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「水島臨海鉄道」の版間の差分

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== その他 ==
== その他 ==
[[インプレスTV]]の[[週刊★ロマン鉄道]]「倉敷の工業地帯を走る - 水島臨海鉄道」で紹介された<ref>[http://web.archive.org/web/20070713060510/http://encul.impress.tv/host/pj/srt/2006/01/ 週刊★ロマン鉄道](2007年7月13日時点の[[インターネットアーカイブ|アーカイブ]])</ref>
[[インプレスTV]]の[[週刊★ロマン鉄道]]「倉敷の工業地帯を走る - 水島臨海鉄道」で紹介された<ref>[http://web.archive.org/web/20070713060510/http://encul.impress.tv/host/pj/srt/2006/01/ 週刊★ロマン鉄道](2007年7月13日時点の[[インターネットアーカイブ|アーカイブ]])</ref>


== 脚注 ==
== 脚注 ==

2017年9月4日 (月) 17:09時点における版

水島臨海鉄道株式会社
Mizushima Rinkai Railway Co.,Ltd.
水島臨海鉄道本店
水島臨海鉄道 本店(2015年4月17日)
種類 株式会社
市場情報 非上場
本社所在地 日本の旗 日本
712-8033
岡山県倉敷市水島東栄町12番46号
設立 1970年2月2日
業種 陸運業
法人番号 7260001014867 ウィキデータを編集
事業内容 貨物及び旅客の運輸業
不動産の賃貸及び管理業
広告業
代表者 代表取締役社長 伊東香織
資本金 8億5,000万円
従業員数 47人(2003年度)
主要株主 日本貨物鉄道 600,000株(35.3%)
倉敷市 600,000株(35.3%)
岡山県 200,000株(11.8%)
JXTGエネルギー[1]
外部リンク www.mizurin.co.jp/
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倉敷貨物ターミナル駅(1986年頃)
倉敷貨物ターミナル駅(2015年6月撮影)

水島臨海鉄道株式会社(みずしまりんかいてつどう)は、岡山県倉敷市で鉄道路線を運営している鉄道事業者。略称はMR、通称「水臨」「水鉄」「臨鉄」「臨海」「ピーポー」[2]など。

日本貨物鉄道(JR貨物)・倉敷市などが出資する第三セクター方式の臨海鉄道である。中国運輸局管内の民鉄(JR除く)では唯一、貨物鉄道事業を行っており、その他旅客鉄道事業なども行っている。旅客収入は約2.6億円、貨物収入は約4.2億円と、客貨は3:5程度の比率である(数字はいずれも2005年度の統計)[3]

沿革

  • 1970年(昭和45年)2月2日日本国有鉄道(国鉄)および倉敷市などの出資により設立。
  • 1970年(昭和45年)4月1日倉敷市交通局から市営鉄道全線を譲り受け、営業開始。
  • 1972年(昭和47年)9月18日: 水島駅 - 三菱自工前駅間の旅客営業を開始。
  • 1983年(昭和58年)4月1日: 倉敷市駅 - 倉敷貨物ターミナル駅間を水島本線、三菱自工前駅 - 西埠頭駅間を西埠頭線に改称。
  • 1987年(昭和62年)4月1日: 国鉄分割民営化により、国鉄保有の株式がJR貨物に譲渡される。
  • 1992年(平成4年)9月7日水島地区の交通量増加により、水島本線の浦田駅 - 三菱自工前駅間、港東線の一部を高架化。
  • 2016年(平成28年)7月15日: 西埠頭線廃止[4]

路線

現有路線
  • 水島本線: 倉敷市駅 - 三菱自工前駅 - 倉敷貨物ターミナル駅 11.2km
  • 港東線: 水島駅 - 東水島駅 3.6km(貨物線)
廃止路線
  • 西埠頭線: 三菱自工前駅 - 西埠頭駅 0.8km(貨物線、2016年7月15日廃止[4]

車両

現有車両

2014年5月12日現在、気動車5形式15両、ディーゼル機関車2形式4両の計19両が在籍する。

気動車

現有気動車として、以下の5車種が在籍している。車両の詳細は各記事も合わせて参照のこと。

MRT300形 (301 - 306) - 6両在籍
水島臨海鉄道のオリジナル車両であり、一部車両は青色の車体にひまわりの絵がラッピングされ、「ひまわり号」と呼ばれている。
キハ20形 (205) - 1両在籍
キハ20形はキハ35形の老朽化が進んでいたため、1986年から1991年にかけて、日本国有鉄道(国鉄)・四国旅客鉄道(JR四国)より購入した車両である。乗降する際は手で開けて乗り降りをする。購入時は冷房化されていなかったが、1988年6月にトイレの撤去と共に冷房化(日本電装製、サブエンジン式)された。また、旧国鉄色だったものを水島色に塗り替えたが、後に再び国鉄色に戻されている(ただし明るめの色になった)。全列車ワンマン設備は設置されていない。また、国鉄・JR四国から購入したときに、以下のとおり改番を受けている。老朽化のため2014年5月12日をもって定期運用を離脱しており、2017年3月19日の記念イベントをもって運行を終了することになった[5][6]
  • キハ20 321 → キハ205
キハ20形は12両を譲り受けたが、廃車および他社に譲渡された車両(11両)については「過去の車両」節を参照。
キハ30形 (100) - 1両在籍 ※同時に譲渡されたキハ30 98は2014年5月現在、運用には入っておらず、部品取り車となっている。
キハ37形 (101 - 103) - 3両在籍
キハ38形 (104) - 1両在籍
キハ30・37・38形は老朽化が進んだキハ20形を置き換えるために、2013年東日本旅客鉄道(JR東日本)より購入した車両である[7]2014年5月12日より運用を開始した[8]。JR時代は久留里線で運用されていた。キハ37 101・102は水島色、キハ30 100・キハ37 103・キハ38 104は国鉄標準色となっている。キハ37 103の便所は使用停止処置がとられている。キハ30形は2両、キハ37形は3両、キハ38形1両が譲渡されたが、キハ30形のうち1両は運用に入っていない。残るもう1両についても、冷房を搭載しておらず、運行は秋冬期間に限定されている[9]。また、JR東日本から購入したときに、キハ30を除いて以下のとおり改番を受けている。
  • キハ30 100 → キハ30 100(改番なし)
  • キハ37 1003 → キハ37 101
  • キハ37 1002 → キハ37 102
  • キハ37 2 → キハ37 103
  • キハ38 1003 → キハ38 104

ディーゼル機関車

DE70形 (701)
1971年4月に川崎重工業で新造されたディーゼル機関車(70t機)である。2017年現在の車体表記は(積6.5 空6.0)となっている。
国鉄DE11形と同形であり、エンジンはDML61ZA(1250PS)を一基搭載している。液体変速機はDE11形同様、高速段・低速段に切り替えることが可能。JR線に乗り入れて山陽本線岡山貨物ターミナル駅までの運用があるために、運転席には水臨用列車無線機とJR用のCタイプ列車無線機・防護無線装置が、運転席屋根上にはJR用広帯域アンテナが設置されている。当機の全般検査は国鉄・JRの工場に委託されており、国鉄時代は鷹取工場で、JR発足後はJR貨物広島車両所で施行されている。
DD50形 (501, 505, 506)
川崎車輌・日立製作所で製作されたディーゼル機関車(50t機)である。505は1962年2月川崎車輛製で、506は1966年6月、501は1968年2月の日立製作所製である。東水島 - 倉敷貨物ターミナル間の区間列車や駅構内の入換に充当されている[10]

過去の車両

気動車

キハ305形 (305)
1951年11月に、国鉄よりキハニ181を譲り受け、キハ305とした。エンジンは1952年11月に川崎車輌でDMF13(120PS)を1基換装し、ディーゼルカーとした。台車は菱枠型であった。1973年に廃車となり、形式消滅した。
  • キハニ181 → キハ305
キハ300形 (301 - 304)
301・302は1968年10月4日、303・304は1972年3月8日に夕張鉄道より入線。エンジンは、301・302はDMH17BX(180PS/1600rpm)、303・304はDMH17C(180PS/1600rpm)を1基搭載し、台車はNH38(菱枠式1軸駆動台車)であった。302は1975年4月の踏切事故により大破し、廃車。残る3両は1978年に、岡山臨港鉄道に移籍した。
  • 夕張キハ301・302・夕張キハ252・253 → キハ301・302・303・304
キハ310形 (311, 312)
1958年に、国鉄より、キハ04 11,32を譲り受け、キハ311,312とした。1974年に全車廃車となり、形式消滅した。
  • キハ04 11・32 → キハ310 311・312
キハ320形 (320, 321)
1969年に、国鉄よりキハ07 202を譲り受け、キハ320とした。また、1973年に同和鉱業より、キハ701を譲り受け、キハ321とした。キハ35形の入線に伴い、1980年に全車廃車となり、形式消滅した。
  • キハ07 202・キハ701 → キハ320 320・321
キハ35形 (351 - 357)
1976年から1980年にかけて、国鉄よりキハ10系を7両譲り受けた車両である(導入当時、非電化通勤路線で使用されていた国鉄キハ35系気動車とは無関係)。キハ20形の購入により、351が1987年5月、353,357が1988年6月、352が1989年2月、356が1989年5月、354が1989年11月、355が1989年12月に廃車となり、形式消滅した。
  • キハ10 3・7・4・5・53・58・60 → キハ351・352・353・354・355・356・357
キハ20形 (201, 202, 203, 204, 206, 207, 208, 209, 210, 211, 212)
キハ35形の老朽化が進んでいたため、国鉄・JR四国・JR西日本より譲り受けた車両である。MRT300形の新造や、朝・夕のラッシュ時の連結両数を減らしたことから、201,209が1995年3月、207が1996年3月、206が2001年4月、202が2002年9月、204,208が2014年5月、203が2014年11月で廃車となったほか、1996年1月に210が茨城交通に、1997年に211,212が島原鉄道に移籍した。
  • キハ20 342・465・338・340・314・310・318・521・522・413・322 → キハ201・202・203・204・206・207・208・209・210・211・212

ディーゼル機関車

DD50形 (503, 504)
改良前の西岡山駅の入換業務を当社が受託していたため、同駅に常駐して使用されていた。受託解除に伴い、1991年に廃車[11]
DE10形1000番台 (1086)
DE701の部品取り用として、JR四国より購入した車両である。

上記の2両は倉敷貨物ターミナル駅の最も北側の線路に留置されていたが後に解体された。最晩年は尾灯やナンバープレートの欠落、各所の錆など荒廃が激しい状態だった。

客車

ハ51・52、フハ91・92・152・154
専用鉄道時代の1943年に国鉄より払下げをうけた木製2軸客車。もとは五日市鉄道が開業時に日本車輌より新製した車両。五日市鉄道時代にハ51-54、ハニ2001-2002を現番号に改番しそのまま踏襲している
ハ60・61
オハ3121-3123、オハフ3011 
1961年に国鉄より譲り受けた17m級鋼製客車国鉄オハ31系客車。1966年に便所洗面所を撤去しロングシート化した。新旧番号対象はオハ3121←3127、3122←3146、3123←31182、オハフ3011←306。

車両数の変遷

キハ35形 キハ20形 MRT300形 計(冷房車)
1982-
1985
7 7
1986 7 1 8
1987 7 2 9
1988 6 5 11
1989 3 7 10(6)
1990 10 10(9)
1991 10 10(10)
1992-
1994
12 12(12)
1995 10 2 12(12)
1996 8 4 12(12)
1997-
2001
6 6 12(12)
2002 5 6 11(11)
2003-
2011
4 6 10(10)
  • 1982・83年は1月1日現在、84年以降は4月1日現在
  • 『私鉄車両編成表』各年版、ジェー・アール・アール

運賃

大人普通旅客運賃(小児半額・10円未満切り捨て)。2014年4月1日改定。

キロ程 運賃(円)
初乗り1 - 4km 180
5 - 7 250
8 - 10 320
11 340

その他

インプレスTV週刊★ロマン鉄道「倉敷の工業地帯を走る - 水島臨海鉄道」で紹介された[12]

脚注

  1. ^ 平成23年度 出資団体監査報告書 (PDF)
  2. ^ くらしき百景36」(山陽新聞)によると前身の専用線時代に使用された蒸気機関車の汽笛の音から。
  3. ^ 国土交通省中国運輸局「管内鉄軌道事業者の運輸成績」
  4. ^ a b 国土交通省鉄道局監修『鉄道要覧』平成28年度版、電気車研究会・鉄道図書刊行会、p.14
  5. ^ 水島臨海鉄道公式ホームページ (2017年1月20日). “~ さよならキハ205 特別運行記念イベント開催のお知らせ ~”. 2017年3月18日閲覧。
  6. ^ マイナビニュース (2017年3月14日). “水島臨海鉄道「さよならキハ205」3-19に引退記念の特別運行 - 車両展示会も”. 2017年3月18日閲覧。
  7. ^ キハ30、キハ37、キハ38の6両を購入した車両が到着しました!! - 水島臨海鉄道ホームページ 2013年7月10日
  8. ^ 「キハ37、38、30形式」の運転開始について - 水島臨海鉄道ホームページ 2014年4月14日
  9. ^ 水島臨海鉄道公式ホームページ (2016年11月10日). “◆秋冬限定運行◆ キハ30のおもてなし 2016”. 2017年1月24日閲覧。
  10. ^ 寺田 裕一「ローカル私鉄を訪ねて 水島臨海鉄道」『鉄道ジャーナル』、株式会社 鉄道ジャーナル社、2009年5月。 
  11. ^ 藤岡雄一「臨海鉄道を楽しむ」 『鉄道ピクトリアル』1993年3月号(通巻572号)p.19、株式会社電気車研究会
  12. ^ 週刊★ロマン鉄道(2007年7月13日時点のアーカイブ

参考文献

  • 河上文久・和久田康雄「倉敷市営鉄道」『私鉄車両めぐり特輯 1』鉄道図書刊行会、1977年

関連項目

外部リンク