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2016年6月8日 (水) 01:20時点における版
こやの かおる 小谷野 薫 | |
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生誕 |
1963年1月27日(61歳) 日本 東京都墨田区 |
出身校 |
東京大学教養学部 ニューヨーク大学経営大学院 |
職業 | エディオン取締役 |
小谷野 薫(こやの かおる、1963年1月27日 - )は、東京都墨田区出身の実業家、投資銀行家、経営コンサルタント[1]。
来歴
開成高等学校、東京大学教養学部卒[2][3]。ニューヨーク大学経営大学院(スターン・スクール)修了(MBA・MS)[2][3]。
1985年、東大を卒業し野村総合研究所に入社、経済調査部に所属する[1][4]。1992年、当時野村と資本提携していた投資銀行ワッサースタイン・ペレラに出向する[4]。1996年5月、野村総研企業財務調査室長に就任した[1]。この間、企業財務からM&Aのコンサルティング業務を担当していた[1]。
1999年、シティグループと日興證券との合弁で日興ソロモン・スミス・バーニー証券(現シティグループ証券)が設立される[5] と入社し[4]、2002年1月にはマネージング・ディレクターに就任した[1]。
2005年3月、クレディ・スイス証券に入社し、M&A部門のマネージング・ディレクターに就任した[1][4]。この間、2005年ブルドックソースによるイカリソース経営再建、2006年王子製紙の敵対的TOBに対抗する北越製紙支援(日本における敵対的TOBの代表的な事例)、などに関与している[4]。2007年ごろからデオデオ(エディオン)のM&Aに関与する[2]。
2010年、投資銀行家を辞め経営コンサルタント会社"日本総合アドバイザリー事務所"を立ち上げる[1]。
同年、クレディ・スイス時代の顧客だったエディオンの久保允誉社長から打診され同社顧問(財務アドバイザー)に就任した[1][3]。この間、エディオンの関連会社にあたるJリーグ・サンフレッチェ広島の財務アドバイザーも担当した[2]。2012年4月、サンフレッチェ広島会長でもある久保から打診され球団取締役、同年9月から常務取締役に就任した[1][2]。2012年度に資本減少を行ったサンフレッチェ広島においてその責任を取る形で本谷祐一社長が退任することになり、2013年1月サンフレッチェ広島代表取締役社長に就任する[1][3]。2015年2月下記の理由により退任[6]。
2015年1月、第18回統一地方選挙にて執行される予定の広島市長選挙(4月12日投票)に無所属候補として出馬することを表明した[7]。サッカースタジアム建設に消極的だった現職の松井一実に対し、スタジアム建設推進と広島経済活性化を選挙公約に掲げ無所属・無推薦で立候補したが、自民・民主・公明各党の相乗り推薦を取り付けた松井に敗れている[8][9]。
2015年6月、エディオン取締役に就任した[10]。
略歴
- 1985年4月 野村総合研究所入社
- 1996年5月 野村総合研究所企業財務調査室長
- 1999年 日興ソロモン・スミス・バーニー証券入社
- 2002年1月 日興ソロモン・スミス・バーニー証券マネージング・ディレクター
- 2005年3月 クレディ・スイス証券入社、マネージング・ディレクター
- 2010年1月 日本総合アドバイザリー事務所代表
- 2010年5月 エディオン顧問
- 2012年4月 サンフレッチェ広島取締役
- 2012年9月 サンフレッチェ広島常務取締役
- 2013年1月 サンフレッチェ広島代表取締役社長
- 2015年2月 サンフレッチェ広島代表取締役社長退任
- 2015年3月 広島市長選挙立候補正式表明
- 2015年4月 広島市長選挙に立候補するも落選
- 2015年6月 エディオン取締役
詳細
- サンフレッチェ広島経営再建五カ年計画
小谷野が社長時代に主に進めたことは、2012年の減資及び増資の際に前社長の本谷が株主に説明した「経営再建五カ年計画」の推進である[11]。これは端的にいえば5年間で資本金と同額の2億円を累計利益として確保するというもので、そのため厳しい財政管理の中でチーム運営を行った[11]。こうした中で森保一監督以下現場の尽力で、2013年のJリーグ優勝(連覇)やナビスコカップおよび天皇杯準優勝と国内3大大会のすべてのタイトルに絡み、2014年のACLではクラブ史上初のGL突破するという結果を残した[6]。特に潤沢ではない予算で地方のクラブがJリーグ連覇を達成したことは偉業として評価されている[12]。このタイトルの賞金もあり、順調に計画を進めていった[13]。
- 『こやのん』
こやのんは、サンフレッチェ広島が2013年9月に発表した、小谷野をモデルとしたゆるキャラ。見た目はナスにも似たデザインとなっているが、クラブ側では「決して“なすびキャラ”ではありません」としている[14]。
元々サンフレッチェのサポーターからは小谷野をモチーフとしたグッズを求める意見があり、2013年7月に行われたサポーターズカンファレンスの質疑応答でも本人が「非常に困惑しています」「個人的にはこうした企画は潰れて欲しいと思っています」と回答する一幕があった[15]。一方でクラブ側としては、本来のチームマスコットであるサンチェ・フレッチェに対するテコ入れ策を考えており[16]、その一環として第3のキャラを登場させサンチェをいじられキャラとしてキャラ立ちさせようとした。
2013年9月、「こやのん」は正式にグッズ化された[14]。同年9月21日の試合前に300個限定で発売されたキーホルダーはわずか26分で完売し、のち追加生産された[17]。
- サッカースタジアム建設推進
脚注
- ^ a b c d e f g h i j sanf20121213.
- ^ a b c d e 紫熊 & 2013-02.
- ^ a b c d “サンフレ新社長に小谷野氏 「経営再建進める」”. 中国新聞 (2012年12月19日). 2015年2月13日閲覧。
- ^ a b c d e “クレディ小谷野氏、モルガンS藤田氏-「王子VS北越」で野村と攻防(4)”. ブルームバーグ (2006年8月10日). 2015年2月13日閲覧。
- ^ “沿革”. シティグループ証券. 2015年2月13日閲覧。
- ^ a b “サンフレッチェ広島 小谷野薫代表取締役社長の退任のお知らせ”. サンフレッチェ広島 (2015年2月13日). 2015年2月13日閲覧。
- ^ 広島・小谷野社長が市長選出馬表明 サッカースタジアム建設推進へ スポーツニッポン 2015年1月17日閲覧
- ^ “松井さん盤石 「相乗り」組織固め”. 中国新聞 (2015年4月13日). 2015年4月15日閲覧。
- ^ “相乗り現職の松井氏再選 広島市長選”. 産経新聞 (2015年4月12日). 2015年4月15日閲覧。
- ^ "第14回定時株主総会決議ご通知" (PDF) (Press release). エディオン. 25 June 2015. 2015年7月7日閲覧。
- ^ a b “第10回サポーターズカンファレンス議事録”. サンフレッチェ広島 (2014年). 2015年2月13日閲覧。
- ^ 金子達仁 (2013年12月13日). “地方クラブ連覇で見えてしまったJの“寂しき”経済力”. スポーツニッポン. 2015年2月14日閲覧。
- ^ “第11回サポーターズカンファレンス議事録 1)クラブについて”. サンフレッチェ広島 (2014年). 2015年2月13日閲覧。
- ^ a b “サンフレッチェ広島 新キャラクター『こやのん』誕生のお知らせ”. サンフレッチェ広島 (2013年9月16日). 2015年2月13日閲覧。
- ^ “観客動員について - 第11回サポーターズカンファレンス議事録”. サンフレッチェ広島. 2015年2月13日閲覧。
- ^ “【広島:こやのん誕生会見】小谷野薫社長、サンチェ・フレッチェら登場!”. サンフレッチェ広島 (2013年9月20日). 2013年12月14日閲覧。
- ^ “「こやのん キーホルダー」26分で完売!次は“ももクロ”とのコラボ?”. スポーツニッポン (2013年9月21日). 2015年2月13日閲覧。
参考資料
- “From Tokyo banker to J.League mascot: the birth of Koyanon” (英語). ロイター (2013年12月13日). 2015年2月13日閲覧。
- 中野和也「- 継続 - ロングインタビュー小谷野薫新社長」『紫熊倶楽部』2013年2月。
- “サンフレッチェ広島 本谷祐一代表取締役社長の退任 ならびに、小谷野 薫(こやの かおる)代表取締役社長就任のお知らせ”. サンフレッチェ広島 (2012年12月13日). 2015年2月13日閲覧。
- こやのかおるオフィシャルウェブサイト - ウェイバックマシン(2015年4月2日アーカイブ分)