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「ドラゴンクエストシリーズの特技一覧」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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2006年9月30日 (土) 08:05時点における版

ドラゴンクエストの特技一覧は、ドラゴンクエストシリーズに登場する代表的な特技の解説である。

作品における特技の位置づけ

ドラゴンクエストシリーズにおける「特技」(とくぎ)とは、通常攻撃以外の特別な技のうち、「呪文」(→ドラゴンクエストの呪文体系参照)に該当しないものを言う。例えば、炎や吹雪を吐くなどといったブレス攻撃、相手のMP(マジックパワー)を吸い取る踊り、仲間を呼ぶ行為などが挙げられる。

ドラゴンクエストIV』までの作品においては、これらの技は「特殊攻撃」と呼ばれ、敵キャラクターのみが使うものであった(呪文「ドラゴラム」や『IV』に登場する仲間キャラクター「ドラン」の技など例外もあり)。しかし、『ドラゴンクエストV』では、倒したモンスター(魔物)を仲間にするシステムが導入されたことにより、味方のキャラクターも特殊攻撃を使うことができるようになり、これを指して「特技」と名づけられた(Vの仲間モンスターは呪文のみ、もしくは混在の場合でも特技となっている)。さらに『ドラゴンクエストVI』以降は特技の数が格段に増え、人間のキャラクターもブレス、踊りなどさまざまな特技を操ることができるようになった。

『V』で仲間モンスターが使う特技は、すべてMPを消費しないものであったが、『VI』からは、「ジゴスパーク」「ギガスラッシュ」など、一部MPを消費する特技も登場するようになり、さらに『VIII』では、多くの特技がMPを要するものとなった。

なお、『VIII』では、スキルマスターシステム導入に伴い、各特技に対応した武器を装備していないと(格闘スキルの特技は素手でないと)使用できない特技が多数存在する。逆に、『VII』以前ではどんな特技でも、装備している武器や素手状態に関係なく使用できる。前述の修得条件やMP消費の問題と合わせ、『VI』と『VII』における特技の扱いに疑問を呈する声も多い。

ゲーム中で登場する特技

以下では、ドラゴンクエストシリーズに登場した特技のうち代表的なものについて、ジャンル別に分けて解説する。なお、一部、敵のみが使える特殊攻撃も含めている。特技は「移動中の特技」を除いて、すべて戦闘中のみ使用できる。

攻撃系特技

主に、敵にダメージを与えることを目的とした特技。

究極系

MPを消費する究極の特技。その分、威力も大きい。

グランドクロス
十字を切って相手1グループにダメージを与える。ゾンビ系にはダメージが大きい。
(由来:『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』におけるアバンとヒュンケルの必殺技「グランドクルス」より採用されたと思われるが、効果自体の関連性は薄い)
ジゴスパーク
地獄からいかずちを呼び寄せ、相手全体にダメージを与える。
(由来:「ジゴ」は地獄とも、SF映画作品『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に登場する単位「ジゴワット」(ギガワットの誤訳?)の接頭語とも解される)
ギガスラッシュ
究極の剣技。相手1グループにデイン(電撃)系の強力なダメージを与える。なお『ドラゴンクエストモンスターズ』では敵1体にしかダメージを与えずギガスラッシュ属性と分類され、主に獣系統に対してはダメージが軽減されている。『モンスターズ2』では「つなみ」「岩石おとし」「しんくう波」と混ぜると『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』で登場した海破斬大地斬空裂斬になり、2体がギガスラッシュを使うとギガクロスブレイクになる。
ギガブレイク
VIII』に登場。ギガスラッシュの上位技。強力な電撃を剣状にして相手1グループなぎ払う。
(由来:グランドクロスと同じく『ダイの大冒険』の竜騎士バランの必殺技より採用された)
ビッグバン
大爆発を引き起こし、相手全体にダメージを与える。『モンスターズ』ではメラ属性になる。
(由来:天文学用語のビッグバンより)
アルテマソード
究極を越えると言われる剣技。相手1体に最大で700ポイント近くのダメージを与える。ダメージ量は相手の守備力に依存する。
マダンテ
すべての魔力を解き放ち(残りのMPを完全消費し)相手全体に大ダメージを与える。ダメージの値は消費したMPに比例し、それの3倍(『VIII』では2倍)がダメージ値となる。作品により、特技として扱われる場合と呪文として扱われる場合があり、属性は炎。なお『モンスターズ』ではマダンテ属性とされ、レベルの2倍とMPの2倍を足した数字が相手にダメージを与え、スライム、にじくじゃくなどが覚えることになっている(『ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章』の同名呪文とは本来無関係ではあったが、モンスターズにおける修得条件はそのオマージュと言える)。

ブレス系

炎や吹雪によって相手全体にダメージを与える。後ろに名前を挙げたものほど高威力。これらの攻撃は「フバーハ」の呪文によってダメージを軽減させることができる。

火の息(火の玉)、かえんの息(もえさかるかえん、こうねつのガス)、はげしい炎、しゃくねつ(しゃくねつほのお)
炎のブレス。相手全体に炎属性のダメージを与える。『VII』では「しゃくねつ」のさらに上を行く「れんごく火炎」(MPを消費)も登場。
つめたい息、こおりの息(こおりつく息)、こごえるふぶき、かがやく息(冷たくかがやく息)
冷気のブレス。相手全体に冷気属性のダメージを与える。

剣術系

武器による物理攻撃を応用した特技。

はやぶさ斬り
相手を1度に2回斬りつける。一斬あたりのダメージは通常攻撃より弱い。
もろば斬り
相手1体に強力なダメージを与える代わりに、自分もダメージを受ける。
さみだれけん、さみだれぎり
相手全体にダメージ。ダメージは後列の相手ほど小さい。また、ダメージの基準がある程度決まっている。
さみだれづき、つるぎのまい
ランダムに4回連続攻撃。威力はばくれつけんよりも大きい。
しっぷう突き、しっぷうぎり
すばやさに関係なく必ずターンの最初に相手1体を攻撃する。ただし、ダメージは通常より若干弱め。
ドラゴン斬り
ドラゴン系の相手1体に対して大ダメージを与える。
ゾンビ斬り
ゾンビ系の相手1体に対して大ダメージを与える。
メタル斬り
はぐれメタルなどメタル系の相手1体に対して、命中すれば必ず1か2のダメージを与える。
まじん斬り、一閃突き
ミスすることが多いが、高い確率で会心の一撃が出る。なお『モンスターズ』では麻痺などで動きを封じると必ず当たる。『VIII』では、より命中率が高い「大まじん斬り」「雷光一閃突き」も登場する。
火炎斬り、いなずま斬り、マヒャド斬り、しんくう斬り
剣に呪文の力をプラスさせて相手1体を切りつける剣技。それぞれメラ系、デイン系、ヒャド系、バギ系に弱い相手ほど大ダメージ。
ぬすっと斬り、ぬすっと狩り
相手1体を攻撃するとともに、低い確率でアイテムを盗むことができる。

格闘系

鍛えた肉体を使って敵を攻撃する特技。

とびひざげり
相手1体にダメージ。空を飛んでいる相手にはダメージが大きい。
せいけん突き
相手1体に通常の打撃よりも強力なダメージを与えるが、ミスしやすい。必ずよける敵もいる。
まわしげり
相手1グループにダメージ。ダメージは後列の相手ほど小さい。
ばくれつけん
ランダムな相手に対する攻撃を4発連続で繰り出す。1発の威力は通常攻撃よりも弱い。
ムーンサルト
相手全体にダメージ。ダメージの基準値は均等となり、対象の数に反比例する。
きゅうしょ突き
相手1体の急所を狙う。成功すれば一撃で息の根を止め、失敗の場合は通常攻撃の半分のダメージを相手に与える。

踊り系

踊りによって相手を攻撃する特技。

死のおどり
相手全体を一定確率で即死させる。ザキ系呪文と似ているが、成功率はザキ系呪文よりも低い。
マッスルダンス
相手1グループを、踊りながら攻撃する。

自然系

自然を利用して相手にダメージを与える特技。

かまいたち
風の力で相手1体に大ダメージを与える。バギ系に属し、威力は使用者のレベルに依存する。
しんくう波
風の力で相手全体にダメージを与える。「かまいたち」の全体版だが、敵一体あたりの威力はこちらの方が若干弱い。
いなずま
雷を呼び寄せ相手全体にダメージ。威力は呪文「ライデイン」より少し弱い程度。エフェクトやイメージに反してイオ属性。
てっぽうみず、つなみ
大きな波を発生させ、相手全体にダメージ。水上でしか使えず、また、失敗することもある。
ひばしら
火柱を立てて相手1体にダメージ。呪文「メラゾーマ」とほぼ同じ効果だが、失敗することがある。
石つぶて
足元の小石を拾って投げつけ、相手1グループにダメージ。ダメージ量は15~20程度。
岩石おとし
大きな岩石を投げつけ、相手全体に110程度のダメージを与える。
じひびき
地震を起こして相手全体に50程度のダメージを与える。水上などでは使用不可。飛んでいる相手には無効。
じわれ
相手全体を一定確率で地割れに飲み込ませて即死させる。水上などでは使用不可。

その他

上のいずれにも該当しない攻撃系特技。

ぐんたい呼び、どとうのひつじ、とおぼえ、おっさん呼び、仲間を呼ぶ〔モンスターズ〕、おおごえでさけぶ〔モンスターズ〕
謎の軍団や動物の群れなどを呼び、数回連続でランダムな相手にダメージを与える。ぐんたい呼びはゴールドが必要。とおぼえは『VII』のガボ専用、おっさん呼びは『VIII』のヤンガス専用特技。仲間を呼ぶは『モンスターズ』のみの固有攻撃技とされランダムの確率で仲間が攻撃してくれる。
たいあたり、とっこう
敵のHPを大幅に減らすが、自分も瀕死状態となる。
すてみ
敵1体に通常の2倍のダメージを与えるが、そのターンは自分の受けるダメージも増大する。
ばくはつ(はじけとび)
敵のみが使う特技。自らの命と引き換えに、相手全体にダメージを与える。
みなごろし
敵味方関係なくランダムなキャラクター1体に、守備力無視の大ダメージを与える。作品によっては「通常攻撃の3倍のダメージ」のというものもある。

攻撃補助系特技

相手のステータス異常を引き起こしたり、ステータス値を下げたりして戦闘を有利にするための特技。

特殊打撃

ダメージを与えるとともにステータス異常を引き起こす特技。

どくこうげき
打撃とともに相手を毒状態にさせる(ただし、プレイヤー側には敵を毒状態にするメリットはない)。
まひこうげき
打撃とともに相手をマヒ状態にさせる。
ねむりこうげき(さいみん攻撃)
打撃とともに相手を眠らせる。
混乱攻撃(メダパニ攻撃)、へんてこ斬り
打撃とともに相手を混乱させる。

ブレス系

特殊作用のある息を口から吐き出す特技。

あまい息
相手1グループを眠らせる。
どくの息
相手1グループを毒状態にする(プレイヤー側が使用するメリットはない)。
もうどくのきり
相手を猛毒状態にし、ターンごとにHP(ヒットポイント)を減らしていく。
やけつく息
相手1グループをマヒ状態にする。

踊り系

踊りによって相手を不利にさせる特技。

ふしぎなおどり
相手1体のMPを減らす。
マホトラおどり
相手1体のMPを奪って自分のものにする。
さそうおどり
相手1体(作品によっては相手全体)を踊らせて、行動を1回分封じる。
メダパニダンス
相手1グループを混乱させる。
おどりふうじ
「ラストダンス」という名のダンスを踊り、相手1グループの踊りを封じる。

その他

なめまわし、ひゃくれつなめ
相手1体の行動を1回分封じる。「ひゃくれつなめ」は対象の守備力を0にする効果を伴う。
あしばらい、すいめんげり
相手の行動を数ターン分封じる。ただし飛んでいる敵には無効。対象は「あしばらい」が相手1体、「すいめんげり」が相手全体。
ぱふぱふ
女性が使った場合は、魅力で相手の行動を1回分封じる。男性が使うと相手にダメージを与える。
おたけび
相手全体を驚かせて行動を1回分封じる。
まぶしい光
相手全体の目をくらませて、1~2ターンの間攻撃を当たりにくくする。
すなけむり
相手全体の目に砂を飛ばし、マヌーサ(幻惑され攻撃が命中しにくい)状態にする。
ぶきみな光
相手1グループの呪文に対する抵抗力を弱める。
いてつく波動
相手全体の補助呪文(「スクルト」「バイキルト」「ルカニ」等)の効果や上昇したテンションをすべて打ち消す。『III』では敵味方問わず全てに波及、その後は(発動者から見て)味方の有効ステータス、敵の障害ステータスを問わず無差別に全て無効化する(例えば、敵にかけたラリホーの効果が消えるなど)、『IV』では味方が使った場合は単体にのみ有効だが、『VI』以降変更・統一された。Ⅲでは敵が使うのみ、Ⅳではあるアイテムの特殊効果(リメイク版ではあるキャラが使用可能)、Ⅴではアイテムの効果と特定のモンスターの特技など、かなり限定されていたが、Ⅵ以降では転職システムによって誰でも使えるようになった。敵が使う場合、大抵はラストボスや隠しボスの技だが、稀にザコモンスターでも使う場合がある。
あやしいきり(くろいきり)
敵味方全体に「いてつく波動」の効果を与えた後、敵味方問わず、呪文が一切使えない状態にしてしまう。「いてつく波動」で解除可能。
あやしいひとみ
敵のみが使う技。目を光らせて対象1人を強制的に眠らせる。眠りに対する耐性も無視される。

補助系特技

味方や自分のステータスの増強、あるいは防御など、味方を有利にする特技。

ちからため、きあいため
次のターンの攻撃の威力を倍増させる(『VIII』の「ためる」はテンション値をアップさせる)。「バイキルト」の呪文と併用可能。なお『モンスターズ』では「ちからため」は次のターン、「きあいため」はMPを消費し最後のターンに攻撃する。そのため「ちからため」の方が強い。
大ぼうぎょ
1ターンの間、あらゆる攻撃(物理攻撃・呪文・特殊攻撃)のダメージを大幅に減らす。ただし、一部ぼうぎょ無効な特殊攻撃もある。
におうだち
1ターンの間、相手の前に立ちふさがり味方への攻撃をすべて受ける。
おいかぜ
1ターンの間、炎や吹雪等ブレス系の攻撃を跳ね返す。
まねまね、しっぺ返し
1ターンの間身構えて、自身が受けたあらゆる攻撃をその攻撃をした相手にやり返す。ボスが使う特殊攻撃の中にはやり返せない技もある。
やいばのぼうぎょ
まねまねと似ているが、防御状態なのである程度ダメージが軽減される点と、物理攻撃しかやり返せない点が違う。
うけながし
一度だけ自分への攻撃を別の相手に受け流す。失敗することもあり、また味方に受け流すこともある。
仲間呼び
敵のみが使う特技。新たなモンスターが現れて戦闘に参加する。
しょうかん、げんま召喚
精霊や幻魔をランダムに呼び出し、味方パーティと一緒に戦わせる。精霊や幻魔への命令は不可。

回復系特技

味方のHPを回復したり、死者を蘇生させたりするための特技。

ハッスルダンス
味方全員のHPを80ほど回復させる。『VIII』ではこのダンスはゼシカがマラカスを使う。
めいそう
自分のHPを500回復させる。
せいれいのうた
使用した次のターンに、死んでいる仲間を生き返らせることができる。ただし失敗する場合もある。
メガザルダンス
呪文「メガザル」と同等の効果(自分の生命と引き換えに、仲間全員を蘇生させ、HPを完全回復させる)のあるダンス。ただし失敗する場合もあり、失敗した場合も使用者は死んでしまう。

移動中の特技

移動中にのみ使用できる特技。「呪文」コマンドから使用する事が多い。

くちぶえ
その場でモンスターを呼び寄せて戦闘をする。ただしエンカウントの発生しない場所では何も起こらない。
しのびあし、しのびばしり
一定距離を進む間、エンカウント率が下がる。名前とは裏腹に船に乗っているときでも有効。
とうぞくのはな、たからのにおい
現在いる場所に宝物がいくつ残っているかを調べる。
あなほり
足元を掘って(そこに出現するモンスターが落とす可能性のある)アイテムやゴールドを見つける。船の上では掘れない。
ねる
眠りに就くことによって歩くごとにHPとMPを回復させる。そのフロアにおいて有効。ただし同一フロアではは戦闘突入時にも眠りの状態となる。
おもいだす、もっとおもいだす、ふかくおもいだす
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