「金時鐘」の版間の差分
表示
削除された内容 追加された内容
編集の要約なし |
m cewbot: 修正ウィキ文法 86: 角括弧の2つある外部リンク |
||
14行目: | 14行目: | ||
==経歴== |
==経歴== |
||
[[日本統治下の朝鮮|朝鮮]][[元山市]]生まれ。[[光州]]の[[師範学校]]卒業。左翼思想に共鳴し、[[南朝鮮労働党]]に入党。[[1948年]]の[[済州島四・三事件]]では郵便局を襲撃するなど武装蜂起に加わり、事件の鎮定後は当局による逮捕を恐れて潜伏。翌[[1949年]]5月、両親の手配で[[密航]]船に乗り込み日本に逃亡。同年6月5日に神戸沖(須磨付近)に上陸したのち、[[大阪市]][[生野区]]の[[コリア・タウン|コリアンタウン]]に行き着いた<ref>{{Cite news | title=在日詩人・金時鐘さんが回想録 : 本よみうり堂 | url=http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20150331-OYT8T50042.html | newspaper=[[読売新聞]](YOMIURI ONLINE) | date=2015-04-10 | archiveurl=https://archive.is/5W5cN | archivedate=2015-04-10}}</ref><ref>「なぜ書き続けてきたか」pp287</ref>。1952年には[[吹田事件]]に参画。[[在留特別許可]]を得て在日朝鮮人の政治・文化活動に参加した。[[金嬉老事件]]では特別証人として出廷した<ref>「わが生と誌」pp175</ref>。[[兵庫県立湊川高等学校]]教員となり、日本の公立学校で初めて正規科目として[[朝鮮語]]を教え、[[大阪文学学校]]理事長なども務めた。 先住民族[[アイヌ]]の権利回復を求める署名呼びかけ人<ref> |
[[日本統治下の朝鮮|朝鮮]][[元山市]]生まれ。[[光州]]の[[師範学校]]卒業。左翼思想に共鳴し、[[南朝鮮労働党]]に入党。[[1948年]]の[[済州島四・三事件]]では郵便局を襲撃するなど武装蜂起に加わり、事件の鎮定後は当局による逮捕を恐れて潜伏。翌[[1949年]]5月、両親の手配で[[密航]]船に乗り込み日本に逃亡。同年6月5日に神戸沖(須磨付近)に上陸したのち、[[大阪市]][[生野区]]の[[コリア・タウン|コリアンタウン]]に行き着いた<ref>{{Cite news | title=在日詩人・金時鐘さんが回想録 : 本よみうり堂 | url=http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20150331-OYT8T50042.html | newspaper=[[読売新聞]](YOMIURI ONLINE) | date=2015-04-10 | archiveurl=https://archive.is/5W5cN | archivedate=2015-04-10}}</ref><ref>「なぜ書き続けてきたか」pp287</ref>。1952年には[[吹田事件]]に参画。[[在留特別許可]]を得て在日朝鮮人の政治・文化活動に参加した。[[金嬉老事件]]では特別証人として出廷した<ref>「わが生と誌」pp175</ref>。[[兵庫県立湊川高等学校]]教員となり、日本の公立学校で初めて正規科目として[[朝鮮語]]を教え、[[大阪文学学校]]理事長なども務めた。 先住民族[[アイヌ]]の権利回復を求める署名呼びかけ人<ref>[http://onnagumi.jp/appealFile/2009ainu01.html 先住民族アイヌの権利回復を求める団体・個人署名の要請]</ref>を務める。 |
||
==受賞歴== |
==受賞歴== |
2016年11月15日 (火) 15:53時点における版
金時鐘 | |
---|---|
各種表記 | |
ハングル: | 김시종 |
漢字: | 金時鐘 |
発音: | キムシジョン |
日本語読み: | きむ しじょん |
ラテン文字表記: | Gim Sijong |
金 時鐘(きむ しじょん、1929年1月17日 - )は、在日朝鮮人の詩人、朝鮮文学者。
経歴
朝鮮元山市生まれ。光州の師範学校卒業。左翼思想に共鳴し、南朝鮮労働党に入党。1948年の済州島四・三事件では郵便局を襲撃するなど武装蜂起に加わり、事件の鎮定後は当局による逮捕を恐れて潜伏。翌1949年5月、両親の手配で密航船に乗り込み日本に逃亡。同年6月5日に神戸沖(須磨付近)に上陸したのち、大阪市生野区のコリアンタウンに行き着いた[1][2]。1952年には吹田事件に参画。在留特別許可を得て在日朝鮮人の政治・文化活動に参加した。金嬉老事件では特別証人として出廷した[3]。兵庫県立湊川高等学校教員となり、日本の公立学校で初めて正規科目として朝鮮語を教え、大阪文学学校理事長なども務めた。 先住民族アイヌの権利回復を求める署名呼びかけ人[4]を務める。
受賞歴
- 1986年『「在日」のはざまで』で第40回毎日出版文化賞。
- 1992年『原野の詩』で第25回小熊秀雄賞特別賞。
- 2011年『失くした季節』で第41回高見順賞。
- 2015年『朝鮮と日本に生きる−−済州島から猪飼野へ』で大佛次郎賞。
著書
- 『日本風土記 詩集』国文社 1957
- 『新潟 長篇詩』構造社 1970
- 『さらされるものとさらすもの』明治図書出版(解放教育選書) 1975
- 『猪飼野詩集』東京新聞出版局 1978 のち岩波現代文庫
- 『クレメンタインの歌』文和書房 1980
- 『光州詩片』福武書店 1983
- 『「在日」のはざまで』立風書房 1986 のち平凡社ライブラリー
- 『原野の詩 1955~1988 集成詩集』立風書房 1991
- 『草むらの時 小文集』海風社 1997 (陶院叢書)
- 『化石の夏 詩集』海風社 1998 (陶院叢書)
- 『わが生と詩』岩波書店 2004
- 『境界の詩 詩集選』藤原書店 2005
- 『〈在日〉文学全集 金時鐘』勉誠出版 2006
- 『失くした季節 四時詩集』藤原書店 2010
- 『朝鮮と日本に生きる−−済州島から猪飼野へ』岩波新書 2015
共著
- 『なぜ書きつづけてきたかなぜ沈黙してきたか 済州島四・三事件の記憶と文学』金石範共著 文京洙編 平凡社 2001 のちライブラリー
- 『状況への言葉 フクシマ、沖縄、「在日」』森住卓,長谷川健一,佐藤栄佐久,中嶌哲演,謝名元慶福,大城立裕,屋富祖建樹,金石範,金炳翼共著 新船海三郎聞き手 本の泉社 2012
翻訳
翻訳
- 空と風と星と詩 尹東柱 もず工房 2004.6
脚注
- ^ “在日詩人・金時鐘さんが回想録 : 本よみうり堂”. 読売新聞(YOMIURI ONLINE). (2015年4月10日). オリジナルの2015年4月10日時点におけるアーカイブ。
- ^ 「なぜ書き続けてきたか」pp287
- ^ 「わが生と誌」pp175
- ^ 先住民族アイヌの権利回復を求める団体・個人署名の要請