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2020年7月11日 (土) 12:15時点における版
直撃! 地獄拳 | |
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The Executioner | |
監督 | 石井輝男 |
脚本 | 石井輝男 |
出演者 |
千葉真一 佐藤允 西城正三 中島ゆたか 津川雅彦 郷鍈治 水島道太郎 倉田保昭 池部良 |
音楽 | 鏑木創 |
撮影 | 山沢義一 |
編集 | 祖田冨美夫 |
製作会社 | 東映 |
配給 |
東映 ニュー・ライン・シネマ |
公開 | 1974年8月10日 |
上映時間 | 87分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
配給収入 | 4億1700万円 |
次作 | 直撃地獄拳 大逆転 |
『直撃! 地獄拳』(ちょくげき! じごくけん、The Executioner )は、1974年の日本映画。主演:千葉真一、監督・脚本:石井輝男、製作:東映、カラー・シネマスコープ、87分。『地獄拳シリーズ』の第1作。
解説
1973年の『ボディガード牙シリーズ』と1974年の『殺人拳シリーズ』で世界に空手ブームを起した千葉真一が[1][2][3]、忍者の末裔・拳法・空手の達人である暗殺者の主人公になり華麗でスピーディなアクション・空手・忍術を駆使し[3][4][5]、国際麻薬組織の殲滅を描いた娯楽大作である[5]。欧米では空手とカンフーの区別がなく、それまでの「空手 = ブルース・リー」というイメージから、欧米での一般的な認識が「空手 = 千葉真一」に代わり、一大ブームが起きた[1][6]。本職の空手家らも「Sonny Chibaの空手は本物[注 1]」という評価をし、それが定着していくこととなる[1][6]。石井輝男は千葉の特技である器械体操や極真空手の技量を生かし、忍術を初見良昭に指導してもらい具体性を実現する一方で、ストーリーの端々にユーモアとギャグをふんだんに散りばめ、ダイナミックなアクションや格闘にコメディを織り交ぜた作品へ仕上げた[5]。脇役には主人公の相棒に佐藤允と郷鍈治、3人の雇い主に池部良、その姪に中島ゆたか、悪役に津川雅彦、主人公の父親に水島道太郎らのほか、ボクシング・キックボクシングから現役引退直後の元WBA世界フェザー級王者・西城正三と、香港のカンフー映画で活躍して本作品が日本映画復帰第一作目となった倉田保昭が加わり、錚々たるメンバーがキャスティングされている。ついでながら主人公の少年時代に、当時14歳の真田広之(下沢広之名義)が配役され出演した。
ストーリー
警視総監だった嵐山は国際麻薬組織殲滅のために、甲賀流忍法第二十四代宗家かつ拳法・空手の達人である私立探偵の甲賀龍一、嵐山の部下で麻薬課の刑事だった殺し屋の隼猛、合気道師範だが殺人を犯し死刑執行を待つ身の桜一郎、彼ら3人をスカウトするよう、姪の恵美に手配させた。甲賀と桜は仕事が胡散臭く断るものの、嵐山が提示した報酬に心変わりし、引き受ける。甲賀たち3人は子供みたいな意地の張り合いをしながらも国際麻薬組織へ果敢に戦いを挑むが、組織は腕っ節の強い用心棒を雇っていたため、熾烈な闘いが待ち受けていた。
この節の加筆が望まれています。 |
キャスト
- 千葉真一:甲賀龍一(甲賀忍法宗家の嫡子・甲賀探偵事務所所長)
- 佐藤允:隼猛(元警視庁麻薬課刑事・一匹狼の殺し屋・嵐山の配下)
- 郷鍈治:桜一郎(通称:トンチキ・日本伝合気道場師範・好色家の死刑囚)
- 中島ゆたか:恵美(嵐山の姪・連絡係)
- 西城正三(元ボクシング世界フェザー級チャンピオン):ブレーザー・西山(プロボクサー・リングで5人殺し追放・組織の用心棒)
- 津川雅彦:マリオ・水原(ニューヨークマフィアの総支配人)
- 水島道太郎:甲賀白雲斎(竜一の祖父・甲賀忍法師範)
- 名和宏:親分(隼が殺害)
- 白石襄:ジャガー光田(水原の手下・サングラス・倉山田と対決)
- 室田日出男:五竜会会長(親分殺しの依頼主)
- 安岡力也:ローンウルフ(闘拳チャンピオン・組織の用心棒)
- 芹明香:親分の情婦(隼に命乞い)
- 日尾孝司:陳文昌(華僑の大物・水原の取引相手)
- 土山登士幸:手下
- 下沢広之:少年時代の龍一
- 原田力:クレージー・ハーディ(怪力の大男・用心棒・甲賀と対決)
- 斎藤一之:毛(用心棒)
- 河合絃司:日本真伝拳法館 館長
- 伊達弘:監守長
- 青木卓司:監守
- 中条文秋:刑事
- 沢田浩二:監守
- ジョージ・ユリキアン(レバノン空手チャンピオン):レオーネ(シシリアの殺し屋・組織の用心棒)
- ヤン・ハーマンソン(元中部アジアプロレスチャンピオン):コンドル(大使館の用心棒・甲賀が倒す)
- ウイリー・ドーシー(元プロレスブラックサンダー):ルーイン(大使館の用心棒・黒人・甲賀が倒す)
- ユセフ・オスマン:マフィアの一員(大使館の用心棒・倉山田と対決)
- ジューン・フェロー(インド少林源流):カリー(大使館の用心棒・倉山田と対決)
- バート・ヨハンソン(ペルシャ古武術師範):カローネ(大使館の用心棒・ターバン・桜が倒す)
- アネット・ブリンガー:ラテンアメリカ某国の大使令嬢(麻薬の運び屋・聾唖)
- リィットワ・ブリオ:ニューヨークマフィアボス
- ジャパンアクションクラブ (JAC)
- 亀山達也
- 高月忠:子分
- 大泉公孝:子分
- 工藤武
- 横山繁:子分
- 溝口久夫:子分
- 木村修:警官
- 清水照夫:子分
- 比良元高
- 畑中猛重:子分
- 城春樹:子分
- 宮地謙吾:刑事
- 倉田保昭:倉山田(日本真伝拳法館後継者・隼の後輩)
- 池部良:嵐山(元警視総監)
スタッフ
国内興行
日本では1974年度に4億1700万円の配給収入を上げ、同年度の日本映画配給収入ランキング第5位に入り、アメリカ合衆国では『The Executioner 』というタイトルで1999年現在、10万本以上のビデオが売れてシリーズ化された[9]。1975年7月5日に封切り公開された映画『新幹線大爆破』の劇場予告編では、新幹線の運転士で出演する千葉真一を、茶と白のストライプジャケットを羽織り、新宿副都心にいる姿で紹介している。これは、本作品で甲賀龍一(千葉)が恵美(中島ゆたか)にスカウトされる直前のシーンを流用したものである。
キャッチコピーは「超人空手《千葉》 鉄拳ドラゴン《倉田》 殺人パンチャー《西城》 地獄に落ちるのは誰!?殺人仕掛人3人が日本に集結!![10]」。
脚注
注釈
- ^ アメリカ合衆国のニュー・ライン・シネマが千葉真一を、「Sonny Chiba (サニー千葉)」と名付けて千葉の作品を興行した[7][8]。この名が海外での異名となり千葉は脚光を浴びていくこととなるが、英語圏で「Sonny」は男性の名前に使われるほか、口語で「兄ちゃん・坊や」という意味があり、千葉の日本での愛称「千葉ちゃん」を欧米風にしたものである[7]。
出典
- ^ a b c 大山倍達『わがカラテ革命』講談社、1978年、83 - 87頁。
- ^ 「千葉真一 プロフィール」(パンフレット)『戦国自衛隊』、角川春樹事務所、1979年12月15日、30頁。
- ^ a b 『SPORTS CITY』第1巻第2号、鎌倉書房、1981年8月、32頁。
- ^ 脇田巧彦「アクションに賭ける男・千葉真一」(パンフレット)『戦国自衛隊』、角川春樹事務所、1979年12月15日、21頁。
- ^ a b c “直撃! 地獄拳”. 日本映画製作者連盟. 2012年2月16日閲覧。
- ^ a b “MARTIAL ARTS LEGEND Sonny Chiba が、SINGAFEST 2011 にてLIFETIME ACHIEVEMENT AWARD を受賞” (2011年8月10日). 2011年8月19日閲覧。
- ^ a b JJサニー千葉『千葉流 サムライへの道』ぶんか社、2010年、11, 51頁頁。ISBN 4821142694。
- ^ 高平哲郎「JJサニーちば、真面目さと優しさに溢れ…」『ZAKZAK』、夕刊フジ、2011年5月18日、2012年9月27日閲覧。
- ^ 中村カタブツ『極真外伝 〜極真空手もう一つの闘い〜』ぴいぷる社、1999年、172 - 186頁。ISBN 4893741373。
- ^ 本作ポスターより。
関連項目
外部リンク
- 直撃! 地獄拳 - allcinema
- 直撃! 地獄拳 - 文化庁日本映画情報システム
- 直撃! 地獄拳 - KINENOTE
- The Executioner - オールムービー
- The Executioner - IMDb