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「魔人探偵脳噛ネウロの登場人物」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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(相違点なし)

2008年2月8日 (金) 10:10時点における版

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魔人探偵脳噛ネウロの登場人物(まじんたんてい のうがみネウロのとうじょうじんぶつ)は、松井優征推理漫画作品『魔人探偵脳噛ネウロ』および、その派生作品に登場する架空の人物の一覧。

表記は、声:アニメ又はドラマCDの声優(アニメ・ドラマCD共通の場合あり)


注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。


桂木弥子魔界探偵事務所

脳噛ネウロ(のうがみ ねうろ) 
子安武人(アニメ・ドラマCD共通)
本作品の主人公。魔界の生物における突然変異種の魔人で、『謎』を唯一の栄養源とする。絶えず脳髄の空腹を抱え、魔界の『謎』を喰い尽くして後、その飢えを永遠に満たすことのできる『究極の謎』を求めて地上に降り立った。地上に来てまもなく弥子と出会い、彼女を隠れ蓑に選んで『謎』を探し始める。
地上で目立つのを避けるため、弥子を探偵に仕立て上げ自分の推理を全て弥子の手柄にさせ、自身は助手と称している。普段は人間に変身しており優男の外見だが、本来は鳥類の如き頭部を持った姿で、能力使用時などにはその姿に戻る(謎の気配を見つけて嬉しくなった時には意図せずに戻ってしまうこともある)。また、魔帝7ツ兵器を扱えることから、上位の魔人であることがうかがえる。
助手を演じる際は自分のことを「」と呼ぶ礼儀正しい好青年として振る舞う(アニメでは「」と言うときもある)。しかし本来の一人称は「我が輩」で、本性は傲岸不遜かつドS。「奴隷」の弥子や吾代を虐めて遊ぶのが趣味(ただ、彼らは「奴隷」「道具」というだけあって自身の「所有物」であり、それなりに愛着を持っている様子である)。しかもデリカシーが無く(弥子談)、弥子に向かって体格(特に胸)が貧相なことを嬉々として指摘したりする。
当初は人間を格下の存在として見ていたが、アヤ・エイジアの事件をきっかけに人間の可能性に興味を持ち始め、人間を「究極の謎」を作り出す可能性を秘めた種族であるとして大いに評価するようになる。自分を殺そうと工夫を凝らし、人間離れした姿に変貌してゆく怪盗“X”には感動すら抱き、数々の事件を通して観察力を研ぎ澄ましていく弥子にも期待を寄せている。ちなみにネウロの正体が魔人であることを知るのは弥子・X・HAL・篚口・シックス含む新しい血族というほんの一部だけで、HALは消滅し、Xはシックスに連れ去られた後、自分の意識を保っているかは不明であることを考えると、さらに限られてくるといえる。
人間を遥かに凌駕する頭脳を持ち、地上のあらゆる知識を吸収している(その自信も最たるもので、高校数学を犬に理解させることすらできると話している)。本来その身体は、一億度の業火にも耐える強度、核弾頭を使っても殺せずさらに腕などを両断されても切断面を合わせればその場で元通りになるという、常識を超えた生命力を誇る。しかし地上においては魔人にとって酸素である瘴気が不足するために、その強靭な体も弱る一方であり謎を喰って得た魔力で普段から強化することでそれをしのいでいるという。しかも魔界能力の使用等によって魔力を消費したりダメージの蓄積が増えたりすればそれもかなわなくなり、加速的に弱体化する。魔界ではほとんど眠らなかったらしいが、地上に来た現在では睡眠が必要になっており、弱るごとにその時間も長くなる。
『謎』以外の問題を解いても栄養にはならず腹もふくれない。加えて、怪盗Xとの最終決戦へとつながる一連の事件を通じて、謎は「天然もの」、本人が心から望んだ悪意の中で生まれたものでなければならないという結論に至り、それ以外の謎は全て「養殖」として認めない姿勢をとる。それは美食家たるこだわりからくるものだが、シックスに招かれた時、多数の人間を脅し殺し合わせて作らせた謎を提示され「食糧を用意してあげたよ」などと喰べるように勧められたのに対し、強い不快感を表し「プライドを取り戻せ人間共よ」と語りかけており、そこには謎を作り出す人間への敬意も孕んでいるように見受けられる。その上で、種を確立するために人間を滅ぼそうとしているシックスら新しい血族にははっきりとした敵意を初めて示し、謎を確保するためその「畑」である人間を守る行動をとっている。
HAL編後半ではかつてないほどに弱体化し、本物の絶体絶命の危機を迎えたが、HALの『謎』喰いに成功(「地上に来て以来の良質な謎」と評した)して回復し、電子ドラッグで強化された兵隊2万人をたった5分で壊滅させ、パワーアップしたXをもほぼ無傷で完膚なきまでに叩きのめした。しかし、しばらくすると再び弱体化し始め、「新しい血族」たちとの対決において致命的な不安材料を抱えることになる。
誕生日は16月344日(これをグレゴリオ暦に換算すると、弥子の誕生日と同じになる)。身長188~220cm、体重65~120kg。カピバラが嫌い(魔界のものは東京都庁と同じぐらいの大きさ)。年齢は地上の言語では表記不能。劇中で電人「HAL」が述べたところによると、神経細胞を示すニューロン(Neuron)が名前の由来の模様。
余談だが、ドラマCD&アニメ共に声を当てている子安は、松井の師匠である澤井啓夫の代表作・ボボボーボ・ボーボボのアニメでも主人公・ボボボーボ・ボーボボを演じていた。決め台詞は「この謎は、もう我が輩の舌の上だ」。
桂木弥子(かつらぎ やこ)
声:植田佳奈(アニメ・ドラマCD共通)
本作品のヒロイン。『桂木弥子魔界探偵事務所』の所長で女子高生探偵。高校1年生。アヤ・エイジアによる殺人事件や電人「HAL」による一連の事件を解決したことで名探偵としてその名を広く知られているが、その実体はネウロの正体を隠すための傀儡であり、実際に事件の真相を解明しているのはネウロである。当初では、魔人の力を使った脅迫に屈し、父を殺した犯人を見つけてくれたことへの恩義もあって渋々探偵役を引き受けネウロの指示に従って行動していた。しかし数々の事件に関わっていくうちに犯人の心理に興味を持ち始め、自身で思索を深めていく中、前向きに彼の協力をするようになる。
魔人であるネウロには理解出来ない「人の心」に関与した問題がある際には、彼女がその人間観察力・相互理解力をもって解決に当たる。また、事件の被害者、時には犯人に対し、思いやりを持って気遣いの言葉をかけることもある。進化していく彼女の能力をネウロも多少なりと認めており、他にも吾代やアヤなどは、彼女の持つそういった特性を認識している。
細身・小柄な体型によらず、超のつく大食い美食家わんこそばを一回で300杯食べるなど数々の伝説を残し、さらに飴玉と間違えておはじきを大量に食べても平気だった、コンクリートでもバターと醤油で炒めたら食べられるなどと、食べ物以外にまで食欲を示しており、もはや誰もが「化け物」と呼べるレベルである。しばしば思考は突拍子も無いところから食に繋がる。「食」に対する貪欲さはネウロと共通しており、似通った部分がある。週刊連載の登場人物紹介では、その食に対するこだわりが垣間見られるような好物が一つずつ紹介されている。なお、自分でも多少料理が作れる(母親が殺人的に料理が下手な所為によるものらしい)。
ネウロとは出会って間もない頃から常軌を逸した主従関係が成立しており、二人だけの場面ではネウロの気分次第でSMプレイじみた仕打ちを受けさせられている。乱暴に扱われたり、「ゾウリムシ」「ナメクジ」などと酷い形容をされたりと悲惨な待遇を受けており、貧乳で寸胴な体型である事をも散々ネウロに指摘され、ドラム缶と仲間扱いされている。その傍若無人な振る舞いに呆れており諦念の観がある。ただ奴隷になる気は無く、あまりに理不尽な要求には反発しあくまで対等でいようとする。父の敵をつきとめられただけでなく自身の視野の広がりや中身の進化の切欠になったネウロに対し、感謝と信頼を確かに抱いているようである。最近ではネウロに協力する事を厭うことは無く、ネウロの弱体化を気にかけてもいる。
3月10日生まれ、16歳。身長159cm、体重43kg。座右の銘は「まず白米ありき」。
吾代忍(ごだい しのぶ) 
声:吉野裕行(アニメ版)、谷山紀章(ドラマCD版)
元々はやくざ運営の金融会社『早乙女金融』の副社長代理。社長が殺害された事件の解明をネウロ達に依頼(本人は必要ないといっていたが)し、その報酬として事務所そのものを要求され、事件解決直後に追い出された。使える人材としてネウロに目をつけられ、後にコンビニでバイトをしている所を見つかり脅しをかけられた上で協力者になった(アニメ版では初めから雑用として働いており、『早乙女金融』の副社長代理だったのは4ヶ月前までという設定に変更された)。雑用を引き受け続けていたのはネウロの力に恐怖してのことだったが、弥子によってその心境の変化を見抜かれたことから彼女にも脅威を覚え、結果として彼女の力を認め事務所で働く意志を持つようになった(彼曰く「内と外からの監視」)。現在は望月総合信用調査に副社長兼監査役として出向し、実質的な社長として働く一方、未解決の事件などの情報を収集しネウロに提供している。
チンピラなだけに血の気が多く短気でキレやすいが、義理堅い性格であり、恩師である早乙女國春を殺害した犯人を見破ったネウロに借りを返すつもりで、アヤ・エイジア事件後の取材制限を手伝う事を承諾した。喧嘩の腕は相当なもので、裏の世界にも詳しく早乙女金融で法律などの知識を叩き込まれた為仕事もそれなりにできる。しかし最終学歴は小卒で(悲惨な環境で成長したせいもあって、義務教育は6年だと思っている)、学力の低さをネタによくネウロに虐められている。自ら購入した高級車はHALとの戦いの中でネウロに強奪され大破してしまい、代わりにオンボロの軽トラを与えられた。
自分と正反対な体質・性分を持つ笹塚とは職業柄犬猿の仲であったが、いざという時のコンビネーションを発揮する。しかし、知り合いの情報屋から笹塚の過去について知り、彼をいぶかしむようになる。
11月3日生まれ、25歳。身長190cm、体重83kg。得意技は凶器攻撃、求人誌速読。最も多く付けられたアダ名は0~11歳:子猫ちゃん、11~20歳:狂犬、21歳以降:ハイエナ
あかねちゃん
事務所のコンクリート壁に塗り込められた女性の死体(早乙女金融が入る以前からそこにあったと思われる)。ネウロの瘴気にあてられ中途半端に生き返り、壁から露出しているおさげだけが動く。直接話す事はできないが、筆談で意思疎通する。おさげを自在に動かし、メールでの依頼人の応対・パソコンを使った情報処理などの業務をそつなくこなす有能秘書である。弥子曰く、性格は優しくてキュート。その髪は最高級のキューティクルで、噛み切り美容師百舌をも魅了させるほど。第18話で弥子が助けた(学校の食堂にいたところを窓から放り出した)カマドウマと友達同士らしく、時々オセロなどで遊んでいる描写が見られる。
おさげの部分は基本的には壁の本体から離れることが出来ないが、何かしらの物質にくっついてエネルギーを貰い活動できるようにネウロに改造されている。普段は弥子のケータイのストラップとなって移動することが多い。長時間の活動を行う時は、弥子の髪の毛と合体し“弥かねちゃん”となって行動する。
彼女の死には何らかの謎があるようだが、今もネウロはその解決を行っていない(ただネウロ曰く、いずれはその謎も「喰う」つもりらしい)。
ちなみに、単行本の紹介ページでは巻数を増すごとに「美少女」の表現のレベルが上がっており、14巻現在では"楚々とした美少女"となっているが……。

警察関係者

この漫画の警察に所属する人物は犯人キャラなどを入れて、ほぼ全てが名前の一部に「」または「竹冠」を含む。

警察庁(日本警察)

笹塚衛士(ささづか えいし) 
声:遊佐浩二(アニメ・ドラマCD共通)
無表情でくたびれた雰囲気の、顎ひげのある刑事。ネウロと弥子が事件現場などで度々会う人物。低いテンションと高い実力で有名。いざという時の動作は極めて俊敏であり、射撃の腕前も天才的。テンションの低さはなぜか生命活動にまで現れており、動きをほぼ完全に停止することを得意とし、焼酎と日光だけで2週間生き延びたこともあるという。英会話は得意でないらしく、英語での会話はアンドリュー同様東北弁で表現される。
弥子らに対し事件の資料を提供するなど協力的な姿勢を見せる。しかし、常に付き添うネウロには多少の不信感を抱いている節もある。仕事中に遊んでいる事が多い石垣には手酷くぞんざいな扱いを見せるが、心底から彼を邪魔に思っているわけではない様子。
笛吹と筑紫とは大学時代の旧友。その頃は比較的陽気で、成績は笛吹よりも優秀だった。本来ならキャリア組として警察に入るはずだったが、家族(父・母・妹)を皆殺しにされたことでその運命を捻じ曲げられる。家族を一度に全て失って呆然と自失し、国家試験を受けることはなくそのまま1年ほど行方をくらました。その間は家族を殺した犯人である可能性が高いXを捕まえるため、裏の世界で人脈を得ながら力をつけ暗躍していた模様で、その間の様子を知る人物もいる(なお、小説版において、海外へ渡り放浪した末に南米のマフィア組織『ナツメ・ファミリア』に身を寄せ一時期を過ごしたとされている)。その後ノンキャリア組で警察に入っている。殺された妹と弥子を重ねているらしく、あまり大きな事件に巻き込みたくないようだが、Xを捕まえようとする気持ちも強く、そのために危険を承知で弥子達を事件に関わらせた事もあるが・・
7月20日生まれ、31歳。身長181cm、体重70kg。好物はたこわさと焼酎。
石垣筍(いしがき じゅん) 
声:鳥海浩輔(アニメ・ドラマCD共通)
桂木誠一殺人事件の解決以降、竹田に代わって笹塚とコンビを組んだ若手の刑事(アニメ版では初めからコンビを組んで登場)。今時の若者にありがちな軽いノリと低いプライドの持ち主。極めて不真面目で、刑事としては小物かつ無能。
食玩集めの他、プラモデルフィギュアなどのモデル系ホビー全般を趣味とし、仕事中でも構わずそれらの類の買い物をしたり、プラモデルを組み立てていたりしている。有名人に会ったときにもカメラを持ち出して写真を撮ろうとしたりサインをねだったりと、ミーハーぶりを露呈している。もはやそれが自然体になっており、悪いことをしている自覚が無い事も多い。等々力の発言から、経費でプラモデルを買うという職権乱用をしていたことも明らかになる。
オタクモデラーとして公の評価を得ており、作品が雑誌に掲載されたり、ヤンキー風の男達に「先生」と呼ばれ、美少女フィギュアの作り方の教えを乞われていたりしている。学生時代の頃からカンニングコネのみで試験を乗り切っていたらしく、世渡り上手ではある。基本的に手先が器用なようで、初めてネイルアートをやった際もいきなりプロ級の腕前を見せた。16連打も可能らしい。元々はプロのモデラーになりたかったという。
笹塚を慕っているが、鬱陶しがられている上に手酷く扱われる。さらに笹塚だけでなく、同僚達や弥子からも見下される傾向にある(当然だが)。笹塚が怪我で不在だった間には、巡査に顎で使われている有様となっていた。笹塚に命じられた実験で、等々力と悪乗りした他多数にビルの屋上から落とされそうになる。また、上記のような収集物・作成品が「ウザイ」という理由で笹塚(さらには弥子や等々力)に破壊・破棄されるのは恒例になっている。
第128話にて、等々力の登場により笹塚とのコンビから外されるかと思われたが、異動ではなく増員で等々力を加えて3人のチームになった。なお、自分がどこかの部署に飛ばされるかもしれないと笹塚や弥子に泣きついた時、両人に「どうでもいい」という顔をされた(が、意外な活躍により見捨てようとは少し思われなくなった模様)。後輩なのに有能で、自分に対しえらそうな口を利く等々力のことが気に食わない。
単行本2巻において、本来の名前の読みは「しゅん」だったが、誤植によって「じゅん」が正式な名前になったことが明かされた。4月18日生まれ、24歳。身長174cm、体重63kg。年齢・身長・体重が笹塚よりも7ずつ小さい。
笛吹直大(うすい なおひろ)
声:木内秀信(アニメ版)
爆弾魔「ヒステリア」の事件で登場した笹塚の上司で、キャリア組。捜査指揮など管理・戦略側の仕事においては比類なき才能を見せ、キャリア組としての誇りも高い。実際、仕事での態度は真面目で責任感が強く、警察としての職務を果たし秩序を守らんとする情熱を持つ。
現場潔癖症で、事件に首を突っ込む一般人の弥子らを「汚い者」と見なし目の仇にするが、ヒステリア編以降はそうした面に多少軟化の傾向が見られる。気に食わない者に対し尊大な態度で嫌味を言ったり、現場で空回りして周りに八つ当たりしたりと、当初からキツイ性格をしているが、可愛いものと甘い食品を好む意外な一面もあり、何かと憎めない人物。英会話は堪能である。なお、アニメ版4話エンディングで「広大」と誤植された。
大学時代同輩であった笹塚とは良き友でありライバルであったが、笹塚が家族を殺害されたショックで国家試験に来なかったことから険悪な関係となってしまう。その頃から刺々しい態度を見せていたが、後の展開でXの確保においてその心情を察して彼を重要な役目に就かせている場面が多くあり、和解に近づいている様子である。
4月18日生まれ、31歳。身長は164cmと男性にしては低く、自分でも気にしている様子。体重53kg。
筑紫候平(つくし こうへい)
笹塚の同僚、笛吹の部下で、大学時代の旧友(二人の一年後輩)にあたる。笛吹と同じくキャリア組。常にオールバックの髪型をしている。
笹塚と笛吹の一件を知っており二人を気遣う。解説やフォローが得意で仕事もできる。ちなみに、小説版では柔道インターハイに出場した過去が明かされている。 第127話では昇進の道を選ばず、シックスとの対決に備え笛吹をサポートするために今の立場に残ることに決めた。非常に無口だが、その分目で語りかける事ができるらしい。時間に神経質で、自分の一日のスケジュールを分単位で設定している。ヨーグルトが大の好物である様子。なお、コミック四巻で「築紫」と誤植された。
2月4日生まれ、29歳。身長185cm、体重77kg。尊敬する人は笹塚、笛吹、ピロリ菌を飲んだ人(バリー・マーシャル)。
篚口結也(ひぐち ゆうや)
声:佐々木望(アニメ版)
環境によっては文字がつぶれて表示される・或いは正しく表示できない可能性があります。正しい表記は匪に竹冠()です。
弱冠19歳にして特例で刑事となった、情報犯罪科の刑事。連続放火事件で弥子達と出会う。常に飄々としており、石垣とはまた違った意味で今時の若者風。笛吹や笹塚の後輩にあたるが、彼等に対しても遠慮なくタメ口を使う、およそ刑事らしくない人物。だが、専門の情報犯罪関係に関する腕は天才そのもの。遠視がひどく、常に所持しているノートパソコンを使う時は眼鏡をかける。本人は同じく眼鏡をかけた笛吹とキャラがかぶるのを嫌がり、本部に居るときは大抵眼鏡を額に上げている。警察関係の中では弥子と親しいが、犯罪を行う人間に対する見解は、弥子の思考と視点とは異なる。なお、八巻で「筐口」と誤植された。
11歳の時、ネトゲ廃人の両親を更正する為に始めてのハッキング(クラッキング)を行ったが、逆に彼らを自殺に追い込んでしまった。そのトラウマを電人HALの電子ドラッグに突け込まれ、一時HALの刺客(手駒)となってしまうが、その深い傷心と苦悩を弥子に理解された事で救われ、洗脳が解かれた(元々不完全なものだった為)。事件後はその責任をとって警察を辞めようとしたが、弥子の要望と笛吹の支持により無事職務を続けられることになった。ただし、それが決まったのと同時に、「生意気な態度を改善する」笛吹から強制的に(ほとんど拷問で)12時間にわたる徹底した礼儀教育を受けさせられ、条件反射的なあいさつ・一礼を身につけた。 しかし後、品行方正過ぎる新任上司から厳しく注意された挙句に貶された事に反発し、電子ドラッグを自作して上司を家族諸共不良に変貌させた。が、それが笛吹にバレてしまい、再度の礼儀教育(今度は24時間)によって電子ドラッグの作り方も忘れてしまった。
現時点では警察の人間の中で、唯一ネウロと弥子の正体を知っている。これは、不完全な洗脳の中で電人HALからネウロの正体を教えられたため、平素に戻っても記憶が維持されたものと思われる。弥子によると「情報通」らしい。
9月28日生まれ、19歳。身長170cm、体重52kg。好物はクラッカー
等々力志津香(とどろき しづか)
女性刑事。若手の中でも期待の新人であり、かなり有能だが、真面目すぎて融通が利かない面がある(笹塚曰く「100回に一回は後悔する性格」)。派遣された頃から石垣に対して軽蔑の念を持っている。第128話において笹塚のチームに配属される。その時は石垣の後継かと思われ、等々力自身もそれを希望したため石垣と対立したが、本当は笹塚・石垣チームへの増員だった。
竹田敬太郎(たけだ けいたろう)
詳しくは犯人の項目を参照。
筒井壮太(つつい そうた)
声:江川央生(アニメ版)
警視庁の刑事で、怪盗X事件を捜査中にネウロ達と出会う。かなり乱暴な性格で、出世欲が異常に強い。Xを逮捕する事により一気に昇進しようと息巻くが、そのXによりあえなく「殉職=二階級特進」させられる破目に。断末魔「ぇはん」のインパクトが強く、ファンの間で有名になった。
アニメ版では、怪盗Xの仮の姿のひとつ。
薪売触二(まきうり ふれじ)
何故か怪盗Xがらみの事件の時(ドラマCD除く)のみ登場する刑事。どこかカマッぽい風貌。
名前の由来はフレディ・マーキュリーと思われる。
箕野将三(みの しょうぞう)
警視庁捜査一課の刑事。中年で腰が低いが、同僚思いの良い人。
笠木(かさぎ)
笛吹の部下の一人。下の名前は不明。
管野広志(かんの ひろし)
声:中村大樹(アニメ版)
県警刑事。常に扇子を持っている。弥子のファンで、物分りがいい。ご都合主義者らしい。
比良山平男巡査(ひらやま ひらお じゅんさ)
笹塚がX編での重傷で休職していたHAL編で、石垣と共に登場する態度の大きな警官。某ドラマの登場人物のように葉巻を咥え、石垣に火を点けさせているが、石垣曰く「ヒラの巡査」らしい。
早見笙子(はやみ しょうこ)
声:千葉紗子
アニメオリジナルキャラ。推理力を磨いて多くの事件を解決するのが夢。
杉田優介(すぎた ゆうすけ)
アニメオリジナルキャラ。詳しくは犯人の項目を参照。
熊切光彦(くまきり みつひこ)
警視総監。登場時既にXが彼に成り済ましていた事から、本物の彼は監禁されたか、既に死亡したものと思われる。

国際警察

アンドリュー・シクソン(Andrew Sixson)
国際警察より派遣された、イギリス人の捜査員。丸い眼鏡を掛けている。笑い方は「シハシハ」。日本語が非常に堪能だが、英語には訛り(田舎弁)があるのか、英語を喋っている時の台詞は東北弁で表現されている。集中時に膨大な量の情報を、瞬時にして記憶するという凄まじい記憶力を持っていてさらにその記憶をいつでも解凍(思い出す)ことができる。更に、各都道府県から入ってくる多くの(些細なものも含む)事件の報告を、同時に聞き分けることさえも出来る。Xと共に行動するアイについての情報を笛吹に提供し、日本国内でのXの捜査と情報提供を求める。笛吹とは彼がイギリス留学していたころからの知り合いである。
実は、本編中に活動していたアンドリューは、『絶対悪』と呼ばれる人間・シックスが成り済ましていたもの。本物のアンドリューは過去にシックスの部下に拉致され、凄惨な拷問("頭と内臓しか残っていない状態"にまでされた模様)によって自分の全てを喋らされ、最終的には顔の皮を剥がされ惨殺されてしまった。シックスによれば「『新しい血族』(詳細は後述)の端くれ」であり、脅威の記憶力やアンドリューの姓である「シクソン(Sixson)」からもその事が窺えるという。
6月29日生まれ、28歳。身長184cm、体重73kg。

怪盗“X”と協力者

ネウロの命を狙う、世界的な犯罪者・怪盗"X"と彼に力を貸す者。

怪盗X(かいとうサイ)
声:朴璐美(アニメ版)、斎賀みつき(ドラマCD版)
世界を騒がす怪盗。「怪盗X」の呼び名は日本での略称であり、正しくは未知を表すXと、不可視(Invisible)を表すIを合わせた“怪物強盗X.I(monster robber X・I)”。作中ではX(サイ)と略されることが多い。語源は全く目撃されない上に証拠一つ残さない手際の良さ、後述する特徴を指して海外のメディアが率直に表現した呼称。
人間の突然変異とも言うべき存在で、自身の細胞を変化させ、子供から老婆、果ては動物の犬にまで、ありとあらゆる人物(生物)に化けることが可能。病名的には「」とされている。人間を一撃で叩き潰すほどの怪力と不死に近い体力を持つ。細胞変異のために身体の治癒は早いが、あまりにも強力なダメージを受けると数日の間は動けなくなる。また、脳細胞が常に変化する為に記憶が常に失われ続ける。故に年齢や性別などを含め、自身の正体が自分でも分からず、「作った奴の中身が全部詰まった」美術品を盗んだり、その過程で出会った他人を解体(殺害)して中身を“箱”として見る事で、自分が何であるかの答えを探し出そうとしている。自分の姿が分かっていないが便宜上として、普段は幼い少年の姿をとる。性格も外見年齢を反映してか極めて無邪気、そのくせ残酷。ただし、内面には「自分の中身がわからない」故の苦悩と不安を抱え込んでいる。
人間でないネウロに深く興味を持ち、純粋な関心と自身の中身の所在の可能性を見て彼の中身を見ることに執着している。殺した人間に化けることで、一般人から著名人まで多くの人間に「なって」おり、内閣総理大臣にすら成り代わっていた事もある。現在細胞の変異が急ピッチで進行しており、体の一部を増やしたりすることが可能になったり、脳をコンピュータ形式に変形させることで電子プログラムを脳にインストールすることも可能になった。それを利用して、消滅したHALの残骸である"HALII"の能力を取り込み、片目から電子ドラッグを放つ事まで出来るようになった。その能力で弥子を拉致し、ネウロを殺す為の手駒として利用するが、ネウロに策を見破られた上で魔界777ツ能力で重傷を負わされる。その後ヘリで逃走しようとするも失敗。そのままシックスの手に落ちてしまった。

Template:SpoilerH

その正体は、『絶対悪』シックスのクローン人間に改造を施した実験体であり、名前と呼べるものは「験体11」である。出生は17年前で、生まれた時の性別は雌(実は女性)。代理母は彼女を出産した直後に処分されてしまっている。生後5年間、強化ガラスの中で培養されていた。その後、変異細胞の観察・社会適応についてのデータを収集すべく、数年間だけ社会に送り出してからシックスが回収する手筈であった。だが、工作員・イミナ(アイ)がブレインとしてXに加担した事で、捕捉が不可能な状態となっていた。
シックスに捕らえられたその後、かつてのように実験体(モルモット)生活に戻る事となる。さらには、自身の細胞をも利用されている。

Template:SpoilerF

TVアニメ版のOPでは赤い箱とワンシーンで登場、第7話「箱」で登場、12話「像」・13話「X」でも目立つ登場になる。
モチーフは怪人二十面相と思われる。
アイ / イミナ / 李 美兒
声:上原さやか(ドラマCD版)
Xの従者を名乗る女性。主に死体の処理やXの記憶の補完、彼が"なっている"人々のリスト管理などを担当しているらしい。性格は寡黙で礼儀正しい。Xに対しても付き従う者としての姿勢を常時崩さないが、時に盗みを面倒がる彼に"怪盗キャラ"としての振る舞いを求める事も。また、Xが殺害した人物を“箱”にする手口を最初に提案したのも彼女である。興味が惹かれる(人の思いが詰まった)品が無い為にXが適当に選んだ盗品(B級グッズ)を下げ渡されることもしばしばで、自宅にはそうした品がどんどん溜まっており、時折その盗品を売りに出している。アニメには登場せず。
その正体は、警察側に国際指名手配を受けており、「飛行機落としのイミナ」との異名を持つ(航空機を墜落させ、間接的に数多の要人を暗殺していた事実に由来する)、某国の最も優秀な特殊工作員(国家の命を受け、活動するテロリスト)で、ある時期を境に消息を絶っている。特殊工作員時代の彼女は「人間は所詮、実質的に大差ない弱い生物」という考えの持ち主で、可能性のない・限界のある絶望的な世界から目を背ける為、淡々と任務にあたっていた。しかし、任務中に自らの感じていた「限界」を超える人物・Xに出会った事で、人間の可能性は自分の想像の範疇に収まらない事を知り、同時にXの正体を自分も知りたいと感じた為、「人間の可能性に限界(ふた)をしていた自分はここで殺された」と語り、Xの元に就き同行する。Xは彼女の中身にも興味を持っているが、丁重にお断りしている。人間の可能性に興味を持つ為か、弥子にも興味がある模様。「アイ」という名前は、Xの正式名称“怪物強盗X.I”にちなみ、Xに付き従うI(殺されて消えた“見えない存在”)の意味で自ら名乗るようになったもの(これが後にシックスの逆鱗に触れる事となる)。Xと出会って以来数年間傍にいたが、最期はアンドリューに成り済ましたシックスの手により、操縦しているヘリのコクピットに座ったまま頭部を撃たれ、絶命してしまう。
1月7日生まれ、25歳。身長166cm、体重52kg。性格は冷徹で、特技は諸事全般。Xとの関係は「日によって主人、子守り、友人、恋人、兄弟、姉妹、他人のいずれか」。
モデルは大韓航空機爆破事件を起こした実在の北朝鮮の工作員・金賢姫と思われる。
葛西善二郎(かさい ぜんじろう)
詳しくは五本指の項目を参照。
大菅依(おおすが より)
詳しくは犯人の項目を参照。

『絶対悪』と新しい血族

絶対悪」と呼ばれる人間を筆頭とする一味。人間からさらに進化した「6番目の血族」を称している。 組織の規模は不明だが、巨大な研究施設があること(それでXの脳を解析、ネウロの弱点を探り出したこと)や、無人戦闘機(厳密には、高度な自動操縦機能を持つ有人戦闘機)を保有、政府、大企業が所有するような高度な処理性能を持つノートパソコンが配備されていること等から、かなり大きな規模である。また、日本警察等にも血族達がスパイとして侵入している。

シックス(Sicks)
葛西からも『絶対悪』と呼ばれている男(置かれた環境、あるいは能力や体質ではなく、精神・頭脳に由来する)で、「人類の先へ行く人類」である『新しい血族』の最先端に位置する者。厳密にいえば、「シックス」はその呼称である為、本名等の詳細は現時点で不明。シクソン同様に瞬間記憶能力を持ち、拷問によって相手の経験・能力・行動パターンを聞き出して“覚え”、剥ぎ取った頭の皮をかぶることで完全に相手に成り済ます。洗脳も得意らしく、脅迫することで人間らをいとも簡単に操る。自分の周りにいる人間たちを無力化させられるほどの強烈なプレッシャー(弥子曰く「邪悪な圧力」)を発することができる。なお、彼には電子ドラッグも全く効果が無い。
Xの居場所を知るべく、葛西をスパイとしてXのもとに送り込むが、アイに警戒されてしまった為、自らアンドリューに成り済まし、直々に行動(捜索活動)を起こした。Xを「我が子」と呼び、アイを彼に憑いた「悪い虫」として排除した。Xを徹底的に痛めつけて捕らえたり、面白半分に部下をノコギリで苦しませて自決させるなど、その性格は残忍そのもの。普段の服装から、アメリカンカジュアルを好んでいる様子。自らが「新しい血族」と見なした100人ほどの人類以外は全て滅ぶべきであると考えている。その存在からネウロが嫌悪感をあらわにし、彼との戦いに向けて魔力を蓄えようと思っているほど。
祖先は武器製造を営んでおり、家系は約7000年前から確認出来る。職業柄で人殺しの手段のみを考え続け、それに必要な『悪意』が強い子に家業を継がせていった結果として、『悪意』が増強し、遂には、現代のシックスが持ち合わせる残虐非道・冷酷無比・悪逆さに至った。彼の脳は、その常人には耐えられぬ『悪意』に耐えうるように定向進化しており、DNAレベルで人間とは別物であるという。それ故か同じ新しい血族のものでもシックスに忠実な者が多い。なお、「シックス」の呼称の由来はもともとは「6(six)」ではなく、常軌を逸したその悪逆さ故に人々から「病気(Sick)」と見なされた事からきている。

五本指

シックスに忠実な存在達。その名の通り、五人存在していて重要度によってそれぞれの指に位置している。それぞれ「火」「水」等を利用した犯行を行う。

ジェニュイン
ドレスを着た美女で、新しい血族の一人にして五本指では親指に位置し、シックスの命で「他の指」を動かす権限を持っている。葛西同様、シックスの傍らにいることが多く、過去にシックスがDRを勧誘した時もシックスの傍にいた。シックスに対しては忠実なようで、ネウロの弱点を報告する際はシックスの靴を舐めていた。
名前の由来は「真実の・純血の」を意味する英語。また「ジェニュイン(Genuine)」という単語自体が、ラテン語の"genus"(種族)+"inus"(紛いものでない)に由来する。
葛西善二郎(かさい ぜんじろう)
全国指名手配の放火魔にして五本指の人差し指に位置する。当初はXの協力者として登場していたが、実はシックスがXの動向を探る為に送り込んだスパイであった。笑い方は「火火火(ヒヒヒ)…」。かなりのヘビースモーカー。穂村徹行の叔父であり、彼に火の魅力を教えた張本人でもある。元来「-の人間」である為か、電子ドラッグでも洗脳されるには至らず、妖しく心を揺さぶられた程度だった(本人曰く「自分の脳に食い込むにはパワーが足りない」)。能力は不明だがの扱いに特化していると思われる。自らが『絶対悪』と称する人物シックスに付き従っており、その一環として、徹行がもっと火の魅力に近づいていたらシックスに会わせるつもりで、徹行の仕事場に顔を出した。シックスの傍らにいることが多く、X捕縛での働きや、ネウロを倒すために送り出される新しい血族の全面サポートを任されるなど、シックスからの信頼は厚い様子。
DRのサポートを機に、日本に帰国しており、その際シックスの命令でビルに炎で6の文字を描いた。使えなくなったDRを始末した後は新たな刺客のバックアップをしているようである。
名前の由来は「火災」と「全焼」から。
DR(ディーアール)
新しい血族の一人で五本指の小指に位置する。執事風の服を着た黒人で、シックスの車の運転手。日本語が堪能で見た目は穏やかだが、本性は凶暴。自分以外の人間をダニと蔑んでいる。ジャズが何よりも嫌いである。外見に隠された真実を見るのが彼の能力。治水を専門とする新しい血族の一派の末裔で、祖先が古代中国黄河等といった世界各地の大河で治水を成し遂げることで支配者を操って傀儡政治を行い、富を吸い尽くすという歴史を繰り返したことによる定向進化で、の扱いに異常に特化している「新しい血族の水の龍」(本人曰く「全ての水の流れが、一目で分かる」)。また、Xの強化細胞を移植されており、爪をの穂先等、様々な形態に変形させることが出来る。
新しい血族としての力と悪意が彼の代で覚醒し、それ故か学術・体術・芸術すべてに秀でた天才である。また、銃の腕前も一流。過去にどれだけ人間を殺しても全く罪悪感が沸かなかったことを不思議に思っていたところにシックスが現れ、自分の出生の秘密を知った。以後、シックスに忠誠を誓っていて、その上自分に絶対的な自信を持っており、10万人の命を差し出すことを彼に約束していた。新しい生態系でシックスの次に序列されるのは自分だと思っている。だが、シックスには捨て駒扱いされており、五本指でも小指のような存在。
シックスの命で来日し、東京各地の河川の防波堤を崩壊させ、東京の街を濁流に呑み込ませるという『人類史上最大のテロ』を起こす。だが、万を超える人間(実際は4800名)を殺した(それで本来起こる筈の事件や謎まで消滅させた)事で駆けつけたネウロの怒りを買い、激痛の翼で地獄のような拷問を加えられた末に両手を切り落とされ、激流に流された。その後、葛西に助けられるが、ネウロでの敗北に激昂したところを「脳に"折れ目"が付いた時点で、既に血族から脱落した、ただの人間である」というシックスの持論により、見限られた葛西に全身を焼かれ炭となって川に散った(その様子を携帯で送信する為に、わざわざ葛西はDRを救助した)。ちなみに、毎度お馴染みの作画ミスらしく、彼が炎に包まれた次のコマでネウロに切り落とされたはずの手首が普通に書かれていた。
名前の由来は「DRAGON」から(時々顔の右上にドラゴンの模様が浮かび上がる)。古代の人々は洪水をに置き換えてきたかららしい(実際、日本でも古くから龍は水神と考えられている)。
テラ
新しい血族の一人で五本指の一人。DRに次ぐ2番目の刺客。
性格はいわゆるナルシストで、顔や名誉を傷つけられることを嫌う(その為、顔を仮面で隠している)。

その他の配下

リコ
シックスの部下の工作員。シックスが社会に送り出した「験体11」と呼ばれる人物の捜索、及び回収を担当していたが、5年掛かっても見つけ出すことが出来ず、その失態の罰としてシックスの命令で特注ノコギリを使って腹切自殺させられた。

犯人

「謎」が解き明かされた瞬間、性格や(時には)姿までが豹変して、狂った本性を見せる犯人達は、本誌では人気投票とは別に「"犯"人気投票」なるものまで行われている。ここでは、前述した怪盗Xを除き「犯人気投票」にエントリーされた犯人たちと、その後の事件の犯人たちを掲載するが、厳密には犯人ではない者も含まれている。

※「推理漫画ではない」事を強調するためなのか、コミックスの目次(ドラマCDではブックレット)の「まじんたんていのうがみねうろ」の文字がたくさん並んでいる部分には、よく見ると犯人の名前が隠されているというギミックがある。

事件解決後に弥子達に協力した犯人

弥子達に犯行を暴かれた後、弥子達に協力した犯人を指す。全員が「犯」人気投票にエントリーされた。

アヤ・エイジア 
声:大原さやか(ドラマCD版)、高山みなみ(アニメ版)・加賀美セイラ(アニメ版歌パート)
本名、逄沢綾(あいざわ あや)。探偵事務所開設後の最初の依頼人。世界的な知名度と不動の地位を築いた実力派歌手。プロデューサーの台島拓郎(だいじま たくろう、声:千葉一伸とマネージャーの大泉ひばり(おおいずみ -、声:伊倉一恵を立て続けに失い、警察の自殺の断定に疑問を抱いて事務所に足を運んだとの事だったが、実際は彼女自身が犯人だった。彼女の「歌声で脳を揺らす」という特異な能力はネウロの興味を引き、犯人たちの犯行動機に興味を一切持たなかったネウロが人間の進化の可能性に気付くきっかけとなった。
「世界で自分はひとりきり」だと思っている人間が彼女の歌を聞くと、ダイレクトに脳を揺らされて感涙し、時には感動のあまり失神する。しかしそれは曲を作る彼女自身も同じように「世界中で自分はひとりきり」と感じているからこそ成せる事であり、皮肉にも被害者の台島拓郎や大泉ひばりと親しくなり孤独を癒されたことでその力を発揮することが出来なくなった為に、彼らを殺害して再び「ひとりきり」になることを決意した。桂木弥子探偵事務所に捜査を依頼したのは、罪悪感に苛まれた末の贖罪の賭けだった。
現在は罪を償う為に服役しているが、心の整理がついた為か現在の彼女の歌声は「ひとりきり」ではない脳も揺らすまでにレベルアップしている。その歌声で聞いた者をリラックスさせたり、逆に失神させたりする事も可能。その力を使えば脱獄も出来るようだが、殺した2人への償いと自分の犯行と心理を看破した弥子への敬意故に行わない。更に植物が壁や床を突き抜けるほど成長したり、風呂場のレモン石鹸の匂いを花の蜜の匂いに勘違いしたカブトムシチョウが寄ってくるなど、人間以外の生物にも影響している。
しばしばキーパーソンのひとりとして再登場しており、訪ねてきた弥子に対し事件解決の大きな鍵となる助言を与えている。一時は彼女を虐めようと襲いかかった女看守の井伊朋子とは現在それなりに仲良くしている模様。
早坂久宜(はやさか ひさのり)
望月総合信用調査の総務部長。ネウロの犯人の中では数少ない、謎らしき謎は持たない犯人(ネウロたちが謎に組み込まれかけた為)。麻薬の取引をし罪を弥子らに着せる計略に乗じ、社長の望月を殺しトップに立とうと画策していたが、ネウロに阻まれて悉く失敗した。事件後、弟・幸宜と共に有限会社『笑顔』を設立。「香辛料の輸入・卸販売」を謳っているが、実際は何でもござれの密輸業を展開している。
弟の幸宜とは幼い頃から強い兄弟の絆がある。望月と出会い情報の価値と力に魅せられ、「笑顔の鎧」を作ったことでしばらく隔たりが生じたが、計画が失敗した際、再び兄弟で向かい合う機会を得て本来の繋がりを確認し、二人で生きていく道を探すことになった。その後は本性を隠す為の作り笑顔をやめ、代わりにサングラスを着用するようになる(ただし、相変わらず口元には常に笑みを浮かべている)。ありとあらゆる金儲けの為のデータが頭の中に詰まっていると自負し、金儲けの為なら悪行でも善行でも手段は厭わない。また、大金を手にする事に伴う身の危険・死といったリスクも常に覚悟している、裏社会のプロといった人物。現在はネウロに一矢報いる為の資金を手にする為、より貪欲に活動しようとしている。しかし、希少価値が有り高値がつく雄の三毛猫を拾った時には、一緒に拾った普通の雌の三毛猫を自分で飼いたがり、弟を唖然とさせていた。
1月15日生まれ、36歳。身長182cm、体重80kg。なお、好きな映画はスクリーム、好きなグッズは武器。信頼できる部下は弟。
早坂幸宜(はやさか ゆきのり)
早坂久宜の弟で通称ユキ。望月総合信用調査ではトラブル処理班に所属し、一連の事件で吾代と対決する。コートの中に仕込んだ暗器で一度は吾代を破るものの、二度目の戦いでトリックを見破られ敗北。事件後、兄と共に有限会社『笑顔』を設立。
親代わりだった(と思われる)兄と強い絆があったが、彼が情報を扱う仕事を始めてから疎遠になってしまい、心の「寒さ」を象徴するように冬物のコートをいつも着ていた。事件後に兄と和解して二人で行動するようになってからはコートを脱いでいる。それに合わせて、以前の武器に代わるより扱いやすい強力な“武器”を装備しているらしい。今も兄の久宜を心から尊敬し慕っているが、久宣の「笑顔」に関しては未だに真意をつかめずにいる面もある模様。
12月23日生まれ、22歳。身長176cm、体重63kg。なお、好きな食べ物はアイスクリーム、好きな天気は吹雪。信頼できるキズナは兄弟。
望月建雄(もちづき たてお)
警視庁OBで退職後、警察時代で得た経験やパイプを利用し、望月総合信用調査を設立する。いつも顔がテカっており(自白時や機嫌が良い時は銀色に光る)、笑顔を絶やさない。早坂久宜に「笑顔」を教えた張本人。弥子達に近づき、あわよくば麻薬密輸の現行犯としてでっち上げ自社の評判を上げるつもりだったが、早坂久宜の裏切りに遭う。そこでは助かったもののネウロに弱みを握られ、『パトロン』という名の実質的な奴隷と化した。警察時代から目をつけた部下に仕事を丸投げにするタイプの人間で、本人自身はたいした能力は無いが人の才能を見出し発揮させることは抜群に上手い。早坂兄弟が去った後は業務の大半を吾代に任せっきりにし、自分はゲームなどで遊んでばかりいる。しかし、妻である楓(かえで)(19歳)に対してはとても厳格である。
65歳。身長173cm、体重100kg。自分の中に満ちていると思う物質はコラーゲン。実は漢検1級保持者で、かなり難易度の高い漢字も難なく読める。光属性の謎を持つ3人の登場人物のひとり。
名前の由来はくにおくんシリーズの望月駿、及び「つきたておもち」のアナグラム

その他の犯人

毒殺女(どくさつおんな)
本名は不明。愛人下呂光(げろ ひかる)に裏切られた恨みから、下呂を毒殺する。本人の話によれば、しばらく幸せな日々を過ごしていたが、一枚の写真から全てが壊れ始めたらしい。しかし、彼女が語る犯行の動機にネウロは一切の関心を示さなかった。
竹田敬太郎(たけだ けいたろう)
捜査一課の刑事で、笹塚の上司として登場。人の良さそうな老刑事だが、舌には密かにピアスを付けている。長く殺人事件を調査するうちに人間が恐怖や悲しみに「加工」された表情を見ることに快感を覚えるようになり、遺族の表情を「加工」すべく、弥子の父・誠一の他、多数の人間を惨殺する。『謎』を喰われた後、ネウロに実験的に脳内をいじられ、廃人と化した。後にXが彼に「なって」いた際、「刑務所から盗んできたこの顔」と発言しているが、生死は今のところ不明である。
アニメ版では、弥子の父の事件を担当していたところは共通しているが、現在行方不明。笹塚も最初から石垣とコンビを組んでいるため、別の形で登場すると思われる。また、Xが刑事に化けて証拠隠滅をしていたオリジナルの設定との関連で、笹塚はXが彼にも成り代わっていたのではないかと疑っている。
至郎田正影(しろた まさかげ) 
声:大塚明夫(アニメ版)、伊藤健太郎(ドラマCD版)
フレンチレストランのオーナーシェフ
鷲尾正勝(わしお まさかつ)
声:山口勝平(アニメ版)
早乙女金融の社長代理。小学生の頃から立場にこだわりを持ち、自分が自分のいる(集団)の中心にいないと気がすまない(かといって「一番になりたい」わけではない)我侭な性格で、それ故に当時中心にいた社長・早乙女國春を殺害する。事件の真相が明るみに出そうになると口封じのためにネウロに発砲するが、通用するわけもなく逆に心を打ち砕かれ、怯えて奇声を上げながら、死に物狂いで逃走。その後の行方は不明だが、HAL編で1コマだけこっそり登場している。
アニメ版では、弥子とネウロが出会って最初の事件の犯人。逃走後の行方に関しては、本編終了後のオマケカットで「後日、琵琶湖上空で発見」となっている。
名前のモデルはくにおくんシリーズの鷲尾修二。
糸田(いとだ)
声:飛田展男(アニメ版)
アヤ・エイジアに執着し、過激なストーカー行為を繰り返す男。アヤを拘束しようとするが、あまりに過激な面を見かねた笹塚に顔面を蹴飛ばされ、ネウロに痛覚神経を直に弾かれて悶絶する。締めつけられる事に快感と万能感を覚えるらしく逮捕後もその性癖は全く直らなかったが、強烈なトラウマでもう音すら聴きたくないらしい。
篠原紀夫(しのはら のりお)
ハンディーカメラを片手に情報を集めるフリーライター。過激なパパラッチ報道の自由を勘違いしており、「有名人はマスコミに有名税を払う義務がある」をモットーに、ヤラセや中傷的なデマを出した過剰報道で多くの芸能人・文化人を失脚させ、時には自殺に追い込んできた。右目は何故かカメラのレンズと一体化しており、眼球剥き出しになっている。弥子に笑顔で強引な取材を試みたが、たまたま現場にいた吾代に殴られ本性を現すも、ネウロの制裁を受けパニックに陥った。その挙句、通りかかったXに殺され、“箱”にされた(その箱は彼が出入りしている出版社に送られたが、望月と早坂の会話から行方不明扱いになっている)。なお、豹変して本性を現した後、マスコミ対策としてネウロからの制裁を受けはしたが、厳密にはネウロが解決した事件の犯人という訳ではない。
名前のモデルは篠山紀信か。
堀口明(ほりぐち あきら)
声:堀江一眞(アニメ版)
怪盗Xに憧れ、動物などを殺し“箱”に詰めていた引きこもりの少年。Xのことを考えるだけで鳥肌が立つようだが、その点を除けば「普通」の犯人でネウロには全く相手にされなかった。最期は憧れていたXの手で「形だけ“箱”っぽくまとめ」られ絶命する。
アニメ版では、“模倣犯=コピーキャット(ネコ)”に豹変した。また、アリバイトリックも原作とは異なる。
賀久安由美(かく あゆみ) = 爆弾魔ヒステリア(Bommer Histerrier)
声:松本梨香(アニメ版)
二人の子供を持つ一般主婦。犯人であるヒステリアはある一定の法則で爆弾テロを起こす巷で話題の爆弾魔。自分の中に、あらゆる破壊衝動を掻き集めて組み立てた“本能(カレ)”というもう一つの人格を持ち、“本能(カレ)”の言葉に忠実に従う“理性(イヌ)=ヒステリア”として犯行を行う。「人間は本能に忠実なである」が持論で、本能を表にさらけ出すことを「ブッちゃける」と呼ぶ(おそらく、それらは妄想で構成したもの)。仕掛けた爆弾はネウロに発見され、予備の爆弾も笹塚の精密射撃により爆破を阻止される。必死に反抗するも、ネウロの圧倒的な気迫に屈服し、尻尾を巻いた犬同然に。
名前の由来は「核爆弾」。偶然エレベーターに乗り合わせた容疑者達の名前も全て火薬品に基づいている。
デイビッド・ライス(David Rice)
声:パトリック=ハーラン(パックンマックン)(アニメ版)
私立大学に通う留学生。異文化交流を研究していた。自分を振った友人の露木 さくら(つゆき -、声:岡村明美毒ガスで自殺に見せかけ殺害。親日家を装っていたが、実は狂信的なまでの愛国主義者で、「ボクの国」のネガティブな部分すら全肯定し、日本の文化を見下している。異文化交流を勘違いしており、「格上が格下を見下げる事が異文化交流」だと思っていたが、弥子に「考え方そのものが幼稚で格下」と指摘され逆上。発砲したがネウロに弾を弾かれ、文字通り出鼻をくじかれた上、生まない女王様を寄生させられて(アニメではカットされた)納豆を食べ続けないと呼吸できなくなってしまった。
その後、刑務所では折れた鼻を補強しつつ、「DJデイビッドのオールナイトプリズン」と称して服役者の手紙を読んでは、相変わらずのように「ボクの国」を引き合いに出して回答している。だが、母からの手紙を見て泣き出したり、他の日本人の服役者の暖かさに触れて感激するなど、それなりに良い刑務所生活を送っている模様。
ライスを日本語に直すと「米」、つまり「米国」を表した苗字。露木を始め、この事件の関係者達は全員国名を表す漢字が名前についている。
百舌貴泰(もず たかやす) = 噛み切り美容師
声:関智一(アニメ版)
美容院『ファング』を経営するカリスマ美容師。病的な髪フェチで、髪の毛だけで人を判断し、ネウロが人間でないことも髪を見ただけで見抜いた。美しい髪の持ち主の首を切断して殺害した後、血液を整髪剤に使って髪をセットするという犯行を繰り返し、世間では「噛み切り美容師」と呼ばれていた。自称「髪の神」。無名の頃は女性に暴行を働いた上で無理やりセットするという事件を起こしている。犯行が暴かれた時は目と眉毛が鋏のような形に変化した。結局、最後は彼に捕らえられた“弥かねちゃん”の元に駆けつけたネウロに魂ごと髪の毛を全部刈り取られる。刑務所ではデイビッドの元に「ボウズ頭ばかりでろくな出会いが無い」と手紙を出したこともある。
アニメでは第6話に登場。辛党であるらしく、パスタに大量のタバスコをかける場面も見られた。
名前の元ネタは整髪料ブランドのモッズ・ヘアシリーズ
真栗一茂(まぐり かずしげ)
声:家中宏(アニメ版)
芸術家・絵石家塔湖(えしや とうご、声:後藤哲夫と、その夫人であり自身の妹・妙(たえ、声:一城みゆ希を殺害した犯人。犯行に及んだのは、“家族(えだ)を切れば切るほど残った家族(えだ)に栄養が集中する(=遺産の取り分が増える)、”という理屈からであった。豹変時には飲んでいたウイスキーを頭に浴びせ、髪の毛で枝を形成した。最終的にはネウロが手をチェーンソーらしきものに変化させて髪の毛の枝を刈り取った事で、彼自身が「剪定(まび)かれる」破目になった。直後、Xがネウロを殺そうと放ったショットガンの流れ弾が額に当たって死亡した。
アニメ版では豹変後の見た目が若干異なり、重傷を負いながらも一命は取り留めた様子。
名前のモデルはシュルレアリスム画家のルネ・マグリットか。
大塚輝希(おおつか てるき)
家具のデザイナー。師である池谷通が制作した机「トロイ」を利用し、購入者2名を毒薬で殺害した挙句、自身の考えが合わない池谷に罪を着せた犯人。豹変時には「家具の全てはフィット感」と主張しながら自らの机を変形させ、パワードスーツのように全身に装着し、内部に仕込んだ武器(ボウガン拳銃)で池谷を直接殺害しようと意気込んだが、魔帝7ツ兵器による攻撃に遭い、大量の家具の下敷きになった。家具に対する狂信的なまでの信念を見せる彼であったが、弥子の視点から見れば「主張は滅茶苦茶だけど、結局は池谷さんを妬んでいた」との事。
名前の元ネタは家具販売会社の大塚家具から。
宮迫醍醐(みやさこ だいご)
玩具会社『狸屋』の副社長。「親の七光りは何でも許される最高の特権」が持論で、強い七光りがあれば努力せずに名誉や地位を得られると考えている。幼少の頃より七光りが弱いと感じており、大人になってからも特別待遇されない自分の地位に納得できず、社長である実の父親を殺害し、幼少の頃から演じてきた高所恐怖症によって罪を逃れようとした。そして『狸屋』を国内有数の企業に売り払い、そこの社長令嬢と結婚する事でより強い七光りを得ようとしていた。豹変時はチョウチンアンコウのような顔になり、触覚の先に六つの光が点いている(七光りが弱い→光が少ない)。報復行為に出た睦月を人質に取り逃走を図るも、笹塚と吾代の連携プレーによって人質を奪回され、そのまま叩きのめされ捕まった。直接の逮捕に魔界777ツ能力を使われなかった数少ない犯人。望月曰く「似たもの同士の『光』属性」らしい。
事件関係者の名前は宮崎アニメの登場人物、及び某特撮番組・人気アニメの登場人物に由来。
大菅依(おおすが より)
Xの部下で、普段はXに「依(よる)」と呼ばれていた。今までに犯した殺人と同じ数のコウガイビルの刺青を体中に彫っている。元は長野県にある農村出身のおとなしい青年だが、進学した都会の名門高校で嫉妬と差別によるリンチを受けた。その後、押さえつけた相手の顔にを模した仮面から消化液を垂らすという手口で、自分をいじめていた学生を次々に殺害、溶解仮面(ようかいかめん)として世間を騒がせるようになる(アリバイ工作もあり、その件ではまだ逮捕されていない)。溶解仮面としての犯行を続けていた際に偶然Xと出会い、信者となり「蛭(ひる)」と名付けられる。HALIIの能力をコピーしたXによって、電子ドラッグの中毒者(Xの刺客)となり、ネウロを殺す為に故郷の村で地主の狸崎登志男(さとざき としお)を殺害し、『謎』を作り上げた。トリックを解かれた後、Xの計画通りにネウロをおびき出し、Xの電子ドラッグによって増幅された戦闘力を駆使して戦うが、魔界777ツ能力を使うまでもなく一蹴される。しかし、最後までXへの信望の念は変わらず、ネウロに憎まれ口を叩きながら力尽きた。逮捕された後、X式電子ドラッグが解けていくと共にXに関する記憶も喪失し、一切の反応を見せなくなった。
9月27日生まれ、21歳。身長177cm、体重69kg。故郷の事は「それなりに好き」で、心の故郷は「スタンド・バイ・ミーの沼」だと思っている。
名前の由来は管狐(事件の関係者の名前は狐や狸に基づいている)、及び「夜」と「昼」。
庵治川拓(あじがわ ひらく)
食堂『キッチンあたり』店長。「夢があれば全部OK」という考えの持ち主。食後、自分の食堂で過ごしている常連客たちの持つ夢を応援する一方、特に夢を持たずヒマつぶしに時間を使っていた新規客の勝又屯平(かつまた とんぺい)を物盗りの犯行に見せかけて絞殺する。豹変時は鼻が垂れ下がってのような顔つきになり、鼻提灯にその時々の感情や場景が浮かび上がる。思想を真っ向から否定した等々力を研ぎ澄ました冷凍ピザで殺そうとするが、笹塚に阻止され、ネウロに『拷問楽器「妖謡・魔」』を喰らう。本人の夢は小説家になることだったが、大成せず実家を継いだ経緯がある。
名前の由来はアジの開き(事件関係者の名は食べ物に基づいている)。豹変した姿のオマージュは夢枕獏と思われる。
カエル男(仮称)
自由に生きるために、父親を破滅させた男に復讐しようとした男。雨の中を歌うカエルのように自由の歌を奏でるためか、豹変するとカエルを思わせる顔つきになる。2年がかりでトリックを考えたらしいが、DRによるテロに巻き込まれ、犯罪を犯す前に濁流に呑まれ死亡した。復讐しようとする以外は、ごく普通の人間であり、幸せに生きるために殺人を犯そうとしていた。

電人「HAL」に関連する犯人

電人「HAL」の暴走により、春川教授と電人「HAL」の作り出した電子ドラッグによって洗脳され、犯罪に至った。なお、いずれも何らかの願望は持ってはいるが、犯罪を起こすつもりの無い人物である。後述以外にも急に犯罪を起こしたくなった人間(電子ドラッグVer1被洗脳者)や、ネウロらを見ると何故か襲い掛かってくる人間(主にVer2被洗脳者)などが多数登場する。HAL消滅後、HALが全責任を負ったことと、犯罪に走り事件を起こした時の記憶を持たない故、彼らの罪は問われなかった。 事件のモデルは「ビデオドラッグ」と思われる。

電人「HAL」(でんじん ハル)
声:津嘉山正種(アニメ版)
春川英輔が自身の脳をコンピュータに読み取らせて複製したプログラム人格。性格は春川と同一だが、物事の考え方は若干春川と異なり、目的達成の為には手段を選ばない。春川と自分を別人格であると考え、学生達を操り現実世界の春川を殺害した。プログラム人格である為、電子ドラッグを用い現実世界の人間を操る事で自己保身を行う。電脳世界においてはほぼ無敵の存在であり、その実力はネウロの魔界能力による侵入を二度も退けるほど。
記憶の中の本城刹那をプログラムとして蘇らせる事を目的に、某国極東駐留軍が日本国内に始めて配備した原子力空母『オズワルド』を占拠し、そこを拠点に世界中のスーパーコンピュータを集めようとしたが、弥子にパスワードを破られ、ネウロに謎を解かれた上に叩きのめされ再起不能となった。最期は敗北を認め、弥子に電子ドラッグのワクチンを託し、デリートしてもらう事で自ら消える道を選ぶ。消滅していく狭間で、一瞬だけようやく刹那に会え、満足の笑みを浮かべ消え去った。「2001年宇宙の旅」で精神に異常をきたし乗員の殺害等、反乱を起したコンピュータHAL 9000から名前をとったと思われる。
穂村徹行(ほむら てつゆき)
声:中村悠一(アニメ版)
塗装工を勤めるガテン系の青年で、消化器型火炎放射器を使って連続放火事件を起こしていた。本人曰く放火する際は「急に」姿を変えたくなるらしい(この時アキバ系オタクのような格好になる)。放火をすると「燃える(=萌える)」と述べていたが、弥子の質問を受けた時に自分でも何故燃えると萌えるのか理解できず錯乱、最後はネウロにより自分自身が「燃えキャラ」にされてしまう。その後の調査で電子ドラッグを見ていたことが判明する。HAL消滅後はワクチンの効果で正気を取り戻すが、電子ドラッグの影響で目覚めた「色々なものに萌える」性格がそのまま定着し、アキバ系オタクとなっている。ただし自身の放火で人が苦しんだ事を周囲から知らされたことで火の恐怖も感じており、叔父である葛西善二郎と再会した際に自首を勧めていた。ちなみに「悪のカリスマ」の事を、シックスの事ではなく、怪盗Xの事だと思い込んでいる。葛西が叔父であり、シックスの集団に誘われたことから、新しい血族の血がある程度流れていると考えられる。
苗字の由来は炎の別名「焔(ほむら)」。彼を始めとした連続放火犯の容疑者達の苗字も火に関係している。
小柴達夫(こしば たつお)
錯刃大学研究生。電子ドラッグによって「撲殺願望」があることに気づかされ、HALを護衛する「スフィンクス」を現実世界で守る役目を担うようになる。自身と同タイプの洗脳兵を率いて弥子達を鈍器で襲うも失敗に終わり、「小柴よりも篚口の方が使える」と判断したHALにスフィンクス護衛を解任させられた。なお、アニメ版では登場せず、代わりに江崎が護衛を解任させられる。
苗字は物理学者の小柴昌俊から。
朝永博斗(あさなが ひろと)
声:勝杏里(アニメ版)
錯刃大学院生。電子ドラッグによって「銃殺願望」があることに気づかされ、スフィンクスを現実世界で守る役目を担うようになる。スフィンクス破壊の為にやって来た弥子達に対し、自身と同タイプの洗脳兵を率いて攻撃するもネウロの策略により返り討ちに遭う。
苗字は物理学者の朝永振一郎から。
江崎志帆(えざき しほ)
声:河原木志穂(アニメ版)
錯刃大学研究生。電子ドラッグによって「貫通願望」があることに気づかされ、スフィンクスを現実世界で守る役目を担うようになる。元々春川に好意を寄せていたが、春川よりも願望に気づかせてくれたHALの方が好きという理由で、春川に止めを刺した。スフィンクス破壊の為にやって来たネウロに対し、自身と同タイプの洗脳兵を率いて攻撃するも、ネウロの単純な策であっさり撃破された。アニメ版ではネウロとの戦闘も無いまま、気が変わったHALにスフィンクス護衛を解任させられた。
苗字は物理学者の江崎玲於奈から。
HALII(ハル ツー)
HAL消滅時に偶発的に産まれたバックアッププログラムにより再構築されたプログラム人格。データとしては寄せ集めにすぎず、発見者のアイ曰く「性能はオリジナルたるHALの10%にすら満たない」。「父」と称するHALの計画を遂行しようとするも、刹那に関する記憶も失われていたため、HALの最終目的を「皆殺し」と曲解している。しかし行動を起こす前、プログラムの模式図をXによって全てコピーされる。その直後「用済み」としてXの手で削除されるという、哀れな最期を遂げた。

アニメオリジナルの犯人

アニメでのみ登場した犯人。

姫宮瑠璃(ひめみや るり)
声:高橋美佳子
第2話登場。目撃者0の連続殺人事件「ゼロ事件」の首謀者。通称「HIME」。有名政治家の娘で裕福な暮らしをしていたが、幼少の頃から孤独を味わいながら育った。「リンクス」というコミュニティサイトを見つけ、自分と同じ思いをしている仲間を集めて女王気分を味わうが、退会を希望した人間を「私を置いて去ってゆくのは許せない」と、傘に仕込んだ凶器で殺害。しかし、ネウロの計略にはまり、弥子を殺そうとして、変装した吾代に重傷を負わせたことが仇となり、ネウロに正体を暴かれてしまう。豹変時は爪が伸びて顔のメイクが変化し、顔つきも凶悪化する(しかも口から蜂蜜の様な金色の涎が流れる。おそらく女王蜂を意識した物)。ネウロを殺害しようとしたが幻覚色眼鏡(イビルイリュージョン)で返り討ちにされ、心を折られて気絶する。その後、第10話「一」で家電屋のテレビに映し出されたアヤのライブを街中で見ていた。
堂々ワタル(どうどう -)
声:天野ひろゆき
第3話登場。お笑い芸人・満腹太郎(まんぷく たろう)の照明スタッフ(ネタ作りも担当)。元は芸人だったが、師匠に「笑いに毒がない」と言われたのがきっかけで転落の一途をたどり、本当の毒を研究するようになってしまった(毒物劇物取締法違反で2度の逮捕歴がある)。満腹太郎のライブ中に、あらかじめ天井に仕掛けた冷凍された毒をしみ込ませた糸をスポットライトの効果で溶かして弁当に垂らし、大勢の客を死亡させた。豹変時には、髪の毛が蜘蛛の足の如く伸びて怪物ゴーゴンのような姿に変化する。現場に残った人間を自身の開発した毒ガスで皆殺しにしようとしたが幻覚喜劇(イビルコメディ)で返り討ちにされ逮捕される。最終的に笑いが止まらなくなっていた。
モチーフは実在のお笑いコンビ・キャイ〜ンの2人で、声優としても出演。
杉田優介(すぎた ゆうすけ)
声:石塚運昇
第8話登場。刑事。刑事ドラマ「太陽に走れ」の大ファン。ドラマの様に拳銃を派手に撃ち合って殉職するのが夢だった。しかし定年間際になっても派手に撃ち合う事が出来ずにいたため、拳銃マニアの横井剣次(よこい けんじ)催眠術を駆使して連続警官射殺犯「コップキラー」に仕立て上げ、銃撃戦を演じようとした。豹変時は髪が伸びて刑事ドラマ風の姿になる。石垣から銃を奪って逃走するも、ネウロに先回りされて謎を食われる。
入山芳恵(いりやま よしえ)
声:藤田淑子
第11話登場。女優・野間薫子(のま かおるこ)マネージャー。脚光(スポットライト)を浴びる事に固執する性格。かつては女優志望だったが断念し、代わりに自らの『分身』と考えている薫子を育て、脚光を当てる事で心を満たしていた。しかし、その薫子が新進気鋭の女優である西田芽衣(にしだ めい、声:樹元オリエにドラマの主役を奪われたのが我慢できず、自らの手で芽衣を殺害。体操選手だった過去を生かしたアリバイ工作を行った。豹変時は髪が伸びて、漫画の『キャッツ・アイ』もどきの姿になった(ちなみに、「キャッツ・アイ」は担当声優である藤田の代表作)。最後は自ら集めたリポーター達のフラッシュを浴び、25階から派手にダイブして死のうとしたが、下で待ち構えていたネウロに謎を食われ、痩せ細った姿で逮捕される。
霧原真一郎(きりはら しんいちろう)
声:龍田直樹
第15話登場。キッシーという恐竜が住んでいると噂の湖『霧神湖』の湖畔にある博物館の館長で、湖のある町の町長でもある。模型マニアで幼馴染の溝口保(みぞぐち たもつ、声:北島善紀と共に、ブロッケン現象を利用して観光客にキッシーが実在すると信じ込ませ町おこしをしていたが、交通事故で死人が出る騒ぎになった為に怖気づいて詐欺を自首しようとした溝口を殺害。豹変時は首が伸びてネッシーのような姿に変化する。現場に残った人間を皆殺しにしようとするが、ネウロに異次元の裏窓(イビルウインドウ)で幻覚の竜を見せられ、謎を食われて逮捕された。

ドラマCDオリジナルの犯人

魔人探偵脳噛ネウロ ドラマCDに登場したキャラクター。

磯目亜愛美(いそめあ まなみ)
声:能登麻美子
ドラマCD第一弾の犯人。天知英生(あまち ひでお)の屋敷のメイドとして雇われていた。穏やかで優しい性格を装っていたが、実際は自己中心的な性格を持つ悪女看護師免許を持ち、体の弱った天知氏の身辺の世話や食事作りを担当していた。看病することに異常な執着を持ち、その為に彼の病気が完治しないよう細工していたら誤って殺してしまった。天知氏が発した「暗号文とあるレコードの音声(声:夏樹リオを利用したメッセージ」によって犯行が白日の下に晒され、制裁を受けた。
名前の由来は、他のメイドたち(野々山ミハル(ののやま -)空流まゆ(くうる -)と合わせて「陸・海・空」である。
柳原(やなぎはら)=連続誘拐犯<V>
声:山口勝平
ドラマCD第二弾の犯人。18歳の青年。毎年春になると、若くして才能を認められている人間を誘拐し、被害者の声による特徴的なメッセージと犯行声明を送りつけるという、通称『V事件』の犯人として三年前から世間を騒がせていた。超人的な聴力声帯模写能力を持っており、舌打ちの反響音で周囲の状況を把握したり、体が発する音から相手の情報を知ることができる。その能力を持つが故に、実の父親から化け物扱いされており、8歳の時から父親の経営する病院の地下室で育てられていた為、自身にかなりのコンプレックスを持っており、外界や光を恐れている。その為、表舞台で才能を発揮している人間に対する嫉妬から犯行を繰り返していた。有名な探偵である弥子を誘拐するも、犯行現場に残された遺留品から居場所を突き止められ、ネウロによって能力を封じられた上、光の下に引きずり出されてしまい、警察に逮捕された。
名前の由来は「voice」「various」「virtual」「visual」の頭文字から。

読切版の犯人

読切で登場した犯人。

皆川翔太(みながわ しょうた)
読切版一作目の犯人で、9歳の小学生。母親の再婚相手である皆川茂(みながわ しげる)に自分が精一杯愛想を振りまいたにも関わらず、向こうが大した反応を示さなかった為、「自分をナメている」と判断し殺害した。最初は普通の小学生の様な素振りを見せていたが、ネウロにトリックを暴かれると一変して、態度や言葉遣いが生意気になり、「誰であっても自分をナメる事は許さない」という我侭な主張を繰り返す。その後、謎を喰い終えたネウロにナメられた事で心が折れ、今後は謙虚に生きる事を決意した。
白金太一(しろがね たいち)
読切版二作目の犯人で、企画会社社員。自分をフッた同僚の赤坂恵美(あかさか めぐみ)飛び降り自殺に見せかけて殺害した。普段はおとなしそうな顔つきだが、犯行時などには目を見開き、顔中に血管が浮き出た凄まじい形相になり、口調も荒々しくなる。犯行発覚後は弥子にも襲い掛かったが、ネウロに阻まれ叩きのめされた。出現した『謎』の風貌がどことなく本人に似ており、自我を持っていたが、捨て台詞を吐いただけでネウロに食べられた。
余談だが、パラレルワールド設定としてか週刊連載の第一話にて、桂木誠一の葬儀の弔問者にまぎれて登場している。

その他の登場人物

ここでは登場機会が多い脇役やキーパーソン的存在を掲げる。

籠原叶絵(かごはら かなえ)
声:藤村知可(アニメ版)
弥子の親友。弥子とは小学校からの付き合いで、大食いぶりに呆れたり振り回されたりしているが、優しい面も見せる(ただし登場する度、弥子に対して冷淡な態度をとるようになっている節が見られる)。中学時代の成績はトップと勉強はできるが、彼氏を求める遊び好きな面がある。5巻収録のおまけ漫画によると、彼女のポジションは「ツッコミのツッコミ」らしい。HAL編においては彼女の何気ない一言がパスワードのヒントとなり、知らないうちに世界を救っていた。
推定身長165cm。苗字に竹冠がついているため家族が警察関係者の可能性があるが、その家族については未だ明らかにされていない。
桂木遥(かつらぎ はるか)
弥子の母。情報誌の編集者で、仕事の関係で弥子に食事券などをあげたりする。ただし、殺人的に料理が下手で、「同じだから」と鶏肉と一緒にを殻ごとドリルで泡立てたり等、弥子から見ても「テロ行為」そのもの。父娘そろって腹を壊す事は日常茶飯事だったらしく、夫・誠一を危うく殺しかけた事もあった。町内会の行事で豚汁(一瞬で銀色に変色させた手作り味噌入り)を振舞ったところ、口にした人の95%が病院行きになった事も。このような経歴がある為、桂木家では家政婦を雇っている。弥子の強靭な胃と食への好奇心は、母親の料理下手と行動力がきっかけの一つらしい。弥子が突然探偵を始めた事に最初は戸惑っていたが、弥子が父の死にポジティブに向き合う様を見て、現在では理解を示しているようである。
アニメ版では、仕事で海外へ行っている為、不在。
桂木誠一(かつらぎ せいいち)
声:大西健晴(ドラマCD版)
弥子の父。一級建築士だったが、竹田敬太郎の手により他界する。初登場時で既に死亡している為、以降の登場は弥子の回想が中心だが、殆どがギャグシーン。番外編では幽霊として登場し、浅田忠信と共に影ながら弥子を見守っていた。
アニメ版では、設定が異なり半年前に亡くなっており、チェーンソーで首がなくなっていたという設定。笹塚の推理によれば、犯人は怪盗XIであるとされている。
早乙女國春(さおとめ くにはる)
声:矢尾一樹(アニメ版)
吾代が勤めていた金融会社、「早乙女金融」の社長。鷲尾正勝の手により他界。既に死亡しているが、吾代の回想等で登場する。法律などの知識を吾代に叩き込んだ張本人。鷲尾以外の社員は、彼をとても尊敬していて、「大恩」があるらしい。また、初登場時から既に死亡していて出番も殆ど無いにも関わらず、第1回キャラクター人気投票では吾代に次ぐ5位という高人気だった。
浅田忠信(あさだ ただのぶ)
声:こぶしのぶゆき(アニメ版)
弥子と同じ学校の生徒(叶絵は「浅田先輩」と言っているので、上級生らしい)。弥子の熱烈なファンで、常に弥子の事を見守っている(いわゆるストーカー)。太った外見に似合わず、かなり俊敏な動きを見せる。いつも弥子の直筆サイン入りTシャツを着ている。決め台詞は「僕等は優しく見守る」。毎回、その決め台詞を言った直後に高速で立ち去っていき、俊敏性は回を追うごとに増し最早人間のレベルを超えている。また稀に、背景イラストの中に紛れ込んでいることもある。現在の弥子とはクリスマスプレゼントを貰うくらいの交流を持ち、それなりに親密な関係になっている様子。
キャラクターのモデルは、元週刊少年ジャンプ(現・ジャンプスクエア)の編集者・浅田貴典氏、ネーミングのモデルは浅田氏と浅野忠信
春川英輔(はるかわ えいすけ)
声:津嘉山正種(アニメ版)
錯刃大学の教授。専攻は脳科学。性格は沈着冷静でちょっとイヤミ。アヤ・エイジアや弥子(ネウロ)の能力に関心を持つ。元々は化学・物理学・医学など、ありとあらゆる分野に通じた万能の天才科学者。生涯で初めて心を動かされた女性である本城刹那を救えなかった事から、コンピュータ内のプログラム人格として彼女を甦らす事を決心。自らの脳を忠実に転写(トレース)したプログラム人格(後の電人「HAL」)を作り上げ、HALと共に刹那の復活に心血を注いだが、「春川が生きている間に刹那を完成させることは不可能」というHALの判断により、HALに操られた教え子に殺される。刹那の復活はHALにしかできない事は春川自身も理解しており、自らの意思で殺される道を選んだ。極秘裏に電子ドラッグの人体実験を行うなど、目的を果たす為ならや倫理を無視する事も厭わない側面もあるが、HALと違って善悪の区別はつく為、「可哀想な事をしてしまった」という自覚はあり、効果を検証できたらすぐワクチンで治すつもりだったらしい。
井伊朋子(いい ともこ)
声:津田匠子(ドラマCD版)
アヤのいる刑務所の女看守。両頬からトゲを生やすことができる。初登場時、元ミュージシャンであり犯罪者であるアヤを虐めようとしたが、現在はそれなりに仲良くしている模様。弥子とのわだかまりが無くなったような描写がある。
絵石家由香(えしや ゆか)
声:豊口めぐみ(アニメ版)
芸術家・絵石家塔湖の長女(第一子)。勝気で態度が悪く、粗暴な言動をする(「キモッ」「ウザッ」「ダサッ」が口癖)。登場初期、フーセンガムを口にしていた(アニメ版では、服装が異なりカットされている)。母親に「自分は父親から愛されていない」と思い込まされていたが、Xが起こした事件の際、塔湖が実の父と知る。事件後、父の作品をとても不思議なものと感じるようになり、その成り立ちを知る為に美術史の勉強を始める。父譲りのパンダ目が特徴で、目つきが悪い事を自分でも気にしている。
父親の仕事の関係上、池谷通とは古くからの付き合いがある。逢う度に自分を「家具」扱いして座ろうとする池谷をボコボコにする事が多いが、それでも彼の事は憎からず思っているらしい様子が伺える。
名字はオランダの画家マウリッツ・エッシャーから。
右妻鷹之丞(みぎつま たかのじょう)
声:星野充昭(アニメ版)
前総理・右森米太郎の死により、新たに就任した総理。かなりポジティブかつ、やや無神経な性格の持ち主。オズワルドが異常を起こした時には、「ツいてないだけさ」と気にもしなかったが、その後のHALの自己紹介と要求には、それなりに毅然とした態度で臨み、有能らしい面も見せていた(しかし、結局殆ど事件解決に貢献できなかった)。電人HALの事件を解決した弥子に敬意を持っている。アヤ・エイジアのファンであり、お忍びで刑務所を訪れたこともあるが、その時に聞いた彼女の歌が効きすぎて総辞職を決意した。
本城刹那(ほんじょう せつな)
春川(と電人「HAL」)が「0と1の狭間」に創りたがっていた人物。有名な数学者の娘であり、誕生日が10月18日であった為、小数単位の「刹那=1/1018」から名前を付けられている。聡明な人物だが、自らを「変人」と称するなど、ユーモアのセンスも持ち合わせている。自身の脳細胞が徐々に破壊されていき、「体が自分で操作できない時間」=「凶暴になって暴れる時間」が増えていく原因不明の脳の難病を患い(刹那本人は「自分が、本城刹那が無くなっていく」と形容した)、脳の権威である春川に治療を依頼した。難病を患う故か「自分」がはっきりしているものが好きで、「不気味でプライドが高くて、何でも知ってる」春川に好意を持っていた。しかし、春川のプライドをかけた必死の治療も空しく、脳を破壊し尽くされ息を引き取った。春川はこの時に彼女をゼロから創ることを欲し、電人「HAL」を創り出した。電脳空間にて、HALが消去されるまさに「刹那」の瞬間に、彼を抱くように現れる。
実の父親の話によると、彼女を死に追いやったのは、決して「病気」ではないらしいが……。
池谷通(いけや とおる)
中古家具屋『池屋』の店主を勤める元家具デザイナー。家具と女性を同一視しており、客やアシスタントの女性を平気で家具にして従わせる、涼しい顔をした外道(その為、ドSであるネウロとも気が合う)。しかしデザイナーとしての才能は確かであり、自ら制作した『女(家具)』に購入者への謝礼のメッセージを隠す等、一種の職人気質を感じさせる。デザイナー時代の最後の作品『トロイ』を巡って、後輩の大塚に殺人容疑の濡れ衣を着せられるが、ネウロ達によって冤罪から救われ、家具一式を含めた事務所のリフォームを行った。
後に新ブランド「トール・イケヤ」を創立し、改めてデザイナーとして再出発する。なお、どうやら最も気になる存在で「家具にしたい」と思っている女性は由香であるらしく、何かと理由をつけて絵石家宅を訪ねては由香に座ろうとし、その度にボコボコにされるが、懲りずに逢いに来たりする。
単行本11巻掲載のプロフィールによれば、名前のモデルは作者の友人から。しかし、名前の元ネタは家具販売会社のIKEAと推測されている。
宮迫睦月(みやさこ むつき)
私立小学校に通う美少女。髪型はあかねちゃんと合体した弥子に少し似ている。弥子を「たんていさん」と呼び、祖父・達夫が何者かに狙われている事を弥子達に相談した。達夫の数少ない理解者で、パンツを覗かれても動じない。祖父を殺害した犯人が伯父の醍醐であると判明した時、予め仕込んでいた武器で醍醐を殺害しようとするも失敗、逆に人質に取られるが、笹塚らによって救出された。事件後、助けてくれた笹塚の説得により復讐を断念し、現在では「祖父の遺した会社を継ぎたい」と考えている。
宮迫達夫(みやさこ たつお)
睦月の祖父。玩具会社『狸屋』の社長を勤めており、子供が大好きなのだが、その趣旨が明らかにズレている。実の孫である睦月や、通りすがりの少女のパンツを覗こうとしたり、平気で変態発言をしたりと、別の意味でも子供好きな危険人物(真性のロリコン)。彼にとっては子供のみがストライクゾーンであり、16歳の弥子ですら「初老」で「適齢期を過ぎた年増」である。
最近、命を狙われており、警察に相談するも相手にされなかった為、警察に嫌悪・不信感を抱く(睦月が弥子達に依頼したのとは別に、吾代に依頼していた)。根は善良で柔和であるが、商売業には極めて厳しい。「部下と大人の付き合いをしていては、子供が喜ぶ物を作れない」という持論の下、自身の息子でも怒鳴りつけるが、本人はその事に罪悪感を抱いている。しかしその想いは理解されることのないまま、親の七光りが弱いとの理由で、息子の醍醐に自社ビルの屋上から投げ落とされて死亡してしまう。醍醐を含む「大人」達の中では孤立し、周囲に嫌悪感を抱かれていたが、大半の人間には達夫の才能と仕事に対する熱意を認められていた。
本城博士(ほんじょうはかせ)
通称(弥子しか呼ばないが)「スローライファーのおじさん」「ダンボールおじさん」。本城刹那の実父。下の名前は現時点では不明。橋の下に4階建てのダンボールハウスをつくって生活していた。台詞の語尾によく「~じゃい」と付ける。かなり頭が良く、「この世の理(ことわり)は全て計算で説明できる」という持論を弥子に語る。実際、その理論を応用して彼自身がダンボールハウスを組み立てたり、DRの起こした大洪水によってたまった土砂を一気に排出する理論を短時間で完成させた。弥子曰く、どことなく春川教授に似ている。自衛隊災害救援部隊隊長(幹部自衛官)・市井一茶(いちい いっさ)が旧友である等、意外な人脈を持っている。また、ダンボールに対し無限の可能性を見出しており、ダンボールハウスのみならずダンボールウェア・ダンボール製マシンガン・ダンボール戦車の設計図などの独創的な研究・発明に余念が無いようである。
元々は刹那の死因が只の病気ではないことに気が付いているらしい。春川同様、娘に何の手も施せなかったことを悔やみ元凶を憎んでいる。
陳ヤマト(ちん -)
有名中華料理店『会屠楼』の店長で、老い先が短い。27話で顔だけが初登場し、以後作中で新聞の記事が登場する度に、隅の方に彼に関するニュースが載っている。いわゆる小ネタ的キャラ。何度も危篤になった後、ホノルルマラソンで7位になる程元気になったが、142話で急死した。息子に『魔堕羅飯店』店長の陳キリト(ちん -)がいる(作中では息子だと明言されていないが、おそらくそうだと思われる)。

アニメオリジナルの登場人物

満腹太郎(まんぷく たろう)
声:ウド鈴木
人気お笑い芸人。実家は弁当屋『まんぷく亭』。腹芸以外のネタは寒く、お笑いライブが盛り上がっていたのも、両親が弁当に仕込んだワライダケのお陰だった。
横井剣次(よこい けんじ)
声:石住昭彦
拳銃マニアの男で、改造拳銃所持で逮捕歴がある。杉田優介が連続警官射殺犯「コップキラー」として警官から奪った銃を貰っていたが、裏切られて「コップキラー」に仕立て上げられてしまい、彼に射殺された。
野間薫子(のま かおるこ)
声:松井菜桜子
人気女優。吾代の憧れである人物。マネージャーである入山芳恵が犯人であることを知ってしまい、悲劇のヒロインとなった。

ドラマCDオリジナルの登場人物

天知英生(あまち ひでお)
声:宝亀克寿
ドラマCD第一弾の依頼人。高名な画家にしてミステリー作家。その才能のみならず、偏屈な面でもまた有名であったようだ。自分が殺されかけていると認識したため、魔界探偵事務所に送った葉書の暗号とレコードの音声を利用して助けを求めたが、葉書が事務所に届いた日に亡くなってしまった。
野々山ミハル(ののやま -)
声:新野美知
ドラマCD第一弾に登場。天知家に勤める三人のメイドの一人で、担当は掃除洗濯。性格は一見ぶっきらぼうで、その上空流まゆいわく「お金に目がない」らしい。事実、生前の天知氏の「自分が死んだら遺産をメイド三人で分けろ」という言葉に従い、そのことが記された彼の遺言書を必死で探していた。しかしその性格を恥じることなく堂々と表に出しており、また根本には優しい面も持っている。そのため三人のメイドの中では、正直者が好きな天知氏に最も気に入られていた模様。
空流まゆ(くうる -)
声:木下鈴奈
ドラマCD第一弾に登場。やはり天知家のメイドの一人。担当はミハルが「掃除とか庭の手入れ」といっていたが、掃除はミハルも担当しているのでおそらく二人で分担していたと思われる(文脈からすると彼女は庭掃除の担当か)。天知家に来る前は「萌え喫茶ツンデレラ」という店で働いており、それに見合ったいわゆる「イタ可愛い」系の言動をする不思議少女。しかしそれらはすべて単なるキャラ作りであり、本性ではタバコも吸い、ビジネスと私事をきっぱりと分けて考える大人の女性。そのキャラのギャップは弥子や一部のファンを驚かせていた。以上の理由から「空流」という名前の由来には、「クール」の意味も含まれているものと考えられる。しかし彼女には、誰も知らないいわば「第三の顔」ともいうべき面があり、こちらを知ってさらに驚愕した者も少なからずいた模様。彼女は、おそらく現在の「萌え産業」ブームに対する風刺目的で生み出されたキャラと思われる。

関連項目