「ロードブラスター」の版間の差分
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開発はデータイーストが行い、ゲーム・デザインは[[岸本良久]]、プログラムは熊谷慎太郎が担当し、両者は後に[[テクノスジャパン]]から稼働された『[[熱血硬派くにおくん]]』([[1986年]])や『[[ダブルドラゴン (1987年のゲーム)|ダブルドラゴン]]』([[1987年]])を手掛ける事となった。アニメーション監督は[[アニメーター]]の[[高山秀樹]]が担当している。 |
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2021年5月23日 (日) 03:49時点における版
ジャンル |
インタラクティブ・ムービー レーザーディスクゲーム |
---|---|
対応機種 |
アーケード (AC) 対応機種一覧
|
開発元 | データイースト |
発売元 | データイースト |
ディレクター | 岸本良久[1] |
プログラマー | 熊谷慎太郎 |
美術 |
高山秀樹 稲野義信 |
人数 | 1 - 2人(交互プレイ) |
メディア |
業務用基板 レーザーディスク |
発売日 |
INT 1985年8月 |
ディスプレイ |
ラスタースキャン 横モニター |
『ロードブラスター』(ROAD BLASTER)は、1985年8月に日本のデータイーストから稼働されたアーケード用インタラクティブ・ムービーゲーム。
1990年代のアメリカ合衆国を舞台に、主人公の男が乗車しているモンスターマシンを操作し、暴走族による統一組織「RRR」によって殺害された妻の復讐を果たす事を目的としている。『幻魔大戦』(1983年)、『サンダーストーム』(1984年)に続く、同社のレーザーディスクゲーム(LDゲーム)第3作目である。アニメーション制作は前作と同じく、東映動画が担当した。
開発はデータイーストが行い、ゲーム・デザインは岸本良久、プログラムは熊谷慎太郎が担当し、両者は後にテクノスジャパンから稼働された『熱血硬派くにおくん』(1986年)や『ダブルドラゴン』(1987年)を手掛ける事となった。アニメーション監督はアニメーターの高山秀樹が担当している。
1986年にMSXおよびX1に移植された他、1988年にはタカラのビデオチャレンジャーとして稼働され、1992年には『ロードブラスターFX』のタイトルでメガCDに移植された。アーケード版は後にセガサターンおよびPlayStation用ソフト『サンダーストーム&ロードブラスター』(1995年)として同社の『サンダーストーム』(1984年)との同時収録された他、2009年にはWindowsおよびX68030用ソフトとして発売され、2011年にはiOS用ソフトとして配信された。
メガCD版はゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」にてゴールド殿堂を獲得した。
概要
プレイヤーはモンスターマシン「LX-5」のドライバーとなり、ステアリングと2つのペダル(スーパーチャージとブレーキ)を使いながら、LX-5を操作して各ステージの「アクシデント」、すなわちLX-5を攻撃してくる暴走族(車やバイクを運転)を壊滅する。
「攻撃」や「操縦」などは前作『サンダーストーム』と同様だが、途中では「同時押し」という機能が加えられた。前作と同様、入力したコマンドが正しければ次のシーンに進め、誤っていればミスされ、自機がクラッシュされるアニメが流れて残りのマシンが1台減る。全部無くなるとゲームオーバーとされる。前作と同様のシステムを持ったゲームであった。
基本的に『サンダーストーム』から改造された専用のコクピット筐体で出回ったが、後に他社のLDゲームの筺体(『コスモスサーキット』(TAITO)、『GPワールド』(SEGA))を流用する改造キットも発売された。
全篇背景動画で書き起こされ、その枚数は10万枚を越える。
後に『ダブルドラゴン』を担当した岸本良久が関わっている作品のため、『ダブルドラゴン』のステージ1のガレージの中には『ロードブラスター』の主人公の車がある。
設定
ストーリー
199X年、アメリカ。モーターテクノロジーの発達により凶悪化していく暴走族達と対抗するため、政府は「SCP」(Special Car Police)を組織するが、暴走族側もそれに対抗する統一組織「RRR」を結成した。海、山、市街地、荒野とあらゆる場所で「SCP」対「RRR」の激しい戦いが繰り広げられる。
「SCP」の中には、車体番号000を持つ赤いモンスターマシンを駆り、一度狙いを定めたターゲットは絶対に逃がさず仕留めるため、「RRR」に“オオカミの化身”と呼ばれて最も恐れられていた男がいた。しかし、最愛の妻との新婚旅行中に男の車が「RRR」に襲撃され、崖の上から突き落とされるという悲劇が降りかかる。奇跡的に助かった男の隣には、変わり果てた妻の姿があった。
妻を失った悲しみが男の心に復讐という名の炎を燃え上がらせ、復讐の牙を研ぎ澄ましたモンスターマシンが唸りを上げる。妻を殺した緑髪の女が率いる暴走族を獲物として求める男と、モンスターマシンによる復讐のドラマが今、始まる。
ステージ構成
- ステージ1:復讐の紅き狩人
- ステージ2:危機一発! 激走大峡谷
- ステージ3:炎上ハイウェイ 夕暮れの血に染めて…
- ステージ4:スクラップは奴等の墓標
- ステージ5:惨劇の街 悪党に逃げ道はない!
- ステージ6:悪夢のレイクサイドリゾート
- ステージ7:地下水路のアジトを叩け!
- ステージ8:死闘! 恐怖の暴走トラクター
- 最終ステージ:地獄の果て… 復讐の果て…(終盤では赤いスポーツカーから白いバンに乗り換える)
ステージの流れはシーケンシャル(ステージ1からステージ9まで順序どおりにプレイ)とランダム(ステージ1と9以外をアトランダムに選択)を基板の設定で選択できる。
隠れキャラ
移植版
No. | タイトル | 発売日 | 対応機種 | 開発元 | 発売元 | メディア | 型式 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ロードブラスター | 1986年 |
MSX X1 |
データイースト | 日本ビクター | VHDpc INTER ACTION | - | |
2 | ロードブラスター | 1988年 |
ビデオチャレンジャー | データイースト | タカラ | - | - | |
3 | ロードブラスターFX Road Avenger Road Avenger |
1992年12月18日 1993年3月 1993年 |
メガCD | ウルフチーム | ウルフチーム RENO セガ |
CD-ROM | T-32124 T-6207 4603 |
主題歌がJ-WALKの曲に差し替えられた |
4 | ロードブラスター Road Prosecutor |
1995年1月25日 1995年 |
メガLD | データイースト | パイオニア | LD-ROM | PEASJ1033 PEASU1033 |
|
5 | サンダーストーム&ロードブラスター | 1995年10月20日 |
PlayStation セガサターン |
エグゼコ・デベロップメント | エグゼコ・デベロップメント | CD-ROM | PS:SLPS-00094 SS:T-20701G |
|
6 | ロードブラスター | 2009年5月4日[2][3] |
Windows 2000/XP/Vista版 X68030 |
太陽製作所 | 自転車創業 | DVD-ROM | - | パッケージイラストはratoが手がけた |
7 | Road Blaster | 2011年1月15日 |
iPhone iPod (iOS) |
Revolutionary Concepts | Revolutionary Concepts | ダウンロード | 338399795 | |
8 | Road Blaster HD | 2011年3月16日 |
iPhone iPod (iOS) |
Revolutionary Concepts | Revolutionary Concepts | ダウンロード | 418262266 |
スタッフ
- ゲームスタッフ
- プロデューサー、ディレクター:岸本良久
- プログラマー:熊谷慎太郎
- サウンド・プログラマー:もうりひろのぶ、よしはらまさ
- エンジニア:かとうたかとし、なべじゅんいち
- ピクチャースタッフ
- プロデューサー:さとうしゅういち、おおくぼただお
- コ・プロデューサー:松下健吉
- 監督:高山秀樹
- チーフキーアニメーター:稲野義信
- 背景設計:山本佳志
- 原画:白浦烈、今隅眞一、的場茂夫、金大中、恩田尚之、北爪宏幸、大森英敏、うるし原智志
- ゼロックス&ペイント:前田義宏、岡田良明
- カメラ:たけいとしはる
- エディター:福光伸一
- 音楽ディレクター:マイケル・K・中村
- 効果音:森賢一
- 音響効果:原田サウンド
評価
評価 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
|
- アーケード版
- メガCD版
- ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では9・7・8・8の合計32点(満40点)でゴールド殿堂入りを獲得[9][20]、レビュアーからは、映像に関して車の見せ方を研究した上で製作されていると指摘された他、他人がプレイするのを見る事で楽しめるといった意見や、プレイヤー自身が映画『インディ・ジョーンズ シリーズ』(1981年)の登場人物になった気分に浸れる、アニメのように動く様からメガCDの性能を賛辞する声などが挙げられた[20]。一方で、「ときどき自分の生死がわからなくなる」といったゲームシステムへの不満や、画像取り込みのままの表現によって画面がぼやけて見えるといった意見、グラフィックが稼働当時のままのため見劣りする、グラフィックが粗いなどグラフィック面への不満の声が挙げられた[20]。
- ゲーム誌『メガドライブFAN』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、23.39点(満30点)となっている[16]。また、同雑誌1993年7月号特別付録の「メガドライブ&ゲームギア オールカタログ'93」では、「このゲームの最大の特徴は、スムーズに動き、次々に変化するアニメーションの映像だ」と紹介されている[16]。
項目 | キャラクタ | 音楽 | 操作性 | 熱中度 | お買得度 | オリジナリティ | 総合 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
得点 | 4.00 | 4.12 | 3.48 | 4.06 | 3.65 | 4.08 | 23.39 |
- ゲーム本『メガドライブ大全』(2004年、太田出版)では、移植を担当したウルフチームが同ジャンルの『サンダーストームFX』や『タイムギャル』を同機種で発売済みであった事を受けて、「前2作にも増して、移植を担当したウルフチームの技術がさえ渡っている」と称賛、アーケード版の照準が合わせにくく難易度が高かった事を指摘した上で、「メガCD版ではスッパリと削除され、ジェットコースター的な面白さに集中できるようになった」とゲームシステムに関して肯定的に評価した[17]。
脚注
- ^ “Yoshihisa Kishimoto's website (熱血硬派!)”. Yoshihisa Kishimoto. 2009年9月4日閲覧。
- ^ “名作LDゲーム『ロードブラスター』、Windows版とX68030版を同梱して登場” (日本語). 電撃オンライン. KADOKAWA (2009年3月22日). 2020年3月19日閲覧。
- ^ Nobu (2009年3月23日). “X68対応ゲームが新発売?「ロードブラスター」(1985年発売)をWindows/X68kに移植した同梱版を5月4日発売” (日本語). 4Gamer.net. Aetas. 2020年3月19日閲覧。
- ^ “Road Blaster - Overview - allgame”. Web.archive.org (2014年12月11日). December 11, 2014時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年11月12日閲覧。
- ^ “Road Avenger - Overview - allgame”. Web.archive.org (2014年12月11日). December 11, 2014時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年11月12日閲覧。
- ^ “Road Prosecutor - Overview - allgame”. Web.archive.org (2014年12月10日). December 10, 2014時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年11月12日閲覧。
- ^ Lesser, Hartley; Lesser, Patricia; Lesser, Kirk (July 1993). “The Role of Computers”. Dragon (195): 5764.
- ^ “Road Avenger for SEGA CD (1992)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年10月7日閲覧。
- ^ a b “ロードブラスターFX まとめ [メガドライブ]” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2018年10月7日閲覧。
- ^ GameFan, volume 1, issue 3 (January 1993), pages 11 & 26-27
- ^ GamePro, issue 45 (April 1993), pages 52-53
- ^ “Road Blaster iPhone Review - IGN”. Uk.ign.com. 2015年5月21日閲覧。
- ^ “Road Avenger for Sega CD”. GameRankings. 2015年11月12日閲覧。
- ^ “Road Blaster for iPhone/iPad Reviews”. Metacritic.com (2011年2月1日). 2015年5月21日閲覧。
- ^ Electronic Games, volume 1, issue 9 (June 1993), page 84
- ^ a b c 「7月号特別付録 メガドライブ&ゲームギア オールカタログ'93」『メガドライブFAN』第5巻第7号、徳間書店、1993年7月15日、33頁。
- ^ a b 「Chapter 05 1992年」『メガドライブ大全(企画・編集:CONTINUE)』太田出版、2004年9月29日、145頁。ISBN 9784872338805。
- ^ “Road Blaster review”. Pocket Gamer (2011年1月18日). 2020年5月26日閲覧。
- ^ 「ビデオゲーム フルリスト」『ザ・ベストゲーム 月刊ゲーメスト7月号増刊』第6巻第7号、新声社、1991年7月1日、175 - 216頁、ASIN B00BHEECW0。
- ^ a b c 「6月16日増刊号特別付録 クロスレビュー優良ソフトパーフェクトカタログ 上巻」『ファミ通』、エンターブレイン、2005年6月16日、28頁。
関連項目
- フリーダムファイター - 一部のステージで本作のシステムが流用されている。
- ポンティアック・ファイヤーバード・トランザム - LX-5のベース車両。
- JAYWALK - 『ロードブラスターFX』のテーマソングを演奏、歌唱。
外部リンク
- Road Blaster LDゲーム ロードブラスター - YouTube - デモムービー
- 岸本良久のHP
- 自転車創業公式HP内の本作紹介サイト[リンク切れ]
- Road Avenger - MobyGames