コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

「カラテカ (ゲーム)」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
Round123 (会話 | 投稿記録)
Cewbot (会話 | 投稿記録)
230行目: 230行目:
| style="text-align:right" | 13
| style="text-align:right" | 13
| {{vgrelease new|INT|December 2012}}
| {{vgrelease new|INT|December 2012}}
| [[iPhone]]、[[iPad]]<br />([[iOS (アップル)|iOS]])
| [[iPhone]]、[[iPad]]<br />([[IOS (Apple)|iOS]])
! KARATEKA
! KARATEKA
| Liquid Entertainment
| Liquid Entertainment
241行目: 241行目:
| style="text-align:right" | 14
| style="text-align:right" | 14
| {{vgrelease new|INT|2013-05-16}}
| {{vgrelease new|INT|2013-05-16}}
| [[iPhone]]、[[iPad]]<br />([[iOS (アップル)|iOS]])<br />[[Android (オペレーティングシステム)|Android]]
| [[iPhone]]、[[iPad]]<br />([[IOS (Apple)|iOS]])<br />[[Android (オペレーティングシステム)|Android]]
! カラテカ・クラシック
! カラテカ・クラシック
| -
| -

2021年5月20日 (木) 23:01時点における版

カラテカ
ジャンル 横スクロールアクション
対応機種 Apple II
開発元 ジョーダン・メックナー
発売元 ブローダーバンド
デザイナー ジョーダン・メックナー
美術 ジーン・ポートウッド
ローレン・エリオット
人数 1人
メディア フロッピーディスク
発売日 アメリカ合衆国 198406011984年6月1日
売上本数 アメリカ合衆国 50万本[1]
テンプレートを表示

カラテカ』 (Karateka) は、ジョーダン・メックナー (Jordan Mechner) がApple IIで開発し、1984年Brøderbundが発売したコンピューター用アクションゲームである。

空手家の主人公が婚約者を連れ戻すためにアクマ (Akuma) やその部下たちと闘う、空手格闘アクション。メックナーは後に『プリンス・オブ・ペルシャ』(1989年)を開発する。

ゲーム内容

システム

プレイヤーはパンチやキックを使い、敵を打ち倒していく。攻撃には上・中・下段攻撃が使用でき、前述のパンチやキック攻撃と組み合わせると6種類の攻撃方法が存在することになる。攻撃は最大3回(一部の敵キャラクターは4回)まで連射できる。どちらも同じ高さの攻撃を同時に繰り出すと「相殺」し合い、その場合はどちらもノーダメージで戦闘は強制終了する。また、特定ボタンを押すと「」を行うが、これはゲーム中の難易度を上下させる効果がある。

主人公と対戦相手の敵の体力は画面下に常表示されており、プレイヤーは赤色のゲージ、敵キャラクターは青色のゲージで表現される。移動状態のポーズのまま待機していると体力が回復する(敵も待機していると同様に回復する)が、体力には「限界点」というものが存在し、それ以上は回復できないようになっている。限界点は、自分の体力がある地点が敵キャラクターの体力の限界点ということになる。つまり相手を攻撃し続け、より先に体力を削った方が若干有利になる。

キャラクターには「戦闘状態」と「移動状態」の2種類の状態があり、戦闘状態だとすり足でしか移動できないが、パンチやキックを繰り出すこと、そして移動状態と違い後退を行うことができる。移動状態だと主人公は走れるが、この状態と戦闘状態をうまく組み合わせなければ抜けられないトラップも登場する。しかし、この移動状態のまま敵に激突すると一瞬で体力が尽きてしまい、ゲームオーバーとなる[2]

戦闘開始時に礼を行うが、主人公が礼をすると敵も礼を返す。礼をした後に戦闘状態にせず、再度礼を行い続けると永遠に対戦が始まらない。礼を行わずにすぐ戦闘することも可能だが、その場合は敵AIが超高難易度設定となる。逆に、敵AIが先に礼をしてしまった場合は、タイミング良く主人公も礼を返さなければならない[2]

トラップ

ギロチン
敵の道場に入ってすぐに出現し、近づくと柵が一瞬にして落ちる。ファミリーコンピュータ版とオリジナル版とで攻略方法がそれぞれ異なる。即死トラップであり、回避に時間がかかると待ち構えていた敵が登場して主人公を襲う。
タカ
アクマが飼っている鷹。アクマの待つ道場内に入ると、数度カラテカを襲いに出現する。高い位置に出現するものと低い位置に出現するものの2種類のうち、高い方は上段攻撃でしか倒せず、低い方は下段攻撃でしか倒せない。
幹部部屋
ステージを進めていくと4人の幹部らしき敵と連戦する「幹部部屋」に突入する。このステージでは敵である幹部の後ろの扉が閉まっており、幹部を倒さないと先に進めないようになっている。幹部を倒して扉を攻撃して壊すと次の幹部部屋に入り、計4人の幹部を倒すと次のステージへ進む。実は幹部を画面端まで追い詰め、蹴りを連射すると幹部が壁に押し戻され、ハメることができる。
鳥部屋
ある部屋に入ると突然体力ゲージが出現し、一定数のタカを倒さなければ先に進めない「鳥部屋」が登場する。この部屋では待機状態でも体力が回復しない。

備考

  • 勝利ポーズが2種類あり、上段突き一撃、あるいは上段蹴りでKOした場合は左手を突き上げる勝利ポーズとなる。
  • Apple II版でフロッピーディスクを表裏逆にして起動すると、画面が上下逆に表示される。
  • キャラクターのドット絵モーションロトスコープの技法を使って作成された[3]
  • Apple II版ではヒョウも敵キャラクターとして登場する予定だったが、容量の関係で削られた。
  • マリコの名前は、アメリカで放映されたテレビドラマ『将軍 SHOGUN』(1980年)で島田陽子が演じた姫の名前を引用した。
  • FC版では、スタート地点から少しでも左側に動こうとすると崖に落ちてしまい、即ゲームオーバーになる[2]

登場人物

カラテカ (Karateka)
主人公。「南斗再試拳(なんとさいしけん)」の使い手。アクマたちに囚われた恋人のマリコ姫を救出するため、単身アクマの館へ乗り込む。
マリコ姫 (Mariko)
カラテカの恋人。アクマたちに囚われ、カラテカの救出を待ち焦がれるヒロインである。
アクマ (Akuma)
マリコをさらった悪の空手家。ファミリーコンピュータ版では「アクマ将軍」と呼ばれ、その部下たちが「アクマ」と呼ばれている。

他機種版

No. 発売日 対応機種 タイトル 開発元 発売元 メディア 型式 売上本数 備考
1 アメリカ合衆国 1985年[4][5]
ヨーロッパ 1985年[5]
Atari 8ビット・コンピュータ
コモドール64
KARATEKA ジョーダン・メックナー ブローダーバンド フロッピーディスク - - 欧州ではコモドール64版のみ発売
2 日本 1985年12月5日[2]
ファミリーコンピュータ カラテカ ソフトプロ ソフトプロ [2] 192キロビットロムカセット SFC-KR - -
3 アメリカ合衆国 1986年[6]
PC/AT互換機 KARATEKA ブローダーバンド ブローダーバンド フロッピーディスク - - -
4 アメリカ合衆国 1987年[7]
Atari 7800 KARATEKA アタリ アタリ ロムカセット CX7822 - -
5 アメリカ合衆国 1988年[8]
Atari ST KARATEKA アンドロメダ ブローダーバンド フロッピーディスク - - -
6 アメリカ合衆国 1988年
Atari XEGS KARATEKA アタリ アタリ ロムカセット RX8095 - -
7 日本 1988年11月[9]
PC-9801 カラテカ ブローダーバンド ブローダーバンド フロッピーディスク - - -
8 日本 1989年12月28日[10]
ゲームボーイ マスターカラテカ トーセ 新正工業 256キロビットロムカセット[11] DMG-KRA - 通信ケーブル対応、対戦プレイ可能
9 ヨーロッパ 1990年[12][13][14]
Amstrad CPC
MSX
ZX Spectrum
カラテカ DROsoft DROsoft フロッピーディスク - - -
10 INT 2001年2月1日[15]
Palm OS カラテカ Black Peppers Studio Beiks LLC ダウンロード - - -
11 INT 201211072012年11月7日
Xbox 360
(Xbox Live Arcade
KARATEKA Liquid Entertainment ディースリー・パブリッシャー ダウンロード - - リメイク版
12 INT 2012112012年11月
PlayStation 3
(PSN)
Windows
(Steam)
KARATEKA Liquid Entertainment ディースリー・パブリッシャー ダウンロード - - リメイク版
13 INT 2012122012年12月
iPhoneiPad
(iOS)
KARATEKA Liquid Entertainment ディースリー・パブリッシャー ダウンロード - - リメイク版
14 INT 201305162013年5月16日
iPhoneiPad
(iOS)
Android
カラテカ・クラシック - Karateka, LLC ダウンロード - - Apple II版の移植
ファミリーコンピュータ版
  • 主人公やマリコの音声合成がカットされている。
  • 冒頭のマリコが泣き崩れ、主人公が海岸から這い上がるまでのデモや、道中でアクマの館が映るデモがカットされている。
  • Apple II版で海岸や館の窓から見えていた富士山がカットされているかわりに、潮騒の効果音が追加されている。また、Apple II版で屋外に建っていた鳥居がただの木柱に変更されている。
  • アクマのデザインが、戦国武将を思わせる派手なものから、主人公と同じような道着姿に変更されている。
  • Apple II版では、アクマを倒したあと戦闘状態のままマリコに近づくと彼女から前蹴りを喰らい即死するが、ファミリーコンピュータ版ではカットされている。
  • 開始してすぐ構えながら後退すると谷に落ち、ゲームオーバーとなる。この時には専用のサウンドが用意されている[16]
ゲームボーイ版
  • 『マスターカラテカ』の題名で発売。一部のシステムが見直され、アイテムの導入・防御の導入・システムの調整・グラフィックの書き換えなどが行われ、構えを取らずに攻撃を受けても即死はしない[17]
  • パワー・ライフ・スピードの3種類のパラメータの振り分けができるようになった。ただし実際のプレイで必要なのはほとんどスピードのみである[17]
  • ザコ敵のワンパターンな行動、描写されるキャラのサイズが画面に対して大きい割に、モノクロの中間調がほとんど使われない点、前述のパラメータ振り分けシステムの破綻などから、ゲームとしての評価は低い[18]
  • 通信ケーブルに対応しており、2人同時での対戦プレイが可能となっている。
リメイク版
  • 2012年にオリジナル版の開発者によってリメイク版が制作され、Xbox 360Xbox Live Arcadeにて配信された。また、後にPlayStation 3WindowsiPhoneiPadAndroidにて配信された。
  • 内容は原作と異なり、背景は2D、キャラクターは3Dによって表現されている。ストーリーは原作そのままであるが、主人公が3人のタイプから選択でき、道中を進む中で敵と遭遇し、敵との戦闘は対戦型格闘ゲームのようなシステムになっている[19]

スタッフ

オリジナル版
  • クリエイター:ジョーダン・メックナー
  • 追加グラフィック:ジーン・ポートウッド、ローレン・エリオット
  • 追加アニメーション:ジーン・ポートウッド、ローレン・エリオット

評価

評価
レビュー結果
媒体結果
オールゲーム2/5stars (A78)[20]
ファミ通22/40点 (GB)[21]
Zzap!6480/100点 (C64)[22]
Your Commodore32/40点 (C64)[22]
Your Computer3/5stars (C64)[22]
ファミリーコンピュータMagazine13.02/30点 (FC)[23]
13.12/30点 (GB)[11]
ファミリーコンピュータ版
項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
得点 2.45 1.90 2.18 2.09 1.89 2.51 13.02
ゲームボーイ版
  • ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では、5・6・7・4の合計22点となっている[24][21]。レビュアーの意見としては、「(ファミリーコンピュータ版の)なめらかなアニメーションが忠実に再現されている」と評されている[24]
  • ゲーム誌『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、13.12点(満30点)となっている[11]。また、同雑誌1991年5月24日号特別付録の「ゲームボーイ オールカタログ」では、「動きはとてもなめらかでいいが、画面が単調なのも確かだ」と紹介されている[11]
項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
得点 2.20 2.07 2.22 2.21 2.23 2.19 13.12

脚注

  1. ^ Takahashi, Dean (2012年11月7日). “Jordan Mechner launches Karateka remake on digital gaming platforms”. Venture Beat. 2012年11月7日閲覧。
  2. ^ a b c d e マイウェイ出版『死ぬ前にクリアしたい200の無理ゲー ファミコン&スーファミ』 (ISBN 9784865119855、2018年10月10日発行)、8ページ
  3. ^ テクネ・ワークス テクネ 映像の教室 「ロトスコープ」 2013年3月30日放送
  4. ^ Karateka (1985) Atari 8-bit release dates” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年12月31日閲覧。
  5. ^ a b Karateka (1985) Commodore 64 release dates” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年12月31日閲覧。
  6. ^ Karateka (1985) DOS release dates” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年12月31日閲覧。
  7. ^ Karateka (1985) Atari 7800 release dates” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年12月31日閲覧。
  8. ^ Karateka (1985) Atari ST release dates” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年12月31日閲覧。
  9. ^ Karateka (1985) PC-98 release dates” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年12月31日閲覧。
  10. ^ Master Karateka (1989) Game Boy release dates” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年12月31日閲覧。
  11. ^ a b c d 「5月24日号特別付録 ファミコンディスクカード ゲームボーイ スーパーファミコン オールカタログ」『ファミリーコンピュータMagazine』第7巻第10号、徳間書店、1991年5月24日、148頁。 
  12. ^ Karateka (1990) Amstrad CPC release dates” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年12月31日閲覧。
  13. ^ Karateka (1990) MSX release dates” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年12月31日閲覧。
  14. ^ Karateka (1990) ZX Spectrum release dates” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年12月31日閲覧。
  15. ^ Karateka (2001) Palm OS release dates” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年12月31日閲覧。
  16. ^ M.B.MOOK『懐かしファミコンパーフェクトガイド』35ページ
  17. ^ a b M.B.MOOK『懐かしゲームボーイパーフェクトガイド』 (ISBN 9784866400259)、16ページから17ページ
  18. ^ 株式会社QBQ編 『ゲームボーイクソゲー番付』マイウェイ出版発行、2017年。ISBN 9784865117790 p12-13
  19. ^ 4Gamer.net - 28年の時を経て復活した「Karateka」(カラテカ)が北米向けXbox LIVE Arcadeで配信開始。合わせてローンチトレイラーが公開” (日本語). Aetas. 2017年1月21日閲覧。
  20. ^ Karateka for Atari 7800 (1987)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2017年12月29日閲覧。
  21. ^ a b マスターカラテカ まとめ [ゲームボーイ]” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2017年1月21日閲覧。
  22. ^ a b c Karateka for Commodore 64 (1985)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2017年12月29日閲覧。
  23. ^ a b 「5月10日号特別付録 ファミコン ロムカセット オールカタログ」『ファミリーコンピュータMagazine』第7巻第9号、徳間書店、1991年5月10日、68頁。 
  24. ^ a b ファミコン通信』1・2、アスキー、1990年1月5日。 

外部リンク