 壁に設置されており、描かれている弾で撃つと、イベントが発生する。
; その他のスイッチ
: 多くは壁に設置されていることが多く、単純な体当たりで押せるものから、武器が必要なもの、各コングの攻撃アクションが必要なものなどさまざま。


== ドア ==
=== 再リリース ===
2015年4月、本作はWii Uバーチャルコンソールで再リリースされた。これはバーチャルコンソールに追加された最初の64ソフトの1つであった{{r|IGN: Virtual Console|GI: Wii U}} 。
; リンクリードア
先立ってWiiバーチャルコンソールでは実装されなかったために、これは初の再リリースとなった{{r|NWR: temper|Kotaku: Who Knows}}。
: ステージ攻略のヒントを教えてもらえる。ドアの淵の色がどのコングに対するヒントなのかを示している。
Wiiバーチャルコンソールに実装されなかった理由は不明だが{{r|Kotaku: Who Knows}}、Nintendo World Reportは作中でプレイ可能であった『ジェットパック』のためではないか(任天堂は権利を持っていなかった)、と推測している{{r|NWR: Most Wanted}}。
; DKドア
: ステージの出入口。ここを守る門番が提示する数字以上のゴールデンバナナを持っていると通行できるようになる。
; トローフ&amp;スコーフドア
: ステージにいるボスの部屋に繋がっているドア。各ステージに複数個存在する。ボスを倒して鍵を手に入れるとそのステージのドアは全て消える。


== ステージ ==
== 評価 ==
{{Video game reviews
DKアイランド以外のステージは、一定数以上のゴールデンバナナがないと入れない。新たなステージに入ると、その時点でコングファミリーが新たな物を売ってくれるようになる。購入はどのステージでも良い。ボスステージのBGMは各ステージのアレンジ。()内は原題。
| MC = 90/100<ref name="MC">{{cite web |url=http://www.metacritic.com/game/nintendo-64/donkey-kong-64/critic-reviews |title=Donkey Kong 64 Critic Reviews for Nintendo 64 |website=[[Metacritic]] |access-date=December 17, 2016 |archive-url=https://web.archive.org/web/20170118091300/http://www.metacritic.com/game/nintendo-64/donkey-kong-64/critic-reviews |archive-date=January 18, 2017 |url-status=live |df=mdy-all }}</ref>
; DKアイランド(Donkey Kong Island)
| Allgame = {{Rating|4.5|5}}<ref name="AllGame rev">{{cite web|last1=Marriott |first1=Scott Alan |title=Donkey Kong 64 – Review |url=http://www.allgame.com/game.php?id=18829&tab=review |website=[[AllGame]] |access-date=December 17, 2016 |archive-url=https://web.archive.org/web/20141114112032/http://www.allgame.com/game.php?id=18829&tab=review |archive-date=November 14, 2014 |url-status=dead }}</ref>
: コング達の活動の拠点となる場所。ゲームは進行に関係無く毎回ここから始まる。ここも1つのステージになっており、ゴールデンバナナやアイテムが隠されている。
| Edge = 8/10<ref name="Edge rev">{{cite magazine |title=Donkey Kong 64 |magazine=[[Edge (magazine)|Edge]] |date=Christmas 1999 |issue=79 |pages=74–75 |issn=1350-1593 }}</ref>
; ジャングルガーデン(Jungle Japes)
| EGM = 27/40<ref name="EGM rev">{{cite magazine |title=Donkey Kong 64 |magazine=[[Electronic Gaming Monthly]] |date=February 2000 |issue=127 |page=178 |issn=1058-918X }}</ref>
: 広大なジャングルを中心としたステージ。洞窟もいくつか存在し、雷雨のエリアもある。ここでディディーと再会する。BGMは『スーパードンキーコング』のジャングルのアレンジ。ゴールデンバナナ1本。
| Fam = 33/40<ref name=Famitsu>{{cite magazine |url=http://www.famitsu.com/cominy/?m=pc&a=page_h_title&title_id=2686 |access-date=June 22, 2014 |script-title=ja:ドンキーコング64 |trans-title=Donkey Kong 64 |language=ja |magazine=[[Famitsu]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20151129182926/http://www.famitsu.com/cominy/?m=pc&a=page_h_title&title_id=2686 |archive-date=November 29, 2015 |url-status=live |year=1999 |issue=574}} Note: Review text only available in print magazine.</ref>
; アステカンウインド(Angry Aztec)
| GameFan = 7/10<ref name="GameFan rev">{{cite web |url=http://www.gamefan.com/repre.asp?g=1141&t=r |access-date=December 18, 2016 |title=REVIEW for Donkey Kong 64 |last1=Buchanan |first1=Levi |work=[[GameFan]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20000303092126/http://www.gamefan.com/repre.asp?g=1141&t=r |archive-date=March 3, 2000 |url-status=dead }}</ref>
: 砂漠地帯に散在する遺跡群が舞台。それぞれの神殿内には複雑な謎解きが用意されている。また、熱砂の中に入るとダメージを受ける上、移動速度も落ちてしまう。ここでランキーとタイニーを救出できる。また、キャンディーコングはこのステージから登場する。ゴールデンバナナ5本以上。
| GamePro = 4.8/5<ref name="GamePro">{{cite magazine|author=Scary Larry |title=Review: Donkey Kong 64 for N64 |url=http://www.gamepro.com/nintendo/n64/games/reviews/3418.shtml |magazine=[[GamePro]] |access-date=December 17, 2016 |archive-url=https://web.archive.org/web/20080602125919/http://www.gamepro.com/nintendo/n64/games/reviews/3418.shtml |archive-date=June 2, 2008 |url-status=dead }}</ref>
; マッドファクトリー(Frantic Factory)
| GSpot = 9/10<ref name="GSpot rev">{{cite web |url=http://www.gamespot.com/reviews/donkey-kong-64-review/1900-2543651/ |access-date=December 17, 2016 |title=Donkey Kong 64 Review |last1=Taruc |first1=Nelson |date=November 22, 1999 |work=[[GameSpot]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20160830005452/http://www.gamespot.com/reviews/donkey-kong-64-review/1900-2543651/ |archive-date=August 30, 2016 |url-status=live }}</ref>
: 潰れたおもちゃ工場が舞台。ガリオンとうだいとはどちらを先に攻略しても良い。ほとんどの機能が停止した今も、多くの従業員や逃げ出したロボットが徘徊する。発電機関や倉庫も探索することになる。このステージでチャンキーを救出できる。ゴールデンバナナ15本以上。
| IGN = 9/10<ref name="IGN rev">{{cite web|last1=Casamassina|first1=Matt|title=Donkey Kong 64 Review|url=http://www.ign.com/articles/1999/11/25/donkey-kong-64|website=[[IGN]]|access-date=December 17, 2016|date=November 24, 1999 |archive-url=https://web.archive.org/web/20160919092038/http://www.ign.com/articles/1999/11/25/donkey-kong-64 |archive-date=September 19, 2016 |url-status=live }}</ref>
: ハイドアウトを攻略するまではボスを倒さなくても進行に支障は無い。
| NGen = {{rating|4|5}}<ref name="Next Gen rev">{{cite magazine |title=Donkey Kong 64 |last1=Chido |first1=Norman |date=December 1999 |magazine=[[Next Generation (magazine)|Next Generation]] |volume=1 |issue=4 |page=106 |issn=1078-9693 }}</ref>
; ガリオンとうだい(Gloomy Galleon)
| N64 = 93%<ref name="N46 mag rev">{{cite magazine|url=https://archive.org/stream/N64_Magazine_Issue_036_1999_Future_Publishing_GB_christmas_edition#page/n22/mode/1up |access-date=December 17, 2016 |title=Donkey Kong 64 |last1=Green |first1=Mark |pages=24–33 |issue=36 |date=December 1999 |magazine=[[N64 Magazine]] |issn=1367-5958 }}</ref>
: 薄暗い渓谷のステージ。マッドファクトリーとはどちらを先に攻略しても良い。他に比べて敵は少ない。地上、灯台の湖、沈没船の湖の3つのエリアを行き来する。灯台の湖の水中にあるスイッチで水位を変えられる。沈没船の中には、お宝や置き去りにされた奴隷の死骸の他、かつての敵「キャプテンクルール」の肖像画もある。ゴールデンバナナ30本以上。
| NLife = N64: 7/10<ref name="NL: N64 rev">{{cite web |url=http://www.nintendolife.com/reviews/2009/06/donkey_kong_64_retro |access-date=December 17, 2016 |title=Donkey Kong 64 (Nintendo 64) Review |last1=Donaldson |first1=Andrew |date=June 17, 2009 |work=[[Nintendo Life]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20121223034638/http://www.nintendolife.com/reviews/2009/06/donkey_kong_64_retro |archive-date=December 23, 2012 |url-status=dead }}</ref><br />Wii U: 7/10<ref name="NL: Wii U rev">{{cite web |url=http://www.nintendolife.com/reviews/wiiu-eshop/donkey_kong_64_n64 |access-date=December 17, 2016 |title=Donkey Kong 64 Review – Wii U eShop / N64 |last1=McMahon |first1=Conor |date=April 12, 2015 |work=[[Nintendo Life]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20161229224905/http://www.nintendolife.com/reviews/wiiu-eshop/donkey_kong_64_n64 |archive-date=December 29, 2016 |url-status=live |df=mdy-all }}</ref>
; ひるよるウッド(Fungi Forest)
| NP = 8.6/10<ref name="NP rev">{{cite magazine |title=Now Playing: Donkey Kong 64 |magazine=[[Nintendo Power]] |issue=127 |date=December 1999 |page=154 |issn=1041-9551 }}</ref>
: ジャングルガーデンと似た雰囲気のステージだが、時間の条件が追加されており、特定の時間でないと発生しないイベントが多い。また、敵の配置も若干変わる。なお、昼と夜は中央の時計台で任意に変更出来る。ゴールデンバナナ50本以上。
| rev1 = ''[[The Cincinnati Enquirer]]''
; クリスタルどうくつ(Crystal Caves)
| rev1Score = {{rating|3.5|4}}{{r|Cincinnati}}
: 薄暗い鍾乳洞を探検する事になる。ゾゾゾ〜キャッスルとはどちらを先に攻略しても良い。暗く地形が見えにくい上に足場が狭い地形が多く、落ちると復帰が難しい。また、巨大なクラッバがとある場所に陣取っており、定期的に鍾乳石を落としてくる。ゴールデンバナナ65本以上。
| award1Pub = [[Electronic Entertainment Expo|E3]] 1999 [[Game Critics Awards]]
; ゾゾゾ〜キャッスル(Creepy Castle)
| award1 = Best Platformer{{r|RG 43}}
: 高い崖の上に作られた不気味な古城と、雷雨が降り注ぐ周囲の庭が舞台。クリスタルどうくつとはどちらを先に攻略しても良い。奈落に落ちたり、緑色の酸液に触れるとその時点でアウトになる。最後のステージだけもあり、出現する敵キャラは総じて厄介な者が多く、謎解きや仕掛けも極めて難解であり、難易度は非常に高い。ゴールデンバナナ80本以上。
| award2Pub = ''[[Nintendo Power]]'' Awards (1999)
; ハイドアウト(Hideout Helm)
| award2 = Best Overall Game, Best N64 Game, Best Adventure Game, Best Graphics, Best Music, Best Sound{{r|IGN: NP awards|NP 132}}
;本拠地内部
}}
: キングクルールやクレムリン軍団の要塞内部で、本作の最終ステージ。ゴールデンバナナ100本以上。初回訪問時にはイントロムービーの後に、スナイドから制限時間内にブラストマティックの電源を全て切るように忠告される。制限時間が過ぎるとブラストマティックが発動してゲームオーバーとなり、自動的にタイトル画面に戻され、ステージの最初からやり直しとなる。制限時間は基本的に10分であるが、スナイドに渡した設計図1枚につき1分加算され、最大で50分となる。
:今までのステージの集大成ともいえる構造になっており、道中には様々な仕掛けが張り巡らされているため、突破するには5匹のコングを使い分けながら、これまでのアクションをフル活用しなければならない。電源を落とすには全部で10個(コング1匹につき2個)のドラム缶に入ってミニゲームをクリアする必要がある(クリアするとバナナメダルが手に入る)。電源を全て落とすまでは出入口が完全にドアロックされ、取得アイテム以外の進行状況はセーブされない。電源を全て切るとクリアとなり、出入口のドアロックも解除される。ボスキーはこのステージの最深部に置かれているが、入手には扉に描かれたアイテム(クラウン4個以上・レアコイン・N64コイン)が必要となる。
:;飛行機
:: 入れる場所は全く異なるが、ハイドアウトとして扱われるエリア。キングクルールが逃亡に使用する飛行機。内部に入ると最終バトルがスタートする。
※一部のステージの入口は、特定のコングが腕を伸ばして届いたなどの理由でゴールデンバナナ不足でも入れることがある。


レビュー集計サイトのMetacriticによれば、「全般的に肯定的」とされている{{r|MC}}。
== 本編以外の収録ゲーム ==
本作は、1999年のホリデーシーズンにおけるNITENDO64のトップセラーとなり、ライバルであるセガ・ドリームキャストの登場に対する主要なカウンター作品となった{{r|IGN: Dominates}}。
=== ランビ・アリーナ ===
ベストセラー作品として任天堂の「プレイヤーズ・チョイス」のゲームセレクションに加わり、次のホリデーシーズンまで高い売上が続いた{{r|IGN: Player's Choice}}。
フェアリーを6匹集め、かつ「アドベンチャー」でランビに変身していると、メインメニューの「ミステリー」から遊べる様になるゲーム。サイのランビを操作して、スタジアム内に次々出現するノーティを倒していく。通常のノーティは2点、金色のノーティは10点。連続で倒すとコンボとみなされ、2匹目以降のスコアが倍になる(それ以上の倍率アップは無い)。60秒間にどれだけスコアを稼げるかを競う。
2004年までに北米で230万本が販売された{{r|GD 2005}}。
1999年のE3のGame Critics award for Best Platform Gameや、Nintendo Powerの1999年度ベストオールゲームを含む、いくつかの年間賞を受賞した{{r|IGN: NP awards|NP 132}}。
さらに第3回AIAS Interactive Achievement Awards(現D.I.C.E. Awards)の「Game of the Year」と「Console Game of the Year」にもノミネートされた{{r|AIAS}}。
GameProは「Editor's Choice」に選出した{{r|GamePro}}。
IGNは本作を発売時点で最大かつ最も野心的なNINTENDO64ゲームと評したが、一方でプラットフォームとパズルデザインは『バンジョーとカズーイの大冒険』(1998年)に非常に似ているとも述べた{{r|IGN rev}}。
この類似性の指摘は、他のレビューでもよく見られるものであった{{r|N46 mag rev|Next Gen rev}}。


<!-- Collectibles -->
=== エンガード・アリーナ ===
「相互的な[[イースターエッグ|エッグハント]]」と呼ばれたようなアイテム収集に重点を置いた点{{r|Next Gen rev}}と、繰り返させる手法(バックトラック)については批判か、わずかに称賛があった{{r|CVG: rap}}{{efn|レビューにおいて収集要素とバックトラッキングについて言及したのは以下の通り。''Electronic Gaming Monthly'',{{r|EGM rev}} ''GameSpot'',{{r|GSpot rev}} ''GameFan'',{{r|GameFan rev}} ''N64 Magazine'',{{r|NL: N64 rev}} ''Nintendo Life'',{{r|NL: Wii U rev}} ''Next Generation'',{{r|Next Gen rev}} ''Daily Radar'',{{r|Daily Radar}} and ''AllGame''.{{r|AllGame rev}}}}。
フェアリーを6匹集め、かつ「アドベンチャー」でエンガードに変身していると、メインメニューの「ミステリー」から遊べる様になるゲーム。カジキのエンガードを操作して、入り組んだプールに多数配置されているDKスターをくぐっていく。水中にあるものは5点、空中にあるものは20点。60秒間にどれだけスコアを稼げるかを競う。
これはレア社のゲームの特徴とみなされ、本作もプレイヤーに複数のアイテム群を集めさせ、特別なエンディングを迎えさせるという「予測可能ないつも通りのこと」を踏襲していた{{r|EGM rev}}。
Next Generationはレア社がバックトラックを好む傾向を指摘した{{r|Next Gen rev}}。
GameSpotは当たり障りなく、アイテム集めが好きなプレイヤーはその繰り返しを楽しむし、そうでないプレイヤーは、その面倒臭さに苛立つだろうと述べた{{r|GSpot rev}}。
Cincinnati Enquirerは、ミニゲームについて「大冒険をさらに楽しめる歓迎すべき気晴らし」であり、前世代のコンソールゲームであれば、それ単独のゲームでも成り立つであろうほど優れていると賞賛した{{r|Cincinnati}}。
また、EGMはパズルやミニゲームは初見では楽しいものだが、段々と時間制限がキツくなっていくものを繰り返し遊ぶことは、すぐに飽きてしまうと指摘している{{r|EGM rev}}。
GameSpotは本作のプレイ内容の一部が「頭脳的」であるとし、後のパズルを解くために同時作業を考慮する必要があると論じた{{r|GSpot rev}}。
『スーパーマリオ64』『時のオカリナ』『バンジョーとカズーイ』から影響を受けた部分に慣れているレビューアからは、プレイヤーがすべきことに革新性がなく、解読が面白くないと思われた{{r|AllGame rev|IGN rev}}。
Nintendo Lifeは後の回顧的なレビューで、オブジェクトを集めるという作業が「度を超えて」いる上にくどくどと繰り返されるものだと評した。例えばバックトラックの課題点は、プレイヤーがいつでも操作キャラクターを切り替えることができれば、減らすことができたのではないかと述べた{{r|NL: Wii U rev|NL: N64 rev}}。


<!-- Gameplay -->
=== JETPAC ===
ゲームのサイズとプレイ時間の長さは頻繁に言及された{{r|EGM preview|N46 mag rev|NL: Wii U rev}}。
初期のレア作品の復刻版『[[Jetpac|JETPAC]]』。クランキーのラボで遊べる。Aで上昇、Bでレーザーを発射し、宇宙人と戦いながらアイテムを集める。5000点以上稼ぐと、レアコインが手に入る。また、フェアリーを6匹集め、かつレアコインを手に入れると、メインメニューの「ミステリー」からいつでも遊べるようになる。
基本プレイ時間は推定30時間で、IGNはレア社の『[[戦争と平和]]』と呼んだ(非常に長いことの比喩){{r|IGN rev}}。GameFanは「大きい(big)」という表現では控えめなものであり、「この冒険の中には[[マストドン]]的なものもある」と書いた{{r|GameFan rev}}。
AllGameとEGMのライターは、その世界内で頻繁に迷い、気が散る羽目になったと述べている{{r|AllGame rev|EGM rev}}。
ボス戦における工夫は際立って賞賛され、特にキングクルールとの最終決戦が挙げられたが{{r|N46 mag rev|EGM rev}}、一方でストーリーの結末はEGMをがっかりさせた{{r|EGM rev}}。
レビューではマルチプレイモードにはほとんど娯楽性が見つからないとされる一方で、5体のキャラクターによる操作の多様性は賞賛された{{r|GSpot rev|IGN rev}}。
一方で、移動速度の遅さとカメラアングルの問題といった操作性に関してはレビューアたちを苛立たせる部分であった{{r|AllGame rev|N46 mag rev|GSpot rev|NP rev|EGM rev}}。
例えば攻撃モーション中にキャラクターは操作に反応できなくなり、接近する敵に弱かった{{r|EGM rev}}。
Edgeは『バンジョーとカズーイ』の時からカメラ機能に改善がないのは許しがたいと書いている{{r|Edge rev}}。


<!-- Graphics -->
=== DKアーケード ===
グラフィックに関しては、そのクオリティのためにRAMを拡張したとしても、前年の『バンジョーとカズーイ』のような同時代のゲームと比較して(仮にあったとしても)わずかに優れていると見なされただけであった{{r|AllGame rev|GSpot rev|IGN rev|EGM rev}}。
ドンキーコングの元祖作品『[[ドンキーコング]]』の復刻(ただし「初代」なので、ここで登場する“ドンキーコング”とはかつてのクランキーコングのことである)。マッド・ファクトリー内に置いてあり、1周目をクリアするとゴールデンバナナが、2周目をクリアするとN64コインが手に入る。周回ごとに難易度は上がる。また、フェアリーを6匹集め、かつN64コインを手に入れると、メインメニューの「ミステリー」からいつでも遊べる様になる。任天堂のアーケードゲームがほぼそのまま復刻されるのは異例で<ref>実際にアーケード版が遊べるのは64版のほかに、ドンキーコング64が[[バーチャルコンソール]]として配信された[[Wii U]]、アーケード版が[[アーケードアーカイブス]]として配信された[[Nintendo Switch]]だけである。</ref>、アーケード準拠ではないほかの家庭用ゲーム機で2面のベルトコンベアー面(50m)を遊べるのは、日本国外で売られた[[MSX]]版および[[コモドール64]]版。(アレンジされた短縮版は、[[ドンキーコング (ゲームボーイ)|ゲームボーイ版ドンキーコング]]でも遊べる)。
IGNは、本作は『バンジョーとカズーイ』ほど(特に水や背景が)綺麗ではないと断言し、それでも最も綺麗なゲームの1つに選ばれるのは、最初の何もないところから、あとになって照明効果や豊かな質感が導入されるためではないかと推測した。レア社にはもっと大きな期待を掛け、パーティクルエフェクト(砂漠の風など)を賞賛しつつも、動的照明を使いすぎているとも指摘した{{r|IGN rev}}。
N64マガジンは強化されたエフェクトは装飾によく使われていたが、道を照らすミニゲームでも何らかの役割を果たしていたと指摘している{{r|N46 mag rev}}。
フレームレートの低下や遠くの景色がボヤけるなど、メモリを増設してもグラフィックの難点は報告されたが、全体的にはグラフィックの華やかさは評価された{{r|GSpot rev|IGN rev}}。
GameSpotはまた、ゲーム内の環境には多様性が欠如しているとした{{r|GSpot rev}}。


キャラクターの個性やアニメーション、またレア社特有のユーモアの描写は評価された{{r|AllGame rev|NL: N64 rev|GameFan rev|GamePro|IGN rev}}。
=== コングバトル ===
複数のレビューでは、アニメーションで表現されるキャラクターの個性が注目されていた{{r|IGN rev|GamePro|GameFan rev}}。
2-4人まで参加可能な対戦モード。プレイするには「アドベンチャー」でクラウンを1個以上手に入れる必要がある。使用するコング・対戦ルール・ステージを決定した上で、フィールド上で互いに攻撃して勝敗を決定する。体力表示はスイカである点は変わらないが、1つのスイカが体力2つ分に変更されている。上限はスイカ5個(体力10個分)。ルールやステージは次の通り。
IGNは、他のレア社のゲームよりも困惑するようなものが少なく、時に面白く見えると評価した{{r|IGN rev}}。
;サバイバル
一方でGameFanは、シリーズに新たに加わった3体の操作キャラクターは、固有能力で差別化を図っているに過ぎず、その本質はキャラクターというより目的達成のための手段(tools)であり、型抜きクッキーのようなものだと評した{{r|GameFan rev}}。
:残機制で、時間は無限。倒されるたびに残機を消費して、残機ストックが尽きると脱落。最後まで生き残った人の勝ち。
;スマッシュ
:時間・残機共に無限。相手プレイヤーを最初に指定した回数だけ倒した人の勝ち。倒されるとスコアを1ポイント失い、0の場合はマイナスにまで下がっていく。
;時間制
:文字通りの時間制で、残機は無限。時間切れになった時点で相手プレイヤーを最も多く倒していた人の勝ち。倒されるとスコアを1ポイント失い、0の場合はマイナスにまで下がっていく。
;コイン集め
:時間制で、残機は無限。ステージ中央に次々出現するコインを集める。時間切れになった時点でコインを最も多く持っていた人の勝ち。倒されるとコインを3枚失うが、0未満にはならない。
;コインキャッチ
:時間制で、残機は無限。ステージ中央に1枚のみ出現するコインを奪い合う。時間切れになった時点でコインを持っていた人の勝ち。一定ダメージを受けるとコインを落としてしまう。
;コインキャッチ+パッド(モンキースマッシュのみ)
:時間・残機共に無限。ステージ中央に1枚のみ出現するコインを奪い合うのだが、コインを持った状態でステージの4箇所にあるパッドを踏まないとスコアが加算されない。最初にスコアを満たした人の勝ち。一定ダメージを受けるとコインを落としてしまう。一度踏んだパッドはコインを落とさない限り再び踏むことは出来ない。


<!-- Sound -->
==== バトルアリーナ ====
音楽に関して、IGNは『バンジョーとカズーイ』ほど巧妙ではなかったが、カークホープの音楽は依然として豊富なムードを提供して{{r|IGN rev}}、設定に合っていたと評した{{r|NL: Wii U rev}}。
本編でも使われた狭い円形のステージ。ここではランニングアタックが不可能。代わりにZボタンを押し続けることで防御が可能で、防御中は相手の通常の攻撃を受けないが、防御中を表す半透明のスイカが時間と共に小さくなっていき、これが消えると防御は効かなくなる(時間経過で回復)。2人対戦に限り、本編で登場した敵(クリッター・クリプト・カスプラット)がランダムに登場して戦いに参加する。事実上の3人目の参加者だが、スコア等はカウントしない。また、一部アイテムの効果が変わっている。
GameSpotは、[[サラウンド]]の聴覚的な手掛かりと水中での音質効果に感銘を受けた{{r|GSpot rev}}。
* バナナ(黄)
一方で目立ったのはオープニングの「モンキーラップ(DKラップ)」に対する低評価{{r|CVG: rap}}であり、「恥ずかしい」{{r|N46 mag rev}}など、最悪のゲーム音楽だと批判された{{r|IGN rev}}。
: 一定時間移動スピードが上がる。
GameProはユーモラスだが低俗だ、と評した{{r|GamePro}}。
* バナナ(青)
8年後にNintendo Lifeは、この曲はゲームそのものと同様に「ある者には愛され、他の者には嫌われた」と述べている{{r|NL: N64 rev}}。
: 自分以外のプレイヤーを凍結させて動けなくさせる。凍結させられた場合、3Dスティックを一定方向に動かすか、ダメージを受けると元に戻る。
* 弾薬箱
: 取った瞬間から武器を構え、弾を5発撃てる。複数取っても弾数ストックは出来ない。撃たれると一撃で場外に飛ばされ、アウトになる。
* クリスタルココナッツ
: 一定時間巨大化して、体当たりだけで他のプレイヤーや敵キャラを倒せる。
* オレンジ
: 取った瞬間に衝撃波を撃つ。衝撃波を受けると一撃で場外に飛ばされ、アウトになる。
* ?マーク
: 対戦モード限定のアイテム。取るまで何が起こるか分からない。


<!-- Conclusion -->
==== モンキースマッシュ ====
ドンキーコング64は『スーパードンキーコングシリーズ』のような革新性は欠けていたが、ホリデーシーズンに売れるようなハイクオリティなものだった、というのがコンセンサスであった{{r|GSpot rev|IGN rev|EGM rev}}。
用意された3種類のオリジナルステージを使用する。広いステージなので、分割画面で対戦する。2人対戦時は「横長1/2分割・縦長1/2分割・1/4分割」、3人対戦時は「1Pのみ横長1/2+その他は1/4分割・1Pのみ縦長1/2+その他は1/4分割・全員1/4分割」から選択可能。
Cincinnati Enquirerは、ゲームのスタイルについて『スーパーマリオ64』『バンジョーとカズーイの大冒険』『スターツインズ』といった他の多くのゲームを組み合わせたものとし、「ストーリーラインとグラフィック、そしていくつかのプレイ要素を置き換えれば基本的に同じゲームになる」と論じた。しかし、そうであっても「やり尽くされた要素を極めることは、後に発売されるゲームのジャンルを進化させる必要な発火点になる」と述べ、本作には中毒性があり、NINTENDO64で最高峰のゲームの1つと賞賛している{{r|Cincinnati}}。
*操作方法・アイテムの効用は本編と変わっていない。
IGNは、過大に期待させられたファンはガッカリするだろうが、本作はやることが圧倒的に多く、優れた拡張性を持つプラットフォーマーであることに変わりはないと述べている{{r|IGN rev}}。
*本編で習うコング独自のアクションは使えない。またコングスラムは初期段階のものが使用可能。
一方、GameFanは「本当に何も新しいものを提供しない」ことに最も失望し、その単調さと繰り返しを映画『アイズ・ワイド・シャット』に例えて「全体にわたって座り作業を強いられるが、それによる痺れを正当化できるような十分な輝きはない、大きく肥大化したプロジェクト」とし、「レアの名を冠するに値しない」と評した{{r|GameFan rev}}。
*武器はホーミングとスナイパー完備。弾数の上限は、通常弾が50発、ホーミング弾が10発。
本作の3Dプラットフォームは発売当時には一般的なものであり、GameSpotは、もしNINTENDO64のローンチゲームとして販売されていたなら、より成功しただろうと述べている{{r|GSpot rev}}。
*オレンジは20発まで所持可能。クリスタルココナッツや楽器は無い。
他の競合作品も踏まえた上で、Daily Radarは家庭用ゲーム機においてシンプルに最高の3Dプラットフォームだったと書いている{{r|Daily Radar}}。
*アイテムは一定時間で再出現し、何度でも補給可能。
限定的だが、Edgeも同じことを述べており、本作はサードパーティが任天堂自身が持つゲーム制作の熟達度を凌駕することに最も近づいたものであり「それなりに素晴らしい努力」であったとする。ただし、任天堂が制作した『スーパーマリオ64』の自由度と柔軟性とを比べてみれば、独創性も想像力もないものだった、と評した{{r|Edge rev}}。
*ワープパッドは最初から全ての番号が使用可能で、本編よりも短時間でワープできる。
; ステージ1
: 高台と水路がある中央エリアと、スロープが延びる小部屋に分かれる。基本的に、高台を制すると有利。いかに敵の不意を付くかが勝負の分かれ目。水中はアイテムの宝庫だが、地上に上がるときに狙われやすい。ワープパッド3・4は隠し通路内部に通じており、ホーミング弾薬箱やスイカがあるため、ここを相手に使われると展開が不利になり易い。
; ステージ2
: マッド・ファクトリーの様な建物が舞台。部屋が多数あるので、何処か1つを拠点に行動すると弾補充が楽。通路全体にアイテムがちりばめられており、ただ歩き回るだけでも満足に武装が可能。そのため激しい戦闘が起こり易い。ワープパッドや水中もなく、狙われた時に逃げて体勢を立て直すのは難しい。
; ステージ3
: 中央に足場が組まれている。狭く、敵に遭遇しやすいので、戦法を臨機応変に使い分けないといけない。水中はアイテムの宝庫で、体力回復のスイカもあるため態勢の立て直しが可能。しかしホーミングの弾薬箱が1個だけとはいえステージ中央に出現するため、ホーミング性能の高さ+ステージの狭さが相まって危険度が高い。高台にはワープパッドを使わないと上がれない。
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== スタッフ ==
*開発チーム
:[[:en:George Andreas|George Andreas]],[[:en:Simon Craddick|Simon Craddick]],[[:en:Eveline Fischer|Eveline Fischer]],[[:en:Matthew Grover|Matthew Grover]],
:[[:en:Brendan Gunn|Brendan Gunn]],[[:en:Robert Harrison|Robert Harrison]],[[:en:Steven Horsburgh|Steven Horsburgh]],[[:en:Grant Kirkhope|Grant Kirkhope]],
:[[:en:Chris Peil|Chris Peil]],[[:en:Neil Pryce|Neil Pryce]],[[:en:Mark Stevenson|Mark Stevenson]],[[:en:Carl Tilley|Carl Tilley]],
:[[:en:Richard Vaucher|Richard Vaucher]],[[:en:Andrew Wilson|Andrew Wilson]],[[:en:Richard Wilson|Richard Wilson]],[[:en:Chris Woods|Chris Woods]]


== 影響 ==
*サポートチーム
レア社の3D系ゲームはアイテムの収集を目的にしているという点で評判が悪く、Kotakuは、2015年の記事において何百本もの色分けされたバナナを持つ「最も忌まわしき者(the worst offender)」と回顧した{{r|Kotaku: Yooka}}。
:[[:en:Kevin Bayliss|Kevin Bayliss]],[[:en:Robin Beanland|Robin Beanland]],[[:en:Ed Bryan|Ed Bryan]],[[:en:Johnni Christensen|Johnni Christensen]],
他の回顧的なレビューでも同意見であった{{r|USgamer: Best|Kotaku: Mockery|Complex: worst}}。
:[[:en:Alistair Lindsay|Alistair Lindsay]],[[:en:Alistair Lindsay|Gregg Mayles]],[[:en:Steve Mayles|Steve Mayles]],[[:en:Don Murphy|Don Murphy]],
Electronic Gaming Monthlyは、「『[[スーパーマリオ64]]』が3Dプラットフォームのジャンルに命を吹き込んだようにして、ドンキーコング64はそれらをすべて吸い取っていったのだった」と書き、「収集マラソン系(collect-a-thon)」ゲームを作るレア社という評判を確立したと評した{{r|EGM 2005}}。
:[[:en:Chris Seavor|Chris Seavor]],[[:en:Chris Sutherland|Chris Sutherland]],[[:en:Chris Stamper|Chris Stamper]],[[:en:Tim Stamper|Tim Stamper]]
「バンジョーとカズーイ」のインディーズのフォロワーゲーム『{{仮リンク|A Hat in Time|en|A Hat in Time}}』(2017年)の開発者は、『ドンキーコング64』が収集マラソン系アドベンチャーのジャンルを衰退させたと批難している{{r|NL: Hat|Polygon: Hat}}。
-->


Retro GamerとGame Informerは、「バンジョーとカズーイ」との類似性とジャンルを押し広げるような変化の無さを踏まえて{{r|RG 43}}、本作の評価を賛否両論なものと振り返った{{r|RG 43|GI: Replay}}。
== 評価 ==
それなりに称賛を受けたものの、その後のレア社によるNINTENDO64ゲームは、同社の過去のゲームほどの称賛を得られることはなく、精彩を欠いた売上はスタッフの流出を招いて、最終的に2002年のMicrosoft社の買収に至った<ref name="IGN: Rare">{{Cite web|last1=McLaughlin |first1=Rus |title=IGN Presents the History of Rare |work=[[IGN]] |date=July 28, 2008 |url=http://www.ign.com/articles/2008/07/28/ign-presents-the-history-of-rare |access-date=May 30, 2017 |df=mdy-all |url-status=live |archive-url=https://web.archive.org/web/20160529042610/http://www.ign.com/articles/2008/07/28/ign-presents-the-history-of-rare?page=5 |archive-date=May 29, 2016 }}</ref>。
{{コンピュータゲームレビュー
結果として本作はレア社が製作した最後のドンキーコングシリーズとなり、5年後の『ドンキーコングジャングルビート』(2004年、開発は任天堂東京制作部)まで大タイトルはリリースされなかった<ref>{{cite web |last1=DiRienzo |first1=David |title=Donkey Kong 64 |url=http://www.hardcoregaming101.net/donkey-kong-64/ |website=Hardcore Gaming 101 |access-date=April 21, 2022 |date=April 17, 2015}}</ref>。
|title =
Electronic Gaming Monthlyは、ゲーム発売時に、既にゲーマーたちはドリームキャストとプレイステーション2に注目しており、NINTENDO64が終わりに近づいていた時期だったと指摘している{{r|EGM preview}}。
|Fam = 33/40点 (N64)<ref name="famitsu"/>
後にIGNは、本作はニンテンドー3DSの携帯ゲーム機向けにリメイクする価値があると評価した{{r|IGN: 3DS remake}}。
}}

ゲーム誌『[[ファミ通]]』の「[[クロスレビュー]]」では、9・8・8・8の合計33点(満40点)でゴールド殿堂入りを獲得した<ref name="famitsu">{{Cite journal|和書 |editor=[[浜村弘一]] |title=新作ゲームクロスレビュー |journal=[[週刊ファミ通]] |issue=1999年12月17日号 |page=31 |publisher=[[アスキー (企業)|アスキー]] |date=1999-12-17}}</ref>。
「[[モンキーラップ]](DKラップ)」が否定的な評価を受けたことはよく知られた事実だが{{r|DK Rap}}、リリースから10年以上経って、インターネットミームとして人気が急上昇した{{r|Rare Breed}}。
この現象についてサザーランドは、子供の頃にゲームをプレイした人たちが、大人になって、この曲が真面目なものではなく、お遊び的なものだと気づいたからじゃないかと考察している{{r|Rare Breed}}。
同様にカークホープは「ABBAがそうだったように、何年もかけて流行が戻ってきたようなものだ」とコメントした{{r|Gamesradarretrospective}}。
モンキーラップを用いた演出は『大乱闘スマッシュブラザーズDX』(2001年)や『ドンキーコンガ』(2003年){{r|IGN: Donkey Konga}}に登場した{{r|Polygon: Yooka}}。
2017年、カークホープはレア社作品のオマージュとして製作された『Yooka-Laylee』に対して、同様のラップを作曲した{{r|Polygon: Yooka}}。


== 脚注 ==
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}{{Reflist}}
{{脚注ヘルプ}}
=== 注釈 ===
{{Reflist|group="注釈"}}
=== 出典 ===
{{Reflist|refs=

<ref name="DF Retro">{{cite AV media|title=DF Retro: Donkey Kong Country + Killer Instinct – A 16-Bit CG Revolution!|medium=Interview with [[Rare (company)|Rare]] staff|people=''[[Digital Foundry]]''|date=December 16, 2017|access-date=January 20, 2019|url=https://www.youtube.com/watch?v=GQ7qtqqgTlo|archive-url=https://web.archive.org/web/20190211015111/https://www.youtube.com/watch?v=GQ7qtqqgTlo|archive-date=February 11, 2019|url-status=live|df=mdy-all}} Event occurs from 29:35 to 33:20.</ref>

<ref name="DK Rap">
* {{cite web |url=http://www.computerandvideogames.com/435357/features/retro-vault-mario-sunshine-aladdin-majoras-mask/?page=5 |page=5 |access-date=December 18, 2016 |title=Retro Vault: Mario Sunshine, Aladdin, Majora's Mask |last1=Scullion |first1=Chris |date=October 26, 2013 |work=[[Computer and Video Games]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20141207192848/http://www.computerandvideogames.com/435357/features/retro-vault-mario-sunshine-aladdin-majoras-mask/?page=5 |archive-date=December 7, 2014 |url-status=dead |quote=It also gained criticism for the DK Rap, the song that played at the start of the game. Some of the criticism was levelled at it for using the word "hell" in its lyrics, even though the game was rated E for Everyone in North America. Most, though, criticised it for being a rubbish song. }}
* {{Cite web |author1=IGN Staff |title=Top 10 Tuesday: Worst In-Game Quotes |work=[[IGN]] |date=2006-04-18 |url=http://www.ign.com/articles/2006/04/19/top-10-tuesday-worst-in-game-quotes |access-date=2016-12-18 |archive-url=https://web.archive.org/web/20161218000000/http://www.ign.com/articles/2006/04/19/top-10-tuesday-worst-in-game-quotes |archive-date=2016-12-18 |url-status=live |df=mdy-all |quote=When we think of all-time terrible moments in gaming, the entire majesty that was the DK Rap most certainly comes to mind. }}
* {{cite web|url=http://www.1up.com/features/top-5-videogame-raps |access-date=December 18, 2016 |title=Top 5 Cringe Inducing Videogame Raps |last1=Sharkey |first1=Scott |date=September 2, 2008 |work=[[1UP.com]] |archive-url=https://archive.today/20140605095506/http://www.1up.com/features/top-5-videogame-raps |archive-date=June 5, 2014 |url-status=dead |df=mdy-all }}
* {{cite web|url=http://www.1up.com/features/worst-video-game-themes |access-date=December 18, 2016 |title=The Nine Worst Video Game Themes |last1=Sharkey |first1=Scott |date=October 24, 2011 |work=[[1UP.com]] |archive-url=https://archive.today/20140605095534/http://www.1up.com/features/worst-video-game-themes |archive-date=June 5, 2014 |url-status=dead |df=mdy-all }}
* {{Cite web |last1=North |first1=Dale |title=The Sound Card 005: The top ten most obnoxious game songs |work=[[Destructoid]] |date=2008-09-12 |url=https://www.destructoid.com/the-sound-card-005-the-top-ten-most-obnoxious-game-songs-103526.phtml |access-date=2016-12-18 |archive-url=https://web.archive.org/web/20161220151336/https://www.destructoid.com/the-sound-card-005-the-top-ten-most-obnoxious-game-songs-103526.phtml |archive-date=2016-12-20 |url-status=live |df=mdy-all }}
* {{Cite web |last1=Mackey |first1=Bob |title=It's On Like... Him: How Donkey Kong's design has evolved over three decades |work=[[GamesRadar]] |date=2014-02-26 |url=http://www.gamesradar.com/evolution-donkey-kong-design/ |page=9 |access-date=2016-12-18 |archive-url=https://web.archive.org/web/20161218000000/http://www.gamesradar.com/evolution-donkey-kong-design/ |archive-date=2016-12-18 |url-status=live |df=mdy-all |quote=But the biggest addition to Kongs style was likely the unforgettably bad DK Rap from the start of the game. }}
* {{Cite web |last1=Mai |first1=Peter |title=Top 5 Cheesiest (Yet Somehow Awesome) Video Game Songs |work=[[OC Weekly]] |date=2011-08-10 |url=http://www.ocweekly.com/music/top-5-cheesiest-yet-somehow-awesome-video-game-songs-6579223 |access-date=2016-12-18 |archive-url=https://web.archive.org/web/20161218000000/http://www.ocweekly.com/music/top-5-cheesiest-yet-somehow-awesome-video-game-songs-6579223 |archive-date=2016-12-18 |url-status=live |df=mdy-all |quote=The 'Donkey Kong Rap' is probably the worst rap songs ever written, but you know you still love it. It's rap from the 90's, what do you expect? }}
<!--http://www.gamesradar.com/sintendo-the-evil-side-of-kiddy-gaming/-->
</ref>

<ref name="AIAS">{{cite web |url=http://www.interactive.org/games/video_game_details.asp?idAward=2000&idGame=482 |access-date=December 18, 2016 |title=Donkey Kong 64 |work=[[Academy of Interactive Arts & Sciences]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20160818185257/http://www.interactive.org/games/video_game_details.asp?idAward=2000&idGame=482 |archive-date=August 18, 2016 |url-status=live }}</ref>

<ref name="AllGame overview">{{cite web|last1=Marriott |first1=Scott Alan |title=Donkey Kong 64 – Overview |url=http://www.allgame.com/game.php?id=18829&tab=overview |website=[[AllGame]] |access-date=December 17, 2016 |archive-url=https://web.archive.org/web/20141114112033/http://www.allgame.com/game.php?id=18829&tab=overview |archive-date=November 14, 2014 |url-status=dead }}</ref>

<ref name = "Cincinnati">{{cite web|last=Bottorff|first=James|archive-url=https://web.archive.org/web/20010428145426/http://www.cincinnati.com/freetime/games/reviews/donkeykong64.html|archive-date=April 28, 2001|url=http://www.cincinnati.com/freetime/games/reviews/donkeykong64.html|title=Donkey Kong 64 |work=[[The Cincinnati Enquirer]]|access-date=November 12, 2021}}</ref>

<ref name="Complex: worst">{{Cite web |last1=Rougeau |first1=Michael |title=Opinion: Why 'Donkey Kong 64' Was Actually The Worst Nintendo Game of the '90s |work=[[Complex (magazine)|Complex]] |date=2014-03-05 |url=http://www.complex.com/pop-culture/2014/03/donkey-kong-64-worst-nintendo-game-90s |access-date=2016-12-18 |archive-url=https://web.archive.org/web/20161220205535/http://www.complex.com/pop-culture/2014/03/donkey-kong-64-worst-nintendo-game-90s |archive-date=2016-12-20 |url-status=live |df=mdy-all }}</ref>

<ref name="CVG: rap">{{cite web |url=http://www.computerandvideogames.com/435357/features/retro-vault-mario-sunshine-aladdin-majoras-mask/?page=5 |page=5 |access-date=December 18, 2016 |title=Retro Vault: Mario Sunshine, Aladdin, Majora's Mask |last1=Scullion |first1=Chris |date=October 26, 2013 |work=[[Computer and Video Games]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20141207192848/http://www.computerandvideogames.com/435357/features/retro-vault-mario-sunshine-aladdin-majoras-mask/?page=5 |archive-date=December 7, 2014 |url-status=dead }}</ref>

<ref name="Daily Radar">{{cite web |url=http://www.dailyradar.com/reviews/game_review_405.html |access-date=December 18, 2016 |title=Donkey Kong 64 |last1=Wolf |first1=Michael |work=[[Daily Radar]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20010417004334/http://www.dailyradar.com/reviews/game_review_405.html |archive-date=April 17, 2001 |url-status=dead }}</ref>

<ref name="Edge: Rare Vintage">{{cite magazine |url=http://www.next-gen.biz/features/rare-vintage-part-one?page=0%2C2 |access-date=December 18, 2016 |title=Rare Vintage: Part One |author=Edge Staff |date=October 11, 2010 |magazine=[[Edge (magazine)|Edge]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20101017054247/http://www.next-gen.biz/features/rare-vintage-part-one?page=0%2C2 |archive-date=October 17, 2010 |url-status=dead |issn=1350-1593 }}</ref>

<ref name="EGM 2005">{{cite magazine |author=<!-- no attribution --> |title=The 10 Most Overrated Games |magazine=[[Electronic Gaming Monthly]] |date=May 2005 |issue=190 |page=50 |issn=1058-918X }}</ref>

<ref name="EGM preview">{{cite magazine |last=Zuniga |first=Todd |title=Show Me the Monkey! Donkey Kong 64 |magazine=[[Electronic Gaming Monthly]] |date=December 1999 |issue=125 |pages=219–224 |issn=1058-918X }}</ref>

<ref name="Expansion Pak">{{Cite web |last1=Watts |first1=Martin |title=Donkey Kong 64 Required Expansion Pak to Prevent Game-Breaking Bug |work=[[Nintendo Life]] |date=2013-05-28 |url=http://www.nintendolife.com/news/2013/05/donkey_kong_64_required_expansion_pak_to_prevent_game_breaking_bug |access-date=2016-12-18 |archive-url=https://web.archive.org/web/20161220142504/http://www.nintendolife.com/news/2013/05/donkey_kong_64_required_expansion_pak_to_prevent_game_breaking_bug |archive-date=2016-12-20 |url-status=live |df=mdy-all }}</ref><!--Keep in case the other ref goes down {{cite web |url=https://www.youtube.com/watch?v=VgtAXCaSlpk&t=3m9s | archive-url=https://ghostarchive.org/varchive/youtube/20211114/VgtAXCaSlpk| archive-date=2021-11-14 | url-status=live|access-date=December 17, 2016 |title=CONKER'S BFD : DIRECTORS COMMENTARY PRT 1 |last1=Seavor |first1=Chris |date=May 28, 2013 }}{{cbignore}} -->

<ref name="GD 2005">{{cite magazine|last=Rogers |first=Dan Lee |title=Playing Smart with IP |magazine=[[Game Developer (magazine)|Game Developer]] |volume=12 |number=6 |date=June 2005 |page=18 |url=http://twvideo01.ubm-us.net/o1/vault/GD_Mag_Archives/GDM_JuneJuly_2005.pdf |issn=1073-922X |url-status=live |archive-url=https://web.archive.org/web/20160312081530/http://twvideo01.ubm-us.net/o1/vault/GD_Mag_Archives/GDM_JuneJuly_2005.pdf |archive-date=March 12, 2016 |df=mdy-all }}</ref>

<ref name="GI: Replay">{{Cite magazine |last1=Ryckert |first1=Dan |title=Replay Donkey Kong 64 |magazine=[[Game Informer]] |date=2012-10-13 |url=http://www.gameinformer.com/b/features/archive/2012/10/13/replay-donkey-kong-64.aspx |access-date=2016-12-18 |archive-url=https://web.archive.org/web/20161021032338/http://www.gameinformer.com/b/features/archive/2012/10/13/replay-donkey-kong-64.aspx |archive-date=2016-10-21 |url-status=live |df=mdy-all }}</ref>

<ref name="GI: Wii U">{{Cite magazine |last1=Hilliard |first1=Kyle |title=Donkey Kong 64 Now Available On Wii U Virtual Console |magazine=[[Game Informer]] |date=2015-04-18 |url=http://www.gameinformer.com/b/news/archive/2015/04/18/donkey-kong-64-is-now-available-on-wii-u-virtual-console.aspx |access-date=2016-12-18 |archive-url=https://web.archive.org/web/20150721184415/http://www.gameinformer.com/b/news/archive/2015/04/18/donkey-kong-64-is-now-available-on-wii-u-virtual-console.aspx |archive-date=2015-07-21 |url-status=live |df=mdy-all }}</ref>

<ref name="Gamesradarretrospective">{{cite web |last1=Power |first1=Tom |title=As Donkey Kong 64 turns 20, the devs reflect on its design, the infamous DK Rap, and how a shocked Shigeru Miyamoto created the Coconut Shooter |url=https://www.gamesradar.com/making-of-donkey-kong-64/ |website=[[GamesRadar+]] |access-date=December 7, 2019 |date=December 6, 2019}}</ref>

<ref name="IGN: 3DS remake">{{Cite web |last1=Macdonald |first1=Keza |title=3DS Remakes We'd Love to See |work=[[IGN]] |date=2011-06-16 |url=http://www.ign.com/articles/2011/06/16/3ds-remakes-wed-love-to-see?page=2 |access-date=2016-12-19 |archive-url=https://web.archive.org/web/20161221220259/http://www.ign.com/articles/2011/06/16/3ds-remakes-wed-love-to-see?page=2 |archive-date=2016-12-21 |url-status=live |df=mdy-all }}</ref>

<ref name="IGN: 99">{{Cite web |author1=IGN Staff |title=Kong '99 |work=[[IGN]] |date=1999-02-10 |url=http://www.ign.com/articles/1999/02/11/kong-99 |access-date=2016-12-19 |archive-url=https://web.archive.org/web/20161221222204/http://www.ign.com/articles/1999/02/11/kong-99 |archive-date=2016-12-21 |url-status=live |df=mdy-all }}</ref>

<ref name="IGN: Absolute">{{Cite web |author1=IGN Staff |title=Kong/Expansion Pak Bundle Absolute |work=[[IGN]] |date=1999-05-20 |url=http://www.ign.com/articles/1999/05/20/kongexpansion-pak-bundle-absolute |access-date=2016-12-19 |archive-url=https://web.archive.org/web/20161221215619/http://www.ign.com/articles/1999/05/20/kongexpansion-pak-bundle-absolute |archive-date=2016-12-21 |url-status=live |df=mdy-all }}</ref>

<ref name="IGN: Beast">{{Cite web |author1=IGN Staff |title=The Beast is Loose |work=[[IGN]] |date=1999-10-07 |url=http://www.ign.com/articles/1999/10/08/the-beast-is-loose |access-date=2016-12-19 |archive-url=https://web.archive.org/web/20161221220037/http://www.ign.com/articles/1999/10/08/the-beast-is-loose |archive-date=2016-12-21 |url-status=live |df=mdy-all }}</ref>

<ref name="IGN: Chatter">{{Cite web |author1=IGN Staff |title=Chatter Like a Monkey and Win |work=[[IGN]] |date=1999-12-08 |url=http://www.ign.com/articles/1999/12/09/chatter-like-a-monkey-and-win |access-date=2016-12-18 |archive-url=https://web.archive.org/web/20161221205146/http://www.ign.com/articles/1999/12/09/chatter-like-a-monkey-and-win |archive-date=2016-12-21 |url-status=live |df=mdy-all }}</ref>

<ref name="IGN: Dominates">{{Cite web |author1=IGN Staff |title=Nintendo Dominates Videogame Sales |work=[[IGN]] |date=2000-01-13 |url=http://www.ign.com/articles/2000/01/14/nintendo-dominates-videogame-sales |access-date=2016-12-19 |archive-url=https://web.archive.org/web/20161221215701/http://www.ign.com/articles/2000/01/14/nintendo-dominates-videogame-sales |archive-date=2016-12-21 |url-status=live |df=mdy-all }}</ref>

<ref name="IGN: Donkey Konga">{{Cite web |last1=Castro |first1=Juan |title=Donkey Konga |work=[[IGN]] |date=2004-09-23 |url=http://www.ign.com/articles/2004/09/24/donkey-konga-4?page=2 |page=2 |access-date=2016-12-18 |archive-url=https://web.archive.org/web/20160507230947/http://www.ign.com/articles/2004/09/24/donkey-konga-4?page=2 |archive-date=2016-05-07 |url-status=live |df=mdy-all }}</ref>

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<ref name="IGN: Eye">{{Cite web |author1=IGN Staff |title=Eye on Donkey Kong 64 |work=[[IGN]] |date=1999-04-26 |url=http://www.ign.com/articles/1999/04/27/eye-on-donkey-kong-64 |access-date=2016-12-19 |archive-url=https://web.archive.org/web/20161221220200/http://www.ign.com/articles/1999/04/27/eye-on-donkey-kong-64 |archive-date=2016-12-21 |url-status=live |df=mdy-all }}</ref>

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}}


== 関連項目 ==
== 関連項目 ==
*[[ドンキーコングカードゲ]]
* [[コングファミリー]]
* [[ドンキーコングカードゲーム]]


== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
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* [https://www.nintendo.co.jp/titles/20010000013228 ドンキーコング64] - [[Wii U]][[バーチャルコンソール]]
* [https://www.nintendo.co.jp/titles/20010000013228 ドンキーコング64] - [[Wii U]][[バーチャルコンソール]]
* [http://www.1101.com/nintendo/nin9/ 樹の上の秘密基地(ほぼ日刊イトイ新聞)]:モンキーラップの日本語訳、開発者インタビューなど
* [http://www.1101.com/nintendo/nin9/ 樹の上の秘密基地(ほぼ日刊イトイ新聞)]:モンキーラップの日本語訳、開発者インタビューなど
* [http://www.mariowiki.com/Donkey_Kong_64 ''Donkey Kong 64'' at the Super Mario Wiki]


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2022年8月12日 (金) 07:39時点における版

ドンキーコングシリーズ > ドンキーコング64
ドンキーコング64
Donkey Kong 64
ジャンル アクションアドベンチャー
対応機種 NINTENDO64[N64]
Wii Uバーチャルコンソール[VC]
開発元 レア
発売元 任天堂
プロデューサー 宮本茂
ディレクター ジョージ・アンドレアス
プログラマー クリス・サザーランド[1]
音楽 グラント・カークホープ
美術 マーク・スティーブンソン
シリーズ ドンキーコングシリーズ
人数 本編:1人
対戦:2-4人
メディア [N64]カセット
発売日 NINTENDO64
アメリカ合衆国の旗 1999年10月31日
欧州連合の旗 1999年12月6日
日本の旗 1999年12月10日
Wii Uバーチャルコンソール
日本の旗 2015年4月2日
対象年齢 CEROA(全年齢対象)
ESRBE(6歳以上)
デバイス 起動にはメモリー拡張パックが必要
売上本数 日本の旗 約109万本[要出典]
その他 振動パック対応
ワイドTV対応
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ドンキーコング64』(ドンキーコングろくじゅうよん[要出典]、DONKEY KONG 64)は1999年に、レア社が開発し、任天堂が発売したNINTENDO64用のゲームソフトプラットフォーム・ゲーム)。ドンキーコングシリーズの1作であり、シリーズ初の3D作品である。プレイヤーはゴリラのドンキーコングを操作し、それぞれテーマ別に特徴のあるステージを探索してアイテムを集めたり、捕らえられた仲間をから助け出し、宿敵キングクルールを倒すことを目的とする。助け出した仲間たちも操作可能であり、ドンキーコングを含めて、それぞれが固有の特殊能力を持つ5匹のキャラクター(コング)を適宜切り替えながら、ステージ探索やミニゲーム、パズルをクリアしてバナナやコインといった収集物を集めていく。また、マルチプレイでは最大4人まで参加可能なミニゲームで遊ぶことができる。

本作の開発は『スーパードンキーコングシリーズ』(1994年-1996年)の後、3年の開発期間で1997年から開始された。同社のバンジョーとカズーイシリーズ英語版の制作スタッフからも多くの人材を迎え、16人のチームで1999年に完成して、11月に北米で、12月に全世界で発売された。本作はNINTENDO64の「メモリー拡張パック」を必要とする最初のゲームだった。マーケティングでは、広告、懸賞、全国ツアーと2200万ドルが費やされた。

本作は全世界で高い評価を受け、1999年のホリデーシーズンにおいては任天堂のトップセラーとなり、2004年までに230万本が販売された。1999年のE3ゲーム批評家賞のベストプラットフォームゲーム賞をはじめ、各雑誌のゲーム賞でも複数の賞やノミネートを受けた。批評においては異例の容量の大きさとプレイ時間の長さが賞賛されたが、カメラ操作の悪さやアイテム収集に力点が置かれたこと、また、繰り返させる手法など批判もあった。レア社の前作『バンジョーとカズーイの大冒険』(1998年)とゲームスタイルやビジュアルも似ている点を挙げる意見もあった。『スーパードンキーコングシリーズ』の革新的な影響には及ばないが、それでもNINTENDO64において最高の3Dアクションの1つだと評される。

本作はレア社が2002年にMicrosoftに買収される前の最後のドンキーコングシリーズ作品となった。後の回顧的なレビューにおける賛否は様々であり、批評家によってはレア社作品の特徴であった収集系アドベンチャーの退屈さを象徴した作品と評すものもある。起動時オープニングの「モンキーラップ(DKラップ)」は最悪のゲーム音楽として挙げられることがあるが、これは十数年後に人気が急浮上した。2015年に任天堂のWii Uバーチャルコンソールで再リリースされた。

ゲーム内容

『ドンキーコング64』はプレイヤーがドンキーコングとその仲間たちになって島(DKアイランド)を探索し、アイテムを集め、ミニゲームやパズルを解き進めていく3Dアクション・アドベンチャーゲームである[2][3]。 ストーリーはシリーズ従来の形式を踏襲している。長閑なDKアイランドに、爬虫類系のキャラクターであるクレムリン軍団率いるキングクルールが侵入し、ドンキーコングの仲間たちを捕らえ、新兵器「ブラストマティック」で島を破壊しようと企む[2][4]。 チュートリアルの後、プレイヤーはドンキーコングを操作して、囚われた仲間たちを救出しながらキングクルールの目的を阻止するためにゲーム世界内を冒険する[3]。 ゲーム内ではパズルといったミニゲームをクリアしながら、プレイヤーは通常とゴールデンの2種類のバナナを収集していく。通常のバナナは操作可能キャラクターごとに色が異なり、一定数集めるとステージごとにバナナメダルが与えられ、また各ステージのボスに挑む際に必要となる。そしてゴールデンバナナは新しいステージにアクセスするために一定数ごとに必要となる[4]。 収集可能なアイテムは全部で3821あり、このうちゲームをクリアするのに281必要になる[5]

パズルゲームのほとんどはシンプルであり、アイテムの並び替えや、スイッチやタイルの操作、あるいはトランプゲームの神経衰弱のような絵合わせゲームなどがある。ミニゲームには、レースやトロッコに乗ったり、キャラクターを撃ち出す特殊な樽を操作していくものなどがある。ステージは、各ステージにアクセスする基本エリアと各テーマごとに分かれた7つのエリアの合計8ステージがあり、それぞれに操作可能な5体のキャラクターごとに取得できるゴールデンバナナが5つずつ設置され、全部で200ある((1+7)×5×5)[3]。 各ステージのテーマは、水、森林、ジャングル、工場など[2][4]。 以前のシリーズとは異なり、攻略は任意の順番で行うことができる[6][4]。 プレイヤーは、地面に数字が書かれたワープパッドで同一エリア内をワープ移動でき、タッグバレルという特殊な樽でプレー可能なキャラクターを変更することができる[7][8]。 プレイヤーは、新しい武器や能力のロックを解除するためのバナナコインや、他に武器の弾薬や設計図の断片といった収集物を集める必要がある。他のレア社のゲームのようにプレイヤーは、しばしば破壊不可能なオブジェクトに行く手を阻まれたり、深い穴や急な坂道など、それ以上先に進むことができないエリアに遭遇することがあるが、これを乗り越えるために新しい能力を取得する必要がある[3]

ドンキーコングの囚われた仲間たちも、救出後には操作可能なキャラクターになる[9]。 5体のキャラクターたち(ドンキー、ディディーランキータイニーチャンキー)は、基本能力のみで始まり、ゲームの進行に従って、特定のパズルを解決するために必要な固有能力を、クランキーコングから購入して追加することができる。例えばドンキーコングはレバーの操作、チャンキーコングは壁やオブジェクトの破壊ができ、さらにゲームが進むとコングバレルを使ってドンキーコングは一定時間の無敵化、チャンキーコングは一定時間の巨大化といった更に強力な能力を獲得できる。 また、キャラクターはそれぞれ個性的な武器や楽器を使用する。単純に敵を倒すだけではなく、例えば、ドンキーコングのココナッツ・キャノンやディディーコングのエレキギターを使わないと開かない扉や、行けないエリアもある。 特殊能力は、コントローラーのボタンの数より多いため、発動には複数のボタンを組み合わせる必要があるものもある。ボタンにはカメラアングルの変更、スナイパーモード、特定の謎を解くのに必要な写真モードに切り替えるといったものもある。 また、ゲーム内には1981年に製作されたオリジナルの『ドンキーコング』や、レア社の黎明期のヒット作『Jetpac』(1983年)もプレイ可能であり、本編のクリアに必須な要素である[3]。 プレイキャラクターはサイのランビやメカジキのエンガードなど、以前のシリーズから登場している他の動物に変身することも可能である[10]。 オプションのハードウェアサポートには、ワイドスクリーンモードと振動パックが含まれる[11]

本編以外にマルチプレイモード「コングバトル」があり、2人から4人用の6つのミニゲームがある[2]。 モンキースマッシュは、箱庭型のデスマッチスタイルのミニゲームで、最大4人のプレイヤーが競い合い、本編に登場する投射武器を使って自分のライフをすべて失う前に、他のプレイヤーを打倒するものである。バトルアリーナは、本編にも登場したあまり広くない円形の足場上でプレイヤー同士が戦い合い、武器や爆発物を使って相手を場外に落とすこと目的とする[3]。 各ゲームにはいくつかのサブ設定があり、時間やスコアを調整することができる[11]

開発

1990年代半ばにリリースされた『スーパードンキーコングシリーズ』で成功を収めたレア社は、次のドンキーコング作品においてもそのプレイスタイルを踏襲したが、直接的な続編とはしなかった[12]。 本作の開発は同社のグレッグ・メイルズが主導し[13]、企画は『スーパードンキーコング3 謎のクレミス島』(1996年)リリース直後の1997年から始まった[14][15]。 当初は磁気ディスクを用いた64DDでのリリースを想定していたが、64DD自体が開発遅延したために最終的にキャンセルされ、カートリッジ式の開発に移行した[16]。 16人のチームが3年かけて開発に参加し、後半にはさらに8人が追加された[17][18]。 多くの開発者は『バンジョーとカズーイの大冒険』(1998年)や『バンジョーとカズーイの大冒険2』(2000年)を担当した同社のバンジョーチームから移行した者だった[19]。 本作は『バンジョー』で用いられたゲームエンジンを使って開発が進められた[13]。 レア社は当初、本作を『スーパードンキーコングシリーズ』のような伝統的なリニア系(進行が直線的に展開するゲームのこと)として構想し、設計していた。NITENDO64はまだ新しく、社内には共通のゲームエンジンも無かった。リニアバージョンは約18ヶ月に渡って開発されたが、製品版を考慮して中断された[18]

リードアーティストのマーク・スティーブンソンは、本作のキャラクターのアニメーションとモデリングは何もないところから始まったと語っている。『スーパードンキーコングシリーズ』の開発環境ではPowerAnimatorを使ってNURBサーフェスでプリレンダリングとモデリングが行われていたが、本作で必要だったリアルタイムでの3Dグラフィックのためにはポリゴンのみで行わなければならなかった。そこでチームは新しい開発ツールである「Gamegen」を使用した。ただ、コングたちの口の中などはプリレンダリングされたモデルを参考にしたポリゴンモデルやテクスチャを使用した[20]

リアルタイム・グラフィックスは、『スーパードンキーコングシリーズ』のような緻密なプリレンダリング・グラフィックスを再現することはできない代わりに、キャラクターをより表情豊かにすることを可能にした[18]。 ただ、満足のいくキャラクターモデルを制作することは困難であった。このことについてスティーブンソンは「キャラクターはどの角度からも見ることができるんだ。だからアニメーションを制作してゲームに入れた時、横からなら良さそうに見えても、別の角度から見たら最悪だ!なんてことがある」と語っている[5]。 彼はまた、3Dゲームの黎明期であったために、ドンキーコング64のモデルはプリレンダリングの『スーパードンキーコングシリーズ』のものより常に悪く見えた、とも述べている[20]

収集要素を強く打ち出したのは、『バンジョーとカズーイの大冒険』とゲームデザインの差別化を図りたかったレア社の共同設立社ティム・スタンパーの要望であった。ディレクターのジョージ・アンドレアスは「私はいつも彼のとこに行って『これでどうです』と言うと、彼は『ダメだ。もっとたくさんだ』と返されるんだ」と述べている[5]。 当時を振り返って、アンドレアスは自制することが大事だったとし、とりわけ色分けされたバナナのシステムなどを統一したかったことを挙げている。他にもレア社は『バンジョーとカズーイの大冒険』との差別化のために多様な操作可能キャラクター、映画のようなセットピース、そして派手なボス戦を試みた。アンドレアスによれば、開発段階のデモンストレーションでドンキーコングの生みの親でもある宮本茂に見てもらった際、彼はドンキーがリアルなショットガンを撃つのを見て驚愕し、最終的にゲームに反映されたココナッツ・ガンのデザインをその場でスケッチして手渡してきたという[5]。 削除されたシステムの中には『バンジョーとカズーイの大冒険』からデータ転送することでボーナス解除される「Stop 'N' Swop」というものがあった[21]

Front and back views of a black, plastic cartridge with a red top.
『ドンキーコング64』で始めて必要となったメモリー拡張パック

本作はNINTENDO64の「メモリー拡張パック」を必要とする最初の2つのゲームのうちの1つであった[22][2]。 このアップグレードは、以前のゲームにおいてはオプション設定で高解像度グラフィックを動かせるというものであったが、本作の場合はゲームのフレームレートと遠くのオブジェクトのレンダリングを改善するものであった[23]。 また、スティーブンソンによれば動的な照明システムにも用いられたという[24]。 レア社のプログラマーであるクリス・マーロウによれば、発生したバグの解決として拡張パックが必須となってしまったために、後から多大な費用をかけてゲームをメモリアップグレードにバンドルせざるを得なかったと語っている[25]。 しかし、スティーブンソンは、このマーロウの逸話を「神話」と呼び、開発の早い段階で拡張パックが必要になっていたと述べている。確かに開発終盤にはマーロウが語ったようなバグが存在したが、「拡張パックの導入はこれに対処しようとしたものではなく、解決策にもなってない」と指摘している[20] 。 任天堂は、拡張パックを別売りにせず、ゲームとセット売りにしたことは消費者の混乱を避けることにつながると述べていた[26]

A blue duotone headshot photo of a white man with a short haircut in T-shirt
本ゲームの音楽を担当したグラント・カークホープ

音楽はグラント・カークホープが担当し、デヴィッド・ワイズが担当した『スーパードンキーコングシリーズ』よりも『バンジョーとカズーイシリーズ』に近いものとなった[27]。 しかし、カークホープは、ワイズの暗い、雰囲気があるトーンを保持しようとしたとし、ワイズの「Jungle Japes」のリミックス版も加えている[5]。 もともと本作の音楽は『スーパードンキーコング3』で音楽を担当したエヴリン・フィッシャーの予定であった。フィッシャーに協力を求められてカークホープが参加するようになり、さらにドンキーコングの声も担当することになった[28]。 ゲーム起動時に流れ、操作キャラクター達の能力を紹介する「モンキーラップ(DKラップ)」は、ジョージ・アンドレアスが発案・作詞し、カークホープが作曲と録音を、演奏はアンドレアスとクリス・サザーランドが行った[1][29]。 このラップは制作サイドのお遊び的なものであったが、ゲーム発売時は、大真面目に制作されたものと解されてしまった[5][1][30]。 ニンテンドー・オブ・アメリカは、ファンがラップを演奏する「DKラップ」コンテストを開催した。賞品には本社への旅行も含まれていた[31]

プロモーションとリリース

レア社はホームページ上で、スクリーンショット1枚を掲載して本作を発表し、同時に『Nintendo Power』1999年1月号で報道された[32]。 Electronic Gaming Monthlyによれば、1997年のE3の時点でゲームはデモプレイ可能な状態であったとしているが[17]、IGNは1999年のイベントで初めて公開されたとしている[33]。 ゲームは任天堂の1999年のスペースワールドでもデモが行われた[34]。 『ドンキーコング64』は、グラフィックとサウンドにおいて、コンソール機の「最高傑作」として、ベストセラーになることが期待されていた[35][36]

A translucent green Nintendo 64 console with four controller ports in its front.
本体・ソフト同梱版として発売された際の緑透明の本体「ジャングル・グリーン版」。

本作のマーケティングは2200万ドルが投入された大規模なもので、これは任天堂の主要作品の一般的な予算の2倍に相当するものであった。キャンペーンではホリデーシーズンで1万館以上の映画館で流された60秒CMほか、屋外看板、印刷物、ラジオで追加広告が行われた[17]。 また、「The Beast Is Back(ビーストが帰ってくる)」と題されたプロモーションツアーでは任天堂のゲームを積んだトラックが全米を回り[37]、スーパーマーケットでは同シリーズとドクターペッパーがコラボした懸賞が行われ宣伝された。任天堂は初年度での250万本のセールを予測し[23]、同年末までに出荷本数を、緑の半透明のNINTENDO64同梱版100万本含む、計400万本とした(これは『ゼルダの伝説 時のオカリナ』より150万本多かった)[17]。 小売業者による市場調査では本作は1999年のホリデーシーズンに販売されるコンソール機の中ではトップセールになると予想されていた[38]。 当時、任天堂は、『マリオパーティ2』、『パーフェクトダーク』、『ポケモンスタジアム』などの発売を翌年に延期することを発表してたため、ホリデーシーズンにおける競合作品はほとんどなかった[10][17]

本作は1999年11月に北米地域でリリースされ[17][10]、翌12月に全世界にリリースされた[7][39]。 ゲームの発売に伴い、任天堂は「ジョリー・ランチャースタイル」の緑透明のNINTENDO64本体と拡張メモリ同梱版で、ゲームカートリッジもバナナ・イエローに着色された特別版もリリースした[17][7][11]

再リリース

2015年4月、本作はWii Uバーチャルコンソールで再リリースされた。これはバーチャルコンソールに追加された最初の64ソフトの1つであった[40][41] 。 先立ってWiiバーチャルコンソールでは実装されなかったために、これは初の再リリースとなった[42][43]。 Wiiバーチャルコンソールに実装されなかった理由は不明だが[43]、Nintendo World Reportは作中でプレイ可能であった『ジェットパック』のためではないか(任天堂は権利を持っていなかった)、と推測している[44]

評価

評価
集計結果
媒体結果
Metacritic90/100[45]
レビュー結果
媒体結果
オールゲーム4.5/5stars[10]
Edge8/10[46]
エレクトロニック・ゲーミング・マンスリー27/40[47]
ファミ通33/40[39]
GameFan7/10[48]
GamePro4.8/5[8]
GameSpot9/10[2]
IGN9/10[3]
NGC Magazine93%[7]
Next Generation4/5stars[9]
NintendoLifeN64: 7/10[27]
Wii U: 7/10[4]
Nintendo Power8.6/10[49]
The Cincinnati Enquirer3.5/4stars[50]
受賞
媒体受賞
E3 1999 Game Critics AwardsBest Platformer[13]
Nintendo Power Awards (1999)Best Overall Game, Best N64 Game, Best Adventure Game, Best Graphics, Best Music, Best Sound[51][52]

レビュー集計サイトのMetacriticによれば、「全般的に肯定的」とされている[45]。 本作は、1999年のホリデーシーズンにおけるNITENDO64のトップセラーとなり、ライバルであるセガ・ドリームキャストの登場に対する主要なカウンター作品となった[53]。 ベストセラー作品として任天堂の「プレイヤーズ・チョイス」のゲームセレクションに加わり、次のホリデーシーズンまで高い売上が続いた[54]。 2004年までに北米で230万本が販売された[55]。 1999年のE3のGame Critics award for Best Platform Gameや、Nintendo Powerの1999年度ベストオールゲームを含む、いくつかの年間賞を受賞した[51][52]。 さらに第3回AIAS Interactive Achievement Awards(現D.I.C.E. Awards)の「Game of the Year」と「Console Game of the Year」にもノミネートされた[56]。 GameProは「Editor's Choice」に選出した[8]。 IGNは本作を発売時点で最大かつ最も野心的なNINTENDO64ゲームと評したが、一方でプラットフォームとパズルデザインは『バンジョーとカズーイの大冒険』(1998年)に非常に似ているとも述べた[3]。 この類似性の指摘は、他のレビューでもよく見られるものであった[7][9]

「相互的なエッグハント」と呼ばれたようなアイテム収集に重点を置いた点[9]と、繰り返させる手法(バックトラック)については批判か、わずかに称賛があった[22][注釈 1]。 これはレア社のゲームの特徴とみなされ、本作もプレイヤーに複数のアイテム群を集めさせ、特別なエンディングを迎えさせるという「予測可能ないつも通りのこと」を踏襲していた[47]。 Next Generationはレア社がバックトラックを好む傾向を指摘した[9]。 GameSpotは当たり障りなく、アイテム集めが好きなプレイヤーはその繰り返しを楽しむし、そうでないプレイヤーは、その面倒臭さに苛立つだろうと述べた[2]。 Cincinnati Enquirerは、ミニゲームについて「大冒険をさらに楽しめる歓迎すべき気晴らし」であり、前世代のコンソールゲームであれば、それ単独のゲームでも成り立つであろうほど優れていると賞賛した[50]。 また、EGMはパズルやミニゲームは初見では楽しいものだが、段々と時間制限がキツくなっていくものを繰り返し遊ぶことは、すぐに飽きてしまうと指摘している[47]。 GameSpotは本作のプレイ内容の一部が「頭脳的」であるとし、後のパズルを解くために同時作業を考慮する必要があると論じた[2]。 『スーパーマリオ64』『時のオカリナ』『バンジョーとカズーイ』から影響を受けた部分に慣れているレビューアからは、プレイヤーがすべきことに革新性がなく、解読が面白くないと思われた[10][3]。 Nintendo Lifeは後の回顧的なレビューで、オブジェクトを集めるという作業が「度を超えて」いる上にくどくどと繰り返されるものだと評した。例えばバックトラックの課題点は、プレイヤーがいつでも操作キャラクターを切り替えることができれば、減らすことができたのではないかと述べた[4][27]

ゲームのサイズとプレイ時間の長さは頻繁に言及された[17][7][4]。 基本プレイ時間は推定30時間で、IGNはレア社の『戦争と平和』と呼んだ(非常に長いことの比喩)[3]。GameFanは「大きい(big)」という表現では控えめなものであり、「この冒険の中にはマストドン的なものもある」と書いた[48]。 AllGameとEGMのライターは、その世界内で頻繁に迷い、気が散る羽目になったと述べている[10][47]。 ボス戦における工夫は際立って賞賛され、特にキングクルールとの最終決戦が挙げられたが[7][47]、一方でストーリーの結末はEGMをがっかりさせた[47]。 レビューではマルチプレイモードにはほとんど娯楽性が見つからないとされる一方で、5体のキャラクターによる操作の多様性は賞賛された[2][3]。 一方で、移動速度の遅さとカメラアングルの問題といった操作性に関してはレビューアたちを苛立たせる部分であった[10][7][2][49][47]。 例えば攻撃モーション中にキャラクターは操作に反応できなくなり、接近する敵に弱かった[47]。 Edgeは『バンジョーとカズーイ』の時からカメラ機能に改善がないのは許しがたいと書いている[46]

グラフィックに関しては、そのクオリティのためにRAMを拡張したとしても、前年の『バンジョーとカズーイ』のような同時代のゲームと比較して(仮にあったとしても)わずかに優れていると見なされただけであった[10][2][3][47]。 IGNは、本作は『バンジョーとカズーイ』ほど(特に水や背景が)綺麗ではないと断言し、それでも最も綺麗なゲームの1つに選ばれるのは、最初の何もないところから、あとになって照明効果や豊かな質感が導入されるためではないかと推測した。レア社にはもっと大きな期待を掛け、パーティクルエフェクト(砂漠の風など)を賞賛しつつも、動的照明を使いすぎているとも指摘した[3]。 N64マガジンは強化されたエフェクトは装飾によく使われていたが、道を照らすミニゲームでも何らかの役割を果たしていたと指摘している[7]。 フレームレートの低下や遠くの景色がボヤけるなど、メモリを増設してもグラフィックの難点は報告されたが、全体的にはグラフィックの華やかさは評価された[2][3]。 GameSpotはまた、ゲーム内の環境には多様性が欠如しているとした[2]

キャラクターの個性やアニメーション、またレア社特有のユーモアの描写は評価された[10][27][48][8][3]。 複数のレビューでは、アニメーションで表現されるキャラクターの個性が注目されていた[3][8][48]。 IGNは、他のレア社のゲームよりも困惑するようなものが少なく、時に面白く見えると評価した[3]。 一方でGameFanは、シリーズに新たに加わった3体の操作キャラクターは、固有能力で差別化を図っているに過ぎず、その本質はキャラクターというより目的達成のための手段(tools)であり、型抜きクッキーのようなものだと評した[48]

音楽に関して、IGNは『バンジョーとカズーイ』ほど巧妙ではなかったが、カークホープの音楽は依然として豊富なムードを提供して[3]、設定に合っていたと評した[4]。 GameSpotは、サラウンドの聴覚的な手掛かりと水中での音質効果に感銘を受けた[2]。 一方で目立ったのはオープニングの「モンキーラップ(DKラップ)」に対する低評価[22]であり、「恥ずかしい」[7]など、最悪のゲーム音楽だと批判された[3]。 GameProはユーモラスだが低俗だ、と評した[8]。 8年後にNintendo Lifeは、この曲はゲームそのものと同様に「ある者には愛され、他の者には嫌われた」と述べている[27]

ドンキーコング64は『スーパードンキーコングシリーズ』のような革新性は欠けていたが、ホリデーシーズンに売れるようなハイクオリティなものだった、というのがコンセンサスであった[2][3][47]。 Cincinnati Enquirerは、ゲームのスタイルについて『スーパーマリオ64』『バンジョーとカズーイの大冒険』『スターツインズ』といった他の多くのゲームを組み合わせたものとし、「ストーリーラインとグラフィック、そしていくつかのプレイ要素を置き換えれば基本的に同じゲームになる」と論じた。しかし、そうであっても「やり尽くされた要素を極めることは、後に発売されるゲームのジャンルを進化させる必要な発火点になる」と述べ、本作には中毒性があり、NINTENDO64で最高峰のゲームの1つと賞賛している[50]。 IGNは、過大に期待させられたファンはガッカリするだろうが、本作はやることが圧倒的に多く、優れた拡張性を持つプラットフォーマーであることに変わりはないと述べている[3]。 一方、GameFanは「本当に何も新しいものを提供しない」ことに最も失望し、その単調さと繰り返しを映画『アイズ・ワイド・シャット』に例えて「全体にわたって座り作業を強いられるが、それによる痺れを正当化できるような十分な輝きはない、大きく肥大化したプロジェクト」とし、「レアの名を冠するに値しない」と評した[48]。 本作の3Dプラットフォームは発売当時には一般的なものであり、GameSpotは、もしNINTENDO64のローンチゲームとして販売されていたなら、より成功しただろうと述べている[2]。 他の競合作品も踏まえた上で、Daily Radarは家庭用ゲーム機においてシンプルに最高の3Dプラットフォームだったと書いている[57]。 限定的だが、Edgeも同じことを述べており、本作はサードパーティが任天堂自身が持つゲーム制作の熟達度を凌駕することに最も近づいたものであり「それなりに素晴らしい努力」であったとする。ただし、任天堂が制作した『スーパーマリオ64』の自由度と柔軟性とを比べてみれば、独創性も想像力もないものだった、と評した[46]

影響

レア社の3D系ゲームはアイテムの収集を目的にしているという点で評判が悪く、Kotakuは、2015年の記事において何百本もの色分けされたバナナを持つ「最も忌まわしき者(the worst offender)」と回顧した[19]。 他の回顧的なレビューでも同意見であった[58][59][60]。 Electronic Gaming Monthlyは、「『スーパーマリオ64』が3Dプラットフォームのジャンルに命を吹き込んだようにして、ドンキーコング64はそれらをすべて吸い取っていったのだった」と書き、「収集マラソン系(collect-a-thon)」ゲームを作るレア社という評判を確立したと評した[61]。 「バンジョーとカズーイ」のインディーズのフォロワーゲーム『A Hat in Time英語版』(2017年)の開発者は、『ドンキーコング64』が収集マラソン系アドベンチャーのジャンルを衰退させたと批難している[62][63]

Retro GamerとGame Informerは、「バンジョーとカズーイ」との類似性とジャンルを押し広げるような変化の無さを踏まえて[13]、本作の評価を賛否両論なものと振り返った[13][64]。 それなりに称賛を受けたものの、その後のレア社によるNINTENDO64ゲームは、同社の過去のゲームほどの称賛を得られることはなく、精彩を欠いた売上はスタッフの流出を招いて、最終的に2002年のMicrosoft社の買収に至った[65]。 結果として本作はレア社が製作した最後のドンキーコングシリーズとなり、5年後の『ドンキーコングジャングルビート』(2004年、開発は任天堂東京制作部)まで大タイトルはリリースされなかった[66]。 Electronic Gaming Monthlyは、ゲーム発売時に、既にゲーマーたちはドリームキャストとプレイステーション2に注目しており、NINTENDO64が終わりに近づいていた時期だったと指摘している[17]。 後にIGNは、本作はニンテンドー3DSの携帯ゲーム機向けにリメイクする価値があると評価した[67]

モンキーラップ(DKラップ)」が否定的な評価を受けたことはよく知られた事実だが[68]、リリースから10年以上経って、インターネットミームとして人気が急上昇した[1]。 この現象についてサザーランドは、子供の頃にゲームをプレイした人たちが、大人になって、この曲が真面目なものではなく、お遊び的なものだと気づいたからじゃないかと考察している[1]。 同様にカークホープは「ABBAがそうだったように、何年もかけて流行が戻ってきたようなものだ」とコメントした[5]。 モンキーラップを用いた演出は『大乱闘スマッシュブラザーズDX』(2001年)や『ドンキーコンガ』(2003年)[69]に登場した[70]。 2017年、カークホープはレア社作品のオマージュとして製作された『Yooka-Laylee』に対して、同様のラップを作曲した[70]

脚注

注釈

  1. ^ レビューにおいて収集要素とバックトラッキングについて言及したのは以下の通り。Electronic Gaming Monthly,[47] GameSpot,[2] GameFan,[48] N64 Magazine,[27] Nintendo Life,[4] Next Generation,[9] Daily Radar,[57] and AllGame.[10]

出典

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関連項目

外部リンク