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Macintosh Quadra 840AV
別名	"Quadra 1000", "Cyclone"
開発元	Apple
姉妹機種	Macintosh Quadra
発売日	1993年7月29日 (31年前)
標準価格	US$3,500(2023年時点の$7,400と同等)
販売終了日	1994年7月18日
OS	漢字Talk 7.1 - Mac OS 8.1; PowerPCアップグレード後 Mac OS 9.1
CPU	Motorola 68040 @ 40 MHz
メモリ	8MB, 最大128MB (60 ns 72-pin SIMM)
サイズ	Height: 14インチ (36 cm); Width: 7.7インチ (20 cm); Depth: 15.75インチ (40.0 cm)
重量	25.3ポンド (11.5 kg)
前世代ハード	Macintosh Quadra 800
次世代ハード	Power Macintosh 7100/66AV; Power Macintosh 8100/80AV
関連商品	Macintosh Centris 660AV

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2021年5月20日 (木) 13:14時点における版

Macintosh Quadra 840AVは、1993年7月から1994年7月までAppleによって設計、製造、販売されていたパーソナルコンピュータである。この機種は、Centris 660AVと一緒に発表された。「AV」は、ビデオの入出力、電気通信、音声認識、拡張オーディオなどのオーディオビジュアル機能を示している。840AVは、Quadra 800と同じミニタワーフォームファクタを備え、より高速なMC68040プロセッサとDSPを搭載している。

Quadra 840AVは、PowerPCベースのPower Macintoshが登場した直後に生産中止となった。Power Macintosh 8100/80AVは同様の機能を同様の筐体で提供しているが、価格はかなり高くなった。7100/66AVは840AVと同程度の価格で、IIvxスタイルのデスクトップケースを採用していた。

ハードウェア

発売当時、MC68040/40MHzとインターリーブRAMを搭載したQuadra 840AVは、最速のMacintoshとなった。この機種より後のハイエンドMacintoshはすべてPowerPCベースであるため、840AVは最速のQuadraであると同時に最速の68k Macintoshでもある。そして840AVは、40MHzのMC68040を採用した唯一のMacであり、66.7MHzのAT&T DSP 3210 Digital Signal Processorチップを搭載している^[1]。搭載されたDSPは、主にオーディオ／ビデオ処理の高速化を目的としたものだが、プログラミングが複雑なため、これを利用しているMac用ソフトはほとんどない。

840AVと下位機種であるCentris/Quadra 660AVは、Macintoshファミリーにとっていくつかの初の試みを行った。Macintoshとしては初めて、48kHzの16ビットステレオオーディオの再生・録音機能、S-Videoとコンポジットビデオの入出力機能を搭載した。ビデオの再生能力を高めるために、標準のグラフィックス用とビデオ専用の2つのフレームバッファを使用している。これにより、入力されたライブ映像をMacintoshのユーザーインターフェースの中でスケーラブルな "ウィンドウ "として表示することができる。また、Macintoshは音声認識（PlainTalk）をサポートした最初のパーソナルコンピュータでもある。また、AV Macで導入されたApple GeoPort Telecom Adapter Kitでは、モデム、ファックス、テレフォニーなど、DSPを使った通信機能が多数追加された。

Quadra 840AVは、Macintosh Quadra 800と同様の筐体である。ハウジング、シャーシ、電源装置、および内部ストレージアセンブリは同じだが、フロントパネルとリアパネルが変更され、電源ボタンが後ろに移動している^[2]。

内部的には、840AVは大幅に異なる。より高速なプロセッサとは別に、ロジックボードには800のプロセッサダイレクトスロットと2つ目のADBポートがないが、DAVスロット（NuBusスロットAに沿ったもの）と新しいGeoPortが搭載されている。また、Quadra 800とは異なりロジックボー上にハンダ付けされた8MB RAMがなく、840AVのすべてのメモリはSIMM に搭載する（これがメモリの最小量が少ない理由）。

840AVのメモリ（DRAM）の扱い方は、同世代の他のマシン（Quadra 700、800、950）とは異なり、4、8、16、32MBの72ピン60ns SIMMを最大128MBまで装着でき、サイズを混在させることも可能である。ただし、Quadra 840AVは、1MB、2MB、64MBのSIMMをサポートしていない^[1]。 840AVと660AVは、常に32ビットモードで動作する最初のMacintoshコンピュータであり、24ビットモードに戻すことはできない。これは、24ビットアドレス指定に準拠する初期のNubusカードを使用する場合に便利である^[3]。

評価

ナショナルポストのジョナサン・シェブロー氏は1993年8月7日、Quadra 840AVとCentris 660AVは新しいSGI Indyに次いで興味深いマルチメディアコンピュータだと述べ、Appleはデスクトップマルチメディアという一大産業の誕生の最前線に立つことになった^[4]。

バイト誌のベン・トンプソン氏は1993年9月に、アップルとシリコングラフィックスは、オーディオとビデオの入力をその2つのMacintoshとIndyのデスクトップPCのデフォルト機能として設定した先駆者であり、「ビジネスマンのコミュニケーション方法を変えることができる」と述べた。新しいAV Macは、ゆっくりと、しかし安定した段階的なテクノロジーの更新というアップルのトレンドを打ち破る、驚くべき飛躍的な機能を備えていると語った。彼は840AVを総合的に最も速いMacintoshとしてテストし、その理由をSCSI、シリアル、イーサネット、サウンド用の専用DMAチャンネルなど、AVシリーズの「根本的に」新しいハードウェア機能にあるとしているが、SCSI DMAの性能は、System 7のレガシーアーキテクチャでは、PinkやCoplandのようにマイクロカーネルベースでOSを完全に書き換えない限り、完全に失われると指摘している。また、テレコミュニケーション、Print-to-FAX、音声認識、ビデオキャプチャーなどの豊富なAV機能を試してみたが、驚くほど互換性に問題がなく、生産性が向上したことを評価している。

脚注

^ ^a ^b “Macintosh Quadra 840AV: Technical Specifications”. support.apple.com. 2021年3月28日閲覧。
^ “Apple Service Source - Macintosh Quadra 840AV”. Apple. 2021年4月6日閲覧。
^ “Apple Memory Guide, November 2000, page 5”. 2021年4月6日閲覧。
^ Chevreau, Jonathan (August 7, 1993). “The multimedia frontier”. National Post (Toronto) March 5, 2021閲覧。

外部リンク

[:0-1] “Macintosh Quadra 840AV: Technical Specifications”. support.apple.com. 2021年3月28日閲覧。

[2] “Apple Service Source - Macintosh Quadra 840AV”. Apple. 2021年4月6日閲覧。

[3] “Apple Memory Guide, November 2000, page 5”. 2021年4月6日閲覧。

[frontier-4] Chevreau, Jonathan (August 7, 1993). “The multimedia frontier”. National Post (Toronto) March 5, 2021閲覧。

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[2]

[3]

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 | キャプション =
 | 画像 = Macintosh Quadra 840AV.jpg
-| メーカー = [[アップル (企業)|アップル]]
+| メーカー = [[Apple]]
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-}}'''Macintosh Quadra 840AV'''は、1993年7月から1994年7月まで[[アップル (企業)|アップル]]によって設計、製造、販売されていた[[パーソナルコンピュータ]]である。この機種は、Centris 660AVと一緒に発表された。「AV」は、ビデオの入出力、電気通信、音声認識、拡張オーディオなどのオーディオビジュアル機能を示している。840AVは、Quadra 800と同じミニタワーフォームファクタを備え、より高速な[[MC68040]]プロセッサとDSPを搭載している。
+}}'''Macintosh Quadra 840AV'''は、1993年7月から1994年7月まで[[Apple]]によって設計、製造、販売されていた[[パーソナルコンピュータ]]である。この機種は、Centris 660AVと一緒に発表された。「AV」は、ビデオの入出力、電気通信、音声認識、拡張オーディオなどのオーディオビジュアル機能を示している。840AVは、Quadra 800と同じミニタワーフォームファクタを備え、より高速な[[MC68040]]プロセッサとDSPを搭載している。
 Quadra 840AVは、[[PowerPC 601|PowerPC]]ベースの[[Power Macintosh]]が登場した直後に生産中止となった。[[Power Macintosh 8100|Power Macintosh 8100/80AV]]は同様の機能を同様の筐体で提供しているが、価格はかなり高くなった。7100/66AVは840AVと同程度の価格で、IIvxスタイルのデスクトップケースを採用していた。