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「環太平洋合同演習」の版間の差分

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* [[乙支文徳 (駆逐艦)|DDH-972 乙支文徳]]
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* FF-957 全南
* FF-957 全南
* [[朴 (潜水艦)|SS-065 朴葳]]
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* P-3C 1機
* P-3C 1機
* [[アグスタウェストランド リンクス|スーパーリンクスMk.99]] 1機
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2020年8月22日 (土) 04:07時点における版

RIMPAC2000
RIMPAC2006
RIMPAC2010

環太平洋合同演習(かんたいへいようごうどうえんしゅう、英語: Rim of the Pacific Exercise)は、アメリカ海軍主催によりハワイの周辺海域で実施される各国海軍の軍事演習のこと。リムパック(RIMPAC)とも呼ばれる。

目的

RIMPACに参加している国(2014年):
  開催国
  現在の参加者
  現在のオブザーバー
  元参加者
  元オブザーバー

演習の主目的は、参加国間の共同作戦能力の向上にある。

初めて開催されたのは1971年。その後、1974年まで毎年開催されたが、規模の拡大に伴い隔年実施に変更された[1]

日本海上自衛隊が参加したのは1980年からであり、非英語圏からの参加は初であった。現在では非英語圏からも多くの海軍が参加しており、海軍組織を持つ海洋国家同士での親善交流に大きく役立っている。

参加国はアメリカ合衆国の同盟国に限定されているわけではなく、かつての仮想敵国であるロシア中国なども参加した実績がある[2]。これは、同盟国以外の海軍関係者が軍軍関与(mil-mil engagement)を深めることが信頼醸成を促進し、不測の衝突を避けることにつながるとの考えによるもので、演習以外に相互に他国の海軍関係者を広く軍艦に招いて行われるレセプションなどの儀礼で人的交流も行われている[3]。ただし、ロシアと中国は演習中にバルザム型情報収集艦[3]情報収集艦北極星」を派遣したこともあるなど信頼醸成に反する動きも出ている。

過去の参加状況

1971年

1972年

1973年

1975年

1977年

1979年

1980年

前年から連続しての開催であり、当年度から日本の海上自衛隊が参加する。

 アメリカ海軍

 オーストラリア海軍

 カナダ海軍

  • 艦艇 4隻
  • 航空機 2機

 ニュージーランド海軍

  • 艦艇 2隻
  • 航空機 2機

1982年

 アメリカ海軍

  • CV-61 レンジャー
  • 巡洋艦 4隻
  • 駆逐艦 15隻
  • 補給艦 7隻
  • 両用艦 11隻
  • 潜水艦 6隻
  • 航空機 180機

 オーストラリア海軍

  • 艦艇 5隻
  • 潜水艦 1隻
  • 航空機 8機

 ニュージーランド海軍

  • 艦艇 2隻
  • 航空機 2機

 カナダ海軍

  • 艦艇 4隻
  • 航空機 4機

1984年

 アメリカ海軍

 オーストラリア海軍

  • 艦艇 3隻
  • 潜水艦 1隻
  • 航空機 8機

 ニュージーランド海軍

  • 艦艇 1隻
  • 航空機 2機

 カナダ海軍

  • 艦艇 4隻
  • 航空機 4機

1986年

イギリス海軍が初参加。ヨーロッパの国家としては初、北大西洋条約機構 (NATO) 諸国としては米国、カナダに続き3例目。

海上自衛隊

 アメリカ海軍

  • 空母 2隻
  • CG-49 ヴィンセンス他 5隻
  • 駆逐艦 17隻
  • 補給艦 6隻
  • 両用艦 2隻
  • 掃海艇 3隻
  • 潜水艦 7隻

 オーストラリア海軍

  • 艦艇 2隻
  • 潜水艦 2隻
  • 航空機 4機

 カナダ海軍

  • 艦艇 4隻
  • 航空機 2機

 イギリス海軍

  • 艦艇 2隻
  • 潜水艦 2隻
  • 航空機 4機

1988年

海上自衛隊

 アメリカ海軍

  • 空母 1隻
  • BB-63 ミズーリ
  • 巡洋艦 3隻
  • 駆逐艦 18隻
  • 補給艦 1隻
  • 両用艦 3隻
  • 潜水艦 6隻

 オーストラリア海軍

  • 艦艇 4隻
  • 潜水艦 1隻
  • 航空機 9機

カナダの旗 カナダ

  • 艦艇 4隻
  • 航空機 2機

1990年

大韓民国海軍が初参加。

海上自衛隊

 アメリカ海軍

  • 空母 1隻
  • BB-63 ミズーリ
  • 巡洋艦 3隻
  • 駆逐艦 5隻
  • 補給艦 3隻
  • 両用艦 11隻
  • 潜水艦 5隻
  • その他 32隻
  • 航空機 百数十機

 オーストラリア海軍

  • 艦艇 4隻
  • 潜水艦 1隻
  • 航空機 3機

 カナダ海軍

  • 艦艇 7隻
  • 航空機 2機

1992年

海上自衛隊

 アメリカ海軍

  • 空母 2隻
  • 巡洋艦 6隻
  • 駆逐艦 5隻
  • 補給艦 2隻
  • 潜水艦 5隻
  • その他 20隻以上

 オーストラリア海軍

  • 艦艇 4隻
  • 潜水艦 1隻
  • 航空機 3機

 カナダ海軍

  • 艦艇 7隻
  • 航空機 2機

1994年

 アメリカ海軍

 オーストラリア海軍

  • 艦艇 4隻
  • 潜水艦 1隻

 カナダ海軍

  • 艦艇 4隻
  • 潜水艦 1隻

1996年

チリ海軍が初参加。ラテンアメリカ諸国としては初、非英語圏諸国としては日本、韓国に続き3例目。

海上自衛隊

 アメリカ海軍

 オーストラリア海軍

  • 艦艇 4隻
  • 航空機 3機

 カナダ海軍

  • 艦艇 5隻

 大韓民国海軍

 チリ海軍

  • 艦艇 1隻
  • 潜水艦 1隻

1998年

海上自衛隊

 アメリカ海軍

 オーストラリア海軍

  • 艦艇 5隻
  • 潜水艦 1隻
  • 航空機 1機

 カナダ海軍

  • 艦艇 4隻
  • 航空機 1機

 大韓民国海軍

 チリ海軍

  • 艦艇 1隻

2000年

海上自衛隊

 アメリカ海軍

2002年

海上自衛隊[4]

  • DDG-174 きりしま
  • DD-155 はまぎり
  • DD-101 むらさめ
  • DD-107 いかづち
  • SS-584 なつしお
  • SH-60J 3機
  • P-3C 8機

 アメリカ海軍

  • 巡洋艦 2隻
  • 駆逐艦 3隻
  • 補給艦 2隻
  • 両用艦 3隻
  • 潜水艦 4隻
  • その他 8隻

 オーストラリア海軍

  • 艦艇 4隻
  • 航空機 6機

 カナダ海軍

  • 艦艇 3隻
  • 航空機 2機

 大韓民国海軍

 チリ海軍

  • 艦艇 1隻

 ペルー海軍

  • 艦艇 1隻

2004年

海上自衛隊

 大韓民国海軍

 チリ海軍

 イギリス海軍

2006年

期間:2006年(平成18年)6月26日-同年7月28日

ペルー海軍が初参加。

当初は、DDG ミサイル護衛艦「きりしま」を含めた護衛艦4隻が参加予定であったが、北朝鮮によるミサイル発射実験に対応するため、「きりしま」は参加を中止し、日本近海に引き返したことが2006年(平成18年)6月29日に発表された。

なお、「きりしま」は6月23日(日本時間で。米国時間では22日。)に、ハワイ沖で行われた海上配備型迎撃ミサイル迎撃実験に参加し、模擬ミサイルの捕捉・追尾に成功していた。[5]

海上自衛隊

 オーストラリア海軍

 カナダ海軍

2008年

シンガポール海軍が初参加。東南アジア諸国としては初。

当初は「CVN-73 ジョージ・ワシントン」が参加予定だったが2008年5月22日中南米沖を航行中に船尾の一角で火災が発生。火災の影響により参加中止(「キティホーク」が急遽代理を務めた)を初め、6月上旬のハワイでの「キティホーク」との交代式の実施、8月19日に横須賀入港・配備が延期となった。

海上自衛隊

  • DDH-141 はるな
  • DDG-174 きりしま
  • DD-156 せとぎり
  • DD-112 まきなみ
  • SS-595 なるしお
  • P-3C 5機

 オーストラリア海軍

 カナダ海軍

2010年

期間:2010年(平成22年)6月23日 - 8月1日

海上自衛隊は参加するに併せて派遣部隊はカナダ海軍創立百周年記念観艦式へ参加。

 アメリカ海軍

 アメリカ沿岸警備隊

  • WHEC-723 ラッシュ

 オーストラリア海軍

 カナダ海軍

 大韓民国海軍

 チリ海軍

  • 海軍参謀本部が参加

 ペルー海軍

  • 海軍参謀本部が参加

 コロンビア海軍

  • 海軍参謀本部が参加

 シンガポール海軍

 インドネシア海軍

  • 歩兵小隊

 マレーシア海軍

  • 歩兵小隊

 タイ海軍

  • 海軍参謀本部が参加

 フランス海軍

 オランダ海軍

  • 潜水兵部隊

2012年

期間:2012年(平成24年)6月23日 - 8月3日

この回ではロシア海軍が初参加している。また、中国海軍から人員だけがオブザーバーとして参加した[3]。他にチリ、コロンビア、ペルー、インド、インドネシア、マレーシア、タイ、フィリピントンガ、オランダ、ノルウェーおよびイギリスからも演習に参加している。

 アメリカ海軍

 アメリカ沿岸警備隊

 オーストラリア海軍

 カナダ海軍

 大韓民国海軍

 ロシア海軍

2014年

期間:2014年(平成26年)6月26日 - 8月1日

この回では中国海軍が初めて正式参加したが、演習参加艦艇以外に情報収集艦北極星」をも近海へ派遣し、他国艦艇の諜報活動を行ったため顰蹙を買った[3]

日本からは海上自衛隊のほか、陸上自衛隊の西部方面普通科連隊(現 第1水陸機動連隊)が初めて参加した。西普連を海兵隊・海軍陸戦隊と見なすのであれば、アメリカ海兵隊に続き2例目のRIMPAC参加となった。

 アメリカ海軍

 アメリカ沿岸警備隊

他にマレーシアオランダペルーフィリピントンガイギリスが演習に参加している。

2016年

期間:2016年(平成28年)6月30日 - 8月4日

計26カ国。デンマークドイツイタリアが初参加。

 アメリカ海軍

アメリカ空軍

アメリカ海兵隊

 アメリカ陸軍

 アメリカ沿岸警備隊

  • WMSL-752 ストラットン

 オーストラリア海軍

 カナダ海軍

 大韓民国海軍

 インド海軍

  • F48 サトプラ

 フランス海軍

 ノルウェー海軍

  • 地上部隊

 チリ海軍

  • FF-05 アルミランテ・コクレーン

 メキシコ海軍

  • 派兵部隊

 ペルー海軍

  • 地上部隊


 シンガポール海軍

  • F70 ステッドファスト

 タイ海軍

  • 派兵部隊

 マレーシア海軍

  • 地上部隊

 オランダ海軍

  • 地上部隊

 ニュージーランド海軍

 コロンビア海軍

  • 派遣部隊

 インドネシア海軍

  • 365 ディポネグロ
  • 地上部隊

 ブルネイ海軍

  • 派遣部隊

 イギリス海軍

  • 派遣部隊

 中国人民解放軍海軍

 デンマーク海軍

  • 派兵部隊

 ドイツ海軍

 イタリア海軍

  • 地上部隊
  • 派兵部隊

 フィリピン海軍

  • 派兵部隊

 トンガ海軍

  • 地上部隊

2018年

期間:2018年(平成30年)6月27日 - 8月2日

海上自衛隊[6]

陸上自衛隊

  • 地対艦ミサイル部隊[7]

2020年

期間:2020年(令和年)8月17日 - 8月31日

海上自衛隊[8]

  • いせ (護衛艦)
  • あしがら(護衛艦)

脚注

  1. ^ 米国防総省、太平洋合同演習への中国招待を撤回”. AFP (2018年5月24日). 2018年5月25日閲覧。
  2. ^ “中国海軍、環太平洋合同演習に初参加へ”. ロイター (ロイター). (2014年6月9日). http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0EK0JZ20140609 2014年6月10日閲覧。 
  3. ^ a b c d 北村淳、「リムパックで海上自衛隊を露骨に侮辱した中国海軍 海軍の信義を再びないがしろに」『JBpress』、2016年8月4日、日本ビジネスプレス [1]
  4. ^ 海上自衛隊50年史編さん委員会『海上自衛隊50年史 資料編』海上自衛隊幕僚幹監部 p236~p237
  5. ^ The Participants
  6. ^ 平成30年度米国派遣訓練について ”. 海上自衛隊 (2018年6月15日). 2018年10月7日閲覧。
  7. ^ “地対艦ミサイル発射、日米で初訓練 中国の海洋進出を牽制”. 朝日新聞. (2018年7月13日). http://www.asahi.com/articles/DA3S13584886.html 2018年10月7日閲覧。 
  8. ^ 日本放送協会. “合同演習「リムパック」に海自の護衛艦2隻参加へ 8月ハワイで”. NHKニュース. 2020年7月21日閲覧。

関連項目