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== 概要 ==
== 概要 ==
ASIOは、[[ドイツ]]の[[スタインバーグ]]によりオーディオを入出力するためのアプリケーション用[[アプリケーションプログラミングインタフェース|API]]として提供された規格であり、販売されている高級[[サウンドカード|オーディオカード]]の多くがこの規格に準拠し、[[Microsoft Windows|Windows]]用および[[macOS]]用のドライバも存在し、ほぼ業界標準として採用されている。[[macOS|Mac OS X]]の[[Core Audio (アップル)|Core Audio]]はこれと同等の技術とされる<ref>http://allabout.co.jp/entertainment/dtm/closeup/CU20030706/</ref>。
ASIOは、[[ドイツ]]の[[スタインバーグ]]によりオーディオを入出力するためのアプリケーション用[[アプリケーションプログラミングインタフェース|API]]として提供された規格であり、販売されている高級[[サウンドカード|オーディオカード]]の多くがこの規格に準拠し、[[Microsoft Windows|Windows]]用および[[macOS]]用のドライバも存在し、ほぼ業界標準として採用されている。[[macOS|Mac OS X]]の[[Core Audio (Apple)|Core Audio]]はこれと同等の技術とされる<ref>http://allabout.co.jp/entertainment/dtm/closeup/CU20030706/</ref>。


WindowsやMac OS上にもサウンドドライバは存在するが、ASIOはそれよりも低遅延、高同期性、高い[[スループット]]を実現している。開発された理由としては従来の[[オペレーティングシステム]] (OS) に搭載されているサウンドドライバでは2以上のマルチチャンネル入力が考慮されていなかったためである。ASIOではマシンの処理速度が許す限りはあらゆるチャンネル数、[[サンプリング周波数|標本化周波数]]、[[ビット深度 (音響機器)|量子化ビット数]]のデータを扱うことができる。
WindowsやMac OS上にもサウンドドライバは存在するが、ASIOはそれよりも低遅延、高同期性、高い[[スループット]]を実現している。開発された理由としては従来の[[オペレーティングシステム]] (OS) に搭載されているサウンドドライバでは2以上のマルチチャンネル入力が考慮されていなかったためである。ASIOではマシンの処理速度が許す限りはあらゆるチャンネル数、[[サンプリング周波数|標本化周波数]]、[[ビット深度 (音響機器)|量子化ビット数]]のデータを扱うことができる。
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* [[DirectSound]]
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* [[Sound Manager]]
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* [[Core Audio (アップル)]]
* [[Core Audio (Apple)|Core Audio (アップル)]]
* [[Core Audio (Windows)]]
* [[Core Audio (Windows)]]
* [[レイテンシ]]
* [[レイテンシ]]

2021年5月21日 (金) 02:13時点における版

ASIO(Audio Stream Input Output:エイシオ、アシオ、アジオ)は、オーディオデバイスのドライバインタフェースの一つである。

概要

ASIOは、ドイツスタインバーグによりオーディオを入出力するためのアプリケーション用APIとして提供された規格であり、販売されている高級オーディオカードの多くがこの規格に準拠し、Windows用およびmacOS用のドライバも存在し、ほぼ業界標準として採用されている。Mac OS XCore Audioはこれと同等の技術とされる[1]

WindowsやMac OS上にもサウンドドライバは存在するが、ASIOはそれよりも低遅延、高同期性、高いスループットを実現している。開発された理由としては従来のオペレーティングシステム (OS) に搭載されているサウンドドライバでは2以上のマルチチャンネル入力が考慮されていなかったためである。ASIOではマシンの処理速度が許す限りはあらゆるチャンネル数、標本化周波数量子化ビット数のデータを扱うことができる。

低レイテンシ

Windows旧来のMMEではそのレイテンシ(データ送信から音声が出力されるまでの遅延時間)は200から500ミリ秒、DirectSoundでも50から100ミリ秒、Mac OSのSound Managerで20から50ミリ秒とされているが、ASIOの場合は数ミリ秒から10ミリ秒以下で、環境によっては1ミリ秒以下となる場合もある。そのため、PCに接続したキーボードでソフトウェア・シンセサイザーを演奏したり、エレキギターにリアルタイムでエフェクトをかけたりといったことが可能になる。また、OSのソフトウェアミキサーを通らずに元の波形がそのままオーディオ出力されるため、良好な音質が得られる場合がある。

マルチチャンネル

ASIOでは、複数同時に出力するなど、複数のポートを同時に扱うことができる。エフェクタを経由させる出力と、ノーマル出力とを同時に実施するなどの効用がある。

ASIO 2.0

ASIO 1.0の後継規格として、ASIO 2.0が提供されている。最大の相違点は、入力信号をそのまま出力するダイレクトモニタリング機能をサポートしている点である。ダイレクトモニタリング機能は、入力信号をコンピュータを介さずモニタすることから、レイテンシが生じないという効用がある。

ASIO 2.1

2005年ソニーの働きかけによりDSD対応が盛り込まれた。他の変更点はない。

開発

スタインバーグによりライセンスフリーのSDK(ソフトウェア開発キット)が無償で配布されている。同社は直接のサポートはおこなわないがメーリングリストにおいて開発者同士の意見交換がおこなわれている。

関連項目

外部リンク

  • ASIO SDK - スタインバーグによる無償SDK配布およびメーリングリストの参加窓口
  • ASIO4ALL - Windows NTの機能であるカーネルストリーミングを使用したフリーのASIOエミュレーションドライバ[2]

脚注

  1. ^ http://allabout.co.jp/entertainment/dtm/closeup/CU20030706/
  2. ^ ASIOに対応していないオーディオハードウェアとドライバ環境向けに擬似的にASIOインターフェイスを提供するエミュレーションインターフェイスもしくはカーネルストリーミングラッパーであり、TASCAM US-144MKIIなどのネイティブにASIO対応している環境ではインストールする必要はない