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「京急1000形電車 (2代)」の版間の差分

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|画像説明=京急1000形電車(2代)<br/>(2007年7月5日 / 金沢文庫 - 金沢八景)
|画像説明=京急1000形電車(2代)<br/>(2007年7月5日 / 金沢文庫 - 金沢八景)
|編成=4両・6両・8両編成
|編成=4両・6両・8両編成
|起動加速度=3.5<ref>{{cite web|url=http://www.keikyu.co.jp/about/train/train_1000al.html|title=京浜急行電鉄車両紹介「新1000形アルミ車」|publisher=京浜急行電鉄|accessdate=2011-08-19}}</ref><ref name="RP791p148"/><ref name= giho119>[[#電気技報119|『東洋電機技報』通巻119号 p25 ]]</ref><ref group="注釈">[[#鉄道ピクトリアル717|鉄道ピクトリアル通巻717号]]101ページ、[[#鉄道ファン493|鉄道ファン通巻493号]]75ページに記載の諸元表には0.917m/s/s(3.3km/h/s)と記載されているが、これは同一機器構成の2100形より低い値であり、京急のサイトの記載とも異なることから誤記と思われる。</ref>
|起動加速度=3.5
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|営業最高速度=120<ref name="RF493p75"/>
|設計最高速度=130<ref name="RP717p101">[[#鉄道ピクトリアル717|『鉄道ピクトリアル』通巻717号 p101]]</ref><ref name="RP791p148"/>
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|編成定員=
|車両定員=・1 - 5次車:座席の「+」は補助座席使用時<br/>先頭車122(座席41+4)人<br/>中間車130(座席48+8)人<br/>・6次車以降<br/>先頭車119(座席39)人<br/>中間車130(座席52)人
|車両定員=・1 - 5次車<ref name="RP717p101"/>:座席の「+」は補助座席使用時<br/>先頭車122(座席41+4)人<br/>中間車130(座席48+8)人<br/>・6次車以降<ref name="RP791p148"/><br/>先頭車119(座席39)人<br/>中間車130(座席52)人
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|全長=18,000<ref name="RP717p101"/><ref name="RP791p148"/><!-- 各項目のカンマは消さないこと -->
|全幅=・1 - 5次車2,830<ref name="RP717p101"/><ref name="年鑑2004諸元">[[#年鑑2004諸元|『鉄道車両年鑑2004年版』p188]]</ref><br/>・6次車以降2,791.8<ref name="RP791p148"/><!-- 車体幅 -->
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|全高=4026.5mm<ref name="RP717p101"/><ref name="RP791p148"/><br/>パンタグラフ付き車両:4,050<ref name="RP717p101"/><ref name="RP791p148"/>
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|車両重量=本文参照
|車両重量=本文参照
|軌間=1,435
|軌間=1,435
|電気方式=[[直流電化|直流]]1,500V([[架空電車線]]方式)
|電気方式=[[直流電化|直流]]1,500V([[架空電車線]]方式)
|モーター出力=1 - 5次車:190kW(連続定格)<br/>ただし、3次車以降は出力を125kW相当に抑えている。<!-- 性能欄参照 --><br/>6次車以降:155kW(1時間定格)
|モーター出力=1 - 5次車:190kW<ref name="RP717p101"/>(連続定格)<ref name="佐藤2003p151">[[#佐藤2003|『京急クロスシート車の系譜』 p151]]</ref><br/>ただし、3 - 5次車は出力を<!--125kW相当に-->抑えている<ref name="年鑑2005p135>[[#年鑑2005|『鉄道車両年鑑2005年版』p135]]</ref>。<!-- 「125kWに」との文献が見つからないのでコメントアウト--><br/>6次車以降:155kW(1時間定格)<ref name="RP791p148"/>
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|ブレーキ方式=[[回生ブレーキ]]併用[[電気指令式ブレーキ|電気指令式空気ブレーキ]]([[応荷重装置]]、増圧ブレーキ付)
|ブレーキ方式=[[応荷重装置]]付[[回生ブレーキ]]併用[[電気指令式ブレーキ|電気指令式空気ブレーキ]]<ref name="RP717p101"/><ref name="RP791p148"/>
|保安装置=[[自動列車停止装置#C-ATS|C-ATS]]
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|製造メーカー=[[東急車輛製造]]・[[川崎重工業車両カンパニー|川崎重工業]]
|製造メーカー=[[東急車輛製造]]・[[川崎重工業車両カンパニー|川崎重工業]]
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}}
}}
'''京急1000形電車'''(けいきゅう1000がたでんしゃ)は、[[2002年]]([[平成]]14年)[[4月15日]]に営業運転を開始した[[京浜急行電鉄]]の[[通勤形電車]]。
'''京急1000形電車'''(けいきゅう1000がたでんしゃ)は、{{要出典範囲|[[2002年]]([[平成]]14年)[[4月15日]]に営業運転を開始した|date=2011年9月}}[[京浜急行電鉄]]の[[通勤形電車]]。


[[2010年]](平成22年)6月28日までは[[1959年]]([[昭和]]34年)登場の[[京急1000形電車 (初代)|初代1000形]]と同時に営業運転に使用されており、区別のため本形式は'''新1000形'''と呼称される<ref><!-- 京浜急行監修で公式情報 -->[http://www.keikyu.co.jp/about/train/index.html 公式サイト内車両図鑑]おいて記載されている</ref>。
[[2010年]](平成22年)6月28日までは[[1959年]]([[昭和]]34年)登場の[[京急1000形電車 (初代)|初代1000形]]と同時に営業運転に使用されており、区別のため本形式は'''新1000形'''と呼称される<ref group="注釈" >{{cite web|url=http://www.keikyu.co.jp/about/train/index.html|accessdate=2011-08-19|publisher=京浜急行電鉄|title=京急電鉄車両紹介}}など「新1000形」と紹介されている</ref>。


== 概要 ==
== 概要 ==
本形式は老朽化した[[京急1000形電車 (初代)|1000形]]と[[京急700形電車 (2代)|700形]]の置き換え用として、[[京急2100形電車|2100形]]の車体や主要機器をベースとした新形式の車両として製造された。設計にあたっては快適性の向上、環境への配慮、[[省エネルギー]]化、保守の低減などを目指したものとした<ref>鉄道ファン2002年5月号新車ガイド「京浜急行電新1000形」参照。</ref>。[[概念|コンセプト]]は「人に優しい新1000形」であると京急の駅や車内に[[広告]]が掲示されている
本形式は[[京急1000形電車 (初代)|1000形]]と[[京急700形電車 (2代)|700形]]の置き換え用として、[[京急2100形電車|2100形]]の車体や主要機器をベースとした新形式の車両として製造された<ref name="RP717p98">[[#鉄道ピクトリアル717|『鉄道ピクトリアル』通巻717号]]p98</ref>。設計にあたっては快適性の向上、環境への配慮、[[省エネルギー]]化、保守の低減などを目指したものとした<ref name="RP717p98"/><ref name="RF554">[[#鉄道ファン554|『道ファン』通巻554号掲載記事]]</ref>。{{要出典範囲|[[概念|コンセプト]]は「人に優しい新1000形」であると京急の駅や車内に[[広告]]が掲示され|date=2011年9月}}


車体全長18m、片側3扉構造を採用し、[[都営地下鉄]][[都営地下鉄浅草線|浅草線]]への[[直通運転|乗り入れ]]規格「1号線直通車両規格」に基づいた車両である。外観[[デザイン]]は[[京急600形電車 (3代) |600形]]や2100形の三次元曲面を踏襲した形状とし、正面向かって左端には[[非常口|非常用]]の[[プラグドア]]を設置した。
車体全長18m、片側3扉構造を採用し、[[都営地下鉄]][[都営地下鉄浅草線|浅草線]]への[[直通運転|乗り入れ]]規格「1号線直通車両規格」に基づいた車両である<ref name="RP717p99">[[#鉄道ピクトリアル717|『鉄道ピクトリアル通巻717号』 p99]]</ref>。外観[[デザイン]]は2100形の三次元曲面を踏襲した形状とし、正面向かって左端には[[非常口|非常用]]の[[プラグドア|スイングプラグドア]]を設置した<ref name="RP717p98"/>


[[鉄道の車両番号|車両番号]]は、車種にかかわらず8両編成が[[浦賀駅|浦賀]]寄りからデハ1001-サハ1002-サハ1003-デハ1004-デハ1005-サハ1006-サハ1007-デハ1008とされ、第2編成は1009 - 1016、第3編成は1017 - 1024といった編成を通した連番で付番されている。4両編成については、百の位を4として、1401 - 14041405 - 1408、1409 - 14126両編成は、百の位を3として、1301 - 13061307 - 1312、といった8両編成と同様の連番で付番されている。また、正面には車両番号の下3桁がプラグドアに表示されている。
[[鉄道の車両番号|車両番号]]は、車種にかかわらず8両編成が[[浦賀駅|浦賀]]寄りからデハ1001-サハ1002-サハ1003-デハ1004-デハ1005-サハ1006-サハ1007-デハ1008<ref name="RP717p101"/>とされ、第2編成は1009 - 1016、第3編成は1017 - 1024といった編成を通した連番で付番されている<ref name="2003一覧p212"/>6両編成は、百の位を3として、1301 - 13061307 - 1312<ref name="1301news"/>4両編成は、百の位を4として、1401 - 14041405 - 14081409 - 1412<ref name="RF493p71">[[#鉄道ファン493|『鉄道ファン』通巻493号 p71]]</ref>と付番されている。


車両の略号は4両編成が「4V」、6両編成が「6V」、8両編成が「8V」であるが、停車駅予報装置を装備する8両編成では「8VF」となる<ref>京浜急行電鉄製作の車両運用表より。</ref>。
{{要出典範囲|車両の略号は4両編成が「4V」、6両編成が「6V」、8両編成が「8V」であるが、停車駅予報装置を装備する8両編成では「8VF」となる。|date=2011年9月}}<!--<ref>京浜急行電鉄製作の車両運用表より。</ref>一般に公開されていない情報は出典とはなりえない-->。


製造時期により外観や材質、各部の構造、主要機器などが大きく異なる。最も大きな違いは車体の素材で、1 - 5次車は[[アルミニウム合金]]、6次車以降は[[ステンレス鋼]]を使用している。本項では、アルミ合金製でシーメンス社製制御装置を搭載する編成群を'''「アルミ車両(1 - 5次車)」'''、ステンレス製で日本国内製制御装置を搭載する編成群を'''「ステンレス車両(6次車以降)」'''として記述する
製造時期により外観や材質、各部の構造、主要機器などが大きく異なる。最も大きな違いは車体の素材で、1 - 5次車は[[アルミニウム合金]]、6次車以降は[[ステンレス鋼]]を使用している。本項では、アルミ合金製車体の編成群(1 - 5次車)を'''「アルミ車両」'''、ステンレス製車体の編成群(6次車以降)を'''「ステンレス車両」'''と呼ぶ


[[鉄道車両の座席|座席]]は1 - 5次車では客用扉間にはロングシートを、車端部にはクロスシートを採用した<ref name="RP717p99"/>が、6次車以降は車端部もロングシートとされた<ref name="RP791p146"/>。
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ファイル:Keikyu-N1000-ALcar.jpg|アルミ車の外観
ファイル:Keikyu-N1000-ALcar.jpg|アルミ車の外観
ファイル:Keikyu-N1000-SUScar.jpg|ステンレス車の外観
ファイル:Keikyu-N1000-SUScar.jpg|ステンレス車の外観
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本形式は京急で最多の車両数を誇り、[[2010年]]度投入分(28両予定)8両編成18本(144両)と4両編成23本(92両)の計41本・236両となっているが、今後、新たに6編成が製造され更に数を増やす見込みである。
[[2010年]]度投入分までで8両編成18本(144両)と4両編成23本(92両)の計41本・236両が在籍し京急で最大の車数の形式である。2011年度は26両の製造が予定されてい<ref name = 2011plan>{{cite web|url=http://www.keikyu.co.jp/company/news/2011/detail/003351.html|title=平成23年度 鉄道事業設備投資計画 総額 約212億円|accessdate=2011-08-19|publisher=京急電鉄 報道発表資料}}</ref>
[[鉄道車両の座席|座席]]は1 - 5次車では客用扉間にはロングシートを、車端部にはクロスシートを採用したが、6次車以降は車端部もロングシートとされた。[[バリアフリー]]対策として各先頭車に[[車椅子スペース]]を配置し、同スペースには安全手すりと[[車内非常通報装置|非常通報装置]]を備えている。


特記のない限り以下の文中では各種文献に倣い、京急本線上で南側を「[[浦賀駅|浦賀]]寄り」または「浦賀方」、北側を「[[品川駅|品川]]寄り」または「品川方」、東側を「海側」、西側を「山側」と呼ぶ。編成番号は浦賀方先頭車の車両番号で代表する。また、「新1000形」は本形式、「1000形」は[[1959年]](昭和34年)登場の[[京急1000形電車 (初代)|1000形(初代)]]、「700形」は[[1967年]](昭和42年)登場の[[京急700形電車 (2代)|700形(2代)]]、「600形」は[[1994年]](平成6年)登場の[[京急600形電車 (3代)|600形(3代)]]を指すものとする。文中の編成表では左側を浦賀方とする。
車内ドア上部には旅客への[[発光ダイオード|LED]]を使用した文字[[スクロール]]表示式の[[車内案内表示装置|車内案内表示器]]を設置する。ただし、2010年度製の10次車の案内表示器は[[液晶ディスプレイ|液晶モニタ]]方式の2画面設置である。本形式は京急の新製車両としては初めて[[ドアチャイム]]を設置した。このドアチャイム音は山側と海側とでは異なるものである。ドアエンジンには戸閉力弱め機構を搭載し、閉扉後6秒間は戸閉力が24%となる機能がある。


== アルミ車両(1 - 5次車) ==
[[エアー・コンディショナー|冷房装置]]には[[三菱電機]]製の[[集中式冷房装置|屋根上集中式]][[CU-71|CU-71H形]]・能力41.86kW(36,000kcal/h)の装置を搭載する。
=== 外観 ===
車体は軽量化と保守の軽減を狙ったアルミ軽合金製で外板[[塗装]]は600形、2100形と同様赤い車体、窓周り白塗装である<ref name="RP717p99"/>。{{要出典範囲|[[樋|雨樋]]や[[集電装置|パンタグラフ]]からの高圧配管など、車体妻面にある配管類は車体埋め込み形となっている。<!-- この記述は6次車以降と比較のために記載しています。 -->|date=2011年9月}}


先頭部はスピード感のある流線型で、スカートと一体感を持った3次元曲面で構成されている<ref name="RP717p99"/>。先頭車の正面の[[ワイパー]]カバーには2100形同様に形式名が[[スリット]]で打ち抜かれ、[[増解結|連結作業]]時に[[運転士]]から[[連結器]]先端が見えるよう配慮されている<ref name="RP717p99"/>。形式名と併せ、車両番号の下3桁が貫通扉に表示され、遠方からでも600形、2100形との識別ができる<ref name="RP717p99"/>。ワイパーはフレキシブルケーブルで連結された電動2連式で、使用時以外はワイパーカバー内に収納される<ref name="RP717p102">[[#鉄道ピクトリアル717|『鉄道ピクトリアル』通巻717号 p102]]</ref>。正面運転席上表示機両脇に前照灯を、腰部に急行灯と尾灯を備える<ref name="RP717p102"/>。尾灯は電球式で、2100形4次車以降と同様急行灯の内側に置かれている<ref name="RP717p102"/>。
4両編成の先頭車[[排障器]](スカート)裏の[[連結器]]の下部には連結部注意放送装置の[[スピーカー]]を設置している。これは他の車両と連結している場合に、[[視覚障害者]]が連結間から転落する事故を防止するためのものである。車両の前後切換スイッチが「中」(中間車扱い)位置にあり、ドアが開いた場合に警報音と注意放送を流すものである。


客室窓はすべて固定窓とされ、車体清掃の容易化のため車体外板との段差がなくなるよう設計されている<ref name="RP717p99"/>。扉間の窓は幅2,325mm、中央部に75mmの柱があり、車端部は幅1455mmの1枚構成である<ref name="RP717p98"/>。
特記のない限り以下の文中では各種文献に倣い、京急本線上で南側を「[[浦賀駅|浦賀]]寄り」または「浦賀方」、北側を「[[品川駅|品川]]寄り」または「品川方」、東側を「海側」、西側を「山側」と呼ぶ。編成番号は浦賀方先頭車の車両番号で代表する。また、「新1000形」は本形式、「1000形」は[[1959年]](昭和34年)登場の[[京急1000形電車 (初代)|1000形(初代)]]、「700形」は[[1967年]](昭和42年)登場の[[京急700形電車 (2代)|700形(2代)]]、「600形」は[[1994年]](平成6年)登場の[[京急600形電車 (3代)|600形(3代)]]を指すものとする。


当初は正面・側面の行先・運行番号・種別表示は幕式<ref name="RF493p73">[[#鉄道ファン493|『鉄道ファン』通巻493号 p73]]</ref>だったが、[[2005年]](平成17年)度製の4次車からは<!--[[列車種別|種別表示器]]が-->[[フルカラー]][[発光ダイオード|LED]]式<!--、行先表示器が白色LED式、[[列車番号|運行番号]]表示器が3色LED式--><!--ここまで細かく記載された文献がないためコメントアウト--><ref name="2006動向">[[#2006動向|『鉄道車両年鑑2006年版』p98]]</ref>となった。
; 運転台
[[File:KeikyuN1000_Msc1464_Controler.jpg|thumb|240px|運転台(デハ1464)]]


=== 内装 ===
[[操縦席|乗務員室]]内は基本的に2100形を踏襲し、室内はベージュ色、運転台計器台周辺はダークグレーを使用し、落ち着いた色調とした。
{{wakumigi|
[[File:Keikyu N1000 inside.jpg|thumbnail|240px|none|1次車の車内]]
}}
内装は暖色系を採用し、温かみのある親しみやすい空間を目指した<ref name="RP717p99"/>。内張りは白色系の[[デコラ|化粧板]]を、乗務員室背面仕切壁や妻面にはピンク色の化粧板を採用し、床材には明るい青色のロンリウム材を使用した<ref name="佐藤2004p90">[[#佐藤2004|『京急の車両』 p90]]</ref>。京急の車両では初めて[[動力車|電動車]]床面の点検蓋が省略された<ref name="RP717p100"/>。


扉間は脚台をなくした片持ち式[[鉄道車両の座席#ロングシート(縦座席)|ロングシート]]、車端部が補助いす付きの[[鉄道車両の座席#クロスシート(横座席)|クロスシート]]である<ref name="RP717p99"/>。ロングシートは[[バケットシート|バケットタイプ]]を採用、1人分の掛け幅は455mmとした<ref name="RP717p99"/>。座席端の袖仕切は大型板とされ、扉間の8人掛ロングシートを3人と5人に分割する仕切板と握り棒(立席ポスト)を設置した<ref name="RP717p99"/><ref name="RP717p100"/>。座席表地はロング・クロスシートとも赤系色としている。補助いすは[[操縦席|乗務員室]]からの操作で施錠と解錠が可能で、閑散時には使用可能となり、混雑時には収納状態で固定される<ref name="RP717p99"/>。<!-- 細かな観察は不要。製造次車ごとの違いは別途記述。 -->
[[マスター・コントローラー|主幹制御器]](マスコンハンドル)は1号線直通規格に基づいたT字形ワンハンドル式を採用した。([[力行]]1 - 5・常用ブレーキ1 - 5段・[[非常ブレーキ|非常]])マスコンの右側には[[緊急列車防護装置|緊急スイッチ]]を設置した。また、乗務員室背後の仕切部には折りたたみ式[[梯子|非常ハシゴ]]を設置している。


[[バリアフリー]]対応のため各先頭車に安全手すり付きの[[車椅子スペース]]を設け、乗務員との通話が可能な[[車内非常通報装置|非常通報装置]]を備えている<ref name="RP717p100"/>。
乗務員室仕切りは仕切窓が3枚並び、そのうち中央は仕切扉である。[[遮光幕]]はロールアップ式で3枚とも設置されている。


中央天井部はリサイクル性を考慮し、2100形のFRP製からアルミ化粧板に変更され、各車両にラインフローファン4台が設置されている<ref name="RP717p100">[[#鉄道ピクトリアル717|『鉄道ピクトリアル』通巻717号 p100]]</ref>。側窓が固定式のため、非常時の換気を考慮し、蓄電池を電源とし、停電時でも約1時間運転可能な[[換気扇|排気扇]]を各車2台搭載している<ref name="RP717p103">[[#鉄道ピクトリアル717|『鉄道ピクトリアル』通巻717号 p103]]</ref>。
== アルミ車両(1 - 5次車) ==
=== 外観 ===
車体はアルミニウム合金製とし、外板[[塗装]]は[[京急600形電車 (3代)|600形]]や2100形を踏襲する。[[樋|雨樋]]や[[集電装置|パンタグラフ]]からの高圧配管など、車体妻面にある配管類は車体埋め込み形となっている。<!-- この記述は6次車以降と比較のために記載しています。 -->


車内[[騒音]]の低減を図る目的から客用窓はドアガラスも含めて[[複層ガラス|複層構造]]による固定窓とされた<ref name="RP717p100"/>。室内側の窓枠はアルミ製とし、遮光用の[[カーテン|ロールカーテン]]を設置する<ref name="RP717p100"/>。
先頭車の正面には2100形同様に[[ワイパー]]カバーに形式名が打ち抜かれている。印刷表記ではなく打ち抜き([[スリット]])となっているのは[[増解結|連結作業]]時に[[運転士]]から[[連結器]]先端が見えるように、との実用上の理由からである。


客用ドアは幅1,300mm、高さ1,850mmで室内側は化粧板で仕上げられ、軽量化のためペーパー[[ハニカム構造]]を採用、扉本体とガラス面をフラットにすることで手などの巻き込みを防止するよう配慮されている<ref name="RP717p100"/>。車両間を仕切る[[貫通扉]]は2次車までは[[奇数]]号車の[[浦賀駅|浦賀]]寄りに設置<ref name="RP717p100"/>、3次車以降は浦賀方先頭車を除く全車の浦賀寄りに設置した<ref name="年鑑2005p134"/>。貫通路扉は客用ドア同様にペーパーハニカム構造と10mm厚の単層ガラスの採用で軽量化をはかると共に開閉操作を容易にした<ref name="RP717p100"/>。ドアエンジンには戸閉力弱め機構を搭載し、閉扉後6秒間は戸閉力が24%となる戸閉め力弱め機能が追加された<ref name="RP717p100"/>。
[[2003年]](平成15年)度製の2次車からは側面窓を大形のグレー色1枚窓とし、[[方向幕|種別・行先表示器]]に[[ローマ字]]を併記の上、行先表示器の字幕下地の色を白とした。この白地表示は1次車や2100形・[[京急1500形電車|1500形]]など他形式にも普及している。


車内ドア上部には旅客への[[発光ダイオード|LED]]を使用した文字[[スクロール]]表示式の[[ドアチャイム]]内蔵[[車内案内表示装置|車内案内表示器]]が設置された<ref name="RP717p101">[[#鉄道ピクトリアル717|鉄道ピクトリアル通巻717号]]p101</ref>。{{要出典範囲|このドアチャイム音は山側と海側とでは異なるものである。|date=2011年9月}}
[[2005年]](平成17年)度製の4次車からは[[列車種別|種別]]表示器が[[フルカラー]][[発光ダイオード|LED]]式、行先表示器が白色LED式、[[列車番号|運行番号]]表示器が3色LED式となった。側面表示器はローマ字を表記するが、前面はローマ字表記を省略したが、2010年春からは行先とローマ字を交互に表示する方式に変更した。走行中にLED表示を消す制御は行わない。なお、[[2009年]](平成21年)には方向幕を搭載していた一部編成がLED式表示器に交換された<ref>「[http://railf.jp/news/2009/12/19/205000.html 京急新1000形、表示器のLED化が進む]」[[交友社]]『[[鉄道ファン (雑誌)|鉄道ファン]]』railf.jp 2009年12月19日</ref>。


=== 運転台 ===
このことから、アルミ車両の行先表示器は8両編成が白地幕7本・LED式2本、4両編成が白地幕6本・LED式6本となる。
[[File:KeikyuN1000_Msc1464_Controler.jpg|thumb|240px|運転台(デハ1464)]]


[[操縦席|乗務員室]]基本構成は2100形を踏襲、視認性を考慮し運転台計器台周辺はダークグレーの落ち着いた色調とした<ref name="RP717p101"/>。
<!-- 出典明記のこと [[2009年]](平成21年)に一部編成で白地幕表示機器からLED式に交換されたものがあり、[[2010年]]2月現在、アルミ車両の行先表示器は8両編成が白地幕5本・LED式4本、4両編成が白地幕4本・LED式8本となっている。 -->


[[マスター・コントローラー|主幹制御器]](マスコンハンドル)は1号線直通規格に基づいた[[力行]]1 - 5段、常用ブレーキ1 - 5段、[[非常ブレーキ|非常]]のT字形ワンハンドル式を採用、マスコンの右側には非常ブレーキ動作、パンタグラフ降下、非常発報がボタンひとつの操作で行える[[緊急列車防護装置|緊急スイッチ]]を設置した<ref name="RP717p100"/>。また、{{要出典範囲|乗務員室背後の仕切部には折りたたみ式[[梯子|非常ハシゴ]]を設置している。|date=2011年9月}}
=== 内装 ===
{{wakumigi|
[[File:Keikyu N1000 inside.jpg|thumbnail|240px|none|1次車の車内]]
}}
本形式の車内内装は暖色系を採用し、温かみのある親しみやすい空間を目指した。内張りは白色系の[[デコラ|化粧板]]を、乗務員室背面仕切壁や妻面にはピンク色の化粧板を採用し、床材には明るい青色のロンリウム材を使用した。なお、京急の車両では初めて[[動力車|電動車]]床面の点検蓋が省略された。


乗務員室仕切りは仕切窓が3枚並び、そのうち中央は仕切扉である。{{要出典範囲|[[遮光幕]]はロールアップ式で3枚とも設置されている。|date=2011年9月}}
扉間は脚台をなくした片持ち式[[鉄道車両の座席#ロングシート(縦座席)|ロングシート]]、車端部が補助いす付きの[[鉄道車両の座席#クロスシート(横座席)|クロスシート]]である。ロングシートには家庭のソファーの座り心地を目指した[[バケットシート]]を使用し、1人分の掛け幅は455mmとした。座席端の袖仕切は大型板とされ、ロングシート間の中央部には仕切板と握り棒(立席ポスト)を設置した。座席表地はロング・クロスシートとも赤系色としている。この補助いすは[[操縦席|乗務員室]]からの操作で施錠と解錠が可能で、閑散時には使用可能となり、混雑時には収納状態で固定される。<!-- 細かな観察は不要。製造次車ごとの違いは別途記述。 -->

中央天井部はアルミ化粧板で構成され、補助送風機(ラインデリア)は各車両に4台が設置されている。さらに側窓が固定式のため、非常時の換気を考慮して[[換気扇|排気扇]]を各車2台搭載する。

車内[[騒音]]の低減を図る目的から側窓は全て[[複層ガラス|複層構造]]による固定窓とされ、いずれも熱線吸収ガラスを使用している。室内側の窓枠はアルミ製とし、遮光用の[[カーテン|ロールカーテン]]を設置する。

客用ドアは室内側を化粧板仕上げとし、軽量化のためペーパー[[ハニカム構造]]を採用した。ドアガラスにおいても[[結露]]防止のため、複層ガラス構造を採用した。車両間を仕切る[[貫通扉]]は2次車までは1500形と同様、[[奇数]]号車の[[浦賀駅|浦賀]]寄りにしか設置していなかったが、3次車以降は各号車の浦賀寄りに設置した。貫通扉は600形と同じくドアガラスはワイドとしてドアチェッカーを廃止、さらに客用ドア同様にハニカム構造の採用で扉を軽量化するとともに開閉操作を容易にした。


=== 主要機器 ===
=== 主要機器 ===
600形3次車でMT比1:1を採用したが、雨天時などの粘着低下により加速度低下、前後衝動が発生したため、2100形ではスリップ・スライド制御を盛り込んだ[[ドイツ]]・[[シーメンス]]社製制御装置を採用した<ref name="RP717p102"/>。本形式の制御装置は2100形での試験データを反映させて改良されたものである<ref name="RP717p102"/>。
[[可変電圧可変周波数制御|VVVFインバータ制御]]装置は、1・2次車では2100形と同じく[[ゲートターンオフサイリスタ|GTOサイリスタ]][[半導体素子|素子]](素子耐圧4,500V-3,000A)による[[ドイツ]]・[[シーメンス]]社製を採用した。2100形と同様にシーメンス独特の音階による[[磁励音]]を主電動機およびインバータ装置から発するが、同形式とは若干異なる。{{Audio|Keikyun1000.ogg|動作音}}この制御装置はVVVFインバータ制御装置本体、断流器、[[フィルター|フィルタ]][[リアクトル]]等を「トラクションコンテナ」と称する一体の箱に収納している。3 - 5次車では同じシーメンス社製であるが、使用素子は[[絶縁ゲートバイポーラトランジスタ|IGBT]]に変更され、[[純電気ブレーキ]]が搭載された。
[[可変電圧可変周波数制御|VVVFインバータ制御]]装置は、1・2次車では2100形と同じく[[ゲートターンオフサイリスタ|GTOサイリスタ]][[半導体素子|素子]](素子耐圧4,500V-3,000A)によるものを採用した<ref name="RP717p102"/>。2100形と同様にシーメンス独特の音階による[[磁励音]]を主電動機およびインバータ装置から発する<ref group="注釈">[[#年鑑2005|『鉄道車両年鑑2005年版』p134]]に「3次車以降主制御機の使用素子変更により2100形以来親しまれていた音階が流れなくなった」旨の記述があり、1次車と2次車では音階が流れていたことが合理的に推定できるが、本形式が「唄う電車」であることを登場時の紹介記事で記載したものはない。</ref>が、{{要出典範囲|同形式とは若干異なる。|date=2011年9月}}{{Audio|Keikyun1000.ogg|動作音}}この制御装置はVVVFインバータ制御装置本体、断流器、[[フィルター|フィルタ]][[リアクトル]]等を「トラクションコンテナ」と呼ばれる一体の箱に収納している<ref name="RP717p102"/>。3 - 5次車では同じシーメンス社製であるが、使用素子は[[絶縁ゲートバイポーラトランジスタ|IGBT]]に変更され<ref name="年鑑2005p134"/>、{{要出典範囲|[[純電気ブレーキ]]が搭載された。|date=2011年9月}}


[[かご形三相誘導電動機|主電動機]]の仕様も2100形と同一で、シーメンス社製の190kW出力品である。細かな違いはあるが、1次 - 5次車では互換性があるアルミ車電動機出力は1時間定格出力でなく、連続定格出力である。
[[かご形三相誘導電動機|主電動機]]の仕様も2100形と同一で、シーメンス社製の190kW出力品である<ref name="RP717p102"/>。1次 - 5次車では互換性があるが、3次車以降は速度センサを制御に使用していいためセンサが実装されていない<ref name="年鑑2005p135">[[#年鑑2005|『鉄道両年鑑2005年版』 p135]]</ref>。欧州製の電動機では1時間定格出力表示を行わないため、シーメンス製電動機出力は1時間定格出力でなく、連続定格出力である<ref name="佐藤2003p151"/>
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ファイル:KeikyuN1000-G1430D1130-560M5-1A.jpg|1次車のトラクションコンテナ(VVVFインバータ装置)
ファイル:KeikyuN1000-G1430D1130-560M5-1A.jpg|1次車のトラクションコンテナ(VVVFインバータ装置)
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補助電源装置は三菱電機製のIGBT素子([[インテリジェントパワーモジュール|IPM]])を使用した[[静止形インバータ]](SIV)を採用し、8両編成では150kVA出力品を、4両編成では75kVA出力品を搭載しており、出力電圧は[[三相交流]]440Vとしている。
補助電源装置は三菱電機製のIGBT素子([[インテリジェントパワーモジュール|IPM]])を使用した[[静止形インバータ]](SIV)を採用し、8両編成では150kVA出力品を、4両編成では75kVA出力品をそれぞれ編成に2台搭載しており、出力電圧は[[三相交流]]440Vとしている<ref name="RP717p102"/><ref name="年鑑2004p164"/><ref name="2004諸元">[[#年鑑2004諸元|『鉄道車両年鑑2004年版』p188]]</ref>


[[圧縮機|空気圧縮機]](CP)はドイツ・[[クノールブレムゼ]]社製のスクリュー式の装置で、除湿装置、起動装置などを一体形としたものである。8両編成ではSL-22形(吐出量1,600L/min)、4両編成ではSL-6形(吐出量800L/min)を搭載する。
[[圧縮機|空気圧縮機]](CP)はドイツ・[[クノールブレムゼ]]社製のスクリュー式の装置で、除湿装置、起動装置などを一体形としたものである<ref name="RP717p102"/>。8両編成ではSL-22形(吐出量1,600L/min)、4両編成ではSL-6形(吐出量800L/min)を編成に各2台搭載する<ref name="RP717p102"/><ref name="年鑑2004p164"/><ref name="2004諸元"/>


[[集電装置]]は[[東洋電機製造]]製のPT7117-A形シングルアーム式パンタグラフを搭載している<ref name="RP717p101"/>。駆動装置は2100形と同一の[[TD平行カルダン駆動方式]]だが、たわみ板材質を特殊鋼から[[炭素繊維強化プラスチック]](CFRP)へ変更し、継ぎ手カバーを不要として保守の容易化を図った<ref name="RP717p102"/>。
1・2次車の先頭台車の先頭軸には、[[非常ブレーキ]]、[[回生ブレーキ]]失効時に[[セラミックス]](アルミナ・[[酸化アルミニウム]])の粒子を噴射して制動能力低下を防止する[[砂撒き装置|セラジェット]]を、1001編成は砂撒き装置を搭載していたが、使用頻度が少ないために3次車以降では廃止されている。<!-- 鉄道ピクトリアル鉄道車両年鑑2005年版ではこう記載。 -->動作条件は京急線内でワイパースイッチを投入し、一定速度以上での回生失効や非常ブレーキを操作した場合に、1回につき6秒間セラミックを噴射するものである<ref name="RP2005-10EX">鉄道ピクトリアル2004年10月臨時増刊号鉄道車両年鑑2004年版「京浜急行電鉄新1000形(2次車)を参照。</ref> 。


[[鉄道車両の台車|台車]]は乗り心地、走行性の、保守性の点から乾式ゴム入り円筒案内式のボルスタ付き台車を採用し、車体支持装置は車体直結[[空気バネ]]方式である<ref name="RP717p102"/>。この台車は2100形とほぼ同形だが、軽量化のため付随車用に主電電動機架軽量化を省略した専用台車を用意した<ref name="RP717p102"/>。2次車までは軸ダンパを準備工事としているが、3次車からは省略され、台車形式を変更している<ref name="年鑑2005p135"/><ref name="2005諸元"/>。
; 以下の項目は6次車以降も共通である。
[[集電装置]]は[[東洋電機製造]]製のPT7117-A形シングルアーム式パンタグラフを搭載している。駆動装置は2100形と同一の[[TD平行カルダン駆動方式]]だが、たわみ板材質を特殊鋼から[[繊維強化プラスチック|CFRP]](炭素繊維強化プラスチック)へ変更し、継ぎ手カバーを不要として保守の容易化を図った。[[歯車比]]は83:14 (5.93) である。


[[エアー・コンディショナー|冷房装置]]には[[三菱電機]]製の[[集中式冷房装置|屋根上集中式]][[CU-71|CU-71H形]]・能力41.86kW(36,000kcal/h)を搭載する<ref name="RP717p103"/>。冷房装置は出庫時に外気気温が摂氏10度以下の際に作動する急速暖房器を備える<ref name="RP717p103"/>。
[[鉄道車両の台車|台車]]は高速走行時における乗り心地の良い、乾式ゴム入り円筒案内式のボルスタ付き台車を採用し、車体支持装置は車体直結[[空気バネ]]方式である。この台車は2100形とほぼ同形だが、台車枠を電動台車・付随台車共通から、軽量化のために専用の付随台車を用意した。2次車までは軸ダンパを準備工事としているが、3次車からは省略され、台車形式を変更している。


1・2次車の先頭台車の先頭軸には、[[非常ブレーキ]]、[[回生ブレーキ]]失効時に[[セラミックス]](アルミナ・[[酸化アルミニウム]])の粒子を噴射して制動能力低下を防止する[[砂撒き装置|セラジェット]]を、1001編成は砂撒き装置を搭載していた<ref name="年鑑2004p165">[[#年鑑2004|『鉄道車両年鑑2004年版』p165]]</ref>が、使用頻度が少ないために3次車以降では廃止されている<ref name="年鑑2005p134">[[#年鑑2005|『鉄道車両年鑑2005年版』 p134]]</ref>。動作条件は京急線内でワイパースイッチを投入し、一定速度以上での回生失効や非常ブレーキを操作した場合に、1回につき6秒間セラミックを噴射するものである<ref name="年鑑2004p165"/> 。
車両性能は最高速度を130km/hとしており、営業運転では120km/hに抑えられている。[[起動加速度]]は3.5km/h/s(0.97m/s<sup>2</sup>)、減速度は常用最大で4.0km/h/s(1.11m/s<sup>2</sup>)、非常減速度が4.5km/h/s(1.25m/s<sup>2</sup>)となっている。
4両編成の先頭車[[排障器]](スカート)内側に他の車両と連結して運転される際に連結間から転落する事故を防止するため連結部注意放送装置の[[スピーカー]]が設置されている<ref name="年鑑2004p165"/><ref name="佐藤2004p91"/>。車両の前後切換スイッチが「中」(中間車扱い)位置にあり、ドアが開いている間警報音と注意放送が流れる<ref name="年鑑2004p165"/>。


=== 製造時のバリエーション ===
=== 製造時のバリエーション ===
126行目: 121行目:
[[File:Keikyu n1000 1sttype.jpg|thumb|180px|none|京急新1000形1次車<br/>(4両固定、1401 - 1404)<br/>(2007年5月24日 / 京急鶴見駅)]]
[[File:Keikyu n1000 1sttype.jpg|thumb|180px|none|京急新1000形1次車<br/>(4両固定、1401 - 1404)<br/>(2007年5月24日 / 京急鶴見駅)]]
}}
}}
[[2002年]](平成14年)[[2月]] - [[6月]]に落成した。側窓には緑色に着色された[[複層ガラス]]を採用しており、客室側窓にはセンターピラーが取り付けられている。これら編成は登場時黒地幕であったが、[[2008年]](平成20年)[[7月]]までにすべて白地幕に交換された
[[2002年]](平成14年)[[2月]] - [[6月]]に落成した<ref name="佐藤2004p142">[[#佐藤2004|『京急車両』 p142]]</ref>


パンタグラフの増設などを実施することにより8両編成1本と4両編成1本を3M3Tの6両編成2本に組み替えることが可能な機器構成とされており、輸送計画変更などに柔軟に対応できる設計とされた。このため一部の車にはパンタグラフの増設準備がされている。
8両編成1本と4両編成1本を3M3Tの6両編成2本に組み替えられる機器構成とされ<ref name="佐藤2004p90">[[#佐藤2004|『京急車両』 p90]]</ref>4両編成付随浦賀方には編成替時の増設用にパンタグラフの準備工事されている<ref name="佐藤2004p88">[[#佐藤2004|『京急の車両』 p88]]</ref>

デハ1401は試験車両的な意味合いがあり、前面と側面の行先・種別表示器をフルカラーLEDとしたほか、IGBT素子のVVVFインバータ制御装置を搭載していた。表示器は前面・側面ともにローマ字も表示していたが、2005年[[3月]]下旬頃に前面については[[日本語]]表示のみとした。その後、表示器は[[2006年]](平成18年)2月頃に従来の幕式に戻され、同年[[4月]]に白地幕に変更した。VVVFインバータ制御装置についても元のGTOサイリスタ素子のものに戻された。2011年現在、1405編成が[[東芝]]製のIGBT素子を使用した2レベルVVVFインバータ制御装置に更新されている。この際、車内掲示の製造ステッカーは2100形と同様「Powered by SIEMENS」表記のないものに変更されている。
{{-}}
:; 8両編成
:; 8両編成
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| '''デハ1000形'''<br/>(Msc)
| '''デハ1000形'''<br/>(Msc)
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!搭載機器
!搭載機器<ref name="RP717p101"/>
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| 東急車輛<br/>東急車輛<br/>川崎重工 ||2002年2月<ref name="年鑑2002一覧">[[#年鑑2002一覧|『鉄道車両年鑑2002年版』p193]]</ref><br/>2002年6月<ref name="2003一覧p211">[[#年鑑2003一覧|『鉄道車両年鑑2003年版』p211]]</ref><br/>2002年5月<ref name="2003一覧p211"/>
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| '''デハ1000形'''<br/>(Msc1)
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!搭載機器<ref name="RF493p71">[[#RF493|『鉄道ファン』通巻493号 p71]]</ref>
!搭載機器
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! 車両番号
! 車両番号
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| 川崎重工 || 2002年6月
| 川崎重工 || 2002年6月<ref name="2003一覧p212">[[#年鑑2003一覧|『鉄道車両年鑑2003年版』p212]]</ref>
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::; 凡例
::; 凡例
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::* BT:蓄電池
::* BT:蓄電池
::; 備考
::; 備考
::* パンタグラフは、8両編成ではTpuとTpsに2基、4両編成では中間車の品川方に1基ずつを搭載し、浦賀方は準備工事とした。
::* パンタグラフは、8両編成ではTpuとTpsに2基、4両編成では中間車の品川方に1基ずつを搭載し、浦賀方は準備工事とした<ref name="佐藤2004p88"/>


==== 2次車 ====
==== 2次車 ====
[[2003年]](平成15年)5月 - 7月に落成した<ref name="2004一覧"/>。車体見付・機器配置の仕様変更を行い、乗客へのサービス向上とコストダウンを図った<ref name="年鑑2004p164">[[#年鑑2004|『鉄道車両年鑑2004年版』p164]]</ref>。
<!--
{{wakumigi|
[[File:1025(1025 - 1032).JPG|thumb|180px|京急新1000形2次車<br/>(8両固定、1025 - 1032)<br/>(2007年7月1日 / 金沢文庫駅)]]
}}
-->
[[2003年]](平成15年)5月 - 7月に落成した。2次車では車体見付・機器配置の仕様変更を行い、乗客へのサービス向上とコストダウンの図ったものとした<ref name="RP2005-10EX"/>。


1次車では8両編成1本と4両編成1本から6両編成2本へ組み換えができる機器構成としていたが、2次車では組み換えをしない機器配置とした。結果、T車に[[二次電池|蓄電池]]を、Tp車にパンタグラフとSIVを搭載して機器の集約を図った。故障時の[[冗長化]]のため、Tp車に1次車と同形の75kVA出力SIVを2台搭載した。ただし、8両編成については機器配置の変更は行っていない
1次車では8両編成1本と4両編成1本から6両編成2本へ組み換えができる機器構成としていたが、2次車では組み換えをしない機器配置とした<ref name="年鑑2004p164"/>8両編成については機器配置変更はないが4両編成ではT車に[[二次電池|蓄電池]]を、Tp車にパンタグラフとSIVを搭載して機器の集約を図った<ref name="年鑑2004p164"/>。故障時の[[冗長化]]のため、Tp車に1次車と同形の75kVA出力SIVを2台搭載した<ref name="年鑑2004p164"/>


前述したが、種別・行先表示器が白地に黒文字のタイプとなり、ローマ字表記が加わった。側窓は上方に20mm拡大し、ドア間の窓は1次車のグリーン色の2連分割窓から大形の1枚窓とし、色はサンユーログレーに変更した。車内においては、1次車では[[つり革]]をドア付近を3個並び、それ以外を2個並びとしていたが、2次車では全て3個並びに増設した。
種別・行先表示器が白地に黒文字となり、ローマ字表記が加わった<ref name="年鑑2004p164"/>。側窓は上方に20mm拡大し、ドア間の窓は1次車のグリーン色の2連分割窓から大形の1枚窓とし、色はサンユーログレーに変更した<ref name="年鑑2004p164"/>。車内は、1次車では枕木方向の[[つり革]]をドア付近を3個並び、それ以外を2個並びとしていたが、2次車では全て3個並びに増設した<ref name="年鑑2004p164"/>

8両編成は、[[2004年]](平成16年)[[12月1日]]の[[東京国際空港|羽田空港第2ターミナル]]開業を記念して、スカイブルーをベースに、[[三崎口駅|三崎口]]・[[羽田空港国内線ターミナル駅|羽田空港]]寄り4両(第2ターミナル)に[[全日本空輸]] (ANA) 機を、品川寄り4両(第1ターミナル)に[[日本航空インターナショナル|日本航空]] (JAL) 機を配したラッピング電車として運転された。車内は[[長井秀和]]を起用した広告で統一された。

下記の写真は2005年3月13日、京急蒲田駅にて撮影
<gallery widths="180" style="font-size:90%">
File:Keikyu-n1000-blue-20050313.jpg|第2ターミナル開業記念編成
File:Keikyu-n1000-blue-jal-20050313.jpg|JAL機がラッピングされた車両
File:Keikyu-n1000-blue-ana-20050313.jpg|ANA機がラッピングされた車両
</gallery>


{{-}}
{{-}}
220行目: 198行目:
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|-
|style="background-color:#ccc; width:6em;"|&nbsp;
|style="background-color:#ccc; width:6em;"|&nbsp;
|colspan="8"|{{TrainDirection|浦賀・三崎口・新逗子・羽田空港国内線ターミナル|品川・泉岳寺・押上・青砥・印旛日本医大}}
|colspan="8"|{{TrainDirection|浦賀}}
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="2"|製造<br/>メーカー
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="2"|製造<br/>メーカー
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="2"|竣工時期
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="2"|竣工時期
237行目: 215行目:
| 1025<br/>1033 || 1026<br/>1034 || 1027<br/>1035 || 1028<br/>1036
| 1025<br/>1033 || 1026<br/>1034 || 1027<br/>1035 || 1028<br/>1036
| 1029<br/>1037 || 1030<br/>1038 || 1031<br/>1039 || 1032<br/>1040
| 1029<br/>1037 || 1030<br/>1038 || 1031<br/>1039 || 1032<br/>1040
| 東急車輛<br/>川崎重工 || 2003年5月<br/>2003年6月
| 東急車輛<br/>川崎重工 || 2003年5月<ref name="2004一覧">[[#年鑑2004一覧|『鉄道車両年鑑2004年版』p219]]</ref><br/>2003年6月<ref name="2004一覧"/>
|}
|}


244行目: 222行目:
|-
|-
|style="background-color:#ccc; width:6em;"|&nbsp;
|style="background-color:#ccc; width:6em;"|&nbsp;
|colspan="4"|{{TrainDirection|浦賀・三崎口・新逗子・羽田空港国内線ターミナル|品川・泉岳寺}}
|colspan="4"|{{TrainDirection|浦賀}}
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!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="4"|製造<br/>メーカー
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="4"|竣工時期
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="4"|竣工時期
254行目: 232行目:
| '''デハ1000形'''<br/>(Msc1)
| '''デハ1000形'''<br/>(Msc1)
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!搭載機器
!搭載機器<ref name="2004諸元"/>
| VVVF,CP || BT || SIV,SIV || VVVF,CP
| VVVF,CP || BT || SIV,SIV || VVVF,CP
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|-
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"|車両
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"|車両<ref name="2004諸元"/>
|style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 33.0t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 24.0t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 27.0t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 33.0t
|style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 33.0t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 24.0t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 27.0t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 33.0t
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! 車両番号
! 車両番号
| 1409<br/>1413 || 1410<br/>1414 || 1411<br/>1415 || 1412<br/>1416
| 1409<br/>1413 || 1410<br/>1414 || 1411<br/>1415 || 1412<br/>1416
| 東急車輛<br/>川崎重工 || 2003年7月
| 東急車輛<br/>川崎重工 || 2003年7月<ref name="2004一覧"/>
|}
|}
::* 凡例は1次車と同じ。
::* 凡例は1次車と同じ。
::* 8両編成の機器配置に変更はない。
::* 8両編成の機器配置に変更はない<ref name="年鑑2004p164"/>
::* 4両編成のパンタグラフは、Tp車に2台搭載とした。
::* 4両編成のパンタグラフは、Tp車に2台搭載とした<ref name="2004諸元"/>
{{-}}
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275行目: 253行目:
}}
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[[2005年]](平成17年)[[1月]] - 3月に落成した。この3次車よりな仕様変更が行われた。基本的な編成構成([[MT比]])を8両編成では4M4Tから6M2Tへ、4両編成は2M2Tから3M1Tに変更した
[[2005年]](平成17年)[[1月]] - 3月に落成した<ref name="2005一覧">[[#年鑑2005一覧|『鉄道車両年鑑2005年版』p218-219]]</ref>。この3次車では規模な仕様変更が行われた<ref name="年鑑2005p134"/>


これは[[雨|雨天時]]における走行時に、車輪の空転・[[滑走]]が発生して、乗り心地が著しく低下していたためである。れを改善するために電動車比率を上げ、乗り心地改善を図ることとした<ref name="RP-2005EX">鉄道ピクトリアル2005年10月臨時増刊号鉄道車両年鑑2005年版「京浜急行電鉄新1000形3次車」を参照。</ref> 。この3次車より種別・行先表示器の[[書体]]が太文字となり、視認性が向上した。1次車の白地幕も太文字のものが採用されているため、本形式で細文字となっているのは2次車のみである。
[[雨|雨天時]]に、車輪の空転・[[滑走]]が発生した場合でもそのままの加速・減速を続ける制御をおこなっいたため、乗り心地が低下していたことへ対策して編成構成を8両編成では4M4Tから6M2Tへ、4両編成は2M2Tから3M1Tに変更した<ref name="年鑑2005p134"/>。<!--この3次車より種別・行先表示器の[[書体]]が太文字となり、視認性が向上した。1次車の白地幕も太文字のものが採用されているため、本形式で細文字となっているのは2次車のみである。出典明記のこと -->
<!-- 出典明記のこと なお、2009年に表示機器がLED式に更新された。 -->


; 走行機器など
; 走行機器など
編成構成の変更に伴い、電動車2両のユニットと、電動車と付随車を組み合わせたユニットの2種類のユニット構成となった<ref name="年鑑2005p135"/>。8両編成のMuc・M1u・M1s・Mscと4両編成のMuc1・Msc1にはBox-Aまたは制御側装置と呼ばれるトラクションコンテナ(制御装置箱)が、8両編成のM2u・M2sと4両編成のM2には外観が同一のBox-Bまたは付随側装と呼ばれるトラクションコンテナが搭載され、M2系車両のBox-Bは隣り合うM1系車両のBox-Aによって1C8Mとして制御される<ref name="年鑑2005p134"/><ref name="年鑑2005p135"/>。また、フィルタリアクトルを別構成としたため、トラクションコンテナは小形化されている<ref name="年鑑2005p135"/>。編成内のBox-A間とユニットを組むBox-AとBox-B間をそれぞれ別系統の[[バス (コンピュータ) |MVB]](Multifunction Vehicle Bus・車両間伝送バス)で接続した<ref name="年鑑2005p134"/><ref name="年鑑2005p135"/>。1C8M制御されているBox-A・Bのいずれかが故障すると両方が使用不能となるため、残った1C4MのBox-Aにトルクアップを指令、回生ブレーキのカットを行う機能を設けた<ref name="年鑑2005p135"/>。制御装置のデータ読み出しには各車個別処理から1か所で編成全体のデータ読み出しをさせる機能が設けられた<ref name="年鑑2005p135"/>。
制御素子には1401号車で試験していた[[絶縁ゲートバイポーラトランジスタ|IGBT]]素子(2レベル・素子耐圧3,300V-1,200A)の使用に変更し、冷却方式を[[送風機]](ブロワー)を使用した強制風冷方式から[[ヒートパイプ]]自冷方式に変更した。
制御素子には{{要出典範囲|1401号車で試験していた|date=2011年9月}}[[絶縁ゲートバイポーラトランジスタ|IGBT]]素子(2レベル・素子耐圧3,300V-1,200A)の使用に変更し、冷却方式を[[送風機]](ブロワー)を使用した強制風冷方式から[[ヒートパイプ]]自冷方式に変更した<ref name="年鑑2005p135"/><ref name="2005諸元">[[#年鑑2005諸元|『鉄道車両年鑑2005年版』p188]]</ref>。

トラクションコンテナ(主制御装置箱)は、外観が同一のBox-A(8両編成のMuc・M1u・M1s・Mscと4両編成のMuc1・Msc1に搭載・制御側装置)とBox-B(M2u・M2sとM2に搭載・付随側装置)の2種類で構成され、Box-Bには制御アンプや故障表示灯が搭載されず、Box-A側によって1C8M制御される<ref name="RP-2005EX"/>。また、フィルタリアクトルを別構成としたため、トラクションコンテナは小形化されている。


<gallery>
<gallery>
290行目: 266行目:
ファイル:KeikyuN1000BoxB-G1430D1130-480M5-1.jpg|トラクションコンテナBox-Bの山側。付随側装置であり、Box-Aと比べて右端の故障表示灯がない(青矢印部)。
ファイル:KeikyuN1000BoxB-G1430D1130-480M5-1.jpg|トラクションコンテナBox-Bの山側。付随側装置であり、Box-Aと比べて右端の故障表示灯がない(青矢印部)。
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主電動機は従来品との共通化のため出力190kW品を使用している。しかし、電動車数が増えたため、定格一杯で使用する集電装置の電流容量を超過するため、出力を125kW相当に抑えて使用ている。なお主電動機は軸受けの変更やPGセンサレス方式の採用などで細部異なる、部品の追加変更をすることで従来車両用との互換性が確保されているである。
主電動機は従来品と互換性を保つため出力190kW品のままとし、軸受けの変更やPGセンサレス方式の採用などで細部異なるもの、部品の追加変更をすることで従来車両用との互換性が確保されている<ref name="年鑑2005p135"/>。電動車数が増え、定格一杯まで使用すると集電装置電流容量を超過するため、出力を{{要出典範囲|125kW相当に|date=2011年9月}}抑えて使用してい<ref name="年鑑2005p135"/>

[[鉄道車両の台車|台車]]は、これまでは2100形と共通設計で、軸ダンパを設置準備工事としていた。しかし、本形式では設置予定がないことから廃止の上、台車形式を変更した。動力台車はTH-2100AM形からTH-2100BM形へ、付随台車はTH-2100AT形からTH-2100BT形へと、それぞれ変更された<ref name="RP-2005EX"/>。


[[鉄道車両の台車|台車]]は、これまでは2100形と共通設計で、軸ダンパを設置準備工事としていたが本形式では設置予定がないことから廃止の上、台車形式を変更した。動力台車はTH-2100AM形からTH-2100BM形へ、付随台車はTH-2100AT形からTH-2100BT形へと、それぞれ変更された<ref name="年鑑2005p135"/><ref name="2005諸元"/>。
さらにブレーキ制御については、これまでのM-T2両1ユニットとする[[遅れ込め制御]]からM-TまたはM-Mユニット間での制御に変更されている。また、新製時より従来の1号形ATSに代わり、[[自動列車停止装置|C-ATS車上装置]]を搭載した。


ブレーキ制御はM-T2両1ユニットとする[[遅れ込め制御]]からM-TまたはM-Mユニット間での制御に変更されている<ref name="年鑑2005p134"/>。また、新製時より[[自動列車停止装置|C-ATS車上装置]]対応品を搭載した<ref name="年鑑2005p134"/>。
このほか、3次車では編成内での情報伝送速度の向上のため、各トラクションコンテナ間の伝送に[[バス (コンピュータ) |MVB]](Multifunction Vehicle Bus・車両間伝送バス)接続を導入している<ref name="RP-2005EX"/>。これにより1C8Mインバータの故障時には(片方が故障するとBox-A・B両方が使用不能となる)編成でのトルクアップ指令と回生ブレーキのカットを行う機能を設けた。また、制御装置のデータ読み出しには各車個別処理から1か所で編成全体のデータ読み出しをさせる機能が設けられた。


; 新火災対策への対応
; 新火災対策への対応
[[2004年]](平成16年)12月に[[国土交通省]]の[[地下鉄|地下鉄道]]の[[火災]]対策の基準が見直され、この新火災対策へ対応した仕様とした<ref name="RP-2005EX"/>。
[[2004年]](平成16年)12月に[[国土交通省]]の[[地下鉄|地下鉄道]]の[[火災]]対策の基準が見直され、この新火災対策へ対応した仕様とした<ref name="年鑑2005p134"/>。


連結面の車両間[[貫通扉]]を8両編成では3か所、4両編成では1か所であったが、3次車では各車両の浦賀方への設置に増設した。さらに客室天井の[[繊維強化プラスチック|FRP]]製の冷房吹き出し口と補助送風機(ラインデリア)・排気扇の整風板カバーを[[ポリカーボネート]]製から、それぞれアルミニウム製に変更した。
連結面の車両間[[貫通扉]]を8両編成では3か所、4両編成では1か所であったが、3次車では各車両の浦賀方への設置に増設した<ref name="年鑑2005p134"/>。さらに客室天井の[[繊維強化プラスチック|FRP]]製の冷房吹き出し口と補助送風機(ラインデリア)・排気扇の整風板カバーを[[ポリカーボネート]]製から、それぞれアルミニウム製に変更した<ref name="年鑑2005p134"/>


このほか、前述の火災対策には関係しないが、先頭車両においては乗務員室内のみに設置していた[[消火器]]を客室内にも新設した。これは併結運転時に[[乗務員]]が不在で、乗客が使用できないことを改善するためである
このほか、前述の火災対策には関係しないが、併結運転時に[[乗務員]]が不在で、乗客が使用できないことを改善するため、先頭車両は乗務員室内のみに設置していた[[消火器]]を客室内にも新設した<ref name="年鑑2005p134"/>


車端部の補助椅子とクロスシートは一体化させた形状に変更した。このため、クロスシートの間隔を110mm拡大した。さらに車椅子スペースの表記は600形と同じくプレート式への変更と消火器カバーの形状は埋め込み形から室内側に張り出た形状となった。
車端部の補助椅子とクロスシートは一体化させた形状に変更し、クロスシートの間隔を110mm拡大した<ref name="年鑑2005p134"/>{{要出典範囲|車椅子スペースの表記は600形と同じくプレート式への変更と消火器カバーの形状は埋め込み形から室内側に張り出た形状となった。|date=2011年9月}}


:; 8両編成
:; 8両編成
311行目: 285行目:
|-
|-
|style="background-color:#ccc; width:6em;"|&nbsp;
|style="background-color:#ccc; width:6em;"|&nbsp;
|colspan="8"|{{TrainDirection|浦賀・三崎口・新逗子・羽田空港国内線ターミナル|品川・泉岳寺・押上・青砥・印旛日本医大}}
|colspan="8"|{{TrainDirection|浦賀}}
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="4"|製造<br/>メーカー
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="4"|製造<br/>メーカー
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="4"|竣工時期
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="4"|竣工時期
319行目: 293行目:
| '''デハ1000形'''<br/>(M1s) || '''デハ1000形'''<br/>(M2s) || '''サハ1000形'''<br/>(Tps) || '''デハ1000形'''<br/>(Msc)
| '''デハ1000形'''<br/>(M1s) || '''デハ1000形'''<br/>(M2s) || '''サハ1000形'''<br/>(Tps) || '''デハ1000形'''<br/>(Msc)
|-
|-
!搭載機器
!搭載機器<ref name="年鑑2005p134"/>
| '''VVVF''',CP || SIV,BT || VVVF || '''VVVF''' || '''VVVF''' || VVVF || SIV,BT || '''VVVF''',CP
| VVVF-A,CP || SIV,BT || VVVF-B || VVVF-A || VVVF-A || VVVF-B || SIV,BT || VVVF-A,CP
|-
|-
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"|車両
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"|車両<ref name="2005諸元"/>
|style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 32.0t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 27.0t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 30.0t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 30.0t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 30.0t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 30.0t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 27.0t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 32.0t
|style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 32.0t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 27.0t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 30.0t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 30.0t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 30.0t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 30.0t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 27.0t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 32.0t
|-style="border-top:solid 4px #c14;"
|-style="border-top:solid 4px #c14;"
! 車両番号
! 車両番号
| 1041<br/>1049 || 1042<br/>1050 || 1043<br/>1051 || 1044<br/>1052 || 1045<br/>1053 || 1046<br/>1054 || 1047<br/>1055 || 1048<br/>1056
| 1041<br/>1049 || 1042<br/>1050 || 1043<br/>1051 || 1044<br/>1052 || 1045<br/>1053 || 1046<br/>1054 || 1047<br/>1055 || 1048<br/>1056
| 東急車輛<br/>川崎重工 || 2005年1月<br/>2005年3月
| 東急車輛<br/>川崎重工 || 2005年1月<ref name="2005一覧"/><br/>2005年3月<ref name="2005一覧"/>
|}
|}


334行目: 308行目:
|-
|-
| style="background-color:#ccc; width:6em;"|&nbsp;
| style="background-color:#ccc; width:6em;"|&nbsp;
|colspan="4"|{{TrainDirection|浦賀・三崎口・新逗子・羽田空港国内線ターミナル|品川・泉岳寺}}
|colspan="4"|{{TrainDirection|浦賀}}
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="4"|製造<br/>メーカー
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="4"|製造<br/>メーカー
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="4"|竣工時期
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="4"|竣工時期
341行目: 315行目:
| '''デハ1000形'''<br/>(Muc1) || '''デハ1000形'''<br/>(M2) || '''サハ1000形'''<br/>(Tp) || '''デハ1000形'''<br/>(Msc1)
| '''デハ1000形'''<br/>(Muc1) || '''デハ1000形'''<br/>(M2) || '''サハ1000形'''<br/>(Tp) || '''デハ1000形'''<br/>(Msc1)
|-
|-
!搭載機器
!搭載機器<ref name="年鑑2005p134"/>
| '''VVVF''',CP || VVVF,BT || SIV,SIV,BT || '''VVVF''',CP
| VVVF-A,CP || VVVF-B,BT || SIV,SIV,BT || VVVF-A,CP
|-
|-
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"|車両
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"|車両<ref name="2005諸元"/>
|style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 32.0t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 31.0t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 27.0t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 32.0t
|style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 32.0t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 31.0t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 27.0t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 32.0t
|-
|-
! 車両番号
! 車両番号
| 1417<br/>1421 || 1418<br/>1422 || 1419<br/>1423 || 1420<br/>1424
| 1417<br/>1421 || 1418<br/>1422 || 1419<br/>1423 || 1420<br/>1424
| 東急車輛<br/>川崎重工 || 2005年3月
| 東急車輛<br/>川崎重工 || 2005年3月<ref name="2005一覧"/>
|}
|}


::; 凡例
::; 凡例
::* '''VVVF''':主制御器(Box-A・制御側装置)
::* VVVF-A:主制御器(Box-A・制御側装置)
::* VVVF:主制御器(Box-B・付随装置でBox-A側にて1C8M制御される。)
::* VVVF-B:主制御器(Box-B・付随装置でBox-A側にて1C8M制御される。)
::* SIV:補助電源装置(静止形インバータ)
::* SIV:補助電源装置(静止形インバータ)
::* CP:空気圧縮機
::* CP:空気圧縮機
::* BT:蓄電池
::* BT:蓄電池
::; 備考
::; 備考
::* パンタグラフは8両編成・4両編成ともに、付随車に2基を搭載する。
::* パンタグラフは8両編成・4両編成ともに、付随車に2基を搭載する<ref name="年鑑2005p134"/>
::* 凡例は5次車まで同様である。
::* 凡例は5次車まで同様である。


366行目: 340行目:
[[File:Keikyu 1000 series EMU (II) 045.JPG|thumb|180px|none|京急新1000形4次車<br/>(4両固定、1425 - 1428)<br/>(2008年3月29日)]]
[[File:Keikyu 1000 series EMU (II) 045.JPG|thumb|180px|none|京急新1000形4次車<br/>(4両固定、1425 - 1428)<br/>(2008年3月29日)]]
}}
}}
2005年7月 - 8月に落成した。前述したが、種別表示にフルカラーLED式、行き先表示に白色LED式、運行番号表示に3色LED式の表示器がそれぞれ本格採用された。走行中に消灯する制御行わず常時点灯する。
2005年7月 - 8月に落成した<ref name="2006一覧"/><!--種別-->表示にフルカラーLED式<!--、行き先表示に白色LED式、運行番号表示に3色LED式の表示器がそれぞれ-->本格採用された<ref name="2006動向">[[#動向2006|『鉄道車両年鑑2006年版』p126]]</ref>{{要出典範囲|走行中も常時点灯する。側面表示器ローマ字を表記前面はローマ字表記なしで登場したが、2010年春からは側面表示器に限り、行先とローマ字を交互に表示する方式に変更した|date=2011年9月}}


:; 8両編成
:; 8両編成
372行目: 346行目:
|-
|-
| style="background-color:#ccc; width:6em;"|&nbsp;
| style="background-color:#ccc; width:6em;"|&nbsp;
|colspan="8"|{{TrainDirection|浦賀・三崎口・新逗子・羽田空港国内線ターミナル|品川・泉岳寺・押上・青砥・印旛日本医大}}
|colspan="8"|{{TrainDirection|浦賀}}
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="2"|製造<br/>メーカー
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="2"|製造<br/>メーカー
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="2"|竣工時期
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="2"|竣工時期
382行目: 356行目:
! 車両番号
! 車両番号
| 1057 || 1058 || 1059 || 1060 || 1061 || 1062 || 1063 || 1064
| 1057 || 1058 || 1059 || 1060 || 1061 || 1062 || 1063 || 1064
| 東急車輛 || 2005年8月
| 東急車輛 || 2005年8月<ref name="2006一覧">[[#年鑑2006一覧|『鉄道車両年鑑2006年版』p211]]</ref>
|}
|}


389行目: 363行目:
|-
|-
| style="background-color:#ccc; width:6em;"|&nbsp;
| style="background-color:#ccc; width:6em;"|&nbsp;
|colspan="4"|{{TrainDirection|浦賀・三崎口・新逗子・羽田空港国内線ターミナル|品川・泉岳寺}}
|colspan="4"|{{TrainDirection|浦賀}}
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="2"|製造<br/>メーカー
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="2"|製造<br/>メーカー
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="2"|竣工時期
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="2"|竣工時期
399行目: 373行目:
| 1425<br/>1429<br/>1433<br/>1437 || 1426<br/>1430<br/>1434<br/>1438
| 1425<br/>1429<br/>1433<br/>1437 || 1426<br/>1430<br/>1434<br/>1438
| 1427<br/>1431<br/>1435<br/>1439 || 1428<br/>1432<br/>1436<br/>1440
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| 東急車輛<br/>川崎重工<br/>川崎重工<br/>川崎重工 || 2005年7月<br/>2005年7月<br/>2005年8月<br/>2005年8月
| 東急車輛<br/>川崎重工<br/>川崎重工<br/>川崎重工 || 2005年7月<ref name="2006一覧"/><br/>2005年7月<ref name="2006一覧"/><br/>2005年8月<ref name="2006一覧"/><br/>2005年8月<ref name="2006一覧"/>
|}
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406行目: 380行目:
[[File:Keikyu 1000 series EMU (II) 043.JPG|thumb|180px|none|京急新1000形5次車<br/>(4両固定、1441 - 1444)<br/>(2008年5月22日)]]
[[File:Keikyu 1000 series EMU (II) 043.JPG|thumb|180px|none|京急新1000形5次車<br/>(4両固定、1441 - 1444)<br/>(2008年5月22日)]]
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2006年11月に落成した。4次車からの変更点はない。
2006年10月-11月に落成した。4次車からの変更点はない<ref name="2007動向">[[#2007動向|『鉄道車両年鑑2007年版』 p125]]</ref>


:; 8両編成
:; 8両編成
412行目: 386行目:
|-
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| style="background-color:#ccc; width:6em;"|&nbsp;
| style="background-color:#ccc; width:6em;"|&nbsp;
|colspan="8"|{{TrainDirection|浦賀・三崎口・新逗子・羽田空港国内線ターミナル|品川・泉岳寺・押上・青砥・印旛日本医大}}
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!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="2"|製造<br/>メーカー
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="2"|竣工時期
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="2"|竣工時期
422行目: 396行目:
! 車両番号
! 車両番号
| 1065 || 1066 || 1067 || 1068 || 1069 || 1070 || 1071 || 1072
| 1065 || 1066 || 1067 || 1068 || 1069 || 1070 || 1071 || 1072
| 東急車輛 || 2006年10月
| 東急車輛 || 2006年10月<ref name="2007一覧">[[#2007一覧|『鉄道車両年鑑2007年版』 p227]]</ref>
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|}


429行目: 403行目:
|-
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|style="background-color:#ccc; width:6em;"|&nbsp;
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|colspan="4"|{{TrainDirection|浦賀・三崎口・新逗子・羽田空港国内線ターミナル|品川・泉岳寺}}
|colspan="4"|{{TrainDirection|浦賀}}
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!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="2"|製造<br/>メーカー
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="2"|竣工時期
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="2"|竣工時期
438行目: 412行目:
! 車両番号
! 車両番号
| 1441<br/>1445 || 1442<br/>1446 || 1443<br/>1447 || 1444<br/>1448
| 1441<br/>1445 || 1442<br/>1446 || 1443<br/>1447 || 1444<br/>1448
| 川崎重工 || 2006年11月
| 川崎重工 || 2006年11月<ref name="2007一覧"/>
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== ステンレス車両(6次車以降) ==
== ステンレス車両(6次車以降) ==
=== 外観 ===
=== 外観 ===
コストダウンの観点から基本設計が変更され、[[東急車輛製造]]の標準的構造に準じたステンレス製車体を採用したが、車体幅、車体長、独自配置・寸法の下降窓、客室側窓には従来通り[[カーテン|ロールカーテン]]が設置されているなどの京急独自の特徴がある。
{{要出典範囲|コストダウンの観点から基本設計が変更され、[[東急車輛製造]]の標準的構造に準じた|date=2011年8月}}ステンレス製車体を採用<ref group="注釈">京急が2006年の株主総会で配布した資料には塗装設備を廃止することで環境負荷を低減させる旨の記述がある。</ref>したが、車体幅、車体長、独自配置・寸法の下降窓、客室側窓には従来通り[[カーテン|ロールカーテン]]が設置されているなどの京急独自の特徴がある<ref name="RP791p146"/>


京急初の軽量[[ステンレス鋼|ステンレス]]製車体とし、側面には赤と白のカラーフィルムが貼付されている。前頭部は[[炭素鋼|普通鋼]]製とし、[[塗装]]仕上げとなっている。前面はアルミ車のワイパーカバーを廃止し、形式番号は直接表記とされた<ref name="RP791p146">[[#鉄道ピクトリアル791|『鉄道ピクトリアル』通巻791号p146]]</ref>。フロントガラスは[[貫通扉]]も含めて左右2分割から運転席前・貫通扉・左右前照灯・種別行先表示器の5分割構成となった<ref name="RP791p148">[[#鉄道ピクトリアル791|『鉄道ピクトリアル』通巻791号p148]]</ref>。
京急初の軽量[[ステンレス鋼|ステンレス]]製車体とし、車体は無塗装であるが、窓周りを除き[[京急600形電車 (3代)|600形]]以来の赤地にクリーム色太帯でなく、[[京急1500形電車|1500形]]以前の赤地に白細帯をベースとした[[ラッピング車両|ラッピング]](カラーフィルムを貼り付け)が施されている。


{{要出典範囲|[[樋 (建築)|雨樋]]・[[集電装置]]からの高圧配管を車体埋め込みから妻面に露出する形態となったほか、[[台枠]]から屋根に向かって車体が絞り込む台形断面状の車体となった|date=2011年8月}}。
前頭部のみは[[炭素鋼|普通鋼]]製とし、[[塗装]]仕上げとなっている。前面はアルミ車の[[デザイン]]をアレンジしたものとなり、フロントガラスは[[貫通扉]]も含めて左右2分割から運転席前・貫通扉・左右前照灯・種別行先表示器の5分割構成となった。

運転席側の[[ワイパー]]は2本から1本となり、ワイパーカバーを廃止し、貫通扉にワイパーが新設された。従来ワイパーカバーに表記していた形式表記は、[[スリット]]状から印刷表記とされた。さらに[[踏切障害事故|踏切事故]]対策として、前頭部はアルミ車両よりも1.5倍以上の強度向上がなされている。

[[樋 (建築)|雨樋]]・[[集電装置]]からの高圧配管を車体埋め込みから妻面に露出する形態となったほか、[[台枠]]から屋根に向かって車体が絞り込む台形断面状の車体となった。


=== 内装 ===
=== 内装 ===
内装はアルミ車同様に暖色系を採用し、温かみある親しみやすい空間を目指した<ref name="RP791p146"/>。内張りはアルミ車同様の白色系[[デコラ|化粧板]]を使用し、床材についてもロンリウム材ではあるが、色調をグレー系へと変更した<ref name="RP791p146"/>。中央天井部は空調ダクト・ラインフロー(冷風吹出口)一体成形の[[繊維強化プラスチック|FRP]]製ユニット天井とされ、ラインデリア整風板の形状も変更された<ref name="RP791p146"/>。{{要出典範囲|全体的にはアルミ車よりもコストダウンされたものとなった|date=2011年8月}}。
京急では[[1967年]]([[昭和]]42年)の[[京急700形電車 (2代)|700形]]1次車以来40年ぶりとなる[[操縦席|高運転台]]構造で、[[運転士]]用の座席と運転台を150mm高くし、乗務員室の奥行きを200mm拡大した。これは前述した踏切事故対策と運転操作性を考慮したもので、乗務員室背後の座席は廃止され、この場所にあった小窓も廃止された。また、運転席背後には非常用の折りたたみ式[[梯子|ハシゴ]]を格納したため、仕切部の窓が小型化された。


車端部の4人掛けクロスシートは5人掛けロングシートに変更され、京急では[[1993年]](平成5年)製造の1500形の最終製造車以来14年ぶりのオールロングシート車となった<ref name="RP791p146"/><ref name="RP791p147"/>。座席の表地や1人分が455mm幅の片持ち式バケットシート構造は踏襲している<ref name="RP791p146"/>。そのほか、座席端の袖仕切りと立席ポスト(握り棒)の仕切り板の色をピンク色からベージュ色に変更した<ref name="RP791p147"/>。
内装はアルミ車同様に暖色系を採用し、温かみある親しみやすい空間を目指した。内張りはアルミ車同様の白色系[[デコラ|化粧板]]を使用し、床材についてもロンリウム材ではあるが、色調をグレー系へと変更した。中央天井部は空調ダクト・ラインフロー(冷風吹出口)一体成形の[[繊維強化プラスチック|FRP]]製ユニット天井とされ、ラインデリア整風板の形状も変更された。全体的にはアルミ車よりもコストダウンされたものとなった。


客用ドアの室内側は東急車輛標準のステンレス無塗装のものとして<ref name="RP791p147">[[#鉄道ピクトリアル791|『鉄道ピクトリアル』通巻791号p147]]</ref>、窓ガラスは[[ゴム]]による接着式とされた。側窓・客用ドアガラスはすべて濃色グリーンの[[単板ガラス|単板]]に変更した<ref name="RP791p147"/>。各車両間の[[貫通扉|妻引戸]]は浦賀寄り先頭車を除き全車浦賀寄りに設置、ドアチェッカを廃止し、傾斜式に変更された<ref name="RP791p147"/>。<!--下にあったレールは端部を除き省略した。--><!--以下の記事で7次車からこの変更がなされたことと矛盾しているのでコメント化-->
車端部の4人掛けクロスシートは5人掛けロングシートに変更され、京急では[[1993年]](平成5年)製造の1500形の最終ロット車以来14年ぶりのオールロングシート車となった。座席の表地や1人分が455mm幅の片持ち式バケットシート構造は踏襲している。そのほか、座席端の袖仕切りと立席ポスト(握り棒)の仕切り板の色をピンク色からベージュ色に変更した。


客用ドア間にある側窓は中央に桟のある2枚分割式とし、2枚窓のうち片側を開閉可能な一段下降式とし、1両あたり4か所が開閉可能である<ref name="RP791p147"/>。側窓枠はFRP製とされ、カーテンの色は青色に変更した<ref name="RP791p146"/>。一部の側窓が開閉可能となったため、{{要出典範囲|アルミ車両にあった[[換気扇|排気扇]]は廃止されている。|date=2011年9月}}
客用ドアの室内側は東急車輛標準のステンレス無塗装のものとして、窓ガラスは[[ゴム]]による接着式とされた。側窓・客用ドアガラスはすべて濃色グリーンの[[単板ガラス]]に変更した。各車両間の[[貫通扉]]は傾斜式に変更され、下にあったレールは端部を除き省略した。


=== 運転台 ===
客用ドア間にある側窓は中央に桟のある2枚分割式とし、2枚窓のうち片側を開閉可能な一段下降式とした(1両あたり4か所が開閉可能)。側窓枠はFRP製とされ、カーテンの色は青色に変更した。一部の側窓が開閉可能となったため、アルミ車両にあった[[換気扇|排気扇]]は廃止されている。
踏切事故対策と運転操作性を考慮し、京急では[[1967年]]([[昭和]]42年)の[[京急700形電車 (2代)|700形]]1次車以来40年ぶりとなる[[操縦席|高運転台]]構造を採用、[[運転士]]用の座席と運転台を150mm高くし、乗務員室の奥行きを200mm拡大した<ref name="RP791p148"/>。乗務員室背後の座席は廃止され<ref name="RP791p147"/>、{{要出典範囲|この場所側面にあった小窓も廃止された。|date=2011年9月}}また、運転席背後に非常用脱出口が設けられたため、仕切部の窓が小型化された<ref name="RP791p147">[[#鉄道ピクトリアル791|『鉄道ピクトリアル』通巻791号p147]]</ref>。
運転席側の[[ワイパー]]は2本から1本となり、ワイパーカバーを廃止し、貫通扉に手動式ワイパーが新設された<ref name="RP791p148"/>。[[踏切障害事故|踏切事故]]対策として、前頭部はアルミ車両よりも1.5倍以上の強度向上がなされている<ref name="RP791p145">[[#鉄道ピクトリアル791|『鉄道ピクトリアル』通巻791号p145]]</ref>。


=== 主要機器 ===
=== 主要機器 ===
搭載機器は仕様が見直され、国産メーカーの機器の搭載となったほか、編成での機器配置が見直されている。特に制御装置、主電動機は1500形VVVF化改造車で実績のある機器を使用し、予備部品の共通化も考慮したものである<ref>鉄道ピクトリアル2007年7月号「京浜急行電新1000形6次車」参照。</ref>。なお、制御機器類は日本製となったため、それまで車内製造所[[銘板]]にあった「Powered by SIEMENS」の表記はされなくなった。
搭載機器は仕様が見直され、国産メーカーの機器の搭載となったほか、編成での機器配置が見直されている<ref name="RP791p148"/>。特に制御装置、主電動機は1500形VVVF化改造車で実績のある機器を使用し、予備部品の共通化も考慮したものである<ref name="RP791p148">[[#鉄道ピクトリアル791|『道ピクトリアル』通巻791号 p148]]</ref>。制御機器類は日本製となったため、{{要出典範囲|それまで車内製造所[[銘板]]にあった「Powered by SIEMENS」の表記はされなくなった。|date=2011年9月}}

VVVFインバータ装置は1500形VVVF化改造車で採用している日本製のインバータ装置(2レベル[[インテリジェントパワーモジュール|IPM]]・PGセンサレスベクトル制御)となり、電動機制御は1C4M2群方式に変更された<ref name="RP791p149"/>。8連・東急車輛製は[[三菱電機]]製、4連・川崎重工業製は[[東洋電機製造]]製のインバータ装置を搭載する<ref name="RP791p149">[[#鉄道ピクトリアル791|『鉄道ピクトリアル』通巻791号p149]]</ref><ref name="年鑑2010p185-186">[[#年鑑2010諸元|『鉄道車両年鑑2010年版』p185-186]]</ref>。[[かご形三相誘導電動機|主電動機]]は三菱電機製の誘導電動機(MB-5121-A形)を使用しており、定格出力は1時間定格で155kWである<ref name="RP791p148"/><ref name="RP791p149"/>。


補助電源装置はメーカーが変更され、東芝製の静止形インバータ装置(IVN 153-F0)を採用しており、8両編成・4両編成とも出力は170kVAとしている<ref name="RP791p149"/><ref name="年鑑2010p185-186"/>。電動空気圧縮機 (CP) は三菱電機製のスクロール式CP(MBU1600-Y形)を採用した<ref name="RP791p149"/><ref name="年鑑2010p185-186"/>。空気圧縮機は省スペースと軽量化のため関連機器ごとステンレス製の一体箱に収納された<ref name="RP791p149"/>。そのほか、台車、ブレーキ制御装置、集電装置の仕様は5次車までと同一である<ref name="RP791p148"/><ref name="RP791p149"/>。
VVVFインバータ装置は1500形VVVF化改造車で採用している日本製のインバータ装置(2レベル[[インテリジェントパワーモジュール|IPM]]・PGセンサレスベクトル制御)となり、電動機制御は1C4M2群方式に変更された。8連・東急車輛製は[[三菱電機]]製、4連・川崎重工業製は[[東洋電機製造]]製のインバータ装置を搭載する。[[かご形三相誘導電動機|主電動機]]は三菱電機製の誘導電動機(MB-5121-A形)を使用しており、定格出力は155kWである。なお、アルミ車両と異なり出力は1時間定格である。


集電装置、駆動装置、歯車比、空調装置はアルミ車両と同一、台車は3次車以降と同一の円筒案内式TH-2100BM(電動台車)/TH-2100BT(付随台車)である<ref name="RP791p149"/>。
補助電源装置はメーカーが変更され、東芝製の静止形インバータ装置を採用しており、8両編成・4両編成とも出力は170kVAとしている。電動空気圧縮機 (CP) は三菱電機製のスクロール式CP(MBU1600-Y形)を採用した。このCPは周辺機器も含めてステンレス製の一体箱に収納されたものである。そのほか、台車、ブレーキ制御装置、集電装置の仕様は5次車までと同一としている。


; 6次車以降の機器
; 6次車以降の機器
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[[File:Keikyu 1000 series EMU (II) 021.JPG|thumb|180px|none|京急新1000形6次車<br/>(8両固定、1073 - 1080)<br/>(2008年5月22日)]]
[[File:Keikyu 1000 series EMU (II) 021.JPG|thumb|180px|none|京急新1000形6次車<br/>(8両固定、1073 - 1080)<br/>(2008年5月22日)]]
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[[2007年]](平成19年)[[3月]]に落成し、[[3月31日]]から営業運転に就いた。前述したように、京急の車両で初めてステンレス車体を採用した。[[2008年]](平成20年)[[7月]]頃に7次車に合わせて客用ドアの室内側の戸当たり部分に黄色のマーキングテープが貼り付けされた。
[[2007年]](平成19年)[[3月]]に落成し、[[3月31日]]から営業運転に就いた<ref name="RP791p149"/>。京急の車両で初めてステンレス車体を採用した。


{| class="wikitable" style="text-align:center; font-size:80%; margin:1em 0em 2em 3em;"
{| class="wikitable" style="text-align:center; font-size:80%; margin:1em 0em 2em 3em;"
|-
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| style="background-color:#ccc; width:6em;"|&nbsp;
| style="background-color:#ccc; width:6em;"|&nbsp;
|colspan="8"|{{TrainDirection|浦賀・三崎口・新逗子・羽田空港国内線ターミナル|品川・泉岳寺・押上・青砥・印旛日本医大}}
|colspan="8"|{{TrainDirection|浦賀}}
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="4"|竣工時期
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="4"|竣工時期
|-
|-
497行目: 471行目:
| '''デハ1000形'''<br/>(M2uc) || '''デハ1000形'''<br/>(M1u) || '''サハ1000形'''<br/>(Tu) || '''デハ1000形'''<br/>(M1u') || '''デハ1000形'''<br/>(M2s) || '''サハ1000形'''<br/>(Ts) || '''デハ1000形'''<br/>(M1s) || '''デハ1000形'''<br/>(M2sc)
| '''デハ1000形'''<br/>(M2uc) || '''デハ1000形'''<br/>(M1u) || '''サハ1000形'''<br/>(Tu) || '''デハ1000形'''<br/>(M1u') || '''デハ1000形'''<br/>(M2s) || '''サハ1000形'''<br/>(Ts) || '''デハ1000形'''<br/>(M1s) || '''デハ1000形'''<br/>(M2sc)
|-
|-
!搭載機器
!搭載機器<ref name="RP791p148"/>
| SIV,BT || VVVF || CP || VVVF || &nbsp; || CP || VVVF || SIV,BT
| SIV,BT || VVVF || CP || VVVF || &nbsp; || CP || VVVF || SIV,BT
|-
|-
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"|車両
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"|車両<ref name="RP791p148"/>
|style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 33.5t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 32.5t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 24.5t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 32.0t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 28.5t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 24.5t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 32.5t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 33.5t
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|-
|-
! 車両番号
! 車両番号
| 1073 || 1074 || 1075 || 1076 || 1077 || 1078 || 1079 || 1080
| 1073 || 1074 || 1075 || 1076 || 1077 || 1078 || 1079 || 1080
| 2007年3月
| 2007年3月<ref name="2007一覧"/>
|}
|}


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::* BT:蓄電池
::* BT:蓄電池
::; 備考
::; 備考
::* 以降、8両編成は東急車輛製、4両編成は (8次車以降) は川崎重工製である。
::* 以降、8両編成は東急車輛製、4両編成は川崎重工製である。
::* パンタグラフは、M1u・M1sに2基と、M1u'の品川方に1基を搭載する。
::* パンタグラフは、M1u・M1sに2基と、M1u'の品川方に1基を搭載する<ref name="RP791p148"/>
::* なお、凡例は以降の次車で共通である。
::* 凡例は以降の次車で共通である。


==== 7次車 ====
==== 7次車 ====
522行目: 496行目:
[[File:Keikyu 1000 series EMU (II) 023.JPG|thumb|180px|none|京急新1000形7次車<br/>(8両固定、1089 - 1096)<br/>(2008年3月29日、弘明寺駅)]]
[[File:Keikyu 1000 series EMU (II) 023.JPG|thumb|180px|none|京急新1000形7次車<br/>(8両固定、1089 - 1096)<br/>(2008年3月29日、弘明寺駅)]]
}}
}}
2008年[[1月]] - [[2月]]に落成した。6次車とほぼ同等の仕様であるが、客用ドアの室内側の戸当たり部分に黄色のマーキングテープが貼り付けされている。貫通扉は6次車と同じく傾斜式であるが、隙間をなくすためにゴムを装着したので、貫通扉の下の端にあったレールは廃止されている。
2008年[[1月]] - [[2月]]に落成した<ref name="2008一覧">[[#年鑑2008一覧|『鉄道車両年鑑2008年版』p247]]</ref>。6次車とほぼ同等の仕様である<ref name="2008動向">[[#動向2008|『鉄道車両年鑑2008年版』p133]]</ref>{{要出典範囲|が、客用ドアの室内側の戸当たり部分に黄色のマーキングテープが貼り付けされている。貫通扉は6次車と同じく傾斜式であるが、隙間をなくすためにゴムを装着したので、貫通扉の下の端にあったレールは廃止されている。|date=2011年9月}}


{| class="wikitable" style="text-align:center; font-size:80%; margin:1em 0em 2em 3em;"
{| class="wikitable" style="text-align:center; font-size:80%; margin:1em 0em 2em 3em;"
|-
|-
| style="background-color:#ccc; width:6em;"|&nbsp;
| style="background-color:#ccc; width:6em;"|&nbsp;
|colspan="8"|{{TrainDirection|浦賀・三崎口・新逗子・羽田空港国内線ターミナル|品川・泉岳寺・押上・青砥・印旛日本医大}}
|colspan="8"|{{TrainDirection|浦賀}}
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="2"|竣工時期
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="2"|竣工時期
|-
|-
536行目: 510行目:
| 1081<br/>1089 || 1082<br/>1090 || 1083<br/>1091 || 1084<br/>1092
| 1081<br/>1089 || 1082<br/>1090 || 1083<br/>1091 || 1084<br/>1092
| 1085<br/>1093 || 1086<br/>1094 || 1087<br/>1095 || 1088<br/>1096
| 1085<br/>1093 || 1086<br/>1094 || 1087<br/>1095 || 1088<br/>1096
| 2008年1月<br/>2008年2月
| 2008年1月<ref name="2008一覧"/><br/>2008年2月<ref name="2008一覧"/>
|}
|}


543行目: 517行目:
[[File:Keikyu_1453F_20081025.jpg|thumb|180px|none|京急新1000形8次車<br/>(4両固定、1453 - 1456)<br/>(2008年10月25日)]]
[[File:Keikyu_1453F_20081025.jpg|thumb|180px|none|京急新1000形8次車<br/>(4両固定、1453 - 1456)<br/>(2008年10月25日)]]
}}
}}
2008年[[9月]] - 12月にかけて落成した<ref>[[交通新聞社]]「[[鉄道ダイヤ情報]]」2009年10月号の私鉄DATA FILE「私鉄車両のうごき」を参照。</ref>。ステンレス車体の本形式では初の4両編成、川崎重工業製が含まれる。4両編成は全車電動車編成となり、中間に付随車2両を挟むことで6両編成が組成出来るよう設計されている<ref>「京浜急行鉄株式会社新1000形VVVFイバー制御システム」『東洋電機技報』119号(2009年3月発)掲載より</ref>。6・7次車と内装はほぼ同様だが、バリアフリー充実のために[[優先席]]部の床面が青色となり、立席ポスト(握り棒)に黄色の塗装と滑り止め加工を施工した。このほか、安全性に配慮して袖仕切に横手すりを追加している。[[車側表示灯|戸閉灯]]は600形以来となるLED式が採用された。
2008年[[9月]] - 12月にかけて落成した<ref name="年鑑2009一覧">[[#年鑑2009一覧|『鉄道車両年鑑2009年版』p221]]</ref>。ステンレス車体の4両編成、川崎重工業製が含まれる<ref name="年鑑2009一覧"/>。4両編成は全車電動車、中間に付随車2両を挟むことで6両編成が組成出来るよう設計され、品川寄り中間動車には付随車への給電用パンタグラフの準備工事がわれている<ref name = "giho119"/>。6・7次車と内装はほぼ同様だが、客室内配色が一部変更され<ref name ="2009動向">[[#2009動向|『鉄道車両年鑑2009年版』p117]]</ref>、立席ポスト(握り棒)に黄色の塗装と滑り止め加工を施工した<ref name="RP-2010EX158">[[#年鑑2010|『鉄道車両年鑑2010年版』p158]]</ref>。このほか、立ち座りの補助として袖仕切に横手すりを追加している<ref name="RP-2010EX158"/>{{要出典範囲|[[車側表示灯|戸閉灯]]は600形以来となるLED式が採用された|date=2011年8月}}


:; 8両編成
:; 8両編成
549行目: 523行目:
|-
|-
| style="background-color:#ccc; width:6em;"|&nbsp;
| style="background-color:#ccc; width:6em;"|&nbsp;
|colspan="8"|{{TrainDirection|浦賀・三崎口・新逗子・羽田空港国内線ターミナル|品川・泉岳寺・押上・青砥・印旛日本医大}}
|colspan="8"|{{TrainDirection|浦賀}}
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="2"|竣工時期
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="2"|竣工時期
|-
|-
558行目: 532行目:
| 1097<br/>1105<br/>1113 || 1098<br/>1106<br/>1114 || 1099<br/>1107<br/>1115 || 1100<br/>1108<br/>1116
| 1097<br/>1105<br/>1113 || 1098<br/>1106<br/>1114 || 1099<br/>1107<br/>1115 || 1100<br/>1108<br/>1116
| 1101<br/>1109<br/>1117 || 1102<br/>1110<br/>1118 || 1103<br/>1111<br/>1119 || 1104<br/>1112<br/>1120
| 1101<br/>1109<br/>1117 || 1102<br/>1110<br/>1118 || 1103<br/>1111<br/>1119 || 1104<br/>1112<br/>1120
| 2008年10月<br/>2008年11月<br/>2008年12月
| 2008年10月<ref name="年鑑2009一覧"/><br/>2008年11月<ref name="年鑑2009一覧"/><br/>2008年12月<ref name="年鑑2009一覧"/>
|}
|}


565行目: 539行目:
|-
|-
| style="background-color:#ccc; width:6em;"|&nbsp;
| style="background-color:#ccc; width:6em;"|&nbsp;
|colspan="4"|{{TrainDirection|浦賀・三崎口・新逗子・羽田空港国内線ターミナル|品川・泉岳寺}}
|colspan="4"|{{TrainDirection|浦賀}}
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="4"|竣工時期
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="4"|竣工時期
|-
|-
574行目: 548行目:
| '''デハ1000形'''<br/>(M2sc)
| '''デハ1000形'''<br/>(M2sc)
|-
|-
!搭載機器
!搭載機器{{要出典|date=2011年9月}}
| SIV,CP,BT || VVVF || VVVF || SIV,CP,BT
| SIV,CP,BT || VVVF || VVVF || SIV,CP,BT
|-
|-
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"|車両
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"|車両<ref name= giho119/>
|style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 34.5t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 32.5t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 32.5t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 34.5t
|style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 34.5t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 32.5t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 32.5t ||style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 34.5t
|-
|-
! 車両番号
! 車両番号
| 1449<br/>1453 || 1450<br/>1454 || 1451<br/>1455 || 1452<br/>1456
| 1449<br/>1453 || 1450<br/>1454 || 1451<br/>1455 || 1452<br/>1456
| 2008年9月<br/>2008年9月
| 2008年9月<ref name="年鑑2009一覧"/>
|}
|}


::* 4両編成のパンタグラフは、各中間車の浦賀方にそれぞれ1基を搭載する。
::* {{要出典範囲|4両編成のパンタグラフは、各中間車の浦賀方にそれぞれ1基を搭載する。|date=2011年9月}}M1s車には6両編成化を考慮したパンタグラフの準備工事が施されている<ref name= giho119/>
<!-- 8次車の分割理由はノートに記載 -->
<!-- 8次車の分割理由はノートに記載 -->
{{-}}
{{-}}


==== 9次車 ====
==== 9次車 ====
* [[2009年]]度に4両編成8本・32両が導入された。仕様は8次車とほぼ同一である<!-- 鉄道ピクトリアル2010年版車両年鑑で9次車と正式に判明 -->
* [[2009年]]度に4両編成8本・32両が導入された<ref name="2010一覧"/>。仕様は8次車と同一である<ref name="RP-2010EX157">[[#年鑑2010|『鉄道車両年鑑2010年版』p157]]</ref>


:; 4両編成
:; 4両編成
596行目: 570行目:
|-
|-
| style="background-color:#ccc; width:6em;"|&nbsp;
| style="background-color:#ccc; width:6em;"|&nbsp;
|colspan="4"|{{TrainDirection|浦賀・三崎口・新逗子・羽田空港国内線ターミナル|品川・泉岳寺}}
|colspan="4"|{{TrainDirection|浦賀}}
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="2"|竣工時期
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="2"|竣工時期
|-
|-
607行目: 581行目:
| 1459<br/>1463<br/>1467<br/>1471<br/>1475<br/>1479<br/>1483<br/>1487
| 1459<br/>1463<br/>1467<br/>1471<br/>1475<br/>1479<br/>1483<br/>1487
| 1460<br/>1464<br/>1468<br/>1472<br/>1476<br/>1480<br/>1484<br/>1488
| 1460<br/>1464<br/>1468<br/>1472<br/>1476<br/>1480<br/>1484<br/>1488
| 2009年4月<br/>2009年4月<br/>2009年4月<br/>2009年4月<br/>2009年5月<br/>2009年5月<br/>2009年6月<br/>2009年6月
| 2009年4月<ref name="2010一覧">[[#年鑑2010一覧|『鉄道車両年鑑2010年版』p217]]</ref><br/>2009年4月<ref name="2010一覧"/><br/>2009年4月<ref name="2010一覧"/><br/>2009年4月<ref name="2010一覧"/><br/>2009年5月<ref name="2010一覧"/><br/>2009年5月<ref name="2010一覧"/><br/>2009年6月<ref name="2010一覧"/><br/>2009年6月<ref name="2010一覧"/>
|}
|}


614行目: 588行目:
[[ファイル:Keikyu 1000gata naritayugawa.JPG|thumb|180px|none|アクセス特急の運用に入った新1000形10次車<br/>(8両固定、1137 - 1144)<br/>(2010年7月19日、[[成田湯川駅]])]]
[[ファイル:Keikyu 1000gata naritayugawa.JPG|thumb|180px|none|アクセス特急の運用に入った新1000形10次車<br/>(8両固定、1137 - 1144)<br/>(2010年7月19日、[[成田湯川駅]])]]
}}
}}
2010年度には8両編成3本と4両編成1本の計28両<ref>[http://www.keikyu.co.jp/corporate/press/mk_auto/20100518c.shtml 報道発表資料]</ref>が落成した。この10次車では[[バリアフリー]]設備の充実のため、一部で仕様の見直しが実施された。
2010年度には8両編成3本と4両編成1本の計28両<ref name="RP-2010EX157"/>が落成した。この10次車では[[バリアフリー]]設備の充実のため、一部で仕様の見直しが実施された<ref name="RP-2010EX158"/>


車内では[[京急600形電車 (3代) |600形更新車]]で採用したドア上部への[[液晶ディスプレイ|液晶モニタ]](LCD・17インチワイド形)方式の車内案内表示器(映像情報配信装置・トレインビジョン・[[VIS (鉄道システム)|VIS]])を設置した。液晶モニタは2画面が設置され、左側を[[広告]][[動画]]表示用として、右側は次駅案内や乗り換え案内等の旅客案内用として使用する<ref name="RW2010-8">鉄道図書刊行会「鉄道ピクトリアル」2010年8月記事ならびにネコ・パブリッシグ「レイルマガジン2010年8月号記事を参照。</ref> 。
車内では[[京急600形電車 (3代) |600形更新車]]で採用したドア上部への[[液晶ディスプレイ|液晶モニタ]](LCD・17インチワイド形)方式の車内案内表示器(映像情報配信装置・トレインビジョン・[[VIS (鉄道システム)|VIS]])を設置した<ref name="RP-2010EX158"/>。液晶モニタは2画面が設置され、左側を[[広告]][[動画]]表示用として、右側は次駅案内や乗り換え案内等の旅客案内用として使用する<ref name="RW2010-8">[[#鉄道ピクトリアル836|『鉄道ピクトリアル』通巻836 p79]]</ref><ref name="RM2010-8">[[#レイルマガジ323|『レイルマガジン2010年8月号掲載記事]]</ref> 。


<gallery>
<gallery>
622行目: 596行目:
ファイル:KeikyuN1000-LCD02.jpg|案内表示画面
ファイル:KeikyuN1000-LCD02.jpg|案内表示画面
</gallery>
</gallery>
さらにドア上部点検フタ下部にドア開閉表示灯(ドア開閉時に赤く点滅)やドア時に開扉チャイム(ポーン音3回)を追加した。また、車外ドア下部のクツズリ部に黄色の注意表記を貼り付けした(クツズリの注意表記は10次車で初採用し、6次車以降全車両に設置予定)。
さらにドア上部点検フタ下部にドア開閉時に赤く点滅するドア開閉表示灯を追加した<ref name="RP-2010EX158"/>。また、車外ドア下部のクツズリ部に黄色の注意表記を貼り付けした<ref name="RM2010-8"/><!--(クツズリの注意表記は10次車で初採用し、6次車以降全車両に設置予定)。--><!--「予定」であることと出典がないことからコメント化-->


運転台では乗務員支援情報(運行情報)や誤通過防止機能(停車予告機能)を有する[[鉄道車両のモニタ装置|車上情報管理装置]]を搭載し、運転台計器盤右端にモニター画面を設置した<ref name="RW2010-8"/>。これにより[[エアポート快特]]と京成高砂以東の乗り入れ、および[[京成成田空港線|成田スカイアクセス線]]アクセス特急の運用に対応する。さらに乗務員室側面ステップ付近に滑り止めが施工された。
運転台では乗務員支援情報(運行情報)や誤通過防止機能(停車予告機能)を有する[[鉄道車両のモニタ装置|車上情報管理装置]]を搭載し、運転台計器盤右端にモニター画面を設置した<ref name="RW2010-8"/><ref name="RP-2010EX158"/>。これにより[[エアポート快特]]と京成高砂以東の乗り入れ、および[[京成成田空港線|成田スカイアクセス線]]アクセス特急の運用に対応する<ref name="RP-2010EX158"/>{{要出典範囲|さらに乗務員室側面ステップ付近に滑り止めが施工された。|date=2011年8月}}


そのほか、6次車より搭載している乗務員室背面収納の非常用ハシゴを車両側面用から、[[トンネル]]内での使用に備えて前面[[貫通扉]]にも使用できるよう改良された。これは6次車以降全車両に改良予定とされている<ref name="RW2010-8"/>。
そのほか、6次車より搭載している乗務員室背面収納の非常用ハシゴを車両側面用から、[[トンネル]]内での使用に備えて前面[[貫通扉]]にも使用できるよう改良された。これは6次車以降全車両に改良予定とされている<ref name="RW2010-8"/>。
648行目: 622行目:
|-
|-
| style="background-color:#ccc; width:6em;"|&nbsp;
| style="background-color:#ccc; width:6em;"|&nbsp;
|colspan="4"|{{TrainDirection|浦賀・三崎口・新逗子・羽田空港国内線ターミナル|品川・泉岳寺}}
|colspan="4"|{{TrainDirection|浦賀}}
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="2"|竣工時期
!style="border-bottom:solid 3px #cc1144;" rowspan="2"|竣工時期
|-
|-
660行目: 634行目:


==== 2011年度製造分 ====<!-- 検証可能性を満たさない記述は削除対象です。 -->
==== 2011年度製造分 ====<!-- 検証可能性を満たさない記述は削除対象です。 -->
2011年度は26両の製造が予定されている<ref name = "2011plan"/>。
2011年4月に川崎重工から落成した。


従来の本形式は8両編成と4両編成のみ製造されていたが、2011年度には初めて6両編成が登場した。6両編成両番号は空き番号の1301 - を割り当てる<ref>「[http://railf.jp/news/2011/04/11/151300.html 京急 新1000形6両が甲種輸送される]」交友社『鉄道ファン』railf.jp 20110411</ref>。なお、1301 - 1304までの車番は4年ぶり、1305 - 1306までの車番は先代の1000形が廃車になって1年も経たずに復活となった。
従来は8両編成と4両編成のみ製造されていたが、6両編成が登場した。2011年度の6両編成は全川崎重工で製造<ref>{{cite web|url=http://railf.jp/news/2011/04/11/151300.html|title=京急 新1000形6両が甲種輸送される|publisher=railf.jp|accessdate=2011-04-11}}</ref><ref>{{cite web|url=http://rail.hobidas.com/rmn/archives/2011/04/jr1000_8.html|title=【JR貨+京急】京急新1000形 甲種輸送|accessdate=2011-09-01|publisher=鉄道ホビダス}}</ref>され、6両編成の車両番号は1301から付番された<ref name="ホビダス20110418">{{cite web|url=http://rail.hobidas.com/rmn/archives/2011/04/10006_1.html|title=【京急】新1000形6連登場|publisher=鉄道ホビダス|accessdate=2011-08-30}}</ref>。<!--なお、1301 - 1304までの車番は4年ぶり、1305 - 1306までの車番は先代の1000形が廃車になって1年も経たずに復活となった。--><!--各車番ごとにこれを書かれだしたらきりがない-->6両編成は先頭部の電気連結器を装備していない<ref name="ホビダス20110418"/>

なお、1500形の6両編成は2010年11月から電気連結器が撤去されたが、本形式の6両編成は新製時から電気連結器を装備していない。


<!-- 以下は検証可能な出典がない限り、記載は禁止です。 -->
<!-- 以下は検証可能な出典がない限り、記載は禁止です。 -->
682行目: 654行目:
| '''デハ1000形'''<br/>(M2sc)
| '''デハ1000形'''<br/>(M2sc)
|-
|-
!搭載機器
!搭載機器{{要出典|date=2011年9月}}
| SIV,CP,BT || VVVF || &nbsp; || &nbsp; || VVVF || SIV,CP,BT
| SIV,CP,BT || VVVF || &nbsp; || &nbsp; || VVVF || SIV,CP,BT
|-
|-
! style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"|車両
! style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"|車両{{要出典|date=2011年9月}}
| style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 34.5t || style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 32.5t || style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 23.5t || style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 23.5t || style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 32.5t || style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 34.5t
| style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 34.5t || style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 32.5t || style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 23.5t || style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 23.5t || style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 32.5t || style="border-bottom:solid 3px #cc1144;"| 34.5t
|-
|-
!rowspan="2"|車両番号
!rowspan="2"|車両番号
| 1301<br/>1307 || 1302<br/>1308 || 1303<br/>1309 || 1304<br/>1310 || 1305<br/>1311 || 1306<br/>1312
| 1301<br/>1307 || 1302<br/>1308 || 1303<br/>1309 || 1304<br/>1310 || 1305<br/>1311 || 1306<br/>1312
| 2011年4月<ref name="1301news">{{cite web|url=http://railf.jp/news/2011/04/30/210000.html|publisher=railf.jp|accessdate=2011-08-30|title=京急新1000形1301編成が営業運転を開始}}</ref><ref>{{cite web|title=【京急】新1000形1307編成試運転|url=http://rail.hobidas.com/rmn/archives/2011/05/10001307.html|accessdate=2011-08-30|publisher=鉄道ホビダス}}</ref>
| 2011年4月
|}
|}

== 改造工事・特殊塗装など==
=== 方向幕交換 ===
{{要出典範囲|1次車は登場時黒地幕であったが、[[2008年]](平成20年)[[7月]]までにすべて白地幕に交換された。|date=2011年9月}}

[[2009年]](平成21年)以降方向幕を搭載していた編成のLED式表示器への交換が進んでいる<ref>{{cite web|url=http://railf.jp/news/2009/12/19/205000.html|title= 京急新1000形、表示器のLED化が進む|publisher=railf.jp|accessdate=2011-08-25}}</ref>。

=== 特殊塗装 ===
2次車8両編成は、[[2004年]](平成16年)[[12月1日]]の[[東京国際空港|羽田空港第2ターミナル]]開業を記念して、スカイブルーをベースに<!--、[[三崎口駅|三崎口]]・[[羽田空港国内線ターミナル駅|羽田空港]]寄り4両(第2ターミナル)に[[全日本空輸]] (ANA) 機を、品川寄り4両(第1ターミナル)に[[日本航空インターナショナル|日本航空]] (JAL) 機を配-->したラッピング電車として2005年3月まで運転された<ref name="動向2005p99"/><ref name="動向2005p100">[[#動向2005|『鉄道車両年鑑2005年版』p100]]</ref>。{{要出典範囲|車内は[[長井秀和]]を起用した広告で統一された。|date=2011年9月}}

下記の写真は2005年3月13日、京急蒲田駅にて撮影
<gallery widths="180" style="font-size:90%">
File:Keikyu-n1000-blue-20050313.jpg|第2ターミナル開業記念編成
File:Keikyu-n1000-blue-jal-20050313.jpg|JAL機がラッピングされた車両
File:Keikyu-n1000-blue-ana-20050313.jpg|ANA機がラッピングされた車両
</gallery>

=== デハ1401の各種試験装備 ===
デハ1401では各種試験が行われた。2003年度に前面と側面の行先表示器を白色、種別表示器をフルカラーLEDとした<ref name="動向2005p99">[[#動向2005|『鉄道車両年鑑2005年版』p99]]</ref>ほか、試験品の<!--IGBT素子のVVVFインバータ-->制御装置を搭載していた<ref name="佐藤2003p127>[[#佐藤2003|『京急の車両』p127]]</ref>。{{要出典範囲|表示器は前面・側面ともにローマ字も表示していたが、2005年[[3月]]下旬頃に前面については[[日本語]]表示のみとした。その後、表示器は[[2006年]](平成18年)2月頃に従来の幕式に戻され、同年[[4月]]に白地幕に変更した。VVVFインバータ制御装置についても元のGTOサイリスタ素子のものに戻された。|date=2011年9月}}

=== 制御装置交換 ===
{{要出典範囲|2011年現在、1405編成が[[東芝]]製のIGBT素子を使用した2レベルVVVFインバータ制御装置に更新されている。この際、車内掲示の製造ステッカーは2100形と同様「Powered by SIEMENS」表記のないものに変更されている。|date=2011年9月}}

=== 視覚障害者対応工事 ===
{{要出典範囲|[[2008年]](平成20年)[[7月]]頃に7次車に合わせて客用ドアの室内側の戸当たり部分に黄色のマーキングテープが貼り付けされた|date=2011年8月}}。


== 運用 ==
== 運用 ==
* 8両編成は主に[[京急本線#快特|快特]]などの[[優等列車]]に使用され、[[都営地下鉄浅草線|都営浅草線]]、[[京成電鉄|京成線]]、[[北総鉄道北総線|北総線]]への[[直通運転|乗り入れ]]運用中心となっている。10次車についてエアポート快特や[[京成成田空港線]](成田スカイアクセス線一般列車であるアクセス特急として[[京急600形電車 (3代)|600形]]と共に運用され、[[成田空港駅|成田空港]]まで入線する。現行ダイヤでは[[京成本線]][[京成高砂駅|京成高砂]]以遠の定期運用は設定されていない。[[2010年]][[7月16日]]までは、600形の代走ではあるものの、[[京成成田駅|京成成田]]まで入線することがあった
* 8両編成は[[都営地下鉄浅草線|都営浅草線]]、[[京成電鉄|京成線]]、[[北総鉄道北総線|北総線]]への[[直通運転|乗り入れ]]運用中心とした[[京急本線#快特|快特]]どの[[優等列車]]に主に使用され<ref name="佐藤2004p91">[[#佐藤2004|『京急の車両』 p91]]</ref>。10次車は[[京成成田空港線|成田スカイアクセス線]]のアクセス特急などとして600形と共に[[成田空港駅|成田空港]]まで入線する<ref name="RP-2010EX158"/>
* {{要出典範囲|6両編成は[[京急800形電車 (2代)|800形]]、[[京急1500形電車|1500形]]とともに[[京急本線#普通|普通列車]]に使用されている。|date=2011年9月}}
* 4両編成は優等列車の付属編成や[[京急本線#普通|普通列車]]に使用されている。また、4両編成同士を複数連結した8・12両編成は優等列車としても使用される。2010年5月16日からは[[エアポート急行]]([[羽田空港国内線ターミナル駅|羽田空港国内線ターミナル]] - [[新逗子駅|新逗子]]間)に4両編成を2本連結した8両編成で運用されている。エアポート急行の運用は新1000形同士の連結が基本だが、極稀に600形、[[京急1500形電車|1500形]]および[[京急2000形電車|2000形]]の4連と連結して8両編成で運用される。また[[京急大師線|大師線]]でも運用されることがある。
* 4両編成は普通列車や優等列車の付属編成として<ref name="佐藤2004p91"/>、[[エアポート急行]]には4両編成を2本連結した8両編成で運用される<ref name="RP-2010EX158"/>ほか、[[京急大師線|大師線]]でも運用されることがある<ref>{{cite web|url=http://railf.jp/news/2008/01/09/093900.html|title=京急 新1000形が大師線運用に|publisher=railf.jp|accessdate=2011-09-05}}</ref>。
* [[京急2100形電車|2100形]]、600形、1500形、2000形と相互に連結が可能である。
* 2100形、600形、1500形、2000形と連結が可能である<ref name="佐藤2004p58">[[#佐藤2004|『京急の車両』 p58]]</ref>。
<!--検証可能性を満たさない記述は除去しました。要出典、要推敲、リンク先要確認。2008年も同様の記述があり、検証可能性、ウィキペディアは何ではないかの不満足により削除されている。-->
<!--検証可能性を満たさない記述は除去しました。要出典、要推敲、リンク先要確認。2008年も同様の記述があり、検証可能性、ウィキペディアは何ではないかの不満足により削除されている。-->


== 脚注 ==
== 脚注 ==
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=== 注釈 ===
{{Reflist|group="注釈"}}

=== 出典 ===
{{Reflist|2}}



== 参考文献 ==
== 参考文献 ==
=== 書籍 ===
* JTBキャンブックス「京急の車両 - 現役全形式・徹底ガイド - 」
* {{Cite book|和書|author = 佐藤良介|authorlink = |coauthors =|year = 2003|title = JTBキャンブックス 京急クロスシート車の系譜|publisher = [[JTB]]|ref = 佐藤2003|id =|isbn = 9784533049095}}
* {{Cite book|和書|author = 佐藤良介|authorlink = |coauthors =|year = 2004|title = JTBキャンブックス 京急の車両 現役全形式・徹底ガイド|publisher = JTB|ref = 佐藤2004|id =|isbn = 9784533055461}}


=== 雑誌記事 ===
* [[交友社]]「[[鉄道ファン (雑誌)|鉄道ファン]]」
* 『[[鉄道ピクトリアル]]』通巻717号(2002年5月・[[電気車研究会]])
** 2002年5月号新車ガイド「京浜急行電鉄 新1000形」
** {{Cite journal|和書|author=鬼武 朋之 |year= |month= |title=京浜急行電鉄新1000形 |journal= |issue= |pages=98-103 |publisher= |ref = 鉄道ピクトリアル717}}
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* 『鉄道ピクトリアル』通巻836号(2010年8月・電気車研究会)
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* 『[[レイルマガジン]]』通巻323号(2010年8月・[[ネコ・パブリッシング]]}
** {{Cite journal|和書|author= |year= |month= |title=京浜急行電鉄新1000形10次車 |journal= |issue= |pages= |publisher= |ref = レイルマガジン323}}
* 『鉄道ピクトリアル』通巻840号「鉄道車両年鑑2010年版」(2010年10月・電気車研究会)
** {{Cite journal|和書|author= 金子 芽美|year= |month= |title=京浜急行電鉄新1000形8-10次車 |journal= |issue= |pages= 157-158 |publisher= |ref = 年鑑2010}}
** {{Cite journal|和書|author=|year= |month= |title=民鉄車両諸元表 |journal= |issue= |pages= 185-187 |publisher= |ref = 年鑑2010諸元}}
** {{Cite journal|和書|author=|year= |month= |title=各社別新造・改造・廃車一覧 |journal= |issue= |pages= 212-225 |publisher= |ref = 年鑑2010一覧}}


* [[電気車研究会|鉄道図書刊行会]]「[[鉄道ピクトリアル]]」
** 2002年5月号New model「京浜急行電鉄新1000形」
** 2002年10月臨時増刊号鉄道車両年鑑2002年版「京浜急行電鉄新1000形」
** 2004年10月臨時増刊号鉄道車両年鑑2004年版「京浜急行電鉄新1000形(2次車)」
** 2005年10月臨時増刊号鉄道車両年鑑2005年版「京浜急行電鉄新1000形3次車」
** 2007年7月号New model「京浜急行電鉄新1000形6次車」
** 2010年8月号掲載「京浜急行電鉄新1000形10次車」


* [[ネコ・パブリッシング]]「[[レイルマガジン]]」
** 2010年8月号掲載「京浜急行電鉄新1000形10次車」
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2011年9月12日 (月) 06:47時点における版

京急1000形電車(2代)
京急1000形電車(2代)
(2007年7月5日 / 金沢文庫 - 金沢八景)
基本情報
製造所 東急車輛製造川崎重工業
主要諸元
編成 4両・6両・8両編成
軌間 1,435
電気方式 直流1,500V(架空電車線方式)
最高運転速度 120[3]
設計最高速度 130[1][2]
起動加速度 3.5[4][2][5][注釈 1]
減速度(常用) 4.0[1][2]
減速度(非常) 4.5[1][2]
車両定員 ・1 - 5次車[1]:座席の「+」は補助座席使用時
先頭車122(座席41+4)人
中間車130(座席48+8)人
・6次車以降[2]
先頭車119(座席39)人
中間車130(座席52)人
車両重量 本文参照
全長 18,000[1][2]
全幅 ・1 - 5次車2,830[1][8]
・6次車以降2,791.8[2]
全高 4026.5mm[1][2]
パンタグラフ付き車両:4,050[1][2]
台車 円筒案内支持方式空気バネ台車
TH-2100A形・TH-2100B形[1][2]
主電動機 かご形三相誘導電動機[6]
主電動機出力 1 - 5次車:190kW[1](連続定格)[9]
ただし、3 - 5次車は出力を抑えている[10]
6次車以降:155kW(1時間定格)[2]
駆動方式 TD継手式平行カルダン[1][2]
歯車比 83:14 (5.93)[8][2]
制御装置 GTO[3]またはIGBT素子[7]による
VVVFインバータ制御[3]
制動装置 応荷重装置回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ[1][2]
保安装置 1号型ATS[1]C-ATS[2]
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京急1000形電車(けいきゅう1000がたでんしゃ)は、2002年平成14年)4月15日に営業運転を開始した[要出典]京浜急行電鉄通勤形電車

2010年(平成22年)6月28日までは1959年昭和34年)登場の初代1000形と同時に営業運転に使用されており、区別のため本形式は新1000形と呼称される[注釈 2]

概要

本形式は1000形700形の置き換え用として、2100形の車体や主要機器をベースとした新形式の車両として製造された[11]。設計にあたっては快適性の向上、環境への配慮、省エネルギー化、保守の低減などを目指したものとした[11][12]コンセプトは「人に優しい新1000形」であると京急の駅や車内に広告が掲示された。[要出典]

車体全長18m、片側3扉構造を採用し、都営地下鉄浅草線への乗り入れ規格、「1号線直通車両規格」に基づいた車両である[13]。外観デザインは2100形の三次元曲面を踏襲した形状とし、正面向かって左端には非常用スイングプラグドアを設置した[11]

車両番号は、車種にかかわらず8両編成が浦賀寄りからデハ1001-サハ1002-サハ1003-デハ1004-デハ1005-サハ1006-サハ1007-デハ1008[1]とされ、第2編成は1009 - 1016、第3編成は1017 - 1024といった編成を通した連番で付番されている[14]。6両編成は、百の位を3として、1301 - 1306、1307 - 1312[15]、4両編成は、百の位を4として、1401 - 1404、1405 - 1408、1409 - 1412[16]と付番されている。

車両の略号は4両編成が「4V」、6両編成が「6V」、8両編成が「8V」であるが、停車駅予報装置を装備する8両編成では「8VF」となる。[要出典]

製造時期により外観や材質、各部の構造、主要機器などが大きく異なる。最も大きな違いは車体の素材で、1 - 5次車はアルミニウム合金、6次車以降はステンレス鋼を使用している。本項では、アルミ合金製車体の編成群(1 - 5次車)を「アルミ車両」、ステンレス製車体の編成群(6次車以降)を「ステンレス車両」と呼ぶ。

座席は1 - 5次車では客用扉間にはロングシートを、車端部にはクロスシートを採用した[13]が、6次車以降は車端部もロングシートとされた[17]

2010年度投入分までで8両編成18本(144両)と4両編成23本(92両)の計41本・236両が在籍し、京急で最大の車両数の形式である。2011年度は26両の製造が予定されている[18]

特記のない限り以下の文中では各種文献に倣い、京急本線上で南側を「浦賀寄り」または「浦賀方」、北側を「品川寄り」または「品川方」、東側を「海側」、西側を「山側」と呼ぶ。編成番号は浦賀方先頭車の車両番号で代表する。また、「新1000形」は本形式、「1000形」は1959年(昭和34年)登場の1000形(初代)、「700形」は1967年(昭和42年)登場の700形(2代)、「600形」は1994年(平成6年)登場の600形(3代)を指すものとする。文中の編成表では左側を浦賀方とする。

アルミ車両(1 - 5次車)

外観

車体は軽量化と保守の軽減を狙ったアルミ軽合金製で外板塗装は600形、2100形と同様赤い車体、窓周り白塗装である[13]雨樋パンタグラフからの高圧配管など、車体妻面にある配管類は車体埋め込み形となっている。[要出典]

先頭部はスピード感のある流線型で、スカートと一体感を持った3次元曲面で構成されている[13]。先頭車の正面のワイパーカバーには2100形同様に形式名がスリットで打ち抜かれ、連結作業時に運転士から連結器先端が見えるよう配慮されている[13]。形式名と併せ、車両番号の下3桁が貫通扉に表示され、遠方からでも600形、2100形との識別ができる[13]。ワイパーはフレキシブルケーブルで連結された電動2連式で、使用時以外はワイパーカバー内に収納される[6]。正面運転席上表示機両脇に前照灯を、腰部に急行灯と尾灯を備える[6]。尾灯は電球式で、2100形4次車以降と同様急行灯の内側に置かれている[6]

客室窓はすべて固定窓とされ、車体清掃の容易化のため車体外板との段差がなくなるよう設計されている[13]。扉間の窓は幅2,325mm、中央部に75mmの柱があり、車端部は幅1455mmの1枚構成である[11]

当初は正面・側面の行先・運行番号・種別表示は幕式[19]だったが、2005年(平成17年)度製の4次車からはフルカラーLED[20]となった。

内装

1次車の車内

内装は暖色系を採用し、温かみのある親しみやすい空間を目指した[13]。内張りは白色系の化粧板を、乗務員室背面仕切壁や妻面にはピンク色の化粧板を採用し、床材には明るい青色のロンリウム材を使用した[21]。京急の車両では初めて電動車床面の点検蓋が省略された[22]

扉間は脚台をなくした片持ち式ロングシート、車端部が補助いす付きのクロスシートである[13]。ロングシートはバケットタイプを採用、1人分の掛け幅は455mmとした[13]。座席端の袖仕切は大型板とされ、扉間の8人掛ロングシートを3人と5人に分割する仕切板と握り棒(立席ポスト)を設置した[13][22]。座席表地はロング・クロスシートとも赤系色としている。補助いすは乗務員室からの操作で施錠と解錠が可能で、閑散時には使用可能となり、混雑時には収納状態で固定される[13]

バリアフリー対応のため各先頭車に安全手すり付きの車椅子スペースを設け、乗務員との通話が可能な非常通報装置を備えている[22]

中央天井部はリサイクル性を考慮し、2100形のFRP製からアルミ化粧板に変更され、各車両にラインフローファン4台が設置されている[22]。側窓が固定式のため、非常時の換気を考慮し、蓄電池を電源とし、停電時でも約1時間運転可能な排気扇を各車2台搭載している[23]

車内騒音の低減を図る目的から客用窓はドアガラスも含めて複層構造による固定窓とされた[22]。室内側の窓枠はアルミ製とし、遮光用のロールカーテンを設置する[22]

客用ドアは幅1,300mm、高さ1,850mmで室内側は化粧板で仕上げられ、軽量化のためペーパーハニカム構造を採用、扉本体とガラス面をフラットにすることで手などの巻き込みを防止するよう配慮されている[22]。車両間を仕切る貫通扉は2次車までは奇数号車の浦賀寄りに設置[22]、3次車以降は浦賀方先頭車を除く全車の浦賀寄りに設置した[7]。貫通路扉は客用ドア同様にペーパーハニカム構造と10mm厚の単層ガラスの採用で軽量化をはかると共に開閉操作を容易にした[22]。ドアエンジンには戸閉力弱め機構を搭載し、閉扉後6秒間は戸閉力が24%となる戸閉め力弱め機能が追加された[22]

車内ドア上部には旅客へのLEDを使用した文字スクロール表示式のドアチャイム内蔵車内案内表示器が設置された[1]このドアチャイム音は山側と海側とでは異なるものである。[要出典]

運転台

運転台(デハ1464)

乗務員室基本構成は2100形を踏襲、視認性を考慮し運転台計器台周辺はダークグレーの落ち着いた色調とした[1]

主幹制御器(マスコンハンドル)は1号線直通規格に基づいた力行1 - 5段、常用ブレーキ1 - 5段、非常のT字形ワンハンドル式を採用、マスコンの右側には非常ブレーキ動作、パンタグラフ降下、非常発報がボタンひとつの操作で行える緊急スイッチを設置した[22]。また、乗務員室背後の仕切部には折りたたみ式非常ハシゴを設置している。[要出典]

乗務員室仕切りは仕切窓が3枚並び、そのうち中央は仕切扉である。遮光幕はロールアップ式で3枚とも設置されている。[要出典]

主要機器

600形3次車でMT比1:1を採用したが、雨天時などの粘着低下により加速度低下、前後衝動が発生したため、2100形ではスリップ・スライド制御を盛り込んだドイツシーメンス社製制御装置を採用した[6]。本形式の制御装置は2100形での試験データを反映させて改良されたものである[6]VVVFインバータ制御装置は、1・2次車では2100形と同じくGTOサイリスタ素子(素子耐圧4,500V-3,000A)によるものを採用した[6]。2100形と同様にシーメンス独特の音階による磁励音を主電動機およびインバータ装置から発する[注釈 3]が、同形式とは若干異なる。[要出典]動作音この制御装置はVVVFインバータ制御装置本体、断流器、フィルタリアクトル等を「トラクションコンテナ」と呼ばれる一体の箱に収納している[6]。3 - 5次車では同じシーメンス社製であるが、使用素子はIGBTに変更され[7]純電気ブレーキが搭載された。[要出典]

主電動機の仕様も2100形と同一で、シーメンス社製の190kW出力品である[6]。1次 - 5次車では互換性があるが、3次車以降は速度センサを制御に使用していないため、センサが実装されていない[10]。欧州製の電動機では1時間定格出力表示を行わないため、シーメンス製電動機の出力は1時間定格出力でなく、連続定格出力である[9]

補助電源装置は三菱電機製のIGBT素子(IPM)を使用した静止形インバータ(SIV)を採用し、8両編成では150kVA出力品を、4両編成では75kVA出力品をそれぞれ編成に2台搭載しており、出力電圧は三相交流440Vとしている[6][24][25]

空気圧縮機(CP)はドイツ・クノールブレムゼ社製のスクリュー式の装置で、除湿装置、起動装置などを一体形としたものである[6]。8両編成ではSL-22形(吐出量1,600L/min)、4両編成ではSL-6形(吐出量800L/min)を編成に各2台搭載する[6][24][25]

集電装置東洋電機製造製のPT7117-A形シングルアーム式パンタグラフを搭載している[1]。駆動装置は2100形と同一のTD平行カルダン駆動方式だが、たわみ板材質を特殊鋼から炭素繊維強化プラスチック(CFRP)へ変更し、継ぎ手カバーを不要として保守の容易化を図った[6]

台車は乗り心地、走行性の、保守性の点から乾式ゴム入り円筒案内式のボルスタ付き台車を採用し、車体支持装置は車体直結空気バネ方式である[6]。この台車は2100形とほぼ同形だが、軽量化のため付随車用に主電電動機架軽量化を省略した専用台車を用意した[6]。2次車までは軸ダンパを準備工事としているが、3次車からは省略され、台車形式を変更している[10][26]

冷房装置には三菱電機製の屋根上集中式CU-71H形・能力41.86kW(36,000kcal/h)を搭載する[23]。冷房装置は出庫時に外気気温が摂氏10度以下の際に作動する急速暖房器を備える[23]

1・2次車の先頭台車の先頭軸には、非常ブレーキ回生ブレーキ失効時にセラミックス(アルミナ・酸化アルミニウム)の粒子を噴射して制動能力低下を防止するセラジェットを、1001編成は砂撒き装置を搭載していた[27]が、使用頻度が少ないために3次車以降では廃止されている[7]。動作条件は京急線内でワイパースイッチを投入し、一定速度以上での回生失効や非常ブレーキを操作した場合に、1回につき6秒間セラミックを噴射するものである[27] 。 4両編成の先頭車排障器(スカート)内側に他の車両と連結して運転される際に連結間から転落する事故を防止するため連結部注意放送装置のスピーカーが設置されている[27][28]。車両の前後切換スイッチが「中」(中間車扱い)位置にあり、ドアが開いている間警報音と注意放送が流れる[27]

製造時のバリエーション

1次車

京急新1000形1次車
(4両固定、1401 - 1404)
(2007年5月24日 / 京急鶴見駅)

2002年(平成14年)2月 - 6月に落成した[29]

8両編成1本と4両編成1本を3M3Tの6両編成2本に組み替えられる機器構成とされ[21]、4両編成の付随車浦賀方には編成替時の増設用にパンタグラフの準備工事がなされている[30]

8両編成
 
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製造
メーカー
竣工時期
形式・車種 デハ1000形
(Muc)
サハ1000形
(Tpu)
サハ1000形
(Tu)
デハ1000形
(Mu)
デハ1000形
(Ms)
サハ1000形
(Ts)
サハ1000形
(Tps)
デハ1000形
(Msc)
搭載機器[1] VVVF,CP SIV,BT   VVVF VVVF   SIV,BT VVVF,CP
車両質量[1] 33.0t 27.0t 23.0t 31.0t 31.0t 23.0t 27.0t 33.0t
車両番号 1001
1009
1017
1002
1010
1018
1003
1011
1019
1004
1012
1020
1005
1013
1021
1006
1014
1022
1007
1015
1023
1008
1016
1024
東急車輛
東急車輛
川崎重工
2002年2月[31]
2002年6月[32]
2002年5月[32]
4両編成
 
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製造
メーカー
竣工時期
形式・車種 デハ1000形
(Muc1)
サハ1000形
(Tpu1)
サハ1000形
(Tps1)
デハ1000形
(Msc1)
搭載機器[16] VVVF,CP SIV,BT SIV,BT VVVF,CP
車両質量[33] 33.0t 26.5t 26.5t 33.0t
車両番号 1401
1405
1402
1406
1403
1407
1404
1408
川崎重工 2002年6月[14]
凡例
  • VVVF:主制御器(1C4M)
  • SIV:補助電源装置(静止形インバータ)
  • CP:空気圧縮機
  • BT:蓄電池
備考
  • パンタグラフは、8両編成ではTpuとTpsに2基、4両編成では中間車の品川方に1基ずつを搭載し、浦賀方は準備工事とした[30]

2次車

2003年(平成15年)5月 - 7月に落成した[34]。車体見付・機器配置の仕様変更を行い、乗客へのサービス向上とコストダウンを図った[24]

1次車では8両編成1本と4両編成1本から6両編成2本へ組み換えができる機器構成としていたが、2次車では組み換えをしない機器配置とした[24]。8両編成については機器配置の変更はないが、4両編成ではT車に蓄電池を、Tp車にパンタグラフとSIVを搭載して機器の集約を図った[24]。故障時の冗長化のため、Tp車に1次車と同形の75kVA出力SIVを2台搭載した[24]

種別・行先表示器が白地に黒文字となり、ローマ字表記が加わった[24]。側窓は上方に20mm拡大し、ドア間の窓は1次車のグリーン色の2連分割窓から大形の1枚窓とし、色はサンユーログレーに変更した[24]。車内では、1次車では枕木方向のつり革をドア付近を3個並び、それ以外を2個並びとしていたが、2次車では全て3個並びに増設した[24]

8両編成
 
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製造
メーカー
竣工時期
形式・車種 デハ1000形
(Muc)
サハ1000形
(Tpu)
サハ1000形
(Tu)
デハ1000形
(Mu)
デハ1000形
(Ms)
サハ1000形
(Ts)
サハ1000形
(Tps)
デハ1000形
(Msc)
車両番号 1025
1033
1026
1034
1027
1035
1028
1036
1029
1037
1030
1038
1031
1039
1032
1040
東急車輛
川崎重工
2003年5月[34]
2003年6月[34]
4両編成
 
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製造
メーカー
竣工時期
形式・車種 デハ1000形
(Muc1)
サハ1000形
(T)
サハ1000形
(Tp)
デハ1000形
(Msc1)
搭載機器[25] VVVF,CP BT SIV,SIV VVVF,CP
車両質量[25] 33.0t 24.0t 27.0t 33.0t
車両番号 1409
1413
1410
1414
1411
1415
1412
1416
東急車輛
川崎重工
2003年7月[34]
  • 凡例は1次車と同じ。
  • 8両編成の機器配置に変更はない[24]
  • 4両編成のパンタグラフは、Tp車に2台搭載とした[25]

3次車

2005年(平成17年)1月 - 3月に落成した[35]。この3次車では大規模な仕様変更が行われた[7]

雨天時に、車輪の空転・滑走が発生した場合でもそのままの加速・減速を続ける制御をおこなっていたため、乗り心地が低下していたことへの対策として編成構成を8両編成では4M4Tから6M2Tへ、4両編成は2M2Tから3M1Tに変更した[7]

走行機器など

編成構成の変更に伴い、電動車2両のユニットと、電動車と付随車を組み合わせたユニットの2種類のユニット構成となった[10]。8両編成のMuc・M1u・M1s・Mscと4両編成のMuc1・Msc1にはBox-Aまたは制御側装置と呼ばれるトラクションコンテナ(制御装置箱)が、8両編成のM2u・M2sと4両編成のM2には外観が同一のBox-Bまたは付随側装と呼ばれるトラクションコンテナが搭載され、M2系車両のBox-Bは隣り合うM1系車両のBox-Aによって1C8Mとして制御される[7][10]。また、フィルタリアクトルを別構成としたため、トラクションコンテナは小形化されている[10]。編成内のBox-A間とユニットを組むBox-AとBox-B間をそれぞれ別系統のMVB(Multifunction Vehicle Bus・車両間伝送バス)で接続した[7][10]。1C8M制御されているBox-A・Bのいずれかが故障すると両方が使用不能となるため、残った1C4MのBox-Aにトルクアップを指令、回生ブレーキのカットを行う機能を設けた[10]。制御装置のデータ読み出しには各車個別処理から1か所で編成全体のデータ読み出しをさせる機能が設けられた[10]。 制御素子には1401号車で試験していた[要出典]IGBT素子(2レベル・素子耐圧3,300V-1,200A)の使用に変更し、冷却方式を送風機(ブロワー)を使用した強制風冷方式からヒートパイプ自冷方式に変更した[10][26]

主電動機は従来品と互換性を保つため出力190kW品のままとし、軸受けの変更やPGセンサレス方式の採用などで細部が異なるもの、部品の追加変更をすることで従来車両用との互換性が確保されている[10]。電動車数が増え、定格一杯まで使用すると集電装置の電流容量を超過するため、出力を125kW相当に[要出典]抑えて使用している[10]

台車は、これまでは2100形と共通設計で、軸ダンパを設置準備工事としていたが本形式では設置予定がないことから廃止の上、台車形式を変更した。動力台車はTH-2100AM形からTH-2100BM形へ、付随台車はTH-2100AT形からTH-2100BT形へと、それぞれ変更された[10][26]

ブレーキ制御はM-T2両1ユニットとする遅れ込め制御からM-TまたはM-Mユニット間での制御に変更されている[7]。また、新製時よりC-ATS車上装置対応品を搭載した[7]

新火災対策への対応

2004年(平成16年)12月に国土交通省地下鉄道火災対策の基準が見直され、この新火災対策へ対応した仕様とした[7]

連結面の車両間貫通扉を8両編成では3か所、4両編成では1か所であったが、3次車では各車両の浦賀方への設置に増設した[7]。さらに客室天井のFRP製の冷房吹き出し口と補助送風機(ラインデリア)・排気扇の整風板カバーをポリカーボネート製から、それぞれアルミニウム製に変更した[7]

このほか、前述の火災対策には関係しないが、併結運転時に乗務員が不在で、乗客が使用できないことを改善するため、先頭車両では乗務員室内のみに設置していた消火器を客室内にも新設した[7]

車端部の補助椅子とクロスシートは一体化させた形状に変更し、クロスシートの間隔を110mm拡大した[7]車椅子スペースの表記は600形と同じくプレート式への変更と消火器カバーの形状は埋め込み形から室内側に張り出た形状となった。[要出典]

8両編成
 
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製造
メーカー
竣工時期
形式・車種 デハ1000形
(Muc)
サハ1000形
(Tpu)
デハ1000形
(M2u)
デハ1000形
(M1u)
デハ1000形
(M1s)
デハ1000形
(M2s)
サハ1000形
(Tps)
デハ1000形
(Msc)
搭載機器[7] VVVF-A,CP SIV,BT VVVF-B VVVF-A VVVF-A VVVF-B SIV,BT VVVF-A,CP
車両質量[26] 32.0t 27.0t 30.0t 30.0t 30.0t 30.0t 27.0t 32.0t
車両番号 1041
1049
1042
1050
1043
1051
1044
1052
1045
1053
1046
1054
1047
1055
1048
1056
東急車輛
川崎重工
2005年1月[35]
2005年3月[35]
4両編成
 
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製造
メーカー
竣工時期
形式・車種 デハ1000形
(Muc1)
デハ1000形
(M2)
サハ1000形
(Tp)
デハ1000形
(Msc1)
搭載機器[7] VVVF-A,CP VVVF-B,BT SIV,SIV,BT VVVF-A,CP
車両質量[26] 32.0t 31.0t 27.0t 32.0t
車両番号 1417
1421
1418
1422
1419
1423
1420
1424
東急車輛
川崎重工
2005年3月[35]
凡例
  • VVVF-A:主制御器(Box-A・制御側装置)
  • VVVF-B:主制御器(Box-B・付随装置でBox-A側にて1C8M制御される。)
  • SIV:補助電源装置(静止形インバータ)
  • CP:空気圧縮機
  • BT:蓄電池
備考
  • パンタグラフは8両編成・4両編成ともに、付随車に2基を搭載する[7]
  • 凡例は5次車まで同様である。

4次車

京急新1000形4次車
(4両固定、1425 - 1428)
(2008年3月29日)

2005年7月 - 8月に落成した[36]。表示にフルカラーLED式本格採用された[20]走行中も常時点灯する。側面表示器はローマ字を表記、前面はローマ字表記なしで登場したが、2010年春からは側面表示器に限り、行先とローマ字を交互に表示する方式に変更した。[要出典]

8両編成
 
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製造
メーカー
竣工時期
形式・車種 デハ1000形
(Muc)
サハ1000形
(Tpu)
デハ1000形
(M2u)
デハ1000形
(M1u)
デハ1000形
(M1s)
デハ1000形
(M2s)
サハ1000形
(Tps)
デハ1000形
(Msc)
車両番号 1057 1058 1059 1060 1061 1062 1063 1064 東急車輛 2005年8月[36]
4両編成
 
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製造
メーカー
竣工時期
形式・車種 デハ1000形
(Muc1)
デハ1000形
(M2)
サハ1000形
(Tp)
デハ1000形
(Msc1)
車両番号 1425
1429
1433
1437
1426
1430
1434
1438
1427
1431
1435
1439
1428
1432
1436
1440
東急車輛
川崎重工
川崎重工
川崎重工
2005年7月[36]
2005年7月[36]
2005年8月[36]
2005年8月[36]

5次車

京急新1000形5次車
(4両固定、1441 - 1444)
(2008年5月22日)

2006年10月-11月に落成した。4次車からの変更点はない[37]

8両編成
 
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製造
メーカー
竣工時期
形式・車種 デハ1000形
(Muc)
サハ1000形
(Tpu)
デハ1000形
(M2u)
デハ1000形
(M1u)
デハ1000形
(M1s)
デハ1000形
(M2s)
サハ1000形
(Tps)
デハ1000形
(Msc)
車両番号 1065 1066 1067 1068 1069 1070 1071 1072 東急車輛 2006年10月[38]
4両編成
 
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製造
メーカー
竣工時期
形式・車種 デハ1000形
(Muc1)
デハ1000形
(M2)
サハ1000形
(Tp)
デハ1000形
(Msc1)
車両番号 1441
1445
1442
1446
1443
1447
1444
1448
川崎重工 2006年11月[38]

ステンレス車両(6次車以降)

外観

コストダウンの観点から基本設計が変更され、東急車輛製造の標準的構造に準じた[要出典]ステンレス製車体を採用[注釈 4]したが、車体幅、車体長、独自配置・寸法の下降窓、客室側窓には従来通りロールカーテンが設置されているなどの京急独自の特徴がある[17]

京急初の軽量ステンレス製車体とし、側面には赤と白のカラーフィルムが貼付されている。前頭部は普通鋼製とし、塗装仕上げとなっている。前面はアルミ車のワイパーカバーを廃止し、形式番号は直接表記とされた[17]。フロントガラスは貫通扉も含めて左右2分割から運転席前・貫通扉・左右前照灯・種別行先表示器の5分割構成となった[2]

雨樋集電装置からの高圧配管を車体埋め込みから妻面に露出する形態となったほか、台枠から屋根に向かって車体が絞り込む台形断面状の車体となった[要出典]

内装

内装はアルミ車同様に暖色系を採用し、温かみある親しみやすい空間を目指した[17]。内張りはアルミ車同様の白色系化粧板を使用し、床材についてもロンリウム材ではあるが、色調をグレー系へと変更した[17]。中央天井部は空調ダクト・ラインフロー(冷風吹出口)一体成形のFRP製ユニット天井とされ、ラインデリア整風板の形状も変更された[17]全体的にはアルミ車よりもコストダウンされたものとなった[要出典]

車端部の4人掛けクロスシートは5人掛けロングシートに変更され、京急では1993年(平成5年)製造の1500形の最終製造車以来14年ぶりのオールロングシート車となった[17][39]。座席の表地や1人分が455mm幅の片持ち式バケットシート構造は踏襲している[17]。そのほか、座席端の袖仕切りと立席ポスト(握り棒)の仕切り板の色をピンク色からベージュ色に変更した[39]

客用ドアの室内側は東急車輛標準のステンレス無塗装のものとして[39]、窓ガラスはゴムによる接着式とされた。側窓・客用ドアガラスはすべて濃色グリーンの単板に変更した[39]。各車両間の妻引戸は浦賀寄り先頭車を除き全車浦賀寄りに設置、ドアチェッカを廃止し、傾斜式に変更された[39]

客用ドア間にある側窓は中央に桟のある2枚分割式とし、2枚窓のうち片側を開閉可能な一段下降式とし、1両あたり4か所が開閉可能である[39]。側窓枠はFRP製とされ、カーテンの色は青色に変更した[17]。一部の側窓が開閉可能となったため、アルミ車両にあった排気扇は廃止されている。[要出典]

運転台

踏切事故対策と運転操作性を考慮し、京急では1967年昭和42年)の700形1次車以来40年ぶりとなる高運転台構造を採用、運転士用の座席と運転台を150mm高くし、乗務員室の奥行きを200mm拡大した[2]。乗務員室背後の座席は廃止され[39]この場所側面にあった小窓も廃止された。[要出典]また、運転席背後に非常用脱出口が設けられたため、仕切部の窓が小型化された[39]。 運転席側のワイパーは2本から1本となり、ワイパーカバーを廃止し、貫通扉に手動式ワイパーが新設された[2]踏切事故対策として、前頭部はアルミ車両よりも1.5倍以上の強度向上がなされている[40]

主要機器

搭載機器は仕様が見直され、国産メーカーの機器の搭載となったほか、編成での機器配置が見直されている[2]。特に制御装置、主電動機は1500形VVVF化改造車で実績のある機器を使用し、予備部品の共通化も考慮したものである[2]。制御機器類は日本製となったため、それまで車内製造所銘板にあった「Powered by SIEMENS」の表記はされなくなった。[要出典]

VVVFインバータ装置は1500形VVVF化改造車で採用している日本製のインバータ装置(2レベルIPM・PGセンサレスベクトル制御)となり、電動機制御は1C4M2群方式に変更された[41]。8連・東急車輛製は三菱電機製、4連・川崎重工業製は東洋電機製造製のインバータ装置を搭載する[41][42]主電動機は三菱電機製の誘導電動機(MB-5121-A形)を使用しており、定格出力は1時間定格で155kWである[2][41]

補助電源装置はメーカーが変更され、東芝製の静止形インバータ装置(IVN 153-F0)を採用しており、8両編成・4両編成とも出力は170kVAとしている[41][42]。電動空気圧縮機 (CP) は三菱電機製のスクロール式CP(MBU1600-Y形)を採用した[41][42]。空気圧縮機は省スペースと軽量化のため関連機器ごとステンレス製の一体箱に収納された[41]。そのほか、台車、ブレーキ制御装置、集電装置の仕様は5次車までと同一である[2][41]

集電装置、駆動装置、歯車比、空調装置はアルミ車両と同一、台車は3次車以降と同一の円筒案内式TH-2100BM(電動台車)/TH-2100BT(付随台車)である[41]

6次車以降の機器

製造時のバリエーション

6次車

京急新1000形6次車
(8両固定、1073 - 1080)
(2008年5月22日)

2007年(平成19年)3月に落成し、3月31日から営業運転に就いた[41]。京急の車両で初めてステンレス車体を採用した。

 
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竣工時期
形式・車種 デハ1000形
(M2uc)
デハ1000形
(M1u)
サハ1000形
(Tu)
デハ1000形
(M1u')
デハ1000形
(M2s)
サハ1000形
(Ts)
デハ1000形
(M1s)
デハ1000形
(M2sc)
搭載機器[2] SIV,BT VVVF CP VVVF   CP VVVF SIV,BT
車両質量[2] 33.5t 32.5t 24.5t 32.0t 28.5t 24.5t 32.5t 33.5t
車両番号 1073 1074 1075 1076 1077 1078 1079 1080 2007年3月[38]
凡例
  • VVVF:主制御器(1C4M2群)
  • SIV:補助電源装置(静止形インバータ)
  • CP:空気圧縮機
  • BT:蓄電池
備考
  • 以降、8両編成は東急車輛製、4両編成は川崎重工製である。
  • パンタグラフは、M1u・M1sに2基と、M1u'の品川方に1基を搭載する[2]
  • 凡例は以降の次車で共通である。

7次車

京急新1000形7次車
(8両固定、1089 - 1096)
(2008年3月29日、弘明寺駅)

2008年1月 - 2月に落成した[43]。6次車とほぼ同等の仕様である[44]が、客用ドアの室内側の戸当たり部分に黄色のマーキングテープが貼り付けされている。貫通扉は6次車と同じく傾斜式であるが、隙間をなくすためにゴムを装着したので、貫通扉の下の端にあったレールは廃止されている。[要出典]

 
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竣工時期
形式・車種 デハ1000形
(M2uc)
デハ1000形
(M1u)
サハ1000形
(Tu)
デハ1000形
(M1u)
デハ1000形
(M2s)
サハ1000形
(Ts)
デハ1000形
(M1s)
デハ1000形
(M2sc)
車両番号 1081
1089
1082
1090
1083
1091
1084
1092
1085
1093
1086
1094
1087
1095
1088
1096
2008年1月[43]
2008年2月[43]

8次車

京急新1000形8次車
(4両固定、1453 - 1456)
(2008年10月25日)

2008年9月 - 12月にかけて落成した[45]。ステンレス車体の4両編成、川崎重工業製が含まれる[45]。4両編成は全車電動車で、中間に付随車2両を挟むことで6両編成が組成出来るよう設計され、品川寄り中間電動車には付随車への給電用パンタグラフの準備工事が行われている[5]。6・7次車と内装はほぼ同様だが、客室内の配色が一部変更され[46]、立席ポスト(握り棒)に黄色の塗装と滑り止め加工を施工した[47]。このほか、立ち座りの補助として袖仕切に横手すりを追加している[47]戸閉灯は600形以来となるLED式が採用された[要出典]

8両編成
 
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竣工時期
形式・車種 デハ1000形
(M2uc)
デハ1000形
(M1u)
サハ1000形
(Tu)
デハ1000形
(M1u)
デハ1000形
(M2s)
サハ1000形
(Ts)
デハ1000形
(M1s)
デハ1000形
(M2sc)
車両番号 1097
1105
1113
1098
1106
1114
1099
1107
1115
1100
1108
1116
1101
1109
1117
1102
1110
1118
1103
1111
1119
1104
1112
1120
2008年10月[45]
2008年11月[45]
2008年12月[45]
4両編成
 
← 浦賀
竣工時期
形式・車種 デハ1000形
(M2uc)
デハ1000形
(M1u)
デハ1000形
(M1s)
デハ1000形
(M2sc)
搭載機器[要出典] SIV,CP,BT VVVF VVVF SIV,CP,BT
車両質量[5] 34.5t 32.5t 32.5t 34.5t
車両番号 1449
1453
1450
1454
1451
1455
1452
1456
2008年9月[45]
  • 4両編成のパンタグラフは、各中間車の浦賀方にそれぞれ1基を搭載する。[要出典]M1s車には6両編成化を考慮したパンタグラフの準備工事が施されている[5]

9次車

  • 2009年度に4両編成8本・32両が導入された[48]。仕様は8次車と同一である[49]
4両編成
 
← 浦賀
竣工時期
形式・車種 デハ1000形
(M2uc)
デハ1000形
(M1u)
デハ1000形
(M1s)
デハ1000形
(M2sc)
車両番号 1457
1461
1465
1469
1473
1477
1481
1485
1458
1462
1466
1470
1474
1478
1482
1486
1459
1463
1467
1471
1475
1479
1483
1487
1460
1464
1468
1472
1476
1480
1484
1488
2009年4月[48]
2009年4月[48]
2009年4月[48]
2009年4月[48]
2009年5月[48]
2009年5月[48]
2009年6月[48]
2009年6月[48]

10次車

アクセス特急の運用に入った新1000形10次車
(8両固定、1137 - 1144)
(2010年7月19日、成田湯川駅

2010年度には8両編成3本と4両編成1本の計28両[49]が落成した。この10次車ではバリアフリー設備の充実のため、一部で仕様の見直しが実施された[47]

車内では600形更新車で採用したドア上部への液晶モニタ(LCD・17インチワイド形)方式の車内案内表示器(映像情報配信装置・トレインビジョン・VIS)を設置した[47]。液晶モニタは2画面が設置され、左側を広告動画表示用として、右側は次駅案内や乗り換え案内等の旅客案内用として使用する[50][51]

さらにドア上部点検フタ下部にドア開閉時に赤く点滅するドア開閉表示灯を追加した[47]。また、車外ドア下部のクツズリ部に黄色の注意表記を貼り付けした[51]

運転台では乗務員支援情報(運行情報)や誤通過防止機能(停車予告機能)を有する車上情報管理装置を搭載し、運転台計器盤右端にモニター画面を設置した[50][47]。これによりエアポート快特と京成高砂以東の乗り入れ、および成田スカイアクセス線アクセス特急の運用に対応する[47]さらに乗務員室側面ステップ付近に滑り止めが施工された。[要出典]

そのほか、6次車より搭載している乗務員室背面収納の非常用ハシゴを車両側面用から、トンネル内での使用に備えて前面貫通扉にも使用できるよう改良された。これは6次車以降全車両に改良予定とされている[50]

8両編成
 
← 浦賀・三崎口・新逗子・羽田空港国内線ターミナル
品川・泉岳寺・押上・青砥・成田空港・印旛日本医大 →
竣工時期
形式・車種 デハ1000形
(M2uc)
デハ1000形
(M1u)
サハ1000形
(Tu)
デハ1000形
(M1u)
デハ1000形
(M2s)
サハ1000形
(Ts)
デハ1000形
(M1s)
デハ1000形
(M2sc)
車両番号 1121
1129
1137
1122
1130
1138
1123
1131
1139
1124
1132
1140
1125
1133
1141
1126
1134
1142
1127
1135
1143
1128
1136
1144
2010年5月
2010年6月
2010年6月
4両編成
 
← 浦賀
竣工時期
形式・車種 デハ1000形
(M2uc)
デハ1000形
(M1u)
デハ1000形
(M1s)
デハ1000形
(M2sc)
車両番号 1489 1490 1491 1492 2011年3月

2011年度製造分

2011年度は26両の製造が予定されている[18]

従来は8両編成と4両編成のみ製造されていたが、6両編成が登場した。2011年度の6両編成は全車川崎重工で製造[52][53]され、6両編成の車両番号は1301から付番された。[54]。6両編成は先頭部の電気連結器を装備していない[54]

6両編成
 
← 浦賀・三崎口・新逗子・羽田空港国内線ターミナル
品川・泉岳寺 →
竣工時期
形式・車種 デハ1000形
(M2uc)
デハ1000形
(M1u)
サハ1000形
(Tu)
サハ1000形
(Ts)
デハ1000形
(M1s)
デハ1000形
(M2sc)
搭載機器[要出典] SIV,CP,BT VVVF     VVVF SIV,CP,BT
車両質量[要出典] 34.5t 32.5t 23.5t 23.5t 32.5t 34.5t
車両番号 1301
1307
1302
1308
1303
1309
1304
1310
1305
1311
1306
1312
2011年4月[15][55]

改造工事・特殊塗装など

方向幕交換

1次車は登場時黒地幕であったが、2008年(平成20年)7月までにすべて白地幕に交換された。[要出典]

2009年(平成21年)以降方向幕を搭載していた編成のLED式表示器への交換が進んでいる[56]

特殊塗装

2次車8両編成は、2004年(平成16年)12月1日羽田空港第2ターミナル開業を記念して、スカイブルーをベースにしたラッピング電車として2005年3月まで運転された[57][58]車内は長井秀和を起用した広告で統一された。[要出典]

下記の写真は2005年3月13日、京急蒲田駅にて撮影

デハ1401の各種試験装備

デハ1401では各種試験が行われた。2003年度に前面と側面の行先表示器を白色、種別表示器をフルカラーLEDとした[57]ほか、試験品の制御装置を搭載していた[59]表示器は前面・側面ともにローマ字も表示していたが、2005年3月下旬頃に前面については日本語表示のみとした。その後、表示器は2006年(平成18年)2月頃に従来の幕式に戻され、同年4月に白地幕に変更した。VVVFインバータ制御装置についても元のGTOサイリスタ素子のものに戻された。[要出典]

制御装置交換

2011年現在、1405編成が東芝製のIGBT素子を使用した2レベルVVVFインバータ制御装置に更新されている。この際、車内掲示の製造ステッカーは2100形と同様「Powered by SIEMENS」表記のないものに変更されている。[要出典]

視覚障害者対応工事

2008年(平成20年)7月頃に7次車に合わせて客用ドアの室内側の戸当たり部分に黄色のマーキングテープが貼り付けされた[要出典]

運用

脚注

注釈

  1. ^ 鉄道ピクトリアル通巻717号101ページ、鉄道ファン通巻493号75ページに記載の諸元表には0.917m/s/s(3.3km/h/s)と記載されているが、これは同一機器構成の2100形より低い値であり、京急のサイトの記載とも異なることから誤記と思われる。
  2. ^ 京急電鉄車両紹介”. 京浜急行電鉄. 2011年8月19日閲覧。などに「新1000形」と紹介されている。
  3. ^ 『鉄道車両年鑑2005年版』p134に「3次車以降主制御機の使用素子変更により2100形以来親しまれていた音階が流れなくなった」旨の記述があり、1次車と2次車では音階が流れていたことが合理的に推定できるが、本形式が「唄う電車」であることを登場時の紹介記事で記載したものはない。
  4. ^ 京急が2006年の株主総会で配布した資料には塗装設備を廃止することで環境負荷を低減させる旨の記述がある。

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s 『鉄道ピクトリアル』通巻717号 p101 引用エラー: 無効な <ref> タグ; name "RP717p101"が異なる内容で複数回定義されています
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y 『鉄道ピクトリアル』通巻791号p148 引用エラー: 無効な <ref> タグ; name "RP791p148"が異なる内容で複数回定義されています
  3. ^ a b c 『鉄道ファン』通巻493号 p75
  4. ^ 京浜急行電鉄車両紹介「新1000形アルミ車」”. 京浜急行電鉄. 2011年8月19日閲覧。
  5. ^ a b c d 『東洋電機技報』通巻119号 p25
  6. ^ a b c d e f g h i j k l m n o 『鉄道ピクトリアル』通巻717号 p102
  7. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r 『鉄道車両年鑑2005年版』p134 引用エラー: 無効な <ref> タグ; name "年鑑2005p134"が異なる内容で複数回定義されています
  8. ^ a b 『鉄道車両年鑑2004年版』p188
  9. ^ a b 『京急クロスシート車の系譜』 p151
  10. ^ a b c d e f g h i j k l m 『鉄道車両年鑑2005年版』p135 引用エラー: 無効な <ref> タグ; name "年鑑2005p135"が異なる内容で複数回定義されています
  11. ^ a b c d 『鉄道ピクトリアル』通巻717号p98
  12. ^ 『鉄道ファン』通巻554号掲載記事
  13. ^ a b c d e f g h i j k l 『鉄道ピクトリアル通巻717号』 p99
  14. ^ a b 『鉄道車両年鑑2003年版』p212
  15. ^ a b 京急新1000形1301編成が営業運転を開始”. railf.jp. 2011年8月30日閲覧。
  16. ^ a b 『鉄道ファン』通巻493号 p71 引用エラー: 無効な <ref> タグ; name "RF493p71"が異なる内容で複数回定義されています
  17. ^ a b c d e f g h i 『鉄道ピクトリアル』通巻791号p146
  18. ^ a b 平成23年度 鉄道事業設備投資計画 総額 約212億円”. 京急電鉄 報道発表資料. 2011年8月19日閲覧。
  19. ^ 『鉄道ファン』通巻493号 p73
  20. ^ a b 『鉄道車両年鑑2006年版』p98 引用エラー: 無効な <ref> タグ; name "2006動向"が異なる内容で複数回定義されています
  21. ^ a b 『京急の車両』 p90
  22. ^ a b c d e f g h i j k 『鉄道ピクトリアル』通巻717号 p100
  23. ^ a b c 『鉄道ピクトリアル』通巻717号 p103
  24. ^ a b c d e f g h i j 『鉄道車両年鑑2004年版』p164
  25. ^ a b c d e 『鉄道車両年鑑2004年版』p188
  26. ^ a b c d e 『鉄道車両年鑑2005年版』p188
  27. ^ a b c d 『鉄道車両年鑑2004年版』p165
  28. ^ a b c 『京急の車両』 p91
  29. ^ 『京急の車両』 p142
  30. ^ a b 『京急の車両』 p88
  31. ^ 『鉄道車両年鑑2002年版』p193
  32. ^ a b 『鉄道車両年鑑2003年版』p211
  33. ^ 『京急の車両』 p87
  34. ^ a b c d 『鉄道車両年鑑2004年版』p219
  35. ^ a b c d 『鉄道車両年鑑2005年版』p218-219
  36. ^ a b c d e f 『鉄道車両年鑑2006年版』p211
  37. ^ 『鉄道車両年鑑2007年版』 p125
  38. ^ a b c 『鉄道車両年鑑2007年版』 p227
  39. ^ a b c d e f g h 『鉄道ピクトリアル』通巻791号p147
  40. ^ 『鉄道ピクトリアル』通巻791号p145
  41. ^ a b c d e f g h i 『鉄道ピクトリアル』通巻791号p149
  42. ^ a b c 『鉄道車両年鑑2010年版』p185-186
  43. ^ a b c 『鉄道車両年鑑2008年版』p247
  44. ^ 『鉄道車両年鑑2008年版』p133
  45. ^ a b c d e f 『鉄道車両年鑑2009年版』p221
  46. ^ 『鉄道車両年鑑2009年版』p117
  47. ^ a b c d e f g h i 『鉄道車両年鑑2010年版』p158
  48. ^ a b c d e f g h i 『鉄道車両年鑑2010年版』p217
  49. ^ a b 『鉄道車両年鑑2010年版』p157
  50. ^ a b c 『鉄道ピクトリアル』通巻836号 p79
  51. ^ a b 『レイルマガジン』2010年8月号掲載記事
  52. ^ 京急 新1000形6両が甲種輸送される”. railf.jp. 2011年4月11日閲覧。
  53. ^ 【JR貨+京急】京急新1000形 甲種輸送”. 鉄道ホビダス. 2011年9月1日閲覧。
  54. ^ a b 【京急】新1000形6連登場”. 鉄道ホビダス. 2011年8月30日閲覧。
  55. ^ 【京急】新1000形1307編成試運転”. 鉄道ホビダス. 2011年8月30日閲覧。
  56. ^ 京急新1000形、表示器のLED化が進む”. railf.jp. 2011年8月25日閲覧。
  57. ^ a b 『鉄道車両年鑑2005年版』p99
  58. ^ 『鉄道車両年鑑2005年版』p100
  59. ^ 『京急の車両』p127
  60. ^ 京急 新1000形が大師線運用に”. railf.jp. 2011年9月5日閲覧。
  61. ^ 『京急の車両』 p58


参考文献

書籍

  • 佐藤良介『JTBキャンブックス 京急クロスシート車の系譜』JTB、2003年。ISBN 9784533049095 
  • 佐藤良介『JTBキャンブックス 京急の車両 現役全形式・徹底ガイド』JTB、2004年。ISBN 9784533055461 

雑誌記事

  • 鉄道ピクトリアル』通巻717号(2002年5月・電気車研究会
    • 鬼武 朋之「京浜急行電鉄新1000形」。 
  • 鉄道ファン』通巻493号(2002年5月・交友社
    • 鬼武 朋之「京浜急行電鉄新1000形」。 
  • 『鉄道ピクトリアル』通巻723号「鉄道車両年鑑2002年版」(2002年10月・電気車研究会)
    • 「各社別新造・改造・廃車一覧」。 
  • 『鉄道ピクトリアル』通巻738号「鉄道車両年鑑2003年版」(2003年10月・電気車研究会)
    • 「各社別新造・改造・廃車一覧」。 
  • 『鉄道ピクトリアル』通巻753号「鉄道車両年鑑2004年版」(2004年10月・電気車研究会)
    • 小野 俊光「京浜急行電鉄新1000形(2次車)」。 
    • 「民鉄車両諸元表」。 
    • 「各社別新造・改造・廃車一覧」。 
  • 『鉄道ピクトリアル』通巻767号「鉄道車両年鑑2005年版」(2005年10月・電気車研究会)
    • 岸上 明彦「2004年度民鉄車両動向」。 
    • 小野 俊光「京浜急行電鉄新1000形3次車」。 
    • 「民鉄車両諸元表」。 
    • 「各社別新造・改造・廃車一覧」。 
  • 『鉄道ピクトリアル』通巻767号「鉄道車両年鑑2006年版」(2006年10月・電気車研究会)
    • 岸上 明彦「2005年度民鉄車両動向」。 
    • 「各社別新造・改造・廃車一覧」。 
  • 『鉄道ファン』通巻554号(2007年6月・交友社)
    • 「CAR INFO京浜急行電鉄新1000形6次車」。 
  • 『鉄道ピクトリアル』通巻791号(2007年7月・電気車研究会)
    • 鬼武 朋之「京浜急行電鉄 新1000形6次車」。 
  • 『鉄道ピクトリアル』通巻795号「鉄道車両年鑑2007年版」(2007年10月・電気車研究会)
    • 岸上 明彦「2006年度民鉄車両動向」。 
    • 「各社別新造・改造・廃車一覧」。 
  • 『鉄道ピクトリアル』通巻810号「鉄道車両年鑑2008年版」(2008年10月・電気車研究会)
    • 岸上 明彦「2006年度民鉄車両動向」。 
    • 「各社別新造・改造・廃車一覧」。 
  • 『東洋電機技報』通巻119号(2009年3月・東洋電機製造)
  • 『鉄道ピクトリアル』通巻825号「鉄道車両年鑑2009年版」(2009年10月・電気車研究会)
    • 岸上 明彦「2008年度民鉄車両動向」。 
    • 「各社別新造・改造・廃車一覧」。 
  • 『鉄道ピクトリアル』通巻836号(2010年8月・電気車研究会)
    • 「京浜急行電鉄新1000形10次車」。 
  • レイルマガジン』通巻323号(2010年8月・ネコ・パブリッシング
    • 「京浜急行電鉄新1000形10次車」。 
  • 『鉄道ピクトリアル』通巻840号「鉄道車両年鑑2010年版」(2010年10月・電気車研究会)
    • 金子 芽美「京浜急行電鉄新1000形8-10次車」。 
    • 「民鉄車両諸元表」。 
    • 「各社別新造・改造・廃車一覧」。