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旧約聖書はキリスト教徒の名称であるため、ユダヤ教では旧約聖書と呼ばない。また、ユダヤ教では2区分または3区分にわけられる。そのためこの区分をめぐって複数の説が唱えられてきた。 |
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段階的正典化説。段階的に正典化されたというもので、[[文書仮説]]、[[高等批評]]で認められている説である。[[日本キリスト教協議会]](NCC)の『キリスト教大辞典』ではこの説のみが紹介されている。 |
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==参考文献== |
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*『私たちにとって聖書とは何なのか-現代カトリック聖書霊感論序説』[[和田幹男]] [[女子パウロ会]] |
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*『キリスト教大辞典』[[日本キリスト教協議会]] [[教文館]] |
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*『旧約聖書の生い立ちと成立』[[榊原康夫]] [[いのちのことば社]] |
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*『新聖書辞典』[[いのちのことば社]] |
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*『聖書の権威』[[尾山令仁]] [[日本プロテスタント聖書信仰同盟]] |
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== 外部リンク == |
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2010年5月9日 (日) 18:30時点における版
聖書正典(せいしょせいてん、Canon)とは、ユダヤ教とキリスト教の正典である聖書である。
名称
カノンはヘブライ語の葦が語源である。
聖書正典論
ユダヤ教、正教会、カトリック教会、プロテスタント、自由主義神学の高等批評でそれぞれ相違がある。
聖書の巻数
トリエント公会議は聖書正典を旧約46書、新約46書とした。プロテスタントは66巻である。宗教改革時代はカトリック教会とプロテスタント教会の間に、正典の範囲について議論があったが、双方の間に聖書が絶対の権威を持つことについての異論はなかった[1][2]。
ヘブル語聖書・旧約聖書
旧約聖書はキリスト教徒の名称であるため、ユダヤ教では旧約聖書と呼ばない。また、ユダヤ教では2区分または3区分にわけられる。そのためこの区分をめぐって複数の説が唱えられてきた。
霊感の重要性
重要度の高い順に配列され、モーセの律法にもっとも高い権威が与えられている。ラビ・アイモニデスの説。
内容による区分
段階的正典化説。段階的に正典化されたというもので、文書仮説、高等批評で認められている説である。日本キリスト教協議会(NCC)の『キリスト教大辞典』ではこの説のみが紹介されている。
著者の身分による区分
聖書信仰の教会で受けいれられている説である。
正典と外典
トリエント公会議はラテン語のヴルガータに含まれるものを聖書正典と定めた。カトリック教会はプロテスタントが第二正典を取り除いたとするが、プロテスタントはトレント公会議旧約聖書と外典の区別を取り除いたとしている[3]。カトリック教会が教会の権威によって聖書が正典になったするのに対し、歴史的なプロテスタントは聖書の権威を教会が確認したに過ぎないと見なしてきた。[4][5][6]。ただし、今日の自由主義神学の聖書学者は、人間的な基準によって聖書が決定されたとしている[7]。
ウェストミンスター信仰告白等歴史的なプロテスタントの信仰告白は、聖書を66巻としているが、現代のエキュメニカル運動による『新共同訳』は続編として第二正典を収録するものと、プロテスタントの伝統的な巻数の二種類を出版した。これをめぐって聖書信仰の立場では、「旧約外典を「旧約続編」として付加したもの」には、「カトリック教会も受け入れられない外典が付け加えられている」とし[8]、泉田昭は「外典を続編として加え、聖書の正典論に一石を投じた」が、続編付きと正典の区別が読者にはわからないと指摘している[9]。
脚注
- ^ 和田幹男著『私たちにとって聖書とは何なのか』p.188
- ^ マーティン・ロイドジョンズ『教会の権威』KGK新書
- ^ アリスター・マクグラス『キリスト教神学入門』p.224
- ^ 『キリスト教神学入門』p.224
- ^ 『聖書の権威』
- ^ 『新聖書辞典』
- ^ 『新聖書辞典』p.722
- ^ 尾山令仁『聖書翻訳の歴史と現代訳』暁書房p.25
- ^ 泉田昭『日本における聖書とその翻訳』p.33日本聖書刊行会
参考文献
- 『私たちにとって聖書とは何なのか-現代カトリック聖書霊感論序説』和田幹男 女子パウロ会
- 『キリスト教大辞典』日本キリスト教協議会 教文館
- 『旧約聖書の生い立ちと成立』榊原康夫 いのちのことば社
- 『新聖書辞典』いのちのことば社
- 『聖書の権威』尾山令仁 日本プロテスタント聖書信仰同盟