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2016年11月15日 (火) 17:04時点における版
ハイパーラマン散乱(Hyper-Raman Scattering)は、高強度のレーザー光を物質に照射したとき、2個の入射光子が消滅し、消滅した2個の光子のエネルギーの和とは異なるエネルギーの光子が散乱光として放出される現象。消滅する光子のエネルギーと生成される光子のエネルギーの差が振動・回転等のエネルギーに対応していることから、ラマン散乱と同様に物質の同定などに用いられることがある。
ハイパーラマン散乱は、非線形光学による現象の一つである。ラマン散乱の強度が入射光強度に比例するのに対し、ハイパーラマン散乱の強度は入射光強度の2乗に比例する。
選択則は、ラマン散乱とは異なっている。また赤外吸収とも異なる。
関連項目
参考文献
- R. W. Terhune, P. D. Maker, and C. M. Savage (1965). “Measurements of Nonlinear Light Scattering”. Phys. Rev. Lett. 14 (17): 681-684. doi:10.1103/PhysRevLett.14.681.
- L. D. Ziegler (1990). “Hyper-Raman spectroscopy”. J. Raman Spectroscopy 21 (12): 769-779. doi:10.1002/jrs.1250211203.
- L. D. Ziegler, "Hyper-Raman Spectroscopy", Handbook of Vibrational Spectroscopy, Wiley, 2002, ISBN 0471988472, vol. 1, p. 611.
外部リンク