「反芻亜目」の版間の差分
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ウシ亜目(反芻亜目) |
|名称 = ウシ亜目(反芻亜目) |
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|学名 = '''Ruminantia'''<br>{{AU|[[w:Giovanni Antonio Scopoli|Scopoli]], [[ 1777年| 1777]]}} |
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|下位分類名 = [[科 (分類学)|科]] |
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'''ウシ亜目'''('''反芻亜目''')は、[[哺乳類]] [[鯨偶蹄目]]の[[亜目]]のひとつ。 |
'''ウシ亜目'''('''反芻亜目''')は、[[哺乳類]] [[鯨偶蹄目]]の[[亜目]]のひとつ。鯨反芻亜目 ([[w:Cetruminantia|Cetruminantia]])を置く場合、下目とされる場合もある。 |
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[[シカ]]、[[キリン]]、[[ウシ]]、[[ヤギ]]、[[ヒツジ]]、[[カモシカ]]などを含む、ウシ目中最大のグループであり、現在のウシ目の繁栄の中心となっているグループでもある。 |
[[シカ]]、[[キリン]]、[[ウシ]]、[[ヤギ]]、[[ヒツジ]]、[[カモシカ]]などを含む、ウシ目中最大のグループであり、現在のウシ目の繁栄の中心となっているグループでもある。 |
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共通の特徴として、反芻胃または複胃と呼ばれる、通常4つに分化した胃をもち、[[反芻]]を行うことによって、消化しにくい植物の繊維成分を消化吸収している。この4つに分割された胃の空間のうち、前3つが前胃、残り1つが後胃と呼ばれる。口から入った植物塊を発酵タンクである前胃内部の微生物に食べさせてこれを培養、他の動物と同等の機能を持つ後胃において、この微生物を分解して栄養源としている。こうした消化システムは、[[盲腸]]や[[結腸]]に比べて幾つかの点で優位に立つ。一つ目は、吐き戻しを行う事で食物繊維の破砕を効率的に行うことができる。もう一つは、発酵タンクを兼ねる胃の容積が大きい事で、食物を大量に溜め込むことが可能である。三つ目は、肛門までの距離が長い事で、時間をかけて発酵、効率的に栄養を吸収する事が可能である。四つ目は、以上の理由により採餌の時間が限定されず、捕食者から逃れ易くなる。という事である。この事によりかれらは[[イノシシ亜目]]や[[ウマ目]]など、非反芻獣に対して優位に立っている。 |
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共通の特徴として、反芻胃または複胃と呼ばれる、通常4つに分化した胃をもち、[[反芻]]を行うことによって、消化しにくい植物の繊維成分を消化吸収している。 |
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==分類== |
==分類== |
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* '''[[鯨偶蹄目]](クジラ偶蹄目) [[:w:Cetartiodactyla|Cetartiodactyla]]''' |
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** [[ラクダ亜目]] (核脚亜目, [[:w:Tylopoda|Tylopoda]]) |
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** [[イノシシ亜目]] (猪豚亜目, [[:w:Suina|Suina]]) |
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** 鯨反芻亜目(クジラ反芻亜目) [[:w:Cetruminantia|Cetruminantia]] |
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*** '''ウシ亜目''' [[:w:Ruminantia|Ruminantia]] |
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*** [[鯨凹歯類]] Cetancodonta(ケタンコドンタ)又は[[:w:Whippomorpha|Whippomorpha]] |
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===下位分類=== |
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*[[マメジカ科]] [[:w:Tragulidae|Tragulidae]]: [[マメジカ]] |
*[[マメジカ科]] [[:w:Tragulidae|Tragulidae]]: [[マメジカ]] |
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*[[:w:Pecora|Pecora]] (真反芻下目?) |
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*[[ジャコウジカ科]] [[:w:Moschidae|Moschidae]]: [[ジャコウジカ]] |
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*[[ |
**[[ジャコウジカ科]] [[:w:Moschidae|Moschidae]]: [[ジャコウジカ]] |
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*[[ |
**[[シカ科]] [[:w:Cervidae|Cervidae]]: シカ、[[トナカイ]]、[[シフゾウ]]など |
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*[[ |
**[[キリン科]] [[:w:Giraffidae|Giraffidae]]: [[キリン]]、[[オカピ]] |
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*[[ |
**[[プロングホーン科]] [[:w:Antilocapridae|Antilocapridae]]: [[プロングホーン]] |
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**[[ウシ科]] [[:w:Bovidae|Bovidae]]: [[ウシ]]、[[ヤギ]]、[[ヒツジ]]、[[アンテロープ]] |
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==参考文献== |
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* 遠藤秀紀 『哺乳類の進化』東京大学出版会、2002年、ISBN 978-4-13-066182-5。 |
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[[Category:偶蹄目|うしあもく]] |
[[Category:偶蹄目|うしあもく]] |
2008年11月25日 (火) 12:40時点における版
ウシ亜目(反芻亜目) | |||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Ruminantia Scopoli, 1777 | |||||||||||||||||||||
科 | |||||||||||||||||||||
ウシ亜目(反芻亜目)は、哺乳類 鯨偶蹄目の亜目のひとつ。鯨反芻亜目 (Cetruminantia)を置く場合、下目とされる場合もある。
シカ、キリン、ウシ、ヤギ、ヒツジ、カモシカなどを含む、ウシ目中最大のグループであり、現在のウシ目の繁栄の中心となっているグループでもある。
共通の特徴として、反芻胃または複胃と呼ばれる、通常4つに分化した胃をもち、反芻を行うことによって、消化しにくい植物の繊維成分を消化吸収している。この4つに分割された胃の空間のうち、前3つが前胃、残り1つが後胃と呼ばれる。口から入った植物塊を発酵タンクである前胃内部の微生物に食べさせてこれを培養、他の動物と同等の機能を持つ後胃において、この微生物を分解して栄養源としている。こうした消化システムは、盲腸や結腸に比べて幾つかの点で優位に立つ。一つ目は、吐き戻しを行う事で食物繊維の破砕を効率的に行うことができる。もう一つは、発酵タンクを兼ねる胃の容積が大きい事で、食物を大量に溜め込むことが可能である。三つ目は、肛門までの距離が長い事で、時間をかけて発酵、効率的に栄養を吸収する事が可能である。四つ目は、以上の理由により採餌の時間が限定されず、捕食者から逃れ易くなる。という事である。この事によりかれらはイノシシ亜目やウマ目など、非反芻獣に対して優位に立っている。
分類
- 鯨偶蹄目(クジラ偶蹄目) Cetartiodactyla
- ラクダ亜目 (核脚亜目, Tylopoda)
- イノシシ亜目 (猪豚亜目, Suina)
- 鯨反芻亜目(クジラ反芻亜目) Cetruminantia
- ウシ亜目 Ruminantia
- 鯨凹歯類 Cetancodonta(ケタンコドンタ)又はWhippomorpha
下位分類
- マメジカ科 Tragulidae: マメジカ
- Pecora (真反芻下目?)
参考文献
- 遠藤秀紀 『哺乳類の進化』東京大学出版会、2002年、ISBN 978-4-13-066182-5。