コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

「ジャンパー (衣服)」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
出典をもとに全面改訂 / 2014年3月より3年以上出典明示のない文章を全除去(-出典の明記)/ 出典付記する場合はこの版の直前版を確認してください。
1行目: 1行目:
{{Redirect|ブルゾン|イタリアの歌手|レナート・ブルゾン|日本の女性タレント|ブルゾンちえみ}}
{{Redirect|ブルゾン|イタリアの歌手|レナート・ブルゾン|日本の女性タレント|ブルゾンちえみ}}
'''ジャンパー'''({{lang-en-short|jumper}})は、元々は主に運転手、水夫などの職種の者が着用した上着丈の[[ジャケット]]や[[シャツ]]の呼称{{R|ニッポニカ}}、または[[エスキモー]]が着用したフード付き毛皮ジャケット{{R|ニッポニカ}}、または胴体部分とスカート部分が一体化した上着であるジャンパースカートを指す単語である<ref name="ニッポニカ">{{Cite web2 |url=https://kotobank.jp/word/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%91%E3%83%BC-4403#E6.97.A5.E6.9C.AC.E5.A4.A7.E7.99.BE.E7.A7.91.E5.85.A8.E6.9B.B8.28.E3.83.8B.E3.83.83.E3.83.9D.E3.83.8B.E3.82.AB.29 |title=ジャンパー じゃんぱー jumper |publisher=[[コトバンク]] |author=[[日本大百科全書|日本大百科全書(ニッポニカ)]] |accessdate=2018年6月4日 }}</ref>。
{{出典の明記|date=2014年3月}}
'''ジャンパー'''({{lang-en-short|jumper}})は、総じて丈の短い[[上着]]のこと<ref name="webilo-jumper">[http://www.weblio.jp/content/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%91%E3%83%BC ジャンパーとは - 短編小説作品名 Weblio辞書]</ref>。日本の[[大阪府|大阪]]や[[茨城県|茨城]]では「ジャン'''バ'''ー」と呼ばれることも多い<ref name="webilo-jumber">[http://www.weblio.jp/content/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%BC ジャンバーとは - 茨城弁 Weblio辞書]</ref>。英語、フランス語のブルゾン({{lang-en-short|blouson}}、{{lang-fr-short|blouson}})にあたる<ref name="webilo-blouson">[http://www.weblio.jp/content/%E3%83%96%E3%83%AB%E3%82%BE%E3%83%B3 ブルゾンとは - 外国人名の読み方 Weblio辞書]</ref><ref name="webilo-blousonjacket">[http://www.weblio.jp/content/%E3%83%96%E3%83%AB%E3%82%BE%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88?dictCode=FSHYG ブルゾンジャケットとは - アパレル用語 Weblio辞書]</ref>。なお、英語でジャンパー({{lang-en-short|jumper}})とは[[セーター]]や[[エプロン]]のことである。


== 概要 ==
== ジャンパーの原型 ==
英語では作業員用をジャケットまたはジップアップジャケット({{lang-en|a (zip-up) jacket}}<ref name=プログレッシブ>{{Cite book|和書 | url=https://kotobank.jp/jeword/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%91%E3%83%BC |title=ジャンパー【ジャンパー】 |publisher=[[コトバンク]] |author=[[プログレッシブ (辞典)|小学館プログレッシブ和英中辞典(第3版)]] |date=1997年11月 |isbn=978-4095102030 }}</ref>)、スポーツ用を[[ウィンドブレーカー]]({{lang-en|a windbreaker}}{{R|プログレッシブ}})としているほか、[[アメリカ英語]]では単にジャンパーと言えば[[ジャンパースカート]]({{Lang-en|a jumper}}{{R|プログレッシブ}})の略であり、[[イギリス英語]]ではジャンパースカートを指す単語は[[ピナフォア|ピナフォアドレス]]({{Lang-en|a pinafore dress}}{{R|プログレッシブ}})である。
現在のジャンパーの原型となったのは[[ハリントンジャケット]]と呼ばれる上着である。典型的なデザインは[[ボタン (服飾)|ボタン]]留めもしくは[[線ファスナー|ファスナー]]方式の前開き、長袖で袖口にはボタンやゴム編みが付けられている。材料は[[木綿|コットン]]、[[麻]]、[[ウール]]、[[皮革|革]]、[[化学繊維]]など多岐にわたるが、比較的軽くて薄い素材が使用されたものが多い。


転じて、現代においてはゆったりとした活動的な上着全般、遊び着、仕事着、作業着、運動着、防寒着などを指して用いられる<ref name=ブリタニカ>{{Cite web2 |url=https://kotobank.jp/word/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%91%E3%83%BC-4403#E3.83.96.E3.83.AA.E3.82.BF.E3.83.8B.E3.82.AB.E5.9B.BD.E9.9A.9B.E5.A4.A7.E7.99.BE.E7.A7.91.E4.BA.8B.E5.85.B8.20.E5.B0.8F.E9.A0.85.E7.9B.AE.E4.BA.8B.E5.85.B8 |title=ジャンパー jumper |publisher=[[コトバンク]] |author=[[ブリタニカ国際大百科事典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典]] |accessdate=2018年6月4日 }}</ref>。また、作業着タイプのジャンパーの裾にたるみを入れて絞ったもの、およびジャンパーの中でもファッション性の高いものを指して[[ブルゾン]]({{Lang-fr-short|blouson}})と呼ぶ{{R|ニッポニカ|ブリタニカ|マイペディア}}。
元は仕事着を指す語句であったが、現在はスポーツウェア、レジャーウェア、普段着など広範囲に用いられる。

現代では丈は腰程度までの上着で前をファスナーやボタンで留めるもの、またはプルオーバータイプ、袖なしのもの、および短い袖のついた胴着をもジャンパーに含まれる<ref name=マイペディア>{{Cite web2 |url=https://kotobank.jp/word/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%91%E3%83%BC-4403#E7.99.BE.E7.A7.91.E4.BA.8B.E5.85.B8.E3.83.9E.E3.82.A4.E3.83.9A.E3.83.87.E3.82.A3.E3.82.A2 |title=ジャンパー |publisher=[[コトバンク]] |author=[[百科事典マイペディア|マイペディア]] |accessdate=2018年6月4日 }}</ref>。

== 歴史 ==
[[17世紀]]頃に存在した{{仮リンク|カートル|en|kirtle}}という衣服が部位ごとに[[ジャケット]]、[[ボディス]]、[[チュニック]]などといった別衣類として分かれ、そのうちジャケットを特に指して{{仮リンク|ジュープ|en|Jupe (jacket)}}と呼称していたものがジャンプに変化し、更にジャンパーの呼称に変化したと考えられている{{R|ニッポニカ}}。また、別の資料によれば19世紀半ば頃の作業着から発展したとの説もある<ref>{{Cite web2 |url=https://kotobank.jp/word/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%91%E3%83%BC-4403#E7.99.BE.E7.A7.91.E4.BA.8B.E5.85.B8.E3.83.9E.E3.82.A4.E3.83.9A.E3.83.87.E3.82.A3.E3.82.A2 |title=ジャンパー【jumper】 |publisher=[[コトバンク]] |author=[[世界大百科事典|世界大百科事典 第2版]] |date=1936年 |accessdate=2018年6月4日 }}</ref>。

1920年代には[[婦人服]]の上に羽織る[[ブラウス]]の形でジャンパーの呼称を持つものが流行した{{R|ニッポニカ}}。


== 各種のジャンパー ==
* [[スウィングトップ]]
* [[ウインドブレーカー]]
* 革ジャン - '''革'''製の'''ジャン'''パー([[:en:Leather jacket]])を指す通称。広義には皮革製のジャンパー全般を指して呼ばれるが、狭義にはいわゆる「ライダースジャケット」を指す場合もある。
* [[ジージャン]]
* スタジアムジャンパー - 元はスポーツ選手が防寒用に[[スタジアム]]で[[ユニフォーム]]の上から着るジャンパーのこと(これもユニフォームの一つ)で、胸や背中にチームの名前やマークなどが印刷もしくは刺繍されているもの([[:en:Letterman (sports)]])。襟が短く、袖と身頃に別の色を用いる(多くは袖が白系統)ものが一般的。'''スタジャン'''と略される。
: スタジアムジャンパーという言葉は和製英語で、英語ではレタージャケット・レターマンジャケット・アワードジャケットなどと呼ばれる。近年は「グラウンドコート」などとも呼ばれることがある。ファンのためにレプリカが製作され販売されている(違いは材質と、個人名および背番号の有無。またサイズも、体格のいい選手向けと違って小さいものが用意されている)。
<!--* スタッフジャンパー - 元はイベントなどのスタッフが制服代わりに着用するジャンパーのこと。イベント名と「{{lang|en|STAFF}}」の文字が入れられ、関係者であることが一瞥して判別できるようになっている。--><!--要するに「スタッフ向けの軽作業用の上着」であり、リスト上のすべてのジャンパーに文字さえあれば成立するのでは?商業関係で使用されるウィンブレ状の上着であり、俗称や商品名としての使用例があるのは事実ですが。-->
* [[スカジャン]]
* [[タンカースジャケット]] - [[第二次世界大戦]]中に使用された軍装の一種。主に戦車兵が着用した事からタンカースと呼ばれる。[[映画]]『[[タクシードライバー (1976年の映画)|タクシードライバー]]』で主演の[[ロバート・デ・ニーロ]]が着用したのが有名な一例。
* [[ドカジャン]] - “'''ドカ'''タ([[土工|土方]])の'''ジャン'''パー”より。[[ブルーカラー|作業員]]が着用する防寒用のジャンパー全般を指す通称なので、色や形、素材などの定義はないが、[[鬼瓦権造]]が着ているようなキャブ・カストロコートかMA-1タイプのジャンパーを指すことが多い。
* [[ナイロン・アンチフリーズ]]
* [[フライトジャケット]]
* [[ライダースジャケット]] - モーターサイクルジャケット。[[オートバイ]]に乗る人向けの上着を指す通称。素材は革や防風フィルムを挟んだ[[ナイロン]]生地など、風を通さない生地が使われていることが多い。形は腕を伸ばす乗車姿勢をとったときにも手首が露出しないよう、袖丈に余裕をもたせていることが多い。
* [[ダウンジャケット]]
<gallery>
<gallery>
|ライダースジャケット・革ジャン
|ライダースジャケット・革ジャン
30行目: 21行目:


== 脚注 ==
== 脚注 ==
{{Reflist}}
<references/>


== 関連項目 ==
== 関連項目 ==
* [[ジャンパーカート]]
* [[スウィングップ]]
* [[ウインドブレーカー]]
* [[ジージャン]]
* [[スカジャン]]
* [[タンカースジャケット]]
* [[ドカジャン]]
* [[ナイロン・アンチフリーズ]]
* [[フライトジャケット]]
* [[ライダースジャケット]]
* [[ダウンジャケット]]

{{被服}}
{{被服}}



2018年6月4日 (月) 02:50時点における版

ジャンパー: jumper)は、元々は主に運転手、水夫などの職種の者が着用した上着丈のジャケットシャツの呼称[1]、またはエスキモーが着用したフード付き毛皮ジャケット[1]、または胴体部分とスカート部分が一体化した上着であるジャンパースカートを指す単語である[1]

概要

英語では作業員用をジャケットまたはジップアップジャケット(英語: a (zip-up) jacket[2])、スポーツ用をウィンドブレーカー英語: a windbreaker[2])としているほか、アメリカ英語では単にジャンパーと言えばジャンパースカート英語: a jumper[2])の略であり、イギリス英語ではジャンパースカートを指す単語はピナフォアドレス英語: a pinafore dress[2])である。

転じて、現代においてはゆったりとした活動的な上着全般、遊び着、仕事着、作業着、運動着、防寒着などを指して用いられる[3]。また、作業着タイプのジャンパーの裾にたるみを入れて絞ったもの、およびジャンパーの中でもファッション性の高いものを指してブルゾン: blouson)と呼ぶ[1][3][4]

現代では丈は腰程度までの上着で前をファスナーやボタンで留めるもの、またはプルオーバータイプ、袖なしのもの、および短い袖のついた胴着をもジャンパーに含まれる[4]

歴史

17世紀頃に存在したカートルという衣服が部位ごとにジャケットボディスチュニックなどといった別衣類として分かれ、そのうちジャケットを特に指してジュープ英語版と呼称していたものがジャンプに変化し、更にジャンパーの呼称に変化したと考えられている[1]。また、別の資料によれば19世紀半ば頃の作業着から発展したとの説もある[5]

1920年代には婦人服の上に羽織るブラウスの形でジャンパーの呼称を持つものが流行した[1]

脚注

  1. ^ a b c d e f 日本大百科全書(ニッポニカ). "ジャンパー じゃんぱー jumper". コトバンク. 2018年6月4日閲覧
  2. ^ a b c d 小学館プログレッシブ和英中辞典(第3版)ジャンパー【ジャンパー】コトバンク、1997年11月。ISBN 978-4095102030https://kotobank.jp/jeword/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%91%E3%83%BC 
  3. ^ a b ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典. "ジャンパー jumper". コトバンク. 2018年6月4日閲覧
  4. ^ a b マイペディア. "ジャンパー". コトバンク. 2018年6月4日閲覧
  5. ^ 世界大百科事典 第2版 (1936年). "ジャンパー【jumper】". コトバンク. 2018年6月4日閲覧

関連項目