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== 形態 ==
== 形態 ==

2020年8月11日 (火) 03:56時点における版

ソデグロヅル
ソデグロヅル
ソデグロヅル Grus leucogeranus
保全状況評価[a 1][a 2]
CRITICALLY ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: ツル目 Gruiformes
亜目 : ツル亜目 Grues
: ツル科 Gruidae
: ツル属 Grus
: ソデグロヅル G. leucogeranus
学名
Grus leucogeranus Pallas, 1773
和名
ソデグロヅル
英名
Siberian crane

ソデグロヅル(袖黒鶴[1]Grus leucogeranus)は、鳥綱ツル目ツル科ツル属に分類される鳥類。

分布

アフガニスタンイラン北部、インド北部、中華人民共和国東部、パキスタンロシア東部および中部

夏季にロシア北東部(東部個体群)や中北部(西部個体群)で繁殖し、冬季になると鄱陽湖(東部個体群)、インド北部やイラン北部(西部個体群)で越冬する[2][3][4][5]。日本では冬季に越冬のためまれに飛来(冬鳥)する[4][5]

形態

全長125-137センチメートル[3][4]。翼開張230-260センチメートル[3]。額から眼先、顔にかけて羽毛が無く赤い皮膚が裸出する[2][3][4][5]。全身の羽衣は白い[4]。初列雨覆や初列風切が黒く[2][3][4][5]、和名の由来になっている[1]。静止時にはこれらが隠れるため、全身が白く見える[2][5]

虹彩は黄色や淡黄色[2][4]。嘴は太くて長い[2][4][5]。これにより水底にある植物の根を食べるのに適していると考えられている[4]。嘴は淡赤色や暗赤色、灰赤褐色[2][4][5]。後肢は淡赤色[3][5]

幼鳥は上面や翼の羽毛が黄褐色みを帯びる[3]

生態

湖沼湿原干潟、農耕地などに生息する[3][4][5]

食性は植物食傾向の強い雑食で、植物の芽、根、果実種子昆虫魚類カエル、小型哺乳類などを食べる[2][4]。繁殖地では動物食傾向が強いが、越冬地や渡りの途中では植物食傾向が強い[2][4]

繁殖形態は卵生。ペア間では頭部を伸ばして上下に振りながら、翼を半開きに広げて鳴き声を交わしあう[2]。1回に1-2個の卵を産む[4]。抱卵期間は27-29日[4]

人間との関係

西部個体群は渡りの途中に飛来するアフガニスタンやパキスタンでは政情が不安定な上にツル類を狩猟する習慣があることから絶滅の危険性が高いと考えられ、越冬地のイランでも漁業による影響が懸念されている[2]。最大の越冬地である鄱陽湖では三峡ダム建設による環境の変化が懸念されている[2]。イランでは政府や研究者、国際ツル財団による啓蒙活動が進められ、インドでは越冬地がケオラデオ国立公園として保護されている[2]

参考文献

  1. ^ a b 安部直哉 『山溪名前図鑑 野鳥の名前』、山と溪谷社2008年、301頁。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ1 ユーラシア、北アメリカ』、講談社2000年、92、191-192頁。
  3. ^ a b c d e f g h 桐原政志 『日本の鳥550 水辺の鳥』、文一総合出版、2000年、163頁。
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m n o 黒田長久、森岡弘之監修 『世界の動物 分類と飼育10-II (ツル目)』、東京動物園協会、1989年、28、34-35、159頁。
  5. ^ a b c d e f g h i 真木広造、大西敏一 『日本の野鳥590』、平凡社、2000年、197頁。

関連項目

外部リンク

  1. ^ CITES homepage
  2. ^ The IUCN Red List of Threatened Species
    • BirdLife International 2010. Grus leucogeranus. In: IUCN 2011. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2011.2.