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「節口綱」の版間の差分

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{{生物分類表
{{生物分類表
|fossil_range = {{Fossil range|earliest=505|467.3|0}}[[オルドビス紀]](ダリウィル期)– [[現世]]<ref name=Winneshiekia/><ref>[[カンブリア紀]]まで遡る節口類らしい[[生痕化石]]がある。後述参照。</ref>
|名称 = カブトガニ綱
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|下位分類 =
* カブトガニ目 [[w:Xiphosura|Xiphosura]]
* [[カブトガニ目]] [[w:Xiphosura|Xiphosura]]
* ウミサソリ目 [[w:Eurypterida|Eurypterida]] †(異説あり
* [[ウミサソリ目]] [[w:Eurypterida|Eurypterida]] †<br ><center ><small>(本文参照</small>
}}
}}
'''カブトガニ綱'''、'''節口綱'''(せっこうこう)、'''腿口綱'''(たいこうこう)、および'''メロストマ綱'''<ref name=":3">{{Cite web|url=https://kotobank.jp/word/%E8%85%BF%E5%8F%A3%E9%A1%9E-91114#E3.83.96.E3.83.AA.E3.82.BF.E3.83.8B.E3.82.AB.E5.9B.BD.E9.9A.9B.E5.A4.A7.E7.99.BE.E7.A7.91.E4.BA.8B.E5.85.B8.20.E5.B0.8F.E9.A0.85.E7.9B.AE.E4.BA.8B.E5.85.B8|title=腿口類(たいこうるい)とは - コトバンク|accessdate=2018-11-11|last=小項目事典|first=ブリタニカ国際大百科事典|website=コトバンク|language=ja-JP}}</ref> '''[[w:Merostomata|Merostomata]]''' は、[[鋏角亜門]]に属する[[節足動物]]の分類群の1つ。総称として'''節口類'''、'''腿口類'''<ref name=":3" />(merostome)がある。[[カブトガニ類]]と[[ウミサソリ|ウミサソリ類]]を含むグループを形成している。


学名「Merostomata」は[[ギリシャ語]]の「meros」([[太股|太もも]])と「stoma」([[口]])の合成である。これは本群の動物において、歩脚の基部が口器のように特殊化したことに由来する<ref>{{Cite web|url=http://muzeum.geology.cz/d.pl?item=70&l=e|title=Virtual museum - Merostomata (Merostomates)|accessdate=2018-11-18|website=muzeum.geology.cz}}</ref>。
'''カブトガニ綱'''(''Merostomata''、節口綱・剣尾綱・腿口綱)は、[[節足動物|節足動物門]][[鋏角亜門]]に属する分類群の名称。[[カブトガニ]]や[[ウミサソリ]]を含むグループを形成している。

== 用法 ==
1852年、「Merostomata」は[[ジェームズ・デーナ]]によって創設され、当時は[[カブトガニ類]]のみを含む分類群であった(Merostomata <small>Dana, 1852</small>)。1866年、[[w:Henry Woodward (geologist)|Henry Woodward]]はこの分類群に[[ウミサソリ]]類を追加して以降、節口類(Merostomata <small>Woodward, 1866</small>)は[[カブトガニ類]]と[[ウミサソリ]]類を含んだ分類群として広く流用されている。

しかし、[[ウミサソリ]]類が後に[[クモ綱|クモガタ類]]の[[姉妹群]]とされることに至り、この分類群は[[クモガタ類]]を除いた[[側系統群]]とされるか、もしくは[[ウミサソリ]]類を節口類から除外し、節口類(Merostomata <small>Dana, 1852</small>)を[[カブトガニ類]] Xiphosura の[[シノニム]]とみなし<ref name=":1">{{Cite journal|last=Lamsdell|first=James C.|date=2012-12-18|title=Revised systematics of Palaeozoic ‘horseshoe crabs’ and the myth of monophyletic Xiphosura|url=https://academic.oup.com/zoolinnean/article-abstract/167/1/1/2420794|journal=Zoological Journal of the Linnean Society|volume=167|issue=1|pages=1–27|language=en|doi=10.1111/j.1096-3642.2012.00874.x|issn=0024-4082}}</ref>、この分類群は破棄すべき<ref>{{Cite book|last=Tudge|first=Colin|title=The Variety of Life: A Survey and a Celebration of All the Creatures that Have Ever Lived|url=https://books.google.com/books?id=YW-2gnuU0L0C&pg=PA312|date=2002|publisher=Oxford University Press|language=en|isbn=9780198604266}}</ref>、などの見解がある。なお、この分類群の単系統性を支持する研究結果もある<ref name=":5" />。

本項目では、[[カブトガニ類]]と[[ウミサソリ]]類などを含む節口類について扱う。


== 特徴 ==
== 特徴 ==
<gallery mode="packed" heights="200">
カブトガニ綱は、現生ではカブトガニ類のみを含む群である。化石種は多く知られ、下部古生界の地層から多くの化石が見つかっている。大型種を含む海産の節足動物である。名前は前体部が広がって兜のようになっていることによる。
ファイル:Limulus anatomy 2.jpg|[[カブトガニ類]]の断面図
</gallery>
[[ファイル:Eurypterus anatomy.png|300px|サムネイル|右|[[ウミサソリ]]類[[ユーリプテルス]]の体制模式図]]
節口類は、現生では[[カブトガニ類]]のみを含む群であが、化石種は多く知られ、特に[[古生代]]の地層から多くの化石が見つかっている。大型種をも含む水生の[[節足動物]]である。


体は前体と後体、および尾節からなる。
体は前体(prosoma)と後体(opisthosoma)、および[[尾節]](telson)からなる<ref name=":0" />


前体部は[[頭胸部]]とも呼ばれその背面広がって背甲(carapace)を構成、背面には1対の[[複眼]]がある。面に1対の属肢である[[鋏角]]あり、先端は鋏となっている。触角やその他の口器はない。次には5対歩脚型附属肢あり、最初のものは[[触肢]]であるが、歩脚から形態上の区別はほぼない。両側の附属肢はその基部が正中線で接しており、基部の節は口器の役目をするように顎基(gnathobase)が発達するものが多い。
前体[[頭胸部]])は、背面広がって背甲(carapace)を構成する。通常背甲の背面にはそれぞれ1対の[[複眼]]と単眼がある。6対の[[付属肢]]([[関節肢]])は全て背甲の下面に備える。最初の1対の[[付属肢]]は[[鋏角]]あり、通常は短く、先端は[[はさみ (動物)|]]となっている。次5対歩脚型附属肢あり、最初のものは[[触肢]]であるが、歩脚から形態上の区別はほぼない<ref name=":0" />。両側の附属肢はその基部が正中線で接しており、基部の節は口器の役目をするように[[顎基]](gnathobase)をもつものが多い。全ての[[鋏角類]]と同様、[[触角]]と真の顎はない。


後体部は腹部であり、現生種では体節が互いに癒合しているが、化石種では体節が区別される例多い。腹面には附属肢があるが、鰭状となっているものが多い。節は鰭状また剣状
後体腹部)は9-13節によって構成され<ref name=":0">{{Cite journal|last=A.|first=Dunlop, Jason|last2=C.|first2=Lamsdell, James|title=Segmentation and tagmosis in Chelicerata|url=https://www.academia.edu/28212892/Segmentation_and_tagmosis_in_Chelicerata|journal=Arthropod Structure &amp; Development|volume=46|issue=3|language=en|issn=1467-8039}}</ref>、現生種を含んだカブトガニ亜目では体節が互いに癒合しているが、それ以外の化石種では体節が区別される例多い。腹面には附属肢があるが、鰭状や板状の蓋板(operculum)となっているものが多い。特に注目されるのは、往々にして退化的な「microtergite」("小さな体節")となる後体第1節(第7体節)である。この体節は外見上から完全に消失する例が多くその体節の付属肢も多くの場合で退化的である<ref name=":0" />。[[ウェインベルギナ]]はその例外で、第7体節の付属肢は前体のとほぼ一致な歩脚である<ref name=":0" />


[[尾節]]は発達しており、棘状(尾剣)またはへら状となる。
一般に歩脚で海底を這い回る動物であるが、腹部の鰓や鰭状になった足で遊泳を行うものもある。


一般に歩脚で海底を這い回る動物であるが、後体の鰭状付属肢や特殊化した遊泳脚で[[遊泳]]を行うものもある。
== 分類 ==
=== カブトガニ目 ===
化石はおよそ104種<ref>[https://wsc.nmbe.ch/resources/fossils/Fossils18.5.pdf Dunlop, J. A., Penney, D. & Jekel, D. 2015. A summary list of fossil spiders and their relatives.]</ref>、現生は2属(3属)4種のみが生存している[[カブトガニ]]の仲間のグループ。日本で知られているカブトガニ ''Tachypleus tridentatus'' よりもアメリカカブトガニ ''Limulus polyphemus'' のほうが個体数が多く生態もよく知られている。大部分は[[メキシコ]]の北岸、[[大西洋]]側の浅瀬に生息している。体は硬い甲羅で覆われており、二つの大きな複眼と、三つないし二つの小さな単眼を前体部の甲羅上に持つ。腹側には歩行、遊泳、捕食に用いる6対12本の付属肢を持ち、先端が[[はさみ (動物)|鋏]]になっているものが多い。後体部の腹側にある6対の鰭状の付属肢は呼吸と泳ぐために用いられる。現生種はさかさまの状態でも泳ぐことができ、海底の虫や[[軟体動物]]を探して捕食している。それ以外では小さな魚や[[甲殻類]]もえさとする。
* [[カブトガニ目]] Xiphosura
** カブトガニ亜目 Xiphosurida
*** カブトガニ下目 Limulina
**** カブトガニ科 Limulidae
***** アメリカカブトガニ属 Limulus
****** [[アメリカカブトガニ]] ''L. polyphemus'' ([[:en:Horseshoe crab]])
***** カブトガニ属 Tachypleus
****** [[カブトガニ]] ''T. tridentatus''
****** [[ミナミカブトガニ]] ''T. gigas''
***** Carcinoscorpius属
****** [[マルオカブトガニ]] ''C. rotundicauda''
*****Rolfeia属†
*****Paleolimulus属†
*****Xaniopyramis属†
*****Austrolimulus属†
***Bellinurina下目†
*****Elleria属†
*****Euproops属†
*****Bellinurus属†
** Synziphosurida亜目†
*****Bunodes属†
*****Kasibelinurus属†
*****Limuloides属
*****Pseudoniscus属†
*****Weinbergina属†


{| class="wikitable" style="margin:1em auto 1em auto"
=== ウミサソリ目 ===
|+各種の節口類と他の[[鋏角類]]の付属肢構成<ref name=":0" />
[[ウミサソリ]]はかつて地球上で繁栄した[[絶滅種]]で、3mを超える大きさにまで成長した種がある地球史上最も巨大な節足動物のグループである。海中および淡水に生息し、[[オルドビス紀]]から[[ペルム紀]]まで繁栄した。化石から、海中からだんだんと淡水へと生息域を広めていったことがわかっている。見た目は[[サソリ]]を大きくしたように見え、サソリがこの類の直接の子孫との説もあるが、疑問を呈する向きもある。カブトガニ綱に含める体系が伝統的で、近年から[[クモ綱]]の姉妹群とする系統が流用される。
|-
ステュロヌルス亜目は匍匐生活(主に水底)、エウリュプテルス亜目は遊泳生活に適応した形状を持つ。
!分類/体節
*[[ウミサソリ]]目 Eurypterida †
! 1
**ステュロヌルス亜目 Stylonurina †
! 2-6
***レノプテルス上科 Rhenopteroidea †
! 7
***ステュロヌルス上科 Stylonuroidea †
! 8
***ココモプテルス上科 Kokomopteroidea †
! 9-n
***ヒベルトプテルス上科 Hibbertopteroidea †
|-
**エウリュプテルス亜目 Eurypterina †
![[カブトガニ類|カブトガニ亜目]]
***モセロプテルス上科 Moselopteroidea †
| [[鋏角]]
***メガログラプトゥス上科 Megalograptoidea †
| 歩脚5対(後脚のみ[[関節肢#単枝型と二叉型|二叉型]])
***エウリュプテルス上科 Eurypteroidea †
| [[唇様肢]]
***ミクソプテルス上科 Mixopteroidea †
| 蓋板
***ヴェリンゴプテルス上科 Waeringopteroidea †
| 蓋板(書鰓)5対
***アデロプタルムス上科 Adelophthalmoidea †
|-
***プテリュゴートゥス上科 Pterygotioidea †
![[ウミサソリ]]類 †
| 鋏角
| 歩脚5対
| Metastoma
| 蓋板(生殖肢)
| 蓋板(書鰓)4対
|-
![[:en:Chasmataspidida|Chasmataspidida]]類 †
| 鋏角?
| 歩脚5対(二叉型?)
| Metastoma
| 蓋板(生殖肢)
| 蓋板2対(5対?)
|-
![[ウェインベルギナ]] †
| 鋏角
| 歩脚5対(二叉型?)
| 歩脚
| 蓋板
| 蓋板5対?
|-
![[ディバステリウム]] †
| 鋏角
| 歩脚5対(二叉型)
| 唇様肢様の付属肢
| 蓋板(書鰓)
| 蓋板(書鰓)5対
|-
![[オッファコルス]] †
| 鋏角
| 歩脚5対(二叉型)
| 鰭状付属肢
| 蓋板
| 蓋板5対
|-
![[クモガタ類]]
| 鋏角
| [[触肢]]+歩脚4対
| -<ref>[[サソリ]]の前体の腹板(sternum)を第7体節の付属肢の名残とみなす説がある</ref><ref name=":0" />
| 蓋板(書肺)/-
| 蓋板(書肺)/-
|-
![[ウミグモ]]類
| 鋏肢
| [[触肢]]+担卵肢+歩脚3対
| 歩脚
| -
| -
|-
|}


==系統関係==
==系統関係==
[[ファイル:Haeckel Arachnida.jpg|180px|サムネイル|右|様々な[[クモ綱|クモガタ類]] ]]
{{See also|ウミサソリ#系統関係|カブトガニ類#系統関係}}
[[鋏角類]]の基本体制への考査において、節口類は特に注目されるグループである。これらの鋏角類からは、[[複眼]]・特殊化していない[[触肢]]・発達な後体付属肢・[[関節肢#単枝型と二叉型|二叉型付属肢]]など、著しく特殊化した[[ウミグモ]]類と派生的な[[クモ綱|クモガタ類]]には見当たらない、[[鋏角類]]の[[祖先形質]]([[共有原始形質]])と思われる特徴が少ながらずに発見できる。

従来、節口類は[[クモ綱|クモガタ類]]の姉妹群である[[単系統群]]と考えられた。しかし[[ウミサソリ]]類については、のちに生殖器の構造に基づいて[[カブトガニ類]]よりも[[クモ綱|クモガタ類]]([[クモ]]、[[サソリ]]、[[ダニ]]などが属する)に近縁の説が有力視される<ref name=":1" /><ref name=":0" />。すなわち節口類は[[側系統群]]となり、[[ウミサソリ]]類と[[クモ綱|クモガタ類]]は[[:en:Sclerophorata|Sclerophorata]]という[[単系統群]]を構成する<ref name=":1" /><ref name=":0" />。なお、少数であるものの、[[カブトガニ類]]と[[ウミサソリ]]類からなる[[単系統群]]を支持する見解もある<ref name=":5">{{Cite journal|last=Garwood|first=Russell J.|last2=Dunlop|first2=Jason|date=2014-11-13|title=Three-dimensional reconstruction and the phylogeny of extinct chelicerate orders|url=https://peerj.com/articles/641/|journal=PeerJ|volume=2|pages=e641|language=en|doi=10.7717/peerj.641|issn=2167-8359}}</ref>。
[[ファイル:Aglaspis spinifer.jpg|180px|サムネイル|右|かつては[[鋏角類]]と考えられた[[光楯類]]]]
[[光楯類]]はかつて[[鋏角類]]であると考えられ、[[カブトガニ類]]に分類された<ref name=":1" />。しかし再検討により、[[光楯類]]は[[鋏角類]]の前体付属肢構成を欠いている([[鋏角]]はなく、歩脚も4-5対しかない)別系統の[[節足動物]]であると判明し、[[三葉虫]]類と共に[[w:Artiopoda|Artiopoda]]類に分類されるようになった<ref>{{Cite journal|last=Ortega-Hernández|first=Javier|last2=Legg|first2=David A.|last3=Braddy|first3=Simon J.|date=2012-08-15|title=The phylogeny of aglaspidid arthropods and the internal relationships within Artiopoda|url=https://doi.org/10.1111/j.1096-0031.2012.00413.x|journal=Cladistics|volume=29|issue=1|pages=15–45|language=en|doi=10.1111/j.1096-0031.2012.00413.x|issn=0748-3007}}</ref>。

下記の系統図は、''Lamsdell et al. 2013''<ref name=":1" />に基づいて簡略化したものである。[[クモ綱|クモガタ類]]以外の真鋏角類は、節口類に該当するグループである。また、[[w:Dekatriata|Dekatriata]]以外の[[w:Prosomapoda|Prosomapoda]]は、[[側系統群]]である広義の[[カブトガニ類]]に属する(後述参照)<ref name=":1" />。
{{clade| style=font-size:100%;line-height:100%
{{clade| style=font-size:100%;line-height:100%
|label1=[[鋏角]]
|label1=<small>[[鋏角亜門]]</small>
|1={{clade
|1={{clade
|1=[[カブトガニ]]
|1=[[ウミグモ]]
|label2=<small>真鋏角類</small>
|label2=Metastomata
|2={{clade
|1=[[オッファコルス]]
|label2=<small>[[w:Prosomapoda|Prosomapoda]]</small>
|2={{clade
|1=様々な[[w:Synziphosurine|Synziphosurida]]類([[側系統群]])
|2={{clade
|2={{clade
|label1=<small>狭義の[[カブトガニ類]]</small>
|1=[[ウミサソリ]]目
  |2=[[クモ綱]]
|1={{clade
|1=様々な[[w:Synziphosurine|Synziphosurida]]類([[側系統群]])
|2=[[カブトガニ亜目]]
}}
}}
|label2=<small>[[w:Planaterga|Planaterga]]</small>
}}
|2={{clade
}}
|1=様々な[[w:Synziphosurine|Synziphosurida]]類([[側系統群]])
ウミサソリ目については、カブトガニ目よりも[[クモ綱]]に近縁の説もある。すなわちカブトガニ綱は側系統となり、ウミサソリ目とクモ綱はMetastomataというクレードを構成する。
|label2=<small>[[w:Dekatriata|Dekatriata]]</small>
|2={{clade
|1=[[w:Chasmataspidida|Chasmataspidida]]類
|label2=<small>[[w:Sclerophorata|Sclerophorata]]</small>
|2={{clade
|1=[[ウミサソリ]]類
|2=[[クモ綱|クモガタ類]]
}} }} }} }} }} }} }} }}


== 該当する分類群 ==
他に、カンブリア紀から知られる[[光楯類]]がかつてこの類に属するものと考えられているが、[[鋏角類]]から除外し、[[三葉虫]]と共に[[w:Artiopoda|Artiopoda]]に所属する説もある。

=== カブトガニ類 ===
[[ファイル:Origin of Vertebrates Fig 005.png|300x300px|サムネイル|様々な[[カブトガニ類]]]]
{{Main|カブトガニ類}}
[[カブトガニ類]]および[[剣尾類]]([[カブトガニ目]]、[[剣尾目]] [[w:Xiphosura|Xiphosura]])<ref>{{Cite web|url=https://kotobank.jp/word/%E3%82%AB%E3%83%96%E3%83%88%E3%82%AC%E3%83%8B%E9%A1%9E-176166#E3.83.96.E3.83.AA.E3.82.BF.E3.83.8B.E3.82.AB.E5.9B.BD.E9.9A.9B.E5.A4.A7.E7.99.BE.E7.A7.91.E4.BA.8B.E5.85.B8.20.E5.B0.8F.E9.A0.85.E7.9B.AE.E4.BA.8B.E5.85.B8|title=カブトガニ類(カブトガニるい)とは - コトバンク|accessdate=2018-11-15|last=小項目事典|first=ブリタニカ国際大百科事典|website=コトバンク|language=ja-JP}}</ref><ref>{{Cite web|url=https://kotobank.jp/word/%E5%89%A3%E5%B0%BE%E9%A1%9E-61015|title=剣尾類(けんびるい)とは - コトバンク|accessdate=2018-11-15|last=第2版,日本大百科全書(ニッポニカ)|first=ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典,デジタル大辞泉,世界大百科事典|website=コトバンク|language=ja-JP}}</ref>は、現生は3属4種のみが生存し、[[化石]]は[[オルドビス紀]]まで遡り<ref>[http://citeseerx.ist.psu.edu/viewdoc/download?doi=10.1.1.717.5322&rep=rep1&type=pdf The oldest horseshoe crab: A new xiphosurid from Late Ordovician Konservat-Lagerstatten deposits, Manitoba, Canada]</ref><ref name=Winneshiekia>{{Cite web|url=https://www.researchgate.net/publication/282127302_A_new_Ordovician_arthropod_from_the_Winneshiek_Lagerstatte_of_Iowa_USA_reveals_the_ground_plan_of_eurypterids_and_chasmataspidids|title=(PDF) A new Ordovician arthropod from the Winneshiek Lagerstätte of Iowa (USA) reveals the ground plan of eurypterids and chasmataspidids|accessdate=2018-11-18|website=ResearchGate|language=en}}</ref>、80種以上が認められるグループである<ref name=":2">[https://wsc.nmbe.ch/resources/fossils/Fossils18.5.pdf Dunlop, J. A., Penney, D. & Jekel, D. 2015. A summary list of fossil spiders and their relatives.]</ref>。[[ウミサソリ]]類に比べて体は比較的にコンパクトな形をとる。前体は歩脚を覆う[[ドーム]]状の背甲であり、歩脚の先端が[[はさみ (動物)|鋏]]になっているものが多く。後体は1対の生殖口蓋と5対の鰓脚をもつ。[[化石]]種は比較的に多様化したが、現生種は外見と生態とも大まかに共通している<ref name=":6" />。

狭義のカブトガニ類は、後体第1節(第7体節)は外見上から消失し、その付属肢は小さな[[唇様肢]](chilaria)であることを共有形質とする<ref name=":0" />。広義のカブトガニ類は全ての[[w:Synziphosurine|Synziphosurida]]類をも含め、その中でも、第7体節の付属肢は歩脚であるという、他の真鋏角類に今まで発見例のない特徴をもった[[ウェインベルギナ]]がある<ref name=":1" />。[[カブトガニ亜目]](Xiphosurida)の場合、後体の体節は全て癒合し、「thoracetron」という合体節となる<ref name=":1" /><ref name=":0" />。名前の通り、長く伸びていた「尾剣」と呼ばれる[[剣]]状の[[尾節]]をもつ。

従来は[[単系統群]]とされ、[[カブトガニ亜目]](Xiphosurida)と[[w:Synziphosurine|Synziphosurida]]亜目([[w:Synziphosurine|Synziphosurine]])の2群に細分された<ref>{{Cite web|url=https://www.biolib.cz/en/taxon/id16781/|title=BioLib: Biological library|accessdate=2018-11-10|last=ondrej.zicha(at)gmail.com|first=Ondrej Zicha;|website=www.biolib.cz|language=cs}}</ref>。''Lamsdell et al. 2013'' の再検討により、[[w:Synziphosurine|Synziphosurida]]類は系統範囲の雑多な[[側系統群]]とされ、従来および広義のカブトガニ類は、[[ウミサソリ]]類や[[クモ綱|クモガタ類]]など([[w:Dekatriata|Dekatriata]])を除いた[[側系統群]]とされる([[カブトガニ類#系統関係]]および上記の系統図を参照)<ref name=":1" />。狭義のカブトガニ類は、[[カブトガニ亜目]]といくつかの[[w:Synziphosurine|Synziphosurida]]類のみを含んだ[[単系統群]]である<ref name=":1" />。

現生種は[[東アジア]]による[[カブトガニ]] ''[[w:Tachypleus tridentatus|Tachypleus tridentatus]]'' 、[[南アジア]]と[[南東アジア]]による[[ミナミカブトガニ]] ''[[w:Tachypleus gigas|Tachypleus gigas]]'' と[[マルオカブトガニ]] ''[[w:Carcinoscorpius rotundicauda|Carcinoscorpius rotundicauda]]'' 、および[[北アメリカ]]による[[アメリカカブトガニ]] ''[[w:Limulus polyphemus|Limulus polyphemus]]'' の計4種が知られる。特に[[アメリカカブトガニ]]の個体数は多くて研究も進んでいる<ref name=":6" />。鰓脚を用いて泳ぐことができ、[[雑食性]]で、[[二枚貝]]・[[巻貝]]・[[多毛類]]・[[甲殻類]]などの小動物や<ref>{{Cite web|url=https://www.researchgate.net/publication/225892219_Diet_and_food_preferences_of_the_adult_horseshoe_crab_Limulus_polyphemus_in_Delaware_Bay_New_Jersey_USA|title=(PDF) Diet and food preferences of the adult horseshoe crab Limulus polyphemus in Delaware Bay, New Jersey, USA|accessdate=2018-11-15|website=ResearchGate|language=en}}</ref>、[[腐肉]]と[[海藻]]をも餌とする<ref>{{Cite web|url=http://marinebio.org/species.asp?id=281|title=Horseshoe Crabs, Limulus polyphemus|accessdate=2018-11-15|website=MarineBio.org}}</ref>。<gallery>
ファイル:Origin of Vertebrates Fig 109.jpg|''[[w:Limuloides|Limuloides limuloides]]''
ファイル:Weinbergina opitzi 589.jpg|[[ウェインベルギナ]] ''[[w:Weinbergina|Weinbergina opitzi]]''
ファイル:Euproops rotundatus restoration.jpg|[[ユウプループス]] ''[[w:Euproops|Euproops rotundatus]]''
ファイル:Austrolimulus fletcheri.jpg|[[オーストロリムルス]] ''[[:en:Austrolimulus|Austrolimulus fletcheri]]''
ファイル:Mesolimulus walchi 43443.jpg|[[メソリムルス]] [[w:Mesolimulus|''Mesolimulus walchi'']]
ファイル:Limulus polyphemus (aquarium).jpg|[[アメリカカブトガニ]] ''[[w:Limulus polyphemus|Limulus polyphemus]]''
ファイル:Tachypleus tridentatus.jpg|[[カブトガニ]] ''[[:en:Tachypleus tridentatus|Tachypleus tridentatus]]''
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*'''<nowiki/>'[[w:Xiphosura|Xiphosura]]'''' ''<small>sensu lato</small>''(広義の[[カブトガニ類]]、[[側系統群]])<ref name=":2" />
**[[w:Prosomapoda|Prosomapoda]]([[w:Dekatriata|Dekatriata]]を除く)
***ウェインベルギナ科 Weinberginidae †
***[[w:Planaterga|Planaterga]]([[w:Dekatriata|Dekatriata]]を除く)
****(科)Bunodidae †
***'''[[カブトガニ類|カブトガニ目]] [[w:Xiphosura|Xiphosura]]''' (狭義の[[カブトガニ類]]、[[単系統群]])<ref name=":1" /><ref name=":2" />
****(科)Kasibelinuridae ''†''
****[[カブトガニ亜目]] Xiphosurida
*****(下目)Bellinurina †
******(科)Bellinuridae †
***** カブトガニ下目 Limulina
******(科)Rolfeiidae †
******(上科)Paleolimuloidea †
*******(科)Paleolimulidae †
******カブトガニ上科 Limuloidea
*******[[オーストロリムルス科]] Austrolimulidae †
*******[[カブトガニ科]] Limulidae
********(属)''[[w:Limulus|Limulus]]''
*********[[アメリカカブトガニ]] ''[[w:Limulus polyphemus|Limulus polyphemus]]''
******** (亜科)Tachypleininae<ref name=":6">{{Cite journal|last=Dolejš|first=Petr|last2=Vaňousová|first2=Kateřina|date=2015-06-01|title=A collection of horseshoe crabs (Chelicerata: Xiphosura) in the National Museum, Prague (Czech Republic) and a review of their immunological importance|url=https://www.researchgate.net/publication/277711246_A_collection_of_horseshoe_crabs_Chelicerata_Xiphosura_in_the_National_Museum_Prague_Czech_Republic_and_a_review_of_their_immunological_importance|volume=49|pages=1–9|doi=10.5431/aramit4901}}</ref>
*********(属)''[[w:Tachypleus|Tachypleus]]''
**********[[カブトガニ]] ''[[w:Tachypleus tridentatus|Tachypleus tridentatus]]''
**********[[ミナミカブトガニ]] ''[[w:Tachypleus gigas|Tachypleus gigas]]''
********* (属)''Carcinoscorpius''
**********[[マルオカブトガニ]] ''[[w:Carcinoscorpius rotundicauda|Carcinoscorpius rotundicauda]]''

=== ウミサソリ類 ===
[[File:The Eurypterida of New York figure np 1.jpg|サムネイル|300ピクセル|様々な[[ウミサソリ]]類]]
{{Main|ウミサソリ}}[[ウミサソリ]]類および[[広翼類]]([[ウミサソリ目]]、[[広翼目]] [[w:Eurypterida|Eurypterida]])は、およそ250種が認められ<ref name=":2" />、既知最大級の[[節足動物]]をも含んだ[[絶滅]]したグループである。[[カブトガニ類]]に比べて体は細長く、流線型の形をとる。前体は幅広いが、カブトガニ類ほどには極端でない。鋏角や歩脚が特殊化した例が存在し、特に[[ユーリプテルス亜目]]はヘラ状の遊泳脚へ特殊化した後脚を持つ。後体は発達しており、13節のうち「metastoma」という癒合した小さな付属肢をもつ第1節は退化し、外見上は12節となる<ref name=":0" />。後体は更に前7節の中体と後5節の終体に区別される場合が多く、中体は特殊化した生殖肢と鰓のある蓋板によって構成される鰓室をもつ<ref name=":0" />。棘状ないしへら状の[[尾節]]をもつ<ref name=":0" />。

[[海|海中]]および[[淡水|淡水域]]に生息し、[[オルドビス紀]]から[[ペルム紀]]まで繁栄した。化石から、海中からだんだんと淡水へと生息域を広めていったことがわかっている。

カブトガニ類の[[姉妹群]]とする見解が伝統的で、後に[[クモ綱|クモガタ類]]と姉妹群をなす系統関係が有力視される<ref name=":1" /><ref name=":0" /><ref name=":2" />。<gallery>
ファイル:Stylonurus BW white background.png|[[スティロヌルス]] ''[[:en:Stylonurus|Stylonurus powriensis]]''
ファイル:Megarachne BW.jpg|[[メガラシネ]] ''[[w:Megarachne|Megarachne servinei]]''
ファイル:Hibbertopterus scouleri.jpg|[[ヒベルトプテルス]] ''[[:en:Hibbertopterus|Hibbertopterus scouleri]]''
ファイル:Mixopterus BW.jpg|[[ミクソプテルス]] [[w:Mixopterus|''Mixopterus kiaeri'']]
ファイル:Pterygotus anglicus reconstruction.jpg|[[プテリゴトゥス]] ''[[w:Pterygotus anglicus|Pterygotus anglicus]]''
ファイル:Eurypterus Paleoart (no background).png|[[ユーリプテルス]] ''[[:en:Eurypterus|Eurypterus]]''
</gallery>

*'''[[ウミサソリ]]目 [[w:Eurypterida|Eurypterida]]''' †
**[[スティロヌルス亜目]] [[:en:Stylonurina|Stylonurina]] †
*** (上科)[[:en:Rhenopteroidea|Rhenopteroidea]] †(=Brachyopterellidae †)
****(科)[[w:Rhenopteridae|Rhenopteridae]] †
***[[スティロヌルス上科]] [[:en:Stylonuroidea|Stylonuroidea]] †(=Drepanopteroidea †)
****[[w:Stylonuridae|Stylonuridae]] †
****[[w:Parastylonuridae|Parastylonuridae]] †
***[[ココモプテルス上科]] [[:en:Kokomopteroidea|Kokomopteroidea]] †
****[[ココモプテルス科]] [[w:Kokomopteridae|Kokomopteridae]] †
****(科)[[w:Hardieopteridae|Hardieopteridae]] †
***(上科)[[w:Mycteropoidea|Mycteropoidea]] †(=ヒベルトプテルス上科 Hibbertopteroidea †)
****[[w:Drepanopteridae|Drepanopteridae]] †
****[[ヒベルトプテルス科]] [[w:Hibbertopteridae|Hibbertopteridae]] †
****[[w:Mycteroptidae|Mycteroptidae]] †
**[[ユーリプテルス亜目]] [[:en:Eurypterina|Eurypterina]] †
*** (上科)[[:en:Moselopteroidea|Moselopteroidea]] †
****(科)[[w:Moselopteridae|Moselopteridae]] †
***[[カルシノソーマ上科]] [[:en:Carcinosomatoidea|Carcinosomatoidea]] †(=メガログラプトゥス上科 Megalograptoidea †、ミクソプテルス上科 Mixopteroidea †)
****[[カルシノソーマ科]] [[w:Carcinosomatidae|Carcinosomatidae]] †
****[[メガログラプトゥス科]] [[w:Megalograptidae|Megalograptidae]] †
****[[ミクソプテルス科]] [[w:Mixopteridae|Mixopteridae]] †
***[[ユーリプテルス上科]] [[:en:Eurypteroidea|Eurypteroidea]] †
****(科)[[w:Dolichopteridae|Dolichopteridae]] †
****(科)[[w:Eurypteridae|Eurypteridae]] †
****(科)[[w:Strobilopteridae|Strobilopteridae]] †
*** (上科)[[:en:Waeringopteroidea|Waeringopteroidea]] †(=Orcanopteridae †)
****(科)[[w:Waeringopteridae|Waeringopteridae]]
***[[アデロフサルムス上科]] [[:en:Adelophthalmoidea|Adelophthalmoidea]] †(=Nanahughmilleridae †、Parahughmilleriidae †)
****[[アデロフサルムス科]] [[w:Adelophthalmidae|Adelophthalmidae]] †
***[[プテリゴトゥス上科]] [[:en:Pterygotioidea|Pterygotioidea]] †(=スリモニア上科 Slimonioidea †、フグミレリア上科 Hughmillerioidea †)
****[[フグミレリア科]] [[w:Hughmilleriidae|Hughmilleriidae]] †
****[[スリモニア科]] [[w:Slimonidae|Slimonidae]] †
****[[プテリゴトゥス科]] [[w:Pterygotidae|Pterygotidae]] †

=== Chasmataspidida類 ===
[[:en:Chasmataspidida|Chasmataspidida]]類(chasmataspids)は、11種が知られる<ref name=":2" />希少なグループである。いくつかの特徴は[[ウミサソリ]]に似通っているが、後体の体節分化は明らかに異なる<ref name=":4">{{cite journal|author=Jason A. Dunlop, Lyall I. Anderson & Simon J. Braddy|year=2004|title=A redescription of ''Chasmataspis laurencii'' Caster & Brooks (Chelicerata: Chasmataspidida) from the Middle Ordovician of Tennessee, USA, with remarks on chasmataspid phylogeny|url=http://www.museunacional.ufrj.br/mndi/Aracnologia/Chasmataspidida/Dunlop%20et%20al%202007%20Chasmataspis.pdf|journal=[[w:Transactions of the Royal Society of Edinburgh|Transactions of the Royal Society of Edinburgh]]: Earth Sciences|volume=94|issue=4|page=|pages=207–225|format=[[Portable Document Format|PDF]]|doi=10.1017/S0263593300000626}}</ref><ref name=":0" />。鋏角の詳細は不明で、残りの前体付属肢も往々にして保存されていないが、知られるものからでは歩脚型で、''Chasmataspis'' の場合は[[はさみ (動物)|鋏]]型の先端をもつ<ref name=":4" />。Diploaspididae科の場合、後脚はへら状の遊泳脚となる<ref name=":0" />。後体は13節からなり、4節の中体と9節の終体という他の[[鋏角類]]に見当たらない独特な中-終体の組み合わせをもつ<ref name=":4" /><ref name=":0" />。''Chasmataspis'' の場合、中体の体節はカブトガニの後体のように癒合している<ref name=":4" />。中体はやや幅広く、第1節(第7体節)は消失しないもののごく短い<ref name=":0" />。少なくともDiploaspididae科の場合、腹側はウミサソリ類と同様に、「metastoma」という癒合した短い付属肢をもち、次の3節は蓋板をもち、そのうち最初のは生殖肢がある<ref name=":0" />。なお、この類は6対の蓋板をもったことを示唆する[[カンブリア紀]]の''Chasmataspis'' らしい[[生痕化石]]がある<ref name=":4" />。9節の終体は細長くなり、尾端は棘状ないしへら状の[[尾節]]をもつ<ref name=":0" />。

[[ウミサソリ]]類と[[クモ綱|クモガタ類]]からなるクレード([[:en:Sclerophorata|Sclerophorata]])と[[姉妹群]]をなす系統<ref name=":1" />が有力視されるが、[[:en:Chasmataspidida|Chasmataspidida]]類の節口類における系統的位置は議論的である。特にこの類を[[側系統群]]とし、そのうち''Chasmataspis''属(Chasmataspididae科)は[[カブトガニ類]]に近縁(カブトガニ類らしい背甲、鋏のある歩脚と部分的に癒合した後体に基づく)、Diploaspididae科はウミサソリ類に近縁(遊泳脚、生殖肢とmetastomaをもつなどの形質に基づく)であるという見解があった。しかし基盤的な[[カブトガニ類]]と[[ウミサソリ]]類は、それぞれ分節した後体と歩脚型の後脚があり、前述の両者らしい形質はむしろ派生的で、[[収斂進化]]の結果であることを示唆する<ref name=":4" />。独特な中-終体の組み合わせも、[[:en:Chasmataspidida|Chasmataspidida]]類の[[単系統群|単系統性]]を支持する[[共有派生形質]]と見なすことができる<ref name=":4" />。

* (目)'''[[w:Chasmataspidida|Chasmataspidida]]''' †
** (科)Chasmataspididae †
*** (属)''Chasmataspis'' †
** (科)Diploaspididae †
*** (属)''Achanarraspis'' †
*** (属)''Diploaspis'' †
*** (属)''Dvulikiaspis'' †
*** (属)''Forfarella'' †
*** (属)''Heteroaspis'' †
*** (属)''Loganamaraspis'' †
*** (属)''Nahlyostaspis'' †
*** (属)''Octoberaspis'' †
*** (属)''Skrytyaspis'' †

=== その他のもの ===
以下の種類は、従来は[[カブトガニ類]]と考えられ、後に基盤的な真[[鋏角類]]と見なされるようになったものである<ref name=":1" />。[[カブトガニ類]]と[[ウミサソリ]]類の場合、後脚以外の全ての歩脚は完全に外肢を欠いている単枝型であるが、これらの種類は、前体のほぼ全ての歩脚は二叉型で、よく発達した歩脚状の外肢を持っていた<ref name=":0" />。

* [[オッファコルス]] ''[[w:Offacolus|Offacolus]]'' †
* [[ディバステリウム]] ''[[w:Dibasterium|Dibasterium]]'' †


== 脚注 ==
== 脚注 ==
96行目: 278行目:
== 参考文献 ==
== 参考文献 ==
*[[石川良輔]]編『節足動物の多様性と系統』,(2008),バイオディバーシティ・シリーズ6(裳華房)
*[[石川良輔]]編『節足動物の多様性と系統』,(2008),バイオディバーシティ・シリーズ6(裳華房)

== 関連項目 ==

* [[鋏角亜門]]
* [[カブトガニ類]]
* [[ウミサソリ]]
*[[w:Synziphosurine|Synziphosurine]]
*[[:en:Chasmataspidida|Chasmataspidida]]
* [[生きている化石]]


== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
* [https://www.biolib.cz/en/taxontree/id16779/?treetaxcat=0 Merostomata - Tree | BioLib.cz]
* [http://www.earthlife.net/chelicerata/merostomata.html アメリカカブトガニ] {{en icon}}
* [http://www.earthlife.net/chelicerata/merostomata.html アメリカカブトガニ] {{en icon}}


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[[Category:節足動物]]
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2018年12月16日 (日) 04:18時点における版

カブトガニ綱
生息年代: 467.3–0 Ma
オルドビス紀(ダリウィル期)– 現世[1][2]
地質時代
オルドビス紀(ダリウィル期) - 現世[1]
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
亜門 : 鋏角亜門 Chelicerata
: 節口綱(腿口綱)
Merostomata
Woodward, 1866
学名
Merostomata
Woodward, 1866

カブトガニ綱節口綱(せっこうこう)、腿口綱(たいこうこう)、およびメロストマ綱[3] Merostomata は、鋏角亜門に属する節足動物の分類群の1つ。総称として節口類腿口類[3](merostome)がある。カブトガニ類ウミサソリ類を含むグループを形成している。

学名「Merostomata」はギリシャ語の「meros」(太もも)と「stoma」()の合成である。これは本群の動物において、歩脚の基部が口器のように特殊化したことに由来する[4]

用法

1852年、「Merostomata」はジェームズ・デーナによって創設され、当時はカブトガニ類のみを含む分類群であった(Merostomata Dana, 1852)。1866年、Henry Woodwardはこの分類群にウミサソリ類を追加して以降、節口類(Merostomata Woodward, 1866)はカブトガニ類ウミサソリ類を含んだ分類群として広く流用されている。

しかし、ウミサソリ類が後にクモガタ類姉妹群とされることに至り、この分類群はクモガタ類を除いた側系統群とされるか、もしくはウミサソリ類を節口類から除外し、節口類(Merostomata Dana, 1852)をカブトガニ類 Xiphosura のシノニムとみなし[5]、この分類群は破棄すべき[6]、などの見解がある。なお、この分類群の単系統性を支持する研究結果もある[7]

本項目では、カブトガニ類ウミサソリ類などを含む節口類について扱う。

特徴

ウミサソリユーリプテルスの体制模式図

節口類は、現生ではカブトガニ類のみを含む群であが、化石種は多く知られ、特に古生代の地層から多くの化石が見つかっている。大型種をも含む水生の節足動物である。

体は前体(prosoma)と後体(opisthosoma)、および尾節(telson)からなる[8]

前体(頭胸部)は、背面が広がって背甲(carapace)を構成する。通常、背甲の背面にはそれぞれ1対の複眼と単眼がある。6対の付属肢関節肢)は全て背甲の下面に備える。最初の1対の付属肢鋏角であり、通常は短く、先端はとなっている。次の5対は歩脚型の附属肢であり、最初のものは触肢であるが、歩脚から形態上の区別はほぼない[8]。両側の附属肢はその基部が正中線で接しており、基部の節は口器の役目をするように顎基(gnathobase)をもつものが多い。全ての鋏角類と同様、触角と真の顎はない。

後体(腹部)は9-13節によって構成され[8]、現生種を含んだカブトガニ亜目では体節が互いに癒合しているが、それ以外の化石種では体節が区別される例が多い。腹面には附属肢があるが、鰭状や板状の蓋板(operculum)となっているものが多い。特に注目されるのは、往々にして退化的な「microtergite」("小さな体節")となる後体第1節(第7体節)である。この体節は外見上から完全に消失する例が多く、その体節の付属肢も多くの場合では退化的である[8]ウェインベルギナはその例外で、第7体節の付属肢は前体のとほぼ一致な歩脚である[8]

尾節は発達しており、棘状(尾剣)またはへら状となる。

一般に歩脚で海底を這い回る動物であるが、後体の鰭状付属肢や特殊化した遊泳脚で遊泳を行うものもある。

各種の節口類と他の鋏角類の付属肢構成[8]
分類/体節 1 2-6 7 8 9-n
カブトガニ亜目 鋏角 歩脚5対(後脚のみ二叉型 唇様肢 蓋板 蓋板(書鰓)5対
ウミサソリ類 † 鋏角 歩脚5対 Metastoma 蓋板(生殖肢) 蓋板(書鰓)4対
Chasmataspidida類 † 鋏角? 歩脚5対(二叉型?) Metastoma 蓋板(生殖肢) 蓋板2対(5対?)
ウェインベルギナ 鋏角 歩脚5対(二叉型?) 歩脚 蓋板 蓋板5対?
ディバステリウム 鋏角 歩脚5対(二叉型) 唇様肢様の付属肢 蓋板(書鰓) 蓋板(書鰓)5対
オッファコルス 鋏角 歩脚5対(二叉型) 鰭状付属肢 蓋板 蓋板5対
クモガタ類 鋏角 触肢+歩脚4対 -[9][8] 蓋板(書肺)/- 蓋板(書肺)/-
ウミグモ 鋏肢 触肢+担卵肢+歩脚3対 歩脚 - -

系統関係

様々なクモガタ類

鋏角類の基本体制への考査において、節口類は特に注目されるグループである。これらの鋏角類からは、複眼・特殊化していない触肢・発達な後体付属肢・二叉型付属肢など、著しく特殊化したウミグモ類と派生的なクモガタ類には見当たらない、鋏角類祖先形質共有原始形質)と思われる特徴が少ながらずに発見できる。

従来、節口類はクモガタ類の姉妹群である単系統群と考えられた。しかしウミサソリ類については、のちに生殖器の構造に基づいてカブトガニ類よりもクモガタ類クモサソリダニなどが属する)に近縁の説が有力視される[5][8]。すなわち節口類は側系統群となり、ウミサソリ類とクモガタ類Sclerophorataという単系統群を構成する[5][8]。なお、少数であるものの、カブトガニ類ウミサソリ類からなる単系統群を支持する見解もある[7]

かつては鋏角類と考えられた光楯類

光楯類はかつて鋏角類であると考えられ、カブトガニ類に分類された[5]。しかし再検討により、光楯類鋏角類の前体付属肢構成を欠いている(鋏角はなく、歩脚も4-5対しかない)別系統の節足動物であると判明し、三葉虫類と共にArtiopoda類に分類されるようになった[10]

下記の系統図は、Lamsdell et al. 2013[5]に基づいて簡略化したものである。クモガタ類以外の真鋏角類は、節口類に該当するグループである。また、Dekatriata以外のProsomapodaは、側系統群である広義のカブトガニ類に属する(後述参照)[5]

鋏角亜門

ウミグモ

真鋏角類

オッファコルス

Prosomapoda

様々なSynziphosurida類(側系統群

狭義のカブトガニ類

様々なSynziphosurida類(側系統群

カブトガニ亜目

Planaterga

様々なSynziphosurida類(側系統群

Dekatriata

Chasmataspidida

Sclerophorata

ウミサソリ

クモガタ類

該当する分類群

カブトガニ類

様々なカブトガニ類

カブトガニ類および剣尾類カブトガニ目剣尾目 Xiphosura[11][12]は、現生は3属4種のみが生存し、化石オルドビス紀まで遡り[13][1]、80種以上が認められるグループである[14]ウミサソリ類に比べて体は比較的にコンパクトな形をとる。前体は歩脚を覆うドーム状の背甲であり、歩脚の先端がになっているものが多く。後体は1対の生殖口蓋と5対の鰓脚をもつ。化石種は比較的に多様化したが、現生種は外見と生態とも大まかに共通している[15]

狭義のカブトガニ類は、後体第1節(第7体節)は外見上から消失し、その付属肢は小さな唇様肢(chilaria)であることを共有形質とする[8]。広義のカブトガニ類は全てのSynziphosurida類をも含め、その中でも、第7体節の付属肢は歩脚であるという、他の真鋏角類に今まで発見例のない特徴をもったウェインベルギナがある[5]カブトガニ亜目(Xiphosurida)の場合、後体の体節は全て癒合し、「thoracetron」という合体節となる[5][8]。名前の通り、長く伸びていた「尾剣」と呼ばれる状の尾節をもつ。

従来は単系統群とされ、カブトガニ亜目(Xiphosurida)とSynziphosurida亜目(Synziphosurine)の2群に細分された[16]Lamsdell et al. 2013 の再検討により、Synziphosurida類は系統範囲の雑多な側系統群とされ、従来および広義のカブトガニ類は、ウミサソリ類やクモガタ類など(Dekatriata)を除いた側系統群とされる(カブトガニ類#系統関係および上記の系統図を参照)[5]。狭義のカブトガニ類は、カブトガニ亜目といくつかのSynziphosurida類のみを含んだ単系統群である[5]

現生種は東アジアによるカブトガニ Tachypleus tridentatus南アジア南東アジアによるミナミカブトガニ Tachypleus gigasマルオカブトガニ Carcinoscorpius rotundicauda 、および北アメリカによるアメリカカブトガニ Limulus polyphemus の計4種が知られる。特にアメリカカブトガニの個体数は多くて研究も進んでいる[15]。鰓脚を用いて泳ぐことができ、雑食性で、二枚貝巻貝多毛類甲殻類などの小動物や[17]腐肉海藻をも餌とする[18]

ウミサソリ類

様々なウミサソリ

ウミサソリ類および広翼類ウミサソリ目広翼目 Eurypterida)は、およそ250種が認められ[14]、既知最大級の節足動物をも含んだ絶滅したグループである。カブトガニ類に比べて体は細長く、流線型の形をとる。前体は幅広いが、カブトガニ類ほどには極端でない。鋏角や歩脚が特殊化した例が存在し、特にユーリプテルス亜目はヘラ状の遊泳脚へ特殊化した後脚を持つ。後体は発達しており、13節のうち「metastoma」という癒合した小さな付属肢をもつ第1節は退化し、外見上は12節となる[8]。後体は更に前7節の中体と後5節の終体に区別される場合が多く、中体は特殊化した生殖肢と鰓のある蓋板によって構成される鰓室をもつ[8]。棘状ないしへら状の尾節をもつ[8]

海中および淡水域に生息し、オルドビス紀からペルム紀まで繁栄した。化石から、海中からだんだんと淡水へと生息域を広めていったことがわかっている。

カブトガニ類の姉妹群とする見解が伝統的で、後にクモガタ類と姉妹群をなす系統関係が有力視される[5][8][14]

Chasmataspidida類

Chasmataspidida類(chasmataspids)は、11種が知られる[14]希少なグループである。いくつかの特徴はウミサソリに似通っているが、後体の体節分化は明らかに異なる[19][8]。鋏角の詳細は不明で、残りの前体付属肢も往々にして保存されていないが、知られるものからでは歩脚型で、Chasmataspis の場合は型の先端をもつ[19]。Diploaspididae科の場合、後脚はへら状の遊泳脚となる[8]。後体は13節からなり、4節の中体と9節の終体という他の鋏角類に見当たらない独特な中-終体の組み合わせをもつ[19][8]Chasmataspis の場合、中体の体節はカブトガニの後体のように癒合している[19]。中体はやや幅広く、第1節(第7体節)は消失しないもののごく短い[8]。少なくともDiploaspididae科の場合、腹側はウミサソリ類と同様に、「metastoma」という癒合した短い付属肢をもち、次の3節は蓋板をもち、そのうち最初のは生殖肢がある[8]。なお、この類は6対の蓋板をもったことを示唆するカンブリア紀Chasmataspis らしい生痕化石がある[19]。9節の終体は細長くなり、尾端は棘状ないしへら状の尾節をもつ[8]

ウミサソリ類とクモガタ類からなるクレード(Sclerophorata)と姉妹群をなす系統[5]が有力視されるが、Chasmataspidida類の節口類における系統的位置は議論的である。特にこの類を側系統群とし、そのうちChasmataspis属(Chasmataspididae科)はカブトガニ類に近縁(カブトガニ類らしい背甲、鋏のある歩脚と部分的に癒合した後体に基づく)、Diploaspididae科はウミサソリ類に近縁(遊泳脚、生殖肢とmetastomaをもつなどの形質に基づく)であるという見解があった。しかし基盤的なカブトガニ類ウミサソリ類は、それぞれ分節した後体と歩脚型の後脚があり、前述の両者らしい形質はむしろ派生的で、収斂進化の結果であることを示唆する[19]。独特な中-終体の組み合わせも、Chasmataspidida類の単系統性を支持する共有派生形質と見なすことができる[19]

  • (目)Chasmataspidida
    • (科)Chasmataspididae †
      • (属)Chasmataspis
    • (科)Diploaspididae †
      • (属)Achanarraspis
      • (属)Diploaspis
      • (属)Dvulikiaspis
      • (属)Forfarella
      • (属)Heteroaspis
      • (属)Loganamaraspis
      • (属)Nahlyostaspis
      • (属)Octoberaspis
      • (属)Skrytyaspis

その他のもの

以下の種類は、従来はカブトガニ類と考えられ、後に基盤的な真鋏角類と見なされるようになったものである[5]カブトガニ類ウミサソリ類の場合、後脚以外の全ての歩脚は完全に外肢を欠いている単枝型であるが、これらの種類は、前体のほぼ全ての歩脚は二叉型で、よく発達した歩脚状の外肢を持っていた[8]

脚注

  1. ^ a b c (PDF) A new Ordovician arthropod from the Winneshiek Lagerstätte of Iowa (USA) reveals the ground plan of eurypterids and chasmataspidids” (英語). ResearchGate. 2018年11月18日閲覧。
  2. ^ カンブリア紀まで遡る節口類らしい生痕化石がある。後述参照。
  3. ^ a b 小項目事典, ブリタニカ国際大百科事典. “腿口類(たいこうるい)とは - コトバンク”. コトバンク. 2018年11月11日閲覧。
  4. ^ Virtual museum - Merostomata (Merostomates)”. muzeum.geology.cz. 2018年11月18日閲覧。
  5. ^ a b c d e f g h i j k l m n Lamsdell, James C. (2012-12-18). “Revised systematics of Palaeozoic ‘horseshoe crabs’ and the myth of monophyletic Xiphosura” (英語). Zoological Journal of the Linnean Society 167 (1): 1–27. doi:10.1111/j.1096-3642.2012.00874.x. ISSN 0024-4082. https://academic.oup.com/zoolinnean/article-abstract/167/1/1/2420794. 
  6. ^ Tudge, Colin (2002) (英語). The Variety of Life: A Survey and a Celebration of All the Creatures that Have Ever Lived. Oxford University Press. ISBN 9780198604266. https://books.google.com/books?id=YW-2gnuU0L0C&pg=PA312 
  7. ^ a b Garwood, Russell J.; Dunlop, Jason (2014-11-13). “Three-dimensional reconstruction and the phylogeny of extinct chelicerate orders” (英語). PeerJ 2: e641. doi:10.7717/peerj.641. ISSN 2167-8359. https://peerj.com/articles/641/. 
  8. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v A., Dunlop, Jason; C., Lamsdell, James. “Segmentation and tagmosis in Chelicerata” (英語). Arthropod Structure & Development 46 (3). ISSN 1467-8039. https://www.academia.edu/28212892/Segmentation_and_tagmosis_in_Chelicerata. 
  9. ^ サソリの前体の腹板(sternum)を第7体節の付属肢の名残とみなす説がある
  10. ^ Ortega-Hernández, Javier; Legg, David A.; Braddy, Simon J. (2012-08-15). “The phylogeny of aglaspidid arthropods and the internal relationships within Artiopoda” (英語). Cladistics 29 (1): 15–45. doi:10.1111/j.1096-0031.2012.00413.x. ISSN 0748-3007. https://doi.org/10.1111/j.1096-0031.2012.00413.x. 
  11. ^ 小項目事典, ブリタニカ国際大百科事典. “カブトガニ類(カブトガニるい)とは - コトバンク”. コトバンク. 2018年11月15日閲覧。
  12. ^ 第2版,日本大百科全書(ニッポニカ), ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典,デジタル大辞泉,世界大百科事典. “剣尾類(けんびるい)とは - コトバンク”. コトバンク. 2018年11月15日閲覧。
  13. ^ The oldest horseshoe crab: A new xiphosurid from Late Ordovician Konservat-Lagerstatten deposits, Manitoba, Canada
  14. ^ a b c d e f Dunlop, J. A., Penney, D. & Jekel, D. 2015. A summary list of fossil spiders and their relatives.
  15. ^ a b c Dolejš, Petr; Vaňousová, Kateřina (2015-06-01). A collection of horseshoe crabs (Chelicerata: Xiphosura) in the National Museum, Prague (Czech Republic) and a review of their immunological importance. 49. pp. 1–9. doi:10.5431/aramit4901. https://www.researchgate.net/publication/277711246_A_collection_of_horseshoe_crabs_Chelicerata_Xiphosura_in_the_National_Museum_Prague_Czech_Republic_and_a_review_of_their_immunological_importance. 
  16. ^ ondrej.zicha(at)gmail.com, Ondrej Zicha;. “BioLib: Biological library” (チェコ語). www.biolib.cz. 2018年11月10日閲覧。
  17. ^ (PDF) Diet and food preferences of the adult horseshoe crab Limulus polyphemus in Delaware Bay, New Jersey, USA” (英語). ResearchGate. 2018年11月15日閲覧。
  18. ^ Horseshoe Crabs, Limulus polyphemus”. MarineBio.org. 2018年11月15日閲覧。
  19. ^ a b c d e f g Jason A. Dunlop, Lyall I. Anderson & Simon J. Braddy (2004). “A redescription of Chasmataspis laurencii Caster & Brooks (Chelicerata: Chasmataspidida) from the Middle Ordovician of Tennessee, USA, with remarks on chasmataspid phylogeny” (PDF). Transactions of the Royal Society of Edinburgh: Earth Sciences 94 (4): 207–225. doi:10.1017/S0263593300000626. http://www.museunacional.ufrj.br/mndi/Aracnologia/Chasmataspidida/Dunlop%20et%20al%202007%20Chasmataspis.pdf. 

参考文献

  • 石川良輔編『節足動物の多様性と系統』,(2008),バイオディバーシティ・シリーズ6(裳華房)

関連項目

外部リンク