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「古チュルク語」の版間の差分

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* (上に青い空、下に褐色の大地ができた時、人間はそれらの間に生まれた。人間たちの上で[[伊利可汗|ブミン・カガン]]と[[室点蜜|イステミ・カガン]]は君主に就いた。彼らが君主に就くと、各地のテュルク人たちを治めるための国を整えた<ref>中国語訳「 当上方蓝天、下方褐土初创之时,人类亦在二者之间生成。在众人之上,我的祖先土门可汗与室点密可汗成为君主。他们成为君主之后,便组织和治理着突厥人的国家与体制。」から [[芮伝明]]『古突厥碑铭研究』附录「阙特勤碑」 上海古籍出版社 1998年 ISBN 9787532524693</ref>。)
|『[[ホショ・ツァイダム碑文|キュル・テギン碑文]]』東面第1行の抜粋}}
|『[[ホショ・ツァイダム碑文|キュル・テギン碑文]]』東面第1行の抜粋}}



2016年11月15日 (火) 18:27時点における版

古テュルク語
(Türük)
話される国 東突厥ウイグル可汗国イェニセイ・キルギズ天山ウイグル王国
地域 北アジア中央アジア
話者数
言語系統
表記体系 突厥文字ウイグル文字
言語コード
ISO 639-3
Linguist List otk 古テュルク語
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古テュルク語とは、東古テュルク語オルホン・テュルク語とも言い、7世紀13世紀にかけて東突厥ウイグル可汗国による碑文が発見されており、記録が残るものの中ではテュルク諸語で最古の例である。 古テュルク語は、突厥文字ウイグル文字マニ文字ブラーフミー文字[1]などの文字で書かれた記録が残っている。

言語資料

古テュルク語には、大きく分けて2種類の言語資料がある。

以下は、突厥文字による言語資料の実例:

  • : : : : : :
    • ÜZE: KÖK: TeŊRİ: aSRA: YaGıZ: YeR:
  • : : : : :
    • KILıNDUKDA: iKİN: aRA: KİŞİ: OGLI:
  • : : : : :
    • KILıNMıŞ: KİŞİ: OGLıNDA: ÜZE: eÇİM:
  • : : : : : :
    • aPAM: BUMıN: KaGaN: İSTeMİ: KaGaN: OLuRMıŞ:
  • : : : : :
    • OLuRıPaN: TÜRK: BODuNıŊ: İLİN: TÖRÜSİN:
  • : : : :
    • TUTA: BİRMiŞ: İTİ: BİRMiŞ:

[3]

  • (上に青い空、下に褐色の大地ができた時、人間はそれらの間に生まれた。人間たちの上でブミン・カガンイステミ・カガンは君主に就いた。彼らが君主に就くと、各地のテュルク人たちを治めるための国を整えた[4]。)
— 『キュル・テギン碑文』東面第1行の抜粋

音韻

古テュルク語は、以下のような9種類の母音を持つ[5]

母音
前舌母音 後舌母音
非円唇母音 円唇母音 非円唇母音 円唇母音
狭母音 i y ɯ u
広母音 e ø ɑ o

円唇母音は、最初の音節でのみ現れる。

子音は以下のような構成である[6]

唇音 歯音 後部歯茎音 軟口蓋音 口蓋垂音
鼻音 m n ɲ ŋ
破裂音 p b t d k g q ɢ
摩擦音 s z ʃ
ふるえ音 ɾ
接近音 ɫ l j

b, d, g, ɢ, l, p, ɾ, , zは、語頭に現れない。

関連項目

脚注

  1. ^ a b 文字文化からみた草原とオアシスの世界(東洋文化講座・シリーズ「アジアの文字文化」講演録)(第68回東洋文化講座(2008年6月27日))』 P.457 「表1 イスラーム化以前の中央アジアにおける言語と文字」の列「古代トルコ語」
  2. ^ 一例としてウランゴム碑文はウイグル文字が併記された http://hdl.handle.net/11094/20841
  3. ^ http://gokturkanitlari.appspot.com/kultigin.html 行番号「D1」より
  4. ^ 中国語訳「 当上方蓝天、下方褐土初创之时,人类亦在二者之间生成。在众人之上,我的祖先土门可汗与室点密可汗成为君主。他们成为君主之后,便组织和治理着突厥人的国家与体制。」から 芮伝明『古突厥碑铭研究』附录「阙特勤碑」 上海古籍出版社 1998年 ISBN 9787532524693
  5. ^ Erdal (2004), p. 45.
  6. ^ Erdal (2004).

参考文献

  • 古突厥碑铭研究 (illustrated ed.). 上海古籍出版社. (1998). ISBN 9787532524693 
  • Marcel, Erdal (2004). A Grammar of Old Turkic, Handbook of Oriental Studies (illustrated ed.). Brill, Leiden. ISBN 9004102949. http://books.google.com/books?id=l4yGbSQcrBoC&printsec=frontcover&source=gbs_ge_summary_r&cad=0#v=onepage&q&f=false 2015年5月閲覧。 
  • M. Erdal, Old Turkic word formation: A functional approach to the lexicon, Turcologica, Harassowitz (1991), ISBN 3-447-03084-4.
  • Talat Tekin, A Grammar of Orkhon Turkic, Uralic and Altaic Series Vol. 69, Indiana University Publications, Mouton and Co. (1968). (review: Gerard Clauson, Bulletin of the School of Oriental and African Studies, University of London, 1969); RoutledgeCurzon (1997), ISBN 0-7007-0869-3.
  • L. Johanson, A History of Turkic, in: The Turkic Languages, eds. L. Johanson & E.A. Csato, Routledge, London (1998), ISBN 0-415-08200-5
  • M. Erdal, Old Turkic, in: The Turkic Languages, eds. L. Johanson & E.A. Csato, Routledge, London (1998),ISBN 978-99929-944-0-5
  • Noten zu den alttürkischen Inschriften der Mongolei und Sibiriens (1898)

外部リンク