「埼玉高速鉄道」の版間の差分
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|主要株主 = [[埼玉県]] 49.30%<br/>[[川口市]] 20.28%<br/>[[東京地下鉄]] 15.60%<br/>[[さいたま市]] 7.00%<br/>[[埼玉りそな銀行]] 0.99%<br/>[[日本政策投資銀行]]<br/>[[東武鉄道]]<br/>[[西武鉄道]]<br/>[[国際興業]]<br/>(2016年3月31日現在) |
|主要株主 = [[埼玉県]] 49.30%<br/>[[川口市]] 20.28%<br/>[[東京地下鉄]] 15.60%<br/>[[さいたま市]] 7.00%<br/>[[埼玉りそな銀行]] 0.99%<br/>[[日本政策投資銀行]]<br/>[[東武鉄道]]<br/>[[西武鉄道]]<br/>[[国際興業]]<br/>(2016年3月31日現在) |
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|主要子会社 = |
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|関係する人物 = [[杉野正]](前代表取締役社長)<br |
|関係する人物 = [[杉野正]](前代表取締役社長)<br/>[[土屋義彦]] |
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|外部リンク = https://www.s-rail.co.jp/ |
|外部リンク = https://www.s-rail.co.jp/ |
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|特記事項 = |
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== 概要 == |
== 概要 == |
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埼玉県と[[帝都高速度交通営団]] |
埼玉県と[[帝都高速度交通営団]]、[[国際興業]]や[[東武鉄道]]、[[西武鉄道]]、[[あさひ銀行|協和埼玉銀行]]、沿線[[地方公共団体|自治体]]の[[川口市]]、[[浦和市]]、[[鳩ヶ谷市]]が出資して[[1992年]]3月に設立された、[[第三セクター鉄道]]事業者である。軌道・駅舎の大部分が地下にあり、[[日本地下鉄協会]]では民営・準公営(第3セクター)の[[地下鉄]]事業者の一つとしている<ref>[http://www.jametro.or.jp/japan/ 日本の地下鉄] - 日本地下鉄協会</ref>。 |
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当初は[[2006年]]の開業を予定していたが、[[浦和美園駅]]付近で当時建設中だった[[埼玉スタジアム2002]]が[[2002 FIFAワールドカップ]]の開催会場の一つに決定したことを受けて工期が短縮された。 |
当初は[[2006年]]の開業を予定していたが、[[浦和美園駅]]付近で当時建設中だった[[埼玉スタジアム2002]]が[[2002 FIFAワールドカップ]]の開催会場の一つに決定したことを受けて工期が短縮された。 |
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埼玉高速鉄道線は、かつての[[武州鉄道]]をなぞるように[[岩槻駅]]を経由し[[蓮田駅]]までの延伸も予定されている。この区間については[[2000年]]の[[運輸政策審議会答申第18号]]において「2015年までに開業することが適当な路線」として示されているが、採算性の問題が解消されず、[[2018年]]現在でも延伸区間は未着工である。[[2012年]]10月1日、さいたま市の[[清水勇人]]市長は「(2012年から見て)おおむね5年後の事業着手」を発表し、これを報じた[[日本経済新聞]]の記事は延伸区間の開業が[[2025年]]頃になるという見通しを伝えた<ref name=nikkei20121001>日本経済新聞2012年10月2日付記事 「[http://www.nikkei.com/article/DGXNZO46769140R01C12A0L72000/ 地下鉄7号線延伸、事業着手5年後に延期 さいたま市発表]」、2013年1月4日閲覧</ref>。 |
埼玉高速鉄道線は、かつての[[武州鉄道]]をなぞるように[[岩槻駅]]を経由し[[蓮田駅]]までの延伸も予定されている。この区間については[[2000年]]の[[運輸政策審議会答申第18号]]において「2015年までに開業することが適当な路線」として示されているが、採算性の問題が解消されず、[[2018年]]現在でも延伸区間は未着工である。[[2012年]]10月1日、さいたま市の[[清水勇人]]市長は「(2012年から見て)おおむね5年後の事業着手」を発表し、これを報じた[[日本経済新聞]]の記事は延伸区間の開業が[[2025年]]頃になるという見通しを伝えた<ref name=nikkei20121001>日本経済新聞2012年10月2日付記事 「[http://www.nikkei.com/article/DGXNZO46769140R01C12A0L72000/ 地下鉄7号線延伸、事業着手5年後に延期 さいたま市発表]」、2013年1月4日閲覧</ref>。 |
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開業後は当初の見込みを大きく下回る輸送人員に留まった<ref group="注釈">開業直後の時点で、乗車人員は目標の1日10万5000人に対して実数は3分の1に満たない3万4000人であった。</ref>。このため建設費の償還にも支障が出る恐れが生じ、埼玉県庁や沿線各市による協議が続けられていたが、沿線での宅地開発進行による乗客の増加<ref name="committee20120202" group="注釈">2012年2月2日に開催された「[http://www.pref.saitama.lg.jp/site/sr-committee/chika7-enshinkento.html 地下鉄7号線延伸検討委員会]」第5回会議の参考資料-a、「{{PDFlink|[http://www.pref.saitama.lg.jp/uploaded/attachment/483709.pdf 埼玉高速鉄道線沿線の人口推移]}}」によると、駅から半径1.5km圏内の人口は2001年度からの10年間で21万9410人から25万2394人へと3万2984人(15.0%)増加し、埼玉高速鉄道の1日当たり乗車人員は2001年度の4万7000人から2011年度4-9月には8万5600人、3万8600人(82.1%)増となった。ただし、これでも埼玉県などによる予測値よりは低い。</ref>、 |
開業後は当初の見込みを大きく下回る輸送人員に留まった<ref group="注釈">開業直後の時点で、乗車人員は目標の1日10万5000人に対して実数は3分の1に満たない3万4000人であった。</ref>。このため建設費の償還にも支障が出る恐れが生じ、埼玉県庁や沿線各市による協議が続けられていたが、沿線での宅地開発進行による乗客の増加<ref name="committee20120202" group="注釈">2012年2月2日に開催された「[http://www.pref.saitama.lg.jp/site/sr-committee/chika7-enshinkento.html 地下鉄7号線延伸検討委員会]」第5回会議の参考資料-a、「{{PDFlink|[http://www.pref.saitama.lg.jp/uploaded/attachment/483709.pdf 埼玉高速鉄道線沿線の人口推移]}}」によると、駅から半径1.5km圏内の人口は2001年度からの10年間で21万9410人から25万2394人へと3万2984人(15.0%)増加し、埼玉高速鉄道の1日当たり乗車人員は2001年度の4万7000人から2011年度4-9月には8万5600人、3万8600人(82.1%)増となった。ただし、これでも埼玉県などによる予測値よりは低い。</ref>、[[上田清司]]が立ち上げた埼玉高速鉄道延伸検討委員会の成果により、[[2003年]]度には借入金への支払利息と[[減価償却]]費を除く基礎的収支が開業後初の黒字となった。 |
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さらに経営再建を進めるため、[[2004年]]に[[しなの鉄道]]の経営で辣腕を振るった[[杉野正]]を上田自ら社長に招聘し、[[旅行代理店|旅行業]]への進出やギフト販売([[2007年]]1月末日をもって終了)など副業にも乗り出した。しかし、杉野は[[自由民主党 (日本)|自民党]]神奈川県連の推薦を受け、2007年の[[神奈川県]]知事[[選挙]]に立候補するため[[2006年]]11月16日の臨時取締役会を最後に退任した |
さらに経営再建を進めるため、[[2004年]]に[[しなの鉄道]]の経営で辣腕を振るった[[杉野正]]を上田自ら社長に招聘し、[[旅行代理店|旅行業]]への進出やギフト販売([[2007年]]1月末日をもって終了)など副業にも乗り出した。しかし、杉野は[[自由民主党 (日本)|自民党]]神奈川県連の推薦を受け、2007年の[[神奈川県]]知事[[選挙]]に立候補するため[[2006年]]11月16日の臨時取締役会を最後に退任した。その後、加藤吉泰副社長が代表取締役も兼ねてとしてつなぎを務めてきたが、2007年1月17日の株主総会で[[近藤彰男]]が代表取締役社長に就任した。その後、2014年6月には[[東日本旅客鉄道]]出身の荻野洋が社長に就任している<ref group="注釈">荻野は1945年、埼玉県生まれ。[[東京大学]]卒業後に[[日本国有鉄道]](国鉄)へ入社し、[[国鉄分割民営化]]後のJR東日本で本社広報部長、[[盛岡ターミナルビル]]社長、[[東日本旅客鉄道盛岡支社|盛岡支社]]支社長(同社取締役)となり、その後は[[日本レストランエンタプライズ]]社長や[[日本ホテル]]会長などJR東日本系列企業で代表取締役を務めた。</ref><ref>{{Cite web|url=http://www.kitakamigawa.or.jp/290226%20%E5%8C%97%E4%B8%8A%E5%B7%9DRCA%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%A0.pdf|format=PDF|title=北上川リバーカルチャーアソシエーション(北上川RCA)「国際文化交流フォーラム」開催案内(2017年2月26日開催)|accessdate=2018年3月25日|publisher=}}</ref><ref>{{Cite web|url=http://misonobito.jp/35|title=みその pick up 『「美園」の秘めた可能性を、「付加価値」として魅せていきたい』、2017年3月14日付|accessdate=2018年3月25日|publisher=みその出版「美園人」}}</ref>。 |
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[[2009年]]度以降は償却前純損益が黒字で推移していたが、総建設費2587億円、うち有利子負債額1575億円<ref group="注釈">建設費の内訳では工事費が2370億円で9割以上を占め、残りは車両費等127億円、建設利息70億円となっていた。出典:埼玉県、2017。</ref>という巨額の負担に対する償還のため、償却後の営業損益は[[2014年]]度まで15年連続赤字であった。これを見て同社の大株主である埼玉県は抜本的な経営再建に着手し、金融機関の債権総額440億円の9割以上に当たる417億円に対し川口市やさいたま市と協調した[[第三セクター等改革推進債]]発行による損失補填、および埼玉県自体が持つ債権244億円の半額を超える139億円の[[デットエクイティスワップ]] (DES) による株式化により、埼玉高速鉄道の債務額を2014年3月末時点の1183億円から578億円減の605億円へと2015年3月末時点でほぼ半減させ、残る債務の返済についても最大債権者の[[鉄道建設・運輸施設整備支援機構]]の分を含めた返済繰り延べを実施する[[事業再生ADR]](裁判外紛争解決)の実施を2014年9月に発表した<ref>[https://www.nikkei.com/article/DGXLZO77017610S4A910C1L72000/ 埼玉高速鉄道の健全化急ぐ 県、事業再生ADRを発表] - 日本経済新聞、2014年9月13日付</ref><ref>[https://www.pref.saitama.lg.jp/a0109/20150710sr.html 埼玉高速鉄道の経営再構築] - 埼玉県、2017年9月27日掲載</ref>。これにより埼玉高速鉄道の経営は改善し、[[2015年]]度に初めて償却後純損益が黒字となった<ref>[http://www.saitama-np.co.jp/news/2016/07/01/04.html 開業以来、初の黒字…埼玉高速鉄道、純利益20億円 経営再建へ一歩] - 埼玉新聞、2016年6月30日</ref>。 |
[[2009年]]度以降は償却前純損益が黒字で推移していたが、総建設費2587億円、うち有利子負債額1575億円<ref group="注釈">建設費の内訳では工事費が2370億円で9割以上を占め、残りは車両費等127億円、建設利息70億円となっていた。出典:埼玉県、2017。</ref>という巨額の負担に対する償還のため、償却後の営業損益は[[2014年]]度まで15年連続赤字であった。これを見て同社の大株主である埼玉県は抜本的な経営再建に着手し、金融機関の債権総額440億円の9割以上に当たる417億円に対し川口市やさいたま市と協調した[[第三セクター等改革推進債]]発行による損失補填、および埼玉県自体が持つ債権244億円の半額を超える139億円の[[デットエクイティスワップ]] (DES) による株式化により、埼玉高速鉄道の債務額を2014年3月末時点の1183億円から578億円減の605億円へと2015年3月末時点でほぼ半減させ、残る債務の返済についても最大債権者の[[鉄道建設・運輸施設整備支援機構]]の分を含めた返済繰り延べを実施する[[事業再生ADR]](裁判外紛争解決)の実施を2014年9月に発表した<ref>[https://www.nikkei.com/article/DGXLZO77017610S4A910C1L72000/ 埼玉高速鉄道の健全化急ぐ 県、事業再生ADRを発表] - 日本経済新聞、2014年9月13日付</ref><ref>[https://www.pref.saitama.lg.jp/a0109/20150710sr.html 埼玉高速鉄道の経営再構築] - 埼玉県、2017年9月27日掲載</ref>。これにより埼玉高速鉄道の経営は改善し、[[2015年]]度に初めて償却後純損益が黒字となった<ref>[http://www.saitama-np.co.jp/news/2016/07/01/04.html 開業以来、初の黒字…埼玉高速鉄道、純利益20億円 経営再建へ一歩] - 埼玉新聞、2016年6月30日</ref>。 |
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!2012年度 |
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|83億7823万2000円||△16億4930万9000円||△35億9531万7000円||△36億 |
|83億7823万2000円||△16億4930万9000円||△35億9531万7000円||△36億616万4000円||△667億2074万2000円||1210億7300万円||292億8692万8000円 |
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!2013年度 |
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!2014年度 |
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|89億3931万3000円||△5億459万2000円||△21億6455万4000円||△443億1935万8000円||0円||584億6000万円||56億7352万3000円 |
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!2015年度 |
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== 歴史 == |
== 歴史 == |
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* [[1992年]](平成4年)[[3月25日]] 設立。 |
* [[1992年]](平成4年)[[3月25日]] 設立。 |
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* [[2001年]](平成13年)[[3月28日]] 埼玉高速鉄道線開業。同時に |
* [[2001年]](平成13年)[[3月28日]] 埼玉高速鉄道線開業。同時に[[東京メトロ南北線|地下鉄南北線]]、[[東急目黒線]]との直通運転を開始。 |
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* [[2007年]](平成19年)[[3月18日]] ICカード[[PASMO]]を導入。[[Suica]]とも相互利用開始。 |
* [[2007年]](平成19年)[[3月18日]] ICカード[[PASMO]]を導入。[[Suica]]とも相互利用開始。 |
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* [[2008年]](平成20年) |
* [[2008年]](平成20年) |
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** [[3月14日]] [[パスネット]]の自動改札機での使用を終了。 |
** [[3月14日]] [[パスネット]]の自動改札機での使用を終了。 |
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** [[6月22日]] 東急目黒線[[武蔵小杉駅 |
** [[6月22日]] 東急目黒線[[武蔵小杉駅]] - [[日吉駅 (神奈川県)|日吉]]間延伸開業に伴って、相互直通運転を日吉まで延長。 |
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* [[2013年]](平成25年)[[3月23日]] [[交通系ICカード全国相互利用サービス]]開始で、[[TOICA]]、[[ICOCA]]、[[Kitaca]]、[[manaca]]、[[PiTaPa]]、[[nimoca]]、[[はやかけん]]、[[SUGOCA]]が利用可能になる。 |
* [[2013年]](平成25年)[[3月23日]] [[交通系ICカード全国相互利用サービス]]開始で、[[TOICA]]、[[ICOCA]]、[[Kitaca]]、[[manaca]]、[[PiTaPa]]、[[nimoca]]、[[はやかけん]]、[[SUGOCA]]が利用可能になる。 |
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* [[2015年]](平成27年)[[1月29日]] [[事業再生ADR]]([[裁判外紛争解決手続]])成立<ref>[http://www.s-rail.co.jp/news/2015/pr20150129-adr-procedure-approved.html 事業再生ADR手続きの成立について] - 埼玉高速鉄道</ref>。 |
* [[2015年]](平成27年)[[1月29日]] [[事業再生ADR]]([[裁判外紛争解決手続]])成立<ref>[http://www.s-rail.co.jp/news/2015/pr20150129-adr-procedure-approved.html 事業再生ADR手続きの成立について] - 埼玉高速鉄道</ref>。 |
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*[[東急2020系電車|3020系]] |
*[[東急2020系電車|3020系]] |
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なお、[[東京都交通局6300形電車]]は通常時 |
なお、[[東京都交通局6300形電車]]は通常時は勿論、事故や車両トラブル、ダイヤ乱れがあっても南北線・埼玉高速鉄道線の麻布十番駅 - 浦和美園駅間には乗り入れないが、試験のために浦和美園駅まで非営業列車であるものの走行入線記録があり、これらと並んでいる車両の[[パスネット]]も発売されている。 |
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== 運賃・乗車券 == |
== 運賃・乗車券 == |
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{| class="wikitable" rules="all" style="text-align:center;" |
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!キロ程!!運賃 |
!キロ程!!運賃!!通勤定期!!通学1月 |
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|初乗り3km||210 |
|初乗り3km||210||8610||5130 |
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|4 - 5||270||10650||6600 |
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|6 - 7||310 |
|6 - 7||310||12300||7580 |
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|8 - 9||350||13940||8560 |
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|10 - 11||400||15580||9530 |
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|12 - 13||440||17220||10150 |
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|14 - 15||480||18850||11490 |
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埼玉高速鉄道では、2002年3月28日より[[ICカード|IC]][[定期乗車券|定期券]]を発売していた。そのため、各駅の[[自動改札機]]にはIC定期券をかざすため、カードリーダ/ライタ (R/W) が取り付けられていた。システムはJR東日本の[[Suica]]と同様、[[FeliCa]]を採用した[[交通サイバネ規格]]に準じたものであり、改札機のR/WもSuicaと同仕様のものが設置されていた。カード裏面のID番号の頭2文字のアルファベットはSR。 |
埼玉高速鉄道では、2002年3月28日より[[ICカード|IC]][[定期乗車券|定期券]]を発売していた。そのため、各駅の[[自動改札機]]にはIC定期券をかざすため、カードリーダ/ライタ (R/W) が取り付けられていた。システムはJR東日本の[[Suica]]と同様、[[FeliCa]]を採用した[[交通サイバネ規格]]に準じたものであり、改札機のR/WもSuicaと同仕様のものが設置されていた。カード裏面のID番号の頭2文字のアルファベットはSR。 |
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これは同社の利用活性化運動の一環として、また2002年には浦和美園駅が最寄りの埼玉スタジアム2002が開催会場の一つとなったFIFAワールドカップの観客輸送のため、[[東川口駅]]でのJR[[武蔵野線]]との乗り換えの利便を図る目的で、Suicaとの相互乗り入れを目論んで導入された。しかし、JR東日本側は「 |
これは同社の利用活性化運動の一環として、また2002年には浦和美園駅が最寄りの埼玉スタジアム2002が開催会場の一つとなったFIFAワールドカップの観客輸送のため、[[東川口駅]]でのJR[[武蔵野線]]との乗り換えの利便を図る目的で、Suicaとの相互乗り入れを目論んで導入された。しかし、JR東日本側は「運賃処理システム準備中」を理由に時期尚早と判断した。そのため、PASMOとSuicaの相互利用開始までの5年間は、まったく互換性のない鉄道IC定期券として運用されていた。またその間のIC定期券は、東京メトロ南北線など他の鉄道事業者との[[定期乗車券#連絡定期券・共通定期券|連絡定期券]]としての利用もできないため、連絡定期券を利用する場合は、磁気定期券を利用せざるを得ないという制限を強いられていた。このほか、ストアードフェア(チャージ)の機能も有していなかったため、乗り越しの際の自動精算や、定期券以外のプリペイド式ICカードの発売も行われなかった。 |
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このIC定期券は、2007年3月18日に運用が開始されたPASMO導入準備のため、2006年9月10日で新規の定期券の発売を終了した。さらに、2006年11月20日以降は自動改札機での使用、自動発売機での継続定期券の発売が停止されたが、有人通路での使用は引き続き可能としていたほか、窓口で申し込みをすれば継続定期券の発行も可能であった。しかし、PASMO導入後は、PASMO用に新たに設置し直された自動改札機のR/Wでの使用はできず、利用者は一旦IC定期券を返却(または磁気定期券に交換)したうえ、新たにPASMO定期券を購入する必要が生じた。 |
このIC定期券は、2007年3月18日に運用が開始されたPASMO導入準備のため、2006年9月10日で新規の定期券の発売を終了した。さらに、2006年11月20日以降は自動改札機での使用、自動発売機での継続定期券の発売が停止されたが、有人通路での使用は引き続き可能としていたほか、窓口で申し込みをすれば継続定期券の発行も可能であった。しかし、PASMO導入後は、PASMO用に新たに設置し直された自動改札機のR/Wでの使用はできず、利用者は一旦IC定期券を返却(または磁気定期券に交換)したうえ、新たにPASMO定期券を購入する必要が生じた。 |
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2018年3月17日発売分より通学定期券が約2割値下げされた。 |
2018年3月17日発売分より通学定期券が約2割値下げされた。 |
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=== 割引乗車券 === |
=== 割引乗車券 === |
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[[赤羽岩淵駅]]では取扱って無いので他駅で差額精算の上で購入する形になる。 |
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==== SR東京メトロパス ==== |
==== SR東京メトロパス ==== |
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{{See also|東京地下鉄一日乗車券#東京メトロパス}} |
{{See also|東京地下鉄一日乗車券#東京メトロパス}} |
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2008年4月1日から発売を開始。発売額は埼玉高速鉄道の各駅から赤羽岩淵駅までの片道普通運賃を2割引きして2倍した額に、[[東京地下鉄 |
2008年4月1日から発売を開始。発売額は埼玉高速鉄道の各駅から赤羽岩淵駅までの片道普通運賃を2割引きして2倍した額に、[[東京地下鉄一日乗車券]]の発売額(710円)を合算した額とされていたが、2015年に600円に値下げされ、効力も磁気式に限り2016年に使用開始から24時間となっているが、「SR東京メトロパス」の効力は発売当日限りで変更はない。 |
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==== SRシネマきっぷ ==== |
==== SRシネマきっぷ ==== |
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2014年5月1日から発売を開始。埼玉高速鉄道の各駅から浦和美園駅までの片道普通運賃を3割引き(学生、シニアは5割引き)して2倍した額に、[[イオンエンターテイメント|イオンシネマ]]浦和美園の映画鑑賞券を合算した額とされており、特典としてミニポップコーン券も付与されている。 |
2014年5月1日から発売を開始。埼玉高速鉄道の各駅から浦和美園駅までの片道普通運賃を3割引き(学生、シニアは5割引き)して2倍した額に、[[イオンエンターテイメント|イオンシネマ]]浦和美園の映画鑑賞券を合算した額とされており、特典としてミニポップコーン券も付与されている。 |
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当初は9月30日までの期間限定発売とされたが、10月1日より[[イオンモール浦和美園]]の指定店舗で利用できるソフトドリンクサービス券を特典として付与した上で、通年販売とされた。 |
当初は9月30日までの期間限定発売とされたが、10月1日より[[イオンモール浦和美園]]の指定店舗で利用できるソフトドリンクサービス券を特典として付与した上で、通年販売とされた。 |
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東京メトロ管轄の赤羽岩淵駅では販売されていないが、浦和美園駅の改札口で本乗車券に交換することができる。 |
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==== SR一日乗車券 ==== |
==== SR一日乗車券 ==== |
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[[File:埼玉高速鉄道 SR一日乗車券.png|thumb|SR一日乗車券 |
[[File:埼玉高速鉄道 SR一日乗車券.png|thumb|SR一日乗車券]] |
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土休日と年末年始と[[埼玉県民の日]]に発売される。全線全駅が乗降自由で、販売額は680円だったが令和元年10月からは580円に値下げされた<ref>[https://www.s-rail.co.jp/news/2019/pr20190925-kikakuken-kaitei.php 割引乗車券の運賃改定について〜令和元年10月1日発売分から〜] - 埼玉高速鉄道、2019年9月25日</ref>。 |
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土休日と年末年始と[[埼玉県民の日]]に発売される。浦和美園 - 赤羽岩淵間の全線が乗り降り自由で、販売額は580円(小児290円)<ref name="otoku" />。 |
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==== SR往復割引乗車券 ==== |
==== SR往復割引乗車券 ==== |
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特定日に販売される。 |
特定日に販売される。 |
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==== しらこばと往復割引セット乗車券 ==== |
==== しらこばと往復割引セット乗車券 ==== |
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[[しらこばと水上公園]]へのバスや入場券付きの往復割引切符。鉄道3割引、バス1割引、入場券100円引(小中学生は50円引)で、さらに[[デイリーヤマザキ]]50円引券2枚と |
[[しらこばと水上公園]]へのバスや入場券付きの往復割引切符。鉄道3割引、バス1割引、入場券100円引(小中学生は50円引)で、さらに[[デイリーヤマザキ]]50円引券2枚と遊具レンタル代100円引券が付く。中学生用もある。夏期のみ発売<ref>[https://www.s-rail.co.jp/event/2019/shirakobato2019.php 夏の定番!おとくなきっぷでしらこばと水上公園へ行こう!] - 埼玉高速鉄道、2020年2月19日閲覧</ref>。 |
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==== 「埼玉県民の日」一日乗車券 ==== |
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[[11月14日]]の[[埼玉県民の日]]に発売される。2011年度以降はSR一日乗車券と同一の割引乗車券として販売されている。 |
[[11月14日]]の[[埼玉県民の日]]に発売される。2011年度以降はSR一日乗車券と同一の割引乗車券として販売されている。 |
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2010年度以前のフリー区間は埼玉県内 |
2010年度以前のフリー区間は赤羽岩淵を除く埼玉県内であり、発売額は450円(学生350円、小児230円)であった。 |
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==== 発売額 ==== |
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2020年2月現在(「しらこばと往復割引セット乗車券」は2019年夏時点)<ref |
2020年2月現在(「しらこばと往復割引セット乗車券」は2019年夏時点)。大人用の発売額。単位は円<ref>[https://www.s-rail.co.jp/ticket/otoku.php おとくなきっぷのご紹介] - 埼玉高速鉄道、2020年2月19日閲覧</ref>。 |
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== 杉野正の経営改革 == |
== 杉野正の経営改革 == |
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2004年7月1日に代表取締役社長に就任した[[杉野正]]は、しなの鉄道時代に「[[信濃]]の[[カルロス・ゴーン]]」とも呼ばれたほどコスト削減の手腕に評価が高く、その実力に期待が集まった。埼玉高速鉄道に転じた杉野は早速、契約関係の見直しなどによって3割のコスト削減を目指し、実現した場合にはそのうち1割分を社員に還元するなどの独特の案を発表した。 |
2004年7月1日に代表取締役社長に就任した[[杉野正]]は、[[しなの鉄道]]時代に「[[信濃]]の[[カルロス・ゴーン]]」とも呼ばれたほどコスト削減の手腕に評価が高く、その実力に期待が集まった。埼玉高速鉄道に転じた杉野は早速、契約関係の見直しなどによって3割のコスト削減を目指し、実現した場合にはそのうち1割分を社員に還元するなどの独特の案を発表した。 |
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収入増にも力を入れ、 |
収入増にも力を入れ、以前在籍していた[[エイチ・アイ・エス]]とのパイプを活かして旅行業に進出したり、ギフト販売を行うなど副業に乗り出したりした。また、浦和美園駅の北方にある車両基地の東側社有地に整備された埼玉スタジアム2002への歩行者専用道路で飲食物を販売したり、駅構内の空きスペースに喫茶店や健康施設などをテナントとして誘致したりするなど、資産の有効活用などで成果をあげた。車内および駅構内への液晶テレビ(一部はプロジェクター)設置による動画([[デジタルサイネージ]])広告として2006年に開始した「[[SaiNet Vision]]」も、しなの鉄道時代に杉野が発案し成功したものの流用である<ref group="注釈">駅や車両などの鉄道施設へのデジタルサイネージは2002年にJR東日本が[[トレインチャンネル]]で導入していたが、東京地下鉄の[[Tokyo Metro ビジョン]]はまだ始まっていなかった。「SaiNet Vision」は南北線や東急目黒線の区間内でも見られたため、東京地下鉄では自社サービスに先駆けて埼玉高速鉄道の車両でデジタルサイネージサービスの提供がなされた</ref>。 |
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一方で、自社線内の減便を中心とするダイヤ改正を、就任わずか3か月後の2004年10月1日に行うと発表(その後撤回)したり、東京地下鉄からの出向社員に対する大幅な給与削減案で東京地下鉄側を刺激したりするといった手法は、東京地下鉄側の態度を硬化させ、両者の関係を悪化させる事態となった。この給与削減案は、該当する社員らの強い反発で白紙撤回、杉野が謝罪するという異例の事態で収束を見た。このような展開となった理由は、当該社員らが運行の中枢を担う職務を行っており、案に反発した複数の社員が辞職を申し出たことで、列車の運行が不可能になる可能性があったためである。この結果、杉野は若手を育成する方針に転換した。 |
一方で、自社線内の減便を中心とするダイヤ改正を、就任わずか3か月後の2004年10月1日に行うと発表(その後撤回)したり、東京地下鉄からの出向社員に対する大幅な給与削減案で東京地下鉄側を刺激したりするといった手法は、東京地下鉄側の態度を硬化させ、両者の関係を悪化させる事態となった。この給与削減案は、該当する社員らの強い反発で白紙撤回、杉野が謝罪するという異例の事態で収束を見た。このような展開となった理由は、当該社員らが運行の中枢を担う職務を行っており、案に反発した複数の社員が辞職を申し出たことで、列車の運行が不可能になる可能性があったためである。この結果、杉野は若手を育成する方針に転換した。 |
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最終的に杉野は2007年の神奈川県知事選挙への出馬を決意し、 |
最終的に杉野は2007年の神奈川県知事選挙への出馬を決意し、上田が慰留するも、7月の再任からわずか4か月後の11月に退任した。杉野の退任後、旅行業については漸次縮小され、ギフト販売は2007年1月に終了している。埼玉高速鉄道に関する社内・社外での対立が大きく報じられる事はなくなったが、埼玉高速鉄道の経営再建は巨額の有利子債務のために難航し、2014年の事業再生ADRに至った。一方、2012年に「Saiho Railway Vision」 (SRV) と改称されたデジタルサイネージ広告の提供、サッカー試合開催日や大型イベント開催時などでの歩行者道路飲食販売など、杉野時代に開始されたサービスの一部はその後も継続されている。 |
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== 注釈 == |
== 注釈 == |
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{{multimedia|埼玉高速鉄道の画像}} |
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{{commonscat|Saitama Railway}} |
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*[[東京地下鉄]] |
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*[[国際興業]] |
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*[[東武鉄道]] |
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*[[西武鉄道]] |
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*[[埼玉りそな銀行]] |
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*[[武州鉄道]] |
*[[武州鉄道]] |
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*[[森谷真弓]] - 車内アナウンスを担当 |
*[[森谷真弓]] - 車内アナウンスを担当 |
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*[[鈴木あきえ]] - CM出演歴あり |
*[[鈴木あきえ]] - CM出演歴あり |
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*[[東葉高速鉄道]] |
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== 外部リンク == |
== 外部リンク == |
2020年2月24日 (月) 06:12時点における版
本社が併設されている浦和美園駅。 | |
種類 | 株式会社 |
---|---|
市場情報 | 非上場 |
略称 | SR、埼玉高速 |
本社所在地 |
日本 〒336-0967 埼玉県さいたま市緑区美園4丁目12番地 北緯35度53分37.82秒 東経139度43分39.67秒 / 北緯35.8938389度 東経139.7276861度座標: 北緯35度53分37.82秒 東経139度43分39.67秒 / 北緯35.8938389度 東経139.7276861度 |
設立 | 1992年(平成4年)3月25日 |
業種 | 陸運業 |
法人番号 | 3030001003005 |
事業内容 | 旅客鉄道事業 他 |
代表者 | 代表取締役社長 荻野 洋 |
資本金 | 1億円(2017年3月31日現在)[1] |
売上高 | 98億8百万円(2017年3月期)[1] |
営業利益 | 30億89百万円(2017年3月期)[1] |
経常利益 | 24億65百万円(2017年3月期)[1] |
純利益 | 26億69百万円(2017年3月期)[1] |
純資産 | 85億7百万円(2017年3月31日現在)[1] |
総資産 | 706億42百万円(2017年3月31日現在)[1] |
従業員数 | 243人(2009年4月1日現在) |
決算期 | 3月31日 |
主要株主 |
埼玉県 49.30% 川口市 20.28% 東京地下鉄 15.60% さいたま市 7.00% 埼玉りそな銀行 0.99% 日本政策投資銀行 東武鉄道 西武鉄道 国際興業 (2016年3月31日現在) |
関係する人物 |
杉野正(前代表取締役社長) 土屋義彦 |
外部リンク | https://www.s-rail.co.jp/ |
埼玉高速鉄道株式会社(さいたまこうそくてつどう、英: Saitama Railway Corporation)は、埼玉県川口市及びその周辺で埼玉高速鉄道線(埼玉スタジアム線)を運営する第三セクター方式の鉄道会社。通称はSR[2]。本社は浦和美園駅構内に設置。
「高速鉄道」とあるが、新幹線のような高速鉄道ではなく「都市高速鉄道」を意味する[3]。
概要
埼玉県と帝都高速度交通営団、国際興業や東武鉄道、西武鉄道、協和埼玉銀行、沿線自治体の川口市、浦和市、鳩ヶ谷市が出資して1992年3月に設立された、第三セクター鉄道事業者である。軌道・駅舎の大部分が地下にあり、日本地下鉄協会では民営・準公営(第3セクター)の地下鉄事業者の一つとしている[4]。
当初は2006年の開業を予定していたが、浦和美園駅付近で当時建設中だった埼玉スタジアム2002が2002 FIFAワールドカップの開催会場の一つに決定したことを受けて工期が短縮された。
開業当初より、東京メトロ南北線を経て、東急目黒線と相互直通運転を行っている。また、臨時列車では一時期、日吉駅から先の東急東横線を介し、横浜高速鉄道みなとみらい線の元町・中華街駅まで直通運転を行っていた(みなとみらい号を参照)。2006年9月25日より直通相手先の東急目黒線で急行列車の運行が開始されたが、その後も埼玉高速鉄道線内では全列車が各駅停車での運転となっている。ただし埼玉高速鉄道線の活性化の一環として、優等列車の運転が埼玉高速鉄道延伸検討委員会などで検討されている[5]。
東急東横線複々線化事業に伴い、2008年6月22日に東急目黒線が延伸され、直通運転区間も日吉駅まで延長された。
2022年度上期からの8両編成列車運行に向けて2019年4月に信号設備及びホームドアの増設などの工事を着工すると2019年3月26日に発表した[6]。
埼玉高速鉄道線は、かつての武州鉄道をなぞるように岩槻駅を経由し蓮田駅までの延伸も予定されている。この区間については2000年の運輸政策審議会答申第18号において「2015年までに開業することが適当な路線」として示されているが、採算性の問題が解消されず、2018年現在でも延伸区間は未着工である。2012年10月1日、さいたま市の清水勇人市長は「(2012年から見て)おおむね5年後の事業着手」を発表し、これを報じた日本経済新聞の記事は延伸区間の開業が2025年頃になるという見通しを伝えた[7]。
開業後は当初の見込みを大きく下回る輸送人員に留まった[注釈 1]。このため建設費の償還にも支障が出る恐れが生じ、埼玉県庁や沿線各市による協議が続けられていたが、沿線での宅地開発進行による乗客の増加[注釈 2]、上田清司が立ち上げた埼玉高速鉄道延伸検討委員会の成果により、2003年度には借入金への支払利息と減価償却費を除く基礎的収支が開業後初の黒字となった。
さらに経営再建を進めるため、2004年にしなの鉄道の経営で辣腕を振るった杉野正を上田自ら社長に招聘し、旅行業への進出やギフト販売(2007年1月末日をもって終了)など副業にも乗り出した。しかし、杉野は自民党神奈川県連の推薦を受け、2007年の神奈川県知事選挙に立候補するため2006年11月16日の臨時取締役会を最後に退任した。その後、加藤吉泰副社長が代表取締役も兼ねてとしてつなぎを務めてきたが、2007年1月17日の株主総会で近藤彰男が代表取締役社長に就任した。その後、2014年6月には東日本旅客鉄道出身の荻野洋が社長に就任している[注釈 3][8][9]。
2009年度以降は償却前純損益が黒字で推移していたが、総建設費2587億円、うち有利子負債額1575億円[注釈 4]という巨額の負担に対する償還のため、償却後の営業損益は2014年度まで15年連続赤字であった。これを見て同社の大株主である埼玉県は抜本的な経営再建に着手し、金融機関の債権総額440億円の9割以上に当たる417億円に対し川口市やさいたま市と協調した第三セクター等改革推進債発行による損失補填、および埼玉県自体が持つ債権244億円の半額を超える139億円のデットエクイティスワップ (DES) による株式化により、埼玉高速鉄道の債務額を2014年3月末時点の1183億円から578億円減の605億円へと2015年3月末時点でほぼ半減させ、残る債務の返済についても最大債権者の鉄道建設・運輸施設整備支援機構の分を含めた返済繰り延べを実施する事業再生ADR(裁判外紛争解決)の実施を2014年9月に発表した[10][11]。これにより埼玉高速鉄道の経営は改善し、2015年度に初めて償却後純損益が黒字となった[12]。
営業収益 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 | 繰越利益剰余金 | 有利子負債残高 | 純資産 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
2000年度 | 1億1000万円 | ||||||
2001年度 | 51億4000万円 | △51億8000万円 | △88億2000万円 | ||||
2002年度 | 58億1000万円 | △53億3000万円 | △90億4000万円 | ||||
2003年度 | 62億4000万円 | △42億3000万円 | △70億円 | ||||
2004年度 | 66億7000万円 | △35億7000万円 | △62億8000万円 | ||||
2005年度 | 69億円 | △29億8000万円 | △52億8000万円 | ||||
2006年度 | 74億9000万円 | △21億4000万円 | △45億円 | ||||
2007年度 | 79億3000万円 | △18億5000万円 | △39億8000万円 | ||||
2008年度 | 81億5000万円 | △18億8000万円 | △38億8000万円 | 1455億円 | 313億9032万5000円 | ||
2009年度 | 80億6000万円 | △18億8359万1000円 | △44億4801万3000円 | △36億6812万1000円 | 1374億円 | 288億3710万4000円 | |
2010年度 | 81億3000万円 | △18億3588万7000円 | △41億1677万7000円 | △41億3465万7000円 | 1275億円 | 287億8140万2000円 | |
2011年度 | 80億5400万円 | △18億7000万円 | △39億3600万円 | △39億4300万円 | △631億1457万7000円 | 1248億7100万円 | 288億4607万4000円 |
2012年度 | 83億7823万2000円 | △16億4930万9000円 | △35億9531万7000円 | △36億616万4000円 | △667億2074万2000円 | 1210億7300万円 | 292億8692万8000円 |
2013年度 | 87億 | 800万円△10億6000万円 | △28億6769万7000円 | △29億1499万5000円 | △696億3573万8000円 | 1161億8500万円 | 303億1390万4000円 |
2014年度 | 89億3931万3000円 | △5億459万2000円 | △21億6455万4000円 | △443億1935万8000円 | 0円 | 584億6000万円 | 56億7352万3000円 |
2015年度 | 94億3806万2000円 | 22億4382万2000円 | 15億1603万1000円 | 20億5636万2000円 | 20億5636万2000円 | 572億2400万円 | 58億3770万6000円 |
2016年度 | 98億0802万6000円 | 30億8909万2000円 | 24億6514万8000円 | 26億6992万4000円 | 47億2628万7000円 | 559億4800万円 | 85億763万1000円 |
2017年度 | 102億4054万2000円 | 34億7625万8000円 | 29億6720万6000円 | 32億2982万4000円 | 79億5611万1000円 | 513億余り | 117億3745万6000円 |
歴史
- 1992年(平成4年)3月25日 設立。
- 2001年(平成13年)3月28日 埼玉高速鉄道線開業。同時に地下鉄南北線、東急目黒線との直通運転を開始。
- 2007年(平成19年)3月18日 ICカードPASMOを導入。Suicaとも相互利用開始。
- 2008年(平成20年)
- 2013年(平成25年)3月23日 交通系ICカード全国相互利用サービス開始で、TOICA、ICOCA、Kitaca、manaca、PiTaPa、nimoca、はやかけん、SUGOCAが利用可能になる。
- 2015年(平成27年)1月29日 事業再生ADR(裁判外紛争解決手続)成立[13]。
路線
ワンマン運転実施のために各駅にはホームドア(扶桑電機工業製)が設けられている。中間駅には待避線がないが、利用者の増加を図るために、埼玉高速鉄道延伸検討委員会において優等列車の運転の検討も行われており、鳩ヶ谷駅に待避線を設置する計画がある[5]。
車両
自社車両
直通先所有車両
東京地下鉄
東急電鉄
なお、東京都交通局6300形電車は通常時は勿論、事故や車両トラブル、ダイヤ乱れがあっても南北線・埼玉高速鉄道線の麻布十番駅 - 浦和美園駅間には乗り入れないが、試験のために浦和美園駅まで非営業列車であるものの走行入線記録があり、これらと並んでいる車両のパスネットも発売されている。
運賃・乗車券
大人普通旅客運賃(小児半額・10円未満切り上げ)。2019年(令和元年)10月1日改定。
開業時から初乗り運賃は210円であった。関東の地下鉄では横浜市営地下鉄に匹敵する値段であり、全体的にも日本の普通鉄道としては高額の部類に入る。開業時では5年毎の運賃値上げも計画されていたが、2003年度に借入金への支払利息と減価償却費を除く基礎的収支が黒字となったことから、5周年にあたる2006年3月や、10周年にあたる2011年3月も値上げは実施されていなかった。
初めて運賃を値上げしたのは、消費税の税率が5%から8%へ引き上げられた2014年4月1日であるが、1円単位の運賃は導入されず、初乗り運賃も据え置かれた[14]。2019年10月1日の改定時も初乗り運賃は据え置かれた。
キロ程 | 運賃 | 通勤定期 | 通学1月 |
---|---|---|---|
初乗り3km | 210 | 8610 | 5130 |
4 - 5 | 270 | 10650 | 6600 |
6 - 7 | 310 | 12300 | 7580 |
8 - 9 | 350 | 13940 | 8560 |
10 - 11 | 400 | 15580 | 9530 |
12 - 13 | 440 | 17220 | 10150 |
14 - 15 | 480 | 18850 | 11490 |
なお、東急全線・東京都交通局・横浜高速・京王・小田急等・東京メトロ以外、連絡普通乗車券や往復乗車券は発売されていないため、PASMOやSuicaといったIC乗車カードでの乗車でない場合は、下車駅で精算が必要である。
2007年から、PASMOおよびSuicaが利用可能になっているが、2013年3月23日より、交通系ICカード全国相互利用サービス開始で、TOICA、ICOCAなども利用可能になった。
回数券
他の私鉄や地下鉄同様に金額式の「普通回数券」(11枚綴り)、平日日中と土休日終日利用できる「時差回数券」(12枚綴り)、土休日専用の「土・休日割引回数券」(14枚綴り)が発売されているほか、関東の私鉄では珍しく土休日用に限り7枚綴りのハーフ回数券「7枚土・休日割引回数券」も発売されている[15]。
IC定期券
埼玉高速鉄道では、2002年3月28日よりIC定期券を発売していた。そのため、各駅の自動改札機にはIC定期券をかざすため、カードリーダ/ライタ (R/W) が取り付けられていた。システムはJR東日本のSuicaと同様、FeliCaを採用した交通サイバネ規格に準じたものであり、改札機のR/WもSuicaと同仕様のものが設置されていた。カード裏面のID番号の頭2文字のアルファベットはSR。
これは同社の利用活性化運動の一環として、また2002年には浦和美園駅が最寄りの埼玉スタジアム2002が開催会場の一つとなったFIFAワールドカップの観客輸送のため、東川口駅でのJR武蔵野線との乗り換えの利便を図る目的で、Suicaとの相互乗り入れを目論んで導入された。しかし、JR東日本側は「運賃処理システム準備中」を理由に時期尚早と判断した。そのため、PASMOとSuicaの相互利用開始までの5年間は、まったく互換性のない鉄道IC定期券として運用されていた。またその間のIC定期券は、東京メトロ南北線など他の鉄道事業者との連絡定期券としての利用もできないため、連絡定期券を利用する場合は、磁気定期券を利用せざるを得ないという制限を強いられていた。このほか、ストアードフェア(チャージ)の機能も有していなかったため、乗り越しの際の自動精算や、定期券以外のプリペイド式ICカードの発売も行われなかった。
このIC定期券は、2007年3月18日に運用が開始されたPASMO導入準備のため、2006年9月10日で新規の定期券の発売を終了した。さらに、2006年11月20日以降は自動改札機での使用、自動発売機での継続定期券の発売が停止されたが、有人通路での使用は引き続き可能としていたほか、窓口で申し込みをすれば継続定期券の発行も可能であった。しかし、PASMO導入後は、PASMO用に新たに設置し直された自動改札機のR/Wでの使用はできず、利用者は一旦IC定期券を返却(または磁気定期券に交換)したうえ、新たにPASMO定期券を購入する必要が生じた。
2018年3月17日発売分より通学定期券が約2割値下げされた。
割引乗車券
赤羽岩淵駅では取扱って無いので他駅で差額精算の上で購入する形になる。
SR東京メトロパス
2008年4月1日から発売を開始。発売額は埼玉高速鉄道の各駅から赤羽岩淵駅までの片道普通運賃を2割引きして2倍した額に、東京地下鉄一日乗車券の発売額(710円)を合算した額とされていたが、2015年に600円に値下げされ、効力も磁気式に限り2016年に使用開始から24時間となっているが、「SR東京メトロパス」の効力は発売当日限りで変更はない。
私鉄+東京メトロの組み合わせでのメトロパスの発売は小田急電鉄、東武鉄道、東急電鉄に続き4社目(東葉高速鉄道も同日に「東葉東京メトロパス」を発売開始)。
SRシネマきっぷ
2014年5月1日から発売を開始。埼玉高速鉄道の各駅から浦和美園駅までの片道普通運賃を3割引き(学生、シニアは5割引き)して2倍した額に、イオンシネマ浦和美園の映画鑑賞券を合算した額とされており、特典としてミニポップコーン券も付与されている。
当初は9月30日までの期間限定発売とされたが、10月1日よりイオンモール浦和美園の指定店舗で利用できるソフトドリンクサービス券を特典として付与した上で、通年販売とされた。
SR一日乗車券
土休日と年末年始と埼玉県民の日に発売される。全線全駅が乗降自由で、販売額は680円だったが令和元年10月からは580円に値下げされた[16]。
SR往復割引乗車券
特定日に販売される。
- 南鳩ヶ谷駅:川口オートレース場の開催日に発売される往復運賃券。埼玉高速鉄道の各駅からの運賃が3割引。以前は、隣駅である川口元郷駅および鳩ヶ谷駅間の乗車が対象で、販売額は100円であった。
- 戸塚安行駅:川口緑化センターのイベント時に発売される往復乗車券。埼玉高速鉄道の各駅からの運賃が3割引。2014年現在は発売されてない。
しらこばと往復割引セット乗車券
しらこばと水上公園へのバスや入場券付きの往復割引切符。鉄道3割引、バス1割引、入場券100円引(小中学生は50円引)で、さらにデイリーヤマザキ50円引券2枚と遊具レンタル代100円引券が付く。中学生用もある。夏期のみ発売[17]。
「埼玉県民の日」一日乗車券
11月14日の埼玉県民の日に発売される。2011年度以降はSR一日乗車券と同一の割引乗車券として販売されている。
2010年度以前のフリー区間は赤羽岩淵を除く埼玉県内であり、発売額は450円(学生350円、小児230円)であった。
発売額
2020年2月現在(「しらこばと往復割引セット乗車券」は2019年夏時点)。大人用の発売額。単位は円[18]。
キロ程 | SRメトロ | シネマ | しらこばと | しらこばと(中学) |
---|---|---|---|---|
初乗り3km | 800 | 1600 | 1300 | 840 |
4 - 5 | 880 | 1680 | 1380 | 920 |
6 - 7 | 940 | 1800 | 1500 | 1040 |
8 - 9 | 1000 | 1800 | 1500 | 1040 |
10 - 11 | 1060 | 1860 | 1560 | 1100 |
12 - 13 | 1120 | 1920 | 1620 | 1160 |
14 - 15 | 1180 | 1980 | 1660 | 1200 |
単独購入 | 600 | 1800 | 620 | 160 |
その他
2001年の開業時から2008年までパスネットを導入していた。カードに印字される符丁はSRだった。同社パスネットの中には浦和レッドダイヤモンズや大宮アルディージャの選手集合写真を使った特製カードもあった。
臨時列車「みなとみらい号」運転時に限り埼玉みなとみらい往復フリー切符を発売していた。
二次交通への取り組み
駐輪場シェア
浦和美園駅構内の空きスペースを皮切りに2018年10月、駐輪場シェアサービスを開始した。アイキューソフィア(東京都新宿区)のシステムを利用する[19]。
パーク&ライド社会実験
2006年9月19日から11月30日にかけての平日に、国土交通省関東地方整備局などが埼玉高速鉄道の4駅(浦和美園駅・戸塚安行駅・鳩ヶ谷駅・川口元郷駅)周辺の商業施設の駐車場を活用したパーク&ライドの社会実験が実施された。インターネットを使って携帯電話やカーナビゲーションなどに駐車場の空車情報や都心への道路の混雑状況などの情報を送り、実験参加者に駐車場に車を停めて電車を利用するかどうかを判断してもらい、自家用車と電車の利用状況の関係を検証する目的のものであった。
杉野正の経営改革
2004年7月1日に代表取締役社長に就任した杉野正は、しなの鉄道時代に「信濃のカルロス・ゴーン」とも呼ばれたほどコスト削減の手腕に評価が高く、その実力に期待が集まった。埼玉高速鉄道に転じた杉野は早速、契約関係の見直しなどによって3割のコスト削減を目指し、実現した場合にはそのうち1割分を社員に還元するなどの独特の案を発表した。
収入増にも力を入れ、以前在籍していたエイチ・アイ・エスとのパイプを活かして旅行業に進出したり、ギフト販売を行うなど副業に乗り出したりした。また、浦和美園駅の北方にある車両基地の東側社有地に整備された埼玉スタジアム2002への歩行者専用道路で飲食物を販売したり、駅構内の空きスペースに喫茶店や健康施設などをテナントとして誘致したりするなど、資産の有効活用などで成果をあげた。車内および駅構内への液晶テレビ(一部はプロジェクター)設置による動画(デジタルサイネージ)広告として2006年に開始した「SaiNet Vision」も、しなの鉄道時代に杉野が発案し成功したものの流用である[注釈 5]。
一方で、自社線内の減便を中心とするダイヤ改正を、就任わずか3か月後の2004年10月1日に行うと発表(その後撤回)したり、東京地下鉄からの出向社員に対する大幅な給与削減案で東京地下鉄側を刺激したりするといった手法は、東京地下鉄側の態度を硬化させ、両者の関係を悪化させる事態となった。この給与削減案は、該当する社員らの強い反発で白紙撤回、杉野が謝罪するという異例の事態で収束を見た。このような展開となった理由は、当該社員らが運行の中枢を担う職務を行っており、案に反発した複数の社員が辞職を申し出たことで、列車の運行が不可能になる可能性があったためである。この結果、杉野は若手を育成する方針に転換した。
最終的に杉野は2007年の神奈川県知事選挙への出馬を決意し、上田が慰留するも、7月の再任からわずか4か月後の11月に退任した。杉野の退任後、旅行業については漸次縮小され、ギフト販売は2007年1月に終了している。埼玉高速鉄道に関する社内・社外での対立が大きく報じられる事はなくなったが、埼玉高速鉄道の経営再建は巨額の有利子債務のために難航し、2014年の事業再生ADRに至った。一方、2012年に「Saiho Railway Vision」 (SRV) と改称されたデジタルサイネージ広告の提供、サッカー試合開催日や大型イベント開催時などでの歩行者道路飲食販売など、杉野時代に開始されたサービスの一部はその後も継続されている。
注釈
- ^ 開業直後の時点で、乗車人員は目標の1日10万5000人に対して実数は3分の1に満たない3万4000人であった。
- ^ 2012年2月2日に開催された「地下鉄7号線延伸検討委員会」第5回会議の参考資料-a、「埼玉高速鉄道線沿線の人口推移 (PDF) 」によると、駅から半径1.5km圏内の人口は2001年度からの10年間で21万9410人から25万2394人へと3万2984人(15.0%)増加し、埼玉高速鉄道の1日当たり乗車人員は2001年度の4万7000人から2011年度4-9月には8万5600人、3万8600人(82.1%)増となった。ただし、これでも埼玉県などによる予測値よりは低い。
- ^ 荻野は1945年、埼玉県生まれ。東京大学卒業後に日本国有鉄道(国鉄)へ入社し、国鉄分割民営化後のJR東日本で本社広報部長、盛岡ターミナルビル社長、盛岡支社支社長(同社取締役)となり、その後は日本レストランエンタプライズ社長や日本ホテル会長などJR東日本系列企業で代表取締役を務めた。
- ^ 建設費の内訳では工事費が2370億円で9割以上を占め、残りは車両費等127億円、建設利息70億円となっていた。出典:埼玉県、2017。
- ^ 駅や車両などの鉄道施設へのデジタルサイネージは2002年にJR東日本がトレインチャンネルで導入していたが、東京地下鉄のTokyo Metro ビジョンはまだ始まっていなかった。「SaiNet Vision」は南北線や東急目黒線の区間内でも見られたため、東京地下鉄では自社サービスに先駆けて埼玉高速鉄道の車両でデジタルサイネージサービスの提供がなされた
出典
- ^ a b c d e f g “第26期決算公告” (PDF). 埼玉高速鉄道株式会社. 2017年11月20日閲覧。
- ^ 『埼玉新聞』 2017年8月3日朝刊1面
- ^ “鉄道トリビア (84) あんまり速くないのに「高速鉄道」ってどうして?”. マイナビニュース. (2011年11月29日) 2016年8月29日閲覧。
- ^ 日本の地下鉄 - 日本地下鉄協会
- ^ a b 埼玉高速鉄道延伸検討委員会
- ^ 埼玉高速鉄道 埼玉スタジアム線 8両編成列車を運行します! 2022年度上期の運行に向けて工事を開始いたします! 〜ご利用のお客さまのために、地域のために、輸送力増強〜 - 埼玉高速鉄道、2019年3月26日
- ^ 日本経済新聞2012年10月2日付記事 「地下鉄7号線延伸、事業着手5年後に延期 さいたま市発表」、2013年1月4日閲覧
- ^ “北上川リバーカルチャーアソシエーション(北上川RCA)「国際文化交流フォーラム」開催案内(2017年2月26日開催)” (PDF). 2018年3月25日閲覧。
- ^ “みその pick up 『「美園」の秘めた可能性を、「付加価値」として魅せていきたい』、2017年3月14日付”. みその出版「美園人」. 2018年3月25日閲覧。
- ^ 埼玉高速鉄道の健全化急ぐ 県、事業再生ADRを発表 - 日本経済新聞、2014年9月13日付
- ^ 埼玉高速鉄道の経営再構築 - 埼玉県、2017年9月27日掲載
- ^ 開業以来、初の黒字…埼玉高速鉄道、純利益20億円 経営再建へ一歩 - 埼玉新聞、2016年6月30日
- ^ 事業再生ADR手続きの成立について - 埼玉高速鉄道
- ^ 旅客運賃の認可及び改定について - 埼玉高速鉄道、2014年3月6日
- ^ 回数券 - 埼玉高速鉄道、2020年2月19日閲覧
- ^ 割引乗車券の運賃改定について〜令和元年10月1日発売分から〜 - 埼玉高速鉄道、2019年9月25日
- ^ 夏の定番!おとくなきっぷでしらこばと水上公園へ行こう! - 埼玉高速鉄道、2020年2月19日閲覧
- ^ おとくなきっぷのご紹介 - 埼玉高速鉄道、2020年2月19日閲覧
- ^ 埼玉高速鉄道が駐輪場シェアサービス産経新聞ニュース(2018年10月5日)2018年10月26日閲覧。
関連項目
外部リンク
- 埼玉高速鉄道 埼玉スタジアム線 - 公式サイト
- 埼玉高速鉄道沿線ポータルサイト えすあーる - 沿線情報サイト
- 埼玉高速鉄道【公式】 (@srail_info) - X(旧Twitter)
- 埼玉高速鉄道株式会社 (srail.jp) - Facebook