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| 作品名 = 教授と美女 |
| 作品名 = 教授と美女 |
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| 原題 = Ball of Fire |
| 原題 = Ball of Fire |
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| 画像 = Ball of Fire.jpg |
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| 画像サイズ = |
| 画像サイズ = 300px |
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| 画像解説 = [[バーバラ・スタンウィック]] |
| 画像解説 = オーシェイ([[バーバラ・スタンウィック]])を囲むボッツ([[ゲイリー・クーパー]])と7人の老教授たち |
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| 監督 = [[ハワード・ホークス]] |
| 監督 = [[ハワード・ホークス]] |
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| 脚本 = {{仮リンク|チャールズ・ブラケット|en|Charles Brackett}}<br />[[ビリー・ワイルダー]] |
| 脚本 = {{仮リンク|チャールズ・ブラケット|en|Charles Brackett}}<br />[[ビリー・ワイルダー]] |
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| 原作 = ビリー・ワイルダー<br />トーマス・モンロー |
| 原作 = ''『From A to Z』''<br />ビリー・ワイルダー<br />トーマス・モンロー |
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| 製作 = [[サミュエル・ゴールドウィン]] |
| 製作 = [[サミュエル・ゴールドウィン]] |
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| 製作総指揮 = |
| 製作総指揮 = |
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| 出演者 = [[ゲイリー・クーパー]]<br />[[バーバラ・スタンウィック |
| 出演者 = [[ゲイリー・クーパー]]<br />[[バーバラ・スタンウィック]] |
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| 音楽 = [[アルフレッド・ニューマン]] |
| 音楽 = [[アルフレッド・ニューマン]] |
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| 主題歌 = |
| 主題歌 = |
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| 編集 = [[ダニエル・マンデル]] |
| 編集 = [[ダニエル・マンデル]] |
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| 製作会社 = {{仮リンク|サミュエル・ゴールドウィン・プロダクションズ|en|Samuel Goldwyn Productions}} |
| 製作会社 = {{仮リンク|サミュエル・ゴールドウィン・プロダクションズ|en|Samuel Goldwyn Productions}} |
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| 配給 = |
| 配給 = [[RKO|RKOラジオピクチャーズ]] |
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| 公開 = {{flagicon|USA}} 1941年12月2日<ref>{{cite web|url=http://www. |
| 公開 = {{flagicon|USA}} 1941年12月2日<br />{{flagicon|JPN}}劇場未公開(VHS発売)<ref>{{cite web|url=http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=5699|title=教授と美女<未>(1941)|publisher=[[allcinema|Allcinema.net]]|accessdate=2015年1月19日}}</ref> |
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| 上映時間 = 111分 |
| 上映時間 = 111分 |
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| 製作国 = {{USA}} |
| 製作国 = {{USA}} |
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{{External media |
{{External media |
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|width=275px |
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|video1=[http://www.tcm.com/mediaroom/video/377590/Ball-Of-Fire-Movie-Clip-Two-And-Two-Are-Five.html |
|video1=[http://www.tcm.com/mediaroom/video/377590/Ball-Of-Fire-Movie-Clip-Two-And-Two-Are-Five.html クイズの答えを聞きに館を訪れたゴミ収集人と8人の教授<br />(TCMのムービークリップ)] |
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|video2=[http://www.tcm.com/mediaroom/video/377588/Ball-Of-Fire-Movie-Clip-What-Does-Boogie-Mean-.html ナイトクラブで「ドラム・ブギー」を歌うオーシェイ<br />(TCMのムービークリップ)] |
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|video3=[http://www.tcm.com/mediaroom/video/377510/Ball-Of-Fire-Movie-Clip-Shove-In-Your-Clutch.html オーシェイが用いるスラングの語彙に興味を示すポッツ<br />(TCMのムービークリップ)] |
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|video4=[http://www.tcm.com/mediaroom/video/377589/Ball-Of-Fire-Movie-Clip-Just-Another-Apple.html ポッツに素足を触るように指示するオーシェイ<br />(TCMのムービークリップ)] |
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|video5=[http://www.tcm.com/mediaroom/video/377587/Ball-Of-Fire-Movie-Clip-Know-Anything-About-Zippers-.html ジッパーを閉めるようにガーカコフに頼むオーシェイ<br />(TCMのムービークリップ)] |
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|video6=[http://www.tcm.com/mediaroom/video/159753/Ball-Of-Fire-Original-Trailer-.html オリジナル予告編<br />(TCMの予告編)] |
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『'''教授と美女'''』(''Ball of Fire'')は、[[ |
『'''教授と美女'''』(''Ball of Fire'')は、[[1941年]]に製作かつ公開された[[アメリカ合衆国の映画]]。[[スクリューボール・コメディ|スクリューボール・コメディ映画]]である。[[ゲイリー・クーパー]]と[[バーバラ・スタンウィック]]が[[主演]]した。 |
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10年近く館にこもり、[[百科事典]]を編纂する8人の[[教授]]たちと俗世間の情報を伝えるために招かれた[[ストリップティーズ|ストリッパー]]の関係が描かれる。館を図書館か学校と勘違いしたゴミ収集人が[[ラジオ]]の[[クイズ番組]]の質問の答えを教えてほしいと尋ねてきたことから物語が展開し始め、クライマックスでは宿のルームナンバーの9が緩んでひっくり返って6になったために間違った部屋に入るというドタバタになった。また、スタンウィックが演じるストリッパーが教授たちに{{仮リンク|コンガ・ライン|en|Conga line|label=コンガの踊り}}を教える[[シーン]]もある。 |
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1948年に[[ハワード・ホークス]]によって『{{仮リンク|ヒット・パレード|en|A Song Is Born}}』として[[リメイク]]された<ref>{{cite web|url=http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=19218|title=ヒット・パレード(1948)|publisher=Allcinema.net|accessdate=2015年1月19日}}</ref>。 |
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== ストーリー == |
== ストーリー == |
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時は[[1941年]]。8人の教授が[[ニューヨーク]]にあるダニエル・トッテン財団が所有する館にこもり、AからZまでの[[百科事典]]の編纂をしていた。彼らの身の回りの世話は[[家政婦]]のブラッグが担当している。既に9年が経過しており、さらにあと3年は掛かりそうである<ref>映画『教授と美女』0-4分</ref>。財政的支援者であるトッテン財団の娘と助手のラーセンが館を訪れ、早く事典を完成させるように強く要求する。しかし、ポッツが「始めた以上は全力を尽くして仕上げます」と言うと、彼に好意を抱くトッテン嬢は語気を弱めてしまう<ref>映画『教授と美女』5-7分</ref>。2人が帰るのと入れ違いに、図書館か学校と勘違いした陽気なゴミ収集人が小遣い稼ぎ目的でチャレンジしている[[ラジオ]]の[[クイズ番組]]の質問の答えが分からないので教えてほしいと館を尋ねてくる。彼は「マウス」、「スマッカルー」、「ホイトイトイ」といった教授たちが知らないいくつもの[[スラング]]を駆使する。教授の中でも最も若く、[[言語学]]を専門とするポッツは時代に取り残されてしまうと危機感を募らせ、スラングの調査を行うために一人で街中に繰り出す<ref>映画『教授と美女』8-13分</ref>。 |
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[[教授]](主に[[学士]])の集まりはすべての人間の知識を集めた[[百科事典]]を編纂するために、[[ニューヨーク]]の住宅にここ数年ばかり一緒に暮らしている。その中で最年少のバートラム・ポッツは[[現代]]の[[アメリカ合衆国]]で流行している[[俗語]]を学習しようとする[[言語学|言語学者]]である。教授たちは番をするミス・ブラッグという名の小奇麗な[[家政婦]]と一緒に比較的外界から隔絶して流行には無縁で、のんびりしたペースで作業を行うことが習慣付いている。彼らのせっかちな財政的支援者であるミス・トッテンが突然、彼らに仕事をすぐに終えらせるように要求し出した。 |
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ポッツは[[ナイトクラブ]]でもスラングの収集にいそしみ、そこで出会った[[ストリップティーズ|ストリッパー]]のシュガーパス・オーシェイが用いるスラングの[[語彙]]に興味を持つ。{{仮リンク|ボス (犯罪者)|en|Boss (crime)|label=ギャングのボス}}で殺人への関与が疑われる愛人のジョー・ライラックに関する情報を聞き出したい[[警察]]に追われているオーシェイは彼の調査に非協力的である<ref>映画『教授と美女』14-23分</ref>。その後に彼女は考えを改めて教授たちが生活と仕事をしている館に逃げ込み、調査に協力することに決めた<ref>映画『教授と美女』24-26分</ref>。 |
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教授たちはオーシェイの色仕掛けに夢中になり、彼女とすぐに仲良くなる。オーシェイは7人の教授に{{仮リンク|コンガ・ライン|en|Conga line|label=コンガの踊り}}を教え<ref>映画『教授と美女』42-43分</ref>、女性として意識したことがあると明かすポッツには「ヤムヤム」(キス)の語の持つ意味を実演して見せた<ref>映画『教授と美女』52分</ref>。ポッツは百科事典の編纂に集中出来ないので、彼女に館から去ってほしいと伝える。百科事典を完成させたら結婚をしようと話し、去る前に「もう一回ヤムヤムをお願いします」と懇願するポッツにオーシェイもまんざらでもない様子を見せる<ref>映画『教授と美女』54分</ref>。その後にオーシェイはポッツがプレゼントした[[リチャード3世 (イングランド王)|リチャード3世]]の[[台詞]]の引用文が刻まれた婚約指輪を受け取り、館に[[電話]]を掛けてきたオーシェイの父親と偽るジョーの計らいで二人は[[ニュージャージー州]]で急遽結婚式を挙げることが決まる<ref>映画『教授と美女』58-65分</ref>。 |
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独自に研究を行うために町に出掛けたポッツは生意気な[[ナイトクラブ]]の[[ストリップティーズ]]、シュガーパス・オーシェイが用いる俗語の[[語彙]]に興味を持つ。{{仮リンク|ボス (犯罪者)|en|Boss (crime)|label=ギャングのボス}}である愛人のジョー・ライラックに関する情報を聞き出したい[[警察]]に追われている彼女は彼の研究に協力することに消極的である。オーシェイはポッツの反対を押し切り、一時的な潜伏先として教授たちが生活と仕事をしている館に逃げ込んだ。 |
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ニュージャージーに向かう一行だが、30年ぶりに運転したガーカコフは誤って[[道路標識]]に車をぶつけてしまい、その晩は道中のホテルに宿泊することになる<ref>映画『教授と美女』69-71分</ref>。ネジが緩んでドアのルームナンバーの数字が引っ繰り返り、オドリーの宿泊する9号室と間違えてオーシェイの宿泊する6号室に入室したポッツは暗闇の中で自分の言葉で新婦に対する正直な気持ちを告白し、彼女を感激させる<ref>映画『教授と美女』79-81分</ref>。ジョーとその手下がホテルに乗り込み、オーシェイとジョーの結婚式のために今まで教授たちを利用していたと知らせる<ref>映画『教授と美女』82-86分</ref>。8人の教授は再び百科事典の編纂作業に集中することでオーシェイを忘れようとする。 |
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教授たちはオーシェイの色仕掛けに夢中になり、すぐに好意を抱くようになる。オーシェイは7人の教授に{{仮リンク|コンガ・ライン|en|Conga line|label=コンガの踊り}}を教え、ポッツには「ヤムヤム」(キス)の語の持つ意味を実演して見せた。これに対してポッツは「もう一回ヤムヤムをお願いします」と懇願する。結婚を決意してプロポーズをするポッツにオーシェイも次第に惹かれるようになる。彼女はこのプロポーズを受け入れるが、直後にライラックの手下とともに館を去ってしまう。 |
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しかし、ポッツを本当に愛するオーシェイがジョーとの結婚を拒み続けたために8人の教授と家政婦のブラッグ、トッテン財団の娘、その助手、ゴミ収集人は館に突入したジョーの2人の手下、パストラミとアズマによって一斉に[[人質]]にされてしまった。ここで老教授たちは[[ダモクレス#ダモクレスの剣 (The Sword of Damocles)|ダモクレスの剣]]と[[アルキメデス]]が[[ローマ海軍|ローマ艦隊]]を撃退した[[故事]]にヒントを得た逆襲を開始する<ref>映画『教授と美女』91-104分</ref>。一転して囚われの身となり、ゴミ収集車のゴミ入れに入れられたパストラミとアズマはくすぐりの拷問の末にオーシェイとジョーの居場所を明かす<ref>映画『教授と美女』105分</ref>。ポッツはジョーとの「[[ボクシング]]対決」に勝利した後の最後の[[シーン]]で、他の7人の教授が羨ましそうに眺める中、再会したオーシェイと「ヤムヤム」を交わしている<ref>映画『教授と美女』109分</ref>。 |
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教授たちはオーシェイを救うためにライラックとその2人の手下に対する逆襲を実行する。オーシェイは自分はポッツにはふさわしくないと決意するが、ポッツは彼女の考えを変えさせるために強力な「ヤムヤム」の応用で説得する。 |
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== キャスト == |
== キャスト == |
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[[File:Barbara Stanwyck in Ball of Fire.jpg|right|250px|thumb|ストリッパー、シュガーパス・オーシェイを演じるバーバラ・スタンウィック]] |
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* バートラム・ポッツ - [[ゲイリー・クーパー]] |
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[[File:Ball of Fire trailer 5.png|right|225px|thumb|若い言語学教授、バートラム・ポッツを演じるゲイリー・クーパー]] |
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[[File:Ball of Fire trailer 6.png|right|225px|thumb|ギャングの親分、ジョー・ライラックを演じるダナ・アンドリュース]] |
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[[クレジットタイトル|クレジット]]に記載された[[キャスト]]と、その役を演じた[[俳優]]は以下の通り<ref>{{Cite web|url=http://www.imdb.com/title/tt0033373/fullcredits?ref_=tt_cl_sm#cast|title=Ball of Fire (1941) - Full Cast & Crew|publisher=[[インターネット・ムービー・データベース|IMDb.com]]|language=英語|accessdate=2015年1月19日}}</ref>。 |
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* バートラム・ポッツ教授 - [[ゲイリー・クーパー]] |
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* シュガーパス・オーシェイ - [[バーバラ・スタンウィック]] |
* シュガーパス・オーシェイ - [[バーバラ・スタンウィック]] |
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* ガーカコフ([[数学]] |
* ガーカコフ教授([[数学]]) - [[オスカー・ホモルカ]] |
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* ジェローム([[ |
* ジェローム教授([[地理学]]) - [[ヘンリー・トラヴァース]] |
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* マーゲンブルック([[生理学]] |
* マーゲンブルック教授([[生理学]]) - {{仮リンク|S・Z・サカール|en|S. Z. Sakall}} |
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* ロビンソン([[法律学]] |
* ロビンソン教授([[法学|法律学]]) - [[タリー・マーシャル]] |
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* クィンタナ |
* クィンタナ教授([[歴史学]]) - {{仮リンク|レオニード・キンスキー|en|Leonid Kinskey}} |
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* オドリー([[植物学]] |
* オドリー教授([[植物学]]) - [[リチャード・ヘイデン]] |
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* ピーグラム([[文学]] |
* ピーグラム教授([[文学]]) - {{仮リンク|オーブリー・メイザー|en|Aubrey Mather}} |
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* ゴミ収集人 - {{仮リンク|アレン・ジェンキンス|en|Allen Jenkins}} |
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* ジョー・ライラック - [[ダナ・アンドリュース]] |
* ジョー・ライラック - [[ダナ・アンドリュース]] |
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* デューク・パストラミ |
* デューク・パストラミ - [[ダン・デュリエ]] |
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* アズマ・アンダーソン |
* アズマ・アンダーソン - ラルフ・ピーターズ |
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* |
* ブラッグさん - {{仮リンク|キャスリーン・ハワード|en|Kathleen Howard}} |
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* |
* トッテン嬢 - {{仮リンク|メアリー・フィールド|en|Mary Field}} |
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* |
* ラーセン - [[チャールズ・レイン]] |
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* マクニアリー( |
* マクニアリー(ジョーの[[弁護士]]) - {{仮リンク|チャールズ・アーント|en|Charles Arnt}} |
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* |
* ナイトクラブの[[ウェイター]] - {{仮リンク|エリシャ・クック・ジュニア|en|Elisha Cook, Jr.}} |
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* |
* 「馬面」 - アラン・ライン |
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* {{仮リンク|ピンストライブ|en|Pin stripes}} - エディ・フォスター |
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* [[治安判事]] - アルドリッチ・ボウカー |
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* {{仮リンク|地方検事|en|District attorney}} - {{仮リンク|アディソン・リチャーズ|en|Addison Richards}} |
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* 浮浪者 - パット・ウェスト |
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* 男子大学生 - {{仮リンク|ケネス・ハウエル|en|Kenneth Howell}} |
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* 新聞売りの少年 - トミー・ライアン |
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* 自動車警官 - {{仮リンク|ティム・ライアン (俳優)|en|Tim Ryan (actor)|label=ティム・ライアン}} |
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* 「ベニー - ザ・クリープ」(ジョーの手下) - {{仮リンク|ウィル・リー (俳優)|en|Will Lee|label=ウィル・リー}} |
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* [[ジーン・クルーパ]]と彼の[[オーケストラ]] - ジーン・クルーパと彼のオーケストラ |
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ゴールドウィンが当初白羽の矢を立てた[[主演]]女優は歌えて踊れる[[ジンジャー・ロジャース]]だったが、彼女は『[[恋愛手帖]]』でキティ・フォイルを演じてオスカーを獲得したばかりだったので、落ち着いた役を希望していた<ref>[[#バーグ(1990年)|バーグ(1990年)]] pp.170,172</ref>。その後に脚本を送った[[ジーン・アーサー]]は気に入ってくれたものの、[[コロンビア映画|コロンビア・ピクチャーズ]]との契約に縛られていた<ref name="バーグ172">[[#バーグ(1990年)|バーグ(1990年)]] p.172</ref>。次に目を向けた[[キャロル・ロンバード]]からは企画が成功するのを祈っているとしながらも、「役にも脚本にも興味が持てません。・・・誰にでも好き嫌いというものはありますから」との返事で断られてしまった<ref name="バーグ172" />。こうした状況の中、ゲイリー・クーパーは『{{仮リンク|群衆 (映画)|en|Meet John Doe|label=群衆}}』で共演したばかりの彼のお気に入りであるバーバラ・スタンウィックを推薦した<ref name="TCM">{{cite web|url=http://www.tcm.com/tcmdb/title/68020/Ball-of-Fire/articles.html|title=Ball of Fire (1942) - Articles|publisher=[[ターナー・クラシック・ムービーズ|TCM.com]]|language=英語|accessdate=2015年2月18日}}</ref>。最後の頼みの綱となった彼女がゴールドウィンの期待に応え、[[アカデミー賞]]候補に[[ノミネート]]される見事な演技を見せることになった<ref name="バーグ172" />。 |
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{{仮リンク|マーサ・ティルトン|en|Martha Tilton}}は本作で『{{仮リンク|ドラム・ブギー|en|Drum Boogie}}』を歌うスタンウィックの歌声を提供した<ref>[[#Smith(1985年)|Smith(1985年)]] p.93</ref>。また、[[ドラマー]]のジーン・クルーパと彼の[[バンド (音楽)|バンド]]は[[カメオ出演]]して曲を演奏した<ref>{{Cite web|author=C.Harris-Lockwood|url=http://uticaphoenix.net/gene-krupa-american-jazz-big-band-drummer/|title=Gene Krupa An American Jazz and Big band Drummer|publisher=Uticaphoenix.net|language=英語|date=2014年9月6日|accessdate=2015年1月19日}}</ref>。 |
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== 製作 == |
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[[File:Ball of Fire2.jpg|right|275px|thumb|ポッツ(ゲイリー・クーパー)らに銃を向けるパストラミ(ダン・デュリエ)]] |
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本作が製作される前にゲイリー・クーパーの人気は既に最高潮に達していたが、[[サミュエル・ゴールドウィン]]は当たり役がどれも他社のものであったため、彼に相応しい役を見つけられないものかと脚本部門をなじり続けていた<ref>[[#バーグ(1990年)|バーグ(1990年)]] p.168</ref>。[[パラマウント映画|パラマウント・ピクチャーズ]]から急遽借りた[[小説家]]の{{仮リンク|チャールズ・ブラケット|en|Charles Brackett}}と[[ビリー・ワイルダー]]もクーパーのための作品探しに苦労したが、最終的にワイルダーが思い出した[[アメリカ合衆国]]に[[移住]]する前に書き上げた『[[白雪姫]]』の成人版の物語''『From A to Z』''をブラケットが大いに気に入り、それをゴールドウィンに推薦した<ref>[[#バーグ(1990年)|バーグ(1990年)]] p.169</ref>。電話を通しての[[脚本]]の買い取りの交渉でワイルダーはゴールドウィンに1万[[アメリカ合衆国ドル|ドル]]の支払いを要求し、これに対してゴールドウィンは「どうだろう、今7500ドル払う。もし映画になったら、残りの2500ドルを渡すってことにしよう」と提案、[[映画監督]]を目指していたワイルダーはすべての[[シーン#ショット|ショット]]の撮影に立ち合わせてくれるならという条件で了解した<ref>[[#バーグ(1990年)|バーグ(1990年)]] pp.169-170</ref>。[[ハワード・ホークス]]がワイルダーの教師役となった<ref name="バーグ170">[[#バーグ(1990年)|バーグ(1990年)]] p.170</ref>。ブラケットとワイルダーは本作の脚本で使用するための生きたスラングを探しに{{仮リンク|ハリウッド高校|en|Hollywood High School}}の通りを挟んだ向かいの[[ドラッグストア]]、バーレスク邸、[[ハリウッドパーク競馬場]]を訪問した<ref name="TCM" />。 |
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暗い寝室で演技をするシーンでは、ホークスはスタンウィックの両目だけを表示させたいと考えた。[[撮影監督]]の[[グレッグ・トーランド]]はスタンウィックの顔を黒く塗ることで両目を輝かせるという方法を彼に教えた<ref name="TCM" />。 |
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ワイルダーは『[[ヨーク軍曹]]』(ゲイリー・クーパーの前の出演映画)でクーパーが演じるヨークの癖を[[パロディ]]ネタにしている。デューク・パストラミを演じるダン・デュリエが「先週観た映画みたいだ」と言った後に自分の親指を舐め、[[拳銃|ピストル]]の銃口をこするシーンも取り入れた<ref>{{Cite web|url=http://www.imdb.com/title/tt0033373/trivia?ref_=tt_ql_2|title=Ball of Fire (1941) - Trivia|publisher=IMDb.com|language=英語|accessdate=2015年1月19日}}</ref>。 |
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== 興行成績 == |
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本作は興行的に見れば大成功した。1942年最高の[[興行成績]]を記録する映画となった<ref name="TCM" />。しかしながら、[[RKO|RKOラジオピクチャーズ]]はサミュエル・ゴールドウィンとの契約の条件により、147000ドルの赤字を計上した<ref>[[#Jewell(2012年)|Jewell(2012年)]] p.254</ref>。 |
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大成功の後にワイルダーがゴールドウィンに電話を掛けて以前に約束した残りの2500ドルの支払いを請求したところ、ゴールドウィンからの回答は「私は約束する時はちゃんと書類にするよ」だった<ref name="バーグ172" />。ワイルダーはこの対応に激怒して「今後一切あんた方とは関わりたくない」と叫んで受話器を叩き付けた<ref>[[#バーグ(1990年)|バーグ(1990年)]] pp.172-173</ref>。ところが、その10分後にはワイルダーのもとにゴールドウィンからの電話が掛かり、「ビリー、私が嘘をついたなんて[[ハリウッド]]中の噂になるのはごめんだよ。直ぐに来てくれないか。今直ぐだ・・・1500ドル払うから」と申し訳無さそうな声で言ったという<ref name="バーグ173">[[#バーグ(1990年)|バーグ(1990年)]] p.173</ref>。二人の友好関係はこの後も何年も続いたが、残りの1000ドルは支払われずに終わった<ref name="バーグ173" />。 |
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== 評価 == |
== 評価 == |
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[[アメリカ |
「[[AFIアメリカ映画100年シリーズ]]」の[[映画スターベスト100|アメリカ映画スターベスト100]]で[[ゲイリー・クーパー]]と[[バーバラ・スタンウィック]]はそれぞれ男優部門と女優部門でともに11位に選ばれている<ref>{{cite web|url=http://www.afi.com/100Years/stars.aspx|title=AFI's 50 GREATEST AMERICAN SCREEN LEGENDS|publisher=[[アメリカン・フィルム・インスティチュート|AFI.com]]|language=英語|accessdate=2014年10月9日}}</ref>。 |
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=== 批評 === |
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* [[バラエティ (アメリカ合衆国の雑誌)|バラエティ]]誌:「単純な[[ギャグ]]は110分の映画では全然足りない。そして、それがすべてである。一つのおかしな状況・・・それはサミュエル・ゴールドウィンの[[ディレクター]](監督)や小説家が''『Ball of Fire』''をサポートする必要があることだ。しかしながら、かなりの数の笑いを提供するには十分である。」と書いている<ref>{{Cite web|author=Variety Staff|url=http://variety.com/1940/film/reviews/ball-of-fire-1200413617/|title=Review: ‘Ball of Fire’|publisher=[[バラエティ (アメリカ合衆国の雑誌)|Variety.com]]|language=英語|date=1940年12月31日|accessdate=2015年1月19日}}</ref>。 |
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* [[ニューヨーク・タイムズ]]紙の{{仮リンク|ボズリー・クラウザー|en|Bosley Crowther}}:ゲイリー・クーパーについて「彼ならではの素朴な演技を提供している」と評し、「ゴールドウィン氏は実に、とても素敵な[[喜劇|コメディ]]を送り出している」と大絶賛した。映画は『[[白雪姫 (アニメ映画)|白雪姫]]』の最新版のようだとしている<ref>{{Cite web|author=Bosley Crowther|url=http://www.nytimes.com/movie/review?res=940DE5D6163BE33BBC4E52DFB7668389659EDE|title=Ball of Fire (1941)|publisher=[[ニューヨーク・タイムズ|NYTimes.com]]|language=英語|date=1942年1月16日|accessdate=2015年1月19日}}</ref>。 |
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* [[タイム (雑誌)|タイム]]誌:「最高におかしくておいしい、いかにもアメリカらしいスラングが映画に記録された」と評した<ref name="バーグ170" />。 |
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2015年2月18日時点で[[インターネット・ムービー・データベース]]の7009人のユーザーの評価では10点満点のうち平均7.9点で採点されている<ref>{{cite web|url=http://www.imdb.com/title/tt0033373/?ref_=fn_al_tt_1|title=Ball of Fire (1941)|publisher=IMDb.com|language=英語|accessdate=2015年2月6日}}</ref>。また、[[Rotten Tomatoes|ロッテン・トマト]]の3191人のユーザーの評価では5点満点のうち平均4.0点で採点され、本作が好きと回答しているのが90%に達している<ref>{{cite web|url=http://www.rottentomatoes.com/m/ball_of_fire/|title=BALL OF FIRE (1941)|publisher=[[Rotten Tomatoes|RottenTomatoes.com]]|language=英語|accessdate=2015年2月18日}}</ref>。 |
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=== 映画賞ノミネート === |
=== 映画賞ノミネート === |
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本作は[[第9回アカデミー賞]]の4部門にノミネートされたが、1部門も受賞出来ずに終わった<ref>{{Cite web|url=http://www.imdb.com/event/ev0000003/1942?ref_=ttawd_ev_1|title=Academy Awards, USA Awards for 1942 Oscar|publisher=IMDb.com|language=英語|accessdate=2015年1月19日}}</ref>。 |
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! 賞 |
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! 映画賞 |
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! 部門 |
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! 対象 |
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! 候補者 |
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! 結果 |
! 結果 |
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| rowspan="4" | 1942年 |
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| rowspan="4" | [[第14回アカデミー賞|アカデミー賞]]<ref>{{cite web|url=http://www.oscars.org/awards/academyawards/legacy/ceremony/14th-winners.html|title=The 14th Academy Awards (1942) Nominees and Winners|publisher=[[映画芸術科学アカデミー]]|accessdate=2013-05-30}}</ref> |
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| rowspan="4" | 第14回アカデミー賞 |
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| [[アカデミー主演女優賞|主演女優賞]] |
| [[アカデミー主演女優賞|主演女優賞]] |
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| バーバラ・スタンウィック |
| [[バーバラ・スタンウィック]] |
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| rowspan="4" {{Nom}} |
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=== ランキング入り === |
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「AFIアメリカ映画100年シリーズ」の[[アメリカ喜劇映画ベスト100]]で92位に選ばれた<ref>{{cite web|url=http://www.afi.com/100years/laughs.aspx|title=AFI's 100 Funniest American Movies Of All Time|publisher=AFI.com|language=英語|accessdate=2014年10月9日}}</ref>。[[アメリカ映画の名セリフベスト100]]の400の候補の中には「[[バターミルク]]を飲んでも酔うような人。すぐに耳まで赤くなって。キスの仕方も知らない世間知らずだけど、彼のそういうところが好きなの」という、シュガーパス・オーシェイの台詞も含まれている<ref>{{cite web|url=http://www.afi.com/Docs/100Years/quotes400.pdf|title=List of the 400 nominated movie quotes - American Film Institute|format=PDF|publisher=AFI.com|language=英語|accessdate=2015年2月18日}}</ref>。 |
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== 脚色とリメイク == |
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1942年に[[フレッド・マクマレイ]]とバーバラ・スタンウィックが主演する本作を脚色した[[ラジオドラマ]]が、1951年に[[フランチョット・トーン]]と{{仮リンク|ウェンディ・バリー|en|Wendy Barrie}}が主演する本作を脚色した[[テレビドラマ]]がそれぞれ放送されている<ref name="TCM" />。 |
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サミュエル・ゴールドウィンは[[1948年]]に本作を[[リメイク]]しようと考えたが、物語に無理があることを認めていた原作者のビリー・ワイルダーは今度の映画には関わりたくないと返答した<ref>[[#バーグ(1990年)|バーグ(1990年)]] p.298-299</ref>。二度と一緒に仕事をしないと互いに決意した仲であるハワード・ホークスも一度は断ったものの、週に2万5000ドルを出すという条件で折れた<ref name="バーグ299">[[#バーグ(1990年)|バーグ(1990年)]] p.299</ref>。このリメイク作『{{仮リンク|ヒット・パレード|en|A Song Is Born}}』では音楽理論の研究家が[[ジャズ]]を分析するという話に書き換えられ、本作にいくつかの音楽用語を付け加えた程度に過ぎないものになった<ref name="バーグ299" />。ストリッパー役の[[ヴァージニア・メイヨ]]にスタンウィックそっくりの動きが出来るようになるまで何度も本作を見せ、{{仮リンク|ミュージカル・ナンバー|en|Number (music)}}は専門家を雇って吹き替えさせたので、不自然さがより際立つ結果となってしまった<ref>[[#バーグ(1990年)|バーグ(1990年)]] p.299-300</ref>。ゴールドウィンの製作した映画の中でも最低の評判の出来となった<ref>[[#バーグ(1990年)|バーグ(1990年)]] p.300</ref>。 |
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== 脚注 == |
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== 参考文献 == |
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* {{Cite book|和書|author=A.スコット・バーグ (著), 吉田利子 (翻訳)|date=1990年|title=虹を掴んだ男―サミュエル・ゴールドウィン〈下〉|publisher=[[文藝春秋]]|isbn=978-4163445205|ref=バーグ(1990年)}} |
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* {{Cite book|author=Ella Smith|date=1985年|title=Starring Miss Barbara Stanwyck|publisher=Random House Value Publishing; 1st updated ed edition|language=英語|isbn=978-0517556955|ref=Smith(1985年)}} |
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* {{Cite book|author=Richard B. Jewell|date=2012年|title=RKO Radio Pictures: A Titan Is Born|publisher=University of California Press|language=英語|isbn=978-0520271791|ref=Jewell(2012年)}} |
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== 外部リンク == |
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2015年2月19日 (木) 11:32時点における版
教授と美女 | |
---|---|
Ball of Fire | |
オーシェイ(バーバラ・スタンウィック)を囲むボッツ(ゲイリー・クーパー)と7人の老教授たち | |
監督 | ハワード・ホークス |
脚本 |
チャールズ・ブラケット ビリー・ワイルダー |
原作 |
『From A to Z』 ビリー・ワイルダー トーマス・モンロー |
製作 | サミュエル・ゴールドウィン |
出演者 |
ゲイリー・クーパー バーバラ・スタンウィック |
音楽 | アルフレッド・ニューマン |
撮影 | グレッグ・トーランド |
編集 | ダニエル・マンデル |
製作会社 | サミュエル・ゴールドウィン・プロダクションズ |
配給 | RKOラジオピクチャーズ |
公開 |
1941年12月2日 劇場未公開(VHS発売)[1] |
上映時間 | 111分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
『教授と美女』(Ball of Fire)は、1941年に製作かつ公開されたアメリカ合衆国の映画。スクリューボール・コメディ映画である。ゲイリー・クーパーとバーバラ・スタンウィックが主演した。
10年近く館にこもり、百科事典を編纂する8人の教授たちと俗世間の情報を伝えるために招かれたストリッパーの関係が描かれる。館を図書館か学校と勘違いしたゴミ収集人がラジオのクイズ番組の質問の答えを教えてほしいと尋ねてきたことから物語が展開し始め、クライマックスでは宿のルームナンバーの9が緩んでひっくり返って6になったために間違った部屋に入るというドタバタになった。また、スタンウィックが演じるストリッパーが教授たちにコンガの踊りを教えるシーンもある。
1948年にハワード・ホークスによって『ヒット・パレード』としてリメイクされた[2]。
ストーリー
時は1941年。8人の教授がニューヨークにあるダニエル・トッテン財団が所有する館にこもり、AからZまでの百科事典の編纂をしていた。彼らの身の回りの世話は家政婦のブラッグが担当している。既に9年が経過しており、さらにあと3年は掛かりそうである[3]。財政的支援者であるトッテン財団の娘と助手のラーセンが館を訪れ、早く事典を完成させるように強く要求する。しかし、ポッツが「始めた以上は全力を尽くして仕上げます」と言うと、彼に好意を抱くトッテン嬢は語気を弱めてしまう[4]。2人が帰るのと入れ違いに、図書館か学校と勘違いした陽気なゴミ収集人が小遣い稼ぎ目的でチャレンジしているラジオのクイズ番組の質問の答えが分からないので教えてほしいと館を尋ねてくる。彼は「マウス」、「スマッカルー」、「ホイトイトイ」といった教授たちが知らないいくつものスラングを駆使する。教授の中でも最も若く、言語学を専門とするポッツは時代に取り残されてしまうと危機感を募らせ、スラングの調査を行うために一人で街中に繰り出す[5]。
ポッツはナイトクラブでもスラングの収集にいそしみ、そこで出会ったストリッパーのシュガーパス・オーシェイが用いるスラングの語彙に興味を持つ。ギャングのボスで殺人への関与が疑われる愛人のジョー・ライラックに関する情報を聞き出したい警察に追われているオーシェイは彼の調査に非協力的である[6]。その後に彼女は考えを改めて教授たちが生活と仕事をしている館に逃げ込み、調査に協力することに決めた[7]。
教授たちはオーシェイの色仕掛けに夢中になり、彼女とすぐに仲良くなる。オーシェイは7人の教授にコンガの踊りを教え[8]、女性として意識したことがあると明かすポッツには「ヤムヤム」(キス)の語の持つ意味を実演して見せた[9]。ポッツは百科事典の編纂に集中出来ないので、彼女に館から去ってほしいと伝える。百科事典を完成させたら結婚をしようと話し、去る前に「もう一回ヤムヤムをお願いします」と懇願するポッツにオーシェイもまんざらでもない様子を見せる[10]。その後にオーシェイはポッツがプレゼントしたリチャード3世の台詞の引用文が刻まれた婚約指輪を受け取り、館に電話を掛けてきたオーシェイの父親と偽るジョーの計らいで二人はニュージャージー州で急遽結婚式を挙げることが決まる[11]。
ニュージャージーに向かう一行だが、30年ぶりに運転したガーカコフは誤って道路標識に車をぶつけてしまい、その晩は道中のホテルに宿泊することになる[12]。ネジが緩んでドアのルームナンバーの数字が引っ繰り返り、オドリーの宿泊する9号室と間違えてオーシェイの宿泊する6号室に入室したポッツは暗闇の中で自分の言葉で新婦に対する正直な気持ちを告白し、彼女を感激させる[13]。ジョーとその手下がホテルに乗り込み、オーシェイとジョーの結婚式のために今まで教授たちを利用していたと知らせる[14]。8人の教授は再び百科事典の編纂作業に集中することでオーシェイを忘れようとする。
しかし、ポッツを本当に愛するオーシェイがジョーとの結婚を拒み続けたために8人の教授と家政婦のブラッグ、トッテン財団の娘、その助手、ゴミ収集人は館に突入したジョーの2人の手下、パストラミとアズマによって一斉に人質にされてしまった。ここで老教授たちはダモクレスの剣とアルキメデスがローマ艦隊を撃退した故事にヒントを得た逆襲を開始する[15]。一転して囚われの身となり、ゴミ収集車のゴミ入れに入れられたパストラミとアズマはくすぐりの拷問の末にオーシェイとジョーの居場所を明かす[16]。ポッツはジョーとの「ボクシング対決」に勝利した後の最後のシーンで、他の7人の教授が羨ましそうに眺める中、再会したオーシェイと「ヤムヤム」を交わしている[17]。
キャスト
クレジットに記載されたキャストと、その役を演じた俳優は以下の通り[18]。
- バートラム・ポッツ教授 - ゲイリー・クーパー
- シュガーパス・オーシェイ - バーバラ・スタンウィック
- ガーカコフ教授(数学) - オスカー・ホモルカ
- ジェローム教授(地理学) - ヘンリー・トラヴァース
- マーゲンブルック教授(生理学) - S・Z・サカール
- ロビンソン教授(法律学) - タリー・マーシャル
- クィンタナ教授(歴史学) - レオニード・キンスキー
- オドリー教授(植物学) - リチャード・ヘイデン
- ピーグラム教授(文学) - オーブリー・メイザー
- ゴミ収集人 - アレン・ジェンキンス
- ジョー・ライラック - ダナ・アンドリュース
- デューク・パストラミ - ダン・デュリエ
- アズマ・アンダーソン - ラルフ・ピーターズ
- ブラッグさん - キャスリーン・ハワード
- トッテン嬢 - メアリー・フィールド
- ラーセン - チャールズ・レイン
- マクニアリー(ジョーの弁護士) - チャールズ・アーント
- ナイトクラブのウェイター - エリシャ・クック・ジュニア
- 「馬面」 - アラン・ライン
- ピンストライブ - エディ・フォスター
- 治安判事 - アルドリッチ・ボウカー
- 地方検事 - アディソン・リチャーズ
- 浮浪者 - パット・ウェスト
- 男子大学生 - ケネス・ハウエル
- 新聞売りの少年 - トミー・ライアン
- 自動車警官 - ティム・ライアン
- 「ベニー - ザ・クリープ」(ジョーの手下) - ウィル・リー
- ジーン・クルーパと彼のオーケストラ - ジーン・クルーパと彼のオーケストラ
ゴールドウィンが当初白羽の矢を立てた主演女優は歌えて踊れるジンジャー・ロジャースだったが、彼女は『恋愛手帖』でキティ・フォイルを演じてオスカーを獲得したばかりだったので、落ち着いた役を希望していた[19]。その後に脚本を送ったジーン・アーサーは気に入ってくれたものの、コロンビア・ピクチャーズとの契約に縛られていた[20]。次に目を向けたキャロル・ロンバードからは企画が成功するのを祈っているとしながらも、「役にも脚本にも興味が持てません。・・・誰にでも好き嫌いというものはありますから」との返事で断られてしまった[20]。こうした状況の中、ゲイリー・クーパーは『群衆』で共演したばかりの彼のお気に入りであるバーバラ・スタンウィックを推薦した[21]。最後の頼みの綱となった彼女がゴールドウィンの期待に応え、アカデミー賞候補にノミネートされる見事な演技を見せることになった[20]。
マーサ・ティルトンは本作で『ドラム・ブギー』を歌うスタンウィックの歌声を提供した[22]。また、ドラマーのジーン・クルーパと彼のバンドはカメオ出演して曲を演奏した[23]。
製作
本作が製作される前にゲイリー・クーパーの人気は既に最高潮に達していたが、サミュエル・ゴールドウィンは当たり役がどれも他社のものであったため、彼に相応しい役を見つけられないものかと脚本部門をなじり続けていた[24]。パラマウント・ピクチャーズから急遽借りた小説家のチャールズ・ブラケットとビリー・ワイルダーもクーパーのための作品探しに苦労したが、最終的にワイルダーが思い出したアメリカ合衆国に移住する前に書き上げた『白雪姫』の成人版の物語『From A to Z』をブラケットが大いに気に入り、それをゴールドウィンに推薦した[25]。電話を通しての脚本の買い取りの交渉でワイルダーはゴールドウィンに1万ドルの支払いを要求し、これに対してゴールドウィンは「どうだろう、今7500ドル払う。もし映画になったら、残りの2500ドルを渡すってことにしよう」と提案、映画監督を目指していたワイルダーはすべてのショットの撮影に立ち合わせてくれるならという条件で了解した[26]。ハワード・ホークスがワイルダーの教師役となった[27]。ブラケットとワイルダーは本作の脚本で使用するための生きたスラングを探しにハリウッド高校の通りを挟んだ向かいのドラッグストア、バーレスク邸、ハリウッドパーク競馬場を訪問した[21]。
暗い寝室で演技をするシーンでは、ホークスはスタンウィックの両目だけを表示させたいと考えた。撮影監督のグレッグ・トーランドはスタンウィックの顔を黒く塗ることで両目を輝かせるという方法を彼に教えた[21]。
ワイルダーは『ヨーク軍曹』(ゲイリー・クーパーの前の出演映画)でクーパーが演じるヨークの癖をパロディネタにしている。デューク・パストラミを演じるダン・デュリエが「先週観た映画みたいだ」と言った後に自分の親指を舐め、ピストルの銃口をこするシーンも取り入れた[28]。
興行成績
本作は興行的に見れば大成功した。1942年最高の興行成績を記録する映画となった[21]。しかしながら、RKOラジオピクチャーズはサミュエル・ゴールドウィンとの契約の条件により、147000ドルの赤字を計上した[29]。
大成功の後にワイルダーがゴールドウィンに電話を掛けて以前に約束した残りの2500ドルの支払いを請求したところ、ゴールドウィンからの回答は「私は約束する時はちゃんと書類にするよ」だった[20]。ワイルダーはこの対応に激怒して「今後一切あんた方とは関わりたくない」と叫んで受話器を叩き付けた[30]。ところが、その10分後にはワイルダーのもとにゴールドウィンからの電話が掛かり、「ビリー、私が嘘をついたなんてハリウッド中の噂になるのはごめんだよ。直ぐに来てくれないか。今直ぐだ・・・1500ドル払うから」と申し訳無さそうな声で言ったという[31]。二人の友好関係はこの後も何年も続いたが、残りの1000ドルは支払われずに終わった[31]。
評価
「AFIアメリカ映画100年シリーズ」のアメリカ映画スターベスト100でゲイリー・クーパーとバーバラ・スタンウィックはそれぞれ男優部門と女優部門でともに11位に選ばれている[32]。
批評
- バラエティ誌:「単純なギャグは110分の映画では全然足りない。そして、それがすべてである。一つのおかしな状況・・・それはサミュエル・ゴールドウィンのディレクター(監督)や小説家が『Ball of Fire』をサポートする必要があることだ。しかしながら、かなりの数の笑いを提供するには十分である。」と書いている[33]。
- ニューヨーク・タイムズ紙のボズリー・クラウザー:ゲイリー・クーパーについて「彼ならではの素朴な演技を提供している」と評し、「ゴールドウィン氏は実に、とても素敵なコメディを送り出している」と大絶賛した。映画は『白雪姫』の最新版のようだとしている[34]。
- タイム誌:「最高におかしくておいしい、いかにもアメリカらしいスラングが映画に記録された」と評した[27]。
2015年2月18日時点でインターネット・ムービー・データベースの7009人のユーザーの評価では10点満点のうち平均7.9点で採点されている[35]。また、ロッテン・トマトの3191人のユーザーの評価では5点満点のうち平均4.0点で採点され、本作が好きと回答しているのが90%に達している[36]。
映画賞ノミネート
本作は第9回アカデミー賞の4部門にノミネートされたが、1部門も受賞出来ずに終わった[37]。
選考年 | 映画賞 | 部門 | 対象 | 結果 |
---|---|---|---|---|
1942年 | 第14回アカデミー賞 | 主演女優賞 | バーバラ・スタンウィック | ノミネート |
原案賞 | ビリー・ワイルダー、トーマス・モンロー | |||
ドラマ音楽賞 | アルフレッド・ニューマン | |||
録音賞 | トーマス・T・モールトン |
ランキング入り
「AFIアメリカ映画100年シリーズ」のアメリカ喜劇映画ベスト100で92位に選ばれた[38]。アメリカ映画の名セリフベスト100の400の候補の中には「バターミルクを飲んでも酔うような人。すぐに耳まで赤くなって。キスの仕方も知らない世間知らずだけど、彼のそういうところが好きなの」という、シュガーパス・オーシェイの台詞も含まれている[39]。
選考年 | 団体 | 部門 | 対象 | 順位 |
---|---|---|---|---|
2000年 | アメリカ映画協会 | アメリカ喜劇映画ベスト100 | 『Ball of Fire』 | 92位 |
脚色とリメイク
1942年にフレッド・マクマレイとバーバラ・スタンウィックが主演する本作を脚色したラジオドラマが、1951年にフランチョット・トーンとウェンディ・バリーが主演する本作を脚色したテレビドラマがそれぞれ放送されている[21]。
サミュエル・ゴールドウィンは1948年に本作をリメイクしようと考えたが、物語に無理があることを認めていた原作者のビリー・ワイルダーは今度の映画には関わりたくないと返答した[40]。二度と一緒に仕事をしないと互いに決意した仲であるハワード・ホークスも一度は断ったものの、週に2万5000ドルを出すという条件で折れた[41]。このリメイク作『ヒット・パレード』では音楽理論の研究家がジャズを分析するという話に書き換えられ、本作にいくつかの音楽用語を付け加えた程度に過ぎないものになった[41]。ストリッパー役のヴァージニア・メイヨにスタンウィックそっくりの動きが出来るようになるまで何度も本作を見せ、ミュージカル・ナンバーは専門家を雇って吹き替えさせたので、不自然さがより際立つ結果となってしまった[42]。ゴールドウィンの製作した映画の中でも最低の評判の出来となった[43]。
脚注
- ^ “教授と美女<未>(1941)”. Allcinema.net. 2015年1月19日閲覧。
- ^ “ヒット・パレード(1948)”. Allcinema.net. 2015年1月19日閲覧。
- ^ 映画『教授と美女』0-4分
- ^ 映画『教授と美女』5-7分
- ^ 映画『教授と美女』8-13分
- ^ 映画『教授と美女』14-23分
- ^ 映画『教授と美女』24-26分
- ^ 映画『教授と美女』42-43分
- ^ 映画『教授と美女』52分
- ^ 映画『教授と美女』54分
- ^ 映画『教授と美女』58-65分
- ^ 映画『教授と美女』69-71分
- ^ 映画『教授と美女』79-81分
- ^ 映画『教授と美女』82-86分
- ^ 映画『教授と美女』91-104分
- ^ 映画『教授と美女』105分
- ^ 映画『教授と美女』109分
- ^ “Ball of Fire (1941) - Full Cast & Crew” (英語). IMDb.com. 2015年1月19日閲覧。
- ^ バーグ(1990年) pp.170,172
- ^ a b c d バーグ(1990年) p.172
- ^ a b c d e “Ball of Fire (1942) - Articles” (英語). TCM.com. 2015年2月18日閲覧。
- ^ Smith(1985年) p.93
- ^ C.Harris-Lockwood (2014年9月6日). “Gene Krupa An American Jazz and Big band Drummer” (英語). Uticaphoenix.net. 2015年1月19日閲覧。
- ^ バーグ(1990年) p.168
- ^ バーグ(1990年) p.169
- ^ バーグ(1990年) pp.169-170
- ^ a b バーグ(1990年) p.170
- ^ “Ball of Fire (1941) - Trivia” (英語). IMDb.com. 2015年1月19日閲覧。
- ^ Jewell(2012年) p.254
- ^ バーグ(1990年) pp.172-173
- ^ a b バーグ(1990年) p.173
- ^ “AFI's 50 GREATEST AMERICAN SCREEN LEGENDS” (英語). AFI.com. 2014年10月9日閲覧。
- ^ Variety Staff (1940年12月31日). “Review: ‘Ball of Fire’” (英語). Variety.com. 2015年1月19日閲覧。
- ^ Bosley Crowther (1942年1月16日). “Ball of Fire (1941)” (英語). NYTimes.com. 2015年1月19日閲覧。
- ^ “Ball of Fire (1941)” (英語). IMDb.com. 2015年2月6日閲覧。
- ^ “BALL OF FIRE (1941)” (英語). RottenTomatoes.com. 2015年2月18日閲覧。
- ^ “Academy Awards, USA Awards for 1942 Oscar” (英語). IMDb.com. 2015年1月19日閲覧。
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- ^ “List of the 400 nominated movie quotes - American Film Institute” (PDF) (英語). AFI.com. 2015年2月18日閲覧。
- ^ バーグ(1990年) p.298-299
- ^ a b バーグ(1990年) p.299
- ^ バーグ(1990年) p.299-300
- ^ バーグ(1990年) p.300
参考文献
- A.スコット・バーグ (著), 吉田利子 (翻訳)『虹を掴んだ男―サミュエル・ゴールドウィン〈下〉』文藝春秋、1990年。ISBN 978-4163445205。
- Ella Smith (1985年) (英語). Starring Miss Barbara Stanwyck. Random House Value Publishing; 1st updated ed edition. ISBN 978-0517556955
- Richard B. Jewell (2012年) (英語). RKO Radio Pictures: A Titan Is Born. University of California Press. ISBN 978-0520271791
外部リンク
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- Ball of Fire - Rotten Tomatoes