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「観塘線」の版間の差分

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'''観塘線'''は九龍市街の北側を走る路線、香港で最初に完成した路線でもある。九龍側の都心である油麻地から香港の中でも古くから開発されてきた[[ニュータウン]]の九龍湾や[[観塘]]の地区を結ぶ。また現在では廃止された旧[[香港国際空港]]([[啓徳空港]])に最も近い駅を有する路線でもあった。
'''観塘線'''は九龍市街の北側を走る路線、香港で最初に完成した路線でもある。九龍側の都心である油麻地から香港の中でも古くから開発されてきた[[ニュータウン]]の九龍湾や[[観塘]]の地区を結ぶ。また現在では廃止された旧[[香港国際空港]]([[啓徳空港]])に最も近い駅を有する路線でもあった。


路線の大部分が[[超高層ビル|超高層]][[アパート|アパートメント]]の立ち並ぶ高層住宅街を走るが、九龍湾から油塘までは海運[[倉庫]]や、展示施設の国際展貿中心(International Trade & Exhibition Centre)など大規模施設が建設されている。九龍湾〜藍田間は[[高架橋|高架鉄道]]になっている。また[[九龍塘駅]]では[[沙田駅|沙田]]や[[上水駅 (香港)|上水駅]]などの新界北部や、また[[深セン市|深圳]]([[羅湖口岸]])を経て[[中華人民共和国|中国]]本土へ続く[[東鉄線]](元九広鉄道英段)への[[乗換駅]]となっている。
路線の大部分が[[超高層ビル|超高層]][[アパート|アパートメント]]の立ち並ぶ高層住宅街を走るが、九龍湾から油塘までは海運[[倉庫]]や、展示施設の国際展貿中心(International Trade & Exhibition Centre)など大規模施設が建設されている。九龍湾〜藍田間は[[高架橋|高架鉄道]]になっている。また[[九龍塘駅]]では[[沙田駅|沙田]]や[[上水駅 (香港)|上水駅]]などの新界北部や、また[[深市|深圳]]([[羅湖口岸]])を経て[[中華人民共和国|中国]]本土へ続く[[東鉄線]](元九広鉄道英段)への[[乗換駅]]となっている。


[[2006年]]現在、15駅中6駅が他路線との乗換駅となっている。なお、[[九龍湾駅]]、[[牛頭角駅]]及び[[観塘駅]]は[[高架駅]]、[[藍田駅]]及び[[油塘駅]]は[[地上駅]]、その他の駅は[[地下駅]]となっている。
[[2006年]]現在、15駅中6駅が他路線との乗換駅となっている。なお、[[九龍湾駅]]、[[牛頭角駅]]及び[[観塘駅]]は[[高架駅]]、[[藍田駅]]及び[[油塘駅]]は[[地上駅]]、その他の駅は[[地下駅]]となっている。

2020年6月20日 (土) 09:35時点における版

観塘線
観塘線で使用されている中国製電車。観塘駅にて
観塘線で使用されている中国製電車観塘駅にて
基本情報
路線網 香港MTR
起点 黄埔駅
終点 調景嶺駅
駅数 17駅
開業 1979年10月1日
路線諸元
路線距離 11.2 km
軌間 1,432 mm
線路数 調景嶺 - 何文田:複線 何文田 - 黄埔 単線
電化方式 直流1,500V
最高速度 80 km/h
路線図
路線図
テンプレートを表示
停車場・施設・接続路線
utKBHFa
0 黄埔
utENDEa utSTR
utSTRl utABZg+r
extSTR+l
extSTRq
4 何文田 ( 沙中線方面 )
utSTR
 沙中線大囲方面 
utSTR utSTR+l
 湾線中環方面 
6 油麻地
8 旺角
10 太子
utSTR utSTRl
 湾線方面 
utBHF
12 石硤尾
STR+l
STRq
 東鉄線方面 
14 九龍塘
STRr utSTR
 東鉄線羅湖落馬洲方面 
utBHF
16 楽富
utBHF
18 黄大仙
tSTR+l
tSTRq
 沙中線啓徳・紅方面 
20 鑽石山
tSTRr utSTR
 沙中線大囲方面 
utBHF
22 彩虹
utSTR+l utABZgr
utSTRe uhtSTRe
uDST uhSTR
九龍湾車両基地
uhSTRa@g uhBHF
24 九龍湾
uhSTRl uhABZg+r
uhBHF
26 牛頭角
uhBHF
28 観塘
uhtSTRa
utBHF
30 藍田
utABZq+r utABZgr
 将軍澳線 北角方面 
32 油塘
35 調景嶺
utSTRr
 将軍澳線宝琳康城方面 
観塘線
各種表記
繁体字 觀塘綫
簡体字 观塘线
拼音 Guāntáng Xiàn
発音: グァンタンシェン
広東語拼音 Gūntòng sin
広東語発音: グントンシン
日本語漢音読み かんとうせん
英文 Kwun Tong Line
テンプレートを表示
以前の港鉄 (MTR)の路線図
調景嶺駅 観塘線ホーム
ファイル:Lamtin-mtr.JPG
藍田駅の駅名装飾
九龍湾車両基地及び徳福広場

観塘線(かんとうせん、正体字: 觀塘綫英文表記: Kwun Tong Line)は中華人民共和国香港特別行政区九龍九龍城区紅磡にある黄埔駅と香港新界西貢区将軍澳にある調景嶺駅を結ぶ香港鉄路有限公司 (港鉄 (MTR))の鉄道路線である。ラインカラー緑色。

路線データ

概要

観塘線は九龍市街の北側を走る路線、香港で最初に完成した路線でもある。九龍側の都心である油麻地から香港の中でも古くから開発されてきたニュータウンの九龍湾や観塘の地区を結ぶ。また現在では廃止された旧香港国際空港啓徳空港)に最も近い駅を有する路線でもあった。

路線の大部分が超高層アパートメントの立ち並ぶ高層住宅街を走るが、九龍湾から油塘までは海運倉庫や、展示施設の国際展貿中心(International Trade & Exhibition Centre)など大規模施設が建設されている。九龍湾〜藍田間は高架鉄道になっている。また九龍塘駅では沙田上水駅などの新界北部や、また深圳羅湖口岸)を経て中国本土へ続く東鉄線(元九広鉄道英段)への乗換駅となっている。

2006年現在、15駅中6駅が他路線との乗換駅となっている。なお、九龍湾駅牛頭角駅及び観塘駅高架駅藍田駅及び油塘駅地上駅、その他の駅は地下駅となっている。

歴史

早期計画

1975年11月、香港政庁より観塘線(石硤尾駅から観塘駅間)及び湾線旺角駅から中環駅間)の建設許可が下り、4年間の工事を経て、1979年10月1日に開通した。この時点での列車は4両編成で、路線図上にはラインカラーとして赤色で表された。

引き続き、1979年12月16日には路線が尖沙咀まで延長されたが、油麻地駅旺角駅は駅部分の工事が遅れ、12月22日12月31日にそれぞれ開業した。

1980年2月12日には、MTRの列車は初めてビクトリア・ハーバーを海底トンネルで通過して香港島側の中環方面に至る路線の延伸工事を完了し、香港の交通政策におけるマイルストーンとなった。1980年2月16日には、旅客の増加により、連結両数を6両編成に変更した。

湾線開業

1982年4月26日には、新たに湾線が開通する事になり、湾線との路線名調整が行われ、湾線から中環駅に至る路線を湾線と呼び、観塘駅から油麻地駅に至る路線を観塘線と呼ぶ事になった。また、観塘線の列車は、湾線油麻地駅の下に新たにホームが設置され、ここが終点とされた。また中環から観塘方面に向かう乗客は、旺角駅での乗り換えが必要になった。ラインカラーも緑色に変更された。

5月10日湾線は一部の駅を残して暫定開業した。暫定開業期間中、中環駅から佐敦駅までの乗客が観塘線に乗り換える場合は旺角駅で、茘景駅から湾線の各駅から観塘線に乗り換える場合は、太子駅での乗り換えが必要となった。5月17日に、開業の遅れていた太子駅から茘湾駅(現在の美孚駅)までの5駅の営業が開始されて正式開業となり、油麻地駅が観塘線の終点になるとともに、旺角駅と太子駅が湾線との同一ホームによる乗り換え駅となった。

東区海底トンネル

1984年、香港政庁では、東側に新たに2本目の海底トンネル(東区海底トンネル)建設を決定した。MTRでは、鉄道用としてのトンネル使用権を政府より獲得し、1989年の完成とともに使用を開始した。観塘線の終点は、トンネル開通に合わせて8月6日より香港島の魚涌駅に変更され、港島線とも乗り換え可能となった。また、新たに藍田駅10月1日に開業した。それに先立つ1986年5月22日には、乗客数の増加、特に九龍塘駅でのKCRからの乗り換え客の増加に伴い、連結両数を8両編成に変更し、現在に至っている。

東南九龍発展延長線計画

1997年の計画によると、啓徳空港跡地の埋め立て工事終了後、観塘線を油麻地駅より東側に延伸し、何文田を経由して埋め立て地を通り牛頭角駅に達する路線新設計画を検討していた。計画段階では東九龍線と呼ばれた。この延伸計画が実現していたなら、觀塘線は「9」の字形的路線になる可能性があった。

しかしながら、2004年に啓德空港跡地の大規模埋め立てを行わない旨とする開発計画の変更に伴い、この計画も立ち消えとなってしまった。

將軍澳線開業

2001年9月27日、観塘線は将軍澳線の開業に備えて北角駅まで延伸開業した。2002年8月4日には、観塘線の終点が香港島から九龍半島側に変更され、将軍澳線の油塘駅が終点に変更された。続く8月18日には、将軍澳線が正式開通し、観塘線の列車は調景嶺駅まで延長されるとともに、将軍澳線は観塘線が使用していた東区海底トンネルを通って北角駅を終点とする路線に変更された。この結果、藍田駅からトンネル方面に向かう路線の営業は廃止され、回送用路線となった[1]

1984年から現在までの観塘線の線路変更状況

観塘線延伸

2016年10月23日、九龍城区の黄埔(ワンポア)駅まで延伸開業し、途中駅として何文田駅が設置された。開業に先立ち、8月21日にダイヤ改正を行い、開業までの間油麻地 - 黄埔間は回送扱いとして運行されていた。

何文田~黄埔間は、建設限界の関係上単線で開業した。開業後の平日朝夕ラッシュ時及び土休日の日中は、約半数の列車が何文田止まりとなり、黄埔方の引上線を使って折り返す。平日ラッシュ時の旅客列車は4分間隔で、土休日の日中は5分間隔で運行され、それ以外の時間帯は、すべての旅客列車が黄埔まで乗り入れる。

なおこの区間は、油麻地駅の特殊な構造のため右側通行となっている。

観塘線路線図

使用車両

現在の車両

油麻地方面) メトロキャメル電車編成図 調景嶺方面)
AXXX(奇数番号) - CXXX(奇数番号) - DXXX - BXXX - CXXX - DXXX - CXXX(偶数番号) - AXXX(偶数番号)


  • 中国市区線中国製電車:8両編成
    • AXXX - 先頭車(モーターなし)
    • BXXX - 中間車 (モーター車)
    • CXXX - パンタグラフ付中間車(モーター車)
油麻地方面) メトロキャメル電車編成図 調景嶺方面)
AXXX(奇数番号) - CXXX(奇数番号) - BXXX(奇数番号) - BXXX - CXXX - BXXX(偶数番号) - CXXX(偶数番号) - AXXX(偶数番号)

過去の車両

  • 韓国及び日本製のRotem電車:8両1編成。13編成が在籍し韓国・ロテム及び日本・三菱電機が共同製造。2002年4月末から投入された。現在は全ての車両が将軍澳線に転属している。
    • A3XX - 先頭車(モーターなし)
    • B3XX/B8XX - 中間車 (モーター車)
    • C3XX/C8XX - パンタグラフ付中間車(モーター車)
油麻地方面) Rotem電動列車編成図 調景嶺方面)
A3XX(奇数番号) - C3XX(奇数番号) - B3XX - B8XX - C8XX - B3XX - C3XX(偶数番号) - A3XX(偶数番号)

将来

駅一覧

  • 駅名欄の背景色がで、駅名が斜体字で表示されている駅は未開業の駅であることを表す。
駅名 営業キロ 乗り換え 所在地 開業日
日本語 繁体字香港語 英語
黄埔駅 黄埔站 Whampoa 九龍城区 2016年10月23日
何文田駅 何文田站 Ho Man Tin 屯馬線[a]
油麻地駅 油麻地站 Yau Ma Tei 湾線[b][c] 油尖旺区 1982年5月10日[f]
旺角駅 旺角站 Mong Kok
太子駅 太子站 Prince Edward 1982年5月10日
石硤尾駅 石硤尾站 Shek Kip Mei 深水 1979年10月1日
九龍塘駅 九龍塘站 Kowloon Tong 東鉄線 九龍城区
楽富駅 樂富站 Lok Fu 黄大仙区
黄大仙駅 黄大仙站 Wong Tai Sin
鑚石山站 鑽石山站 Diamond Hill 屯馬線[d]
彩虹駅 彩虹站 Choi Hung
九龍湾駅 九龍灣站 Kowloon Bay 観塘区
牛頭角駅 牛頭角站 Ngau Tau Kok
観塘駅 觀塘站 Kwun Tong
藍田駅 藍田站 Lam Tin 1989年8月9日
油塘駅 油塘站 Yau Tong 将軍澳線 2002年8月4日
調景嶺駅 調景嶺站 Tiu Keng Leng 西貢区 2002年8月18日
注釈

a d 沙田至中環線計画のうち、大囲 - 紅間の全線開業は2021年末の予定。このうち鑽石山駅を含む部分が2020年に開業した。

b 油麻地駅は乗換駅だが対面乗り換えができないため、黄埔駅への延伸前車内放送では当駅での乗り換えを案内していなかった。

c 旺角駅は東鉄線旺角東駅とは接続していない。しかしスカイウォークで10分から15分で徒歩連絡ができる。

e 地鐵公司が提出した観塘線延伸案によると、観塘線は油麻地駅から何文田駅及び黄埔駅に至るとされており、沙田至中環線と交差するとしている。

f 観塘線の現在のルートは湾線の新路線として開通したものがあり、湾線の使用開始日時を基準としている。

参考資料及び脚注

  1. ^ 2013年12月16日に発生した将軍澳線の停電事故の際、香港島方面への乗客を救済するため、同区間を11年振りに営業列車が走行した。