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2021年3月1日 (月) 00:00時点における版
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| ミニラ | |
|---|---|
| ゴジラシリーズのキャラクター | |
| 初登場 | 『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』 |
| 作者 | 西川伸司（『FINAL WARS』デザイン） |
| 演 |
小人のマーチャン（昭和シリーズ） 神尾直子（『FINAL WARS』） |
| 声 | 内山みどり（『オール怪獣大進撃』） |
| 詳細情報 | |
| 家族 | ゴジラ |
ミニラ（Minya[注釈 1]）とは、東宝の特撮映画「ゴジラシリーズ」に登場する架空の怪獣で、ゴジラの息子[2]。別名は「ゴジラの息子[注釈 2]」「ちびっ子怪獣[2]」「わんぱくプリンス[3][5][6]」など。
特徴
映画『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』にて初登場した。公開当時のパンフレットによると、ゴジラの息子を作る案は製作の3年前からあったという[7]。名称は一般公募によって集められた中から選ばれ[7][8]、東宝の撮影所で子供たちを集め、羽織を着けたミニラがゴジラと並んで命名式を行っている[1][9]。脚本では「子ジラ」と書かれていた。なお、海外では「ミニヤ」 (Miniya) と呼ばれている。[要出典]
全体的なイメージはゴジラと大きく異なる。全身が白っぽく、皮膚は滑らか。ゴジラを擬人化したような寸詰まりの顔を持ち、眉毛を思わせる窪みと相まって、その表情はまるで微笑んでいるかのように見える。背びれは非常に小さく、配列が不規則である。口から放射能火炎（放射火炎[2]、放射熱線）を吐くが、ゴジラのような帯状のものを継続して放射するのではなく、ドーナツ状のもの（放射能リング[10]）を1回ずつ単発で放射する[注釈 3]。しかし、怪獣島の決戦 ゴジラの息子にて尾を踏まれた場合には、そのショックでゴジラと同様のものを放射しており、その後は同作にて通常の放射火炎を使えていた。なお、宣伝用のスチル写真などでは口からリング状火炎を連続発射しているものもある。
ゴジラを呼ぶ時「パパ」とはっきり聞こえる鳴き声を発する。
ミニラの顔は、当時『週刊少年サンデー』（小学館）で人気のあった漫画『おそ松くん』のキャラクター「チビ太」をモデルにしており、上に飛び出したマブタなどにイメージが生かされている[注釈 4]。
子供をターゲットにしたキャラクターであり、ゴジラシリーズが対象年齢を下げたことを象徴している[11]。『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』では少年との交流が描かれる。
「『ゴジラ対ヘドラ』から『メカゴジラの逆襲』までのゴジラはミニラが成長した姿ではないか」という説がある[12]。
登場作品（公開順）
- 『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』（1967年）
- 『怪獣総進撃』（1968年）
- 『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』（1969年）
- 『ゴジラ FINAL WARS』（2004年）
- 『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』ではライブフィルムで登場。
- 特撮テレビ番組『行け! グリーンマン』、パチンコ『CRゴジラ3』にも登場している。
ゴジラシリーズ（昭和）のミニラ
| ミニラ[注釈 5] MINILLA[5] MINYA[5] | |
|---|---|
| 別名 | わんぱくプリンス[5][15] ゴジラの息子[10][15] ちびっ子怪獣[2] |
| 身長 | 18m[2][16][10][17][注釈 6] |
| 体重 | 3,000t[2][16][10][17] |
| 出身地 | ゾルゲル島（『息子』）[5][19][15] 怪獣ランド（『総進撃』）[20][21][22] 怪獣島（『オール怪獣』）[18][23][24] |
| （出生時） | |
| 身長 | 13m[5][19][15] |
| 体重 | 1,800t[5][19][15] |
| （卵） | |
| 全長 | 20m[2] |
- スーツアクターは小人のマーチャン[25]（深沢政雄）。
- 頭部造形は利光貞三、胴体は八木康栄による。スーツのほか、誕生直後の操演用2尺モデルも作られ、操演とリモコン操作で動かしている[8][11]。造形物は、『オール怪獣大進撃』まで流用された[11]。
- ダルマのような体型のため、非常に動きにくかったそうで、一度転ぶと自力では起きられず、演技者の小人のマーチャンも苦労が多かったという。しかし、この不測の演技が幼児らしいよちよち歩きになり、『ゴジラの息子』ラストの子別れのシーンでは積もらせた雪が効果的な動きを生み、特技監督の有川貞昌は「大変表現しやすかった」と語っている。
- 放射能火炎について、当初の有川は縦にこれを飛ばし、手裏剣のように見せたかったという。煙の輪のような表現としたのは、監修の円谷英二の助言による。
『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』
卵の状態でゾルゲル島の地中に埋まっており、孵化間際に特殊な電波を出してゴジラ（一族）を呼ぶ（この電波の影響で、島で行われていた気象ゾンデによる実験が失敗してしまう）。カマキラスがその卵を掘り起こし、殻を割ったために誕生する。孵化した直後は小さい身体で何もできず、カマキラスにいじめられていたが、ゴジラのスパルタ特訓によって成長し、一応は放射能火炎を吐けるまでになる。クモンガ戦を終え、気象ゾンデの実験が成功してゾルゲル島に雪が降り始めると、一旦島を去ろうとしながら動けないミニラを見るや引き帰してきたゴジラとともに冬眠する。
『怪獣総進撃』
怪獣ランドの怪獣として登場。怪獣軍団で唯一キラアク星人に操られていない。出現地点は青木ヶ原[20]。
富士のすそ野でバラン、マンダ、バラゴンを除く怪獣たちと共にキングギドラとの最終決戦に参戦し、ほぼ瀕死の状態になった中央の首に放射能火炎を輪投げのように放ち、とどめを刺す。
- ぬいぐるみ（着ぐるみ）は、前作で使用された個体の顔など改修して使用。ほかに遠景用人形が製作された。
『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』
主人公の一郎少年が見た夢の中の出来事ということで、少年とほぼ同じ頭身（大きさを自由に変えられる）で登場し、日本語を話す。ガバラにいじめられていたが、ゴジラのスパルタ教育と一郎の協力を得てガバラに再戦を挑み、勝利する。
一郎が二度目に怪獣島へ訪れた時は木の実を食べている。
『ゴジラ FINAL WARS』のミニラ
| ミニラ MINILLA[28] | |
|---|---|
| 別名 | ちびっ子怪獣[29] ゴジラの息子[30] |
| 身長 | 1.6 - 20m[28][30][29][31][32] |
| 体重 | 200kg - 5,000t[28][30][29][31][32] |
| 出身地 | 富士山中[30][29] |
富士山中で猟師の左門（演：泉谷しげる）とその孫の健太（演：須賀健太）に発見された[28][30]。ゴジラに会うために2人とともに東京に向かう。その途中で徐々に成長していき、富士山麓でゴジラが、X星人に操られたラドン、アンギラス、キングシーサーと戦って勝利する姿を見て闘争本能が刺激され、昭和版と同じくリング状熱線を吐いた際、身長20メートルにまで一気に巨大化、その際にゴジラと同じ熱線が吐けるようになる[28][29]。
本作ではゴジラと人間との間に重要な役割をもつ存在として描かれ、ゴジラがカイザーギドラを倒し、人類へ矛先を向けて轟天号を撃墜した結末において、健太ともに人類とゴジラの間で一触即発となった場に割って入ってゴジラの怒りを静め、ともに東京湾を渡りながら去って行く。
足の指が3本から4本になり、昭和版にはなかった耳介がついている。また、昭和版では不規則だった背鰭が中央部で綺麗にまとまったことで、背面はリトルゴジラやゴジラジュニアに近くなっている。
- スーツアクターは神尾直子[33][34]。神尾は、造型担当の若狭新一からの要望により起用された[33]。
- デザインは平成VSシリーズのベビーゴジラやジュニアを担当した西川伸司[35]。
- 劇中初登場時には『ゴジラの息子』の音楽が使われている。
- 造形物はぬいぐるみ（着ぐるみ）のほかに、上半身だけのもの[36]とラストの海のシーン用の人形が製作された[33][34]。スーツは本編でも用いられるため、テクスチャーが細かく入れられている[37]。また、当初は2メートル以上とすることも検討されていた[37]。撮影は、巨大化後のみ特撮班で行われた[36]。ゴジラと並ぶシーンは合成で処理された[34]。
- 書籍『ゴジラ大辞典【新装版】』では、名称をミニラ（2代目）と記載している[32]。
『行け! グリーンマン』のミニラ
特別に呼んできたという設定で、悪役として登場し、グリーンマンと戦う（さすがにグリーンマンに殺されるようなことはない）。おしゃぶりをつけていて取ると駄々をこねる[38]。
『CRゴジラ3』のミニラ
- 実写カットは『ゴジラ FINAL WARS』の着ぐるみを使用。
脚注
注釈
出典
- ^ a b 酒井敏夫 1979, p. 58.
- ^ a b c d e f g 怪獣大全集 1991, p. 74, 「東宝モンスター名鑑」
- ^ a b 酒井敏夫 1979, p. 25.
- ^ 東宝特撮映画大全集 2012, p. 118, 「『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』」
- ^ a b c d e f g ゴジラ1954-1999超全集 2000, p. 118, 「怪獣島の決戦 ゴジラの息子 キャラクター図鑑」
- ^ GFW超全集 2005, p. 77, 「怪獣襲撃記録」
- ^ a b 『ゴジラ大百科［メカゴジラ編］』学習研究社、1993年、69頁。雑誌コード：62538-81。
- ^ a b 東宝特撮映画大全集 2012, p. 121, 「『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』撮影秘話」
- ^ ゴジラ1954-1999超全集 2000, p. 122, 「メイキング オブ 怪獣島の決戦 ゴジラの息子」
- ^ a b c d 東宝特撮映画大全集 2012, pp. 120, 124, 134, 「（各作品）怪獣図鑑」
- ^ a b c ゴジラ造型写真集 2017, p. 31, 「1967 怪獣島の決戦 ゴジラの息子 ミニラ」
- ^ 野村宏平 2004, pp. 257–258.
- ^ オール東宝怪獣大図鑑 2014, p. 137,146,150.
- ^ 野村宏平 2014, p. 267.
- ^ a b c d e 東宝特撮全怪獣図鑑 2014, pp. 48–49, 「怪獣島の決戦 ゴジラの息子」
- ^ a b ゴジラ1954-1999超全集 2000, p. 118,125,135
- ^ a b 東宝特撮全怪獣図鑑 2014, pp. 48-49、51、56-57
- ^ a b ゴジラ1954-1999超全集 2000, p. 135, 「ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃 キャラクター図鑑」
- ^ a b c 東宝特撮映画大全集 2012, p. 120, 「『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』怪獣図鑑」
- ^ a b ゴジラ1954-1999超全集 2000, p. 125, 「怪獣総進撃 キャラクター図鑑」
- ^ 東宝特撮映画大全集 2012, p. 124, 「『怪獣総進撃』怪獣図鑑」
- ^ 東宝特撮全怪獣図鑑 2014, pp. 50–51, 「怪獣総進撃」
- ^ 東宝特撮映画大全集 2012, p. 134, 「『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』怪獣図鑑」
- ^ 東宝特撮全怪獣図鑑 2014, pp. 56–57, 「ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃」
- ^ 東宝特撮映画大全集 2012, pp. 119, 123, 133, 「（各作品）怪獣図鑑」
- ^ 東宝特撮映画大全集 2012, p. 133, 「『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』作品解説」
- ^ ヤマダマサミ『大ゴジラ図鑑2』ホビージャパン、1995年。ISBN 4894251175。
- ^ a b c d e GFW超全集 2005, p. 21, 「ゴジラファイナルウォーズキャラクター図鑑 ミニラ」
- ^ a b c d e 東宝特撮全怪獣図鑑 2014, p. 117, 「ゴジラ FINAL WARS」
- ^ a b c d e 東宝特撮映画大全集 2012, p. 286, 「『ゴジラ FINAL WARS』怪獣図鑑」
- ^ a b オール東宝怪獣大図鑑 2014, p. 303.
- ^ a b c 野村宏平 2014, p. 399.
- ^ a b c GFW超全集 2005, pp. 102–103, 「MAKING OF ゴジラファイナルウォーズ 撮影」
- ^ a b c ゴジラ造型写真集 2017, p. 103, 「2004 ゴジラ FINAL WARS ミニラ」
- ^ GFW超全集 2005, p. 84, 「MAKING OF ゴジラファイナルウォーズ デザイン」
- ^ a b GFW超全集 2005, pp. 90–91, 「MAKING OF ゴジラファイナルウォーズ 撮影」
- ^ a b GFW超全集 2005, p. 87, 「MAKING OF ゴジラファイナルウォーズ 造形」
- ^ 東宝特撮全怪獣図鑑 2014, p. 147, 「行け！グリーンマン」
参考文献
- 酒井敏夫『コレクション ゴジラ大全集』講談社〈テレビマガジンデラックス(2)〉、1979年8月25日。
- 『ゴジラvsキングギドラ 怪獣大全集』構成・執筆・編集:岩畠寿明、小野浩一郎（エープロダクション）、講談社〈講談社ヒットブックス20〉、1991年12月5日。ISBN 4-06-177720-3。
- てれびくんデラックス愛蔵版（小学館）
- 『ゴジラ1954-1999超全集』構成・執筆 間宮“TAKI”尚彦、小学館〈てれびくんデラックス 愛蔵版〉、2000年1月1日。ISBN 4-09-101470-4。
- 『ゴジラ ファイナルウォーズ超全集』構成 間宮“TAKI”尚彦、小学館〈てれびくんデラックス愛蔵版〉、2005年1月20日。ISBN 4-09-101498-4。
- 野村宏平『ゴジラ大辞典』笠倉出版社、2004年12月5日。ISBN 4773002921。
- 野村宏平『ゴジラ大辞典【新装版】』笠倉出版社、2014年8月7日。ISBN 978-4-7730-8725-3。
- 『東宝特撮映画大全集』執筆：元山掌 松野本和弘 浅井和康 鈴木宣孝 加藤まさし、ヴィレッジブックス、2012年9月28日。ISBN 978-4-86491-013-2。
- 『オール東宝怪獣大図鑑』洋泉社〈洋泉社MOOK 別冊映画秘宝〉、2014年4月27日。ISBN 978-4-8003-0362-2。
- 『東宝特撮全怪獣図鑑』東宝 協力、小学館、2014年7月28日。ISBN 978-4-09-682090-2。
- 『GODZILLA GRAPHIC COLLECTION ゴジラ造型写真集』ホビージャパン、2017年7月29日。ISBN 978-4-7986-1474-8。
関連項目
- ゴジラ (架空の怪獣)
- ゴジラジュニア
- 土井健大 - 1年先輩の岡田貴弘が「浪速のゴジラ」と呼ばれたことにちなみ、「浪速のミニラ」と呼ばれた。
- ドラゴンヘッド
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