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「葉脈」の版間の差分

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[[File:Blatt-wiki.jpg|right|thumb|300px|'''1'''. 葉脈]]
{{出典の明記|date=2020年5月}}
'''葉脈'''(ようみゃく、[[英語|英]]: vein, nerve)とは、[[葉]]における[[維管束]]であり、葉の表面に筋として見える構造である(図1)。葉脈は[[茎]]の維管束につながり、[[水]]や[[栄養素 (植物)|栄養分]]を葉に行き渡らせ、葉での[[光合成]]によってつくられた[[有機物]]を葉から運ぶ通路となる。また葉脈は細胞壁が硬化した細胞を含み、葉の機械的支持にも機能している。
[[File:Avocado's veins.JPG|right|thumb|250px|[[アボカド]]]]
[[File:Vein sceleton hydrangea ies.jpg|right|thumb|250px|[[アジサイ属|アジサイ]]]]
[[File:Cirsium sp. (Thistle) leaf vein sceleton, Westenschouwen, the Netherlands.jpg|right|thumb|250px|[[アザミ属|アザミ]]]]
[[File:Vein_skeleton_of_leaf.JPG|right|thumb|250px|網状脈]]


1枚の葉に複数の葉脈がある場合、最も太い葉脈は主脈(または一次脈)、そこから分岐した太い葉脈は側脈(または二次脈)とよばれる。主脈が中央脈となっていることも多い。また[[被子植物]]では、細脈によって葉身が細かく区画化されている(図1)。葉脈の配列様式には多様性があり、そのパターンは'''脈系'''(venation)とよばれる。脈系は、一般的に[[#網状脈|網状脈]]、[[#平行脈|平行脈]]、[[#二又脈|二又脈]]、[[#単一脈|単一脈]]に分けられる。
'''葉脈'''(ようみゃく、venation of leaf)は、[[葉]]に見られる、樹枝状、あるいは網目状の構造の事。その内部には[[維管束]]が通っており、[[茎]]の維管束と連結して[[水]]や[[養分]]を供給し、[[デンプン]]などの合成産物を運ぶ通路となっている。
{{-}}
==構造==
'''葉脈'''は、[[葉]]の葉身において[[維管束]]とそれを取り囲む組織からなる構造であり、外形としては葉の表面の筋として見える<ref name="生物学辞典2013">{{cite book|author=巌佐庸, 倉谷滋, 斎藤成也 & 塚谷裕一 (編)|year=2013|chapter=葉脈|editor=|title=岩波 生物学辞典 第5版|publisher=岩波書店|isbn=978-4000803144|page=1427}}</ref><ref name="清水2001">{{cite book|author=清水建美|year=2001|chapter=葉脈と脈系|editor=|title=図説 植物用語事典|publisher=八坂書房|isbn=978-4896944792|pages=134–140}}</ref><ref name="原1994葉">{{cite book|author=原襄|year=1994|chapter=葉|editor=|title=植物形態学|publisher=朝倉書店|isbn=978-4254170863|pages=36–46}}</ref><ref name="コトバンク_葉脈">{{Cite Kotobank|word=葉脈|encyclopedia=日本大百科全書(ニッポニカ)|accessdate=2023-06-07}}</ref><ref name="光合成辞典">{{Cite web|author=|date=2020-05-12|url=https://photosyn.jp/pwiki/index.php?%E8%91%89%E8%84%88|title=葉脈|website=光合成事典(Web版)|publisher=日本光合成学会|accessdate=2023-06-07}}</ref>。葉脈の維管束は[[木部]]と[[師部]]からなり、木部を通じて[[根]]から輸送されてきた水や[[栄養素 (植物)|無機栄養分]]を葉に行き渡らせ、また葉の[[光合成]]産物を師部に積み込んで(ローディング)他の[[器官]]へ輸送する<ref name="光合成辞典" /><ref name="コトバンク_葉脈" />。さらに葉脈を構成する維管束には[[リグニン]]化した細胞が含まれ、加えて[[厚壁組織]]や[[厚角組織]]を伴うことがあり、[[葉身]]の機械的支持の役割も担う<ref name="光合成辞典" />。太い葉脈では、維管束が発達した組織に囲まれて葉の裏側([[背軸側]])に突出した肋になっていることが多い<ref name="生物学辞典2013" />。


== 概説 ==
===外部形態===
1枚の葉の中に太さが異なる複数の葉脈がある場合、明らかに最も太い葉脈(複数の場合もある)を'''主脈'''(main vein)という<ref name="生物学辞典2013" /><ref name="清水2001" />。多くの場合、主脈は葉の中軸にある'''中央脈'''(中脈、central vein)でもある<ref name="生物学辞典2013" /><ref name="清水2001" />(下図2a)。ただし[[ヤツデ]]のように掌状に分裂した葉では、複数の主脈が掌状に伸びているが、明瞭な中央脈はない<ref name="清水2001" />。また[[イチョウ]]の葉のように、主脈も中央脈も明瞭ではないこともある。中央脈を含む部分が線状に隆起しているものは、'''中肋'''(midrib, costa{{efn2|name="costa"|costa の複数形は costae である<ref name="清水2001" />。}})ともよばれる<ref name="生物学辞典2013" /><ref name="清水2001" />。[[コケ植物]]の[[蘚類]]の葉も中肋をもつことがあるが、コケ植物は維管束をもたず、葉脈はない。
普通に見掛ける葉の場合(たいていは被子植物)、葉の面全体に筋が走っているのが見られる。これが葉脈。葉脈は葉が[[茎]]とつながっている[[葉柄]]の部分から始まり、枝分かれしながら葉の先端や縁の方向に狭くなり、所々で融合して網状となる。普通、葉の中央に太いものがあり、その両側に枝分かれして次第に細くなる。中心の太いものを主脈、あるいは中肋(ちゅうろく)と言い、側方の細いものを側脈と言う。時にそれらとは離れて葉脈に似た筋が見られる葉もある。そのような筋は偽脈と言う。


主脈から分岐した太い葉脈は'''側脈'''(lateral vein)とよばれ、分岐順によって一次側脈(primary lateral vein)、二次側脈(secondry lateral vein)、のようによばれる<ref name="生物学辞典2013" /><ref name="清水2001" />(下図2a)。主脈を'''一次脈'''(primary vein)、一次側脈を'''二次脈'''(secondary vein)、二次側脈を'''三次脈'''(tertiary vein)、のようによぶこともある<ref name="生物学辞典2013" /><ref name="清水2001" /><ref name="原1994葉" />。また、三次脈以降を一括して二次間脈(intersecondary vein)とよぶことがあるが、細い側脈を二次間脈とよぶこともある<ref name="生物学辞典2013" /><ref name="原1994葉" />。比較的大きな葉脈を大脈(major vein)、小さな葉脈を小脈(minor vein)とよんでいることもある<ref name="生物学辞典2013" />。
葉脈は外から見てはっきり分かる場合や、明かりに透かしてみるとよく分かる場合もあるが、厚手の葉の場合には見えない事もある。しかし、主脈はたいていの場合にはっきりと見える。特に主脈は太くて、葉の裏側に突出する事がよくある。逆に表面では葉脈にそって溝となっている例もある。葉脈の先端は葉の縁になるが、鋸歯(葉の周辺にあるギザギザ)がある場合には、その先端が鋸歯の先端や、逆に凹みの位置になる。


{{multiple image
== 葉脈の型 ==
| total_width = 600
その配列によって'''平行脈'''(parallel venation)と'''網状脈'''(reticulate venation)に分かれる。網状脈は主脈に対して側脈がある程度角度をつけて出て、それが更に枝分かれして、全体として葉脈が網の目状になるものを言う。平行脈とは、側脈が主脈に対してごく小さな角度で出て、それらが互いにほぼ平行に走るもので、時にそれらの間を更に細い脈が連結する。[[被子植物]]においては、網状脈は[[双子葉植物]]、平行脈は[[単子葉植物]]の特徴とみなされているが、例外も少なくない。
| align = center
| caption_align = left
| image1 = Leaf 1 web.jpg
| caption1 = '''2a'''. 主脈、側脈、細脈が見える。
| image2 = Green leaf vein.jpg
| caption2 = '''2b'''. 葉の拡大像: 細脈からなる最終区画や脈端が見える。
}}


主脈や側脈から生じてこれらの間をつないだり、網目をつくったり、末端が遊離している細い葉脈は、'''細脈'''(veinlet)とよばれる<ref name="生物学辞典2013" /><ref name="清水2001" /><ref name="原1994葉" />(上図2a, b)。細脈によって形成される末端の網目は'''最終区画'''(ultimate areole)、最終区画の内外に遊離する葉脈は'''脈端'''(遊離端、盲管、vein ending)とよばれる<ref name="生物学辞典2013" /><ref name="清水2001" /><ref name="熊沢1979" /><ref name="原1994葉" />(上図2b)。
[[シダ植物]]の場合、葉脈には二叉分枝の色が濃い。[[イチョウ]]の葉の場合、ほぼ全てが二叉分枝からなっている。このような構造は原始的なものと考えられている。


===内部構造===
なお、[[ヒカゲノカズラ植物門]]などの葉では、葉脈は主脈状のものが一本あるだけで、枝は存在しない。
[[茎]]の[[維管束]]から分岐して[[葉]]に入る維管束は、'''葉跡'''(ようせき; leaf trace)とよばれる<ref name="清水2001内部形態">{{cite book|author=清水建美|year=2001|chapter=内部形態|editor=|title=図説 植物用語事典|publisher=八坂書房|isbn=978-4896944792|pages=157–164}}</ref><ref name="原1994葉構造">{{cite book|author=原襄|year=1994|chapter=葉の構造|editor=|title=植物形態学|publisher=朝倉書店|isbn=978-4254170863|pages=59–68}}</ref><ref name="テイツ2017">{{cite book|author=L. テイツ, E. ザイガー, I.M. モーラー & A. マーフィー (編)|year=2017|chapter=葉の脈理パターン|editor=|title=植物生理学・発生学 原著第6版|publisher=講談社|isbn=978-4061538962|pages=565–572}}</ref>。[[小葉植物]]以外では、茎の維管束において、葉跡が別れた際にその上側に維管束がない隙間が生じ、この隙間は'''葉隙'''(ようげき; leaf gap)とよばれる<ref name="清水2001内部形態" /><ref name="原1994葉構造" />。1枚の葉に入る葉跡の数、およびそれに対応する葉隙の数には、多様性がある<ref name="清水2001内部形態" /><ref name="田村1999">{{cite book|author=田村道夫|year=1999|chapter=節の構造|editor=|title=植物の系統|publisher=文一総合出版|isbn=978-4829921265|pages=144–145}}</ref>。


[[種子植物]]の[[茎]]の[[維管束]]は、基本的に内側が[[木部]]、外側が[[師部]]の[[並立維管束]]であるため、これが葉に入った葉脈では、上側([[向軸側]])に木部、下側([[背軸側]])に師部が配置している<ref name="生物学辞典2013" /><ref name="原1994葉構造" /><ref name="原1972構造">{{Cite book|author=原襄|year=1972|chapter=8.5 葉の構造|title=基礎生物学選書 3. 植物の形態|publisher=裳華房|isbn=978-4-7853-5103-8|pages=178–190}}</ref>(下図3a, b)。また原生木部(最初に分化する木部)は上側、原生師部(最初に分化する師部)は下側に位置する<ref name="原1994葉構造" />。ただし、木部の上下に師部が位置している[[複並立維管束]]をもつものもある<ref name="生物学辞典2013" /><ref name="Gifford2002" />。また[[大葉シダ植物]]では、木部が師部で囲まれている[[包囲維管束]]をしばしばもつ<ref name="Gifford2002シダ">{{cite book|author=アーネスト・ギフォード & エイドリアンス・フォスター (著) 長谷部光泰, 鈴木武 & 植田邦彦 (監訳)|year=2002|chapter=葉の内部構造|editor=|title=維管束植物の形態と進化|publisher=文一総合出版|isbn=978-4829921609|pages=257, 260–265}}</ref>。
== 構造 ==
葉脈は、維管束が葉の中に入り込んだもの。その機能は、物質輸送と葉の機械的支持にある。


太い葉脈では上記のように[[木部]]と[[師部]]がセットになっているが、細い葉脈や脈端ではしばしば木部の[[道管]]がなく1–2本の[[仮道管]]のみになっており、また明瞭な師部を欠いて[[師管]]の[[伴細胞]]にあたる細胞が転送細胞(transfer cell)となっていることがある<ref name="生物学辞典2013" /><ref name="原1972構造" /><ref name="原1994葉構造" />。転送細胞では細胞壁が入り組んで表面積が広くなっており、効率的な物質転送に機能すると考えられている<ref name="原1994葉構造" />。
一般的な葉脈の場合、葉脈の構成として、葉の表側には[[木部]]が、葉の裏側には[[師部]]がある。当然ながらその間に形成層はない。


{{multiple image
茎の方では、葉に維管束が出ている関係上、出た跡には維管束が存在しない部分を生じる。すなわち、茎の内部で筒状に配置する維管束の一部が、葉の方に出ることで、筒の一部が欠損する。この欠損は、その左右側の維管束が次第に寄って融合することでなくなるが、三角形の間隙が残る。これを葉隙(ようげき)という。
| total_width = 600
| align = center
| caption_align = left
| image1 = Dicot leaf L.jpg
| caption1 = '''3a'''. [[双子葉植物]]の葉の主脈部の横断面: A, C - [[表皮]]、B, E - [[海綿状組織]]、D - [[柵状組織]]、F - 葉脈 (上部の[[木部]]と下部の[[師部]]からなり、さらに上下に[[厚壁組織]]が表皮まで発達している)、左右に維管束鞘で囲まれた細脈の断面が存在する. スケールバー = 0.2 mm.
| image2 = Zea mays leaf L.jpg
| caption2 = '''3b'''. [[トウモロコシ]]の葉の葉脈部の横断面: A - [[クチクラ]]、B - 表皮、C, D - [[気孔]]、E - 葉肉、F - [[維管束鞘]]、G - 厚壁組織、H - 師部 (上部は大きな道管を含む木部)、左右に細脈の断面が存在する. スケールバー = 0.2 mm.
}}


葉脈を構成する[[維管束]]は、しばしば[[柔細胞]]からなる細胞層である'''維管束鞘'''(bundle sheath)で包まれている<ref name="清水2001内部形態" /><ref name="原1972構造" /><ref name="原1994葉構造" /><ref name="Gifford2002" /><ref name="生物学辞典2013維管束鞘">{{cite book|author=巌佐庸, 倉谷滋, 斎藤成也 & 塚谷裕一 (編)|year=2013|chapter=維管束鞘|editor=|title=岩波 生物学辞典 第5版|publisher=岩波書店|isbn=978-4000803144|page=59}}</ref>(上図3a)。維管束鞘は、通道や一時的な貯蔵に機能していると考えられている<ref name="生物学辞典2013維管束鞘" />。維管束鞘の位置や発生は、[[内皮 (植物)|内皮]]に似ている<ref name="原1994葉構造" />。<!--シダ植物や裸子植物では同様な構造が内皮とよばれている<ref name="清水2001内部形態" />。違いは?ただしカスパリー線はまれ?球果類では内皮と維管束の間に移入組織あり<ref name="清水2001内部形態" />-->
== 透かし葉 ==
葉脈が残った枯れ葉は'''透かし葉'''と呼ばれ、[[押し花]]で利用されている。良い枯れ葉が手に入らない場合は、アルカリ水溶液を利用して人工的に作られる<ref>{{cite news|url =http://www.museum.tokushima-ec.ed.jp/ogawa/yomyaku/default.htm|title =葉脈標本できれいなしおりづくり|publisher =徳島県立博物館|date=}}</ref>。


また、維管束鞘から上側(向軸側)、下側(背軸側)、または上下両側の[[表皮]]方向に[[柔組織]]が発達していることがあり、'''維管束鞘延長部'''(bundle sheath extension)とよばれる<ref name="清水2001内部形態" /><ref name="原1972構造" /><ref name="原1994葉構造" /><ref name="Gifford2002" /><ref name="生物学辞典2013維管束鞘" />。維管束鞘延長部は、維管束と表皮の間の物質移動に関わっていると考えられている<ref name="原1972構造" /><ref name="Gifford2002" />。またこのような維管束鞘延長部の存在によって葉肉が区画化されることになり、葉身の一部に起こった傷害が、他の部分に波及することを防止するとも考えられている<ref name="原1994葉構造" />。また一次脈や二次脈など太い葉脈では、柔組織や[[厚壁組織]]からなる維管束鞘延長部が発達して葉脈部が突出して肋となることがある<ref name="原1994葉構造" />(上図3a, b)。ただしこのような発達した構造は、狭義の維管束鞘延長部には含めないこともある<ref name="原1994葉構造" />。
== 脚注 ==

<references />
[[トウモロコシ]]など[[C4型光合成|C<sub>4</sub>型光合成]]を行う植物では、維管束鞘(またはその一部)は葉緑体を多く含む細胞から構成され、さらにこれが葉肉細胞で取り囲まれている<ref name="清水2001内部形態" /><ref name="原1972構造" /><ref name="テイツ2017C4">{{cite book|author=L. テイツ, E. ザイガー, I.M. モーラー & A. マーフィー (編)|year=2017|chapter=無機炭素濃縮機構:C<sub>4</sub>炭素回路|editor=|title=植物生理学・発生学 原著第6版|publisher=講談社|isbn=978-4061538962|pages=220–228}}</ref><ref name="C4植物の葉の構造">{{Cite web|author=吉村泰幸|date=|url=http://cse.naro.affrc.go.jp/yyoshi/leafstructure.html|title=C4植物の葉の構造いろいろ|website=C4 plants Party|publisher=農研機構 農業環境変動研究センター|accessdate=2023-06-16}}</ref>(上図3b)。このような維管束を囲む構造は'''クランツ構造'''(Kranz anatomy){{efn2|name="クランツ構造"|Kranz はドイツ語で「襟巻き」の意味<ref name="テイツ2017C4" />。}}とよばれ、[[リンゴ酸]]などに固定された[[二酸化炭素]]が放出、再固定される場となる<ref name="テイツ2017C4" />。このような維管束鞘細胞の[[細胞壁]]にはふつう[[スベリン]]などが沈着して二酸化炭素の拡散を防止し、そのため維管束鞘細胞の二酸化炭素濃度は大気の4.5–18倍に達することが報告されている<ref name="C3植物との違い">{{Cite web|author=吉村泰幸|date=|url=http://cse.naro.affrc.go.jp/yyoshi/c4feature.html|title=C3植物との違い|website=C4 plants Party|publisher=農研機構 農業環境変動研究センター|accessdate=2023-06-16}}</ref>。

葉脈は、[[シュート頂分裂組織]]に由来する[[前形成層]]から分化する<ref name="生物学辞典2013" /><ref name="テイツ2017" />。[[種子植物]]では、葉原基の前形成層から形成された維管束が基部側へ(求基的に)成長し、茎にあるより古い維管束系と接続する<ref name="テイツ2017" /><ref name="長谷部2020" />。[[シロイヌナズナ]]では、葉縁部にある特定の箇所で[[オーキシン]]合成が起こり、PINオーキシン排出キャリアタンパク質などによってオーキシンの流路が形成され(カナリゼーション canalization)、これに沿って維管束(葉脈)が形成されることが報告されている<ref name="テイツ2017" />。

==脈系==
葉脈の配列様式のことは、'''脈系'''(脈理)とよばれる<ref name="清水2001" /><ref name="コトバンク_葉脈" /><ref name="原1994葉" /><ref name="熊沢1979">{{cite book|author=熊沢正夫|year=1979|chapter=18.7 脈理|editor=|title=植物器官学|publisher=裳華房|isbn=978-4785358068|pages=215−219}}</ref><ref name="原1972">{{Cite book|author=原襄|year=1972|chapter=8.3 葉脈とその分化|title=基礎生物学選書 3. 植物の形態|publisher=裳華房|isbn=978-4-7853-5103-8|pages=169–176}}</ref><ref name="生物学辞典2013脈系">{{cite book|author=巌佐庸, 倉谷滋, 斎藤成也 & 塚谷裕一 (編)|year=2013|chapter=脈系|editor=|title=岩波 生物学辞典 第5版|publisher=岩波書店|isbn=978-4000803144|page=1363}}</ref>。脈系は以下のように幾つかの型に類別される。ただしそれぞれの区分ははっきりしているわけではなく、中間的なものもある。

===網状脈===
主脈、側脈、細脈が結合して網目を形成する脈系は、'''網状脈系'''(網状脈、reticulate venation, netted venation)とよばれる<ref name="清水2001" /><ref name="熊沢1979" /><ref name="原1972" /><ref name="原1994葉" /><ref name="生物学辞典2013脈系" />。主脈や側脈の配列によって、以下のような型に分けられる。ただし中間的なものもある。
:;羽状脈系<span style="font-weight:400;">(羽状脈、pinnate venation)<ref name="清水2001" /><ref name="コトバンク_葉脈" /><ref name="原1972" /><ref name="原1994葉" /><ref name="生物学辞典2013脈系" /></span>
::一次側脈が羽根状に配列したもの(下図4a, b)。[[被子植物]]で最も一般的な脈系であり、[[ケヤキ]]([[ニレ科]])、[[ハンノキ]]([[カバノキ科]])、[[イチイガシ]]([[ブナ科]])、[[チドリノキ]]([[ムクロジ科]])、[[ヤマボウシ]]([[ミズキ科]])などに見られる<ref name="清水2001" />。一次側脈(二次脈)が葉縁に達するものは縁終脈型(craspedodromous; 下図4a)、一次側脈が葉縁に達せず弧となるものは輪弧型(camptodromous; 下図4b)とよばれる<ref name="Gifford2002">{{cite book|author=アーネスト・ギフォード & エイドリアンス・フォスター (著) 長谷部光泰, 鈴木武 & 植田邦彦 (監訳)|year=2002|chapter=脈系、単子葉植物と双子葉植物の脈系、被子植物における脈系の系統発生、葉の組織|editor=|title=維管束植物の形態と進化|publisher=文一総合出版|isbn=978-4829921609|pages=495–503}}</ref>。
:;掌状脈系<span style="font-weight:400;">(掌状脈、palmate venation)<ref name="清水2001" /><ref name="コトバンク_葉脈" /><ref name="原1972" /><ref name="原1994葉" /><ref name="生物学辞典2013脈系" /></span>
::複数の主脈が1点から広がる掌状に配列したもの。主脈が3本あるものは'''三行脈'''とよばれ(下図4c)、[[クスノキ]]([[クスノキ科]])、[[サルトリイバラ]]([[サルトリイバラ科]])、[[カラスウリ]]([[ウリ科]])、[[カクレミノ]]([[ウコギ科]])、[[カンボク]]([[ガマズミ科]])などに見られる<ref name="清水2001" />。主脈数がそれより多いものは'''多行脈'''(下図4d)とよばれ、[[カツラ (植物)|カツラ]]([[カツラ科]])、[[カナムグラ]]([[アサ科]])、[[イロハモミジ]]([[ムクロジ科]])などに見られる<ref name="清水2001" />。また、最も外側の主脈の基部付近から太く長い一次側脈が伸びているものは、'''鳥足状脈系'''(鳥足状脈、pedate venation)ともよばれ、[[ウマノアシガタ]]([[キンポウゲ科]])や[[スズカケノキ]]([[スズカケノキ科]])などに見られる<ref name="清水2001" /><ref name="原1994葉" /><ref name="生物学辞典2013脈系" />(下図4e)。

{{multiple image
| total_width = 800
| align = center
| caption_align = left
| image1 = Zelkova_serrata_20140925.jpg
| caption1 = '''4a'''. 羽状脈をもつ[[ケヤキ]]([[ニレ科]])の葉
| image2 = Lithocarpus edulis in Hackfalls Arboretum (5).jpg
| caption2 = '''4b'''. 羽状脈をもつ[[マテバシイ]]([[ブナ科]])の葉
| image3 = 陰香 Cinnamomum burmanni 20210627102154 16.jpg
| caption3 = '''4c'''. 三行脈をもつ[[ジャワニッケイ]]([[クスノキ科]])の葉
| image4 = Starr_070621-7525_Acer_palmatum.jpg
| caption4 = '''4d'''. 多行脈をもつ[[イロハモミジ]]([[ムクロジ科]])の葉
| image5 = Platanus orientalis Photo by Katherine Wagner-Reiss 03.jpg
| caption5 = '''4e'''. 鳥足状脈をもつ[[スズカケノキ]]([[スズカケノキ科]])の葉
}}

===平行脈===
多数の葉脈(一次脈、主脈)が分岐することなく平行にならんでいる脈系は、'''平行脈系'''(平行脈、parallel venation)とよばれる<ref name="清水2001" /><ref name="熊沢1979" /><ref name="原1972" /><ref name="原1994葉" /><ref name="生物学辞典2013脈系" /><ref name="コトバンク_平行脈">{{Cite Kotobank|word=平行脈|encyclopedia=日本大百科全書(ニッポニカ)|accessdate=2023-06-10}}</ref>(下図5a–d)。ふつう葉の先端ではすべての一次脈が収束して厳密には平行ではないため、条線脈(striate venation)とよばれることもある<ref name="清水2001" /><ref name="Gifford2002" />。平行にならんだ一次脈の間はふつう細い葉脈(結合脈)でつながっており、網目を形成する点では網状脈と変わらない(ただし網目はふつう方形)<ref name="熊沢1979" /><ref name="原1972" />。[[イネ科]]や[[アヤメ科]]など[[単子葉類]]に一般的に見られる。[[オオバコ]]([[オオバコ科]])などに見られる脈系は、網状脈とされることも<ref name="清水2001" />、平行脈とされることもある<ref name="コトバンク_平行脈" /><ref name="生物学辞典2013脈系" />(下図5e)。

{{multiple image
| total_width = 800
| align = center
| caption_align = left
| image1 = Phyllostachys bambusoides f castillonis1.jpg
| caption1 = '''5a'''. 平行脈をもつ[[マダケ]]([[イネ科]])の葉
| image2 = Starr-110731-8141-Zea mays-habit cv JB White backlit leaf-Hawea Pl Olinda-Maui (22735175163).jpg
| caption2 = '''5b'''. [[トウモロコシ]](イネ科)の平行脈
| image3 = Iris foetidissima leaf (01).jpg
| caption3 = '''5c'''. 平行脈をもつ {{Snamei|Iris foetidissima}}([[アヤメ科]])の葉
| image4 = Hosta sieboldiana leave.JPG
| caption4 = '''5d'''. 平行脈をもつ[[オオバギボウシ]]([[キジカクシ科]])の葉
| image5 = 2020 year. Herbarium. Plantago. img-024.jpg
| caption5 = '''5e'''. [[オオバコ属]]([[オオバコ科]])の葉
}}

===二又脈===
葉脈が二又に分岐して網目をつくらない脈系は、'''二又脈系'''(二又脈、二叉脈、叉状脈、dichotomous venation)とよばれる<ref name="清水2001" /><ref name="原1972" /><ref name="原1994葉" /><ref name="生物学辞典2013脈系" /><ref name="コトバンク_二又脈">{{Cite Kotobank|word=二又脈|encyclopedia=日本大百科全書(ニッポニカ)|accessdate=2023-06-09}}</ref>。[[シダ類]]の多くは二又脈をもち(下図6a)、[[ソテツ類]](一部を除く<ref name="Gifford2002ソテツ">{{cite book|author=アーネスト・ギフォード & エイドリアンス・フォスター (著) 長谷部光泰, 鈴木武 & 植田邦彦 (監訳)|year=2002|chapter=葉|editor=|title=維管束植物の形態と進化|publisher=文一総合出版|isbn=978-4829921609|pages=366–370}}</ref>)、[[イチョウ]]、[[ナギ]]、[[ナンヨウスギ属]]などの[[裸子植物]]にも見られる<ref name="清水2001" /><ref name="熊沢1979" />(下図6b, c)。[[被子植物]]では、[[キルカエアステル科]]で報告されている<ref name="清水2001" /><ref name="熊沢1979" /><ref name="Gifford2002" />(下図6d)。

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| image1 = Adiantum cunninghamii.jpg
| caption1 = '''6a'''. 二又脈をもつ {{Snamei|Adiantum cunninghamii}}([[ホウライシダ科]])の葉([[羽葉]])
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| caption2 = '''6b'''. 二又脈をもつ[[イチョウ]]の葉
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| caption3 = '''6c'''. [[ヒロハザミア]]([[ザミア科]])の小葉の二又脈
| image4 = Circaeaster agrestis 7 Yunnan, China Photo Magnus Lidén.jpg
| caption4 = '''6d'''. 二又脈をもつ {{Snamei|Circaeaster agrestis}}([[キルカエアステル科]])の葉
}}

[[シダ類]]の中でも、[[コウヤワラビ]]などは網状脈をもつ<ref name="熊沢1979" />。また[[裸子植物]]の中で、典型的な網状脈は[[グネツム属]]のみに見られる<ref name="熊沢1979" />。しかしその発生過程を調査した研究からは、これらの網状脈は二又脈の連結によって形成されることが示されている<ref name="熊沢1979" />。

===単一脈===
中央脈1本のみがあって分岐しない脈系は、'''単一脈系'''(simple venation)とよばれる<ref name="清水2001" />。[[小葉植物]](ヒカゲノカズラ植物; 下図7a)、[[トクサ類]]、[[トウヒ]]や[[イチイ]]など多くの[[球果類]](針葉樹; 下図7b, c)、[[ガンコウラン]]や[[ツガザクラ]]([[ツツジ科]]; 下図7d)などに見られる<ref name="清水2001" /><ref name="生物学辞典2013脈系" />。

{{multiple image
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| image1 = Lycopodium annotinum sl16.jpg
| caption1 = '''7a'''. 単一脈をもつ[[スギカズラ]]([[ヒカゲノカズラ科]])の葉
| image2 = Поперечный срез иголки голубой ели 2.tif
| caption2 = '''7b'''. [[コロラドトウヒ]](マツ科)の葉の横断面(中央に1本の維管束)
| image3 = Taxus canadensis 15-p.bot-taxus.cana-39.jpg
| caption3 = '''7c'''. 単一脈をもつ[[カナダイチイ]]([[イチイ科]])の葉
| image4 = Phyllodoce aleutica (leaf s6).jpg
| caption4 = '''7d'''. 単一脈をもつ[[アオツガザクラ]]([[ツツジ科]])の葉
}}

==進化==
維管束植物の中で、[[小葉植物]](ヒカゲノカズラ類)、[[大葉シダ植物]]、[[種子植物]]は独立に葉を獲得したと考えられており、茎から葉に伸びる維管束である葉脈も独立に生じた<ref name="長谷部2020小葉">{{cite book|author=長谷部光泰|year=2020|chapter=8.3 小葉|editor=|title=陸上植物の形態と進化|publisher=裳華房|isbn=978-4785358716|pages=128–129}}</ref><ref name="長谷部2020大葉シダ">{{cite book|author=長谷部光泰|year=2020|chapter=9.2 枝から葉への進化:現代的テローム説|editor=|title=陸上植物の形態と進化|publisher=裳華房|isbn=978-4785358716|pages=144–148}}</ref><ref name="長谷部2020木質">{{cite book|author=長谷部光泰|year=2020|chapter=11.3 葉の進化|editor=|title=陸上植物の形態と進化|publisher=裳華房|isbn=978-4785358716|page=176}}</ref>。葉の維管束は、小葉植物や大葉シダ植物では基部側から先端側へ(求頂的)分化するのに対して、種子植物では先端側から基部側へ(求基的)分化することが知られている<ref name="テイツ2017" /><ref name="長谷部2020大葉シダ" />。

[[シダ植物]]や[[裸子植物]]では、葉脈はふつう単一脈や二又脈であり、脈系は単純である<ref name="光合成辞典" /><ref name="長谷部2020">{{cite book|author=長谷部光泰|year=2020|chapter=16.2 高次網状脈系の進化|editor=|title=陸上植物の形態と進化|publisher=裳華房|isbn=978-4785358716|pages=216–217}}</ref>。一方、[[被子植物]]は、網状脈や平行脈などの階層性を示す複雑な葉脈をもつことが多い<ref name="光合成辞典" /><ref name="長谷部2020" />。特に細脈が発達して葉脈の総延長の約90%以上を占めることもある<ref name="光合成辞典" />。葉脈密度は、葉の通水コンダクタンスや光合成速度と強い正の相関があることが示されており、細脈が高密度に配置されていることで、効率的な光合成が可能になっていると考えられている<ref name="光合成辞典" />。[[白亜紀]]に被子植物が急速に多様化・優占した理由の一つとして、この時期に低下した[[二酸化炭素]]濃度に対して被子植物の高い葉脈密度が有利に働いたことが示唆されている<ref name="De Boer2012">{{Cite journal|author=De Boer, H. J., Eppinga, M. B., Wassen, M. J. & Dekker, S. C.|year=2012|title=A critical transition in leaf evolution facilitated the Cretaceous angiosperm revolution|journal=Nature Communications|volume=3|issue=1|pages=1221|doi=10.1038/ncomms2217}}</ref>。

== 葉脈標本 ==
[[File:Leaf Skeleton negative (like photogram).jpg|right|thumb|150px|'''8'''. 葉脈標本の例]]
葉脈には[[リグニン]]などが沈着した固い[[細胞壁]]をもつ[[細胞]]が含まれるため、葉の他の部分より残りやすい。葉脈だけが残った葉は葉脈標本(スケルトンリーフ、透かし葉)ともよばれ、しおりなどに利用されることがある<ref name ="千葉県環境研">{{Cite web|author=|date=|url=https://www.youtube.com/watch?v=yZXh6mjNWsQ|title=作ってみよう!葉脈標本~スケルトンリーフ~|website=Youtube|publisher=環境情報チャンネル【千葉県環境研究センター】|accessdate=2023-06-07}}</ref><ref name="さいたま市">{{Cite web|author=|date=2016-06-16|url=https://www.city.saitama.jp/sciencenavi/taiken/002/p048688.html|title=葉脈標本をつくろう|website=|publisher=さいたま市|accessdate=2023-06-07}}</ref><ref name="徳島県博">{{Cite web|author=小川誠|date=|url=https://museum.bunmori.tokushima.jp/ogawa/yomyaku/default.htm|title=葉脈標本できれいなしおりづくり|website=|publisher=徳島県立博物館|accessdate=2023-06-08}}</ref><ref name="BE-PAL">{{Cite web|author=マリ|date=2021-08-04|url=https://www.bepal.net/archives/169373|title=キャンプの思い出や夏休みの工作にも!きれいな葉っぱで葉脈標本を作ってみよう|website=BE-PAL|publisher=小学館|accessdate=2023-06-07}}</ref><ref name="GardenStory">{{Cite web|author=神山真由美|date=|url=https://gardenstory.jp/lifestyle/59101|title=葉の中に隠れた繊細なアート。子どもと楽しむスケルトンリーフ(葉脈標本)づくり|website=|publisher=GardenStory|accessdate=2023-06-09}}</ref>。人工的には、アルカリ水溶液によって葉肉部を溶解させて除去することで作成され、漂白して着色することもある<ref name ="千葉県環境研" /><ref name="さいたま市" /><ref name="徳島県博" /><ref name="BE-PAL" /><ref name="GardenStory" />(図8)。
{{-}}
==ギャラリー==
<gallery style="font-size:80%;">
File:Catalpa sp, leaf veins 01.jpg|[[キササゲ属]]([[ノウゼンカズラ科]])の葉脈
File:Catalpa sp, leaf veins 04.jpg|キササゲ属(ノウゼンカズラ科)の葉脈
File:Calodendrum capense, geurkliere, a, Uniegeboutuine.jpg|[[カロデンドラム・カペンセ]]([[ミカン科]])の葉脈
File:Tulip Tree Liriodendron tulipifera Leaf Underside 3008px.jpg|[[ユリノキ]]([[モクレン科]])の葉脈
File:Ficus lyrata leaf.jpg|[[カシワバゴムノキ]]([[クワ科]])の葉脈
File:Reticulate veins in leaf of Ficus carica IMG 9202s.jpg|[[イチジク]](クワ科)の葉脈
File:Mitragyna speciosa Leaf.JPG|[[ミトラガイナ属]]([[アカネ科]])の葉(羽状脈)
File:蘭嶼肉桂 Cinnamomum kotoense 20210205100207 10.jpg|[[ニッケイ属]]([[クスノキ科]])の葉(三行脈)
File:Starr-090623-1442-Dioscorea bulbifera-leaves-Nahiku-Maui (24335943214).jpg|[[ニガカシュウ]]([[ヤマノイモ科]])の葉(多行脈)
File:Festuca arundinaceus (6166896628).jpg|[[オニウシノケグサ]]([[イネ科]])の葉(平行脈)
File:Starr 041211-1365 Unknown pteridophyte.jpg|[[薄嚢シダ類]]の葉(二又脈)
File:Ginkgo biloba leaf transparency in Jardin des plantes Paris.jpg|[[イチョウ]]([[イチョウ科]])の葉(二又脈)
</gallery>

==脚注==
{{脚注ヘルプ}}
=== 注釈 ===
{{Notelist2}}
=== 出典 ===
{{Reflist}}


== 関連項目 ==
== 関連項目 ==
* [[葉]]、[[維管束]]、[[木部]]、[[師部]]
* [[押し葉標本]]
* [[押し花]]
* [[押し葉標本]]、[[押し花]]


== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
{{Commonscat|Leaf veins}}
*[http://www.alpine-plants-jp.com/himitunohanazono/rengetutuji_himitu_2.htm フラボン:レンゲツツジ]
* {{Cite Kotobank|word=葉脈|encyclopedia=|accessdate=2023-06-07}}
*[http://www.alpine-plants-jp.com/himitunohanazono/seiyoumizakura_satounisiki_himitu_1.htm セイヨウミザクラ]
* {{Cite web|author=|date=2020-05-12|url=https://photosyn.jp/pwiki/index.php?%E8%91%89%E8%84%88|title=葉脈|website=光合成事典(Web版)|publisher=日本光合成学会|accessdate=2023-06-07}}
*[http://www.alpine-plants-jp.com/himitunohanazono/miyamauguisukagura_himitu_1.htm ミヤマウグイスカグラ]
* {{Cite web|author=|date=|url=https://www2.nhk.or.jp/school/watch/clip/?das_id=D0005301410_00000|title=葉のはたらき(気孔と葉脈)|website=NHK for School|publisher=|accessdate=2023-06-07}}
*[http://www.alpine-plants-jp.com/himitunohanazono/mukunoki_himitu_2.htm ムクノキ]
* {{Cite web|author=|date=|url=https://www.kahaku.go.jp/research/db/geology-paleontology/cleared_leaf/|title=葉脈標本データベース|website=|publisher=国立科学博物館|accessdate=2023-06-10}}
*[http://www.alpine-plants-jp.com/himitunohanazono/miyamanigaichigo_himitu_1.htm ミヤマニガイチゴ]
* {{Cite book|author=Ellis, B., Daly, D. C., Hickey, L. J., Johnson, K. R., Mitchell, J. D., Wilf, P. & Wing, S. L.|year=2009|title=Manual of leaf architecture|publisher=Cornell University|isbn=080147518X|pages=|url=https://repository.si.edu/bitstream/handle/10088/93918/Ellis%20et%20al%202009%20Manual%20of%20Leaf%20Architecture%20small.pdf?sequence=1&isAllowed=y}} (英語)
*[http://www.alpine-plants-jp.com/himitunohanazono/hotutuji_himitu_2.htm ホツツジ]
* {{Cite web|author=|date=|url=http://www.alpine-plants-jp.com/index.htm|title=フラボンの山野草と高山植物の世界|website=|publisher=|accessdate=2023-06-10}}
*[http://www.alpine-plants-jp.com/himitunohanazono/hekusokazura_himitu_1.htm ヘクソカズラ]
*: [http://www.alpine-plants-jp.com/himitunohanazono/rengetutuji_himitu_2.htm レンゲツツジ]、[http://www.alpine-plants-jp.com/himitunohanazono/seiyoumizakura_satounisiki_himitu_1.htm セイヨウミザクラ]、[http://www.alpine-plants-jp.com/himitunohanazono/miyamauguisukagura_himitu_1.htm ミヤマウグイスカグラ]、[http://www.alpine-plants-jp.com/himitunohanazono/mukunoki_himitu_2.htm ムクノキ]、[http://www.alpine-plants-jp.com/himitunohanazono/miyamanigaichigo_himitu_1.htm ミヤマニガイチゴ]、[http://www.alpine-plants-jp.com/himitunohanazono/hotutuji_himitu_2.htm ホツツジ]、[http://www.alpine-plants-jp.com/himitunohanazono/hekusokazura_himitu_1.htm ヘクソカズラ]、[http://www.alpine-plants-jp.com/himitunohanazono/hazenoki_himitu_2.htm ハゼノキ]、[http://www.alpine-plants-jp.com/himitunohanazono/arisaema_tortuosum_himitu_2.htm ''Arisaema tortuosum'']
*[http://www.alpine-plants-jp.com/himitunohanazono/hazenoki_himitu_2.htm ハゼノキ]
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2023年6月25日 (日) 14:45時点における版

1. 葉脈

葉脈(ようみゃく、: vein, nerve)とは、における維管束であり、葉の表面に筋として見える構造である(図1)。葉脈はの維管束につながり、栄養分を葉に行き渡らせ、葉での光合成によってつくられた有機物を葉から運ぶ通路となる。また葉脈は細胞壁が硬化した細胞を含み、葉の機械的支持にも機能している。

1枚の葉に複数の葉脈がある場合、最も太い葉脈は主脈(または一次脈)、そこから分岐した太い葉脈は側脈(または二次脈)とよばれる。主脈が中央脈となっていることも多い。また被子植物では、細脈によって葉身が細かく区画化されている(図1)。葉脈の配列様式には多様性があり、そのパターンは脈系(venation)とよばれる。脈系は、一般的に網状脈平行脈二又脈単一脈に分けられる。

構造

葉脈は、の葉身において維管束とそれを取り囲む組織からなる構造であり、外形としては葉の表面の筋として見える[1][2][3][4][5]。葉脈の維管束は木部師部からなり、木部を通じてから輸送されてきた水や無機栄養分を葉に行き渡らせ、また葉の光合成産物を師部に積み込んで(ローディング)他の器官へ輸送する[5][4]。さらに葉脈を構成する維管束にはリグニン化した細胞が含まれ、加えて厚壁組織厚角組織を伴うことがあり、葉身の機械的支持の役割も担う[5]。太い葉脈では、維管束が発達した組織に囲まれて葉の裏側(背軸側)に突出した肋になっていることが多い[1]

外部形態

1枚の葉の中に太さが異なる複数の葉脈がある場合、明らかに最も太い葉脈(複数の場合もある)を主脈(main vein)という[1][2]。多くの場合、主脈は葉の中軸にある中央脈(中脈、central vein)でもある[1][2](下図2a)。ただしヤツデのように掌状に分裂した葉では、複数の主脈が掌状に伸びているが、明瞭な中央脈はない[2]。またイチョウの葉のように、主脈も中央脈も明瞭ではないこともある。中央脈を含む部分が線状に隆起しているものは、中肋(midrib, costa[注 1])ともよばれる[1][2]コケ植物蘚類の葉も中肋をもつことがあるが、コケ植物は維管束をもたず、葉脈はない。

主脈から分岐した太い葉脈は側脈(lateral vein)とよばれ、分岐順によって一次側脈(primary lateral vein)、二次側脈(secondry lateral vein)、のようによばれる[1][2](下図2a)。主脈を一次脈(primary vein)、一次側脈を二次脈(secondary vein)、二次側脈を三次脈(tertiary vein)、のようによぶこともある[1][2][3]。また、三次脈以降を一括して二次間脈(intersecondary vein)とよぶことがあるが、細い側脈を二次間脈とよぶこともある[1][3]。比較的大きな葉脈を大脈(major vein)、小さな葉脈を小脈(minor vein)とよんでいることもある[1]

2a. 主脈、側脈、細脈が見える。
2b. 葉の拡大像: 細脈からなる最終区画や脈端が見える。

主脈や側脈から生じてこれらの間をつないだり、網目をつくったり、末端が遊離している細い葉脈は、細脈(veinlet)とよばれる[1][2][3](上図2a, b)。細脈によって形成される末端の網目は最終区画(ultimate areole)、最終区画の内外に遊離する葉脈は脈端(遊離端、盲管、vein ending)とよばれる[1][2][6][3](上図2b)。

内部構造

維管束から分岐してに入る維管束は、葉跡(ようせき; leaf trace)とよばれる[7][8][9]小葉植物以外では、茎の維管束において、葉跡が別れた際にその上側に維管束がない隙間が生じ、この隙間は葉隙(ようげき; leaf gap)とよばれる[7][8]。1枚の葉に入る葉跡の数、およびそれに対応する葉隙の数には、多様性がある[7][10]

種子植物維管束は、基本的に内側が木部、外側が師部並立維管束であるため、これが葉に入った葉脈では、上側(向軸側)に木部、下側(背軸側)に師部が配置している[1][8][11](下図3a, b)。また原生木部(最初に分化する木部)は上側、原生師部(最初に分化する師部)は下側に位置する[8]。ただし、木部の上下に師部が位置している複並立維管束をもつものもある[1][12]。また大葉シダ植物では、木部が師部で囲まれている包囲維管束をしばしばもつ[13]

太い葉脈では上記のように木部師部がセットになっているが、細い葉脈や脈端ではしばしば木部の道管がなく1–2本の仮道管のみになっており、また明瞭な師部を欠いて師管伴細胞にあたる細胞が転送細胞(transfer cell)となっていることがある[1][11][8]。転送細胞では細胞壁が入り組んで表面積が広くなっており、効率的な物質転送に機能すると考えられている[8]

3a. 双子葉植物の葉の主脈部の横断面: A, C - 表皮、B, E - 海綿状組織、D - 柵状組織、F - 葉脈 (上部の木部と下部の師部からなり、さらに上下に厚壁組織が表皮まで発達している)、左右に維管束鞘で囲まれた細脈の断面が存在する. スケールバー = 0.2 mm.
3b. トウモロコシの葉の葉脈部の横断面: A - クチクラ、B - 表皮、C, D - 気孔、E - 葉肉、F - 維管束鞘、G - 厚壁組織、H - 師部 (上部は大きな道管を含む木部)、左右に細脈の断面が存在する. スケールバー = 0.2 mm.

葉脈を構成する維管束は、しばしば柔細胞からなる細胞層である維管束鞘(bundle sheath)で包まれている[7][11][8][12][14](上図3a)。維管束鞘は、通道や一時的な貯蔵に機能していると考えられている[14]。維管束鞘の位置や発生は、内皮に似ている[8]

また、維管束鞘から上側(向軸側)、下側(背軸側)、または上下両側の表皮方向に柔組織が発達していることがあり、維管束鞘延長部(bundle sheath extension)とよばれる[7][11][8][12][14]。維管束鞘延長部は、維管束と表皮の間の物質移動に関わっていると考えられている[11][12]。またこのような維管束鞘延長部の存在によって葉肉が区画化されることになり、葉身の一部に起こった傷害が、他の部分に波及することを防止するとも考えられている[8]。また一次脈や二次脈など太い葉脈では、柔組織や厚壁組織からなる維管束鞘延長部が発達して葉脈部が突出して肋となることがある[8](上図3a, b)。ただしこのような発達した構造は、狭義の維管束鞘延長部には含めないこともある[8]

トウモロコシなどC4型光合成を行う植物では、維管束鞘(またはその一部)は葉緑体を多く含む細胞から構成され、さらにこれが葉肉細胞で取り囲まれている[7][11][15][16](上図3b)。このような維管束を囲む構造はクランツ構造(Kranz anatomy)[注 2]とよばれ、リンゴ酸などに固定された二酸化炭素が放出、再固定される場となる[15]。このような維管束鞘細胞の細胞壁にはふつうスベリンなどが沈着して二酸化炭素の拡散を防止し、そのため維管束鞘細胞の二酸化炭素濃度は大気の4.5–18倍に達することが報告されている[17]

葉脈は、シュート頂分裂組織に由来する前形成層から分化する[1][9]種子植物では、葉原基の前形成層から形成された維管束が基部側へ(求基的に)成長し、茎にあるより古い維管束系と接続する[9][18]シロイヌナズナでは、葉縁部にある特定の箇所でオーキシン合成が起こり、PINオーキシン排出キャリアタンパク質などによってオーキシンの流路が形成され(カナリゼーション canalization)、これに沿って維管束(葉脈)が形成されることが報告されている[9]

脈系

葉脈の配列様式のことは、脈系(脈理)とよばれる[2][4][3][6][19][20]。脈系は以下のように幾つかの型に類別される。ただしそれぞれの区分ははっきりしているわけではなく、中間的なものもある。

網状脈

主脈、側脈、細脈が結合して網目を形成する脈系は、網状脈系(網状脈、reticulate venation, netted venation)とよばれる[2][6][19][3][20]。主脈や側脈の配列によって、以下のような型に分けられる。ただし中間的なものもある。

羽状脈系(羽状脈、pinnate venation)[2][4][19][3][20]
一次側脈が羽根状に配列したもの(下図4a, b)。被子植物で最も一般的な脈系であり、ケヤキニレ科)、ハンノキカバノキ科)、イチイガシブナ科)、チドリノキムクロジ科)、ヤマボウシミズキ科)などに見られる[2]。一次側脈(二次脈)が葉縁に達するものは縁終脈型(craspedodromous; 下図4a)、一次側脈が葉縁に達せず弧となるものは輪弧型(camptodromous; 下図4b)とよばれる[12]
掌状脈系(掌状脈、palmate venation)[2][4][19][3][20]
複数の主脈が1点から広がる掌状に配列したもの。主脈が3本あるものは三行脈とよばれ(下図4c)、クスノキクスノキ科)、サルトリイバラサルトリイバラ科)、カラスウリウリ科)、カクレミノウコギ科)、カンボクガマズミ科)などに見られる[2]。主脈数がそれより多いものは多行脈(下図4d)とよばれ、カツラカツラ科)、カナムグラアサ科)、イロハモミジムクロジ科)などに見られる[2]。また、最も外側の主脈の基部付近から太く長い一次側脈が伸びているものは、鳥足状脈系(鳥足状脈、pedate venation)ともよばれ、ウマノアシガタキンポウゲ科)やスズカケノキスズカケノキ科)などに見られる[2][3][20](下図4e)。
4a. 羽状脈をもつケヤキニレ科)の葉
4b. 羽状脈をもつマテバシイブナ科)の葉
4c. 三行脈をもつジャワニッケイクスノキ科)の葉
4d. 多行脈をもつイロハモミジムクロジ科)の葉
4e. 鳥足状脈をもつスズカケノキスズカケノキ科)の葉

平行脈

多数の葉脈(一次脈、主脈)が分岐することなく平行にならんでいる脈系は、平行脈系(平行脈、parallel venation)とよばれる[2][6][19][3][20][21](下図5a–d)。ふつう葉の先端ではすべての一次脈が収束して厳密には平行ではないため、条線脈(striate venation)とよばれることもある[2][12]。平行にならんだ一次脈の間はふつう細い葉脈(結合脈)でつながっており、網目を形成する点では網状脈と変わらない(ただし網目はふつう方形)[6][19]イネ科アヤメ科など単子葉類に一般的に見られる。オオバコオオバコ科)などに見られる脈系は、網状脈とされることも[2]、平行脈とされることもある[21][20](下図5e)。

5a. 平行脈をもつマダケイネ科)の葉
5b. トウモロコシ(イネ科)の平行脈
5c. 平行脈をもつ Iris foetidissimaアヤメ科)の葉
5d. 平行脈をもつオオバギボウシキジカクシ科)の葉

二又脈

葉脈が二又に分岐して網目をつくらない脈系は、二又脈系(二又脈、二叉脈、叉状脈、dichotomous venation)とよばれる[2][19][3][20][22]シダ類の多くは二又脈をもち(下図6a)、ソテツ類(一部を除く[23])、イチョウナギナンヨウスギ属などの裸子植物にも見られる[2][6](下図6b, c)。被子植物では、キルカエアステル科で報告されている[2][6][12](下図6d)。

6a. 二又脈をもつ Adiantum cunninghamiiホウライシダ科)の葉(羽葉
6b. 二又脈をもつイチョウの葉
6c. ヒロハザミアザミア科)の小葉の二又脈
6d. 二又脈をもつ Circaeaster agrestisキルカエアステル科)の葉

シダ類の中でも、コウヤワラビなどは網状脈をもつ[6]。また裸子植物の中で、典型的な網状脈はグネツム属のみに見られる[6]。しかしその発生過程を調査した研究からは、これらの網状脈は二又脈の連結によって形成されることが示されている[6]

単一脈

中央脈1本のみがあって分岐しない脈系は、単一脈系(simple venation)とよばれる[2]小葉植物(ヒカゲノカズラ植物; 下図7a)、トクサ類トウヒイチイなど多くの球果類(針葉樹; 下図7b, c)、ガンコウランツガザクラツツジ科; 下図7d)などに見られる[2][20]

7a. 単一脈をもつスギカズラヒカゲノカズラ科)の葉
7b. コロラドトウヒ(マツ科)の葉の横断面(中央に1本の維管束)
7c. 単一脈をもつカナダイチイイチイ科)の葉
7d. 単一脈をもつアオツガザクラツツジ科)の葉

進化

維管束植物の中で、小葉植物(ヒカゲノカズラ類)、大葉シダ植物種子植物は独立に葉を獲得したと考えられており、茎から葉に伸びる維管束である葉脈も独立に生じた[24][25][26]。葉の維管束は、小葉植物や大葉シダ植物では基部側から先端側へ(求頂的)分化するのに対して、種子植物では先端側から基部側へ(求基的)分化することが知られている[9][25]

シダ植物裸子植物では、葉脈はふつう単一脈や二又脈であり、脈系は単純である[5][18]。一方、被子植物は、網状脈や平行脈などの階層性を示す複雑な葉脈をもつことが多い[5][18]。特に細脈が発達して葉脈の総延長の約90%以上を占めることもある[5]。葉脈密度は、葉の通水コンダクタンスや光合成速度と強い正の相関があることが示されており、細脈が高密度に配置されていることで、効率的な光合成が可能になっていると考えられている[5]白亜紀に被子植物が急速に多様化・優占した理由の一つとして、この時期に低下した二酸化炭素濃度に対して被子植物の高い葉脈密度が有利に働いたことが示唆されている[27]

葉脈標本

8. 葉脈標本の例

葉脈にはリグニンなどが沈着した固い細胞壁をもつ細胞が含まれるため、葉の他の部分より残りやすい。葉脈だけが残った葉は葉脈標本(スケルトンリーフ、透かし葉)ともよばれ、しおりなどに利用されることがある[28][29][30][31][32]。人工的には、アルカリ水溶液によって葉肉部を溶解させて除去することで作成され、漂白して着色することもある[28][29][30][31][32](図8)。

ギャラリー

脚注

注釈

  1. ^ costa の複数形は costae である[2]
  2. ^ Kranz はドイツ語で「襟巻き」の意味[15]

出典

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  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z 清水建美 (2001). “葉脈と脈系”. 図説 植物用語事典. 八坂書房. pp. 134–140. ISBN 978-4896944792 
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  32. ^ a b 神山真由美. “葉の中に隠れた繊細なアート。子どもと楽しむスケルトンリーフ(葉脈標本)づくり”. GardenStory. 2023年6月9日閲覧。

関連項目

外部リンク