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「秋田内陸縦貫鉄道」の版間の差分

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2013年、平成25年度の赤字見込み額が1億9983万円と報道されるが、厳しい経営が続いている。
2013年、平成25年度の赤字見込み額が1億9983万円と報道されるが、厳しい経営が続いている。


2014年6月、酒井一郎が社長を退任し、後任として[[JTB東北]]からの出向で佐々木琢郎が社長に就任した<ref>[https://web.archive.org/web/20140717042024/http://www.asahi.com/articles/ASG6Z3S60G6ZUBUB002.html 秋田)内陸線「何としても存続を」 新社長が会見し抱負]([[インターネットアーカイブ]]) - 朝日新聞デジタル、2014年7月1日</ref>。
2014年6月、酒井一郎が社長を退任し、後任として[[JTB東北]]からの出向で佐々木琢郎が社長に就任した<ref>[https://web.archive.org/web/20140717042024/http://www.asahi.com/articles/ASG6Z3S60G6ZUBUB002.html 秋田)内陸線「何としても存続を」 新社長が会見し抱負]([[インターネットアーカイブ]]) - 朝日新聞デジタル、2014年7月1日</ref>。


== 歴史 ==
== 歴史 ==

2017年9月4日 (月) 16:14時点における版

秋田内陸縦貫鉄道株式会社
Akita Nairiku Jūkan Railway Co.,ltd.

阿仁合駅
種類 株式会社
市場情報 非上場
本社所在地 日本の旗 日本
018-4613
秋田県北秋田市阿仁銀山字下新町41番地1
北緯39度59分59.86秒 東経140度24分7.74秒 / 北緯39.9999611度 東経140.4021500度 / 39.9999611; 140.4021500座標: 北緯39度59分59.86秒 東経140度24分7.74秒 / 北緯39.9999611度 東経140.4021500度 / 39.9999611; 140.4021500
設立 1984年昭和59年)10月31日[1]
業種 陸運業
法人番号 1410001006326 ウィキデータを編集
事業内容 鉄道事業
代表者 代表取締役社長 吉田 裕幸
資本金 3億円[1]
発行済株式総数 6,000株
売上高 2億13百万円(2011年3月期)
営業利益 △2億58百万円(2011年3月期)
純利益 △7百万円(2011年3月期)
純資産 86百万円(2011年3月31日)
総資産 2億28百万円(2011年3月31日)
従業員数 59名(2011年3月31日)
決算期 3月31日
主要株主 秋田県 2,316株(38.6%[1]
北秋田市 1,362株(22.7%)
仙北市 924株(15.4%)
他1自治体 30株(0.5%)
秋田銀行 240株(4.0%)
北都銀行 240株(4.0%)
他 888株(14.8%)
外部リンク www.akita-nairiku.com/
特記事項:経営数字は、秋田内陸縦貫鉄道第27期事業報告書 (PDF) より。
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秋田内陸縦貫鉄道株式会社(あきたないりくじゅうかんてつどう)は、秋田県北秋田市に本社を置き、同県で秋田内陸線を運営する第三セクター鉄道会社

概要

第1次特定地方交通線に指定された角館線、第2次特定地方交通線に指定された阿仁合線及び両線を結ぶ日本鉄道建設公団建設線(鷹角線)を引き継ぎ、一体的に運営するために設立された秋田県及び沿線自治体等が出資する第三セクターである[1]

1986年、南北の既開業線を分断されたまま転換を受け暫定開業[1]国鉄から気動車を借入れて営業を行ったが[1]、1989年に両線を結ぶ新線が開業し、阿仁合線開業以来半世紀以上を経て、沿線住民の悲願がかなうこととなった。

全通と同時に専用車両を用いた急行「もりよし」の運行を開始し、女性車掌や運転士を採用するなど話題を提供したが、100km近い長大路線であるうえ、沿線人口も少なく、もともと人的交流の少ない地域に敷設されたこともあって、厳しい経営が続いている。このため、存続かそれともバス代替かという議論は、県知事選挙や沿線で開かれる座談会などで必ずといってよいほど取り上げられるテーマでもある。

2008年9月、秋田県庁で県知事(当時)の寺田典城北秋田市市長の岸部陞仙北市市長の石黒直次らが秋田内陸線の存廃問題を協議した結果、2012年度まで内陸線を存続させることで合意した。同年度までの5年間の経営実績を踏まえ、存続させるかどうかを再度検討するとした。また、内陸線の安全対策工事費などの補助金を国から得て、2009年度から事業を始め、内陸線の老朽化した橋やトンネル、線路の改修、車両の修理に充てるとのこと。 だが、依然として厳しい経営が続いていることには変わりない。

2009年6月30日に行われた取締役会にて、同日付けで任期満了となり社長を退任する岸部陞(当時、市長は退任していた)の後任として、田沢湖高原リフト社長の若杉清一が選定され、同社としては初の民間からの登用となった。

2011年9月より、一身上の都合で辞意を表明していた若杉の後任となる社長を公募、応募者計63名の中から一時審査(書類選考)を通過した11人(内1人は辞退)が11月14日の個人面接(10人)に臨み、同日の臨時取締役会で神戸市在住の酒井一郎が新社長に選ばれた。

2012年、阿仁合駅のレストラン「こぐま亭」の直営化、急行の1両普通車両化、各駅停車2往復減便などで赤字額を1億9500万円に抑え、県の存続基準2億円を下回り、存続が延長されたが、2015年度の赤字額が3年ぶりに2億円を超える見通しなった。

2013年、平成25年度の赤字見込み額が1億9983万円と報道されるが、厳しい経営が続いている。

2014年6月、酒井一郎が社長を退任し、後任としてJTB東北からの出向で佐々木琢郎が社長に就任した[2]

歴史

  • 1984年(昭和59年)10月31日:秋田内陸縦貫鉄道株式会社設立[1]
  • 1985年(昭和60年)9月11日:比立内 - 松葉間免許
  • 1986年(昭和61年)11月1日:秋田内陸北線鷹巣 - 比立内間[1]、秋田内陸南線松葉 - 角館間開業[1]
  • 1989年(平成元年) 4月1日:比立内 - 松葉間開業(全通)。秋田内陸線に改称
秋田内陸線を走るAN8800形気動車
(阿仁合駅にて2008年撮影)

路線

利用客数

公式サイト上で1日毎の定期外利用客数を乗車実績として公開している[3]

年度 乗車実績(人/年) 備考
2013 173,824[4]
2014 160,227[4]
2015 151,071[5]
2016 66,569 [6] 4月1日 - 10月10日までの実績

運賃・料金

大人普通旅客運賃(小児半額・10円未満切り上げ)。2014年4月1日現在[7]

  • 西明寺 - 角館間は下表に関わらず210円の特定運賃。
キロ程 運賃(円)
1 - 3 170
4 - 6 240
7 - 9 300
10 - 12 370
13 - 15 430
16 - 18 490
19 - 21 570
22 - 24 630
25 - 27 690
28 - 30 760
31 - 34 820
35 - 38 880
キロ程 運賃(円)
39 - 42 950
43 - 46 1020
47 - 50 1080
51 - 55 1140
56 - 60 1210
61 - 65 1280
66 - 70 1340
71 - 75 1410
76 - 80 1470
81 - 85 1530
86 - 90 1590
91 - 95 1670

急行料金。2014年4月1日現在。

キロ程 料金(円)
50以下 160
51以上 320

企画乗車券

ホリデーフリーきっぷ(土・日・祝日フリー乗車券)
  • 全線タイプ(大人2000円・小人1000円)
  • Aタイプ(鷹巣 - 松葉間のみ有効、大人1000円・小人500円)
  • Bタイプ(阿仁合 - 角館間のみ有効、大人1000円・小人500円)
全線タイプのみ急行もりよし」を急行料金なしで利用可能。それ以外のタイプで「もりよし」に乗車する場合は急行料金が別途必要。
ウィークデーフリーきっぷ(平日フリー乗車券)
大人2500円、小人1250円
「ホリデーフリーきっぷ」の平日版で、効力は「ホリデーフリーきっぷ」の全線タイプと同じ。
片道寄り道きっぷ
大人1800円、小人900円
片道に限り全線利用でき、1回のみ途中下車ができる乗車券。
湯けむりクーポン(沿線温泉入館割引券付往復割引乗車券)
沿線の施設割引券がセットになっている乗車券で、沿線の温泉施設やプール利用時に利用証明印をきっぷに押してもらうと、復路の運賃が無料になる乗車券。対象施設など詳細は公式サイトを参照。途中下車や指定区間を越えた乗り越しはできないほか、急行「もりよし」に乗車する場合は、急行料金が別途必要。

いずれのきっぷも、乗車日の1か月前から以下の箇所で発売。ただし駅の窓口以外の箇所は、「ウィークデーフリーきっぷ」と「片道寄り道きっぷ」は扱わない。

車両

2003年4月1日現在、3形式15両の気動車を保有する。各形式の詳細は次のとおり。

AN8800形(8801 - 8809 9両)
1988年、全線開通に先立って新潟鐵工所で新造された全長18.5mの軽快気動車(NDC)。前面貫通構造の両運転台車。なお8808は、お座敷車両に改造された。
AN8900形(8901 - 8905 5両)
1989年、全線開通時に運転を開始した急行「もりよし」用の専用車両。AN8800形を基本としているが、前面形状を流線型非貫通とした片運転台車、8905は前面貫通型の両運転台車である。2012年からは急行運用から外され、主に臨時列車や団体専用車として使用されている。JR奥羽本線との臨時直通列車にも使用される。
AN2000形(2001 1両)
2000年に財団法人日本宝くじ協会が寄付して増備された宝くじ号。片運転台車で、運転台側の形状はAN8900形を踏襲し、側窓の拡大・天窓が設置された展望車となっている。主にイベント・団体専用車として使われる。

また、車両老朽化が進んでいる状況から、沿線住民らが募金を行い新車両を購入する「秋田内陸線夢列車プロジェクト」が2015年6月6日-2017年6月5日の2年間で行われているが、1億5000万円の目標額に対しに募金額は1500万円程しか集まっておらず、目標達成は絶望的と見込まれており、車両購入の代わりに既存車両1両のリニューアルに取り組む。募金活動終了後は車両リニューアルデザイン案を鉄道会社・関係者と協議予定。また、車両贈呈まではプロジェクトを継続する[9]

旧在籍車

キハ22形(キハ22 123,129,131,146,156,157,159(北線用)、133,161(南線用))
1986年の転換時に国鉄キハ22形9両を借入れたもの[1]。外板塗色のみを変更してそのまま使用されたが[1]、老朽化が激しく、AN8800形の投入により返還された。なお、156はその後津軽鉄道へ移籍して使用されている。

脚注

  1. ^ a b c d e f g h i j k 鉄道ジャーナル』第21巻第1号、鉄道ジャーナル社、1987年1月、106頁。 
  2. ^ 秋田)内陸線「何としても存続を」 新社長が会見し抱負インターネットアーカイブ) - 朝日新聞デジタル、2014年7月1日
  3. ^ 定期外乗車人数の公開 - 秋田内陸縦貫鉄道
  4. ^ a b 平成26年度 秋田内陸線乗車実績 (PDF) - 秋田内陸縦貫鉄道、2016年10月12日閲覧
  5. ^ 平成27年度 秋田内陸線乗車実績 (PDF) - 秋田内陸縦貫鉄道、2016年10月12日閲覧
  6. ^ 平成28年度 秋田内陸線乗車実績 (PDF) - 秋田内陸縦貫鉄道、2016年10月12日閲覧
  7. ^ "消費税率引き上げに伴う4月1日以降の運賃について" (Press release). 秋田内陸縦貫鉄道. 14 March 2014. 2014年4月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年5月2日閲覧
  8. ^ なお、西木温泉ふれあいプラザクリオンは、「湯けむりクーポン」の利用対象施設になっている。
  9. ^ “<秋田内陸線>夢の新車両購入 熱意届かず”. 河北新報ONLINE NEWS (河北新報社). (2017年5月20日). オリジナルの2017年5月20日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20170520111051/http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201705/20170520_43004.html 2017年5月22日閲覧。 

参考文献

関連項目

外部リンク