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ルソーは日本では、[[明治|明治時代]]初期の[[自由民権運動]]の頃に、『[[社会契約論]]』が大きな影響力を持ったが、この『告白』は明治時代後期、[[森鷗外]]が[[ドイツ語]]訳からの抄訳を[[1891年]]に初出版して以降、[[島崎藤村]]など、日本近代文学の成立に影響を与えた<ref name="nippo"/>。 |
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2020年6月18日 (木) 11:58時点における版
『告白』(こくはく、仏: Les Confessions)は、1764年から1770年にかけて書かれ、1781年と1788年に死後出版された、フランスの哲学者ジャン=ジャック・ルソーによる自伝。『告白録』(こくはくろく)、『懺悔録』(ざんげろく)とも[1]。『エミール』出版を契機として逃亡生活を余儀なくされたルソーが、当時のフランス社会に対して自身の弁明を行い誤解を解くこと、そして同時に将来の人間研究資料を提供する目的で書かれた[1]。
構成
第1部(6巻)と第2部(6巻)の全12巻で構成される。第1部は作家になる前の「幸福な前半生」時代を書いたもので、死後の1781年に出版、第2部は作家になった後の「不幸な後半生」時代を書いたもので、その7年後の1788年に出版された[1]。
第1部は少年・青年時代を率直かつ詳細にユーモア混じりに書いたもので、第2部は晩年の被害妄想の影響下に書かれた暗い内容となっている[1]。
近代日本への影響
ルソーは日本では、明治時代初期の自由民権運動の頃に、『社会契約論』が大きな影響力を持ったが、この『告白』は明治時代後期、森鷗外がドイツ語訳からの抄訳を1891年に初出版して以降、島崎藤村など、日本近代文学の成立に影響を与えた[1]。
日本語訳
- 井上究一郎訳 『告白録』(上・中・下) 新潮文庫、1958年
- 井上究一郎訳 「告白録」『世界文学全集 第2集 第5』 河出書房新社、1964年
- 桑原武夫ほか訳 『告白』(上・中・下) 岩波文庫、1965年
- 小林善彦訳『ルソー全集(1・2) 告白』 白水社、1979年
- 小林善彦訳 『ルソー選集(1・2・3) 告白』 白水社、1986年