「アキバエクスプレス」の版間の差分
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2017年9月5日 (火) 00:14時点における版
アキバエクスプレス(Akiba Express)は、バス愛好家の団体(サークル)。現在は後述する理由で解散状態となっている。
概要
活動内容
自主バス運行
コミックマーケット(以下、「コミケ」または「C」)では、午前4時半前の東京国際展示場(以下、「東京ビッグサイト」または「ビッグサイト」)への到着が禁じているため、現地で徹夜しなくても早朝に到着したいというコミケ客の声に応えて運行を開始。4時半前後に到着する様にダイヤが編成されていた。運行された便は以下の通り。
- ありあけ:栃木県方面から埼玉県内を経由してビッグサイトまで運行する夜行バス。コミケが行われるビッグサイトの所在地(江東区有明)にちなむ。
- けよりな:東京都内からビッグサイトまで運行する早朝特急バス。ゲーム『夜明け前より瑠璃色な』(オーガスト社製作)をもじった「夜明け前より有明な」が由来。
- アクティー(仮称):C75でのみ実現した神奈川便(2009年時まで1回のみ運行)。
昼間のシャトルバスもあり、ビッグサイトロータリー〜有明北待機場を活動の場とし、ビッグサイトから秋葉原までの直行便をバス会社に依頼して運行していた。しかし、C74(2008年夏)以降は北待機場が閉鎖され、かつ燃料事情によりチャーター料が高騰したため、運行が困難になり中断。
- 前者については、東京ビッグサイトの東雲方面にある東雲駐車場の利用が代替として考えられる。しかし、国際展示場駅利用の参加者を誘導する動線が引けず、以前のような乗客数を確保できないため、解消策にならない。
- 加えて、運行を中断して以降、旅行業法の解釈が変わり、旅行業協会から「路線行為に当たる」旨の通達があったため(確認済み)[要出典]、更に運行再開が困難になってしまった。
この運行中断に先立ってC73(2007年冬)の最終日には、日の丸自動車興業から2階建てオープンバス(ネオプラン・スカイライナーの改造車)を含む9台のバスを貸し切り、(事実上の)最後の運行を行った [2](なお、2009年現在、スカイライナーは路線バスに登録されており、貸切運用に就けない。ただし、類似の幌付きオープンバス「SKYBUS」は貸切運用に就いており各地に貸し出されている [3])。
夜行直行バスはその後、東京都の貸切バス事業者バスウェイへの委託による「募集型企画旅行」となっている[2]。その後もアキバエクスプレスはタイアップという形で協力していたが、C85(2013年冬)の運行は栃木県・埼玉県発の夜行便がアキバエクスプレス側の都合により中止となった(東京都内発の便については通常通り運行された)[3]。
併走バトル
サークルが保有する後述のバス「プレステージ」に東方Projectのラッピングを施して痛バス化し、コミケ当日のゆりかもめ臨時早朝便もしくは博麗神社例大祭当日の午前6時台の列車(通常ダイヤ)を、芝浦ふ頭駅付近の栗林運輸車庫前で待ち受け、レインボーブリッジ(芝浦ふ頭駅~お台場海浜公園駅)で併走する。
連節バスプロジェクト
2008年に購入したボルボ製連節バスを使用して、宇都宮市内の道路環境で走れるか検証しようと企画した。
宇都宮市では、連節バスをLRT(次世代型路面電車)と並んで東西を結ぶ基幹公共交通の1つとして検討しており、保有する連節バスを使用して各種データを収集・提供するべく、駆動系の修理が完了したバスのシェイクダウンも兼ね、2010年4月18日、宇都宮駅周辺で試運転が実施された[1][4]。
当日は宇都宮駅バスロータリーを中心に走行し、収集したデータは5月末に宇都宮市や市内バス会社に提出された。
中止・企画途上で終了した活動
夏季のコミケ開催時において、日の丸自動車興業より、ネオプラン車のサンディエゴを貸し切り、ビッグサイトから秋葉原までのシャトルバスに充てる際に、当時別のバスで行っていたメイドによる車内サービスではなく、スクール水着や競泳水着、ビキニ水着を着用した、もしくはその上に濡れたワイシャツを着用したコンパニオンを同乗させた「スク水バス」を企画し、車両とコンパニオンの手配や料金設定も詰められていたが、メンバーの一部から風俗営業法に抵触する可能性が非常に高いとの指摘を受け、お蔵入りとなった。しかし、アキバエクスプレス内部だけでの企画なら実行可能であろうとの見解により、アキバエクスプレスメンバーのオフ会、もしくは慰労会の一環として企画がなされている。
もともと鉄道好きなメンバーが多いのと、小学館より刊行されている『D-LIVE!!』の12巻に掲載されているEpisode39の「まぼろし峠」に深い感銘を受けたメンバーの1人からの提案で、1997年に廃線となった碓氷線11キロ(信越本線・横川~軽井沢間)を、JR北海道からDMVを1台手配して再度走破しようと企画していたが、当時の碓氷線のレールの撤去や、トンネルの封鎖といった現状により、企画はお蔵入りとなった。
歴史
シャトルバス
- C66(2004年夏)
- ちとせ観光バスから中型バス1台を手配し、minoriの作品の「はるのあしおと」を貼った。シャトルバスとしてではなく芽吹野町営バスという設定で、会場周辺を走行した。
- C67(2004年冬)
- ちとせ観光バスから大型バス1台と中型バス2台を手配し、minori、sincere、PULLTOPの作品を貼り、ビッグサイト~秋葉原間の初のシャトルバス運行を行った。当日は突然の降雪により、ゆりかもめや各交通機関が次々と麻痺状態に陥る中、急遽ちとせ観光バスから大型バス一台を追加手配して、陸の孤島と化した会場周辺からコミケ参加者を救出した。
- コミケ30周年記念 24耐(!?) コミケットスペシャル4(2005年春)
- ちとせ観光バスから大型バス二台を手配し、ビッグサイト~秋葉原間のシャトルバスを行った。
- C68(2005年夏)
- C69(2005年冬)
- C70(2006年夏)
- C71(2006年冬)
- C72(2007年夏)
- C73(2007年冬)
併走バトル
- C74(2008年夏)[リンク切れ]
- 博麗神社例大祭6(2009年3月)
- C76(2009年夏)[リンク切れ]
- C77(2009年冬)[リンク切れ]
- 博麗神社例大祭7(2010年3月)
その他
- ライブラッピングバス
- 東方例大祭
- ハッスルマニア浜名湖競艇ラッピングバス
- プレステージ初の全面フルラッピングを施し、都内や浜名湖周辺を走行した。
- リリカルなのはラッピングバス
- 『痛車グラフィックス2』撮影協力
- 痛Gふぇすた2009inお台場(秋葉原街宣・車両展示)
- 萌え博2010in幕張メッセ ラッピングバス(秋葉原街宣・車両展示)
- ボルボ連節バスの回送、レストア(「連節バス復活への道・前編[リンク切れ]・後編[リンク切れ]」)
保有車両
- 元ZIPANG(旧中央観光バス)所有車両で廃車予定だった、カタログ車の1636号車(1990年型・富士重工伊勢崎製作所製車体)。
- アキバエクスプレスの本部車両としての役割を持ち、保有車両で唯一ナンバープレートを取得。東方系同人サークルの協力の元、東方Projectのラッピングを施される。
- 車体側面中央下部に「キロ719 1636」という、国鉄気動車の車両形式を模した番号が入っていた(「719」はスーパークルーザーの型式「P-LV719R」に、「1636」はZIPANG時代のナンバーに由来し、希望ナンバー制度を利用して、ナンバーを1636としていた)。
- シャトルバス運行時には、運行管理センター兼スタッフ移動用として運用された。
- 2009年秋頃、放送宣伝車に構造変更。車体側面窓に左右各10台の液晶モニターと、2階席フロントウインドウにプロジェクタを設置。
- この他、「痛Gふぇすた」などの痛車イベントなどで、秋葉原での街宣や展示も行う他、後述の連節バス回送時には、メンバー移動兼緊急時牽引車として使用された。
- 2012年の時点で車検が切れていたらしく、公道を走行することができない状態となっていた。
- つくば科学万博で科学万博スーパーシャトルバスとして製造。
- 閉幕後、1986年頃に東京空港交通に移籍、TCAT - 成田空港間の運行・成田空港ランプバスとして使用され、1993年頃に廃車された。
- 埼玉県の販売店でおよそ15年にわたり留置された後、2004年頃にブレーキ故障で自走不能になり、2008年に解体される予定だったが、解体寸前の同年6月に販売店を訪れた木無血代表が購入[5]。
- 灯火類や駆動系の応急整備と陸運局への手続きの上、同年9月末、自走して栃木まで回送された。
- その後は同じシャーシを採用するボルボ・アステローペを個人所有していた四国在住のバスファンから部品譲渡を受ける等、動態保存へ向けて整備を行う。駆動系の修理が完了した2010年4月18日未明、宇都宮市内での試験走行を行った。
- 車体は、ロゴや社名が消された以外は東京空港交通時代の塗装や内装がほぼそのまま維持されていたが、将来は、つくば科学万博時代の塗装に戻しひたち野うしく駅(旧万博中央駅)周辺の走行を計画していた。
- 2011年には倉庫代用になっていた別の元東京空港交通の個体をドナー車として購入。翌年3月自走して栃木まで回送された。
2013年に代表の木無血が不祥事を起こし[6]当団体が解散状態となったこともあり、いずれの車両も処分されたものとみられる(元ジパング所属の車両はすでに解体されたという)。
脚注
- ^ a b “18日未明に18メートルの「連節バス」試運転 宇都宮の愛好家”. 下野新聞「SOON」 (下野新聞社). (2010年4月10日). オリジナルの2010年9月7日時点におけるアーカイブ。
- ^ [1]
- ^ http://blog.livedoor.jp/comicdream/archives/1753740.html
- ^ “連節バス無難に走行 宇都宮で試運転”. 下野新聞「SOON」 (下野新聞社). (2010年4月21日). オリジナルの2010年9月7日時点におけるアーカイブ。
- ^ 朝日新聞2010年1月8日付首都圏版 28面にて紹介されている。
- ^ “育成条例違反容疑で男逮捕 宇都宮南署”. 下野新聞「SOON」 (下野新聞社). (2013年11月6日). オリジナルの2013年11月9日時点におけるアーカイブ。
外部リンク
- アキバエクスプレス公式サイト - 現在は閉鎖(2013年10月31日時点のアーカイブ)