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「タイ太陽暦」の版間の差分

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2020年9月23日 (水) 21:59時点における版

タイ太陽暦 (タイたいようれき、英語:Thai solar calendar、タイ語:สุริยคติ) は、ラーマ5世によって1888年に導入されたタイ王国独自のグレゴリオ暦太陽暦)である。民間ではタイ太陰暦も用いられているが、タイ太陽暦はタイの公式なである。年は西暦よりも543年大きい仏滅紀元で数えられる。便宜のために、カレンダーには通常、漢数字アラビア数字で西暦も記されている。

2004年8月のカレンダー(拡大)。
右列の2行目「๒๕๔๗」はタイ文字で2547を表し、仏滅紀元2547年の意味である。
2004年8月のカレンダー。

カレンダー

カレンダーには、曜日・祝日のほか、仏教の祭日、中国暦などが記されることがある。

2004年8月15日・16日のカレンダー。青い走り書きの数字があるのは国営宝くじの抽選日で、数字は予想番号である。

右図のカレンダー(2004年8月15日・16日)を例にとると、

  • 赤色の数字は、日曜日タイの祝日を表している。
  • 赤色のブッダの絵は、タイの安息日を表している。
  • 赤地に白色の漢数字は、中国暦の新月満月の日を表している。通常、タイ暦のものと1日違う。
  • 太陽暦の日付の下に書かれているのは太陰暦の日付である。

誕生日

出生届には、日、月、年、時間に続いて、曜日、太陰暦の日付、干支が記録される。タイでは伝統的に干支で年齢を表し、一周する12年ごと、60年ごとにお祝いを行う。

ラタナコーシン紀元

ラタナコーシン紀元の「1年」は、チャクリー王朝を創設し、バンコクを首都と定めたラーマ1世が即位した1782年4月6日から始まる。ラーマ5世は、この年を紀元と定め、西暦1888年をラタナコーシン紀元106年とした。

仏滅紀元

タイの仏滅紀元は、釈迦の入滅の日と信じられている紀元前543年3月11日を「0年」とする。ラーマ6世は暦を仏滅紀元に改め、西暦1912年を仏滅紀元2455年4月1日から始まることとした。

新紀元

西暦1941年プレーク・ピブーンソンクラーム首相は、仏滅紀元2484年を1月1日から始めると宣言した。そのため、仏滅紀元2483年は9カ月しかなかった。

1-3 4-6 7-9 10-12 1-3 4-6 7-9 10-12 1-3 4-6 7-9 10-12 1-3 4-6 7-9 10-12
AD 1939 1940 1941 1942
BE 2481 2482 2483 2484 2485

今日では、西暦の1月1日と、4月13日から15日に祝われるタイにおける旧正月ソンクラーン)の祭りの日は、ともに祝日となっている[1]。しかしタイの華人のコミュニティでは、旧正月は中国暦によって決まる。

祝日

祝日となる仏教徒の祭りの日付は太陰暦によって計算される。そのためその日付は太陽暦で表すと毎年変わる。

月の名前は、インド占星術に由来する。30日の月の語尾は、サンスクリット語で「到来」を意味する-āyanaに由来する-ayon (-อายน) 、31日の月の語尾は、英語のcomeと同語源で、やはりサンスクリット語で「到来」を意味する-āgamaに由来する-akhom (-อาคม) である。

2月のみ、語尾はサンスクリット語で「枷」や「束縛」を意味するbandhaに由来する-phan (-พันธ์) である。閏年2月29日は、サンスクリット語で「付加」を意味するadhikaに由来するAthikasuratin (อธิกสุรทิน) と呼ばれる[2]

日本語 タイ語 省略形 転写 サンスクリット語 サイン
1月 มกราคม ม.ค. mokarakhom (モッカラーコッム) mokara "海の怪物" 磨羯宮
2月 กุมภาพันธ์ ก.พ. kumphaphan (グッムパーパン) kumbha "瓶" 宝瓶宮
3月 มีนาคม มี.ค. minakhom (ミーナーコッム)​ mīna "(ある種の)魚" 双魚宮
4月 เมษายน เม.ย. mesayon (メーサーヨン) meṣa "子羊" 白羊宮
5月 พฤษภาคม พ.ค. phruetsaphakhom (プルックサパーコッム)​ vṛṣabha "雄牛" 金牛宮
6月 มิถุนายน มิ.ย. mithunayon (ミトゥナーヨン) mithuna "一対" 双児宮
7月 กรกฎาคม ก.ค. karakadakhom (ガラガダーコッム)​ karkaṭa "カニ" 巨蟹宮
8月 สิงหาคม ส.ค. singhakhom (シンハーコッム)​ siṃha "ライオン" 獅子宮
9月 กันยายน ก.ย. kanyayon (ガンヤーヨン)​ kanyā "少女" 処女宮
10月 ตุลาคม ต.ค. tulakhom (トゥラーコッム)​ tulā "釣り合い" 天秤宮
11月 พฤศจิกายน พ.ย. phruetsachikayon (プルサチガーヨン)​ vṛścika "サソリ" 天蝎宮
12月 ธันวาคม ธ.ค. thanwakhom (タンワーコッム)​ dhanu "弓" 人馬宮

週は、サンスクリット語で「7」という意味のสัปดาห์ sàb-daやสัปดาหะ sàb-da-hàと呼ばれる。日曜日から始まり、土曜日で終わる[3]

曜日は、太陽と月、五星のサンスクリット語から名付けられている。

曜日
日本語 タイ語 転写 サンスクリット語 惑星
日曜日 วันอาทิตย์ wan athit (ワンアーティット)​ スーリヤ 太陽
月曜日 วันจันทร์ wan jan (ワンチャン)​ チャンドラ
火曜日 วันอังคาร wan angkhan (ワンアンカーン)​ マンガラ 火星
水曜日 วันพุธ wan phut (ワンプット)​ ブッダ 水星
木曜日 วันพฤหัสบดี wan pharuehat sabodi (ワンパルハッサボーディー)​ ブラスパティ 木星
金曜日 วันศุกร์ wan suk (ワンスック)​ シュクラ 金星
土曜日 วันเสาร์ wan sao (ワンサーオ)​ シャニ 土星

備考:4列目の色は、その曜日に幸運と考えられている色を表している。

脚注

  1. ^ J.C. Eade. The calendrical systems of mainland southeast asia. E.J. Brill, Leiden. p. 22. ISBN 9004104372  ジョルジュ・セデスを含む何人かの学者は、本来はソンクラーンの数日前にあたる太陰暦第5月の頭に十二支が変更されていたと考えている
  2. ^ Thai2english.com Archived 2007年9月28日, at the Wayback Machine., dictionary
  3. ^ Royal Institute Dictionary 1999 Archived 2009年3月3日, at the Wayback Machine.

出典

  • Eade, John Christopher. 1995. The Calendrical Systems of Mainland South-East Asia. Handbuch der Orientalistik: Dritte Abteilung, Südostasien 9. Leiden and New York: E. J. Brill. ISBN 90-04-10437-2
  • na Nakorn, Bleung (comp.). [1971]. นายเปลื้อง ณ นคร ผู้รวบรวม ปทานุกรมนักเรียน ไทยวัฒนาพานิช กทม. Student's Handbook. Bangkok: Thai Wattana Panit, 2514.
  • Sethaputra, So. 1999. New Model English - Thai Dictionary. [Krung Thep Maha Nakhon?: Thai Watthana Phanit?]. ISBN 974-08-3253-9
  • Thai calendar for August 2004.
  • Web dictionary Thai-English English-Thai

外部リンク