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2021年5月13日 (木) 21:39時点における版
桐生ボートレース場 | |
---|---|
施設 | |
所在地 | 群馬県みどり市笠懸町阿左美2887 |
座標 | 北緯36度23分47.2秒 東経139度18分27.5秒 / 北緯36.396444度 東経139.307639度座標: 北緯36度23分47.2秒 東経139度18分27.5秒 / 北緯36.396444度 東経139.307639度 |
開場 | 1956年(昭和31年)11月8日 |
所有者 | 関東開発株式会社 |
施行者 | みどり市 |
コース | |
水面 | 人工(沼[1]) |
水質 | 淡水 |
モーター | ヤマト331型・出力低減モーター[2] |
外向発売所 | |
外向発売所 | ドラ・ショップ |
場外発売場 | |
場外発売場 |
ボートピアなんぶ(青森県三戸郡南部町) ミニボートピア福島(福島県福島市) ミニボートピア津幡(石川県河北郡津幡町) ボートピア梅田(大阪府大阪市北区) |
実況 | |
担当 | 松岡俊道・高石順成 |
所属 | トシ・ヴォイス |
桐生ボートレース場(きりゅうボートレースじょう)は、群馬県みどり市にあるボートレース場である。
施設所有者は関東開発株式会社、主催(施行者)はみどり市。
競艇場としては日本最北に存在し、ナイター競走を初めて開催したボートレース場としても知られる。
歴史
1956年(昭和31年)11月8日に初開催された[3]。当時の第一施行者は桐生市。全国の24競艇場の中では最も遅い開場である。
1997年9月20日、日本の競艇場として初めてとなるナイター競走「アクアンナイト」を開始[4][5]。
経営不振により一時は2003年度限りでの閉鎖も検討されていたが、第二施行者だった阿左美水園競艇組合(当時)が桐生市主催分の全日程を引き継ぎ、存続が決まる[6]。
2004年7月に大型映像装置を設置。
2005年4月に新スタンド「南ウイング」が完成。既存のスタンドは「新館」から「北ウイング」に名称を変更し、1階のみ一般に開放。新スタンド内には、競艇界では初めての在席投票席(PISルーム)を設けた。また、人の埋まりにくい前方席を梃入れするため、畳敷きのグループ席が設けられた[7]。また、全国の競艇場で初めて、周回展示において通常の展示タイムのほか、直線タイム・回り足タイム・半周ラップタイムを測定し公表した。
2010年度、BOAT RACE桐生(ボートレースきりゅう)の通称が制定される。
2011年5月3日(東日本大震災被災地支援競走 第38回上毛新聞社杯・初日)より通称を「ドラキリュウナイター」へ変更し、冬季を含めた通年ナイター開催に移行した[8]。当初は2011年度より冬季を含めた通年ナイター開催に移行する予定だったが、東日本大震災で施設が被災したため、3月中旬から4月にかけての開催が中止された[8]。
2013年10月11日より、北ウイングを改装し、外向発売所「ドラ・ショップ」をオープン[9]。
2014年4月、照明設備を更新し、競艇だけでなくすべての公営競技で初となる全面LED照明に切り替えた[10]。
2015年度、現在の施設名称に改められた。
運営
主催(施行者)はみどり市であるが、施設の名称にもあるように初開催から2003年度までは桐生市が第一施行者であった。競艇の売り上げは1991年度をピークに減少を続け、桐生競艇も厳しい運営となっていた[7]。
管理運営会社である関東開発株式会社は、ナイター開催の施行など経営の改善に取り組んだが、桐生市は赤字脱却のため借り上げ賃貸料の引き下げを巡り関東開発と対立し撤退を決定。一時は2003年度限りでの閉鎖も検討されていたが、第二施行者だった阿左美水園競艇組合(当時)が桐生市主催分の全日程を引き継ぎ、存続が決まった[6]。第一施行者が阿左美水園競艇組合となり、関東開発が運営する民間委託方式へと移行した[7]。
平成の大合併の時期であり桐生広域圏の構想が存在したが、桐生競艇の存続の是非について桐生市と阿左美水園競艇組合所属の笠懸町・大間々町・藪塚本町の足並みが揃わなかった。このうち藪塚本町は太田市との合併を選択し、競艇事業から撤退。競艇事業存続を主張する笠懸町は、大間々町・東村と合併してみどり市となった。
ディズニーランドを手本として来場者を「ゲスト」、従業員を「キャスト」と呼ぶなど、クオリティの高いサービスを提供するため、サービスの改善に努めている[7]。
こうした経営改善やナイターレースの成功、また場外発売所では日本一の売上であるボートピア梅田[11]での全レース発売開始(後述)などにより、2014年度の売り上げは全国5位・関東1位の678億円[12]、2016年度の売り上げは全国2位となった。2015年度と2016年度は2号賞金場となった。
施設の特徴
- 日本最北に存在するボートレース場であり[5]、電話投票の場番号は"01#"となっている。
- マスコットはドラキュラをモチーフにした「ドラキリュウ」である[4]。2010年度までの昼間開催が行われていた際のマスコットは国定忠治をモチーフにした、古くからのキャラクターである「桐生忠太」であった。
- レース実況や場内イベントは、トシ・ヴォイスに所属する松岡俊道、高石順成、坂田博昭、吉本靖、伊藤政昭が担当しており、一部のメンバーは同じ公営競技である競馬を主にしたグリーンチャンネルの中央競馬中継を兼任するほか、JLCパートならびに下関競艇場、大村競艇場の実況も担当している(近年のSG優勝戦は高石が実況を行うことがある)。なお、南ウイング完成後しばらくの間は実況が場内用と中継用で別になっていた(上記のメンバーは中継用を担当)。このうち第1〜3レースの実況と各レース間の競技情報は以前より従事している女性アナウンサー2名の担当となる。
- スタート展示を含め、場内テレビではヴァーチャルCGを使ってスタートラインの表示を行っている。また周回展示時、対岸の大型映像部分にハメコミ合成で各種お知らせを流すようになっている(通常は場内でも同じ表示だがビッグレース時はJLCと場内で異なる表示の場合がある。対岸を写す際に同じ画像が映らないようにさせるための対策となっている)。例として、レース日の6レースの一攫千金レースの告知・次回の開催告知などである。
- バック側にファンが提供した応援横断幕を掲示するスペースがあるが、風の強い冬季や、他の季節でも強風時は安全な競走施行に支障をきたすことから、横断幕の掲示は休止している[13]。
- 2019年8月現在、全ボートレース場で唯一、一般来場者による競走水面の写真撮影を禁止している。
主要開催競走
周年記念(GI)として赤城雷神杯が[14]、企業杯(GIII)としてサッポロビールカップが行われる。
一般戦では、マスコットキャラクターを冠した競走が頻繁に行われる(東京中日スポーツ杯ドラキリュウ男女W優勝戦、ドラキリュウカップ[4]など)ほか、正月に群馬ダービー、ゴールデンウィークに上毛新聞社杯、お盆にはお盆レースが行われる。
2010年4月より、SG・GIを除く全開催日に「一攫千金レース」を行なっている(第1及び第6レース)。第1レースはA級選手が4号艇・その他がB級選手、第6レースはA級選手が1号艇・その他がB級選手。また第8レースは1号艇・5号艇がA級選手の「いちごレース」となっている。
2021年4月より、新たな企画レースをリニューアルし、ドラドキレースがスタートした。(第6、第7、第8レースが企画対象レース)第6レースは1号艇にA級選手、他の5艇はB級選手となっている。名称は「ドラドキ目玉」第7レースは1・3号艇にA級選手。他の4艇はB級選手となっている。名称は「ドラドキ3」第8レースは1・5号艇がA級選手。他の4艇はB級選手となっている。名称は「ドラドキ5」
水面の特徴
競走水面は沼[1]で、水質は淡水[1][15]。冬から春にかけては「赤城おろし」と呼ばれる強い風が吹き、水面が荒れることもある[16][15]。夏は比較的穏やか[15]。また、標高が高い所に有る為にモーターのパワーや出足は弱くなる[16]。インの勝率も全国平均と比べてやや低く、センターコースからの差しや捲り決着が比較的多い。
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観客席
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観客席(ナイター時)
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水面
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発走ピット
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電光掲示板
舟券の発売・払い戻し
2006年7月6日より、日本の全公営競技場(中央競馬・地方競馬・競輪・競艇・オートレース計107場)を通じて初めて、携帯電話を使った場内移動型投票システムの試験運用が開始され[1]、9月9日より本格的な運用が始まり、以降場内の一般席でも利用が可能となった。このシステムはあらかじめ会員登録を行う必要がなく、当日桐生競艇場を訪れたファンが場内にて登録を行うことにより、手元の携帯電話を使って当日の桐生競艇場の全競走について、本場締め切りと同時刻まで投票できるもので、退場に際してはP-ATM(専用現金自動預払機)を用いて残高を出金するシステムである。同システム開始に際し愛称も公募され、同年7月10日に全国モーターボート競走会連合会より、愛称が「ムーヴ@ウィン」と発表された。
2011年2月1日より、関東の4ボートレース場(戸田競艇場・江戸川競艇場・平和島競艇場・多摩川競艇場)・ボートピア(岡部・栗橋・横浜・平和島競艇劇場)で発売された舟券の払戻を取扱う「関東地区総合払戻」を開始。2012年4月より全国相互払戻サービスを開始。対応する払戻専用窓口は北ウイング外向前売所と、南ウイング1Fフードコート側専用窓口の2か所になる。
2011年5月のドラキリュウナイター開催に合わせて、大阪府大阪市北区のボートピア梅田でも桐生の開催全レースの投票券を発売するようになった。これにより西日本でも桐生開催の投票券が購入可能となっている。また、2013年6月10日に石川県河北郡津幡町のミニボートピア津幡が北陸地方初の場外舟券発売場として開設され[17][18]、同じく開催全レースの投票券を発売している。
SG開催実績
年度 | 競走名 | 優勝者 | 登番 | 出身 |
---|---|---|---|---|
1971 | 第17回モーターボート記念競走 | 瀬戸康孝 | 0678 | 佐賀 |
1976 | 第22回モーターボート記念競走 | 渡辺義則 | 2325 | 宮崎 |
1982 | 第29回全日本選手権競走 | 安部邦男 | 2079 | 群馬 |
1986 | 第33回全日本選手権競走 | 嶋岡孝 | 2510 | 三重 |
1995 | 第05回グランドチャンピオン決定戦競走 | 野中和夫 | 2291 | 大阪 |
1998 | 第25回笹川賞競走 | 山崎智也 | 3622 | 群馬 |
2005 | 第10回オーシャンカップ競走 | 江口晃生 | 3159 | 群馬 |
2006 | 第52回モーターボート記念競走 | 中村有裕 | 4012 | 滋賀 |
2007 | 第12回オーシャンカップ競走 | 魚谷智之 | 3780 | 兵庫 |
2010 | 第57回全日本選手権競走 | 瓜生正義 | 3783 | 福岡 |
2012 | 第58回モーターボート記念競走 | 瓜生正義 | 3783 | 福岡 |
2016 | 第62回ボートレースメモリアル | 菊地孝平 | 3960 | 静岡 |
2019 | 第22回チャレンジカップ | 石野貴之 | 4168 | 大阪 |
SG・プレミアムGⅠ開催予定
群馬支部の主な選手
- 江口晃生(3159)
- 山崎智也(3622)
- 秋山直之(3996)
- 久田敏之 (4188)
- 土屋千明 (4225)
- 毒島誠(4238)
- 金子拓矢 (4305)
- 土屋智則 (4362)
- 松本晶恵(4399)
- 上村純一 (4645)
- 椎名豊 (4787)
- 関浩哉(4851)
アクセス
- JR両毛線岩宿駅下車、無料送迎バスで3分[19]。徒歩15分[15][19]。
- 東武桐生線阿左美駅 下車、徒歩15分[19]。
- 東武桐生線新桐生駅より往路無料タクシーで5分[19]、徒歩30分[19]。
- 北関東自動車道 太田藪塚IC及び太田桐生ICより車で15分。ドラ・ショップ側、南ウイング側それぞれに無料大駐車場あり。
脚注
出典
- ^ a b c 蛭子1992、198頁。
- ^ 「出力低減モーター」を導入
- ^ “歴史年表写真展”. BOAT RACE KIRYU. 2018年8月22日閲覧。
- ^ a b c “競艇場の紹介(1)桐生競艇場【ホームメイト・リサーチ-レースマップ】”. www.homemate-research-kyotei.com. 2018年8月25日閲覧。
- ^ a b “ボートレース場最北端 桐生” (日本語). 西日本新聞Web 2018年8月20日閲覧。
- ^ a b “桐生競艇60周年、シンボルマーク決定” (2016年3月18日). 2018年8月20日閲覧。
- ^ a b c d “若手社員へ「君たちの失敗は何でも許す」 田舎の競艇場、売上全国1位への道 | プレジデントオンライン” (日本語). PRESIDENT Online - PRESIDENT. (2018年7月4日) 2018年8月25日閲覧。
- ^ a b “桐生ボート、5月3日からナイター開催”. 日刊スポーツ. 2018年8月20日閲覧。
- ^ “ボートレース桐生外向発売所「ドラ・ショップ」オープン | 一般社団法人 全国モーターボート競走施行者協議会”. www.motorboatracing-association.jp. 2018年8月22日閲覧。
- ^ 【ボート】業界初!桐生が照明をLED化 - デイリースポーツ online、2014年4月4日
- ^ 全国モーターボート競走施行者協議会
- ^ “平成26年度売上について | 一般社団法人 全国モーターボート競走施行者協議会”. www.motorboatracing-association.jp. 2018年8月22日閲覧。
- ^ Kiryu-kyotei.com. “BOAT RACE 桐生 Official Site - その他”. www.kiryu-kyotei.com. 2018年8月22日閲覧。
- ^ “競艇のレース紹介/G1編(5)周年記念競走【ホームメイト・リサーチ-レースマップ】”. www.homemate-research-kyotei.com. 2018年9月11日閲覧。
- ^ a b c d 藤野2006、208頁。
- ^ a b “桐生ボートレース場 | BOAT RACE オフィシャルウェブサイト”. www.boatrace.jp. 2018年8月22日閲覧。
- ^ “よくある質問 ミニボートピア津幡はいつできるのですか?”. 津幡町企画財政課 (2012年3月1日). 2020年8月14日閲覧。
- ^ “ミニボートピア津幡オープンのお知らせ”. 全国モーターボート競走施行者協議会 (2013年6月6日). 2020年8月14日閲覧。
- ^ a b c d e “電車で行く場合”. 交通ガイド. 桐生競艇場. 2012年3月18日閲覧。
参考文献
- 蛭子能収『競艇入門』ポケットブック社〈Pocket book 38〉、1992年。ISBN 978-4-341-14038-0。
- 藤野悌一郎『よくわかる競艇のすべて 改訂新版』三恵書房、2006年。ISBN 4-7829-0353-7。