「小田急5000形電車 (2代)」の版間の差分
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== 概要 == |
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2019年度に[[川崎重工業車両カンパニー|川崎重工業]]で10両1編成が製造され、2020年[[3月26日]]より営業運転を開始した<ref>{{Cite web|url = https://www.odakyu.jp/company/railroad/train/|title = 鉄道部門:車両紹介 |publisher = 小田急電鉄|accessdate = 2020-03-29 }}</ref><ref>{{Cite web| |
2019年度に[[川崎重工業車両カンパニー|川崎重工業]]で10両1編成が製造され、2020年[[3月26日]]より営業運転を開始した<ref>{{Cite web|url = https://www.odakyu.jp/company/railroad/train/|title = 鉄道部門:車両紹介 |publisher = 小田急電鉄|accessdate = 2020-03-29 }}</ref><ref>{{Cite web|title=小田急5000形,3月26日から営業運転を開始|鉄道ニュース|2020年2月7日掲載|鉄道ファン・railf.jp|url=https://railf.jp/news/2020/02/07/064500.html|website=鉄道ファン・railf.jp|accessdate=2020-09-05|language=ja}}</ref>。 |
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車両の設計は川崎重工業、総合車両製作所、日本車輛製造の3社による共同設計で、溶接技術は川崎重工業、車両妻面のオフセット衝突対策については総合車両製作所、車体のブロック工法は日本車輌製造の技術をそれぞれ採用し、各メーカーが持つ技術を結集した車両に仕上がっている<ref>{{Cite web|work=鉄道コム リポート|date=2019年11月14日 |url=https://www.tetsudo.com/special/report/20191111/|title= |
車両の設計は川崎重工業、総合車両製作所、日本車輛製造の3社による共同設計で、溶接技術は川崎重工業、車両妻面のオフセット衝突対策については総合車両製作所、車体のブロック工法は日本車輌製造の技術をそれぞれ採用し、各メーカーが持つ技術を結集した車両に仕上がっている<ref>{{Cite web|work=鉄道コム リポート|date=2019年11月14日 |url=https://www.tetsudo.com/special/report/20191111/|title= |
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小田急12年ぶりの新型通勤車両、「5000形」を見る|publisher=[[朝日インタラクティブ]] |accessdate=2020年8月21日}}</ref>。 |
小田急12年ぶりの新型通勤車両、「5000形」を見る|publisher=[[朝日インタラクティブ]] |accessdate=2020年8月21日}}</ref>。 |
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2020年度には10両5編成の導入が予定されていたが、4編成に変更される事が発表された<ref>{{Cite press release|title=2020年度の鉄道事業設備投資計画|publisher=小田急電鉄|date=2020-7-31|url=https://www.odakyu.jp/news/o5oaa1000001sitn-att/o5oaa1000001situ.pdf|accessdate=2020-8-16}}</ref>。川崎重工業に加えて、第3・4編成では[[総合車両製作所]]が製造を担当する<ref name="press_20190426">{{Cite press release | publisher=小田急電鉄株式会社 | title=「より広く、より快適」な通勤環境を追求した先進車両 新型通勤車両「5000形」を導入 12年ぶりの新型通勤車両が2019年度デビュー | date=2019年4月26日 | url=https://www.odakyu.jp/news/o5oaa1000001j5x8-att/o5oaa1000001j5xf.pdf | format=PDF |accessdate=2020年4月5日}}</ref><ref>{{Cite web|work=railf.jp(鉄道ニュース) |date=2019年11月12日 |url=https://railf.jp/news/2019/11/12/120000.html|title=小田急,5000形を報道陣に公開 |publisher=交友社 |accessdate=2020年4月5日}}</ref>。 |
2020年度には10両5編成の導入が予定されていたが、4編成に変更される事が発表された<ref>{{Cite press release|title=2020年度の鉄道事業設備投資計画|publisher=小田急電鉄|date=2020-7-31|url=https://www.odakyu.jp/news/o5oaa1000001sitn-att/o5oaa1000001situ.pdf|accessdate=2020-8-16}}</ref>。川崎重工業に加えて、第3・4編成では[[総合車両製作所]]が製造を担当する<ref name="press_20190426">{{Cite press release | publisher=小田急電鉄株式会社 | title=「より広く、より快適」な通勤環境を追求した先進車両 新型通勤車両「5000形」を導入 12年ぶりの新型通勤車両が2019年度デビュー | date=2019年4月26日 | url=https://www.odakyu.jp/news/o5oaa1000001j5x8-att/o5oaa1000001j5xf.pdf | format=PDF |accessdate=2020年4月5日}}</ref><ref>{{Cite web|work=railf.jp(鉄道ニュース) |date=2019年11月12日 |url=https://railf.jp/news/2019/11/12/120000.html|title=小田急,5000形を報道陣に公開 |publisher=交友社 |accessdate=2020年4月5日}}</ref>。同年7月16日から翌日にかけて第3編成が<ref>{{Cite web|title=小田急 5000形 甲種輸送/2020年7月17日(金) - 鉄道コム|url=https://www.tetsudo.com/topics/10955/|website=www.tetsudo.com|accessdate=2020-09-05}}</ref>、同年8月20日から翌日にかけて第4編成が甲種輸送された<ref>{{Cite web|title=小田急5000形第4編成が甲種輸送される|鉄道ニュース|2020年8月21日掲載|鉄道ファン・railf.jp|url=https://railf.jp/news/2020/08/21/160000.html|website=鉄道ファン・railf.jp|accessdate=2020-09-05|language=ja}}</ref>。 |
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車体は[[ステンレス鋼|ステンレス]]製で、万が一の[[列車衝突事故|衝突事故]]発生時にも、車体の変形を抑えることができる構体構造となっている<ref name="PICT2020-3-1">鉄道図書刊行会「鉄道ピクトリアル」2020年3月号 new model「小田急電鉄5000形」pp.106 - 111 。</ref>。また、[[ホームドア]]の導入が進んでいることから車両番号表記は幕板部に、ブランドマークはドア横に変更された<ref>{{Cite book|和書|title=[[鉄道ピクトリアル]] 2020年8月臨時増刊号【特集】小田急電鉄|date=2020年8月10日|year=2020|publisher=[[電気車研究会]]|isbn=|page=264|issue=第976}}</ref>。 |
車体は[[ステンレス鋼|ステンレス]]製で、万が一の[[列車衝突事故|衝突事故]]発生時にも、車体の変形を抑えることができる構体構造となっている<ref name="PICT2020-3-1">鉄道図書刊行会「鉄道ピクトリアル」2020年3月号 new model「小田急電鉄5000形」pp.106 - 111 。</ref>。また、[[ホームドア]]の導入が進んでいることから車両番号表記は幕板部に、ブランドマークはドア横に変更された<ref>{{Cite book|和書|title=[[鉄道ピクトリアル]] 2020年8月臨時増刊号【特集】小田急電鉄|date=2020年8月10日|year=2020|publisher=[[電気車研究会]]|isbn=|page=264|issue=第976}}</ref>。 |
2020年9月5日 (土) 01:28時点における版
小田急5000形電車(2代) | |
---|---|
小田急5000形電車 | |
基本情報 | |
運用者 | 小田急電鉄 |
製造所 |
川崎重工業車両カンパニー 総合車両製作所 |
製造年 | 2019年 - |
製造数 | 1編成10両(2020年4月1日現在)[1] |
運用開始 | 2020年3月26日 |
投入先 | 小田急線 |
主要諸元 | |
編成 | 10両固定編成 |
軌間 | 1,067mm(狭軌) |
電気方式 |
直流1,500V (架空電車線方式) |
最高運転速度 | 100km/h[2] |
設計最高速度 | 120km/h |
起動加速度 | 3.3km/h/s[3] |
減速度(常用) | 4.0km/h/s[3] |
減速度(非常) | 4.7km/h/s[3] |
編成定員 | 1,528名 |
車両定員 |
先頭車 144名(座席45 名) 中間車 155名(座席 51名) |
車両重量 | 25.8 t - 35.4 t |
全長 |
先頭車 20,400 mm 中間車 20,000 mm |
全幅 | 2,900 mm |
全高 |
4,035 mm パンタグラフ折りたたみ時 4,089 mm |
床面高さ | 1,130 mm |
車体 | ステンレス |
台車 |
軸梁式ボルスタレス空気ばね台車 NS-102形(電動台車)・NS-102T/TA形(付随台車) |
主電動機 |
全密閉外扇式かご形三相誘導電動機 MB-5157-A2形 |
主電動機出力 | 190 kW |
駆動方式 | WN駆動方式 |
歯車比 | 6.31(101:16) |
制御方式 | フルSiC-MOSFET素子VVVFインバータ制御(純電気ブレーキ対応) |
制御装置 | MAP-194-15V330形 |
制動装置 | 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ |
保安装置 | D-ATS-P |
備考 | 鉄道図書刊行会「鉄道ピクトリアル」2020年3月号 new model「小田急電鉄5000形」p.112 参照 |
小田急5000形電車(おだきゅう5000がたでんしゃ)は、小田急電鉄で2020年(令和2年)以降に運用されている通勤車両である。
小田急では、編成表記の際には「新宿寄り先頭車両の車両番号(新宿側の先頭車車号)×両数」という表記を使用している[4]ため、本項もそれに倣い、特定の編成を表記する際には「5051×10」のように表記する。また、特定の車両を表記する場合は車両番号から「デハ5200番台」などのように表記する。
概要
2019年度に川崎重工業で10両1編成が製造され、2020年3月26日より営業運転を開始した[5][6]。 車両の設計は川崎重工業、総合車両製作所、日本車輛製造の3社による共同設計で、溶接技術は川崎重工業、車両妻面のオフセット衝突対策については総合車両製作所、車体のブロック工法は日本車輌製造の技術をそれぞれ採用し、各メーカーが持つ技術を結集した車両に仕上がっている[7]。 2020年度には10両5編成の導入が予定されていたが、4編成に変更される事が発表された[8]。川崎重工業に加えて、第3・4編成では総合車両製作所が製造を担当する[9][10]。同年7月16日から翌日にかけて第3編成が[11]、同年8月20日から翌日にかけて第4編成が甲種輸送された[12]。
車体はステンレス製で、万が一の衝突事故発生時にも、車体の変形を抑えることができる構体構造となっている[13]。また、ホームドアの導入が進んでいることから車両番号表記は幕板部に、ブランドマークはドア横に変更された[14]。
車内
車内は暖色系、床敷物は木目調となっている。室内灯は埋め込み型の調光式のLED照明とし、すっきりとした車内空間となっている。優先席付近の窓ガラスは3000形や4000形よりも幅が狭いタイプとなった。各車両の車端部には車椅子・ベビーカースペースが設けるなど、バリアフリーにも対応している。
座席は一般席はオレンジ色系の「ビブライトオレンジ色」、優先席は青色系の「ピースブルー色」を採用した[13]。座席表地には龍村美術織物製のものが使用されている[15]。
戸閉装置(ドアエンジン)は4000形に引き続いて電気式を採用している。また、小田急の車両では初めての空気清浄機を搭載している。
旅客案内機器
車内の各ドア上部には17インチ液晶ディスプレイ (LCD・TVOS) を用いた車内案内表示器を設置した[16]。LCD画面は2台が設置され、左側を「小田急TV」の広告動画用として、右側を行先案内・乗り換え案内等の旅客案内用として使用する[16]。合わせてドア上部には、千鳥配置で防犯カメラ(1両あたり4台)を配置している[16]。ドアチャイムは小田急30000形EXEαでも採用された2打点式となった。
行先表示器にはフルカラーLED方式が採用されている[16]。
乗務員室
乗務員室は全室非貫通構造である[16] 。運転台計器盤はアナログ式の計器類や表示灯を廃し、これらを液晶ディスプレイ(LCD)3画面に表示するグラスコックピット方式を採用する[16]。
主幹制御器は左手操作形ワンハンドル式を採用した[16](力行1 - 4 ノッチ・常用ブレーキ1 - 7段・抑速・非常 )。抑速ブレーキ機能および定速運転機能を有している[16]。
走行機器など
制御装置には1000形リニューアル車に引き続いて三菱電機製のフルSiC-MOSFET素子によるVVVFインバータ制御を採用した[17]。 (PGセンサレスベクトル制御・純電気ブレーキ対応[13])本形式では機器の仕様の見直しを行うことで、1000形と比較して約28%の小型化を実現している[17]。本形式ではユニット構成はせず、各電動車に制御器を搭載する1C4M制御方式となっている[13]。
補助電源装置にはIGBT素子を使用した東芝インフラシステムズ[18]製の静止形インバータ(SIV)を採用した[2]。定格出力は260 kVA を有し、主要部を2重系に搭載した待機2重系のシステムを採用している[2](INV207-D0形)。
空気圧縮機(CP)にはドイツ・クノールブレムゼ社製で、潤滑油が不要なオイルフリーレシプロ式(VV120-T形[16])を採用している。吐出量は990L/min、騒音低減のため機器箱に収納されており、1編成で3台を搭載する[16]。
列車情報管理装置「N-TIOS・N-Train Information Odakyu management System」を採用している[16]。車両間の伝送路にイーサネットケーブルを採用しており、大容量のデータ通信を可能としている[16]。
台車は日本車輌製造製のNS台車を採用した[13]。ボルスタレス方式で、軸箱支持は「軸梁式」、形式は動力台車がNS-102形、付随台車はNS-102T形(先頭台車はNS-102TA形)である[13]。基礎ブレーキは片押し式踏面ブレーキである[16]。
編成表
号車 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
形式 | クハ5450 | デハ5400 | サハ5350 | デハ5300 | デハ5200 | サハ5250 | サハ5150 | デハ5100 | デハ5000 | クハ5050 |
区分 | Tc2 | M5 | T3 | M4 | M3 | T2 | T1 | M2 | M1 | Tc1 |
車両番号 | 5451 | 5401 | 5351 | 5301 | 5201 | 5251 | 5151 | 5101 | 5001 | 5051 |
5452 | 5402 | 5352 | 5302 | 5202 | 5252 | 5152 | 5102 | 5002 | 5052 | |
5453 | 5403 | 5353 | 5303 | 5203 | 5253 | 5153 | 5103 | 5003 | 5053 | |
定員 | 144 | 155 | 155 | 155 | 155 | 155 | 155 | 155 | 155 | 144 |
脚注
- ^ 交友社『鉄道ファン 2020年8月号』付録 大手私鉄車両ファイル 車両配置表
- ^ a b c 日本地下鉄協会「SUBWAY」2020年5月号44P記事。
- ^ a b c 日本地下鉄協会「SUBWAY」2020年5月号42P
- ^ 鉄道ダイヤ情報 通巻145号『EXE 115DAYS』 (1996) p.15
- ^ “鉄道部門:車両紹介”. 小田急電鉄. 2020年3月29日閲覧。
- ^ “小田急5000形,3月26日から営業運転を開始|鉄道ニュース|2020年2月7日掲載|鉄道ファン・railf.jp”. 鉄道ファン・railf.jp. 2020年9月5日閲覧。
- ^ “小田急12年ぶりの新型通勤車両、「5000形」を見る”. 鉄道コム リポート. 朝日インタラクティブ (2019年11月14日). 2020年8月21日閲覧。
- ^ "2020年度の鉄道事業設備投資計画" (PDF) (Press release). 小田急電鉄. 31 July 2020. 2020年8月16日閲覧。
- ^ "「より広く、より快適」な通勤環境を追求した先進車両 新型通勤車両「5000形」を導入 12年ぶりの新型通勤車両が2019年度デビュー" (PDF) (Press release). 小田急電鉄株式会社. 26 April 2019. 2020年4月5日閲覧。
- ^ “小田急,5000形を報道陣に公開”. railf.jp(鉄道ニュース). 交友社 (2019年11月12日). 2020年4月5日閲覧。
- ^ “小田急 5000形 甲種輸送/2020年7月17日(金) - 鉄道コム”. www.tetsudo.com. 2020年9月5日閲覧。
- ^ “小田急5000形第4編成が甲種輸送される|鉄道ニュース|2020年8月21日掲載|鉄道ファン・railf.jp”. 鉄道ファン・railf.jp. 2020年9月5日閲覧。
- ^ a b c d e f 鉄道図書刊行会「鉄道ピクトリアル」2020年3月号 new model「小田急電鉄5000形」pp.106 - 111 。
- ^ 『鉄道ピクトリアル 2020年8月臨時増刊号【特集】小田急電鉄』第976、電気車研究会、2020年8月10日、264頁。
- ^ 「産業資材」 - 龍村美術織物HP
- ^ a b c d e f g h i j k l m 鉄道図書刊行会「鉄道ピクトリアル」2020年3月号 new model「小田急電鉄5000形」pp.110 - 113 。
- ^ a b 三菱電機技報2020年1月号一般論文 (PDF)
- ^ 外部リンク内「マイナビ鉄道ニュース」75枚目の写真に「東芝」の記載。
参考文献
外部リンク
- 「小田急電鉄5000形、新型車両を報道公開 - 拡幅車体採用 」 - マイナビ鉄道ニュース
- 日本地下鉄協会「SUBWAY」2020年5月号車両紹介「小田急5000形概要」 (PDF) (42-47P掲載)