「鬼滅の刃」の版間の差分
編集の要約なし タグ: ビジュアルエディター モバイル編集 モバイルウェブ編集 改良版モバイル編集 |
m 引用エラー修正。 |
||
286行目: | 286行目: | ||
: 奇怪な[[猪]]の被り物をしているが、素顔は女性的で非常に端整な顔立ち{{Sfn|単行本4巻|loc=第27話 嘴平伊之助}}をしており、上半身は裸で、隊服はズボンのみ{{Sfn|単行本4巻|loc=第27話 嘴平伊之助}}。腰や脛に毛皮を巻いている{{Sfn|単行本4巻|loc=第27話 嘴平伊之助}}。この伊之助の被る毛皮は伊之助を育ててくれた猪の形見だということが「鬼滅の刃 公式ファンブック 鬼殺隊見聞録」第1巻で判明している{{R|times_abema}}。日輪刀は最初は他の隊士から奪って手に入れた鍔と柄が無く、茎に布を直接巻き付けたのみの刃こぼれした2本の刀で、「千切り裂くような切れ味」と嘯く{{Sfn|単行本3巻|loc=第22話 突然の猪}}。鞘がなく非戦闘時は茎と同様、布を巻きつける{{Sfn|単行本7巻|loc=第54話 こんばんは煉󠄁獄さん}}。那田蜘蛛山の戦闘で折れた後、刀鍛冶・鉄穴森の手で伊之助用の日輪刀として正式に打ち直され、藍鼠色に変化するが、受領直後に石で叩いて最初の刀と同様、刃こぼれの形状に戻してしまい、鉄穴森の怒りを買った{{Sfn|単行本6巻|loc=第51話 日輪刀還る。}}。 |
: 奇怪な[[猪]]の被り物をしているが、素顔は女性的で非常に端整な顔立ち{{Sfn|単行本4巻|loc=第27話 嘴平伊之助}}をしており、上半身は裸で、隊服はズボンのみ{{Sfn|単行本4巻|loc=第27話 嘴平伊之助}}。腰や脛に毛皮を巻いている{{Sfn|単行本4巻|loc=第27話 嘴平伊之助}}。この伊之助の被る毛皮は伊之助を育ててくれた猪の形見だということが「鬼滅の刃 公式ファンブック 鬼殺隊見聞録」第1巻で判明している{{R|times_abema}}。日輪刀は最初は他の隊士から奪って手に入れた鍔と柄が無く、茎に布を直接巻き付けたのみの刃こぼれした2本の刀で、「千切り裂くような切れ味」と嘯く{{Sfn|単行本3巻|loc=第22話 突然の猪}}。鞘がなく非戦闘時は茎と同様、布を巻きつける{{Sfn|単行本7巻|loc=第54話 こんばんは煉󠄁獄さん}}。那田蜘蛛山の戦闘で折れた後、刀鍛冶・鉄穴森の手で伊之助用の日輪刀として正式に打ち直され、藍鼠色に変化するが、受領直後に石で叩いて最初の刀と同様、刃こぼれの形状に戻してしまい、鉄穴森の怒りを買った{{Sfn|単行本6巻|loc=第51話 日輪刀還る。}}。 |
||
: 鬼殺隊隊員と力比べをして日輪刀を奪い、最終選別や鬼のことを聞きだした。育手の指導を介さず最終選別を生き残り、鬼殺隊に入隊した傑物。「稀血」の少年・'''清(きよし)'''(声 - [[土岐隼一]])を巡る響凱との戦いに、猛然と割り込む{{Sfn|単行本3巻|loc=第21話 鼓屋敷}}。炭治郎と同期ではあるが、最終選別にて生き延びて合格後に誰よりも早く下山した為にその時は炭治郎との面識はなく、初対面は鼓屋敷の闘いの時である。 |
: 鬼殺隊隊員と力比べをして日輪刀を奪い、最終選別や鬼のことを聞きだした。育手の指導を介さず最終選別を生き残り、鬼殺隊に入隊した傑物。「稀血」の少年・'''清(きよし)'''(声 - [[土岐隼一]])を巡る響凱との戦いに、猛然と割り込む{{Sfn|単行本3巻|loc=第21話 鼓屋敷}}。炭治郎と同期ではあるが、最終選別にて生き延びて合格後に誰よりも早く下山した為にその時は炭治郎との面識はなく、初対面は鼓屋敷の闘いの時である。 |
||
: 戦いたいがゆえに戦うという好戦的な野生児で、高笑いしながら「猪突猛進、猪突猛進」と叫び、喧しく剣を振るう{{Sfn|単行本3巻|loc=第21話 鼓屋敷}}。常識に疎く[[文盲]]だが{{Sfn|単行本4巻|loc=第27話 嘴平伊之助}}、語彙は豊富であり、突然難解な熟語を使う事がある。これは幼少のころ、一時期面倒を見てくれた老人の読み聞かせやその孫とのやり取りが影響している{{Sfn|単行本10巻|loc=番外編 伊之助御伽草子}}。前述の通り言葉は話せるが、文字の読み書きは出来ない |
: 戦いたいがゆえに戦うという好戦的な野生児で、高笑いしながら「猪突猛進、猪突猛進」と叫び、喧しく剣を振るう{{Sfn|単行本3巻|loc=第21話 鼓屋敷}}。常識に疎く[[文盲]]だが{{Sfn|単行本4巻|loc=第27話 嘴平伊之助}}、語彙は豊富であり、突然難解な熟語を使う事がある。これは幼少のころ、一時期面倒を見てくれた老人の読み聞かせやその孫とのやり取りが影響している{{Sfn|単行本10巻|loc=番外編 伊之助御伽草子}}。前述の通り言葉は話せるが、文字の読み書きは出来ない{{Efn|大正4年(1915年)の陸軍省の調査によると、20歳の男子で非識字者は2.2%という数字が記録されており、現実の世界に照らし合わせた場合、当時でもかなりの少数派だったと思われる{{R|times_abema}}。}}。他人の名前を覚えられず、竈門炭治郎の名前を「かまぼこ権八郎」などと勝手にあだ名をつけて呼ぶこともある{{R|times_abema}}。ちゃんと名前を言えるのは7回に1回ほどだという。 |
||
: 粗野粗暴だが、精神的には打たれ弱い部分があり、自分が手も足も出ず、負けると人が変わったように落ち込んでしまう{{Sfn|単行本6巻|loc=第49話 機能回復訓練・前編}}。反面、自分より優勢の人物がいたり、他人から煽られると逆にやる気を出すなど、非常に負けず嫌いな一面もある。人の情けや、優しさを知らずに育ったため、それらが理解できていなかったが{{Sfn|単行本4巻|loc=第28話 緊急の呼び出し}}、炭治郎達と行動を共にすることで情緒が育ち始め、自らの変化に困惑する様になる{{Sfn|単行本4巻|loc=第28話 緊急の呼び出し}}{{Sfn|単行本4巻|loc=第31話 自分ではない誰かを前へ}}。その他にも原作コミックス第7巻には無限列車に乗るため駅に向かった際に人が多すぎることにビビってしまい、炭治郎にすがりついてしまうなど、炭治郎たちと出会うまで人との関わりがあまりなかった弊害が描かれている{{R|times_abema}}。 |
: 粗野粗暴だが、精神的には打たれ弱い部分があり、自分が手も足も出ず、負けると人が変わったように落ち込んでしまう{{Sfn|単行本6巻|loc=第49話 機能回復訓練・前編}}。反面、自分より優勢の人物がいたり、他人から煽られると逆にやる気を出すなど、非常に負けず嫌いな一面もある。人の情けや、優しさを知らずに育ったため、それらが理解できていなかったが{{Sfn|単行本4巻|loc=第28話 緊急の呼び出し}}、炭治郎達と行動を共にすることで情緒が育ち始め、自らの変化に困惑する様になる{{Sfn|単行本4巻|loc=第28話 緊急の呼び出し}}{{Sfn|単行本4巻|loc=第31話 自分ではない誰かを前へ}}。その他にも原作コミックス第7巻には無限列車に乗るため駅に向かった際に人が多すぎることにビビってしまい、炭治郎にすがりついてしまうなど、炭治郎たちと出会うまで人との関わりがあまりなかった弊害が描かれている{{R|times_abema}}。 |
||
: '''我流の呼吸法'''である「'''獣の呼吸'''(ケダモノのこきゅう)」で鬼を倒す。'''[[触覚]]'''が非常に優れ、集中することにより空気のかすかな揺らぎすら感知し、直接触れていないものでも捉えられる。特に、視線や殺気を感知する力は優れており、全方位の攻撃を避けたり下弦の壱・魘夢の血鬼術の発動を感知したりした。服を着ると触覚が鈍るため、常に上半身は裸になっている{{Efn|体温調節も思うように出来なくなり、伊之助自身が衣類を着ることを非常に嫌悪している。}}。毒や薬が効きにくい体質。関節の脱着による軟体化、内臓を移動させて致命傷を避けるといった芸当を見せる。 |
: '''我流の呼吸法'''である「'''獣の呼吸'''(ケダモノのこきゅう)」で鬼を倒す。'''[[触覚]]'''が非常に優れ、集中することにより空気のかすかな揺らぎすら感知し、直接触れていないものでも捉えられる。特に、視線や殺気を感知する力は優れており、全方位の攻撃を避けたり下弦の壱・魘夢の血鬼術の発動を感知したりした。服を着ると触覚が鈍るため、常に上半身は裸になっている{{Efn|体温調節も思うように出来なくなり、伊之助自身が衣類を着ることを非常に嫌悪している。}}。毒や薬が効きにくい体質。関節の脱着による軟体化、内臓を移動させて致命傷を避けるといった芸当を見せる。 |
||
1,524行目: | 1,524行目: | ||
: 「上弦」6人と「下弦」6人で分かれ、それぞれ「壱から陸の6つの数字」で位付けされる{{Efn|上弦の陸の堕姫と妓夫太郎は無惨の判断により、例外として二人で一人として見なされたため、作中の時代の上弦は実際には7人である。}}。「上弦の壱」が最も強く、「下弦の陸」が最も弱い。下弦の鬼は左瞳のみに漢字2文字が刻まれ(例:下陸・下伍){{Efn|例外として元・下弦の陸の響凱は右瞳に「下陸」と刻まれていた。無惨に数字を剥奪された際、瞳には下陸の文字を残したまま×印が刻まれた。}}、上弦の鬼は片方の瞳に「上弦」の文字、もう片方の瞳に「数字」が刻まれる。また十二鬼月間での入替戦とされる通称「'''血戦(けっせん)'''」という制度が設けられており、強さを証明することで階級が変動し、より上の位が手に入る{{Efn|ただし、数字による上下関係はなく、血戦外の場で参の猗窩座は弐の童磨の頭部を何ら躊躇なく粉砕している{{Sfn|単行本12巻|loc=第98話 上弦終結}}。}}。 |
: 「上弦」6人と「下弦」6人で分かれ、それぞれ「壱から陸の6つの数字」で位付けされる{{Efn|上弦の陸の堕姫と妓夫太郎は無惨の判断により、例外として二人で一人として見なされたため、作中の時代の上弦は実際には7人である。}}。「上弦の壱」が最も強く、「下弦の陸」が最も弱い。下弦の鬼は左瞳のみに漢字2文字が刻まれ(例:下陸・下伍){{Efn|例外として元・下弦の陸の響凱は右瞳に「下陸」と刻まれていた。無惨に数字を剥奪された際、瞳には下陸の文字を残したまま×印が刻まれた。}}、上弦の鬼は片方の瞳に「上弦」の文字、もう片方の瞳に「数字」が刻まれる。また十二鬼月間での入替戦とされる通称「'''血戦(けっせん)'''」という制度が設けられており、強さを証明することで階級が変動し、より上の位が手に入る{{Efn|ただし、数字による上下関係はなく、血戦外の場で参の猗窩座は弐の童磨の頭部を何ら躊躇なく粉砕している{{Sfn|単行本12巻|loc=第98話 上弦終結}}。}}。 |
||
: 上弦は無惨の血が色濃く体中に流れ、その血を飲ませる事で無惨同様の鬼生成能力を持ち、上弦の鬼たちが各々の裁量で鬼にしている。しかし無惨の血を色濃く持っているため、敗北の危険に瀕すると無惨が継国縁壱に追い詰められたころの記憶が[[フラッシュバック (心理現象)|フラッシュバック]]してしまう。 |
: 上弦は無惨の血が色濃く体中に流れ、その血を飲ませる事で無惨同様の鬼生成能力を持ち、上弦の鬼たちが各々の裁量で鬼にしている。しかし無惨の血を色濃く持っているため、敗北の危険に瀕すると無惨が継国縁壱に追い詰められたころの記憶が[[フラッシュバック (心理現象)|フラッシュバック]]してしまう。 |
||
: 作中時期の上弦・下弦の間で実力の差がかなり大きい。上弦6人は過去100年以上顔ぶれに変化は無く、末席の堕姫ですら柱を7人殺しており、数字が一つ上がると実力はさらにはね上がる。対して下弦は鬼殺隊に倒されたり、無惨に成長が見込めないと判断されて数字を剥奪されることもあるため入れ替わりが激しい。累が敗北したことから遂に「下弦」は存在自体を見限られ、無惨に粛清される。最後の下弦・魘夢も炭治郎たちの闘いに敗れ、その後物語に下弦の鬼が登場することはなかった |
: 作中時期の上弦・下弦の間で実力の差がかなり大きい。上弦6人は過去100年以上顔ぶれに変化は無く、末席の堕姫ですら柱を7人殺しており、数字が一つ上がると実力はさらにはね上がる。対して下弦は鬼殺隊に倒されたり、無惨に成長が見込めないと判断されて数字を剥奪されることもあるため入れ替わりが激しい。累が敗北したことから遂に「下弦」は存在自体を見限られ、無惨に粛清される。最後の下弦・魘夢も炭治郎たちの闘いに敗れ、その後物語に下弦の鬼が登場することはなかった {{Efn|無限城で無惨が下弦の解体を仄めかしているため、魘夢死亡後に下弦制度が完全に廃止された可能性が考えられるが、それを裏付ける決定的な証拠は登場していない(無惨がそれ以降下弦の鬼に言及していないため。)。}}。 |
||
: 遊郭編で宇髄天元たちが上弦の陸を倒したが、上弦が倒されたのは113年ぶりのことだった。 |
: 遊郭編で宇髄天元たちが上弦の陸を倒したが、上弦が倒されたのは113年ぶりのことだった。 |
||
; 血鬼術(けっきじゅつ) |
; 血鬼術(けっきじゅつ) |
2024年9月30日 (月) 12:22時点における版
鬼滅の刃 | |
---|---|
ジャンル | 少年漫画 ダーク・ファンタジー[1] 鬼退治[2] バトル 冒険 |
漫画 | |
作者 | 吾峠呼世晴 |
出版社 | 集英社 |
掲載誌 | 週刊少年ジャンプ |
レーベル | ジャンプ・コミックス |
発表号 | 2016年11号 - 2020年24号 |
発表期間 | 2016年2月15日 - 2020年5月18日 |
巻数 | 全23巻 |
話数 | 全205話 |
舞台 | |
原作 | 吾峠呼世晴 |
脚本 | 末満健一 |
演出 | 末満健一 |
音楽 | 和田俊輔 |
制作 | ネルケプランニング |
製作 | 舞台「鬼滅の刃」製作委員会 |
上演劇場 | 「#公演概要」参照 |
上演期間 | 「#公演概要」参照 - |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | 漫画 |
ポータル | 漫画・舞台芸術 |
『鬼滅の刃』(きめつのやいば、英: Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba[3])は、吾峠呼世晴による日本の漫画作品。『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて2016年11号から2020年24号まで連載された[4]。略称は「鬼滅」[5]。単行本(全23巻)の累計発行部数は、2021年2月時点で1億5000万部を突破している[注釈 1][6]。
概要
日本の大正時代を舞台に、主人公の少年が鬼と化した妹を人間に戻すために鬼たちと戦う姿を描く[7]、和風の剣戟奇譚[8]。
2019年にはufotable制作でテレビアニメ化され、物語の序章を描く第一期『竈門炭治郎 立志編』が放送された[9]。
2020年には物語の中盤を描く劇場アニメ『無限列車編』が公開された。同作品の日本国内での興行収入は404.3億円に達し、日本歴代興行収入第1位となった[10]。2021年10月から2022年2月まで、テレビアニメ第二期として『無限列車編』の再編集版とその続編となる『遊郭編』が[10]、2023年4月から6月まで、テレビアニメ第三期として『刀鍛冶の里編』が放送された[11]。2024年5月より、続編となる『柱稽古編』が放送している[12]。
その他、舞台化やゲーム化、玩具化、企業やテーマパークとのコラボレーションなど、メディアミックスが多様に展開されている。
制作背景
沿革
『過狩り狩り』
本作の源流は、吾峠呼世晴が2013年までに初めて描いた読み切り作品『過狩り狩り』であった[13][14]。
同作は明治から大正ごろの日本を舞台とし、海外から来た吸血鬼、日本の鬼と『鬼狩り』との戦いを描く作品であり[14]、その一部の登場人物や技が本作『鬼滅の刃』に引き継がれている。
吾峠は同作について「どうせ評価されないだろう」と考えていたが、家族に「どうせなら一番好きな雑誌に投稿すればいい」と促され、後述の自身がファンでもあった『銀魂』が連載されている、週刊少年ジャンプへ投稿した[13]。
同作はその扉絵で主人公の顔が隠されているなどの特異な構成によって、ジャンプ編集部では「1ページ目から気になる漫画が来た」と話題になった[14][15]。その結果、同作は第70回JUMPトレジャー新人漫画賞(2013年4月期、審査員:篠原健太)で佳作を受賞した[13]。
吾峠の初代担当編集者である大西恒平は「ジャンプ志望の作家の中では珍しいタイプ。センスは感じたが、基本的な漫画づくりの基礎がまだできておらず、今後この才能をどう開花させられるか」と評した[16]。
のちに本作の初代担当編集者となる片山達彦は「初見では分かりにくかったが、2度読んだときに構成や振りの巧みさに気づいた」、「圧倒的な才能は周りも認めていたし、私も感じていた」と評価した[13]。
『鬼殺の流』
さらに吾峠は2015年、『呼吸』や『鬼殺隊』の設定を追加した連載作品『鬼殺の流』のネームを作成した。これが本作の前身である。しかし、「世界観のシビアさと主人公の寡黙さ」を理由に、編集部による連載会議で落選して雑誌掲載へは至らなかった[13]。
同作の主人公は盲目、隻腕、両足が義足であった。世界設定は「読みやすくなった」という評価を得たが、主人公のキャラクター性が課題とされた[13]。
主人公の変更
そこで、片山の先輩編集者が「『HUNTER×HUNTER』のように、主人公を普通の人物とし、その周囲に異常性のある人物を配置したほうが、読者が感情移入しやすく、また他の人物が引き立つのではないか」と提案した[13]。
片山が吾峠へ「この物語にもっと普通の人物はいないか」と訪ねたところ、吾峠は脇役の構想として「炭売りの少年がいる。彼は家族全員を鬼に殺され、さらに妹が鬼になる。妹を人間へ戻すために『鬼狩り』になる」と考えていたことを明かした。片山はその人物こそ主人公にふさわしいと考え、「宿命を背負ったキャラクターは、物語を動かす推進力になる」として、主人公を変更することを提案した。吾峠はその提案を受け入れた[13]。
連載直前
そして吾峠は『鬼滅の刃』の連載へ向けたネームを執筆した。前作までと比べて主人公が親しみやすく、物語がわかりやすく調整されており、また第一話で主人公を兄貴分が叱責する場面などの台詞の力に片山は圧倒されたという[13]。
そのネームは紙面掲載時の内容とほぼ同じで、完成されたものであったが、ある人物が和装であったことに対して片山は「大正らしさがほしい」と提案したところ、吾峠は「詰め襟に羽織り」という現行のデザインを考案した。他の片山からの意見としては「目に留まるデザインは読者に受けるので、何かしらチャームポイントがあるといい」、「主人公の同期に、仲の悪い人物がいると面白い」という程度のみだった[13]。その結果、『鬼滅の刃』は編集部から承認され、連載が開始された[13]。
編集者の意見に対する姿勢
吾峠と担当編集者との打ち合わせでは、編集者による意見・提案に対して、吾峠は自身の信念を譲らずに構想通りに描くこともあれば、意見を柔軟に取り入れて原稿を修正することもあった[13]。これについて、「吾峠は『物語として成立しているかどうか』を最も大切にしている」と、初代担当編集者の片山達彦が推測している[13]。
例えば、作中序盤における主人公が修行を重ねる場面について、片山は「序盤に置くには引きが弱い」と指摘したが、吾峠は「普通の人間がすぐに強くなることはない」という持論を譲らず、構想どおりに描いた。また、その後に主人公が試練を受ける際にも、片山は「兄貴分が主人公を見守る描写を追加してはどうか」と提案したが、吾峠は「兄貴分はそのような立場ではない」として断った[13]。
一方で、主人公の師匠役の容姿について片山が「インパクトがない」と指摘したところ、吾峠はそれを受けて容姿を修正した。また、主人公が憎むべき仇敵を殺したあとに哀れんで優しく手を握る場面について、吾峠は描いたものの「少年誌らしくないから削除しようかな」と言っていたが、片山が感動して「ここだけは絶対に入れるべきだ。こんな主人公は見たことがない」と熱弁し、存続されたという[13]。
本作が影響を受けた作品
本作が影響を受けている作品として、吾峠がファンだと公言する『ジョジョの奇妙な冒険』における「不死身の吸血鬼」や「波紋の呼吸」というモチーフとの関連を、編集者の片山達彦が指摘している[13]。また、吾峠は『銀魂』も大好きであることから、コメディ要素を好んで描くという[13]。
ほか、上述のとおり『HUNTER×HUNTER』における「主人公は普通の人物で、周囲に異常性のある人物を置く」という要素を取り入れている[13]。
読者人気
本作は『週刊少年ジャンプ』2016年11号から2020年24号まで連載された[4]。
連載途中まで他の並み居るジャンプ作品と比べて人気は控えめで[17]、一部噂では「初期は不人気で打ち切り寸前であった」とする声があるが、実際にはそのような懸念はなかった[13]。
人気が確立された時期は、序盤で主人公が試練を終えたところ、また主人公の同期二人が出揃ったところだったという[13]。
アニメ化後の人気爆発
その後、2019年にテレビアニメ化されたことで、さらに爆発的に人気が高まった[13]。
過去の人気作品は連載最初から最後まで高い人気が続く例が多かったが、本作は右肩上がりでどんどん人気が加速していくという異例な存在だった。片山が入社して以来の10年間でもこのような例は見たことがなかったという。また、これほどの人気作品になることも片山は全く予想していなかった[13]。
人気を獲得できた理由として、「小中学生でも理解できるわかりやすさと、作家性の両方を兼ね備えた作品であること。吾峠が連載を獲得するまでに何度も葛藤しながら培ったものと、もともと吾峠が備えていた才覚が重なり合った結果」と片山は分析している[13]。
その他
連載誌にはミニコーナー「鬼殺隊報」が掲載されている。ジャンプ公認ツイキャス「スクールオブジャンプ」では、本作の主要登場人物の年齢や裏エピソードなどが発表され、公式設定とされている。
2019年に週刊少年ジャンプ連載の電子版だけの特典としてJネットワークスの着色による当該話のカラー版が掲載されている。連載終了後の『週刊少年ジャンプ』2020年44号には炎柱・煉󠄁獄杏寿郎の初任務を描いた特別読切が掲載された。
あらすじ
※以下のあらすじの見出しについては、原則としてアニメ版のものを使用している。
竈門炭治郎 立志編(1巻 - 6巻)
- 兄妹の絆(1巻 ー 2巻)
- 時は大正。主人公・竈門炭治郎は亡き父親の跡を継ぎ、炭焼きをして家族の暮らしを支えていた。炭治郎が家を空けたある日、家族は鬼に惨殺され、唯一生き残った妹・竈門禰󠄀豆子も鬼と化してしまう。禰󠄀豆子に襲われかけた炭治郎を救ったのは冨岡義勇と名乗る剣士だった。義勇は禰󠄀豆子を「退治」しようとするが、兄妹の絆が確かに残っていることに気付き剣を収める。
- 義勇の導きで「育手」鱗滝左近次の元を訪れた炭治郎は、禰󠄀豆子を人間に戻す方法を求め、鬼を追うため剣術の修行に身を費やす。かつて鬼との戦いで命を落とした鱗滝の弟子・錆兎と真菰の亡霊との稽古で成長を遂げた炭治郎は、2年後に命を賭けた最終関門である選別試験で彼らの仇である手鬼を倒し、「鬼殺隊」に入隊する。
- 浅草編:鬼舞辻󠄀無惨との邂逅(2巻 ー 3巻)
- 初仕事である沼鬼の討伐を完了し、次の仕事で浅草へ向かった炭治郎は、禰󠄀豆子が鬼になったときと同じ匂いを感じ取り、それをたどって鬼たちの祖である鬼舞辻󠄀無惨と接触する。無惨は人間に化けており、通りすがりの人を鬼化させ逃れ、炭治郎は手出しできなかった。
- その後、鬼でありながら無惨を殺そうと考える珠世と愈史郎に出会うが、無惨もまた刺客を差し向け、戦いとなる。これを退けた炭治郎は、珠世と協力関係を結び、無惨に近しい鬼の血液を採取するという新たな目的を持つ。
- 鼓屋敷編:仲間との出会い(3巻 ー 4巻)
- 炭治郎は、同期の鬼殺隊剣士・我妻善逸と再会する。新たな指令を受け、醜態を晒す善逸を半ば強引に引き連れて行くが、屋敷では「稀血」の少年を巡り鬼同士が殺し合うという混戦状態となっていた。さらに、新たな鬼殺隊剣士・嘴平伊之助も乱入。善逸、伊之助がともに鬼を仕留め、炭治郎も元・十二鬼月である響凱を倒す。
- 那田蜘蛛山編:蜘蛛の鬼(4巻 - 6巻)
- 一時の休息の後、炭治郎たち3人は那田蜘蛛山での戦いへ応援を命ぜられる。だが、先遣隊は蜘蛛の能力を使う鬼の一家を前に全滅寸前であった。鬼の強襲で剣士たちは散り散りに分断される。炭治郎は十二鬼月・累と対峙し、その圧倒的な強さの前に追いつめられるが、父から伝承した「ヒノカミ神楽」と禰󠄀豆子の血鬼術で逆襲に転ずる。しかし累に間一髪で回避され、善逸・伊之助もそれぞれ命の危機に見舞われる。彼らを救ったのは、鬼殺隊最高戦力である「柱」・冨岡と胡蝶しのぶだった。
- 柱合会議・蝶屋敷編:機能回復訓練(6巻 ー 7巻)
- 那田蜘蛛山の戦いの終結後、炭治郎と禰󠄀豆子は処遇を巡って「柱合裁判」にかけられる。「柱」たちの厳しい追及を受ける竈門兄妹だったが、禰󠄀豆子が血への欲望と怒りに耐えきったことで、鬼殺隊当主・産屋敷耀哉の元、在籍を認められる。
- その後、先の戦いで重傷を負った炭治郎らは、胡蝶しのぶが所有する「蝶屋敷」で治療を受ける。屋敷にはその素質が認められ、「継子」に選ばれた同期の女剣士・栗花落カナヲがいた。治療は順調に進むが、機能回復訓練においてカナヲとの実力差を見せつけられ、炭治郎らは落ち込む。炭治郎は胡蝶の過去を聞き、決意も新たに「全集中・常中」の会得を目指す。
- 一方、「下弦の伍」が倒されたことに業を煮やした無惨は、下弦の鬼四体を役立たずと粛清し、最後の下弦「下壱」を強化して、炭治郎への追手に放つ。
無限列車編(7巻 - 8巻)
炭治郎たちは、ヒノカミ神楽の手掛かりを求め、炎柱・煉󠄁獄杏寿郎を訪ねて無限列車に乗り込む。杏寿郎とは会えたもののヒノカミ神楽の情報は得られず、しかも列車は鬼絡みの事件の渦中にあるという。3人と杏寿郎は、「下弦の壱」眠り鬼・魘夢の術に嵌り、夢の中に閉じ込められる。何とか覚醒に成功し、乗客を守りつつ、魘夢を倒す。
だが直後に現れた「上弦の参」猗窩座との戦いで、杏寿郎が殉職する。死に際に杏寿郎は炭治郎と禰󠄀豆子を認め、また猗窩座は炭治郎を標的視するようになる。
遊郭編(8巻 - 11巻)
無限列車の事件から四か月後、音柱・宇髄天元の嫁が、遊郭「吉原」への潜入捜査中に消息を絶つ。天元は救出のために隊を組み、炭治郎・善逸・伊之助を女装させて潜入させる。炭治郎は「上弦の陸」堕姫と対峙し、潜入調査は一転して上弦の討伐任務となる。堕姫との実力差と自分に合わない水の呼吸・ヒノカミ神楽の技に、苦戦を強いられる。天元たちが合流し、なんとか堕姫の頸を落としたものの、死なないばかりかその体内からもう一匹の鬼・妓夫太郎が現れる。「上弦の陸」の正体はお互いの命を共有する兄妹鬼だった。毒を操る妓夫太郎と堕姫の連携攻撃に、全滅必至の負傷を負わされた剣士たちだったが、限界を超えた闘志でこれを打ち破る。
鬼殺隊にとって百年ぶりの上弦の鬼の打倒に、病身の耀哉は歓喜する。無惨は上弦の五鬼を集め、次の作戦を指示する。
刀鍛冶の里編(12巻 - 15巻)
幾度の強敵との戦いの度に刀を折ってくる炭治郎に、刀鍛冶・鋼鐵塚蛍は堪忍袋の緒が切れ刀を作らないと宣告する。鋼鐵塚に直談判するため炭治郎は秘匿されている刀鍛冶の里に足を延ばす。そこでたびたび夢に出てくる「耳飾りの剣士」についての足跡に触れる。 また、炭治郎は里を訪れていた恋柱・甘露寺蜜璃と霞柱・時透無一郎の二人の柱と、最後の同期にして風柱の弟である不死川玄弥と再会を果たす。
平穏だった刀鍛冶の里だが、無惨の命を受けて「上弦の伍」玉壺と「上弦の肆」半天狗が襲撃してくる。玉壺は刀鍛冶を狙い、半天狗は剣士を襲う。無一郎は玉壺の血鬼術に苦戦し、死を覚悟するも自身の過去を思い出し、激闘の末に玉壺を撃破。炭治郎は分身を使う半天狗と対戦し、玄弥や甘露寺、禰󠄀豆子との協力で勝利する。
この戦いのさなか、禰󠄀豆子は太陽を克服する。それを知るや無惨は歓喜し、標的を「青い彼岸花」から「禰󠄀豆子」に変える。彼女を食らうことで、自らも太陽を克服するというのである。無惨は鬼たちを退き、禰󠄀豆子を巡る総力戦へと備える。
柱稽古編(15巻 ー 16巻)
刀鍛冶の里での戦い後、それまで多かった鬼の出現数は激減する。やがて開かれた柱合会議にで、おそらく鬼たちは禰󠄀豆子を狙うために本拠地に集結していること、かつて無惨をあと一歩のところまで追い詰めた剣士たちには、ことごとく鬼の文様に似た「痣」が現れていたと産屋敷耀哉の妻・産屋敷あまねは語る。無一郎は、自分の体験から「痣」を出す条件を具体的に把握していた。これを受け岩柱・悲鳴嶼行冥は、全ての柱を動員した合同強化訓練「柱稽古」を提案する。隊員たちは能力の強化を、柱たちは「痣」の発現をそれぞれ目指す。
しかし、水柱である義勇だけは、稽古に参加する姿勢を見せない。他の柱との溝が深まる中、病床の耀哉は炭治郎に、彼の本心を聞き出すように頼む。炭治郎の説得の末に義勇は、錆兎が自分の同期の剣士であったこと、彼は自分を守るために戦って死んだこと、そして自分はその経験から自分は鬼殺隊の一員であると思えないと語る。しかし炭治郎の何気ない一言から、義勇は錆兎の言葉を思い出し、自分の過去と向き合い稽古に参加することを決意する。
怪我が全快した炭治郎は、仲間たちと共に7人の柱との稽古に励み、来たるべき決戦に備えていく。しかしそんな彼らにも、鬼の探索の手が迫ってきていた。
無限城編(16巻 - 23巻)
無惨は産屋敷邸を突き止め、耀哉の命を奪うべく、深夜に来訪する。死病を気力で生き永らえていた耀哉は、自らを罠にして屋敷を爆破。未知の血鬼術を持つ伏兵の支援のもと、珠世が無惨に「鬼を人間に戻す薬」を吸収させる。さらに悲鳴嶼が追い打ちをかけるも、無惨は絶命しない。お館様の緊急事態に、炭治郎や柱たちも続々と集結し、弱体化中の無惨へと総攻撃を仕掛ける。夜明けまでの持久戦に持ち込めるかという状況で、鳴女によって鬼殺隊全員が無限城へと落とされ、鬼殺隊と鬼たちの総力戦が始まる。鬼殺隊は禰󠄀豆子を隠し、愈史郎が通信網を張り、お館様を継承した産屋敷輝利哉が指揮を取る。無惨は戦いを鬼たちに任せ、肉繭に籠り解毒を試みる。
- vs新上弦の陸・獪岳(17巻)
- 善逸は兄弟子の獪岳に遭遇、獪岳は鬼に堕ちていた。互いに罵詈雑言を浴びせあう中、善逸は獪岳の雷の呼吸と血鬼術が混ざった攻撃を受けてしまうが、致命傷にならず、善逸は意を決し、独自の「漆ノ型」で獪岳を滅す。
- vs上弦の参・猗窩座(17巻 ー 18巻)
- 炭治郎の気配を感じ取った猗窩座が出向いてくる。猗窩座は炭治郎の成長と義勇の強さを絶賛し、さらに杏寿郎を「あの夜死んでよかった(=お蔭で炭治郎が成長した)」と侮辱する。義勇は痣を覚醒させ、炭治郎はヒノカミ神楽を発展させた殺意を気取らせない技により、猗窩座の頸を刎ねる。それでもなお、猗窩座は斬首すら克服して戦闘を続行しようと喰らいつくも、人間時代の記憶を完全に取り戻し、己の虚無を理解して自害を選ぶ。
- vs上弦の弐・童磨(16巻 ー 19巻)
- しのぶは姉の仇である童磨に遭遇した。しのぶは童磨を倒すため次々と毒の刃を突き立てていくが、童磨は意に介しない。しのぶが死力を尽くした攻撃も童磨には効かず、命がけの状況にもかかわらずさらに突き攻撃を行い、童磨の目の前で敗死してカナヲの目の前で吸収される。
- カナヲと童磨はそのまま戦闘にもつれ込むが、その最中に伊之助が乱入する。伊之助の素顔を見た童磨は、記憶から「伊之助にそっくりな女性」を思い出し、それが伊之助の母親であると断定する。童磨は伊之助の母も殺していたのである。カナヲと伊之助は、仇への憎悪に燃える。殉職したしのぶが自身の肉体を珠世の毒で染めていたことで童磨の肉体は突然崩壊し始め、カナヲと伊之助は童磨を斬首し、撃破。
- vs上弦の壱・黒死牟(19巻 - 21巻)
- 最強の十二鬼月にして「月の呼吸」の使い手である黒死牟との戦い。鳴女の術で、鬼殺隊は分断される。黒死牟の部屋に、無一郎、玄弥、実弥が次々送られ、黒死牟が振るう「月の呼吸」の剣技は、彼らをたやすく一蹴する。絶体絶命の危機に悲鳴嶼が乱入し、「上弦の壱」対「鬼殺隊最強」の幕が切って落とされる。しかし、無一郎、玄弥は月の呼吸の技を回避できずに致命傷による失血死のリスクを負いながら戦う事態になる。玄弥以外は命を代償に痣を発現させるもなお力およばず、満身創痍の鬼殺隊は4対1で黒死牟に挑む。玄弥の血鬼術で身動きを止め、柱三人の痣・透き通る世界・赫刀の総攻撃により、黒死牟を斬首。しかし、復活して首が弱点でなくなる強化体に黒死牟は変化しようとするが、実弥の刀身に映った自身の姿を見て唖然とし、そのまま肉体が復活する前に悲鳴嶼、実弥の猛攻撃、および無一郎の赫刀の跡によって消滅する。最終的に無一郎と玄弥が死亡する。
- 継国縁壱(幕間)
- 「日の呼吸の剣士」継国縁壱のエピソード。竈門炭治郎の血の記憶に刻まれ、黒死牟と鬼舞辻󠄀無惨が回想する。縁壱は無惨と邂逅するも仕留め損ね、縁壱を恐れた無惨は姿をくらます。縁壱はかつて鬼から助けた竈門炭吉のもとへ向かう。数十年後、老いた縁壱は鬼になった兄と再会し、最後の戦闘が始まったが、最後の技を使う寸前に寿命尽きて生涯を終え、侮辱を感じた黒死牟は縁壱の遺体をその場で切断する。縁壱の呼吸と型は黒死牟と鬼舞辻󠄀無惨によって使い手が戦国時代に滅んだと思われていたが、竈門家で神楽として伝承されていた。
- vs鬼舞辻󠄀無惨(21巻 - 23巻)
- 隊士たちは無惨の肉繭を包囲するが、解毒を終えた無惨は彼らを喰い殺して恢復を果たし、鬼狩りの全滅を宣言する。炭治郎と義勇は無惨と戦うも、無惨は圧倒的に強かった。しかし愈史郎が鳴女を攻略したことで、無限城は崩壊し、鬼殺隊と無惨は地上に排出される。夜明けまであと1時間。
- 無惨は炭治郎に血を注入し、毒殺しようとする。剣士たちが無惨と戦っている間に、死に瀕した炭治郎は血の記憶から継国縁壱と日の呼吸の型を夢に見て、起き上がり再び戦いを挑む。また珠世が薬に隠していた複数の効果が、無惨をじわじわ蝕む。無惨の逃走を封じ、ついに朝日が無惨を焼き、炭治郎と義勇が無惨にとどめを刺す。戦死者多数、誰もが満身創痍の激闘であった。
- だが無惨は死の間際に、残る力の全てと己の想いを注ぎ込んで炭治郎を鬼の王に変える。鬼の王は日光を容易に克服して鬼殺隊に襲いかかるが、産屋敷輝利哉らの下に匿われていた禰󠄀豆子が駆けつけ身を挺してそれを阻止する。さらにしのぶが完成させていた「鬼を人間に戻す薬」をカナヲが打ち込み、鬼の王の中で炭治郎と無惨の意識がせめぎ合いだす。最終的に人々の想いに後押しされた炭治郎は人間として目を覚ます。無惨と鬼たちは滅び、鬼殺隊は活動を終え、炭治郎と禰󠄀豆子は家に帰る。
- 鬼のいない世界(最終話)
- 時は流れて現代・東京での、鬼殺隊の末裔の物語。
登場人物
主要人物 / 鬼殺隊 / 鬼殺隊関係者 / 親族関係者 / 鬼 / 鬼殺隊の末裔・現代の人々 / その他の人物
声はアニメ版の声優。演は舞台版の俳優。登場人物の名前は創作のほか、「奇抜に見えるが実在する」姓名が多用された。
主要人物
- 竈門 炭治郎(かまど たんじろう)
- 声 - 花江夏樹[18][19]、佐藤聡美(幼少期)
- 演 - 小林亮太[20](1 - 3作目)→阪本奨悟[21][22](4作目)、髙原華乃(2作目・幼少期[23])
- 本作の主人公[7]。年齢は13歳→15歳[24]。身長は156→165cm。体重53→61kg。炭焼の家系である竃門家の長男で、家族思いな少年。父親は物語開始時点で亡くなっている[25]。額左側の痣と、日輪が描かれた花札風の耳飾りが特徴的。額の痣は元は幼い時に弟を庇ってできた火傷痕で、最終選別での手鬼との戦闘で同じ箇所に傷を負ったことで更に色濃くなり、のちの堕姫・妓夫太郎戦で炎の様な痣へと変化し、真の痣者となる。髪と瞳が赤みがかった「赫灼の子」であり、火仕事をする家系に生まれると縁起が良いという[26]。頑固で石頭と二つの意味で頭が固く[27]、生真面目過ぎてズレた言動をすることがある[28]。
- 嗅覚が非常に優れており[25]、相手の感情すら嗅ぎ取ることができる。これは戦闘時において敵の気配を読む力としても機能し、鍛練後は「隙の糸」として可視化されるようになった[29]。鬼と人間を嗅ぎ分け、仇である無惨を匂いで見抜く[30]。他にも、戦闘に関して優れた直感や柔軟な思考力を発揮する。
- 反面、非常に心優しく、鬼を前にしても非情になりきれない[29][31][32]。問答無用で鬼を斬り捨てる鬼殺隊の在り方にも公然と異を唱え、柱達からも異端視される[33]。
- 隊服の上に市松模様の羽織を着用し、禰󠄀豆子を収納した鱗滝特製の霧雲杉製の箱を背負って行動する[34]。現状は十二鬼月を倒し、その血液を珠世に送る事を最優先の目的としている[28]。
- 炭売りの帰りに三郎(さぶろう)の宅に泊まり一晩家を不在にした夜[25]、禰󠄀豆子以外の家族全員を無惨に殺される[7]。鬼化して辛うじて生き残った禰󠄀豆子を人間に戻すため、冨岡義勇の紹介で鱗滝の元を訪れる[27][25][35]。鬼を追う力を求め、2年間の鍛練を経て「水の呼吸」を身につける[36][37]。また、生家に伝わる「ヒノカミ神楽」を下弦の伍・累との戦闘から剣技に変換し、使用し始める[38][39]。
- 担当の刀鍛冶は鋼鐵塚蛍。日輪刀の色は漆黒[26]で、拵は日輪を思わせる透かし鐔の他、柄や鞘を含めて黒と銀を基調としている。水の呼吸は資質的に合っていないことから極めることが叶わず、伝承したヒノカミ神楽も技の威力に身体がついていかない[40]。その自覚から、新たな自分の呼吸法を模索し[41]、堕姫・妓夫太郎戦の中でヒノカミ神楽に水の呼吸の体捌きを組み合わせた複合型の呼吸を編み出した。刀は激戦で折れたり紛失したりしている。最新の刀は、縁壱零式の機体内に収納されていた戦国時代の刀を鋼鐵塚が研ぎ直したもの[42][43]。鍔は煉󠄁獄杏寿郎の遺品[43]。
- 無限城では、冨岡とともに上弦の参・猗窩座と交戦。圧倒的な実力を誇る猗窩座の前に劣勢を強いられるが、戦いの途中で「透き通る世界」を会得し、辛勝する。
- 無惨との戦いでは自身ら鬼殺隊を「異常者の集まり」、殺された人達についても「大災に遭ったと思え」と言う彼に無表情のまま怒りと憎悪を滲ませて「無惨、お前は存在してはいけない生き物だ」と言い放ち、同期や柱たちと共に交戦するも無惨の猛攻で右目と左腕を失う。しかし、夢を通じてヒノカミ神楽の真実を知り、死闘の末に無惨討伐に成功する。無惨が滅びる寸前、「想いは不滅であり永遠である」という産屋敷耀哉の言葉を曲解した無惨に自身の血と力を注ぎ込まれ「鬼の王」に変えられてしまい、仲間に牙を剥くも、決戦の場に駆けつけた禰󠄀豆子に噛み付き[44]、カナヲに「鬼を人間に戻す薬」を打たれたことで「鬼の王」の中で無惨の意識と対峙する。そして、禰󠄀豆子の必死の呼びかけとともに人々の想いに後押しされ炭治郎は無惨の意志と決別し人間に戻る。
- 戦後はこれまでの関係者とのやりとりや戦死した隊士たちの墓参りを済ませた後、善逸・伊之助・禰󠄀豆子と実家に戻って暮らす。右目と左腕は鬼の王となった際に再生はしたものの、感覚は戻らず後遺症を負っている。
- 当初は『鬼殺の流』に出す予定のサブキャラクターだったが、連載に向けて提出したネームが没となった後、主人公をより普通の人物に変える事となり、吾峠が「家族全員を殺され、鬼となった妹を人に戻すために鬼殺隊に入った炭売りの少年」の話をしたところ、担当が「宿命を背負ったキャラクター」だと感じ主人公に抜擢された[13]。
- 技一覧
- 隙の糸(すきのいと)
- 鋭敏な嗅覚と修行によって得た剣術勘により、敵に打ち込むべき太刀筋が糸のように視覚化される共感覚の一種。糸が張った瞬間にそのまま引かれるイメージで剣を斬り込む。ただし、攻撃が間に合わないなど敵の隙が消えた場合「糸」は切れてしまう。
- 水の呼吸(みずのこきゅう)
- それぞれの型には応用技がある。
- 壱ノ型 水面斬り(みなもぎり)
- 水の呼吸による剣術の基本技。交差させた両腕から勢い良く水平に刀を振るう。
- 弐ノ型 水車(みずぐるま)
- 縦方向に身体ごと回転しながら斬りつける技。広い範囲の敵や大型の異形鬼に有効打を与える。
- 弐ノ型・改 横水車(よこみずぐるま)
- 参ノ型 流流舞い(りゅうりゅうまい)
- 水流の如く流れるような足運びによる、回避と攻撃を合わせた技。
- 肆ノ型 打ち潮(うちしお)
- 淀みない動きで斬撃を繋げ、複数の対象を斬り落とす技。実戦において非常に有効なため、水の呼吸でも特に多用される技である。
- 伍ノ型 干天の慈雨(かんてんのじう)
- 斬られた者にほとんど苦痛を与えない水の呼吸法唯一の「慈悲の剣撃」。攻撃速度が遅いため、相手が自ら頸を差し出して来た時のみ使う。
- 陸ノ型 ねじれ渦(ねじれうず)
- 上半身と下半身を強くねじった状態から、勢いを伴って繰り出す斬撃。水中でこそ本領を発揮でき、発生させた渦は鋭い水刃となって周囲全てを切り裂く。
- 漆ノ型 雫波紋突き(しずくはもんづき)
- 水の呼吸の中でも最速の突き技。それ故、鬼の頸を斬り落とすには向かないが、咄嗟の牽制に向く。
- 捌ノ型 滝壷(たきつぼ)
- 跳躍から怒涛の勢いとともに上段から打ち下ろす技。威力、攻撃範囲ともトップクラスの技。
- 玖ノ型 水流飛沫(すいりゅうしぶき)
- 動作中の着地時間・着地面積を最小限にし、縦横無尽に駆け巡ることを可能とする歩法。足場の悪い場所での戦いに適している。
- 拾ノ型 生生流転(せいせいるてん)
- うねる龍の如く刃を回転させながらの連撃技。回転する度に威力が上がるため、事実上水の型で最強の技。しかし充分な威力を引き出すには相応数の連撃が必要となり、変幻自在の歩法が使えなくなるなど、デメリットも大きい。
- ヒノカミ神楽(ヒノカミかぐら) / 日の呼吸(ひのこきゅう)
- 継国縁壱の日の呼吸(ひのこきゅう)を、炭焼きの神楽として受け継いでいたもの。無惨との最終決戦時には日の呼吸に名称が変化した。
- 円舞(えんぶ)
- 真円に近い弧を描いて打ち下ろす太刀筋が特徴の技。
- 碧羅の天(へきらのてん)
- 日輪の様に円を描く太刀筋を縦に叩きつける技。
- 烈日紅鏡(れつじつこうきょう)
- 太刀筋が∞の様な軌道を描き、左右対称の鋭い斬撃を広範囲に放つ技。
- 灼骨炎陽(しゃっこつえんよう)
- 激しい動きをして繰り出す高速の回転斬り。鬼がこの斬撃を受けると、灼けるように痛みを感じ上手く再生できなくなる。
- 陽華突(ようかとつ)
- 上空へ向かって飛び上がり、攻撃の威力を一点集中させて放つ突き技。
- 日暈の龍・頭舞い(にちうんのりゅう・かぶりまい)
- 龍が舞うような動きで接近し、禰󠄀豆子の爆血を纏った刀で斬る。敵の回復速度を遅らせる特性を持つ。
- 斜陽転進(しゃようてんしん)
- 空中で反転した体制で剣を振るう。敵の動きを読み、ギリギリで反転して相手が攻撃を出し切る前に斬り込む。
- 飛輪陽炎(ひりんかげろう)
- 斬りつける瞬間、刀の刃先が陽炎のように揺らぎ敵の目算を狂わせるため、攻撃範囲を読まれにくい。
- 輝輝恩光(ききおんこう)
- 鋭く力強い踏み込みと素早い剣の振り抜きが特徴の技。
- 火車(かしゃ)
- 相手の真上を飛んで背後に回り、空中から放つ技。
- 幻日虹(げんにちこう)
- 高速の捻りと回転による躱し特化の技。視覚が優れた者ほど、くっきりとした残像を捉えてしまう。
- 炎舞(えんぶ)
- 円舞の上下二連撃。特訓の末、使用できる様になった。一撃目をかわされても即座に二撃目を繰り出せる。
- 拾参ノ型
- 上記の12の型(順番は決まっておらず、番号もない)を繰り返すことで13番目の型になる。円舞と炎舞を繋げる事で日輪の様に円環を描く仕様になり、これを無惨相手に夜明けまで繰り返し続ける事が無惨を滅ぼす為の必勝法となる。
- 竈門 禰󠄀豆子(かまど ねずこ)
- 声 - 鬼頭明里[18][19]
- 演 - 髙石あかり[20](1・2作目)→髙橋かれん(3作目以降[45])
- 本作のヒロイン。年齢は12歳→14歳[24]。身長は150→153cm。体重39→45kg。炭治郎の妹で[7]、竃門家の長女。人間だったころは家族思いの心優しい性格で、聞き分けが良く、我が儘を言った事も無いという[46]。
- 炭治郎不在時に鬼舞辻󠄀無惨の襲撃を受けるが、その血が傷口から混入した事で鬼化して生き残る。鬼の習性で助けに来た炭治郎を襲うが、必死の呼び掛けで涙を流す、飢餓状態で人の血肉が必要な状態ながら冨岡に倒された炭治郎をかばう等、普通の鬼とは違う様子を見せたことで見逃される。以降は竹製の口枷がつけられ、意識が混濁している状態となる。
- 鬼の能力の一つとして、身長をある程度拡縮できる。普段は日差しを避け、身体を少し小さくして背負い箱に入った状態で炭治郎に運ばれているが、戦闘時には身体の大きさを戻して蹴りをメインに戦う様になる。また、累との戦闘時に死んだ母親と深層意識で出会ったことがきっかけで、血が燃えて爆ぜる血鬼術「爆血(ばっけつ)」が開花する[39]。
- 普段は日差しを嫌うなど、鬼の本能の一部を見せるが、ぼーっとしていることが多い。しかし、炭治郎が危機に陥っていたり、強く呼びかけられたりすると活動的になる。鱗滝から暗示をかけられ、人間が自分の家族に見え、鬼を敵と認識するようになる[注釈 2]。人間の血に対する欲求は強く残るが、強靭な自意識で無理やり押さえ込んでいる。しかし、自身の中にある無惨の血が呼応する事で成人女性ほどの体格となり、右側頭部に角が生えるほか、体の各所に枝葉の様な紋様が入った姿になる。この状態になると上弦並の戦闘力が覚醒するが、人間に対する食欲も高まり襲おうとしてしまう[注釈 3]。刀鍛冶の里での上弦との死闘の後、太陽の光を克服し、片言ながら言葉を話せるようになる。
- 鱗滝は、通常の鬼が人間の血液で活力を得るところを、禰󠄀豆子は睡眠で代替していると見ている。肉体的な再生能力は通常の鬼より鈍いが、鬼化の進行が進めば「上弦の陸」の堕姫すら上回り、五体が切断されても凝結させた血を繋げ、それぞれを引き戻して復元できる。また、珠世は最初の二年間の睡眠中に、禰󠄀豆子の鬼としての性質が変質したと推測している。
- また、当初は表情が少なかったが、炭治郎に頭を撫でて欲しくて寝ている彼に頭突きをし、その石頭から額が割れて泣き出したり、甘露寺に撫でられて嬉しそうにするなど、初期に比べて表情豊かになってきている。
- 太陽を克服した後は無惨を炙り出す鍵として鱗滝らに預けられる形で残り、後にしのぶと珠世の共同研究で作られた薬によって人間に戻る事ができた。その後は「鬼の王」となってしまった炭治郎に必死の呼び掛けをし、炭治郎は無事に人間に戻った。決戦終結後は炭治郎や善逸、伊之助と共に実家に戻った。最終的には善逸の想いを受け入れて結ばれる。
- 技一覧
- 爆血(ばっけつ)
- 禰󠄀豆子の血鬼術。自らの血液を任意に爆炎化させる。対十二鬼月の下弦の伍・累戦で目覚めた。高熱で対象物を燃やしたり、爆発力で剣撃を加速させたりと応用力も高い。「燃やしたい物だけを燃やす」という特殊性があり、敵の血鬼術の効力を焼き切るという事も可能。そのため人体を燃やさずに、血鬼術で生成された毒を浄化する事も可能。この効能は妓夫太郎の毒に侵された瀕死の宇髄天元を救うほどだった。
- 鬼の力の源である血液を消費するため、多用はできない。本来なら人間を喰らい、鬼としての力を高めなければ使えない血鬼術だが、禰󠄀豆子は意志の力だけで引き出した。
- 我妻 善逸(あがつま ぜんいつ)
- 声 - 下野紘[47][19]
- 演 - 植田圭輔[20]
- 炭治郎の同期に当たる鬼殺隊剣士。年齢は16歳[24]。身長は164.5cm。体重58kg。非常に臆病で、消極的・後ろ向き思考の利己的な面が強い少年[48]。
- 金色(黄色)の髪と太い眉が特徴的[48]。隊服の上に鱗文様の羽織を着用する[48]。日輪刀は刀身に稲妻のような刃文が走っており、鐔は四ツ木瓜型で、拵は白を基調としている。彼のみなぜか、鎹鴉ではなく「鎹雀のチュン太郎」をつけられている[48][49]。師に才を評価され、それに見合った実力を持ちながらも、自分が強いはずがないという劣等感に縛られ、情緒不安定気味である[48]。女性に対しての執着心が非常に強く、しばしば顔芸と迷台詞を披露する[48]。禰󠄀豆子に惚れている[50]。
- 「雷の呼吸(かみなりのこきゅう)」で鬼を倒す。「雷の呼吸」の六つの型のうち、「壱ノ型 霹靂一閃」しか会得できなかったが、それのみを鍛え上げ、雷光に例えられる疾さに至っている。作中当初はプレッシャーに弱く、緊張や恐怖が極限まで高まると気絶するように眠ってしまうも、それによって半覚醒状態となり、緊張から開放されることで本来の強さを発揮する。作中で炭治郎達と共に戦闘経験や柱修行などで力を積んでいき、無限城での獪岳との戦闘では自意識覚醒のまま獪岳を単騎で討ち取るほどに技も判断力も成長していく。
- 聴覚が非常に優れ、その能力で他人の感情を読み取ることもできる[51]。そのうえで「信じたいこと」を優先して信じるので、何度も騙されてきた。女に騙されて借金苦に陥った所を後の師である桑島に救われ、剣士としての訓練を受けた[52]。修行中に雷に打たれたことで、生来の黒髪から金髪に変わった[53]。最終選別に合格してからしばらく後、同期の炭治郎と再会し、以降は彼と行動を共にする[48]。
- 己の弱さに対する嘆きは、誰かの役に立ちたいという願いの裏返しである[54]。先述の経緯から、鬼への負の感情をモチベーションにはしていない。鬼に追われても子供を置いて逃げる事はせず、禰󠄀豆子が入った箱が伊之助に斬られそうになった際には毅然と相対し、炭治郎が鬼である禰󠄀豆子を連れている事を最初から分かっていたうえで、本人曰く、「泣きたくなる様な優しい音」がするという炭治郎を信じて命懸けで箱を守り切るなどの一面も見せる[55][51]。
- 蜘蛛山編、無限列車編、遊郭編に参戦。無限城では、鬼となった兄弟子・獪岳と交戦し、新技「漆の型」で葬る[56]。無惨との戦いにも参加し、最後まで生き残った。戦後は炭治郎達と共に彼の実家へ移り、禰󠄀豆子と結ばれる。
- 技一覧
- 雷の呼吸(かみなりのこきゅう)
-
- 壱ノ型 霹靂一閃(へきれきいっせん)
- 神速の踏み込みからの居合切り。直線状に突進するというだけのため、欠点もある。善逸は霹靂一閃しか使えないが、応用や成長により、連続技の六連、八連、2回しか使えない強化版の神速(しんそく)などを披露している。
- 漆ノ型 火雷神(ほのいかずちのかみ)
- 善逸が独自に編み出した新技。羽織りが破れる程の神速並の速さと龍の形をした雷の斬撃をくり出す。この技で因縁の獪岳を倒した。
- 嘴平 伊之助(はしびら いのすけ)
- 声 - 松岡禎丞[47][19]
- 演 - 佐藤祐吾[20]
- 炭治郎の同期に当たる鬼殺隊剣士。年齢は15歳[24]。身長は164cm。体重63kg。猪に育てられた捨て子[57]。名前は本名[58][57]。出身地は東京府奥多摩郡大岳山(奥多摩、大岳山)[59]。「藤の家」の老婆・ひさ(声 - 谷育子)が作った天ぷらを食べてから好物となった。また、趣味は炭治郎に教えてもらった「ことろことろ」という童遊び[59]。
- 奇怪な猪の被り物をしているが、素顔は女性的で非常に端整な顔立ち[58]をしており、上半身は裸で、隊服はズボンのみ[58]。腰や脛に毛皮を巻いている[58]。この伊之助の被る毛皮は伊之助を育ててくれた猪の形見だということが「鬼滅の刃 公式ファンブック 鬼殺隊見聞録」第1巻で判明している[59]。日輪刀は最初は他の隊士から奪って手に入れた鍔と柄が無く、茎に布を直接巻き付けたのみの刃こぼれした2本の刀で、「千切り裂くような切れ味」と嘯く[60]。鞘がなく非戦闘時は茎と同様、布を巻きつける[61]。那田蜘蛛山の戦闘で折れた後、刀鍛冶・鉄穴森の手で伊之助用の日輪刀として正式に打ち直され、藍鼠色に変化するが、受領直後に石で叩いて最初の刀と同様、刃こぼれの形状に戻してしまい、鉄穴森の怒りを買った[62]。
- 鬼殺隊隊員と力比べをして日輪刀を奪い、最終選別や鬼のことを聞きだした。育手の指導を介さず最終選別を生き残り、鬼殺隊に入隊した傑物。「稀血」の少年・清(きよし)(声 - 土岐隼一)を巡る響凱との戦いに、猛然と割り込む[63]。炭治郎と同期ではあるが、最終選別にて生き延びて合格後に誰よりも早く下山した為にその時は炭治郎との面識はなく、初対面は鼓屋敷の闘いの時である。
- 戦いたいがゆえに戦うという好戦的な野生児で、高笑いしながら「猪突猛進、猪突猛進」と叫び、喧しく剣を振るう[63]。常識に疎く文盲だが[58]、語彙は豊富であり、突然難解な熟語を使う事がある。これは幼少のころ、一時期面倒を見てくれた老人の読み聞かせやその孫とのやり取りが影響している[57]。前述の通り言葉は話せるが、文字の読み書きは出来ない[注釈 4]。他人の名前を覚えられず、竈門炭治郎の名前を「かまぼこ権八郎」などと勝手にあだ名をつけて呼ぶこともある[59]。ちゃんと名前を言えるのは7回に1回ほどだという。
- 粗野粗暴だが、精神的には打たれ弱い部分があり、自分が手も足も出ず、負けると人が変わったように落ち込んでしまう[64]。反面、自分より優勢の人物がいたり、他人から煽られると逆にやる気を出すなど、非常に負けず嫌いな一面もある。人の情けや、優しさを知らずに育ったため、それらが理解できていなかったが[50]、炭治郎達と行動を共にすることで情緒が育ち始め、自らの変化に困惑する様になる[50][65]。その他にも原作コミックス第7巻には無限列車に乗るため駅に向かった際に人が多すぎることにビビってしまい、炭治郎にすがりついてしまうなど、炭治郎たちと出会うまで人との関わりがあまりなかった弊害が描かれている[59]。
- 我流の呼吸法である「獣の呼吸(ケダモノのこきゅう)」で鬼を倒す。触覚が非常に優れ、集中することにより空気のかすかな揺らぎすら感知し、直接触れていないものでも捉えられる。特に、視線や殺気を感知する力は優れており、全方位の攻撃を避けたり下弦の壱・魘夢の血鬼術の発動を感知したりした。服を着ると触覚が鈍るため、常に上半身は裸になっている[注釈 5]。毒や薬が効きにくい体質。関節の脱着による軟体化、内臓を移動させて致命傷を避けるといった芸当を見せる。
- 蜘蛛山編、無限列車編、遊郭編に参戦。無限城で童磨と遭遇し、自分の出生と母・琴葉の存在を知らされる。カナヲと共闘して童磨を斬首し、恩あるしのぶと母の仇を取る。無惨との戦いにも参加し、最後まで生存した。最終決戦後は炭治郎宅で同居する。
- 作品外では、『鬼滅の刃』のマスコットキャラクターとして人気を博しており、「週刊少年ジャンプ」誌上で行われた人気投票でも高い順位を獲得している[59]。
- 伊之助の声を担当した声優の松岡禎丞は伊之助を演じる際に「猪のお面をかぶっているから表情をまったく読み取れない」といい芝居をするのが難しく感じたと話している[59]。
- 技一覧
- 獣の呼吸(けだもののこきゅう)
- 攻撃技を「牙」、それ以外を「型」としている。
- 壱ノ牙 穿ち抜き(うがちぬき)
- 刀を二本揃えて一息に突き刺す。
- 弐ノ牙 切り裂き(きりさき)
- 腕を交差させる様に刀を振るい、広範囲を斬り裂く。
- 参ノ牙 喰い裂き(くいざき)
- 交差させた刀で相手の首の両側を挟み、獣が噛みつく様に外側へ刀を振るって斬り落とす。
- 肆ノ牙 切細裂き(きりこまざき)
- 細かい斬撃を入れて斬り裂く。
- 伍ノ牙 狂い裂き(くるいざき)
- 宙に舞い、四方八方に切り裂く技。多数の敵、又は攻撃を迎撃する際に使用する。
- 陸ノ牙 乱杭咬み(らんぐいがみ)
- 刃毀れした二刀で敵の首を挟み、鋸のように斬り裂く技。
- 漆ノ型 空間識覚(くうかんしきかく)
- 優れた触覚を更に研ぎ澄まし、大気の微細振動を捉える事で、幻惑の術の類を無視して広範囲の索敵を行う。
- 捌ノ型 爆裂猛進(ばくれつもうしん)
- 相手の攻撃を防御せず、一切無視して一直線に突進する技。
- 玖ノ牙 伸・うねり裂き(しん・うねりざき)
- 後発で追加した新技。腕の関節を全て外した腕を鞭の様にしならせ、剣士の間合いの外から一瞬で敵の急所に奇襲をかける技。
- 拾ノ牙 円転旋牙(えんてんせんが)
- 後発で追加した新技。手首を軸に日輪刀を高速旋回させて、激しい旋風を伴う回転斬り。敵の攻撃の防御の際にも有効。
- 思い付きの 投げ裂き(なげざき)
- 刀を投げ、首を狙う技。
鬼殺隊
柱
- 冨岡 義勇(とみおか ぎゆう)
- 声 - 櫻井孝宏[47][19]
- 演 - 本田礼生[20]
- 「水の呼吸」を使用する水柱(みずばしら)。年齢は19歳→21歳[24]。日輪刀は水の呼吸の適性を示す青みがかった刀身で、拵は鐔が亀甲型である他、全体的に白と黒、赤紫色を基調としている。
- 初登場は1話。禰󠄀豆子に襲われる炭治郎の前に現れ、鬼化した禰󠄀豆子を殺そうとする。しかし、妹を助けるために命懸けで勝とうとする炭治郎の意志や、飢餓状態でも兄を守ろうとする禰󠄀豆子を見たことで剣を引く。妹を助ける道として鬼殺隊としての訓練を受けるように勧め、鱗滝左近次に紹介状を送る。
- 現実的で冷めた雰囲気を見せ、感情を表に出すことはほとんどないが、炭治郎の生きる気力や覚悟を引き出すためにわざと厳しいことを言ったり、前述の経緯から禰󠄀豆子を見逃したりと、根は優しく情に厚い面がある。だが無表情で口下手なため、誤解を招き、しばしばトラブルを生む。嫌な奴といった印象を他人に与えがちで、胡蝶しのぶに「皆から嫌われている」と指摘されるが[66]、自覚が無く強く否定している。
- 鱗滝と共に炭治郎と禰󠄀豆子を後援しており、柱合裁判で読み上げられた鱗滝の手紙により、「禰󠄀豆子が人を喰ったら切腹して詫びる」覚悟を持っていることが明らかになる。
- 隊服の上から、左右で違う柄を継いだような羽織を着用する。右半分が後述の蔦子の形見である色付きの無地、左半分は錆󠄀兎の形見である着物。
- かつては両親と姉・蔦子の四人家族で暮らしており、ある日両親が病死して以降、遺産をもとに姉と二人暮らしをし、その姉に祝言が迫ってきた前日の夜、鬼に襲撃され、自分を守るために鬼から隠された際、蔦子が殺された過去を持つ[67]。そのことを周囲に話したものの信じてはくれず、心の病気であると判断されて、遠くにいる医者の親戚のもとへ連れて行かれそうになった際に逃走し、冬の山で遭難し倒れていたところを、鱗滝の知り合いの漁師に助けられたことで鱗滝のもとへ入門、そこで同じ境遇を持つ錆兎と出会い、親友となった。後に最終選別を共に受けたが、義勇は最初に遭遇した鬼を相手に負傷し、錆󠄀兎に守られて助けられた後、そのまま意識を失い他の受験者のもとへと預けられて介抱された。最終日に意識が戻った後に選別は終わり、錆兎のみが戦死したという事実を知った[68]。以降は助けられて生き残っただけという実力の無さに負い目を感じ、柱になって以降も自分を「水柱になっていい人間じゃない」「他の柱と肩を並べていていい人間ではない」「本来なら鬼殺隊に居場所はない」と劣等感と自己嫌悪の念を抱えて卑下するようになり、他の柱と距離を取りたがるようになった[68]。
- 作中での2度目の柱合会議の際、他の柱に対し「俺には関係ない」「俺はお前たちとは違う」と発言などをして顰蹙を買い、柱稽古に参加しなかったが、お館様からの頼みを受けた炭治郎から連日に及ぶ声掛けの末に根負けし、自身の真意を打ち明ける。それを聞いた炭治郎から「錆󠄀兎が残したものを繋いでいかないのか」と問いかけられ、かつて錆󠄀兎に自分自身を貶める言葉を張り手と共に叱咤された事を思い出したことで改心し、柱稽古に参加する事を決めた[67]。
- 自己評価は低いが柱にふさわしいだけの実力が備わっている。水の剣術は炭治郎を上回り、自ら独自に「拾壱ノ型」も作り出した。
- 無限城では、炭治郎と上弦の参・猗窩座と交戦[69]。痣の者として覚醒するが、それでも実力が及ばない[70]。炭治郎が猗窩座を斬首するも倒し切れず、満身創痍の弟弟子を必死で守り、最終的には猗窩座が自ら負けと死を受け入れるという形での辛勝となった[71]。
- 無惨との戦いでは、右腕を失うも実弥とともに最後まで戦い抜いた。戦いの後は、長かった髪を切っている。
- 『冨岡義勇外伝』では主人公として描かれている。
- 初期案では着物を着用していたが、担当の片山から「大正感」が欲しいと要望を受け、詰め襟の隊服に羽織りという設定に変更された[13]。
- 技一覧
- 水の呼吸(みずのこきゅう)
- 炭治郎と同じ水の剣術を、より高レベルで身に着けている。
- 拾壱ノ型 凪(なぎ)
- 冨岡が独自に編み出した剣技であり、刀の間合いに入ったあらゆる攻撃を凪ぎ、無効化する技。
- 胡蝶 しのぶ(こちょう しのぶ)
- 声 - 早見沙織[72]
- 演 - 門山葉子[73]
- 「蟲の呼吸(むしのこきゅう)」を使用する蟲柱(むしばしら)。年齢は18歳[74][75]。蝶の羽根を模した髪飾りや羽織を着用する。薬学に精通し藤の花から「鬼を殺せる毒」を作り出した[76]。栗花落カナヲを継子に持つ[77]。かつてはカナヲ以外にも継子が三人いたが、全員鬼に殺害されている[78]。
- 初登場は那田蜘蛛山編。蝶屋敷編の主要人物。身長151センチで体重は37㎏。
- 女性隊士の中でも特に小柄で華奢な人物であるが、その分瞬発力や移動速度に優れていて、後述の童磨から今まで出会った柱の中で一番速いと言われていた。刀を振る筋力が弱いため柱の中で唯一鬼の頚を斬ることができない剣士だが、突く筋力が非常に強く、岩を貫通させるほど[79]。日輪刀はその能力を活かすため、刀身は反りが少なく、銛の様な独特な形をしており、刺突技に特化した戦い方をする[79]。刺突では鬼を殺せないため、鬼ごとに調合を変えた毒を刃に纏わせて毒殺する[76]。担当の刀鍛冶は鉄地河原鉄珍[79]。草履の踵部分に仕込み刃が施してある[80]。
- 常に笑顔を絶やさず、誰に対しても敬語を崩さない物腰柔らかな女性。善逸が顔だけで食べていけそうと評価する程の美人。「鬼も人も仲良くすればいい」という持論を掲げており、命乞いをしてきた鬼を助けようとする素振りもみられるが、「殺した人の分だけ拷問することで仲良くできる」という条件を提示するなど、言動に見合わない苛烈さや歪んだ価値観を見せる事がある[76]。
- 那田蜘蛛山にて初対面の禰󠄀豆子を殺そうとするも、冨岡に阻止される[80]。柱合会議後は彼とならぶ炭治郎の数少ない理解者となる[81]。「蝶屋敷」という鬼殺隊専門の病院のような施設を運営しており、重傷を負った隊員の治療やリハビリを受け持っている[77]。屋敷の子供達を妹のように可愛がっている。
- かつては姉カナエと両親と幸せに暮らしていたが、鬼によって両親を殺害され、悲鳴嶼に助けられた[78]。まだ壊されていない誰かの幸福を守るため、姉と共に鬼殺隊士となった経緯を持つ[78]。
- 最愛の姉であるカナエは「鬼と仲よくしたい」という夢を持つ剣士であったが、惨殺されている[81]。姉の好いてくれた笑顔を絶やさずにその夢を受け継がなくてはならないと考える一方、保身のために嘘をつき、剥き出しの本能で人を襲う鬼に対し、どうしようもない嫌悪感が心の奥底に蓄積されていき、その葛藤の結果、上記のような振る舞いをする様になった[81]。その相反する想いは、自分と同じ様な過去を持ちながら、鬼を救う信念が決して揺るがない炭治郎に託される[81]。
- 無限城編で、上弦の弐・童磨と遭遇。カナエの仇と悟り交戦する[82][83]が、毒も全力の剣技もおよばず、肋骨や鎖骨、肺を斬られた挙句、最期はカナヲの目の前で全身の骨を砕かれ童磨に吸収される[78]。戦いの最中も彼に軽くあしらわれていて、カナエより実力が劣っている。実は、童磨への執念で藤の花を少しずつ摂取し続ける事で身体を作り変えており、致死量の700倍と称するほどの猛毒の塊と化している[84]。あえて童磨に己を喰わせる事で猛毒を盛り、カナヲにとどめの斬首を託す[84]。童磨の死後、その魂はカナエと共にカナヲを称賛した後、両親と再会を果たす[85]。
- 技一覧
- 蟲の呼吸(むしのこきゅう)
- 虫の名を冠して準えた、「舞」と称する技を持つ。
- 蝶ノ舞 戯れ(ちょうのまい たわむれ)
- 上空へ高く跳び、着地時に敵へ連続して毒を刺し込む技。アニメでは更に、敵の視点から見ると蝶の群れが舞い飛び、身体に止まった一羽から毒が染み出すエフェクトが追加されている。
- 蜂牙ノ舞 真靡き(ほうがのまい まなびき)
- 相手に不意打ちを掛けて一突きする技。
- 蜻蛉ノ舞 複眼六角(せいれいのまい ふくがんろっかく)
- 毒針と化した刃で素早く六連撃の突きを放ち、大量の毒を撃ち込む技。
- 蜈蚣ノ舞 百足蛇腹(ごこうのまい ひゃくそくじゃばら)
- 地面を抉るほどの力強い踏み込みで四方八方に動いて相手を撹乱し、その隙を狙って攻撃する技。
- 煉󠄁獄 杏寿郎(れんごく きょうじゅろう)
- 声 - 日野聡[86]、伊瀬茉莉也(幼少期)
- 演 - 矢崎広[73][45]
- 「炎の呼吸(ほのおのこきゅう)」を使用する炎柱(えんばしら)。年齢は20歳[87]。日輪刀は刀身が赤色で、拵は炎の様な形状の鐔を備えている。無限列車編の主要人物。
- 服装は隊服の上から、下方先端が炎を思わせる意匠の白いマントのような羽織を羽織っている。
- 隊律違反を犯した炭治郎と鬼である禰󠄀豆子の斬首を問答無用で主張するが、鬼に対する怨みや憎しみは見せず、正論を好んで語る[33]。柱合裁判後、炭治郎の心意気に一人感ずる様子も見せ[88]、後に再会した時には継子に勧誘する[61]。また、最期には人間を守るために戦った禰󠄀豆子を鬼殺隊の一員として認める[89]。
- 歴代「炎柱」を輩出している名家・煉󠄁獄家の出身。幼いころから父の指導の下、鬼狩りとしての腕を磨いていたが、突如剣を捨て無気力となった父より突き放され、深く傷つきながらも、表向きは常に快活な笑顔を浮かべ、弟・千寿郎を導きつつ柱の一人として鬼殺隊も支えた[90]。
- 戦闘力は凄まじく、無限列車内では五両間を一瞬で移動、技の威力で横転の衝撃を和らげるほどの実力を持つ[91][92]。リーダーシップと判断力も優れ、炭治郎達に列車の事態を収拾するための的確な指示を出す[91]。他の柱達からも高評価されている。
- 無限列車の調査に赴き、炭治郎達と共闘して魘夢を倒すが、直後に上弦の参・猗窩座の強襲を受ける[93]。彼からはその卓越した戦闘能力や剣技、精神性を絶賛され、鬼となる様、再三勧誘を受けるも、最後までこれを跳ね除けて人間として戦い抜いた[93][94]。互角以上の戦いを演じるが、鬼の再生能力の前に徐々に追い詰められ、ついには致命傷を負い、猗窩座を取り逃がしてしまう。それでも、幾人もの柱を殺してきた上弦の鬼を相手に死力を尽くして渡り合い、自身以外の誰も傷つけさせずに守り切った[94][92]。最期に炭治郎達へ遺言を残し、家族への想いを胸に抱きつつ笑顔で息絶える[92]。今代の柱では最初の殉職者となったが、その戦う姿勢と信念は炭治郎達に多大な影響を与え、死後もなお、尊敬され続けている[87]。
- 『煉󠄁獄杏寿郎 外伝』では主人公として描かれる[95]。
- 技一覧
- 炎の呼吸(ほのおのこきゅう)
- 炎にまつわる名前がついている。全ての型において炎を生み出し、纏っているかのような演出がなされる。
- 壱ノ型 不知火(しらぬい)
- 突撃して横一閃に一撃を放つ技。
- 弐の型 昇り炎天(のぼりえんてん)
- 下から上へ向けて刀を振るい、猛炎の如き刃で斬りつける技。
- 参ノ型 気炎万象(きえんばんしょう)
- 上から下へと落下の勢いを活かして弧を描く様に刀を振るう技。原作で使用されず、アニメ劇場版で披露された。
- 肆ノ型 盛炎のうねり(せいえんのうねり)
- 自身を中心とした渦巻く炎の様な剣技で攻撃する技。相手から広範囲の攻撃で攻められた時に有効。
- 伍ノ型 炎虎(えんこ)
- 烈火の猛虎を生み出すように刀を大きく振るって噛みつくように斬りかかる技。
- 玖ノ型 煉󠄁獄(れんごく)
- 炎の呼吸の奥義であり、刀を振りかぶった状態から猛進し、轟音と共に相手を抉り斬る豪快な技。
- 宇髄 天元(うずい てんげん)
- 声 - 小西克幸[86]
- 演 - 辻󠄀凌志朗[73]
- 「音の呼吸(おとのこきゅう)」を使用する音柱(おとばしら)。年齢は23歳[96]。「派手」が口癖で、宝石が散りばめられた額当てをはめ、左目の周囲に化粧をしている派手な出で立ちの大柄な剣士[96]。自称「祭りの神」[97]。素顔は非常に端正だが、本人は「地味だから」と嫌い、化粧で派手な容姿を作っている。三人の妻、須磨・まきを・雛鶴がいる。遊郭編の主要人物。
- 得物は鎖でつながれた大包丁の様に幅広の二本の日輪刀で、戦闘時以外は刀身に細い布を巻いて背負う[40]。補助に火薬玉も使用する[98]。
- 体格と腕力は柱の二番手。元忍であるため、大柄な体格に反する柱随一の俊敏さや隠密性を併せ持ち、毒への耐性も高い。聴覚に優れる(「音の呼吸」は「雷の呼吸」の派生。同じく聴覚に優れる善逸は「雷の呼吸」の使い手。)。敵の攻撃動作を音の律動に変換し、その攻撃の癖や死角を把握する『譜面』という独自の戦闘計算式を構築する事により、いかなる難敵にも対応する実力を有する[96]。忍の一族として生まれるも、忍自体は時代遅れとなっており、存続を焦った父による苛酷な訓練で多くの兄弟を亡くしている[99]。妻たちも「道具」として扱われていたくノ一であった[100]。父を拒否して忍をやめ、産屋敷耀哉と出会い鬼殺隊に居場所を得る[99][41]。
- 柱合裁判の際は炭治郎の斬首を主張したが[33]、根は豪快で気のいい性格。妻たちの安否を心から案じ、蝶屋敷で強引に任務に連行しようとする神崎を守る炭治郎達の直訴もあっさりと聞き入れる度量も持つ[101]。自分は柱の中では大したものではないと評しているが[99]、今代において113年ぶりに上弦の鬼を倒した立役者である。
- 吉原・遊郭にて十二鬼月の上弦の陸である堕姫・妓夫太郎と戦うも、左目と左腕を失い、血鬼術の猛毒に冒される[102]。禰󠄀豆子の血鬼術によって解毒され一命は取り留めるも、負傷は大きく、柱を引退する[102][103]。
- 柱稽古では第一の試練・基礎体力の向上担当として、隊員たちをスパルタで鍛えている[68]。柱引退後は纏めていた髪を下ろし、額当てを外して同じ宝石が着いた眼帯に着流しというスタイルとなっている[68]。無限城戦の裏では、元炎柱である煉󠄁獄槇寿郎と共に産屋敷輝利哉を護衛する[104]。
- 技一覧
- 音の呼吸(おとのこきゅう)
- 音にまつわる名前がついている。
- 壱ノ型 轟(とどろき)
- 轟音を出すほどの爆発を伴う斬撃を放つ技。
- 肆ノ型 響斬無間(きょうざんむけん)
- 目の前に斬撃と爆発による巨大空間を作り出し、広範囲に攻撃する技。
- 伍ノ型 鳴弦奏々(めいげんそうそう)
- 回転させた刃を爆発させながら猛攻する技。
- 時透 無一郎(ときとう むいちろう)
- 声 - 河西健吾[86]
- 演 - 奥田夢叶[73]
- 「霞の呼吸(かすみのこきゅう)」を使用する霞柱(かすみばしら)。年齢は14歳[105]。当代最年少の柱であり、刀を握って僅か2か月で柱となった天才。「日の呼吸の剣士」の子孫と伝わっているが、正確にはその双子の兄・継国巌勝(上弦の壱・黒死牟)の子孫[106]。日輪刀は霞の様に白い刀身。担当の刀鍛冶は鉄井戸、後に鉄穴森鋼蔵。刀鍛冶の里編の主要人物。
- 一人称は「俺」と「僕」が混在し、不安定。常に無表情で他者への関心が希薄な茫洋とした性格。その場とは無関係な事を考えている場合が多く、柱合会議での竈門兄妹の処遇においても「すぐに忘れるのでどちらでも良い」と関心を示さなかった。棘のあるセリフを吐くがこれは彼なりの責任感や正義感の裏返しでもあり、決して悪意はない。
- 記憶障害を患っており、刀を握る以前の記憶を持たず、隊士となってからも新たな事柄を長く覚えておく事ができない。マイペースな言動の一因である。
- かつては父親(声 - 杉山紀彰)と母親(声 - 沼倉愛美)と双子の兄・有一郎の四人家族で、杣人であった父親の手伝いをしながら暮らしていたが10歳の時に両親を亡くし、以降は有一郎と共に生活を送っていた[107]。11歳の春ごろに訪ねて来た産屋敷あまねから自分達が「始まりの呼吸の剣士」の子孫である事を伝えられ剣士に憧れを抱くが有一郎から猛反対され、有一郎があまねに水を浴びせたことで喧嘩をしたきり口を利かなくなる[107]。しかし、同年の夏に鬼の奇襲を受け、深手を負った有一郎を前に放った鬼の言葉に激しい怒りを覚え、朝日が昇り鬼が塵になるまで交戦した[107]。その後、瀕死状態の有一郎から本音を聞き、有一郎が自分の身を案じていてくれたことを知る。有一郎の死後は気を失っていた所をあまね達に保護される。この一件から記憶障害を患う。
- 刀鍛冶の里にて上弦の肆・半天狗と上弦の伍・玉壺の襲撃を受け、当初は炭治郎と共に半天狗と交戦するが、強風で飛ばされて離脱させられる。身を立て直し、最も優れた技術を持つ里長を最優先に救出しようと再び行動を開始。道中に玉壺の使い魔に襲われている小鉄を目撃するが、優先度の低い彼を見捨てようとする。しかし、「人のために行った事は巡り巡って自分に返ってくる」という炭治郎の言葉を思い出し、救出した。続いて、鋼鐵塚が刀を研ぐ小屋で、彼と小鉄を守りつつ、玉壺と交戦となる。水中に閉じ込められ呼吸を封じられ、成す術が無いと死を直感するが、命がけの小鉄の行動と機転により危機から脱出し、痣の者として覚醒した。刀を作ってくれた鉄穴森に感謝の言葉を伝え、鉄井戸にも心の中で謝罪し本来の優しさを取り戻した。その後、玉壺の頸を切り落とす。この時、痣の条件を把握した事で、柱達も知るところとなる。
- 記憶を取り戻して以降は朗らかな面も見せるようになり、目上の柱には基本的に敬語で話している。作中では悲鳴嶼、伊黒、あまねに敬語で話している描写がある。ファンブックによると柱稽古の際、課題を終えた隊員には優しいが一方で課題をやらない隊士には相変わらず毒舌だったらしい。
- 無限城にて、上弦の壱・黒死牟と邂逅。己の先祖であると教わった後、交戦するも成す術無く一蹴され、左腕、左足を欠損し重症を負う。玄弥が黒死牟に攻撃された際には心配する様子を見せる。玄弥を手当てし、その後は死を覚悟して玄弥と共に実弥と悲鳴嶼に加勢する。黒死牟の身体を貫き胴体を切断されるも、赫刀を発現させたことで勝利に貢献する。戦闘後は力尽きて死亡し、その魂は有一郎と再会を果たす。
- 技一覧
- 霞の呼吸(かすみのこきゅう)
- 霞や水にまつわる名前がついている。
- 壱ノ型 垂天遠霞(すいてんとおがすみ)
- 天に向かって自身と垂直になる様に突きを放つ技。
- 弐ノ型 八重霞(やえかすみ)
- 斬撃を幾重にも重ねて放つ連撃技。
- 参ノ型 霞散の飛沫(かさんのしぶき)
- 霞を晴らすような素早い回転斬り。
- 肆ノ型 移流斬り(いりゅうぎり)
- 流れる様な太刀筋で刃を振るう技。
- 伍ノ型 霞雲の海(かうんのうみ)
- 大量の霞が辺り一面を覆う様な動きをしながら、高速で繰り出す細かい連撃で相手の攻撃を裂断する技。
- 陸ノ型 月の霞消(つきのかしょう)
- 広範囲に渡って霞で包み込む様に斬り込む技。
- 漆ノ型 朧(おぼろ)
- 時透が独自に編み出した型。動きに大幅な緩急をつけ、敵を攪乱する歩行術。姿を見せる際は亀のように遅く、姿を消す際は瞬き一つの間という形で動く事で敵を翻弄する。
- 甘露寺 蜜璃(かんろじ みつり)
- 声 - 花澤香菜[86]
- 演 - 川崎愛香里[73]
- 「恋の呼吸(こいのこきゅう)」を使用する恋柱(こいばしら)。年齢は19歳[108][109]。元は煉󠄁獄の継子。
- 社交的で心優しく、無視されると泣きじゃくるほど、繊細な性格。非常に惚れっぽく、周囲のあらゆる人物に男女問わずときめいている。伊黒には特別視されている様子[110]。刀鍛冶の里編の主要人物。
- 見た目こそ可憐な女性であるが、特異体質により常人の8倍の密度の筋肉を備え、容姿にそぐわぬ怪力を有する[108]。この肉体は旺盛な食欲によって支えられている[108]。長髪を三つ編みにしており、桜餅の食べ過ぎが原因で髪色は桜色と緑色に変色している[109]。隊服は胸元が露出している。
- 戦闘では、鉄地河原が制作したウルミのようにしなる日輪刀を使用する[109][注釈 6]。
- 柱の中では最も禰󠄀豆子に好意的であり、頭を撫でたり、くすぐって遊んだりと大変可愛がっており、禰󠄀豆子もまた甘露寺によく懐いている[109]。復讐目的で戦っているわけではないが、人を傷付ける鬼には毅然と立ち向かう[109]。
- 鬼殺隊に入った理由は「添い遂げる殿方を見つけるため」。家族は父(声 - 野島健児)と母(声 - 皆川純子)、五人姉弟で家族仲は良く、鬼とは無縁である。17歳でお見合いをするが体質や髪色等により破談してからは、力の弱いふりをし髪色を黒く染め食事を我慢する等、結婚するために自分自身に嘘をつく様になる[108]。しかし、途中で自分じゃない振りをするのはおかしいと思うようになり、人の役に立ちたいと鬼殺隊に入隊[108][110]。ありのままの自分を受け入れてくれる鬼殺隊の面々を大切に想っていたが、また拒絶されることを恐れて本領を発揮しきれずにいた[110]。しかし、上弦の肆・半天狗との苦境において、炭治郎から「希望の光」と言われたことで力を抑えることを止め、憎珀天を足止めし、半天狗討伐に大きく貢献する[110]。無限城決戦前半では伊黒と共に鳴女と戦闘するものの、彼女の血鬼術に悪戦苦闘する。
- 最終決戦の際に無惨に立ち向かうものの、重傷を負い一旦戦線を離脱する。無惨に立ち向かいダメージを与えるも、致命傷を受ける。無惨消滅直後、伊黒に気持ちを伝えて両思いとなり、来世で添い遂げる約束をし、共に力尽きる。
- 技一覧
- 恋の呼吸(こいのこきゅう)
- 継子として煉󠄁獄の下で学んだ炎の呼吸法から、独自に編み出した呼吸法。技の名前には全て「恋」が入っている他、彼女自身、猫を飼っているためか、名前に「猫」が入った技もみられる。
- 壱ノ型 初恋のわななき(はつこいのわななき)
- しなる刃の一太刀で斬り刻む技。
- 弐ノ型 懊悩巡る恋(おうのうめぐるこい)
- 流れるように刃をしならせ、瞬く間に斬る高速技。
- 参ノ型 恋猫しぐれ(こいねこしぐれ)
- 猫のように跳躍しながら放たれる血鬼術自体を斬り刻んで無効化する技。
- 伍ノ型 揺らめく恋情・乱れ爪(ゆらめくれんじょう・みだれづめ)
- 関節の柔らかさを利用して広範囲に刀を振るい、切り刻む技。
- 陸ノ型 猫足恋風(ねこあしこいかぜ)
- 身をひるがえしながら突風の如き速さで、迫り来る攻撃を斬る技。
- 伊黒 小芭内(いぐろ おばない)
- 声 - 鈴村健一[86]
- 演 - 宮本弘佑[73]
- 「蛇の呼吸(へびのこきゅう)」を使用する蛇柱(へびばしら)。年齢は21歳[111]。左右で瞳の色が異なり、口元を包帯で隠した、比較的小柄な男性。右眼は弱視で、包帯の下は口元を裂かれている(詳細後述)。相手を厳しく責める様な、ネチネチとしたしつこい話し方をする。「鏑丸(後述)」という雄の白蛇を連れており、視力の弱い伊黒を補助している。蜜璃に好意を持っている。
- 日輪刀はフランベルジュのようなうねる刀身。抜刀できないため鞘は開閉式となっている。遊郭の時は戦いの後の宇髄に責めるような発言をしている。
- 蛇じみた女の鬼が支配する女系の一族に生まれる。一族は蛇鬼が殺して奪った金品で生計を立てており、自分たちが産んだ赤ん坊を生け贄として差し出していた。小芭内は370年ぶりに生まれた男で、左右違う色の目をしていた事から、食べる量を増やすため生贄として座敷牢で育てられた。一度蛇鬼に会わされた際に、生き血を飲む為に口を割かれている。その後は生きる為に脱走を決意、盗んだ簪で毎日少しずつ座敷牢の木の格子を削る日々を送り、この時に鏑丸とも出会っている。脱走後に捕まり、当時炎柱であった煉獄槇寿郎に救われる。親族は50人ほどいたが、小芭内の脱走に怒った蛇鬼に殺され全滅した。唯一生き残った従姉妹には理不尽な理由で罵倒されている[112]。
- 生い立ちが原因で、自分の血は汚れており死ぬまで消えないと考えている。蜜璃に惹かれているが、釣り合うとも結ばれるとも思っておらず、想いを伝えるつもりもない[注釈 7]。
- 柱合会議で炭治郎と衝突し、遊郭編でも駆けつけたがすでに戦闘が終わっていた。本格的な活躍は無惨戦までない。無惨との決戦では、赫刀で戦うも、両目を斬られ失明する。無惨と炭治郎の戦闘に真っ先に介入し、鏑丸の援護と愈史郎の血鬼術である紙眼の札で鏑丸と視界を共有し炭治郎や他の隊士らと共に無惨を追い詰める。無惨消滅後、蜜璃に想いを伝え、来世で添い遂げることを約束し、共に力尽きる。友人を失った鏑丸は実弥を経由してカナヲに託された[113][114]。
- 技一覧
- 蛇の呼吸(へびのこきゅう)
- 「蛇」に関する名前が付けられている。
- 壱ノ型 委蛇斬り(いだぎり)
- 予測不能な軌道を描く一刀を放つ技。
- 弐ノ型 狭頭の毒牙(きょうずのどくが)
- 凄まじい闘気と共に斬りつける斬撃。
- 参ノ型 塒締め(とぐろじめ)
- 大蛇が捕食する獲物を締め付けるように、あらゆる角度から相手を斬りつけていく技。
- 肆ノ型 頸蛇双生(けいじゃそうせい)
- 双頭の大蛇が絡み合うような軌道の斬撃を放つ技。その軌道は読みにくく、回避も困難である。
- 伍ノ型 蜿蜿長蛇(えんえんちょうだ)
- 大幅なうねりにより斬撃を放つ技。
- 不死川 実弥(しなずがわ さねみ)
- 声 - 関智一[86]
- 演 - 前田隆太朗[73]
- 「風の呼吸(かぜのこきゅう)」を使用する風柱(かぜばしら)。年齢は21歳[115]。不死川玄弥の兄。短い白髪の青年で身体中に傷痕がある。非常に粗暴かつ苛烈な言動が目立ち、柱の中でも鬼への憎悪や敵意はずばぬけて強い。その反面耀哉には非常に丁寧な言葉遣いをしたり、前田まさおのセクハラ行為を目撃した時には激昂し、彼が失禁するほど叱責するなど礼儀や正義に溢れた人物。前の大きく開いた隊服を着る。日輪刀は緑色の刀身を持ち、拵は風車を思わせる鐔を備えている。
- 柱の中では禰󠄀豆子の存在を最も強く否定し、自身を傷付け血を見せることで鬼の本性を引き出そうとするが、禰󠄀豆子が理性を保ちきったため、逆に「人を襲わない証明」が公式になされることとなる[88]。
- 稀血の中でも希少な匂いをかいだ鬼を酔わせる血を持つ。また、実戦経験豊富で無一郎を一瞬で切り刻んだ黒死牟の技にも対応できている。
- 鬼化した母に兄弟を殺され、唯一残った玄弥を守るために夜が明けるまで母と戦い続け手に掛けた過去を持つ[116]。顔の大きな傷はその時についたもの[116]。しかし、生き残った玄弥は母が死んだことに混乱し「人殺し」と実弥を罵倒した[116]。その後、稀血と喧嘩殺法でひたすら夜明けまで足止めして殺すという無茶な戦い方で鬼を倒し続ける内に粂野匡近と出会い鬼殺隊の存在を知り、育手を紹介してもらい入隊。その後、当時の下弦の壱を倒して柱入りしたが、その際に大恩ある粂野を失った。顔合わせするまでは、命令するばかりで前線に立たない耀哉に反感を抱いていたが、彼が亡くなった鬼殺隊員の名前を全て記憶していることを知って驚愕し、意識を改める。
- 玄弥に対しては、亡き母親や弟妹達の分も幸せになって欲しいという思いから、過去を悔やみ、謝ろうと自分を追って鬼殺隊に入隊してきた彼を「自分には弟はいない」と冷たく突き放す。その後も対話を試みようとする玄弥に才覚の無さを理由に鬼殺隊を辞めるよう迫り[117]、鬼を喰ってまで戦っていることを知ると激昂し、目を潰そうとするなど、常軌を逸した行動をとる[117]。そこへ助けに入った炭治郎と乱闘騒ぎに発展し、彼との接近禁止が命ぜられた[117]。義勇の事も言動や他の柱と協力しようとしない態度から嫌っている[43][118]。
- 無限城にて、上弦の壱・黒死牟に殺されかけている玄弥を助け、己の真意を語った後、黒死牟に立ち向かう。稀血の匂いで酔わせるも、剣技を鈍らせるに至らず追い詰められた所を悲鳴嶼に助けられる。黒死牟の強さに苦戦するも、無一郎と玄弥の死力をつくした援護により勝利すると同時に玄弥と死別する。無惨との戦いでも冨岡とともに最後まで生存し、決戦終結後は禰󠄀豆子に今までの非礼を詫び、純粋で優しい禰󠄀豆子の笑顔(と寝るのが好きという発言)に玄弥を重ね見て優しく頭を撫でていた。
- 小説『風の道しるべ』では主人公として描かれる。
- 技一覧
- 風の呼吸(かぜのこきゅう)
-
- 壱ノ型 塵旋風・削ぎ(じんせんぷう・そぎ)
- 地面を抉る勢いで突撃し、衝撃波を与える技。
- 弐ノ型 爪々・科戸風(そうそう・しなとかぜ)
- 獣の爪痕の様な四つの斬撃を放つ技。
- 参ノ型 晴嵐風樹(せいらんふうじゅ)
- 自身を中心に旋風の渦が逆巻くように斬る技。
- 肆ノ型 昇上砂塵嵐(しょうじょうさじんらん)
- 低い姿勢から砂塵を巻き上げる様な嵐を彷彿とさせる斬撃を放つ技。
- 伍ノ型 木枯らし颪(こがらしおろし)
- 上空から広範囲へと突風を吹き下ろす様に斬る技。
- 陸ノ型 黒風烟嵐(こくふうえんらん)
- 身体を捩じって斜め下から勢いを付けて斬り上げる技。
- 漆ノ型 勁風・天狗風(けいふう・てんぐかぜ)
- 空中で身体を悲鳴ながら放つ竜巻の如き剣技。
- 捌ノ型 初烈風斬り(しょれつかざきり)
- 敵に烈風の如く素早く駆け寄ってすれ違いざまに斬りかかる技。
- 玖ノ型 韋駄天台風(いだてんたいふう)
- 跳躍して頭上高くから広範囲に斬りつける技。
- 悲鳴嶼 行冥(ひめじま ぎょうめい)
- 声 - 杉田智和[86]
- 演 - チャンヘ[73]
- 「岩の呼吸(いわのこきゅう)」を使用する岩柱(いわばしら)。年齢は27歳[119][120]。僧侶を思わせる風体で、盲目の大男[121]。失明は幼少期の高熱によるもの。性格は穏やかで優しく涙脆い。
- 柱の中では最年長のまとめ役で、耀哉の信頼も厚い[122]。体格と腕力は柱一で、心技体に優れ、総合的な戦闘力は突出して高い。複数の剣士たちから鬼殺隊最強と評価されるに留まらず、上弦の壱・黒死牟をして絶賛せしめる[123][99][124]。玄弥は弟子として彼の許にいた[118]。
- 戦闘時には修羅となり、最前線では毅然として戦闘指揮を執る。他者の恋愛の機微に敏い。
- 手斧と棘付き鉄球を鎖で連結した特製の日輪刀を武器に用いる。この鎖鉄球をぶつけて鬼の頭部を粉砕する[119]。
- 「子供」の負の面をよく知っており、柱合会議の初対面時は、炭治郎を疑っていたが、柱稽古に至り炭治郎をはっきりと認めた[121]。
- 病や飢えで両親と兄弟を全員失くした天涯孤独の身。寺で育ち、身寄りのない子供たち9人の世話をして生活していた[121]。だが、鬼がやって来たことで、1人[注釈 8]が自分が助かるために裏切り、4人がすぐ殺され、3人も言うことを聞かずに殺される[121]。もはや最後の1人となった女児を守るべく、日が昇るまで鬼の頭を殴り潰し続け守り切るも、彼女はショックを受けており正確な説明ができず、不幸にもその証言が誤解され、殺人犯として投獄される[121][126]。鬼の犯行であることに気づいた耀哉に助けられたことで、鬼殺隊に入隊する[121][119]。
- 無限城にて、上弦の壱・黒死牟と交戦。痣を出し、強さを絶賛されるも、圧倒的な実力の前に劣勢を強いられる。痣により余命一晩と告げられるも動じず、実弥・玄弥・無一郎の死力を尽くした加勢により勝利した。無惨戦にて致命傷を負い、死の間際にかつての子供達の魂に会い、謝罪の言葉を聞き双方の誤解が解けたところで息を引き取る。
- 技一覧
- 岩の呼吸(いわのこきゅう)
-
- 壱ノ型 蛇紋岩・双極(じゃもんがん・そうきょく)
- 鉄球と手斧を同時に投擲し、挟み込むように攻撃する技。
- 弐ノ型 天面砕き(てんめんくだき)
- 鎖付きの鉄球を上に投擲した後に鎖を踏みつける事で、鉄球を敵の頭上から勢いよく叩きつける技。
- 参ノ型 岩軀の膚(がんくのはだえ)
- 鎖を操り、縦横無尽に刃を振るって相手の攻撃を斬り裂く技。
- 肆ノ型 流紋岩・速征(りゅうもんがん・そくせい)
- 投擲した鉄球と手斧を同時に振るう技。後方に鎖を靡かせる事で不意討ちの攻撃から身を守る事もできる。
- 伍ノ型 瓦輪刑部(がりんぎょうぶ)
- 空中から日輪刀を勢いよく振り下ろす事で技の威力を高めて攻撃する技。
当主家
- 産屋敷 耀哉(うぶやしき かがや)
- 声 - 森川智之[127][19]
- 演 - 廣瀬智紀[73]
- 鬼殺隊の頭目で産屋敷家第97代当主。23歳[122]。隊士達からは「お館様」と呼ばれ、鬼殺隊の剣士たちを「私の子供達」と呼ぶ。
- 代々短命の一族で病に冒され、顔面上部の皮膚が変質している。初登場の柱合会議時点では視力を失っている。さらに時間の経過とともに病が進行し、身体が衰弱している。声質は「1/fゆらぎ」(えふぶんのいちゆらぎ)を帯び、聴く相手を心地よく高揚させる[88]。我と個性が強すぎて纏まりがつかない「柱」達も、全員が彼を心酔し敬っている[128]。鬼・禰󠄀豆子の存在を知りつつ炭治郎の行動を黙認していたが、柱達の自主性・使命感からの反対意見を頭ごなしに否定することもなく、最終的には禰󠄀豆子を組織的に認めるに至る。また、柱達にも秘密裏に珠世の存在をも把握している[77]。
- 実は千年前に鬼舞辻󠄀無惨を出した一族の末裔であり、一族の病を無惨を産み出した罪による呪いとみなし、執念で短命の血筋と鬼殺隊を千年維持してきた。病弱ながら知に優れ、築いた財で鬼殺隊を支えている。無惨の打倒こそが、一族の悲願である[129]。彼ら2人の顔は「双子のように瓜二つ」だという[130]。遊郭編で天元・炭治郎らの活躍により「上弦の陸」を撃破したときには吐血しながらも歓喜した。
- 屋敷の場所を隠していたが無惨に突き止められ、病状の進行から喋ることもままならない状態で対面を果たす[131][118]。しかし、無惨が来ることを予測しており、自分を囮にした無惨討伐の策を練っていた[122]。永遠の命を求める無惨に対し、「永遠に不滅なもの」が「人の想い」である事を語り、「ありがとう 無惨」という言葉と共に妻や娘2人諸共自爆する[129][119]。無惨は何か仕掛けられているとは感づいていたが、家族を道連れに自爆するとは予想しておらず、「あの男は完全に常軌を逸している」と評している[129][119]。
- 産屋敷 あまね(うぶやしき あまね)
- 声 - 佐藤利奈
- 産屋敷耀哉の妻。27歳。旧姓は神籬(ひもろぎ)。代々神職の家系の出身で、断片的な予知夢を見ることもあった[132]。生まれ付きの白髪と美しい容姿から、初めて彼女と会った無一郎は「白樺の精」と彼女を称した。病状が悪化して人前に出られなくなった耀哉の代理を務める[133]。耀哉とはお見合いを機に結婚。前述の通り、耀哉・娘2人と運命を共にした[129][119]。
- 産屋敷 輝利哉(うぶやしき きりや)[134]
- 声 - 悠木碧[127][19]
- 演 - 久家心[20]
- 産屋敷夫妻の五つ子の内、一人だけいる黒髪の子供[135][136]。唯一の男児で跡継ぎ[135]。瞳孔が大きく、母や姉妹とよく似ている。父同様に病弱で、魔よけの風習から女児の着物を着ている[135]。
- 炭治郎の時の最終選別では、姉妹と共に案内役を務めた[29][136]。このときはおまけページで「二人のどちらかが男の子」と紹介されたが[137]、のちに耀哉の実子・跡継ぎの男児であることなどが判明する[135][138]。父亡き後は齢8歳で第98代当主となる[138]。無限城の裏では、愈史郎と鴉から情報を得て、無限城の図面を描きながら総指揮を取る[138]。現代が舞台の最終話の時点でも生存しており、「日本最高齢記録を更新した産屋敷さん」としてテレビで紹介されている[139]。
- 産屋敷 ひなき(うぶやしき ひなき)、産屋敷 にちか(うぶやしき にちか)、産屋敷 くいな(うぶやしき くいな)、産屋敷 かなた(うぶやしき かなた)[138]
- 声 - 花守ゆみり(ひなき)、小澤亜李(にちか)、井澤詩織[47][19](かなた)
- 演 - 柿澤ゆりあ[20](かなた)、髙原華乃[140]、遥りさ[141]
- 産屋敷夫妻の五つ子[136]のうち、四人いる白髪の子供[135]。全員が女児。ひなきとにちかが輝利哉の姉で、くいなとかなたが輝利哉の妹。姉2人は主に耀哉の世話を、妹2人は主に後継者である輝利哉の補佐を努めている。髪飾りの種類と位置以外では見分けがつかないほどによく似ている[135]。炭治郎の時の最終選別では、妹かなたは長男の輝利哉と共に案内役を務めた[29]。姉2人は両親と共に自爆し[138][129][119]、妹2人は無限城で輝利哉の指揮を支援する[138]。
剣士
- 栗花落 カナヲ(つゆり かなお)
- 声 - 上田麗奈[19]
- 演 - 舞羽美海(1作目[142])、内田未来(2作目[73])
- 炭治郎の同期に当たる鬼殺隊の女剣士。年齢は16歳。才覚を認められ、蟲柱・胡蝶しのぶの「継子」となっている。胡蝶カナエと同じ「花の呼吸(はなのこきゅう)」の剣士。しのぶより体格と力に優れており、戦い方も異なる。
- 視覚が非常に優れており、特にずばぬけた反応速度と動体視力を持ち、潜在能力はしのぶをも上回るのではないかと見込まれている[64]。
- 任務では優秀だが、普段はぼんやりとしており表情も乏しい。全てにおいて「どうでもいいから何も決められない」という一種の虚無感を抱え、指示を受けたこと以外の行動は銅貨を投げた結果(コイントス)で決めていた[143][144]が、炭治郎との出会いがその胸中に一石を投じる[143]。炭治郎と出会ってからは、コイントスをせず自分の意思で行動することもみられるようになり、成長している[101]。
- 幼少のころ、実の親からの虐待の末に感情を失い、何も感じなくなる。その後、親に売られて人買いが連れ歩いているところを胡蝶姉妹が保護し、引き取った。カナエによって「カナヲ」と名付けられるが、前述の経緯から自己主張する事ができなくなってしまったため[145]、カナエから銅貨を贈られる[144]。
- 態度には出づらかったとはいえ、カナエとしのぶのことは自分の肉親と断言するほど心から慕っており、二人に引き取られた後に養子に出る話もあったが留まっている。無自覚のうちにカナエや両親を失ったしのぶや、鬼に家族を殺されたアオイやきよ達と接する中で、そして優しく接してくれた隊士達や継子達を殺した鬼への怒りの感情を持つようになり、最終選別にもしのぶ達に無断で参加していた。
- 選別試験の後、那田蜘蛛山で再登場したものの、長らく戦闘面での登場がなかった。無限城では、しのぶが上弦の弐・童磨に殺される様を見せつけられ、今まで抑えていた感情が爆発する。感情を持たない童磨を挑発[78]して戦いにもつれ込んだものの徐々に追い詰められていく[146][147]。しかし、伊之助の乱入により2対1で戦う事になり、更にあらかじめしのぶから作戦を聞かされており、戦いの中でしのぶの毒により体が崩れ始めた童磨の頸を伊之助と共に斬ることに成功する[84][85]。鬼の王となった炭治郎に最後の薬を打ち込んで人に戻す。
- 終ノ型・彼岸朱眼の負荷は大きく、童磨戦で右眼を失明、鬼の王戦で左眼の視力を大きく落とした。戦後は実弥から鏑丸を託されている。
- 技一覧
- 花の呼吸(はなのこきゅう)
- 全ての技に花の名前が入っている。
- 弐ノ型 御影梅(みかげうめ)
- 球体を描くような連続の剣撃を放つ技。攻撃だけでなく相手の攻撃を受け流す防御にも使える。
- 肆ノ型 紅花衣(べにはなごろも)
- 鋭い踏み込みから衣のような軌跡を描くように敵を薙ぐ技。
- 伍ノ型 徒の芍薬(あだのしゃくやく)
- 僅か一息の間に連撃の斬撃を繰り出す技。その軌道は非常に急角度の弧を描く。
- 陸ノ型 渦桃(うずもも)
- 相手の攻撃を避けつつ、身体を反転させて螺旋の軌道で切り裂く攻防一体の技。
- 終ノ型 彼岸朱眼(ひがんしゅがん)
- カナヲのみが使える奥の手。全神経及び呼吸を眼球に集中して動体視力を極限まで上げる事で周囲の全ての動きを鈍く遅く見えるようにする技。しかし眼球への負荷は強大で、あまりの負荷に強膜が赤く染まり、最悪の場合、失明の危険がある。
- 不死川 玄弥(しなずがわ げんや)
- 声 - 岡本信彦[127][19]
- 演 - 森田力斗[148]
- 炭治郎の同期にあたる鬼殺隊剣士。年齢は16歳。風柱・不死川実弥の弟。悲鳴嶼行冥の弟子。刀鍛冶の里編の主要人物。
- 顔に大きな傷があり、目つきが鋭く、髪型はモヒカンにしている。登場当初は粗暴な言動が目立っており、最終選別後には女童(産屋敷かなた)を殴り日輪刀を催促したところを激怒した炭治郎に止められ、腕を折られた[32]。選別時には炭治郎と同じくらいの背丈だったが、蝶屋敷で再会した際は劇的に体格が良くなっていた[143]。刀鍛冶の里にて再び炭治郎と顔を合わせるが、前述の件を根に持っており、当初は敵意を剥き出しにしていた[42]。しかし、戦いの中で和解[149]。以降は穏やかで友好的な態度をとることが多くなり、かなたにも謝罪したことが単行本にて明かされている。実は意外に常識人で、変人だらけの周りに引く事もしばしばである。突っ張っているが、年頃のため照れ屋で女や子供に弱い。
- 呼吸の才能が全く無く、武器は特製大型弾を撃ち出す南蛮銃(水平二連式ソードオフ・ショットガン)で、補助に日輪刀を持つが色変わりしておらず刀身も短い。特異体質を持ち、強力な顎と特殊な消化器官(味覚)により、鬼の肉を喰い取り込む事で、その力を一時的に使う事ができる鬼殺隊にとって唯一無二の人材である[110]。鬼もどきの再生力で強引に戦う。
- 不死川家の次男。鬼になった母から守ってくれた兄・実弥に「人殺し」と言ってしまったことを謝るため、才能が無いながらも兄を追って鬼殺隊に入隊した[116]。柱稽古で念願の兄との再会を果たすも、才覚のなさを責められ鬼殺隊を辞めるよう詰め寄られ、更に鬼喰いのことを告げると激怒される[150][117]。
- 無限城では黒死牟と対峙する無一郎を助けようとするもまるで相手にならず一方的に斬られ、絶体絶命の所を実弥に救われた後、実弥の本心を聞いて涙を流す。負傷しながらも無一郎に手当されて戦線復帰し「吸血の樹木」の血鬼術を修得。無一郎と連携し黒死牟の動きを止め、師や兄の勝利に貢献するが、脳天から両断されて致命傷を負う。悲鳴嶼のはからいで最期に実弥との対話がかない、過去の謝罪と感謝の言葉を告げながら、身体が鬼のように崩壊して死亡した。
- 技一覧
- 鬼喰い
- 鬼の細胞(血肉や血鬼術)を取り込み消化することで、一時的ではあるが鬼のような怪力や再生能力を獲得することができる能力。欠点として、鬼化の進行具合によって判断力が低下する[151]、人間に無害である禰󠄀豆子の血鬼術に対してダメージを受けることなどが挙げられる。
- 血鬼術
- 玄弥の血鬼術。黒死牟の髪と折れた虚哭神去の刃を喰らった影響で修得した。鬼状の異形に変化した南蛮銃から放たれる肉弾は生き物の様に動き、相手に着弾するとそれを種に体内から木を生やして相手を拘束する。また、その木は血を吸収して成長するため、鬼の場合は血鬼術が使用不可になる。
- 胡蝶 カナエ(こちょう かなえ)
- 声 - 茅野愛衣
- しのぶの姉で鬼殺隊の隊士。花の呼吸を使用する花柱(はなばしら)であった。享年17歳。長い髪を結わず両サイド上部に大きな髪飾りをつけているのが特徴。穏やかで心優しい性格。しのぶより体格に恵まれていた。人買いに連れて歩かされている幼いカナヲをしのぶと共に保護し育て、心を閉ざし人に言われなければどんなに空腹でも食事すら出来ないカナヲに銅貨を投げて意思決定することを提案。怒るしのぶに「そんなに重く考えなくていいじゃない、カナヲは可愛いもの!」「いつか好きな男の子でも出来たらカナヲだって変わるわよ」と言った。
- 鬼を元は人間と知り、「鬼と仲良くする」という鬼殺隊士としては異端な理想論を持っていたが、隊内で迫害されることはなかった。4年前、上弦の弐・童磨によって殺害されるが、彼のことも憐んでいたという。童磨曰く「朝日が昇って食べそこねた子」。今際の際、しのぶに鬼殺隊を辞め、普通に暮らすよう諭したが、敵を討つという妹に根負けし、自分を襲った童磨の身体的な特徴や女を喰うことへの執着を伝えた[82]。その一方、戦闘に有益な血鬼術などの情報は一切伝えられなかったことから、童磨との実力差は大きかったと思われる。
- 童磨の死後、その魂はしのぶと共にカナヲを称賛した後、両親と再会を果たす[85]。
- 現在のしのぶの姿には彼女の思想が強く反映されている。また、しのぶの羽織とカナヲの髪飾りは彼女の遺品。
- 村田(むらた)
- 声 - 宮田幸季
- 演 - 掛川僚太
- 鬼殺隊士。サラサラツヤツヤの黒髪がトレードマーク。気のいい先輩隊員。
- 肉親を鬼に殺されたことで天涯孤独になったことを機に、冨岡と同じ時期に鬼殺隊へ入隊[152][153]。水の呼吸の使い手[152]だが、水を可視化できるほどの技量はない、並の剣士である[152]。階級は「庚」。
- 初登場は那田蜘蛛山編で、何度か死にかけるも生還。その後もしばしば脇役的に登場する。無限城戦では、数名の剣士と班を組み、異形の鬼たち(下弦級)を相手に、地味に奮闘している。無惨との最終決戦では冨岡から炭治郎の治療を頼まれ、竹内や愈史郎と共に炭治郎の治療を行った後は彼らと共に無惨の攻撃を受けた柱や隊士の治療に専念していた。
- 粂野 匡近(くめの まさちか)
- 鬼殺隊士。風の呼吸の使い手で、稀血を使用しながら鬼を狩っていた実弥に育手を紹介した人物[154]。実弥と共に当時の下弦の壱に挑むも相討ちとなり命を落とす[155]。実弥を亡き弟に重ねていた。
- 累に刻まれた隊士
- 声 - 坂泰斗
- 演 - 鳥居留圭
- 名前、階級は不明。項目名はファンブックの記述による[156]。人気キャラクター投票では「サイコロステーキ先輩」[157][158]と呼称される。
- 「そこそこの鬼を倒して安全に出世したい」という考えを持っている。那田蜘蛛山において炭治郎が累と遭遇した際に現れ、累の実力を見誤って手柄を得ようと斬りかかるが、蜘蛛の糸でバラバラに刻まれる[159]。
- 竹内(たけうち)
- 声 - 千葉翔也
- 鬼殺隊士。無限城での最終決戦では、村田や愈史郎と共に行動する。当初は愈史郎を鬼だと知らなかったが後に愈史郎を鬼だと知り、愈史郎が鳴女の視界乗っ取りに出た時には無惨の細胞操作とせめぎ合う愈史郎に協力しようとして、自らを喰う様進言するも愈史郎に一喝される[注釈 9]。地上に戻ってからは家屋で生き埋めになった愈史郎を村田らと共に救出し、村田や愈史郎と共に負傷した柱や隊士達の治療に専念していた。
隊士
- 神崎 アオイ(かんざき あおい[160])
- 声 - 江原裕理
- 演 - 牧浦乙葵
- 鬼殺隊士。蝶屋敷で負傷した隊士らの治療、および訓練の指揮を執るツインテールが特徴の17歳の女性隊員。家事全般が得意で手先も器用。その指導はかなり厳しい。
- 自身も鬼の出現により孤児となり、カナヲより前に蝶屋敷に引き取られた。水の呼吸の使い手[161]で、最終選別にも合格した正規隊員である。しかし、鬼への恐怖心から前線で戦うことができなくなったため、現在は後方支援に回っている。
- 吉原・遊郭編の冒頭で遊廓への潜入任務に女の隊士が必要だと、宇髄により無理やり連れ去られそうになったのを炭治郎に助けられ、その結果炭治郎・善逸・伊之助が女装して遊郭に潜入することになる。遊郭編の任務後、意識不明だった炭治郎が蝶屋敷にて目を覚ました際には号泣していた。
- 後藤(ごとう)
- 声 - 古川慎
- 鬼殺隊事後処理部隊「隠」(カクシ)に所属。23歳。隠部隊専用のマスクで顔を隠している。正規隊員だが戦う才が足りず、事後処理部隊になった。
- 階級は不明だが、那田蜘蛛山編の時点ではカナヲより下で炭治郎より上[注釈 10]。柱合会議の時に炭治郎を起こした時から登場し、吉原・遊郭編でも戦闘終結後に意識不明の炭治郎たちを見つけるなど、そこそこ縁がある。自分よりも年下ながら、剣士として命懸けで戦う炭治郎達を尊敬する。
- 無惨との最終決戦では、地上で無惨が大きくなった時に他の隠らと共に非戦闘員ながら自動車で突っ込み、車に乗っていた他の隠たちの先陣を切った。
- 前田 まさお(まえだ まさお)
- 声 - 島﨑信長
- 「隠」兼鬼殺隊服縫製係。あだ名は「ゲスメガネ」。彼が作る女性用の隊服は露出度が高く、それを問い詰められると長い言い訳を早口で連ねる。女性隊員へのそうした行いが不死川に見つかりこっぴどく絞られて以降、彼を恐れている。
鬼殺隊関係者
育手
- 鱗滝 左近次(うろこだき さこんじ)
- 声 - 大塚芳忠[127][19]
- 演 - 高木トモユキ[20]
- 天狗の面をつけた[注釈 11]鬼殺隊の元水柱[35][128]。前線を引退してからは次代の鬼殺隊員候補を育てる育手を担う。教え子には炭治郎や義勇の他、手鬼に殺された錆󠄀兎や真菰を含めた13人の子供達がいる。
- 「水の呼吸」を用いた剣術を教えている。炭治郎と同じく鼻が利き、彼の真摯過ぎるゆえに非情になれない性格を嗅ぎ分け、当初は彼を弟子とすることに難色を示していた[35]。課題を突破した弟子には「厄除の面」としてその弟子に合わせた狐の面を贈っている[29]。しかし、これが最終試験において手鬼への目印になってしまい、これまでの弟子達は義勇と炭治郎を除き13人全員が彼に殺されてしまっていた[31]。
- 訪れた炭治郎が試練を突破したことで彼を弟子と認め、1年間殺意さえ感じるスパルタ訓練を施す[35][36]。また、炭治郎の訓練期間と最終選別の間、長期の睡眠に入っていた禰󠄀豆子に「人間はお前の家族だ、守るべき命だ」という暗示をかけ続ける。鬼になってしまった禰󠄀豆子が人間の血に対する欲求を抱えながらも人間を守ろうとするのは生来の優しさによるものと家族思いのためだが、左近次がかけ続けた暗示によってその守るべき対象が炭治郎だけではなく一般人全員に拡大した。
- 炭治郎には最終選別の前に、教えた技術を使って大岩を斬る課題を課す[36]。この課題は、これ以上弟子を死なせまいと炭治郎に剣士になるのを諦めさせるために無理を承知で課していた[29]。
- 竈門兄妹の仔細を産屋敷に報告する手紙の中で、禰󠄀豆子が人を襲った時には義勇と共に腹を切って詫びる覚悟であることを表明し禰󠄀豆子の助命を訴えていた[128]。
- 当初の案は面を付けていない普通の老人だったが、担当から「インパクトが無い」と指摘され天狗の面を付けることになった[13]。素顔の設定はあるが、吾峠以外には初代担当の片山しか見たことがないという[13]。
- 桑島 慈悟郎(くわじま じごろう)[165]
- 声 - 千葉繁
- 演 - 星賢太
- 鱗滝と並ぶ元柱の育手。左目の下に大きな傷痕があり、右足は義足となっている老人の男性。かつては雷の呼吸を極めた鳴柱(なりばしら)として活躍していた[165]が、35歳の時に前述の右足の負傷で引退する。その後は桃農場を経営しながら弟子の育成も並行して行っている。アニメのクレジットでは「善逸の師匠」だが、小説版および単行本17巻にて姓名が判明している[165]。
- 修行が遅々として進まず、その過酷さからたびたび逃げ出していた善逸に対して非常に厳しい態度で接し、荒療治とも言える手段にも出ていたが、反面、その才能を誰よりも評価しており、彼を決して見捨てず、一つの技を極め抜くことを教え続けた。己を「師範」と呼ぶよう再三言うが、実際には彼から「じいちゃん」と慕われるのも内心満更ではない様で、善逸から好意を示された際には照れた表情を見せるなど、何だかんだで弟子への愛情は深い。
- 弟子の獪岳が鬼になったことを詫びて切腹する[138]。善逸が獪岳を倒して死にかけた際、三途の川らしき場所で姿を見せ、獪岳と和解できなかった事や柱に上り詰めた姿を見せられなかった事を詫びる善逸を「儂の誇りじゃ」と涙を流して称賛している。
- 煉󠄁獄 槇寿郎(れんごく しんじゅろう)
- 声 - 小山力也
- 演 - 細見大輔[45]
- 杏寿郎・千寿郎兄弟の父親。先代の炎柱。作中で唯一、日の呼吸の存在を知る人間でもある。
- 歴代の炎柱の書から日の呼吸の存在を知り、それに対する無力感から気力を無くしていた所に最愛の妻・瑠火の病死も相まって酒に溺れた生活を送っていた。杏寿郎の訃報には「大した才能もないのに剣士になるから死んだ」、「愚かな息子」と切り捨て、残された千寿郎にはつっけんどんに当たっており、炭治郎に対しても彼が付けていた日輪の耳飾りを見て、日の呼吸の使い手と思い込み、更に辛く当たるが、怒った彼から頭突きを食らって倒れる。その後、突き放してきた自分に恨み言一つ言わず、自分の身体を大切にする様、気遣った杏寿郎の遺言を聞いたことでそれまでの自分の行動を涙ながらに悔い、炭治郎宛の手紙で先述の非礼を詫びた上で本心を明かした。その後は気概を取り戻し、無限城戦では鱗滝・宇髄とともに産屋敷輝利哉を護衛する。最終決戦の後は炭治郎と病室で再会し、杏寿郎の鐔を付けて戦った事に感謝の言葉を述べる。
- 柱時代に幼少の伊黒小芭内を救っている。
- 継国 縁壱(つぎくに よりいち)
- 声 - 井上和彦[注釈 12]
- 「始まりの呼吸の剣士」。日の呼吸の使い手で、戦国時代に現在の鬼殺隊の基盤を作った鬼狩り[注釈 13]。生まれつき額から目元まで炎の様な痣を持ち、「透き通る世界」にも物心付いた段階で入っていた。日輪が描かれた花札風の耳飾りを付けている。日輪刀の刀身の色は漆黒(炭治郎よりもはるかに黒い)で、戦闘の際は赫刀となる。拵は四ツ木瓜型鍔、出鮫式柄、黒鞘。
- 他者の目を眩ませるほどの剣才を持つ一方で、その生涯は苦悩に満ちた不遇なものだった。武家・継国家に双子で生まれるが、当時双子は跡目争いの原因となるため不吉とされ、さらに生まれつき痣があったことから父に気味悪がられ、母の抗議の末に10歳で出家する事を条件に、忌子として兄・巌勝とは待遇に明確に差をつけて育てられた。巌勝からは母の左脇にぴたりとくっついている姿を哀れまれつつ、父の見ていないところでは部屋に訪ねてきた巌勝と遊んだり手作りの笛をもらったりしていた。7歳になるまで一言も話さなかった事から、巌勝や母親からは耳が聞こえないと思われていた。この国で一番強い侍になることを望む巌勝に対して、自分は二番目に強い侍になると語り、巌勝の稽古を見ていたが、巌勝からはその立場と母親をみればすぐにしがみつきに行く姿から無理だと判断されていた。しかし、指南役に戯れに袋竹刀を持たされた際に持ち方と構え方を口頭で軽く伝えられただけで、指南役に4発叩き込み失神させる。兄が危機感を覚えるほどの剣才の発露であったが、縁壱自身は人を打つ感触に耐え難い嫌悪感を覚え、侍になりたいとは言わなくなった。時を経ずして母が身罷り、これを機に7歳で出奔する。母の左脇にしがみついているように見えていたのは病で左半身が不自由になっていた母を支えるためであった[170]。
- 出奔後、家族を流行り病で失ったうたという少女と出会い、山中の家で共に暮らすようになる。十年後にうたを妻に娶るが、うたの出産に備えて産婆を呼ぶために家を空けていた時に鬼にうたとお腹の子を殺される。10日間妻子の亡骸を抱えながら呆然としたところに鬼狩りの剣士と出会ったことをきっかけに鬼狩りとなる。剣士たちに呼吸法を教え、巌勝も合流し順調に成果を挙げる中で、鬼舞辻󠄀無惨と珠世に遭遇する[167]。
- 無惨と出会った瞬間、「私はこの男を倒すために生まれて来たのだ」と悟り、闘いの中で無惨が複数の心臓と脳があることを見て日の呼吸の型を完成させる。かすり傷でも死に至るであろう攻撃を受けずに無惨を追い詰めたが、無惨の奇策により仕留め損なう。無惨討伐に失敗したこと、珠世を見逃したこと、鬼になった兄が裏切りお館様を殺したことなどの責任を追及されて自刃を要求されるも、新たな当主となったばかりのお館様によって要求は止められ、縁壱が鬼殺隊から追放されることで場を収めた[168]。
- うたと共に暮らしたあばら家に立ち寄った際、新たに住んでいた竈門炭吉と出産間近の妻・すやこを鬼から救ったことで夫妻と友人となる[169]。自らの人生を炭吉に語り、自分の失敗を責め続ける心情を吐露するも、二人の娘であるすみれが抱き上げられた際に無邪気な笑顔を見せた事で見失いかけていた自分の守りたかったものを思い出し、涙する。餞別として日の呼吸の型を炭吉らに見せ、別れ際に耳飾りを渡した[171]。痣の代償で早死にする事すらなく、60年後に老いた身で黒死牟(兄・巌勝)と再会、彼の変わり果てた姿に涙を見せるが全く衰えぬ剣技で死を覚悟させるも、寿命で力尽きる[172]。
- 高い実力を持ちながらも非常に謙虚で、剣技を伝える才ある者がいないと嘆く兄に対し、次世代がすぐに現れるだろうと前向きに回答している[173]。
- 母親に似て争いを好まないおっとりした性格であり、他人が幸せそうにしていると嬉しくなる素直で素朴な人柄。うたは縁壱の感情を表情以外から読み取ることができた。生涯でうただけを愛し、死別後も独身を貫いたため直系の子孫はいない[174]。兄からもらった笛を、うたの着物から作った袋に収めて持ち歩いていた。
- 技一覧
- 日の呼吸
- 始まりの呼吸法。技の名前は太陽や炎にまつわる物となっている他、戦国時代においては唯一、鬼の再生能力を阻害する赫刀を発現させていた。炭治郎のヒノカミ神楽(ヒノカミかぐら)の源となった型。
- 拾参ノ型
- 縁壱が無惨戦で完成させた最強の技。縁壱は一瞬にも満たない速度で拾参ノ型を繰り出し、無惨を死の寸前まで追い詰めた。
- 透き通る世界
- 相手の体内が透けて見え、筋肉や骨格の動きから次の動作を予測できる技術。縁壱は物心付いた段階で既に会得していた。
刀鍛冶の里
隠れ里に暮らす鬼殺隊の刀鍛冶達。全員がひょっとこ面を被る。
劇中では刀匠のみ登場しているが、日輪刀が刀鍛冶の里にある時点で完成されているため、里には研師、鞘師、鍔工師、金工師もいると見られる。[注釈 14]
- 鋼鐵塚 蛍(はがねづか ほたる)
- 声 - 浪川大輔[127][19]
- 演 - 佐藤祐吾(1作目、2作目〈声〉)、奥田夢叶(2作目)
- 鬼殺隊の刀鍛冶。笠に幾つもの風鈴を下げたひょっとこ面の男。素顔は精悍で整っているが、後述の性格が災いして独身。37歳[175]。
- 落ち着きが無い上に人の話を聞かずに一方的に喋るなど、自己中心的で非常に癇癪持ちな性格[175]。自分の打った刀に極めて強い愛情を持ち、炭治郎が激戦で刀を破損するたびに刃物を持って追い回す[62][176]。技能は確かだがこれらの性格が災いし、剣士から嫌われて担当から外される事が多いという。
- みたらし団子が好物で、差し出されると機嫌が治まり、両脇をくすぐられると大人しくなる。
- 幼少期から癖が強過ぎて両親がノイローゼになってしまい、鉄珍に預けられ育てられた。蛍という名は鉄珍による命名で、「可愛すぎる」と本人は嘆いている。
- その後、刀鍛冶の里編では前述の出来事からへそを曲げ、炭治郎が遊郭での戦いによって意識を失ってる間に新たな刀では無くて呪いの手紙を炭治郎に送っていて、炭治郎が直談判するために里を訪れた時は、癇癪を起こして行方不明になっていた。しかし、炭治郎が無一郎に説いた刀鍛冶の大切さを聞き、考えをあらためる。縁壱零式に収納されていた刀を研ぎ直す際には、戦争状態の周囲や自身の身体を傷つけられていても、意に介さないほど、心身を集中させていた。
- 鉄穴森 鋼蔵(かなもり こうぞう)
- 声 - 竹本英史
- 鬼殺隊の刀鍛冶[62]。26歳。
- 普段は落ち着きのある穏やかな性格だが、刀を傷つけられると語気がかなり荒くなる[62]。鋼鐡塚の数少ない理解者であり、炭治郎に対して彼の心境を代弁する。鉛(えん)という名の妻がおり、仲が良過ぎて顔立ちが似て来たほどのおしどり夫婦。
- 担当の剣士は嘴平伊之助と時透無一郎。両名とも別の刀鍛冶が打った日輪刀を彼が引き継いで整備する事になった。破損した伊之助の二刀を修復するも、伊之助に譲渡した直後に伊之助が石を使って自分で刀を刃こぼれさせるという暴挙をされて激怒する[62]。
- 小鉄(こてつ)
- 声 - 村瀬歩
- 刀鍛冶の里の子供。戦闘用絡繰人形「縁壱零式」を作った絡繰技師の子孫。
- 自分の才能の限界を感じ、技師を諦めようとしようとしたが、炭治郎に激励を受け、縁壱零式で特訓をさせる。やると決めたらとことん追い詰めるなど、実は頑固でかなりの毒舌家であり、零式を用いた特訓の際も、人間の肉体の限界が分からないがために炭治郎が課題を突破しなければ、水も食事も与えないというスパルタな訓練を課した。
- 鉄地河原 鉄珍(てっちかわはら てっちん)
- 声 - 屋良有作
- 刀鍛冶の里長。小柄で言動が軽い好々爺で鋼鐵塚蛍の名付け親にして育ての親。
- 担当の剣士は甘露寺蜜璃と胡蝶しのぶで、彼女らの特性を最大限に活かす特殊な刀を鍛造した。
- 刀鍛冶の技術は里の中で最も優れており、刀を折ったことを反省する炭治郎に対し「すぐ折れるようなナマクラを作る方(鋼鐵塚)が悪い」と一蹴するなど高いプロ意識を持つ。
- 伊黒小芭内の刀を担当する願鉄(がんてつ)という息子がいる[177]。
- 縁壱零式(よりいちぜろしき)
- 剣技訓練用のからくり人形。名前の通り継国縁壱がモデル。両耳には日輪の飾りがついている。かつて実在した剣士をモデルとしており、その剣士の動きをからくりで再現するため、六腕で六刀を持つという異様な造形をしている。経年劣化が激しく、ボロボロであった。炭治郎の修行で破壊されるが、機体内には戦国時代の日輪刀が納められていたことがわかり、鋼鐵塚によって研ぎ直され、炭治郎の刀となる。
- 鉄井戸(てついど)
- 声 - 斧アツシ
- 時透無一郎の前任の刀鍛冶。故人。記憶障害となっていた無一郎を最期まで気にかけており、鉄穴森に遺言を託していた[178]。
蝶屋敷
- 寺内 きよ(てらうち きよ)、中原 すみ(なかはら すみ)、高田 なほ(たかだ なほ)
- 声 - 山下七海(きよ)、真野あゆみ(すみ)、桑原由気(なほ)
- 演 - 本間汐莉(きよ)、髙原華乃(すみ)、遥りさ(なほ)
- 蝶屋敷で働く少女達。三人共顔はデフォルメされがちである。厳密には彼女らは隊員ではなく看護師、もしくは救護要員に近い立場であり、炭治郎達の治療・訓練を補佐している。早々にセクハラ発言が広まった善逸や乱暴な伊之助をよそに、誠実な炭治郎にはよく懐いており、「全集中・常中」の会得にも献身的に協力する。
- 三人とも鬼の出現により孤児になり、カナエとしのぶにより蝶屋敷に引き取られている。
- しのぶの継子達
- カナヲより前にしのぶが継子として指導していた鬼殺隊士の少女達。全員任務中に鬼に殺され殉職している。
- 作中に登場しているのは3人の少女で、しのぶやカナヲと同じ蝶の髪飾りを付けていた。
動物
- 鎹鴉(かすがいがらす)
- 声 - 高木渉、檜山修之
- 主に鬼殺隊本部と、鬼殺隊員との連絡用に使われる鴉。次の任務や現場の方角、隊士の戦果・生死等の情報を伝え、鬼との戦闘において無くてはならない重要な存在。種類はほぼ全てが「ハシブトガラス」であり、「ハシボソガラス」は極めて少ない。
- 各隊員に専任の鴉がついているが、善逸だけが何故か雀である。伝令を人語で復唱するだけでなく、自意識で会話ができるほど知能が高い[注釈 15]。また、外見上では一部を除いて区別できないが、それぞれに個性があり、支給された隊員に似ているものから正反対のタイプまで様々。基本的に男性隊士には雄の鴉が、女性隊士には雌の鴉が充てられるが、時透無一郎のように例外もある。
- 鬼殺隊を脱退(殉職又は退職)した場合、鎹鴉の使用権も解除されるため、鱗滝は炭治郎が最終選別で生き残ったことは炭治郎が自身の元に生還するまで知らずにいた[注釈 16]。だが、煉獄家では杏寿郎の死後も千寿郎が炭治郎とのやりとりのため鎹鴉を飛ばしていたことから、条件によっては使用契約は継続されるものと見られる。
- 天王寺 松衛門(てんのうじ まつえもん)
- 声 - 山﨑たくみ[127][19]
- 炭治郎についている鎹鴉。性別は雄。名前はアニメの次回予告より判明[179]。鎹鴉の中では珍しく、名字まで付いている。優秀だが不遜な性格で口数も多く、任務と関係ないことまで喋りだす[180]事がある。
- 無限城の後は、無一郎の死のショックから痩せ細っていった銀子を慰めたことをきっかけに、のちに夫婦となる。
- うこぎ / チュン太郎(ちゅんたろう)[49]
- 声 - 石見舞菜香
- 善逸についている鎹雀(かすがいすずめ)。性別は雄。本名の由来がうこぎご飯が大好物だからという理由がアニメ第15話の次回予告にて判明[181]。一人称は「僕」(雀語)。
- 人の言葉は理解しているが、それを発声できないため当然伝令はまるで伝わらない(その為、できる仕事は現場の案内や手紙の運搬が精一杯。)が、匂いを嗅ぐだけで感情を察知できる炭治郎とは意志疎通が可能である[48]。機械的な鎹鴉に比べてかなり感情豊であり、善逸を叱咤しつつも鼓舞する場面も多い。[注釈 17][注釈 18][注釈 19]
- 家族を鬼に殺されており、少しでも役に立ちたいという思いから伝令役を志願している。他の鴉からは可愛がられている。
- 銀子(ぎんこ)
- 声 - 釘宮理恵
- 時透無一郎についている鎹鴉。性別は雌。睫毛が長いのが特徴であり、作中で見られる唯一のハシボソガラスである。
- 無一郎を溺愛している。天王寺松衛門を初めとした他の鎹鴉たちとは仲が悪い。銀子が嫉妬するので無一郎は動物を飼えないでいる。
- 無限城での最終決戦後は、無一郎が死んだことのショックから憔悴し痩せ細っていったが、炭治郎の鎹鴉である松衛門が献身的に慰めていったことで回復し、のちに夫婦となった。
- 寛三郎(かんざぶろう)
- 冨岡義勇についている鎹鴉。性別は雄。
- 見た目には解りづらいが、結構な年寄りである。それ故に伝令を聞き間違えたり、伝令が無いにも関わらず戦闘中に現れたりしてしまい、義勇を困らせている。
- どんぐり丸
- 嘴平伊之助についている鎹鴉。性別は雄。
- 伊之助に食料と認識されており、姿を見せる度に食われそうになる為、身を隠すのがかなり上手くなった[182]。
- 五十鈴(いすず)
- 栗花落カナヲについている鎹鴉。性別は雌。
- 感情表現に乏しいカナヲの事を密かに心配している。
- 榛(はしばみ)
- 声 - 中尾隆聖
- 不死川玄弥につく鎹鴉。性別は雄。
- 支給された際に「どうでもいい!」と追い払われたらしい。松衛門と仲が悪い。
- 艶(えん)
- 胡蝶しのぶについている鎹鴉。性別は雌。
- 炭治郎と煉獄杏寿郎を繋ぐ際に伝令役になった。
- 要(かなめ)
- 声 - 千葉進歩
- 煉獄杏寿郎についている鎹鴉。性別は雄。
- 彼の事は「杏寿郎様」と呼んで慕っており、彼が死んだ際は涙を流した他(劇場版において)、亡き主の意を汲み、静かに煉獄家の道を示した。
- 虹丸(にじまる)
- 宇髄天元についている鎹鴉。性別は雄。
- 宇髄に似て派手好き(元からなのかは不明)で宝石などで着飾っており、鴉界では洒落者で通っている。
- 麗(うらら)
- 声 - 堀江由衣
- 甘露寺蜜璃についている鎹鴉。性別は雌で、頭のハートが特徴的。表情からも見て取れる、内気な性格をしている。
- 蜜璃とお茶をする事が多いことから甘党になったという噂。
- 夕庵(ゆうあん)
- 伊黒小芭内についている鎹鴉。性別は雄。
- 時透無一郎が刀身を赫くした様子を、小芭内に伝えている。
- 爽藾(そうらい)
- 声 - 堀内賢雄
- 不死川実弥についている鎹鴉。性別は雄。
- 元からなのか実弥に似たのかは不明だが、強面をしている。鬼舞辻の産屋敷邸襲撃を迅速に伝えた。
- 絶佳(ぜっか)
- 悲鳴嶼行冥についている鎹鴉。性別は雄。
- 無限城内では絶えず変化する戦況を、逐一悲鳴嶼に伝えていた。
- 産屋敷耀哉の鴉
- 声 - 速水奨
- マフラーのようなものを巻いており、伝言を一言一句正確に伝える。また当主付き故か、口調が紳士的かつ一人称が「我輩」など、他の鴉達よりも人語が流暢である。
- 鏑丸(かぶらまる)
- 伊黒小芭内が幼少期に、一族によって幽閉されていた牢獄に迷い込んできた白蛇[112]。以後、相棒として共に鬼と闘ってきた。
- いつも小芭内のほとんど見えない右目をカバーする様に右側から顔を出している。とても賢く小芭内とは息ぴったり。
- 小芭内が蜜璃を好きになった際には何故かパニックになり、小芭内を噛んだらしい。
- 最終決戦で小芭内が亡くなったあとは実弥を通して、同じく視力を落としたカナヲへと託されている[113][114]。
- ムキムキねずみ
- 声 - 木村昴
- 宇髄天元が使役するネズミ。名前通りに筋肉がムキムキ。
- 特別な訓練を受けた「忍獣」であり、隊士の刀を運ぶ役目を担っている[183]。
- なお、ネズミがムキムキネズミになるには筋力に加えて自分の筋肉に自惚れられるナルシストな部分が必要らしい。
親族関係者
- 竈門 炭十郎(かまど たんじゅうろう)
- 声 - 三木眞一郎
- 演 - 廣瀬智紀
- 炭治郎と禰󠄀豆子の父。病弱で長く床に臥せっており、物語開始前に死去している[25]。竈門家は代々炭焼きの家系で、日輪の耳飾りとヒノカミ神楽を伝承している[184]。また、伝承者には才能の顕れとして生まれつき痣があったという。竈門家の跡継ぎの男子は顔もよく似ている。
- 真冬の時期(死去の数日前)に竈門家の近くに現れた巨大な人喰い熊に対して、警戒の鈴が鳴る前から近づく気配に気付いたり、斧を武器に圧倒的な力で首をはねて倒した強者である。
- また、神楽の呼吸を使うと体に大きな負担が掛かった炭治郎に対し、晩年のころには「ここ数年、神楽が辛いと思った事は無い」と発言するなど、炭治郎よりもヒノカミ神楽の適性が高かった事が示唆されている。
- 竈門 葵枝(かまど きえ)、竹雄(たけお)、花子(はなこ)、茂(しげる)、六太(ろくた)
- 声 - 桑島法子(葵枝)、大地葉(竹雄)、小原好美(花子)、本渡楓(茂)、古賀葵[185](六太)
- 演 - 舞羽美海(葵枝)、星璃(竹雄)、前川ゆう(茂)、久家心(花子)
- 炭治郎と禰󠄀豆子の家族。順番に、母・次男・次女・三男・四男。炭を売って生計を立てていた[25]。
- 炭治郎が留守の間に無惨から襲撃を受けて殺害され、炭治郎と禰󠄀豆子によって埋葬された。
- 亡き後も炭治郎の元に幻として現れ、炭治郎を励ましたり、彼や禰󠄀豆子に迫る危険を知らせている。
- 竈門 炭吉(かまど すみよし)
- 声 - 野島裕史
- 戦国時代の炭治郎の先祖。かつて縁壱とうたが住んでいたあばら屋に妻・すやこと共に住み着いていたが、鬼に襲われた所を縁壱に助けられた事が切っ掛けで彼と親しくなる。2年後、第二子が産まれた頃に再び尋ねて来た彼と再会。
- 自身の生い立ちを語り、自分の失敗を責め続ける縁壱に深く同情するも、掛ける言葉も見つける事ができなかったが、日の呼吸の型の披露と自身の耳飾りを餞別に自分達の下から去ろうとする縁壱に対し、日の呼吸も彼の耳飾りも後世に伝えることを約束し、「貴方は価値の無い人なんかじゃない」と縁壱に激励を送る。
- この縁は炭治郎の血の記憶に刻まれている。
- 竈門 すやこ(かまど すやこ)
- 声 - 福圓美里
- 炭吉の妻。すみれを身ごもった身重のところを鬼に襲われたが、夫・炭吉共々、縁壱に救われる。朗らかな性格。
- 居候していた縁壱に対し、日の呼吸の型を見せて欲しいと頼み込み、夫と共にその美しさを目に焼き付ける。
- 竈門 すみれ(かまど すみれ)
- 炭吉とすやこの娘。縁壱に助けられた後に誕生した。
- 再び竈門家を訪れた縁壱に対して、抱っこを乞い、彼に抱き上げられて無邪気な笑顔を見せ、縁壱の心を救う切っ掛けを作る。
- 煉󠄁獄 瑠火(れんごく るか)
- 声 - 豊口めぐみ
- 煉󠄁獄槇寿郎の妻で杏寿郎・千寿郎兄弟の母親。故人。聡明かつ芯の強い女性。
- 病で床に臥せって死期が近い事を悟りながらも「強く生まれた者の責務」を杏寿郎に説き、彼の人生観に多大な影響を与えた。
- 煉󠄁獄 千寿郎(れんごく せんじゅろう)
- 声 - 榎木淳弥
- 演 - 下川恭平[45]
- 杏寿郎の弟。父や兄と顔が似ているが、八の字眉毛をしている。性格は穏やかで礼儀正しいが、やや気弱で控えめでもある。
- 本来なら炎柱の継子となる立場であったが、剣才に恵まれなかった事から剣士の道を諦め[注釈 20]、自分なりのやり方で人の役に立てる道を探す決意を固めた。
- 兄の最期とその遺言を語った炭治郎に、彼の日輪刀の鍔を贈る。その後も炭治郎と手紙でやり取りをしている。
- 須磨(すま)
- 声 - 東山奈央[187]
- 演 - 西葉瑞希[188]
- 天元の3人の嫁の一人。19歳。気弱で泣き虫のくノ一。勝気なまきをとは天元を巡って喧嘩をする。
- 遊郭に巣食う鬼を探るため、「ときと屋」に遊女(のちにに花魁に出世。)として潜入していたが堕姫に見つかり、血鬼術の帯に封印されてしまう。地下の食糧庫に幽閉されていたが、伊之助によって救出される。
- ファンブック第2弾によると実は本来天元に嫁ぐのは須磨の妹だったが、「どうしても自分が行きたい!」と須磨が泣きながら襖を突き破ってごねたので須磨になった。男性・女性どちらも好きらしく、最終決戦後炭治郎のお見舞いに来た筈なのに、炭治郎そっちのけで禰󠄀豆子に抱きついていたのでその様子がうかがえる。
- まきを
- 声 - 石上静香[187]
- 演 - 倉持聖菜[188]
- 天元の3人の嫁の一人で、天元とは元々親戚同士でもあった。20歳。気が強く短気で姉御肌のくノ一。気弱な須磨と天元を巡っては張り合う。
- 遊郭に巣食う鬼を探るため、「荻元屋」に遊女として潜入していたが堕姫に見つかり、血鬼術の帯に封印されてしまう。地下の食糧庫に幽閉されていたが、伊之助によって救出される。
- 雛鶴(ひなつる)
- 声 - 種﨑敦美[187]
- 演 - 蛭薙ありさ[188]
- 天元の3人の嫁の一人。21歳。左目の下に泣きぼくろがある。忍の里では宇髄家に次ぐ序列の家の娘。気が強そうな容姿とは裏腹に真面目で優しい性格のくノ一で、よく喧嘩をする須磨とまきをの仲裁役になっている。
- 遊郭に巣食う鬼を探るため、「京極屋」に遊女として潜入。蕨姫花魁が鬼だと気づくも、向こうからも怪しまれたため身動きが取れずにいた。服毒して病に罹ったふりをして京極屋を出ようとするも、血鬼術の帯を仕込まれる。救出に来た天元から薬をもらって回復し、情報を伝える。妓夫太郎との戦闘では藤の毒を塗ったクナイでサポートを行った。
- 時透 有一郎(ときとう ゆういちろう)
- 声 - 河西健吾[189]
- 時透無一郎の双子の兄。容姿はほぼ瓜二つだが、無一郎に比べると目つきが鋭く、吊り眉。一人称は「俺」であり、無一郎が「記憶の無い時の僕は兄に似ていた気がする」と回想している通り、現実主義的で辛辣な言動をする人物だった。享年11歳。
- 自分の再三の静止を聞かなかった為に、風邪を拗らせて肺炎で死んだ母や、彼女のために悪天候の中薬草を採りに行き、崖から落ちて死んだ父を「馬鹿の極み」と酷評していた。そんな態度を咎める無一郎も「無一郎の無は無能の無、無意味の無」と揶揄したり、訪ねてきたあまねにも非常に攻撃的な対応をして追い返していた。兄弟仲は険悪で日常的に喧嘩ばかりしていたが、本来は家族を思いやる優しい少年であり、あまねを邪険に扱っていたのも残された弟を失いたくないという想いからのものだった。
- 鬼の襲撃を受け、無一郎を庇った際、左腕を切り落とされる重傷を負い、最期は無一郎に自身の本心と「無一郎の無は無限の無」である事を告げ、彼の無事を祈りながら息絶えた。
- 不死川 恭梧(しなずがわ きょうご)、志津(しづ)、寿美(すみ)、貞子(ていこ)、こと、弘(ひろし)、就也(しゅうや)
- 声 - 柚木涼香(志津)、和氣あず未(貞子)、前田佳織里(寿美)、松岡美里(就也)、河瀬茉希(弘)、田中あいみ(こと)
- 不死川実弥・玄弥の家族。順番に父・母・長女・次女・三男・四男・五男。
- 父親は恨みを持つ者に、弟妹達は鬼となった母親に、母親は実弥によってそれぞれ殺害された。生前の家族仲は、暴力的だった父親を除いて極めて良好だった。
- 無惨戦後に生死の境を彷徨っていた実弥は、先に逝った玄弥が弟妹達と再会した様子を遠巻きに見ていたところへ、母・志津と再会。正気に戻り、我が子を手にかけた事を悔やむ母と共に地獄へ行こうとするが、そこに現れた父・恭梧に、自分の強靭な肉体を遺伝したお陰でまだ死んでいないことを聞かされると共に母と無理やり引き離され、実弥は現世に追い返された。
- 嘴平 琴葉(はしびら ことは)
- 声 - 能登麻美子[注釈 21]
- 嘴平伊之助の実母[191]。伊之助と容姿が似ている。伊之助に対して指切りの歌を歌っていた。童磨曰く、頭は鈍いが、勘は鋭い[191]。
- 夫と姑から暴力を受けていた(そのせいで片目を失明)が、夫が生後間もない伊之助にも暴力を振るおうとした事を機に家を飛び出し、伊之助を連れて童磨を教祖とする「万世極楽教」に入門する[191]。
- 入門当初、童磨から捕食の対象とされていなかったが、彼が信者を喰らっている現場を目撃してしまった事で抹殺対象となる[191]。童磨に追われる中、伊之助を連れて逃亡を図るも最終的に伊之助を守るために彼を崖から投げ捨て、自身は童磨に喰われる[191]。
鬼
十二鬼月 / 那田蜘蛛山の鬼一家 / 珠世一派 / その他の鬼
- 鬼舞辻󠄀 無惨(きぶつじ むざん)
- 声 - 関俊彦[192][193]
- 演 - 佐々木喜英[20]
- 本作の悪役で、鬼殺隊の宿敵。千年以上前に生まれた最初の鬼。鬼達の絶対的支配者で、自身の血を人間に与え大量の鬼を作り出した。炭治郎の家族を殺し、禰󠄀豆子を鬼に変えた仇である。
- 鬼達を血に仕込んだ呪いで支配し、「あの方」と呼ばれ恐れられている。外見や攻撃は自由自在で、不死身の鬼を殺すことができる。性格は冷酷非情かつ支配的で、自らの意志に沿わない者は決して許さず、忠実に従っていた下弦の鬼達を些細なことで何ら躊躇なく惨殺したり、報告に来た猗窩座に理不尽な叱責を与えるなどしている。珠世からはその人物像を「いつも何かに怯えている臆病者」と皮肉られている。癇癪で暴力を振るったり、自分を棚に上げた言動をすることも多い。
- その正体は平安時代の貴族として生まれた産屋敷家の先祖であった。身体が弱く二十歳までに死ぬと言われていたため、医者が回復を願って新薬を処方するも、病状がよくならないことに癇癪を起こして医者を殺害する。しかし皮肉にもその直後に薬の効果が出始め、強靭な肉体を持ったが日光の下に出られなくなった。こうして人の血肉を欲する最初の人喰い鬼となる。
- その目的は、日光を克服して完全な不老不死となることであり、そのために2つのプラン「太陽を克服した鬼を産み出して吸収する」「(自分を鬼にした新薬の原材料たる)青い彼岸花を探す」を進める。鬼を作り続けるのはあくまで自分が利用するためであり、本音では上弦をも含めた他の鬼たちを「増やしたくもない同類」と称している[194]。
- 神出鬼没・正体不明で、柱ですら接触した者はいなかったが、浅草にて炭治郎が匂いを辿り遭遇し、人間社会に溶け込んでいることが判明。いくつかの容姿・身分を使い分け、渡り歩いている。妻の麗(れい / 声 - 皆口裕子)と娘(声 - 白石晴香)がいる貿易会社の実業家「月彦(つきひこ)」や、資産家の養子の子供「俊國(としくに)」、人を使った青い彼岸花の捜索時に使う芸妓の女性の姿などの、複数の姿を使い分けている。日光の下を出歩けないため、病気などと理由をつけて偽装している。
- 「日輪の耳飾りをした剣士」こと継国縁壱と深い因縁を持つ。同じ耳飾りをした剣士の炭治郎、支配から外れた珠世と禰󠄀豆子の3人を特に警戒し、抹殺対象とする。
- 目に見える人型の頸部がそのまま急所ではなく、たとえ頭部ごと粉砕しても再生し、体内には脳が5つ、心臓が7つのスペアを複数備えしかも位置が移動しており狙えない。戦闘時には、全身に複数の口と牙を備えた異形の姿に変貌し、体当たりがそのまま捕食攻撃となる。さらに無数の触腕を高速で振り回して周囲の敵を切り裂く。その強さは柱5人を含む9人を同時に相手にして押すほどである。それでも縁壱には全く歯が立たず、再戦を目指さず、縁壱の寿命まで逃げ隠れた後、黒死牟と共に日の呼吸の関係者を皆殺しにした[195][196]。
- 刀鍛冶の里編の終盤では「俊國」の姿だったが、炭治郎に頸を切られる間際の半天狗の視界を通して「太陽を克服した鬼(禰󠄀豆子)」が現れたことを知って狂喜し、本来の姿に戻った上で潜伏先の家の住人たちを惨殺して無限城に戻る。その後は禰󠄀豆子を"抹殺対象"から"捕食対象"に変更して彼女を喰らうことで「完全な存在」となるプランを計画し、半天狗の後釜として鳴女を「上弦の肆」に据えて禰󠄀豆子と鬼殺隊士たちの所在を探らせる。そして産屋敷邸に向かい、初めて耀哉と対峙するが、耀哉の自爆、珠世の人間化の薬、悲鳴嶼の頚への渾身の一撃を受け、無限城に鬼殺隊を落とした後に肉の繭で回復を待ち復活。髪は白く染まり、体の大半が大量の口がついた赤黒いものに覆われた異形の姿へと変貌を遂げ、自らの手で鬼殺隊を殲滅する事を宣言する。
- 鬼殺隊との激しい死闘の末、ついに朝日を浴び倒される。滅びる寸前、「想いは不滅であり永遠である」という耀哉の言葉を身勝手に曲解し、感動し落涙したあげく、炭治郎に自分の血と力を注ぎ込んで「鬼の王」に変え、鬼狩りを滅ぼすという自分の想いを託す。しかし禰󠄀豆子や鬼殺隊の尽力で炭治郎が人間に戻りかけたため引き留めようとするも失敗し、無惨自身は地獄の最下層である阿鼻地獄に堕ちることとなる。
- 技一覧
- 呪い(のろい)
- 人間を鬼化させる血液にあらかじめ仕込まれている能力。
- 本人の前であれば呪いは発動しないが、代わりに無惨に対して思考を完全に読まれてしまう。距離が開けば鮮明な読心はできなくなるが、位置は把握される。
- 鬼は無惨に関する情報を口にしようとするだけで身体を破壊される。特に下弦以下の鬼は「鬼舞辻󠄀無惨」の名を口にするだけで呪いが発動する。
- 黒血枳棘(こっけつききょく)
- 無惨の血鬼術。血を茨状に伸ばして攻撃する技。
- 自爆
- 撤退用の技。追い詰められた時に全身を爆裂させ、全方位に逃げる技。戦国時代において分散した際の肉片の総数は1800程度で、内300も残れば、寄り集まると頭ほどの大きさになるため、再結合・細胞分裂して復活できる。
- 口
- 場所を問わず肉体を変化させ、牙口を作り出す技。覚醒直後にはこれを使い、鬼殺隊士を攻撃と同時に捕食して養分にしていた。
- 管
- 両腕を変化させた肉塊の如き極太の管2本、背中から伸びる先端に骨の様な刃の着いた血管状の細い9本の管、合計11本の管を武器とする。振るう管はリーチが非常に長い上に柱ですら回避が困難なほどの高速で振るわれ、周囲の建造物をズタズタに引き裂くほどの威力を持つ。無論直撃すれば即死級の威力であるが、この管に掠っただけでも傷口から無惨の血液を注入され、細胞を破壊されて死に至る。無惨の意思で自在に生やせるので不意打ちで生やしたり増やしたりできる。
- 風の渦
- 全身に生じた口による吸息により風の渦を生じさせ攻撃する。
- 空気弾
- 吸息の後に、その息を高圧で吐き出して攻撃する。
- 衝撃波
- 身体を斜めに横断する形の巨大な口を開き、稲妻のような衝撃波を放つ。直撃を受ければダメージだけでなく神経の動きを狂わされ、呼吸を維持できなくなる。大技。
- 肉の鎧
- 鬼殺隊の限界を超えた追撃と、ついに射した暁光の前に曝した最後の姿。全身の肉を分厚く盛り上がらせ、巨大な赤子の姿に変化する。「醜く」「力任せに暴れるだけの」「何一つ成長していない」無惨の精神そのものの姿といえる。動きこそ鈍重になってしまうものの、その厚さをもって日輪刀を含むあらゆる攻撃に耐えることができる。
十二鬼月
上弦
- 黒死牟(こくしぼう)
- 声 - 置鮎龍太郎
- 上弦の壱。顔面に三対六つの眼を持つ異形の鬼。侍の出で立ちをしており、痣が左の額と右首筋から右顎にかけて浮かび上がっている[197]。継国縁壱の双子の兄にして、時透無一郎の先祖[106]。ファンブックによると、戦国時代の武家の人間だった名残で常に周りの動向に目を光らせている[198]他、会話の間合いが長く丁寧に発声して話すため、会話するのに忍耐が必要になるらしい。
- 月の呼吸の剣士。また、筋肉の動きを視覚として修得している。
- 人間の時の名は継国巌勝(つぎくに みちかつ)[106]。戦国時代の武家・継国家に弟の縁壱と双子として生まれる。生い立ちは継国縁壱と重複するためそちらを参照。母が病死した事を機に出奔した縁壱を見送った後、実は縁壱は母の左半身を支えていたと知り、嫉妬と憎悪を抱く[170]。継国の家督を継承し、妻子を持ったが、野営していたところを鬼に襲われ、鬼狩りになっていた縁壱に救われる。再会した弟の強さと剣技を欲して、地位も家族も捨てて鬼狩りとなる。入隊後は独自の月の呼吸を修得し痣を発現させるが、痣により己の余命がほとんど残っていないことを知る。その後無惨と出会い、技を極めるために鬼となる。60年後、老いた縁壱に再会し、力量差に死を悟るも、縁壱が寿命死してしまう。縁壱の遺体から笛を回収し、最期まで持っていた。
- 無限城では、無一郎と玄弥を容易く倒し、実弥も追い詰めるが、増援として現れた鬼殺隊最強の柱たる悲鳴嶼と交戦、痣者となった実弥・悲鳴嶼を相手になお優位であったが、無一郎の赫刀と玄弥の血鬼術に力を削がれ、斬首される[173]。斬首すら克服して異形の姿(鬼を超越しかけた姿)で再生するも、実弥の刀身に映る己の姿を見て侍とはほど遠い異形になったことに動揺した隙に、剣士たちの総攻撃を浴びてようやく消滅した[199]。最期は縁壱になりたかったと気づき、己の存在理由を問いながら塵となった[200]。
- 虛哭神去(きょこくかむさり)
- 黒死牟の持つ刀。刀身には無数の眼がついている。鬼の血肉の産物であり、折れてもすぐに再生する。また、刀身が枝分かれし伸縮も自在。
- 技一覧
- 月の呼吸(つきのこきゅう)
- 血鬼術との合わせ技。刀身のみならず回転する月の斬撃そのものが切断力を持つため、本筋を回避しても切られる。
- 壱ノ型 闇月・宵の宮(やみづき・よいのみや)
- 抜刀して横薙ぎに一閃する技。この単純な一撃でさえ、異次元の攻撃速度と三日月状の斬撃が合わさり回避困難な一撃と化している。
- 弐ノ型 珠華ノ弄月(しゅかのろうげつ)
- 切り上げる様にして連続で正面に三連の斬撃を放ち、三日月状の斬撃で広範囲の対象を取り囲む。
- 参ノ型 厭忌月・銷り(えんきづき・つがり)
- 大振り且つ横薙ぎの形の異なる斬撃を三日月状の斬撃を纏わせて二連で放つ。
- 伍ノ型 月魄災渦(げっぱくさいか)
- 刀を振らずに無数の斬撃を広範囲に出現させる。この技の存在から、鍔迫り合いなどで太刀筋を封じることは不可能。
- 陸ノ型 常夜孤月・無間(とこよこげつ・むけん)
- 縦方向の一振りで広範囲かつ縦横無尽に無数の斬撃を放つ絶技。一瞬の内に全方向に放たれるこの斬撃を見切る事はおろか間合いの外に出る事すら困難である。
- 漆ノ型 厄鏡・月映え(やっきょう・つきばえ)
- 刀を斜めに一閃し複数の方向に地を這う斬撃を放つ。更に、地を這う斬撃の合間を埋める様に三日月状のうねる斬撃が伴っている。
- 捌ノ型 月龍輪尾(げつりゅうりんび)
- 強烈な力で素早く繰り出す横薙ぎの一閃だが、壱ノ型の数倍以上に範囲が拡大している。
- 玖ノ型 降り月・連面(くだりづき・れんめん)
- 刀を背中から前方へ振るい、対象に降り注ぐような軌道の複雑かつ無数の斬撃を放つ。
- 拾ノ型 穿面斬・蘿月(せんめんざん・らげつ)
- 楕円形の回転鋸の様な三日月状の斬撃を横に二連、並べて地面から放つ。
- 拾肆ノ型 兇変・天満繊月(きょうへん・てんまんせんげつ)
- 折り重なった渦状の斬撃を繰り出す。広範囲に渡って相手に攻撃を加える事が可能だが、その分隙間が生じる弱点もある。
- 拾陸ノ型 月虹・片割れ月(げっこう・かたわれづき)
- 複数の相手を的確に狙ったうえで、上から地面に向かい三日月状の斬撃を縦に突き刺す様な凄まじい破壊力の斬撃を複数放つ。
- 透き通る世界
- 相手の体内が透けて見え、筋肉や骨格の動きから次の動作を予測する技術。
- 童磨(どうま)
- 声 - 宮野真守[注釈 22]
- 上弦の弐。白橡色の頭から血を被った様な文様の長髪に、洋風に改造した着物を着る青年の鬼。生まれつき虹色の瞳を持つ。万世極楽教の教祖。姿は人間時代と変わらず、人間としての表の肩書で活動している。
- 飄々としており、常に笑みを絶やさず鬼狩りにも親しげに接する飄々とした陽気な人物。他人の痛みや感情に無頓着で無意識に相手の感情を逆撫ですることが多く、鬼の中では浮いているが、本人は皆と仲良しだと思っている[198]。無惨に心酔し、先輩の上弦の鬼たちを「〇〇殿」と呼ぶ。
- 喜怒哀楽は表面上だけで、その真の人物像は非常に無機質で虚無的な性格であり、自身の肉体の損傷すら気にも留めないなど、現代でいうサイコパスである。
- 二十歳のころに無惨に出会い鬼となる。鬼としては猗窩座よりも新参だが、それを追い上げて上弦の弐となった。上弦の陸時代に妓夫太郎と堕姫を鬼にスカウトした。
- 人間のころ、万世極楽教の教祖だった両親に稀有な容姿と高い知性から神童だと担ぎ上げられたが、自身は極楽も地獄も全く信じていない無神論者で、「馬鹿で可哀想な民を救ってやらねば」という信条で教祖をしていた。鬼となってからは苦しみから解放するという名目の下、自らの一部として永遠の存在にしてやることで救済するという「善行」を行動原理と称して信者らを食っている。基本的に男は食わず、栄養が豊富だからと女性を好んで食す。女好きだが嗜好はかなり歪んでいる。
- 鉄扇を武器に、冷気の血鬼術を用いる。術を霧状にばらまく事で、敵の感覚器や呼吸器系を冒し弱らせる。氷像による大技も強力。合理的で、情報を集める目的で敵に全力を出させてから仕留めようとする。
- かつて胡蝶カナエを殺害した鬼であり、無限城ではその因縁でしのぶと対決[82]。彼女の毒を食らうも分解し[83]、殺した後で全身丸ごと体内に取り込む[78]。しかしその後、カナヲと伊之助との交戦の最中、しのぶの仕込み毒が効き、弱ったところを斬首され、敗れる。今際の際にしのぶの魂と再会し、彼女に惚れて「一緒に地獄に行こう」と口説くも却下され、滅びる[202]。
- 技一覧
- 粉凍り(こなごおり)
- 自身の血を凍らせて霧状にしたものを扇で散布する。微量でも吸い込めば肺が壊死する。公式ファンブックでは蓮葉氷になっている。
- 蓮葉氷(はすはごおり)
- 蓮の花を模した氷を作り出す。作られた蓮の花は掠めるだけで凍結する冷気を持つ。
- 蔓蓮華(つるれんげ)
- 蓮葉氷から氷の蔓を伸ばす技。
- 枯園垂り(かれそのしづり)
- 冷気をまとった扇子を連続で振るう近接技。
- 凍て曇(いてぐもり)
- 氷の煙幕を発生させ、相手の眼球を凍結させて視界を奪う技。
- 寒烈の白姫(かんれつのしらひめ)
- 氷の巫女2体を作成し、巫女の吐息で広範囲を凍結させる技。
- 冬ざれ氷柱(ふゆざれつらら)
- 上方から巨大な氷柱を多数落下させる技。
- 散り蓮華(ちりれんげ)
- 扇を振るい、無数の氷の花びらを放つ。攻撃範囲が広い。
- 結晶ノ御子(けっしょうのみこ)
- 氷で形成された小型の童磨人形。御子は童磨と同じ強さの血鬼術を使用し、自動で戦闘を行う。戦闘の情報を記録することも可能。御子がダメージを負っても本体には全く影響はない。複数の御子を生み出すことができ、6体前後なら余裕で作り出せる模様。
- 霧氷・睡蓮菩薩(むひょう・すいれんぼさつ)
- 追い詰められた童磨が放った大技。巨大な氷の仏像を生み出す。 氷仏像は息を吹きかけられるだけで全身が凍結するほどの戦闘力を持つ。
- 猗窩座(あかざ)
- 声 - 石田彰
- 演 - 蒼木陣[45]
- 上弦の参。全身に紋様めいた刺青を施した、紅梅色の短髪を有する青年の鬼。作中で最初に登場した上弦。無惨からは忠実で真面目だと気に入られている[203]。無限城では無口だが、対人になると饒舌になる。自身も人間と話すのは好きであると明言しており、強者と認めた人間は下の名前で呼ぶ。ファンブックによると、人間時代の名残なのか鬼には珍しく、人を食うより鍛錬に時間を費やしていた[198]。
- 愚直に強さを求め続ける武術家じみた一面を持ち、敵でも実力者には尊敬の念を持つ一方、自身が弱者と見定めた者は露骨に見下し、些細な理由で真っ先に殺害しようとする。若く強いまま何百年も鍛錬し続け、自分のような強い鬼になる事を「至高の領域」と賛美し、逆にどんな強者も「老い」によって弱体化する人間という種に対しては嫌悪感を抱く。その価値観から高い実力を備えた者に対しては敬意を払い、同じ鬼になるように勧誘する。
- 「拳鬼」と呼ばれ、戦闘スタイルは己の体で戦う体術戦。また、闘気を感知する血鬼術を用いる。
- 人間時代は江戸時代に生まれた狛治(はくじ)という名の青年。病気の父親のためにスリで薬代を稼いでいたが、心を痛めた父親は自殺し、罪人として江戸を追放される。世を恨み喧嘩を繰り返していた所を、素手で戦う武術道場を営む慶蔵に拾われその娘の恋雪(こゆき)と恋仲になり、恋雪を守るため誰よりも強くなる事を誓う。しかし隣接する剣術道場の嫌がらせで井戸に毒を入れられ慶蔵と恋雪が死に、それに激昂して剣術道場の67人を虐殺。自暴自棄になっていたところを無惨に鬼にされ、記憶を失ったことでただ強さのみを求める亡霊と化した。構え、雪の陣、花火にちなんだ技などは、人間だった頃の思い出が土台となっている。鬼と化しても恋雪への思いは潜在的に残っているのか、童磨とは正反対で女性を一切食わない[204]。そのためか一方的に親しくしてくる所も含め、童磨を毛嫌いしている。「狛治・猗窩座」ともに狛犬に因んだ名であり、彼の過去を掘り下げた第155話のタイトルは「役立たずの狛犬」。
- 魘夢が倒された直後、無惨の指令で現れる。煉󠄁獄の強さを認め、鬼になるよう勧誘するも決裂して交戦。致命傷を与えるが、動きを封じられてしまう。差し始めた陽光に焦り逃げようとする。その直後に炭治郎が投げた日輪刀が体に刺さるが炭治郎に逃げた事を卑怯者呼ばわりされつつ日輪刀が刺さったまま退散する。無惨に任務の結果を報告をした際にはその場にいた鬼狩りを仕留め損なった事を咎められ制裁を受けてしまう。この事から炭治郎を標的視する。
- 無限城編では、炭治郎・義勇と2対1で戦う[69]。痣に覚醒した義勇と、柱に準じた実力を持つ炭治郎でさえも実力で上回るが、炭治郎の「透き通る世界」の闘気を感知することができず、斬首される[70][205]。それでも鬼の執念で頚を再生しようとするが、人間だったころの記憶が蘇り自分が既に強くなる理由を失っていた事、殺したいほど毛嫌いしていた弱者は大切な人を守れなかった自分であったことを自覚し、死を受け入れて自分に攻撃を打ち込み、崩れ去った[71]。死後は父や慶蔵及び恋雪と再会を果たし、恋雪に対して守ってやれなかった事を涙ながらに謝罪。自分を待っていてくれた彼女と共に地獄の業火に包まれた。
- 技一覧
- 破壊殺(はかいさつ)
- 猗窩座の血鬼術。「術式展開」することで効力を発揮する闘法。
- 羅針(らしん)
- 自身の足元に「壱〜拾」までの数字が描かれた雪の結晶のような陣が展開する。闘気で相手を感知する。戦闘開始時に使用。
- 空式(くうしき)
- 拳撃をそのまま飛び道具にする。
- 脚式(きゃくしき)
- 蹴り技。以下の三種類の技を持つ。
- 背冠先割(かむろさきわり)
- 背後の敵を下段から蹴りあげる技。
- 流閃群光(りゅうせんぐんこう)
- 中段から上段への連続蹴りで相手を彼方に蹴り飛ばす技。
- 飛遊星千輪(ひゅうせいせんりん)
- 至近距離から相手を蹴り上げる技。掠っただけでも吐血を免れない威力。
- 砕式 万葉閃柳(さいしき まんようせんやなぎ)
- 地面を砕き割る威力で頭上に拳を振り下ろす技。
- 乱式(らんしき)
- 地上戦で放つ乱打。広範囲の衝撃波が発生するほどの威力がある。
- 鬼芯八重芯(きしんやえしん)
- 左右四発合計八発の乱打を高速且つ広範囲に放つ。
- 滅式(めっしき)
- 絶技。威力と疾さがあり、炎の呼吸奥義「煉󠄁獄」に撃ち勝った。
- 終式 青銀乱残光(しゅうしき あおぎんらんざんこう)
- 全方向にほぼ同時に百発の乱れ打ちを放つ大技。
- 鈴割り(すずわり)
- 血鬼術ではないが猗窩座が人間時代から得意としていた技。敵の刀を側面から拳で叩き折る。
- 半天狗(はんてんぐ)
- 声 - 古川登志夫
- 上弦の肆。額に大きなコブと二本の角がある老人の姿をした鬼。見た目の年齢は87歳ほど。常に何かを怖れているような様子で、事あるごとに「ヒィィィィ」と悲鳴を上げる。無惨からの評価は「許容範囲内のウザさがあるが、普通。」
- 潜入を得意とし、柱でも目視するまで確認できないほど気配の同化に優れる。身のこなしも軽い。戦闘ではその時の感情を具現化し、新たな分裂体を生み出す血鬼術を使用する。作中では頚を切られると、舌に「喜怒哀楽」のそれぞれ一字が刻印された4人の鬼に分裂し、主に戦闘を担当する。戦闘面は分身に任せて「小さな本体」は身を隠している。喜怒哀楽で能力が異なり、合体した憎珀天は全ての能力を強化して組み合わせて使用できる。ファンブックによると、分裂してできた鬼達は若い頃の半天狗の姿であるらしい[198]。
- 人間の頃から嘘つきで、自分の都合の良い様に事実や解釈をねじ曲げる思考の持ち主だった。自身を「善良で弱い被害者」、向かってくる者を「弱者を虐める加害者」として同情を引こうとする。名前も年齢も生い立ちもその場その場で変え続けていたため、自分の本当の名前も年齢も生い立ちもわからなくなっていた。何度か妻子がいた時期があったが、自らの不誠実さや虚言癖を責められたら逆上して妻子を殺すということを繰り返した。虐められた時には自分と分からないように陰湿な仕返しをしていたという。
- 盲目と偽り、盗みと殺人を繰り返していた卑劣な悪党。同僚の盲人から窃盗を咎められたことで、逆上して殺害。奉行所での取り調べで、責任転嫁して正当化しようとするが、逆に全ての悪事と嘘を暴かれ「二枚舌の大嘘付き」と吐き捨てられた。死罪を宣告されたが無惨によって鬼化され、自身を罰した奉行を殺害するが、彼には「その命をもって罪を償う時が必ず来る」と吐き捨てられる。
- 無惨の命で刀鍛冶の里に玉壺と共に出向き、剣士の始末を担当する。無一郎・炭治郎・禰󠄀豆子・玄弥と戦い、頚を斬られた事で「喜怒哀楽」の4人に分裂して戦う。本体はひたすら隠れていたが、能力の絡繰りに気付いた炭治郎達に追い詰められ、新たに憎珀天を生み出す。新たに参戦した蜜璃が、憎珀天の攻撃を防いで時間を稼ぐ。残りのメンバーが本体を追い、最終的には前述のかつて自分が殺した奉行の言葉通り、炭治郎に頚を斬られ、自らの非業にまみれた走馬灯を見ながら消滅した。
- 本体
- 半天狗の本体。舌に「怯」の文字が刻印された鬼。野ネズミ程度の大きさしかないが、その頸は鍛え上げられた日輪刀をへし折るほど硬い。
- 積怒(せきど)
- 声 - 梅原裕一郎
- 「怒」の鬼。怒りを滲ませた表情をしている。雷撃を放つ錫杖を持つ。分裂体の中ではリーダー格。相手との戦闘の愉悦に浸らず的確に仕留めようとする。
- 分裂後、主に他の3鬼に指示を出したり、敵の追撃を邪魔する等のサポートを行う。本体部分が見つかると、本体の感情に呼応して他3体を吸収し憎珀天となる。
- 可楽(からく)
- 声 - 石川界人
- 「楽」の鬼。ニヤリと笑ったような表情をしている。突風を放つ天狗の団扇を持つ。団扇は爆風も起こせる。相手との戦闘の愉悦を優先する性格で、そのことで積怒にいつも呆れられている。主に禰󠄀豆子と交戦。
- 空喜(うろぎ)
- 声 - 武内駿輔
- 「喜」の鬼。楽しげな表情をしている。可楽に似た気質の持ち主。背中に翼を生やし、手足の先が鳥の鉤爪となっている半鳥人。口から超音波を発する。主に炭治郎と交戦。
- 哀絶(あいぜつ)
- 声 - 斉藤壮馬
- 「哀」の鬼。どこか悲しげな表情をしている。十文字槍を振るい、近接戦闘で鬼殺隊と交戦する。主に不死川玄弥と交戦。致命傷を与えたはずが、死亡せず向かってくる玄弥に戸惑う。
- 「恨」の鬼
- 大柄で筋肉質な半天狗の姿の鬼。本体を守るためにできた鬼。血鬼術は使わなかった。体内の心臓部に、小さな本体が潜んでいる。一見本体が巨大化したようだが、それすら偽りであり、直射日光への防御にもなる。
- 憎珀天(ぞうはくてん)
- 声 - 山寺宏一
- 「憎」の鬼。怒が喜哀楽を吸収して誕生した、小柄な鬼。背中に「憎」の字が書かれた雷様の太鼓を持つ。喜怒哀楽の血鬼術と、新たに樹木を操る術を用いる。
- 本体「怯」の半天狗を「小さく弱き者」と守り、敵を「極悪人」「鬼畜の所業」と一方的に断罪する。半天狗の強烈に身勝手な保守性が具現化した分身。 攻撃力は高く、痣の発現した蜜璃をも防戦一方に追い込む。
- 技一覧
- 激涙刺突(げきるいしとつ)
- 哀絶が使用。槍から5つの斬撃を放つ。
- 共鳴雷殺(きょうめいらいさつ)
- 憎珀天が使用。積怒と空喜の力を合わせた技。
- 共圧鳴波(きょうあつめいは)
- 憎珀天が使用。空喜の力を使った超音波技。
- 石竜子(とかげ)
- 憎珀天が使用。樹木でできた5本の竜を召喚する。射程が66尺(約2m)だが、伸ばした石竜子の口から別の石竜子を召喚するので射程は無限に等しい。応用に無間業樹(むけんごうじゅ)という技があり、広範囲に石竜子を生み出し攻撃する。木竜の共鳴という口から超音波を放つ技もある。
- 玉壺(ぎょっこ)
- 声 - 鳥海浩輔
- 上弦の伍。壺と肉体が繋がった状態で、両目部分に2つの口、額と口部分に両目がある異形の鬼。頭などからも小さな腕が複数生えている。壺は無惨の財源にもなっている[203]。特に子供の肉が好き。
- 「至高の芸術家」を自称し、人間を見下す傲慢な性格。自己顕示欲も非常に強く、特に己が作品に対して捻じ曲がった執着心を持ち、他者にそれらを侮辱されると激怒する。その本質は作品を創り上げるために犠牲者の遺体をおぞましく変形させるなど、人命はおろか死者の尊厳すら踏み躙る、鬼の中でも際立った異常性の持ち主。反面、年若い無一郎を舐めてかかりとどめを刺さず、鋼鐵塚の集中を削ごうと夢中になるあまりに彼の反撃を許すなど、狭量さや詰めの甘さが見受けられる。
- 同僚である上弦相手でも不遜さは変わらず、自分よりも上位の猗窩座に慇懃無礼な態度をとっている。無惨への忠誠心は高いが、彼に首をもがれて恍惚とするなど、その思いはどこか歪んでいる。語尾に「それもまた良し!」とつける癖がある。
- 人間のころの名前は益魚儀(まなぎ)といい、漁村で生まれ育った。猟奇性は生来のもので、気がふれていると忌み嫌われていた。あるとき、自分をからかった子供を殺して壺に詰めていたことを知った子供の親に滅多刺しにされ、瀕死の状態で放置されていたところに通りかかった無惨によって鬼にされた。
- 戦闘では自身の掌から生み出した壺を使ったトリッキーな戦術を用いる。壺から壺への瞬間移動も可能で、移動の媒体となる壺も神出鬼没に出現するため、高い敏捷性があり回避に優れる。脱皮する事で本人曰く「完全なる美しき姿」に変容でき、変身後は屈強な半魚人の様な上半身に蛇のような下半身を持つ。この形態では直接戦闘を行う様になり、鱗と肉体のバネにより俊敏な動きを可能とし、鱗は金剛石より硬いと豪語する。
- 刀鍛冶の里の居所を突き止め、無惨の命を受けて半天狗と共に強襲を仕掛ける。刀鍛冶達の殲滅を狙い、介入してきた無一郎を水獄鉢で捕え、止めを刺さずに溺死を目論む。そのまま鋼鐵塚がいる家屋に侵入するも刀を砥ぐのに極限まで集中していた彼の姿を見て、「芸術家として負けている、この男の集中を削ぎたい」と対抗意識を燃やし、すぐに殺さず痛めつける。その内に小鉄に助けられ記憶を取り戻した無一郎と再戦、真の姿を解放するも、痣を発現した無一郎に頸を斬られて完敗する。その後も負けを認めずに喚き散らすも、更にとどめを刺されて絶命する。
- 技一覧
- 血鬼術は水棲生物や水に関わる物が多いが、これはかつて海の近くで生まれ育ち、魚を捕まえて遊んでいた名残。産み出された魚は経皮毒を持ち、日輪刀で斬られても毒を散布する。
- 使い魔
- 背中に壺をつけ、人間の手足がついた大小様々な鯉の化け物を生み出す。
- 弱点は背中の壺で割られるとあっけなく肉体が崩壊して死滅してゆく。しかし壺を割られるまでは頸を斬り落とされても死なず、自己再生能力まで兼ね備える。
- 作中では大量の使い魔がばら撒かれ、多数の死傷者を出した。
- 鍛人の断末魔(かぬちのだんまつま)
- 5人の刀鍛冶の肉体と刀を醜悪に組み合わせたオブジェ。血鬼術により生成された玉壺の作品で、得意げに解説する。犠牲者の中には小鉄の親族もいる。死者を徹底的に冒涜するその様は、無一郎の怒りを買うことになった。
- 水獄鉢(すいごくばち)
- 波の模様が描かれた壺から大量の水を放出し、相手をそのまま水でできた壺の中に閉じ込める。水ゆえに柔らかく変形するため、日輪刀による破壊を防ぐ事から、柱である無一郎でも脱出は困難を極める。
- 蛸壺地獄(たこつぼじごく)
- 壺から蛸足に似た触手が溢れ出し、相手を締め上げる技。蛸足は弾力がある為生半可な刀では切れない。
- 千本針魚殺(せんぼんばりぎょさつ)
- 玉壺の持つ壺から現れた金魚が無数の針を放つ技。針には毒が仕込まれている。
- 一万滑空粘魚(いちまんかっくうねんぎょ)
- 壺から鋭い牙を持つ魚の大群が吐き出され相手に食らいつく技。魚の体液は経皮毒。
- 陣殺魚鱗(じんさつぎょりん)
- 全身の鱗を使い、高速で縦横無尽に飛び跳ねる。神の手と併用される為、極めて危険な技。
- 神の手
- 第2段階の玉壺の腕を自ら称したもの。拳に触れたありとあらゆる対象物は生きた無数の魚に変換できる。
- 堕姫(だき)、妓夫太郎(ぎゅうたろう)
- 上弦の陸。吉原を根城に暗躍する鬼の兄妹。殺した柱は堕姫が7人、妓夫太郎が15人。主に堕姫がメインで動き戦闘時に妓夫太郎が現れる。
- 二人で一人の鬼でどちらかが生存していれば頚を斬られても消滅しない。ただし、兄妹には明確な実力差があり堕姫は無惨から妓夫太郎の足手まといだと思われていた。無惨の評価は堕姫に対しては頭の悪い子供、妓夫太郎は貪欲な性格を高く評価しお気に入りにしている[203]。
- 兄妹共に死にかけていたときに、童磨(当時上弦の陸)に助けられ鬼となった。音柱・宇随天元と炭治郎たちによって討伐され、113年ぶりの上弦の敗北者となる。
- コミックスの『キメツ学園』では、謝花 妓夫太郎(しゃばな ぎゅうたろう)・謝花 梅(しゃばな うめ)と名字が付けられている。
- 堕姫 / 梅(うめ)
- 声 - 沢城みゆき[206]
- 演 - 佐竹莉奈[188]
- 妖艶な美女の姿をした鬼で、普段は花魁に化けている。当時は上弦の紅一点。非常に性悪で傲慢な性格だが、兄の前では口調が幼くなり、泣き虫な素の性格が表れるほか、妓夫太郎によると素直で染まりやすいらしい。
- 花魁時は着物だが、鬼の姿ではランジェリー風の服装に三本歯下駄、身体に着物の帯を身に着けるという極めて露出度が高い服装をしている。気に食わないことがあると首を傾けて下から睨めつけてくる癖がある。あまり頭が良くないらしく、実兄の妓夫太郎からも度々「足りねえ頭で〜」と発言されている。
- 100年近く吉原に潜んで、時代に応じて様々な「姫」という名の付く花魁になりすましていた。現代での仮名は蕨姫花魁(わらびひめおいらん)。不細工な人間を忌み嫌い、「(不細工は)生きてる価値がない」などの発言を繰り返す。鬼の中でも偏食で、見目麗しい女性を好んで喰らう。人間だったころに生きたまま焼かれたため、炎にトラウマがある。
- 血鬼術は「帯」を用いる。この帯は彼女が力を切り離した分身であり、帯を全て回収すると髪色が銀に変わり、更に強くなる。頸を帯状に軟体化させることで防御するため斬りづらく、例え斬首に成功しても妓夫太郎が生命を補っているために死なず再生する。
- 単体の実力は下弦の鬼よりは遥かに高いが上弦の鬼としては力不足で、負けた際は無惨から「案の定、堕姫が足手まといだった」と言われている。当時の炭治郎のヒノカミ神楽での極限状態をも上回るが、柱の天元には「上弦じゃないだろう、弱すぎる」と酷評される。
- 人間だったころの名前は「梅(うめ)」。遊郭の最下層である羅生門河岸で生まれる。亡くなった母親の病名「梅毒」から名前をつけられたが、赤子時代に母親に髪や目の色を気味悪がられ、縊り殺されそうになったのを兄に救われている。とはいえ、幼い内から周りをたじろがせるほどの美少女だったため、髪色等から「白梅ちゃん」と呼ばれていた。成長した梅は遊女となるが、妓夫太郎を侮辱した客の侍の左目を簪(かんざし)で突いて失明させたことへの報復として生きたまま焼かれ、死に瀕していた所を童磨に血を与えられ、兄と共に鬼となる。
- 無惨から禰󠄀豆子の殺害を依頼されていた。天元が遊郭に潜入させた嫁達を捕らえ、捜しにきた新入りの善子に扮した善逸も鬼狩りと見抜き捕らえた。吉原を離れる鯉夏花魁を喰らうためにときと屋に自ら出向き、炭治郎と遭遇・交戦する。炭治郎を圧倒するも禰󠄀豆子に苦戦し、柱の天元にはあっさり頚を斬られてしまう。妓夫太郎が出てきてからは、主に善逸・伊之助の2人と交戦。妓夫太郎の左目を額に移されパワーアップするも、連携の前に頚を斬られてしまう。
- 同時に頚を斬られた妓夫太郎との口喧嘩の末、先に消滅する。暗闇の中で人間の姿で妓夫太郎と再会し一人だけ地獄に行こうとする妓夫太郎に「ずっと一緒にいる」「何回生まれ変わってもお兄ちゃんの妹になる」と言って、仲直りして泣きながら共に地獄の業火の中へ消えていった。
- 妓夫太郎
- 声 - 逢坂良太[208]
- 演 - 遠山裕介[188]
- 堕姫の兄の青年の鬼。先が緑の癖毛で、顔や体に斑模様が無数に浮かんでいる。また肋骨から下が異常に痩せているものの、腕や胸筋は人並み以上に発達している。
- 普段は堕姫の背中に融合し張り付いている。彼の方が真の「上弦の陸」であり、堕姫よりも桁違いに強い。自身の血肉で生成した鎌と自らの血を利用した猛毒の血鬼術を使う。堕姫に左目を貸与することも可能で、彼女を遠隔操作しつつ、自分は右の視覚だけで戦ってなお鬼殺隊を圧倒するほどの実力がある。
- 喋り方に独特の癖があり、「〜なぁ」と語尾を伸ばす。見目麗しい宇髄天元に対して強い嫉妬心をあらわにし、死んで欲しいと繰り返す。堕姫には「お兄ちゃん」と呼ばれ、堕姫の事を「可愛い妹」と呼ぶ。堕姫を甘やかしている。
- 名前は人間時代からの物だが、この名はほぼ遊郭での役割名そのまま[注釈 23]であり、人間扱いされていなかったことを意味する。一見すると異形の鬼のようであるが、この容貌は人間時代と同じで、怖がられることを利点と思っているためそのままにしており、元を辿れば母子感染した先天梅毒の病状である。江戸時代に羅生門河岸(遊郭の最下層)で生まれる。遊郭では子供は邪魔者扱いとされ、さらに羅生門河岸という貧困と不衛生な環境の中、生まれてきたこと自体を否定されつつ、容貌を嘲笑され、忌み嫌われながら罵詈雑言を浴びて育つ。やがて、妹・梅が生まれてからは彼女を守り育てつつ、自身は醜い容姿と喧嘩の強さを活かして取り立て屋を開業する。梅を誇りに思っていたが、梅が13歳のとき客の侍に生きたまま焼かれ、自身も過剰な取り立ての繰り返しによって疎まれていたため梅が失明させた侍に襲われるが、持っていた鎌で侍と自分を討つよう依頼した女将を殺害。その後、丸焦げになった梅を抱えて死に瀕しながら深夜の遊郭を彷徨っていた所を通りすがりの童磨に救われ、妹と共に鬼となった。
- 堕姫が追い詰められて天元に頚を刎ねられたことで眠りから目覚める。堕姫の首をくっつけたり火傷を治癒して以後は天元・炭治郎と交戦する。天元を毒に冒し腕を切断し、伊之助の心臓を貫くなど、上弦の実力を見せつける。炭治郎のことは鬼になるようにと勧誘し心を折らせようとするも、それでも立ち向かう炭治郎によって頚を斬られる。
- 同時に斬られた堕姫と罵り合いをするも、堕姫が消滅した時に呼んだ名前によって人間だった頃の記憶を思い出す。自分が育てたがために、梅を自分と同じような道に歩ませてしまった後悔を思い出した暗闇の中で、本来の人間の姿に戻った梅と再会し、彼女だけ光がある方に向かわせるため一旦は突き放すものの、梅に「ずっと一緒にいる」「何度生まれ変わってもお兄ちゃんの妹になる」と言われたことで彼女の気持ちを受け入れ、梅を背負いながら地獄の業火の中へ消えていった。残された血溜まりは炭治郎に採血され、珠世の元へと届けられた。
- 技一覧
- 血鎌(ちがま)
- 自身の血で作られた二対の鎌状の武器。血が弾けるまで鎌として扱える。直接切りつける他、投擲にも用いられる。猛毒が含まれており、少し切り付けられただけでも毒に冒される。
- 飛び血鎌(とびちがま)
- 血の斬撃を飛ばす技。軌道を意のままに操る事も可能で、敵に当たるまで追尾する。
- 円斬旋回(えんざんせんかい)
- 螺旋状に飛び血鎌を放つ技。意図的に体から出血させることが可能なので技の出が速く、広範囲を攻撃する事も可能。闘いの終盤では天元によって攻撃パターンを看破され、命中しなくなる。妓夫太郎が首を斬り落とされたのち身体に残っていた術が暴走し、その威力によって吉原の街一帯は瓦礫と化した。
- 跋扈跳梁(ばっこちょうりょう)
- 血の斬撃を身の回りに巡らせる全方位を防御する技。
- 鳴女(なきめ)
- 声 - 井上麻里奈
- 長い黒髪で目元を隠した女性の鬼。髪の下は大きな単眼である。十二鬼月からは「琵琶女」、「琵琶の君」と呼ばれている。無惨は鳴女を便利という意味でお気に入りにしている[203]。
- 必要以上の会話をしたがらず、上弦の壱から伍が集められた際も質問に短く答える程度。内心は「早く帰ってくんないかな」と思っていた様子[209]。
- 十二鬼月とは別枠の側近であったが、半天狗が死んだ事で空位となった上弦の肆へと昇格する。
- 琵琶を奏でる事で異空間・無限城の無数ある部屋を自在に操り、直接的な殺傷能力が無いとは言え、広大な空間を操作する能力は響凱を遥かに凌ぐ。鬼達への干渉能力も高く、上弦ですら気付かれずに無限城へ呼び寄せ、城内の鬼や人間を部屋から部屋へ琵琶の奏で一つだけでテレポートさせる事もできる。上弦になった後には探知探索の血鬼術を会得し眼球に三本触手の足を持つ使い魔による遠隔探知ができる。
- 人間時代は無名ながら琵琶演奏で日銭を稼いでいたが、夫が博打ばかりするため生活は常に困窮しており、挙句の果てには演奏用の着物を勝手に売られて博打に使われた事で逆上し夫を金槌で殴り殺した。しかし、殺人後の震える手とボロボロの着物で演奏したことにより賞賛を受け、以降は日課の如く人を殺してから演奏していた。その後は殺す相手として目をつけた相手が無惨だったため、返り討ちに遭った後、気に入られて鬼にしてもらった。
- 無限城決戦時には髪で壁に根を張り動く事はできないが、部屋を自在に動かして鬼殺隊を分断する。蜜璃と小芭内に捕捉されるも猛攻を凌ぎ続けて無惨の回復まで時間稼ぎをし、回復した無惨の覚醒後にも生き残った柱を集結させない様に城の構造変換を続けていたが、この隙に彼女に接近していた愈史郎に脳を乗っ取られた事により視界を操作され、無限城の制御も奪われてしまい、この事実を知った無惨が鳴女を切り捨て、自壊の呪いを発動させた事で頭部を破裂させられてしまい死亡。その結果、制御不能に陥った無限城は崩壊して地上に露出した。
- 獪岳(かいがく)
- 声 - 細谷佳正
- 演 - 千葉雅大[210]
- 善逸の兄弟子にあたる元鬼殺隊剣士。鬼殺隊の隊服の上に着物と帯を着用し、勾玉の首飾りをしている。人間時は善逸と色違いの日輪刀だったが、鬼となってからは自分の血と骨から作った刀を背負っている。
- 真面目で努力家な性格である一方自尊心がとても強く、傲慢で承認欲求が強い。ひたむきに努力する姿勢を善逸からは尊敬されていたが、自分の未熟さを顧みず、他者から評価されない事に不満を抱えていた。善逸からは「どんな時も不満の音がしており、心の中の幸せを入れる箱に穴が開いている」と評されている。
- かつては悲鳴嶼が世話をしていた寺の孤児であったが、ある日寺の金を盗んだことで他の子供達から責め立てられ、寺から追い出される。その夜に鬼と出くわし悲鳴嶼と子供達の命を与えるといった鬼を手引きした過去を持つ[125]。その後、桑島に拾われ雷の呼吸を教わり鬼殺隊の剣士となる。臆病で壱ノ型しか使えない善逸を見下していたが、反対に全ての型の基本である壱ノ型が使えないため他の剣士からは大したことないと陰口を言われていた。「生きてさえいれば勝てる」という考え方から、黒死牟に遭遇した際、その圧倒的な実力を戦わずして感じ取り、命乞いをして鬼となる[56]。妓夫太郎・ 堕姫が死んだことで空位になった上弦の陸になるが、善逸からは「適当な穴埋めで入れた上弦の下っ端」と皮肉を言われる。
- 体得した弐ノ型から陸ノ型からなる雷の呼吸と血鬼術を組合せた技を使用する。斬られた相手は体がひび割れ続け死に至る[138]。
- 無限城で善逸と交戦。お互い挑発の果てに、善逸が編み出した新たな雷の呼吸「漆ノ型」に敗れる[56]。しかしそれでも自身の敗北を受け入れられず、善逸も力尽き転落死しようとした事から自分と共倒れになることをほくそ笑むが、突如現れた愈史郎によって善逸は救出され、自身は「人に与えない者はいずれ人から何も貰えなくなる」「欲しがるばかりの奴は結局何も持ってないのと同じ 自分では何も生み出せないから」と嘲りと哀れみの言葉を愈史郎に浴びせられ、あらゆる物を踏みにじってまで保とうとしていた己の自尊心が覆しようのない形で折れていく事実に声にならない断末魔をあげながら消滅した[56]。
- 上弦の陸ながら善逸に単独で倒されたが、愈史郎は「善逸が生き残れたのは獪岳がまだ自分の血鬼術を使いこなせていなかったから」「(負傷した善逸に対して)戦いが1年後だったら即死だった」と評している[69]。
- 技一覧
- 雷の呼吸(かみなりのこきゅう)
- 雷の呼吸と血鬼術を組み合わせた技を使う。血鬼術により刀の斬れ味が強化され、呼吸の演出も善逸と異なり黒い雷になっている。その斬撃を喰らうと体に亀裂が奔り、肉体を罅(ひび)割り続ける。
- 弐ノ型 稲魂(いなだま)
- 自身を中心に半円を描くように刃を振るう高速五連撃。
- 参ノ型 聚蚊成雷(しゅうぶんせいらい)
- 身体を回転しながら波状攻撃を打ち、斬撃が相手に無数に襲いかかる。
- 肆ノ型 遠雷(えんらい)
- 離れた間合いから素早く踏み込む。劇中の描写から恐らく壱ノ型と同系統の踏み込みからの斬撃と思われる。
- 伍ノ型 熱界雷(ねっかいらい)
- 斬撃によって相手の肉体を稲妻の形状にひび割り焼いていく。血鬼術により威力は増大した。
- 陸ノ型 電轟雷轟(でんごうらいごう)
- 一撃でも喰らうと斬撃で身体がひび割れ続けていく。広範囲に放たれるので回避は困難。
下弦
- 累(るい)
- 声 - 内山昂輝[211]
- 演 - 阿久津仁愛
- 下弦の伍。趣味は綾取り。那田蜘蛛山に住まう鬼の一家の末子で、蜘蛛めいた髪型の小柄な少年。鬼になって二十年弱。下弦の中では壱(魘夢)、弐(轆轤)ほどはあったとされる等、実力が高く、無惨に気に入られていた。基本は冷静な性格だが、頭に血が上ると感情的になるタイプで、攻撃も単調になる。
- 配下に「母」「父」「兄」「姉」役を演じる鬼がおり、家族の「末弟」にあたるとして彼らとの絆を主張するが、その実態は暴力で無理矢理従わせている恐怖支配に過ぎず、口ぶりや内容も妄執めいている。以前はもっと多くの家族がいたようだが、累に逆らったり、望むように家族を演じられなかった為に処刑されて4人になっていた。家族役の鬼たちの容姿は元々異なっており、累によって顔の皮をはぎ取られ、無理やり作り替えられている。累は家族が元の姿に戻る事を嫌い、元の子供の姿に頻繁に戻ってしまう母蜘蛛を頻繁に虐待していた。
- 繰り出す糸に血液を乗せることで、鋼に勝る硬度を与える血鬼術を持つ。切れ味そのままに網状にすることもできる。
- 人間時の名前も累。人間だったころは非常に病弱で床から起き上がれず、歩く事さえ苦しい状態であったが、ある日無惨に血を与えられ、鬼となる。鬼化後は人を喰らい続けなければならず、その事実を知った両親(声 - 立花慎之介、桑谷夏子)により無理心中を図られるも、一時の激情に駆られ返り討ちにしてしまった過去を持つ。
- 那田蜘蛛山山中にて、炭治郎・禰󠄀豆子と交戦。禰󠄀豆子が示した兄への絆に感動し、自分の新たな「妹」役として目をつける。血鬼術の糸で炭治郎の日輪刀を破壊する等、絶望的な戦力差を見せつけ、新たな力に目覚めた竈門兄妹に反撃されるが、先んじて首を自切することで日輪刀を回避。激怒して竈門兄妹を殺そうとするも、救援に来た冨岡に止めを刺される。
- 身体が崩れゆく中で、かつて両親の自身に対する命を賭した愛情を自らの手で断ってしまった事に気付き、死後その魂は両親と再会。謝罪を果たして、共に地獄の業火へと消えていく。この戦いでは、炭治郎は十二鬼月の採血に失敗する。
- 因みに「家族ごっこ」は無惨に認められた行為であり、反乱者が徒党を組む事を危惧して共食いという習性を故意に与えている無惨が累の配下ともとれる鬼が増えることを認めたのは、「父母の代用品を求めている」「気に入らない代用品は捨てる」といった累の幼稚性を見抜いていたためである。
- 技一覧
- 刻糸牢(こくしろう)
- 蜘蛛の巣状の糸で相手を包囲し、切り刻む。
- 殺目篭(あやめかご)
- 刻糸牢より狭い篭状の空間に相手を閉じ込め、確実にとどめをさす。
- 刻糸輪転(こくしりんてん)
- 竜巻の如く渦を巻く最硬度の糸が襲い掛かり、相手を跡形もなくバラバラにする。
- 魘夢(えんむ)
- 声 - 平川大輔
- 演 - 掛川僚太(2作目)、内藤大希(3作目[45])
- 下弦の壱。優男風の洋装の鬼。増血されてからは全体に血管が浮かんだ姿になっている。
- 目玉と口が存在する異形の左手を分身として身体から切り離し、独自に行動させることができる。他者の不幸や苦しみを見ることを何よりも好む。
- 魘夢は最初、小腹が空いた無惨に腑を食われたが、致命傷で痛みを感じず無惨を羨み褒めそやして死亡した後、無惨が気まぐれに鬼にした。
- 「眠り鬼」と呼ばれ、夢に関する血鬼術を使い、術の効力を持ったギミックを作成する事も得意とする。閉じ込められた夢から覚めるためには、その中で自刃する胆力が必要となる。
- 無惨による下弦の鬼の粛清時に、「他の鬼たちの断末魔を聞けて幸せだった」と本心で言い放ち、歪んだ恭順を気に入られて唯一見逃され、「増血」されて炭治郎に対する追手として放たれた。無限列車にて、鬼殺隊と直接対峙しないように人間を配下に置く。車掌を使って鬼殺隊の一行を眠らせ、子供達に無意識空間の「精神の核」を破壊させようとするが、それ自体は時間稼ぎに過ぎず、炭治郎が覚醒した時には列車そのものと融合が完了していた。200人の乗客を人質兼食料にしようと企んでいたが、煉󠄁獄と善逸・禰󠄀豆子の働きで阻止された上、炭治郎と伊之助に列車の運転室の床下に隠していた頚骨を破壊される。結果として1人も食えなかった上に全力を出せず敗北、「何という惨めな悪夢だ」と嘆きながら消滅する。
- 技一覧
- 強制昏倒催眠の囁き(きょうせいこんとうさいみんのささやき)
- 左手の口から発せられる「お眠り」、もしくは「眠れ」という言葉で強制的な眠りに落とし、夢に閉じ込める。音を介する技のため防御は困難どころかほぼ無いが、炭治郎のように技をかけられたら夢の中で即座に自害し脱出する事で事実上の無力化は可能。
- 強制昏倒睡眠・眼(きょうせいこんとうすいみん・まなこ)
- 汽車融合により、無数に増えた眼と対象者の眼が合った時、眠りに落とす。眼が無数にある為破られても直ぐに術をかけられる。更に、この術で相手を眠らせるのは魘夢の意のままであるため、夢の世界に落ちたと相手を錯覚させ、現実の世界で自決させることもできる。 被り物をしていて視線を読みにくい伊之助とは相性が悪い。
- 下弦の弐、参、肆、陸
- 轆轤(ろくろ、声 - 楠大典 / 演 - 夛田将秀)、病葉(わくらば、声 - 保志総一朗 / 演 - 星賢太)、零余子(むかご、声 - 植田佳奈 / 演 - 牧浦乙葵)、釜鵺(かまぬえ、声 - KENN / 演 - 鳥居留圭)。
- 順に下弦の弐、参、肆、陸。累討伐後に無惨によって魘夢と共に招集され、弱さを責められた末に全員粛清される[注釈 24]。
那田蜘蛛山の鬼一家
それぞれが母・父・兄・姉役を演じているが、累に恭順を示した鬼たちが、言われるままに容姿を作り変えただけで血縁はない。全員が蜘蛛や糸にちなんだ術を使用するが、元々は累から蜘蛛の形にした力を飲み込む形で与えられたもので、自身で獲得した血鬼術ではない。因みに顔は累によって皮を剥がれて作り変えられている。家族は他にも居たが累にそぐわない者や逆らう者、演じられなかった者が日光で焼かれたり切り刻まれたりして処分されたため、那田蜘蛛山編の時点では4人しかいない。アニメ版のみ作中過去で「姉」の姉を演じていた鬼(声 - 伊藤かな恵)が出ている。
- 「母」
- 声 - 小清水亜美[211]
- 演 - 髙原華乃
- 那田蜘蛛山で最初に登場した鬼。妖艶な女性の姿をしている。糸を使って人間を操る血鬼術を持つ。
- 元は幼女の鬼だったが、累の命令で容姿を変えて大人の女性の姿になっている。精神年齢は幼女のままのため、累の要求に応えきれない事が多く、「父」に暴力を振るわれ恐怖で支配されていた。度々元の幼女姿に戻ってしまう為に累にも虐待されており、母とは名ばかりで、家族で一番立場が低い。
- 那田蜘蛛山に入った尾崎ら鬼殺隊を操り同士討ちさせていたが、伊之助に位置を把握された後、炭治郎によって首を切られる。その際、累から解放されたい思いから一切の抵抗をせず、自ら首を差し出したことで、炭治郎に「伍ノ型・干天の慈雨」で情けを掛けられた。炭治郎が自分に向けた優しい眼差しから人間だったころは幼女であり、今際の際には母親と思われる女性に愛情を受けていたものの、彼女を食い殺してしまったらしきことを思い出し、死に際に十二鬼月がいると注意を促しながら痛みもなく安らかに消滅していった。
- 「父」
- 声 - 稲田徹[211]
- 演 - 夛田将秀
- 屈強な体格を誇る蜘蛛鬼。顔面が蜘蛛そのものに変貌しているので異形の姿である。
- 累によって知性を奪われ、いいように操られている。川底を殴れば底まで水が吹き飛び、太い丸太をバットの様に振り回す等、桁違いの身体能力・回復力を持つ。脱皮による強化が可能で、身体が一回り大きくなり強くなる。
- 山中で伊之助を叩きのめし、殺す一歩手前まで追い込むが、現れた冨岡に瞬殺されバラバラになる。
- 「兄」
- 声 - 森久保祥太郎[211]
- 演 - 鳥居留圭
- 蜘蛛の胴体に人間の頭が付いている異形の鬼。母鬼を嘲笑っていた。普段は蜘蛛の巣で浮く小屋の中に居る。
- 自身の毒を受けた者を「蜘蛛」に変える血鬼術、および強酸性の毒液を吐き出す血鬼術「斑毒痰(ふどくたん)」を持つ。
- 山中で善逸と交戦。蜘蛛人間たちを使って善逸に毒を注入する。毒で衰弱しつつも突如雰囲気が変わった善逸に対して、警戒しつつ迎撃を行うも、それすら凌駕する「霹靂一閃 六連」で一瞬で斬首される。
- 「姉」
- 声 - 白石涼子[211]
- 演 - 遥りさ
- 白い着物を着た少女の鬼。掌から作り出した繭で獲物をくるみ、消化液で溶かして捕食するという血鬼術「溶解の繭」を持つ。
- 一見おとなしそうに見えるが、実は自分さえ良ければ良いという自己中心的な性格で嘘を平然と吐く、狡猾で卑劣かつ極悪な利己主義者。元々強い鬼ではないため、累に捨てられることを恐れており、彼が禰󠄀豆子に興味を示した際は必死に自分が「姉」であることを主張する。
- アニメ版では自分の姉を演じていた鬼に脱走計画を打ち明けられ共に脱走したが、実は保身のために累に計画を密告していたため、「姉」の鬼は処刑された。
- 先遣隊の中で生き残っていた村田を、血鬼術の繭で包み溶かそうとしていた所、胡蝶しのぶと遭遇。実力の差を見せつけられて命乞いをするが、嘘を見破られた上拷問による贖罪を宣告され、反撃しようとするも、鬼殺しの藤の花の毒で毒殺され、遺体はその場に打ち捨てられている。
珠世一派
- 珠世(たまよ)
- 声 - 坂本真綾[212]
- 演 - 舞羽美海[20]
- 四百年以上生きている女性の鬼[注釈 25]。肉体年齢は19歳。普段は医師として活動している。
- 元々病で死にかけていたところを無惨によって鬼にされた事で生き延びるが、これにより自ら最愛の息子と夫を食い殺してしまったため、その怨みから鬼舞辻󠄀無惨一派と敵対し、追われる立場にある。自力で無惨の呪いを解除して支配から逃れ、人を喰わず少量の血液を飲むだけで生きる事を可能とした。自分の血液を介して、幻術をかける事ができる。
- 鬼を人に戻す方法を確立すべく、炭治郎に鬼の血液の採取を依頼する。鬼であることを隠しつつ無惨の追跡を躱すため、一箇所には長く留まれない。
- 禰󠄀豆子と十二鬼月の血を研究するうちに鬼化された人間の自我を取り戻すことに成功し、禰󠄀豆子が近いうちに太陽を克服すると推測する。禰󠄀豆子の日光克服と同時期に、耀哉に声をかけられ、無惨への罠を張る。その後は無惨に恨み節を言い放つも取り込まれて殺害された。しかし、無惨に放った「鬼を人間に戻す薬」、「老化を促進する薬」、「分裂を阻害する薬」、「細胞を破壊する薬」は無惨討伐に大いに役立った。
- 前身となった短編『過狩り狩り』から引き続いて登場。
- 技一覧
- 惑血(わくち)
- 珠世の血鬼術。自らの身体を傷つけ、出血することによって発動する。自身の血の匂いを嗅がせ幻覚で惑わせる。匂いが及ぶ範囲なら無差別に影響する。
- 肉の種子
- 肉で形成された種のようなものを無数にばらまき、その種から細かく枝分かれする黒い棘が無数に出現して相手を串刺しにする。
- 本来は浅草で無惨が鬼にした男性の血鬼術であり、珠世が解析し再現する形で使用された。
- 産屋敷邸に現れた無惨をこの技で拘束し、対無惨用の四種の薬を打ち込む時間を作った。
- 愈史郎(ゆしろう)
- 声 - 山下大輝[212]
- 演 - 佐藤永典[20]
- 珠世に付き従う青年の鬼。無惨由来ではない例外的な鬼であり、人を喰らわず、珠世よりも少量の血液を飲むだけで生きることが可能。実年齢は35歳。
- 病により瀕死の状態にあったところを珠世により鬼とされる事で救われる。その時から珠世に心酔しており、珠世以外には毒舌且つ攻撃的な態度をとる。毎日、珠世日記を書いているらしい。
- 視界に関わる血鬼術を使用する。札術を応用した目隠しや、又札を対象の顔に貼り付ける事で自身や鴉の視力を貸与する事もできる。工学の心得と手先の器用さから採血器も開発し、炭治郎が採血した鬼の血の回収時は術で姿を消した猫「茶々丸」を遣わす。
- 珠世の覚悟を理解し、無限城戦に参戦。鬼殺隊士を装って村田の班で救護と支援を担当した。鴉たちに血鬼術の紙眼札を与えることで通信網を張り、指揮を執る産屋敷輝利哉に情報を提供する。また甘露寺と共闘し、鳴女を攻略して無限城を破壊した。地上に戻ってからは隊士達の治療に従事する。この戦いを経て竹内と友人になった。
- 最終決戦後には炭治郎の見舞いに赴き、心からその功績を労った。その後は「山本 愈史郎(やまもと ゆしろう)」の名で生きる道を選び、画家として珠世の絵を描き続けており、現代において世界的に高い評価を受けている[213]。輝利哉とは現代でも友人である。
- 前身となった短編『過狩り狩り』から引き続いて登場。
- 茶々丸(ちゃちゃまる)
- 珠世の使いの猫であり、極めて珍しいオスの三毛猫である。炭治郎が倒した鬼から採取した血液の運搬を担う。最終決戦前には珠世の手で鬼化され、唯一の猫鬼となる。珠世は茶々丸が自分の意思で鬼になるかを選べないため申し訳ないと思っていたが、茶々丸本人は愈史郎がひとりぼっちになって寂しくならないようにと了承していた[214]。
- 首に愈史郎が使う血鬼術の札を付けており、背中には小型のバッグを背負っている。愈史郎の血鬼術により鳴くまで姿が見えず、血液を回収後に再び鳴くと姿を消す。
- 鬼の血液を運搬するという使命感は強く、炭治郎が負傷等により採血できなかった時には恨めしそうに睨んでいた。
その他の鬼
- お堂の鬼
- 声 - 緑川光[127][19]
- 演 - 星賢太[215]
- 仮称。炭治郎が旅立ちの直後に遭遇した。
- 作中で最初に登場した鬼。首を切られても側頭部から腕を生やして抵抗する。炭治郎に倒されて失神し、鱗滝の問答で炭治郎がとどめをためらっているうちに夜明けの日光に晒されて消滅した。
- 手鬼(ておに)
- 声 - 子安武人[127][19]、豊崎愛生(幼少期)
- 演 - 竹村晋太朗[216][217]
- 仮称。47年前、江戸時代・慶応年間のころに鱗滝に捕まった鬼。仮称通りに全身に幾つもの腕を纏った、大型の異形の鬼。
- 最終試練の場「藤襲山」に封じられているが、その中でしぶとく生き延び、50人もの人間を喰らった。自分を捕まえた鱗滝を心から憎んでおり、彼の彫った狐面を目印に13人の弟子を殺している。
- 弱点である首はとりわけ多く腕がまとわりついているせいか非常に硬く、錆󠄀兎が切りつけた際は逆に刀が折れてしまったほど。だが山中の鬼(声 - 鶴岡聡、福島潤 他)も倒していた炭治郎の力には敵わず、「壱ノ型・水面斬り」で首を刎ねられて敗北。今際の際に兄(声 - 小市眞琴)と過ごした人間時代を思い出し、涙を流しながら消滅する。
- アニメ劇場特別上映版ではボス敵。また、「(明治から大正に)年号が変わっている」というセリフを発するが[218]、テレビアニメでの放送時期と平成・令和の改元とが一致したことで話題になり(後述)、このキャラクターのグッズ化も行われた。
- 沼の鬼(ぬまのおに)
- 声 - 木村良平[193]
- 仮称。 1本角・2本角・3本角の三身一体で行動する鬼。三つ子ではなく能力による分身・分裂の類であり、お互いを「俺」と呼ぶ[219]。
- 十六歳になったばかりの娘を好んで食い殺し、殺した娘たちが身に着けていた簪や髪飾りを蒐集品として集めている[219]。血鬼術を扱える異能の鬼であり、壁や地面に対し沼地を発生させ沼の中を自在に動き回れる[34]。キャラブックによるとナルシストで、歯ぎしり癖は人間時代からの名残らしい[198]。
- 炭治郎が最初の仕事で倒した鬼。トキエ(声 - 冨岡美沙子)を襲撃した際、和己(かずみ)(声 - 酒井広大)と共に失踪事件の調査をする炭治郎と鉢合わせる[219]。沼に飛び込んできた炭治郎によって「陸ノ型 ねじれ渦」で2人が倒され、最後の一人も禰󠄀豆子との戦闘の末炭治郎に首を刎ねられて全滅した[220][221]。その際に炭治郎から人を食った事を断罪されるが全く反省の態度を見せず、「女どもはあれ以上生きていると醜く、不味くなる」「だから食ってやったんだ、感謝しろ」と開き直り彼を激怒させるが、直後に鬼舞辻󠄀無惨について答えるよう尋問されるとひどく怯えた態度を取る[221]。
- 朱紗丸(すさまる)
- 声 - 小松未可子[193]
- 演 - 西分綾香[222]
- 無惨直属の配下。おかっぱ頭で、古風な口調と童女のような振る舞いをする少女の鬼。十二鬼月を自称するが、無惨に言いくるめられているだけである。
- 血鬼術「毬(手毬)」を使用し、手毬を投擲したり蹴ったりして攻撃したり、手毬を複製したりする。腕と手鞠は血鬼術により6個ずつまで増える。また、破壊力が尋常ではない。
- 矢琶羽と共に、無惨の命を受けて、浅草で炭治郎・珠世を襲撃する。血鬼術の手毬で建物の壁をぶち抜いたり、愈史郎の頭を粉々に砕いたり、鞠を蹴り返そうとした禰󠄀豆子の足を逆に吹き飛ばすなどいかんなく力を発揮していたが、矢琶羽が倒された後、珠世の術にかけられて無惨の名を口にしてしまった事で「呪い」が発動し、口から巨大な手が生え、体内に残留していた無惨の細胞に肉体を粉々に破壊され、朝日に照らされて塵となる。炭治郎は人間だった頃はただ手毬遊びが好きな少女だったのだろう、と想いをを馳せていた。
- ファンブックによると、手毬は人間時代に父親に買ってもらったもの[198]。
- 矢琶羽(やはば)
- 声 - 福山潤[193]
- 演 - 星乃勇太[223]
- 無惨直属の配下。両掌に瞳孔が矢印の目玉が付いた青年姿の鬼。両目は閉じられている。一人称は儂。神経質で病的な潔癖症。
- 掌の目は矢琶羽が人間時代に盲目だったわけではなく、普通に目があるより掌にある方が能力が使いやすいから、という理由からこうなった。
- 朱紗丸と共に無惨の命を受けて、浅草で炭治郎・珠世を襲撃する。血鬼術の見えない矢印と朱紗丸の鞠とのコンボで初めは炭治郎を苦しめたが、愈史郎の視力を借りたことで矢印を見切られ、術を逆手に取られて距離を詰められて首を切られる。最期は激昂して最後の足掻きとして血鬼術を連発し、炭治郎を道連れにしようとするもそのまま消滅する。
- 血鬼術「紅潔の矢」を使用し、両掌に存在する眼により発動させる不可視の矢印(ベクトル)を操る技や追跡・探知能力を用いる。また、矢印は日輪刀では切れない他、放たれた順にしか発動しない。弱点として、矢印の方向の先に技を繰り出して衝撃を相殺出来る、当人が矢印と同じ方向に動けば巻き取れる、という二つがある。
- 響凱(きょうがい)
- 声 - 諏訪部順一[224]
- 演 - 高木トモユキ[225]
- 元・十二鬼月の下弦の陸。両肩や腹、両脚から鼓を生やした鬼。
- 一人称は小生、もしくは俺。計画的で賢明だがぼそぼそと呟くように喋るなど、陰気で神経質且つプライドが高い。また、土足で家に上がり込んだ鬼殺隊の面々に苛立つなど、礼儀に煩い一面もみせている。
- 炭治郎と善逸が指令を受け向かった先の屋敷の主。
- 身体各部の鼓を打つ事で、部屋を回転させたり斬撃を飛ばす空間支配の血鬼術を持つ。部屋の空間を転移させる鼓も背中に生やしていたが、血の匂いを嗅ぎつけてきた舌の鬼(声 - 新垣樽助)、角の鬼(声 - 川原慶久)との争いで鼓の1つを落とし、これが清に拾奪され、皮肉にも利用される。
- 人間だったころは『里見八見伝』が好きな事から伝奇小説を書く文筆家で、鬼となってからも文筆をしていたが[198]、彼の作品を酷評した上に原稿用紙を踏みつけにした知人を惨殺した過去を持つ。
- かつては十二鬼月の下弦(陸)にまで登り詰めたほどの実力者だったが、やがて身体が人肉を受け付けなくなり、これ以上の向上が見込まれないと鬼舞辻無惨から見限られ、数字を剥奪された。十二鬼月に復格するために「稀血」を持つ清を狙う。
- 転移の鼓を逆利用する清を捕らえきれず、清の弟妹・正一(しょういち)(声 - 市来光弘)、てる子(てるこ)(声 - 岡咲美保)と行動を共にしていた炭治郎と一騎討ちとなり前述の血鬼術で苦しめるが、「玖の型 水流飛沫・乱」で攻略され倒された。戦いの最中でも手書きの原稿用紙を踏まなかったことや炭治郎の血鬼術に対する賞賛の言葉に「自分は認められた」と涙を流しながら消滅する。
- 技一覧
- 鼓打ち
- 縄張りである屋敷内の空間を支配する血鬼術。鼓を打つと今いる部屋の状態が変化する。左肩の鼓を打つと、部屋がそのまま左回転する。右肩は右回転、右脚は前回転、左脚は後回転。部屋内の人間は回転の度「下」に落下するが、響凱自身は影響を受けない。腹の鼓を打つと、敵を爪で引き裂くような斬撃が3本飛ぶ。背中には別の部屋へ転移する鼓が生えていた。
- 尚速鼓打ち(しょうそくつづみうち)
- 鼓を超高速で連打する。術中に嵌まった者は平衡感覚を失い、5本に増えた斬撃に苛まれることになる。
- 蛇鬼
- 伊黒の一族を300年間支配していた女の鬼。
- 仮称ではあるが名前通り下半身が蛇で上半身は人間だが顔だけは人の顔を蛇にしたような見た目をしている。
- 赤ん坊が大好物で、更に小芭内を稀有な男の生贄として見ていた。小芭内が脱走したため彼の一族50人を殺害。その後に小芭内を追いつめた所を当時の炎柱である煉獄槇寿郎によって退治された。
- 笛を操る老鬼
- 公式ファンブック「鬼殺隊見聞録・弐」内の『煉獄零話』に書かれた、煉獄杏寿郎の初任務で戦った鬼。
- 太くて長い8の字眉毛をもち、半天狗よりも更に老人の様な見た目と話口調の鬼。崩れる際の発言から、十二鬼月を目指していた模様。
- 血気術で笛の音色を操ることが出き、音色をきかせる事で体を動かす神経を狂わせる事が出来る。また、音色で黒毛の犬(肋が外に出ている姿をしている)を呼び出して戦わせる事も出来る。
- 子供5人のうち4人と隊士9人を相手に隊士全員を殺すが、隊士のひとりが指文字で煉獄杏寿郎に対処法を伝え杏寿郎が張り手で鼓膜を破って対処したため技が聞かず、あっさりと首を落とされた。
- 佩狼(はいろう)
- 『煉獄杏寿郎外伝』に登場した軍服を着用した鬼。
- 杏寿郎が炎柱になる前に遭遇した下弦の弐であり、影を操る血鬼術を使う。また影の中に重火器を隠し持っている。
- かつて炎柱だった槇寿郎と遭遇した際に殺されかけ、どうにか逃げ延びた際に「卑怯者」呼ばわりされた事で力をつけて槇寿郎に復讐する事を決意し、下弦の弐に上り詰めた。
- 前述の出来事からか情緒不安定で、感情が昂ると自分で自分の頭や口の中を撃ち抜いて冷静になる癖を持つ。
- 槇寿郎を誘き寄せるためにある町で無差別爆破事件を起こし影で作った狼に人々を襲っていた所で杏寿郎と遭遇、彼を槇寿郎と勘違いし激昂しながら襲い掛かるも攻撃を悉く弾かれ次第に追い詰められていく。
- そして影の中に用意した武器が刀一本だけになった時、自分が新選組に所属していた事や自身の武士道を全否定されて銃で殺されかけた人間時代の過去を思い出す。
- 武士としての矜持も思い出したことで杏寿郎の実力を認め、刀での一騎打ちを仕掛けるも、「奥義 玖ノ型 煉獄」の前に敗れ、杏寿郎の剣技を称賛しながら満足げに消滅した。
- なお、この一戦の功績により杏寿郎は槇寿郎に代わる新たな炎柱に昇格することになる。
- 姑獲鳥(うぶめ) / 弥栄(やえ)
- 小説『風の道しるべ』に登場した着物を着た小柄な女性の鬼。
- 実弥が風柱になる前に遭遇した下弦の壱であり、お香を焚いて嗅いだ者に幻術を見せる血鬼術を使う。稀血の者を含む多くの子供を捕食している。
- 親からの愛に恵まれなかった子供や隊士を攫ってはお香で精神を操り、母を演じて自己満足の育児で衰弱させてから自分の胎内に還すという名目で攫った人間を喰らっている。自分の寵愛を受け付けない場合は、暴言を吐いて無慈悲に始末している。
- 人間のころは早くに亡くなった両親から屋敷や骨董品などを相続し数人の使用人と共に暮らしていたが、夫に財産を勝手に売られ暴力を振るわれ、使用人にも逃げられてしまう。後に夫は川で溺死するも今度は献身的な看病も虚しく娘を病気で亡くすなど、悲運に見舞われた女性とされていた。
- だが、実際は自分が家族を持って幸せになりたい為に他者を踏みつけにできる利己主義にまみれた人物で娘の遺した日記によれば「娘に尽くす健気な母親」を演じるために娘に毒を盛って衰弱させ自分を突き放そうとすれば虐待する、今で言う所謂代理ミュンヒハウゼン症候群のような事をしていた。また、自分から逃げようとした娘や別の女性と駆け落ちしようとした夫を自分の手で殺害したことが本人の口から語られている。
- 屋敷に訪れた実弥と匡近と遭遇した際、実弥が父親に虐待されていたことを見抜いて気に入り、自分の新たな子供にしようと幻術に嵌めるが匡近の機転によって幻術を破られ、実弥の稀血によって酩酊状態に陥り追い詰められる。
- だが、彼女を母だと思い込まされた一人の少女が戦闘に割って入り、その少女を守ろうとした事で匡近が致命傷を負う。直後に実弥に首を落とされ、作り物の様な笑顔を浮かべたまま絶命した。
- なお、この一戦の功績により実弥は風柱に昇格することになるが、匡近が殉職した事で彼の心に大きな傷を残すことになる。
- 切り裂き魔の鬼
- 声 - 伊藤健太郎
- 名称不明であり仮称。アニメオリジナル。身体に刺青が入った坊主頭の鬼。
- 無限列車編・第1話に登場。自身のスピードには自信があり、そのスピードを発揮する際は刺青が青く発光する。
- 無限列車が発着する駅近辺で無差別に人々を襲っていた。鬼になってからは人間の食べ物の匂いを嗅ぐ事すら嫌悪する様になっており、人間に対しても不味そうな血だと判断すれば長く苦しめてから殺そうとしている。無限列車の整備場で杏寿郎と遭遇し、整備員の一人を人質に取るも始末する前に手首を落とされ、撤退する。
- 最後は殺人を邪魔された腹いせに駅まで走りトミとふくを襲うが、追いかけてきた杏寿郎に呆気なく首を落とされ、消滅した[226]。
- 城の鬼
- 名称不明であり仮称。アニメオリジナルキャラクターであり、「柱稽古編」第一話に登場する。
- 山の奥にある古びた廃城に住んでおり、村里からたびたび人をさらっては食らっていた。また城内には手下の鬼たちが大勢おり、護身用として配置されている。
- 村から女性をさらって城に連れ去ろうとしていたところを鬼殺隊員に発見され、実弥と小芭内によって城内に踏み込まれる。手下達をけしかけて二人を足止めしつつ自身は女性を抱えたまま城内を逃げ惑うが、手下鬼の殲滅を小芭内に任せた実弥によって屋根に追い詰められ、最後は女性を空中に放り投げて(直後小芭内によって救出される)自身は無限城に送還され、難を逃れる。
鬼殺隊の末裔・現代の人々
- 竈門 炭彦(かまど すみひこ)
- 現代編主人公で炭治郎とカナヲの玄孫。抜群の運動神経の持ち主[227][228]。よく寝坊するが、持ち前の運動神経で建物などをパルクールの如く乗り継ぎ最短ルートで登校する。祖母から聞いた炭治郎とカナヲの話を信じており、カナタと共にヒノカミ神楽を受け継いでいるが、ヒノカミ神楽が鬼を倒す剣術の形式とは知らない[229]。
- 竈門 カナタ(かまど かなた)
- 炭彦の兄。冷静な性格で初恋ドロボウの仇名を持つ[227][228]。亡くなった祖母に対して素直になれなかった事を後悔し、自分の気持ちを正直に話す事を心がけている。炭彦と同じくヒノカミ神楽を受け継いでいる[229]。
- 我妻 善照(あがつま よしてる)
- 禰󠄀豆子と善逸の曾孫。善逸の記した「善逸伝」という小説に憧れ、それに関連した知識が豊富。無差別な女好きが玉に瑕[227][228]。燈子には頭が上がらず、妹2人に比べて我が強い理由を知りたがっている。
- 我妻 燈子(あがつま とうこ)
- 善照の姉。善照と違い、極度の怖がりだった曽祖父の善逸の小説の内容を信じていない。いい加減な性格の義照には怒りっぽく厳しいが、基本はイケメン好きのミーハーな性格[227][228]。
- 嘴平 青葉(はしびら あおば)
- 伊之助とアオイの曾孫で植物学者。青い彼岸花の研究をしていたが枯らしてしまった[227][228]。その責任を取らされて無職となり、山奥に独りで暮らしたいと嘆くようになる。
- 桃寿郎(とうじゅろう)
- 千寿郎の子孫で、稽古に夢中になると何も耳に入らなくなる剣道好き[227][228]。炭彦とは仲がよく、剣道部への入部を度々薦めている。
- 冨岡 義一(とみおか ぎいち)
- 義勇の子孫で、小学生[227][228]。友達思いの優しい性格の持ち主。スイミングスクールに通っており、狐の面のおもちゃにはまっている。
- 宇髄 天満(うずい てんま)
- 天元の子孫で、女性に大人気の体操選手。20歳。しかし、記者の首を締めたり中指を立てたりする等、素行はあまり良くない。兄妹が7人いる[227][228]。
- 実弘(さねひろ)
- 実弥の子孫で、警察官[227][228]。口が悪く怒りっぽい。顔の傷はナイフを振り回していた男を後輩と共に捕まえた際につけられたもの。
- 産屋敷 輝利哉(うぶやしき きりや)
- 無限城戦当時8歳だった産屋敷家最後の当主。無惨を斃したことにより代々続いてきた短命の呪いから解放された結果、100年以上経った現在でも生存しているほどの長寿を誇った。最終話では「日本最高齢記録を更新した産屋敷さん」としてテレビで紹介されていた[227][228]他、愈史郎とは友人として付き合いを続けている[139]。
その他の人物
- 錆󠄀兎(さびと)
- 声 - 梶裕貴[127][19]
- 演 - 星璃[20]
- 炭治郎の兄弟子。右頬に大きな傷痕が描かれた狐面をつけた[37]、宍色の髪の少年[31][68]。素顔も狐面と同じ位置に傷痕がある[37]。厳格だが正義感が強く、心優しい性格[37]。大岩斬りの課題が難航している炭治郎の前に現れ、半年間剣の訓練を施した[37]。炭治郎からも絶賛される流麗で卓越した剣技の持ち主[37]。
- 現在は故人。かつて最終選別で手鬼に遭遇するも、固い首を切り裂けず刀が折れてしまい、頭を潰され殺されているため、炭治郎に稽古をつけた彼は亡霊である[31]。
- 歴代の鱗滝水流派13人中最強[31]。天涯孤独の身で鱗滝に入門した[68]。冨岡義勇とは同い年で同門の親友[68]。姉に庇われて生き残った事を嘆く義勇を厳しく叱咤し、彼女が身を呈して繋いでくれた命を更に繋げていくことを諭した[67]。13歳の時に義勇と共に最終選別を受け、前述通り手鬼との戦闘で命を落としたが、藤襲山の鬼をほとんど一人で討伐していたため、その年の選別での死者は彼だけだった[68]。またこの過去が義勇の心に深く陰を落とすこととなる[68][67]。
- 真菰(まこも)
- 声 - 加隈亜衣[127][19]
- 演 - 其原有沙[20]
- 炭治郎の姉弟子。花柄の着物を着た謎めいた雰囲気の可憐な少女[37][31]。錆󠄀兎とは血縁関係はない。狐面には右頬に花が描かれている[37]。錆󠄀兎と共に炭治郎の前に現れ、体捌きの改善点を指摘したり身体能力を強化する全集中の呼吸を教えた[37]。剣士としては、素早いが小柄で非力であったという[31]。
- 孤児の自分達を育ててくれた鱗滝を慕っていたが[32]、最終選別で手鬼に遭遇し、彼が鱗滝からの厄除の面を目印に自分の先輩達を狙って食い殺していた事実に動揺してしまい、殺されていた[31][注釈 27]。
- 三郎(さぶろう)
- 声 - てらそままさき
- 竈門家の住む雲鳥山の麓に住む老人。職業は不明だが、登場時は和傘を作っていた。家族を喪って以降1人で生活しており、元々炭治郎や禰󠄀豆子とも交流があった。
- 作中で初めて鬼の存在に言及した人物でもあり、物語冒頭で炭を売りに来て夜道を帰ろうとした炭治郎を「鬼が出る」と引き留めて自宅に宿泊させた事で炭治郎は無惨の手に掛からずに済む事になる。また、炭治郎に鬼について語った際には「鬼狩り様が鬼を斬ってくださる」と鬼殺隊についても話している。
- 自分の家を出た後の炭治郎達の身を案じていたようで、物語終盤、無惨を倒した炭治郎と禰󠄀豆子達が雲鳥山に帰ってきた際には喜びのあまり嬉し泣きをしながら出迎えた。
- 豊(とよ)
- 声 - 岩田光央
- 浅草に来た炭治郎が立ち寄ったうどん屋の店主。炭治郎に山掛けうどんを提供するが、無惨の匂いを嗅ぎつけた彼にうどんを食べて貰えず激怒。その後、帰ってきた炭治郎に山掛けうどんを食べるよう強要するが、炭治郎がうどんを食べた事で納得して快く送り出す。
- 人買いの男
- 声 - 堀井茶渡
- 虐待の末両親に売り飛ばされた幼少時代のカナヲを連れて歩いていた人買い。カナヲを連れて客先にいく道中の橋で胡蝶カナエ・しのぶ姉妹と出会う。カナヲの身請けをしようとする二人に代金を要求したもののしのぶに銭をばらまかれ、それに気を取られた隙にカナヲを奪われる。
- アニメDVD10巻に収録されたドラマCD内で、姉達と縁日に来ていたカナヲと遭遇、再び捕まえて売り飛ばそうとするも、駆けつけたカナエに倒された。
- 鯉夏(こいなつ)
- 声 - 斎藤千和
- 吉原遊郭の「ときと屋」で働く花魁。
- 自身の部屋に荷物を運んだ炭治郎にお菓子を渡して労を労う他、彼が男であることを最初から知っていても事情を察して黙認したり、消息を絶った須磨の安否を心から気遣う温和で優しい女性。その人柄から非常に人に好かれ、女の子達を甘やかし過ぎて女将から怒られてしまうほど。身請け先が決まった矢先にそれを知った堕姫に襲われ彼女の帯に取り込まれるも、炭治郎に救出される。
- トミ
- 声 - 井上喜久子[226]
- アニメオリジナルキャラ。無限列車編・第1話に登場。無限列車が発着する駅で駅弁を販売している高齢の女性。かつて鬼に襲われていた所を槇寿郎に救われており、杏寿郎が切り裂き魔の鬼を倒した際はその剣技から槇寿郎のことを思い出し涙を流しながら杏寿郎に感謝の気持ちを述べた。無限列車発車時には、乗り込む杏寿郎の無事を祈りながら大量の駅弁をふくと共に手渡した[226]。
- ふく
- 声 - 水瀬いのり[226]
- アニメオリジナルキャラ。無限列車編・第1話に登場。トミの孫で駅弁販売の手伝いをする少女。杏寿郎と出会った当初は鬼の存在そのものを信じていなかったため、彼を不審者と勘違いしたが、後に切り裂き魔の鬼に襲われたところを杏寿郎に救われる[226]。
用語
鬼殺隊関連
- 鬼殺隊(きさつたい)
- 鬼の撲滅を目的とする政府非公認の組織。隊員以外で「鬼殺隊」の名称が使われることはあまり無く、古より敵味方問わず部外者からは一貫して「鬼狩り(おにがり)」と呼称される[注釈 28]。
- 構成員は数百名。剣士は十干(甲から癸)の階級が割り当てられ、さらに「お館様」と呼ばれる産屋敷家の当主、および「柱」と呼ばれる幹部級の隊士がいる[注釈 29]。
- 鍛練で超人的な技を身に付けてはいるが、あくまで生身の人間であるため傷つき痛みもある。
- 各地に散在する「育手」に訓練を受けた後、藤襲山で行われる「最終選別」に合格すると入隊が認められる。
- 隊員には「日輪刀」と隊服が支給され、人語を喋る「鎹鴉(かすがいがらす)」の伝令に従い任務に就く[注釈 30]。
- 隊服は洋装で、背に「滅」の文字が書かれている。特別な繊維でできており、通常衣類よりもずっと頑丈。隊士の中には隊服の上から自前の羽織などを着用する者も多く、特に厳しい規定はない模様。その一方、「鬼殺妨害」など鬼を見逃す行為は重大な隊律違反。隊律による斬首や、責任を示すための切腹が行われる。
- 政府非公認であるがゆえに、都会では表立って帯刀できないなど不便が生じる。女性隊士もいるが、割合は低い。
- 最終目標である鬼舞辻無惨を倒し、人喰い鬼の絶滅をもって千年の歴史に幕を閉じ解散した。
- 産屋敷家(うぶやしきけ)
- 鬼殺隊を統括する一族。歴代当主を鬼殺隊最高統率者(お館様)としており、鬼舞辻󠄀無惨の討伐を悲願としている。産屋敷邸の所在は隊内でも秘匿とされているため、「隠」の案内なしに辿り着くことは決して出来ない[230]。
- 鬼舞辻無惨が先祖の一族であるためか、千年以上もの間、呪いを背負っている。かつてはその呪いの短命による早逝から一族が途絶えようとしていたが、神主の助言から鬼殺隊を創設し、また神職から妻を迎え始めた事で危機を脱するも、それ以降も代々30歳未満で亡くなっている。病弱であるため、魔除けとして産屋敷家の男児は13歳まで女児として育てられる。しかし、長男相続制であるため13歳以下で当主となる場合は正装になる。97代目当主は産屋敷耀哉。98代目当主は耀哉の長男・産屋敷輝利哉。
- 鬼舞辻無惨を倒したことにより、一族の呪いは解かれた[注釈 31]。
- 呼吸法(こきゅうほう)
- 鬼を倒すため、鬼殺隊が身に付ける操身術の総称。
- 著しく増強させた心肺活動により、一度に大量の酸素を血中に取り込むことで、身体能力を瞬間的かつ大幅に上昇させ、鬼と互角以上の剣戟を繰り出す[231]。これを「全集中の呼吸」と呼び、剣技に用いて鬼を狩る。
- 約400年前に、元々鬼殺隊剣士が修得していた「炎」「風」「水」「岩」「雷」の剣術の型に「呼吸」を上乗せすることで飛躍的に能力を向上させることに成功した。ただし、「呼吸法」の始祖である継国縁壱の使う「日の呼吸」を修得できた剣士はおらず、そのためまず「炎」「風」「水」「岩」「雷」の型に合わせた呼吸法が誕生し、そこからさらに枝分かれしていった。日輪刀の色で、どの系統の特性が合っているのかある程度推測できる。現代にも受け継がれており、一年に一度、産屋敷家の管理する神社で舞いとして奉納されている。
- ほかにも全集中の呼吸を常態化して継続する技術「常中(じょうちゅう)」、身心強化の「反復動作(はんぷくどうさ)」などの技術がある。
- 習熟度が高い剣士の技は、エフェクトが可視化に至る(呼吸が薄いと見えない、と説明される[152])。
- 日の呼吸(ひのこきゅう)
- 始まりの呼吸[231]。すべての呼吸はここから派生した。別の言い方をすれば、他の呼吸法はこれを真似た亜種にすぎない[注釈 32]。修得者は継国縁壱と竈門炭十郎及び炭治郎。型には文字通り太陽を冠した名前が付けられており、13の型を持つが、他の呼吸法とは異なり、型に番号が振られているのは後述の拾参ノ型のみ[232][233]。この拾参ノ型には技名がなく、円舞から炎舞までの12の型を絶え間なく繋ぐ動作そのものを指す。日輪刀の色は黒色。
- 炭治郎が持つ日輪が描かれた花札風の耳飾りが継承者の証であり、素質ある使い手には生まれつき額に赤い痣(あざ)があるとされ、縁壱と炭十郎の痣は先天的な物だが、炭治郎の痣は、後天的な火傷と傷痕で、痣としては偽物、あるいは上書きされており見えなくなっている状態である。しかし後に、堕姫・妓夫太郎戦で炎の様な赤い痣に変化し覚醒した。
- ヒノカミ神楽(ひのかみかぐら)
- 竈門家に代々伝わる神事で、正月に先祖と炭竈の神に奉納する。七支刀を持ち、正月の日没から翌朝の夜明けまで神楽を舞い続ける過酷なもので、寿命を縮めかねない命懸けの神事である。
- その正体は、かつて戦国時代において縁壱より日の呼吸の型を見せられた炭吉が、「後世に伝える」という縁壱と交わした約束の下、例外的に竈門家に伝えられ、ひっそりと脈々受け継がれた日の呼吸その物だった。呼吸法は「日の呼吸」に関連し12の型まであるが、竈門家には型だけが受け継がれ、後に竈門家が代々行ってきた神楽の舞とは、いずれ訪れるであろう鬼舞辻無惨との決戦において「13個目の型」へと繋げ、頸を斬り落としても殺せない無惨を日の出まで地上に拘束するための戦闘訓練だった[要出典]ことが判明する。炭治郎が全集中の呼吸で剣技に使うと水の呼吸を上回る威力を発揮するが、反動が強すぎて当初は肉体がついていけず、その都度行動不能に陥っていた。だが、遊郭での戦闘でヒノカミ神楽に水の呼吸を混ぜた、それぞれの長所を活かした複合型の呼吸法を独自に編み出し、これを克服した[234]。
- 「ヒノカミ神楽」という名称は、炭吉が縁壱の剣の型を精霊の舞のように見えることで名付けられたと推測している。
- 鬼殺隊が解散したあとの現代にも受け継がれており、炭治郎の子孫であるカナタと炭彦どちらも舞えて、年に1度産屋敷家が管理する神社で舞っている。
- 月の呼吸(つきのこきゅう)
- 「日の呼吸」の直接的な派生技。修得者は継国巌勝(黒死牟)。呼吸法の中では最多の16の型を持つ。日輪刀の色は紫色。一振りで三日月型の変則的な軌跡の刃を放つため、回避は困難となっている。
- 水の呼吸(みずのこきゅう)
- 基本の呼吸法の1つ[235]。作中での修得者は竈門炭治郎・冨岡義勇・鱗滝左近次。基本型は10つ。日輪刀の色は青色。容れ物によって形を自在に変える水の如く、相手の攻撃を利用したり、いなしたりと、あらゆる状況に柔軟に対応する技で鬼の頸を狩る。また基本型を応用、組合せることでも技のバリエーションは増えていく。11番目の型「凪」は義勇の独自技。
- 基本の五つの呼吸法の中でも特に基本に沿った技が多いため、派生した呼吸も多い。修得者も最多[152]。
- 蛇の呼吸(へびのこきゅう)
- 「水の呼吸」の派生[235]。修得者(創始者)は伊黒小芭内。日輪刀の色は青紫色。基本型は6つ。関節の柔らかさを活かした狭い隙間をすり抜けるほどの正確な太刀筋による変幻自在なうねる一撃を特徴としている。
- 花の呼吸(はなのこきゅう)
- 「水の呼吸」の派生[235]。作中での修得者は胡蝶カナエ・栗花落カナヲ。基本型は6つ。日輪刀の色は桃色。高い身体能力が求められる上、連続技も多いため、呼吸法の鍛錬が重要となる。
- 蟲の呼吸(むしのこきゅう)
- 「花の呼吸」の派生[235]。修得者(創始者)は胡蝶しのぶ。基本型は6つ。日輪刀の色は藤色。呼吸法の中では唯一、鬼の首を斬るための斬撃技が無く、鬼にとって有害な藤毒を刺突技を駆使して注入するという、例外的な攻撃法が特徴。技が全て刺突技であるため、素早い体捌きが求められる。また、技名は他の呼吸法の様に「型」では無く、「舞」と呼称される。
- 炎の呼吸(ほのおのこきゅう)
- 基本の呼吸法の1つ[235]。作中での修得者は煉󠄁獄杏寿郎・煉󠄁獄槇寿郎。基本型は9つ。日輪刀の色は赤色。烈火の如く激しい突進技が多く、伝統的な剣術の様に下半身に力を込めたその踏み込みは走行中の無限列車をも跳ね上げる。「日の呼吸」に通じるため、「火の呼吸」と呼ぶことは固く禁じられている。基本五流派の中でも、日の呼吸との関連が一番深いようで、その資料が煉獄家に伝承されていた。
- 風の呼吸(かぜのこきゅう)
- 基本の呼吸法の1つ[235]。作中修得者は不死川実弥。基本型は9つ。日輪刀の色は緑色。苛烈な連撃と軽快な身のこなしを特徴とする攻めの呼吸法で、素早い振りを担う柔軟な体幹と連撃に耐える持久力も求められる。また、他の呼吸法で可視化される水や炎はあくまでエフェクトに過ぎないが、風の呼吸の場合は実際に刀の振りで鎌鼬状の突風を発生させている。
- 霞の呼吸(かすみのこきゅう)
- 「風の呼吸法」の派生[235]。作中での修得者は時透無一郎。日輪刀の色は白色。基本型は6つ。7番目の型「朧」は、無一郎の独自技。筋肉の弛緩と緊張を常に意識した正確無比な足捌きを活かした敵を翻弄するほどの高速移動を特徴としている。
- 獣の呼吸(けだもののこきゅう)
- 修得者(創始者)は嘴平伊之助。日輪刀の色は藍鼠色[62]。基本型は10つ。伊之助自身が我流で修得した呼吸法で、単純な斬撃、突きが目立つが、身体能力の高さと全集中の呼吸による強化により非常に高い攻撃力を誇る。伊之助は攻撃技を「牙」、それ以外を「型」と呼称する。伊之助の我流だが「風の呼吸」に近いとのこと[235]。
- 雷の呼吸(かみなりのこきゅう)
- 基本の呼吸法の1つ[235]。作中での修得者は我妻善逸・獪岳・桑島慈悟郎。基本型は6つ。日輪刀の色は黄色。速度を重視した技の多い攻めの呼吸法で、足の筋肉繊維、血管の一本まで意識する事で稲妻の如き動きとなるという。移動時や技が当たると、落雷のような轟音が鳴り響く。また、基本の五大流派の呼吸法の中では唯一、現役の柱が存在しない。
- 音の呼吸(おとのこきゅう)
- 「雷の呼吸」の派生[235]。修得者(創始者)は宇髄天元。基本型は6つ。体術と剣術を組み合わせた技が多く、走力や跳躍力といった基礎体力による高い運動能力が求められる。また、斬撃を打ち込むごとに、その僅かな摩擦で着火する火薬玉を併用するため、凄まじい轟音が響く。日輪刀の色は橙色。
- 岩の呼吸(いわのこきゅう)
- 基本の呼吸法の1つ[235]。作中での修得者は悲鳴嶼行冥。基本型は6つ。日輪刀の色は灰色。高い筋力を活かした攻防一体型の呼吸法で、筋力の向上か、もしくは正しい呼吸と反復動作を合わせる事で爆発的な力を引き出す事が重要とされる。また、基本の五大流派の呼吸法の中では唯一、派生した呼吸法が存在しない。
- 痣(あざ)
- 鬼殺隊剣士が上弦の鬼に対抗しうるとわかる目印であり、発現すると戦闘力が極限まで高まる。
- かつて戦国時代、無惨を後一歩のところまで追い詰めた剣士たちにはことごとく鬼の文様に似た「痣」が現れていたとされる[133]。
- 炭治郎が上弦の陸・妓夫太郎と交戦したときに、初めて発現する[236]。その際に原因は判明しなかったが、刀鍛冶の里での戦いで「痣の者(痣者)」となり、上弦の伍・玉壺を打ち倒した時透によって条件を満たすことで発現する後天的なものと判明する[178][133]。痣の形は呼吸によって様々。
- 時透が明かした痣発現の必要条件は「39℃を超える体温」と「200を超える心拍数」[43]。しかし、そのような状態に身体が耐えられないだけでなく、痣の発現とは「寿命の前借り」であるため、この状態で戦闘を行った者は例外なく短命となり、25歳を超えて生存した事例は稀有であり生まれながらに痣を持つ継国縁壱がそれに該当する。また、悲鳴嶼行冥は27歳で初めて痣を発現させたが無惨を打倒するまで戦い抜いた。
- 柱(はしら)
- 鬼殺隊剣士の最高位[33]。鬼殺隊構成員数百人のうちの主力であり、枠は9席。文字通りに「隊を支える」柱という名称[33]。世襲制ではなく、最も強い者がその地位に就く。大正時代の現在、「水」「蟲」「炎」「音」「霞」「恋」「蛇」「風」「岩」の9人の流派の剣士が柱となり、各自の流派に従って「◯柱」という位を授かる[33](一部例外あり。雷の鳴柱など)。
- 柱未満の隊員は死亡率が非常に高く、逆説的に柱剣士は鬼と戦っても死なない実力者たちである。十二鬼月の下弦の鬼でも圧倒させるほど強い。それでも柱合会議のたびに顔ぶれが変わらないことは珍しいと言われるほどに任務は過酷であり、また上弦の鬼を倒した柱は100年以上いない。
- 柱剣士の日輪刀は、刃元に特別に「惡鬼滅殺」の四文字が刻まれる。柱になると、継子を選んで育てる権利、多額の給料や屋敷を得る権利、お館様への謁見並びに柱合会議に参加する権利(義務)が与えられる。柱への昇格条件は、9枠に空きがあり、階級が甲で「十二鬼月の討伐」か「鬼を50体討伐」を成し遂げ、加えて柱に相応しいと認められていること。性格的に個性が非常に強すぎる人物が多く、一般隊員や「隠」部隊からはひどく恐れられている。
- 継子(つぐこ)
- 現役の柱の直弟子。次の柱候補生であるが、階級や同流派に限定されない。胡蝶しのぶの継子が栗花落カナヲ。煉獄杏寿郎の継子だったのが甘露寺蜜璃。
- 鬼喰いの剣士(おにくいのけんし)
- 鬼の血肉を取り込むことで、鬼の力を一時的に使うことができる者の仮称。鬼と同等の剛腕や再生能力を得る。使い手は非常に稀少で、大正時代までに不死川玄弥と300年以上前に存在していた剣士の二人しか確認されておらず、前者の剣士を上弦の壱「黒死牟」は『鬼を喰らう剣士』と呼称している[237]。喰らった鬼が無惨に近いほど鬼化の影響を受けやすくなり、血鬼術を修得する事がある。
- 隠(カクシ)
- 鬼殺隊の非戦闘部隊。背に「隠」と書かれた黒子のような専用の隊服を着用し、黒頭巾を被る。
- 事後処理や後方支援を専門としている。構成される隊員は全て剣技の素質に劣る者が任に就く。剣士同様に階級がある。
- 育手(そだて)
- 文字通り剣士を育てる者の呼び名。育手は各地に存在し、それぞれのやり方で剣士を育てる。前述の継子には現役の柱が育手を勤めるが、基本的には鬼殺隊剣士を引退した者が就任する模様。鱗滝左近次や桑島慈悟郎は元・柱の育手で希少な存在とされる。
- 最終選別(さいしゅうせんべつ)
- 鬼殺隊剣士となるための最後の試験。正しくは「鬼殺隊最終選別」といい、 1年中藤の花が狂い咲いている藤襲山(ふじかさねやま)で年に数回行われる。 山中には鬼殺隊員によって生け捕りにされた鬼たちが放たれており、ここで7日間生き残れば剣士の資格を与えられる[注釈 33]。炭治郎のときの倍率(生存者/参加者)は5/28だったが、これでも恒例よりは多い方とされる。
- 山中には人を2・3人程度しか喰っていない程度の「弱い鬼」しかいないとされているが、実際には手鬼という規格外強者が混ざっている。
- 藤の家(ふじのいえ)
- 鬼殺隊を支援する施設が各地に散在する。藤の花の紋を目印としている。鬼殺隊に命を救われた一族によって運営されており、鬼殺隊員であれば無償で休息・食事の場を与え、怪我の治療のために医師のほか、作戦に必要な物資も手配する[注釈 34]。作中では第27話で初めて登場した。
- 採血器(さいけつき)
- 愈史郎が開発した鬼の血液を採取するための器具。諸刃の短刀型を成した刀身の中央に流入路を有し、中央には脱泡球と見られる空間がある。対象物に刺さると自動的に血液を吸引し、柄に貯留する機能を有する。
- 炭治郎が鬼を倒すごとに使用したことで鬼のデータが球世に送られ、最終的には鬼舞辻無惨を打倒するに至る毒の生成に大いに役立った。
- 日輪刀(にちりんとう)
- 鬼殺隊剣士の主力装備。陽光山で採取される猩々緋砂鉄(しょうじょうひさてつ)、猩々緋鉱石(しょうじょうひこうせき)という日光が蓄えられた特別な鉱石を原料とした玉鋼より作刀される。純粋な戦闘用の刀のため、刃文は「直刃(すぐは)」である[注釈 35]。不死の鬼を頸を落とすことで絶命せしめる武器であり、本作品名の『鬼滅の刃』とは、この刀の比喩である。具体的にどのような武器であるかは刀鍛冶や剣士によって異なるが、それらは全て日輪刀である。
- 持ち主の呼吸の適正によって色が変わり、刀としての特性が変わるため「色変わりの刀」と呼ばれる。呼吸の才能がない者や一定の剣術を修得してない者が手にしても刀の色は変化しない。
- 炭治郎のような黒い日輪刀は呼吸法の適正が不明で詳細が分からないため、出世できない剣士だと言われているが、この黒刀こそが日の呼吸適性の証である。無惨に警戒されたことで念入りに狩られ、鬼殺隊内で日の呼吸が失伝しており、ゆえに黒刀適性の者がいても日の呼吸の剣技を学ぶことができないという状況にあった。
- 赫刀(かくとう・しゃくとう)
- 鬼の再生能力を阻害する事ができる状態の日輪刀。本来、日輪刀は使用者によって色が異なるが、この状態になるとどの日輪刀も刃が赤く変化する。この刀で斬撃を受けた鬼は、灼けるような痛みを感じる。当初、日の呼吸を使用する者にしか発現しないと思われていたが、実際は痣を持つ者が万力の握力か痣者同士の刀のぶつかり合いといった何かしらの物理的な圧力を加える事で発現する。戦国時代において発現していたのは継国縁壱唯一人だったが、大正時代の現在においては竈門炭治郎と時透無一郎、伊黒小芭内、悲鳴嶼行冥、冨岡義勇、不死川実弥が発現させている。
- 中でも縁壱の赫刀は別格で、無惨の再生能力を阻害するだけに留まらず、その後数百年にも渡って陽光の様に無惨の細胞を灼き続けた。
鬼関連
- 鬼(おに)
- 鬼舞辻󠄀無惨を始祖とし、人を主食とする存在。
- 人間の体内に鬼舞辻󠄀無惨の血が入り込むと、人を喰う鬼に変貌する。飢餓状態に陥るとさらに凶暴化し、肉親さえ喰い殺す。通常は人間であったころの記憶は曖昧になり、本能が剥き出しになるとされるが、愈史郎や黒死牟に童磨、獪岳の様に人間のころの記憶が鮮明に残っている者も存在する。未知なる生命体とは違い、元は人間だったため人語を話し、飢餓状態でなければ普通に言葉も交わせる。驚異的な身体能力を持つだけでなく、生命力も異常なまでに強く、人間なら致命傷となるような傷はおろか、たとえ首や手足がもげてさえもたちまちのうちに再生[注釈 36]、病気にもならず、更には老いて死ぬことすらない[注釈 37]。致命的な弱点は日光と日輪刀。直射日光を浴びたり、日輪刀で頸を斬られると崩壊して塵となり、消滅する。その際、失われた記憶や理性を取り戻すことも多い。
- 共食いの性質があり、基本的に群れることはない(累などの例外はいる)。共食いは故意に与えられた習性で、集団で反乱を起こされる事態を防ぐための措置である。
- 藤の花を嫌う習性がある。かなり強い鬼でさえ、藤の花の結界からは出られない。鬼殺隊にはしのぶの様に、藤の花から抽出した毒を用いる剣士がいる。
- 基本的に人を多く食べた鬼ほど強くなり、「血鬼術」という異能を発揮できるようにもなる。また、肉体の形状を変貌させ、異形の外見となっていく。鬼それぞれの資質により伸びしろに差があり、上限に達すると人喰いを身体が受け付けづらくなる。
- 無惨は鬼たちに「呪い」をかけており、鬼が彼の名を口にすることで発動し、口封じを行う。
- 珠世・愈史郎・浅草で鬼舞辻󠄀無惨に鬼にされた男性の三人は珠世の手により無惨の「呪い」から解放されており、少量の人血を摂取することで食人衝動を抑えることができる。禰󠄀豆子は強靭な意思により食人の本能を抑えてはいるが、やはり危険性は残っている。また、太陽を克服した鬼は禰󠄀豆子と炭治郎のみ。
- 鬼は人間だった頃、貧困や病気、愛する人を理不尽に殺害される等、筆舌に尽くしがたい不幸により心に深い闇を抱えていた者が多く、鬼舞辻無惨はそうした者たちに近づいては救済と称して唆し、運命を呪う者たちは地獄から抜け出したい一心で鬼となる道を選んでいた。継国巌勝(後の黒死牟)のように裕福な武家に生まれ育ち、健全な精神も持ちながら、ただ只管に強さを求めるため鬼となった者は極少数派である。
- 本作における「鬼」は、いわゆる「鬼退治」「吸血鬼退治」ものの諸設定を踏襲し、「太陽の光が弱点」「鬼舞辻󠄀無惨からのみ血液感染する」という設定となっている。[238]
- 十二鬼月(じゅうにきづき)
- 鬼舞辻󠄀無惨直属の十二人の鬼たち。江戸時代に無惨が作った幹部十二枠で弦月に喩えられた名称。ほかの鬼に比べて実力が格段に高く、十二鬼月である証は「数字」と呼ばれる。
- 「上弦」6人と「下弦」6人で分かれ、それぞれ「壱から陸の6つの数字」で位付けされる[注釈 38]。「上弦の壱」が最も強く、「下弦の陸」が最も弱い。下弦の鬼は左瞳のみに漢字2文字が刻まれ(例:下陸・下伍)[注釈 39]、上弦の鬼は片方の瞳に「上弦」の文字、もう片方の瞳に「数字」が刻まれる。また十二鬼月間での入替戦とされる通称「血戦(けっせん)」という制度が設けられており、強さを証明することで階級が変動し、より上の位が手に入る[注釈 40]。
- 上弦は無惨の血が色濃く体中に流れ、その血を飲ませる事で無惨同様の鬼生成能力を持ち、上弦の鬼たちが各々の裁量で鬼にしている。しかし無惨の血を色濃く持っているため、敗北の危険に瀕すると無惨が継国縁壱に追い詰められたころの記憶がフラッシュバックしてしまう。
- 作中時期の上弦・下弦の間で実力の差がかなり大きい。上弦6人は過去100年以上顔ぶれに変化は無く、末席の堕姫ですら柱を7人殺しており、数字が一つ上がると実力はさらにはね上がる。対して下弦は鬼殺隊に倒されたり、無惨に成長が見込めないと判断されて数字を剥奪されることもあるため入れ替わりが激しい。累が敗北したことから遂に「下弦」は存在自体を見限られ、無惨に粛清される。最後の下弦・魘夢も炭治郎たちの闘いに敗れ、その後物語に下弦の鬼が登場することはなかった [注釈 41]。
- 遊郭編で宇髄天元たちが上弦の陸を倒したが、上弦が倒されたのは113年ぶりのことだった。
- 血鬼術(けっきじゅつ)
- 鬼が持つ不死性や怪力とは別に、各個に発現するいわゆる「異能力」。鬼殺隊剣士が技を繰り出す際に「〇〇の呼吸〇の型、”技名”」と発するように、鬼も血鬼術の発動の際には「血鬼術、”術名”」と発する。複数の能力が発現することもあり、血を媒介にほかの鬼に能力を分け与えることもできる。血鬼術は様々にあり、物理的に敵を攻撃して損壊させたり、自身を守るために防御壁を出現させるものが主だが、精神攻撃によって自滅に導くものや、毒を一瞬で分解するもの、果ては異次元空間を行き来したり、その空間自体を操作するといった人知を超えたものさえある。これらは人間であったころの未練やこだわりが強く反映され、鬼の深層意識に深い関わりがある模様。
- 青い彼岸花(あおいひがんばな)
- 無惨が上弦たちに捜索させている謎の物。これを飲んだ鬼は日の下にいても死なないとされている。任務の重要度も鬼殺隊の殲滅、産屋敷の家の捜索などに並ぶ重要事項にされている。平安時代にまだ人間だったころの無惨に医者が処方した薬に含まれていた物であり、文字通りの「青い色の彼岸花」の事なのか、何かを比喩したものなのかがわからない不確実な存在。
- ファンブック第2弾によると、炭治郎は兄弟の中で唯一、母・葵枝の知る場所で青い彼岸花を見せて貰った事があったとの事で、累との戦いで見た走馬灯の中で少し思い出していたという。また、その場所は縁壱の妻・うたの埋葬された場所だったとの事。生態に関しては、気候等の条件次第では一年に一度も咲かない場合すらあり、花が咲いたとしても、その咲く瞬間は鬼達の活動できない昼間である事に加え、ほんの数分から数十分で閉じてしまい、閉じると大きめの土筆にしか見えないとの事で、無惨らが1000年以上掛けても発見できなかった理由付けが成されている。更に、伊之助の子孫である青葉が枯らしてしまい、種も育たなかった上、山に残っていた物も傍の物が採取された影響からか、此方も枯れてしまい、絶滅したとされている[240]。
- 稀血(まれち)
- 文字通り、稀少な血の持ち主のこと。鬼にとって稀血は御馳走であり、稀血一人で常人を数人数十人喰らうのと同等の高い栄養を得ることができるという。響凱は人喰いができなくなっていったことにより力に伸び悩み、稀血を捕食することでのパワーアップを目論んでいた。
- 現時点では清と不死川実弥が確認されている。両名ともに兄弟がいるが、彼らのみが稀血とされ、血筋ではなく当人だけの突然変異的な体質によるものである。その血が与える影響は個々によっては異なり、中には実弥のように鬼を泥酔させるほどの稀血を持つ者もいる。
- 鬼の王(おにのおう)
- 鬼殺隊に敗れ消滅寸前の無惨が残る力と「鬼狩りを殲滅する」という己の想いを炭治郎に全て注ぎ込むことによって誕生した新たな鬼[241]。鬼特有の再生能力は元より背中から生える管や口から発生する衝撃波など無惨の能力の一部を受け継いでいる[242]。
- 鬼の弱点であるはずの日光をも僅かな時間に克服しかつて無惨が目指した「完璧な生命体」となって、無惨らとの戦闘でほぼ全ての戦力を消耗した鬼殺隊に襲いかかるが、僅かに残った炭治郎の自我やカナヲの打ち込んだ鬼を人間に戻す薬、多くの仲間達の声により炭治郎が正気に戻ったことで消滅した[243]。
スピンオフ
- 鬼滅の刃 しあわせの花
- 矢島綾による小説版。刊行はジャンプ ジェイ ブックスから2019年2月4日発売。原作では未公開だった設定、人物の名前などが判明する。
- 鬼滅の刃 片羽の蝶
- 矢島綾による小説版第2弾。刊行はジャンプ ジェイ ブックスから2019年10月4日発売。
- 鬼滅の刃 風の道しるべ
- 矢島綾による小説版第3弾。刊行はジャンプ ジェイ ブックスから2020年7月3日発売。
- きめつのあいま!
- 作者は平野稜二。少年ジャンプ+で2019年4月7日から9月28日までWEBで連載された。全26話。フルカラーの1ページ、4コマ&縦の1コマ、二頭身デフォルメでのギャグという形式。テレビアニメと連動した企画であり、土曜の23時30分の放送後の日曜0時に、当該話に関連した内容で更新されるという形態になっている。
- 冨岡義勇外伝
- 作者は平野稜二。週刊少年ジャンプの2019年18号と19号に掲載。前編45ページと後編31ページ。
- 煉󠄁獄杏寿郎 外伝
- 作者は平野稜二。週刊少年ジャンプの2020年45号と46号に掲載[4]。
- キメツ学園!
- 帆上夏希による漫画版。最強ジャンプで2021年9月号から2024年4月号まで連載[244][245]。
反響・評価
ジャーナリストの数土直志は、作品の人気が沸騰した理由として以下の4点をあげた[17]。1点目はアニメ化で、緻密な作画や残酷描写など、万人受けする作風ではなかった原作に対し、シンプルな作画で躍動感を出したアニメが、作品へのハードルを下げてヒットに貢献したこと。2点目は読者層の厚さで、電子コミックの決済手段を持たない小学生がコミックスを買い集める一方、キャラクターの魅力がヤングアダルト層(13〜19歳)の男女を惹きつけたこと。3点目は物語の魅力である。鬼と鬼殺隊の対立関係という単純明快な構図に加え、複数の隊に分かれた鬼殺隊は、柱と隊員の間で友情やライバル、先輩後輩などの関係により色々な設定を作ることが可能で、これは『聖闘士星矢』や宝塚歌劇団にも共通するシステムであると述べている。4点目はコミックスの品切れで、2019年秋以降、急速に売り上げが伸びたためにコミックスの供給が追い付かない、という事態がインターネット上で話題となり、それまで関心を持たなかった層の興味を引いたことである[246]。
創価大講師の森下達は「和風」の要素に着目し、作品の掲載紙である週刊少年ジャンプでは、『るろうに剣心』『銀魂』などの人気作に先例があったことを指摘した。さらに時代設定を大正としたことにより、大正デモクラシーやモダニズムといったハイカラな雰囲気の魅力と、戦争や動乱といった史実に振り回されることのない時代が、ファンタジーものの舞台に向いていたとしている。その上で、鬼殺隊も鬼もそれぞれに事情を抱えていること、しかし人を食うことを選んだ鬼に対しては、理解を示しつつも悪と断じる健全性があり、主人公の姿勢がぶれないことに安心感があると分析した。また、女性人気という視点においてはゲーム『刀剣乱舞』に通じる洋服と刀の組み合わせというファッションの魅力、主人公の炭治郎とヒロイン禰󠄀豆子が恋人ではなく兄妹であるため、二人ながら安心して応援できる存在である点をあげている[247]。
ホットリンクのTwitter上のデータ調査ではアニメ1期終了後から少年ジャンプ+の定期購読促進のための舞台版のチケット情報、スピンオフ、画集、プレゼント企画など関連コンテンツ展開によりライト層、コア層ともに心をつかんだと分析した[248]。
2017年3月、本作の主人公「竈門炭治郎」を名乗る人物から、養護施設への寄付として愛知県豊田市役所に菓子や緑茶飲料が届けられた[249]。
芸能人や著名人の間では鬼滅の刃のキャラクターのコスプレがインスタグラムなどのSNSにアップされ、話題を集めている[250]。
国会においても、2020年11月2日の衆議院予算委員会で、江田憲司の質問に対して総理大臣・菅義偉は「『全集中の呼吸』で答弁させていただきます」と発言した[251]。また、11月4日の同委員会でも辻元清美が無惨のセリフ[252]を引用して政権の姿勢を批判した[253]。
2020年11月、香港の警察が炭治郎の格好をした警察のマスコットキャラクターをフェイスブック上に登場させたことに対して、主に香港市民から「警察が著作権を侵害している」として批判を浴びた[254]。
週刊少年ジャンプで掲載されていたことなどから読者の裾野が広いこともあり、本作やそのファンに否定的な者も一部では存在する。例えば、作者の吾峠が女性であると報じられる[255][注釈 42]と波紋を呼び、「幻滅」「ガッカリした」といった声が挙がった[256]。こうした「軽口」は「女性蔑視」や「ミソジニー」がSNSによって表出されたものではないかと指摘されており[256]、特に一昔前は、作者が女性というだけで拒絶する者も存在したため、ペンネームを男性名にする女性漫画家も多かったという[257][注釈 43]。また、本作の鑑賞を押し付けるような行為や批判しづらい空気が存在すると主張する者もおり、「『鬼滅の刃』ハラスメント」を略して「キメハラ」という言葉が存在するという[258]。
受賞
ウェブ上で流行した言葉を決めるドワンゴ・ピクシブによる2019年度の「ネット流行語100」では、本作に関する言葉が多くノミネートした。pixivに投稿された作品に付けられたタグのうち、2018年と比較して最も多かった単語を選出するpixiv賞に「鬼滅の刃」が選出され、トップ20単語賞にも「我妻善逸」(2位)、「鬼滅の刃」(4位)、「竈門炭治郎」(8位)、「柱(鬼滅の刃)」(9位)、「十二鬼月」(13位)、「胡蝶しのぶ」(17位)がランクインした[259]。2020年度もノミネート100単語中19単語が本作関連の言葉という多さで、「鬼舞辻󠄀無惨」が年間大賞を受賞した。ほか、トップ20単語賞に「煉󠄁獄杏寿郎」(3位)、「鬼の王」(4位)、「竈門禰󠄀豆子」(9位)、「継国縁壱」(11位)、「上弦の鬼」(14位)がランクインした[260]。
2020年11月に野間出版文化賞を受賞。同年12月1日発表の2020ユーキャン新語・流行語大賞で「鬼滅の刃」がトップ10に選出された[261]。同日発表のガジェット通信によるネット流行語大賞2020では「鬼滅の刃」が金賞に輝き、アニメ流行語大賞2020では金賞「◯◯の呼吸」、銀賞「全集中」、銅賞「煉獄さん200億の男」と上位3ワード全て本作関連のワードが席捲する事態となった[262]。同年12月9日に発表されたYahoo!JAPAN「Yahoo!検索大賞2020」ではアニメ部門に「鬼滅の刃」、映画部門に「劇場版「鬼滅の刃」無限列車篇」、声優部門に主人公・竈門炭治郎役の「花江夏樹」が選出された。「鬼滅の刃」は2019年に続き2年連続の授賞となり、検索数も前年以上となった[263]。
2021年3月には、芸術選奨文部科学大臣新人賞(2020年度、メディア芸術部門)を受賞、同年4月に25回手塚治虫文化賞の特別賞を受賞し、7月には第50回日本漫画家協会賞コミック部門で大賞を受賞した[264]。
那田蜘蛛山編に登場し、下弦の伍・累に刻まれた剣士について、原作では4ページ、テレビアニメでは約40秒という短い登場でありながら、SNS上では「サイコロステーキ先輩」という呼称で話題となり[265]、2020年10月17日・2021年9月19日にフジテレビ系にて那田蜘蛛山編の特別編集版が放送された際にはTwitterのトレンド上位となっていた[158]。また人気キャラクター投票では第1回投票では10票で46位だったが[157]、第2回投票では223票を集め35位に入った[265]。また前述の「ネット流行語100 2020」では「サイコロステーキ先輩」が13位にランクインした[260]。
売上
単行本
漫画の単行本はアニメ放送前の2019年3月の第14巻の時点で累計発行部数は450万部を突破していたが、アニメ放送終了直後の同年9月29日の第16巻の時点で1200万部を超え、アニメ放送期間中に累計発行部数を750万部伸ばした[266][267][268]。
放送終了から約1か月後の10月23日時点で累計発行部数は1600万部を突破し、約1か月で累計発行部数を400万部伸ばした[269]。さらに約1か月後の11月27日には累計発行部数が2500万部を突破し、第18巻はシリーズ初の初版100万部を記録した[270]。12月23日時点で既刊18巻すべての売上が100万部を突破しており、テレビアニメの相乗効果により短期間で売上を伸ばした[271]。 『オリコン年間コミックランキング 2019』では期間内の売上部数1205.8万部を記録し、シリーズ初TOP10入りにして初の1位を獲得した[272]。2020年2月10日付の週間オリコンランキングでは1位から10位を本作が独占する史上初の記録を達成している[273]。
2020年5月に発売された第20巻は初版280万部が発行され、その時点で累計発行部数は6000万部を超えた[274]。また、『オリコン年間コミックランキング 2019』では期間内の売上が1205.8万部を記録し第1位となり[272]、『2019年集英社本ランキング』では期間内の売上が1270万部を記録した『ONE PIECE』が第1位に、1080万部を記録した本作が第2位となった[275]。続く第21巻では初版300万部を発行し、累計発行部数は8000万部を超えた[276]。第22巻では初版で370万部を刷り上げ、これにより累計発行部数は1億部の大台を突破することとなった[277]。最終巻である第23巻の初版発行部数は395万部になることが決定し、シリーズ累計発行部数は1億2000万部(電子版含む)を突破した[278]。さらに、2021年2月にはシリーズ累計発行発行部数が1億5000万部(電子版含む)を超え、最終巻発売から約2カ月で3000万部増を達成している[279]。
小説
小説版『しあわせの花』『片羽の蝶』は2020年2月19日の重版を以て累計発行部数は116万部を記録し、レーベル史上最速の100万部突破となった[280]。人気の理由は本編で描かれていない話が吾峠によるイラスト付きで読めるからだという[280]。2020年7月時点で小説版シリーズの累計発行部数は280万部を突破している[281]。また、2023年7月時点で『鬼滅の刃 ノベライズ』(集英社みらい文庫)のシリーズ累計発行部数は136万部を突破している[282]。
その他
『鬼滅の刃 塗絵帳』シリーズの累計発行部数は2021年10月時点で143万部を突破している[283]。
読者層
ファンには小中学生の男女も多いが[284]、ブームを牽引したのは10代から40代の女性であり、TSUTAYAではアニメ放送前は男性の購入者が多かったが放送中から女性が急増、理由として日経MJの調査では過去のジャンプ作品と違い男女ともに強く戦いの場に出ることや、そこで一見弱く思えるような人に助けてもらえるシーンの熱さが社会人に身につまされたり、鬼舞辻󠄀無惨が十二鬼月の下弦を粛清するシーンが「パワハラ会議」の通称で話題になったが反面教師として学びがあったなど、王道もありながら現代のビジネスパーソンたる女性の心をとらえた[285]。
批評家の石岡良治は、近年人気の『進撃の巨人』『東京喰種トーキョーグール』『亜人』のような人間を喰らう敵との戦いだが、やや残虐さもあるものの、敵側の事情を描くことにより女性や子供が苦手なグロテスクさは抑えられている。必殺技の描写はジャンプの王道であるバトル作品に通じ、外連味溢れる大ゴマが魅力の1つとなっている。洋と和の雰囲気を合わせて近代の闇を描いたことや、泉鏡花の作品を思わせる幻想的な近代日本の舞台設定での、華麗なビジュアルによる展開で人気が出た、とみており[286]、昔のジャンプ作品のように展開が早く、キャラがよく死んでいくのも若年層に新鮮に映った可能性をあげた[287]。
アニメコラムニストの小新井涼は、魅力的なキャラやアニメの豪華声優陣といった要素もあるが、それが刺さらない層にも家族愛、泥臭い修行や成長、迫力の剣劇や無慈悲な命のやり取りといった万人受けする魅力がある。そのため年齢性別、漫画やアニメへの興味など関係なしに勧めることができ、勧められた側も手を出しやすい。こうして興味を持ってくれそうな普遍的な要素をとっかかりとして"布教"され、人気が広まったと考えている[288]。
観光
竈門神社
正確な関係性は吾峠や集英社側から明かされおらず、また作中にも描かれてはいないが、主人公の竈門炭治郎の姓と同じなどの共通点から次の三つの「竈門神社」を中心に全国の「竈門神社(竈神社)」が鬼滅の刃の聖地と話題を集め、参拝者が急増している。
観光スポット
全国で、登場人物の名前や見た目、動物や世界観等が関連付けられている場所が話題となっている[300]。
- 鬼舞辻󠄀無惨の本拠地「無限城」に似たロビーがある芦ノ牧温泉・大川荘[301]
- 炭治郎が狭霧山の修行で斬った大岩と似た岩[302][303][304][305][306][307][308][309][310][311][312][313]
- 劇場版に登場する車両と同じ形式や「無限」の装飾をした蒸気機関車[314][315][316][317][318][319][320][321][322][323][324]
この他、宮城県塩竈市の公式サイト内で「竈」の書き順を解説している「『竈』の字について」のページへのアクセス数が、主人公・竈門炭治郎にも使われている難字であることから劇場版公開時より急増している[335][336]。同市の市民安全課では「塩竈市の竈の字の書き方」という印刷物も配布しており、こちらも俄かに注目を集めた[337]。
コラボレーション
JR九州では、劇場版『無限列車編』の公開に合わせ、特急「かもめ」・「ソニック」にて同作品のラッピング列車[注釈 44]の運行を実施[338][339]。また、「SL人吉」の蒸気機関車・客車を使用した特別仕様の臨時列車「SL鬼滅の刃」を熊本 - 博多間で運行された[340][341][342][343]。
同じく劇場版公開に合わせ、JR東日本と荻野屋とのコラボとして「鬼滅の刃×SLぐんま〜無限列車大作戦〜」が企画され[344]、無限列車特別仕様の「SLぐんま よこかわ」の運行や「無限列車駅弁〜峠の釜めし 〜」[345][346][347]の発売などが行われた。
京都鉄道博物館、東映太秦映画村、嵐電とのコラボでは、「鬼滅の刃 京ノ御仕事」としてコラボ食品が発売された他[348][349]、「無限」と記したプレートを装着した蒸気機関車が京都鉄道博物館で運行された[350]。
ユニバーサル・スタジオ・ジャパンでは期間限定で「鬼滅の刃 XRライド[351][352]」や「鬼滅の刃×ハリウッド・ドリーム・ザ・ライド[353]」が運行された。
全日本空輸とのコラボでは、ボーイング767-300ERやボーイング777-200ERの機体に炭治郎らキャラクターがデザインされた「鬼滅の刃じぇっと」が就航し、成田空港発着の遊覧飛行も行われた[354][355][356]。
ベネッセコーポレーション「進研ゼミ小学講座」とのコラボでは、特製の漢字計算ドリルが全国の小学生を対象に無償提供された[357]。
その他、トミカ[358]やプラレール[359]などの玩具、ダイドーブレンド「鬼滅缶」[360][361]や「鬼シゲキックス」[362][363]やビックリマン「鬼滅の刃マンチョコ」[364]などの飲料・菓子、ユニクロ「UT」やGUなどの衣類[365][366][367][368][369][370]といった、様々な企業とのコラボが展開されている。
展覧会
- TVアニメ鬼滅の刃「全集中展」
各地でTVアニメ「鬼滅の刃」"竈門炭治郎 立志編"と劇場版「鬼滅の刃」無限列車編の展覧会[371]。
- 大阪(2020年7月22日-8月3日):大丸ミュージアム<梅田>
- 石川(2020年8月5日-8月17日):香林坊大和
- 愛知(2020年8月19日-8月31日):松坂屋名古屋店
- 宮城(2020年9月11日-9月27日):仙台駅前イービーンズ
- 岡山(2020年9月30日-10月12日):岡山天満屋(中止)
- 北海道(2020年10月17日-11月8日):サッポロファクトリー3条館
- 宮崎(2020年11月16日-11月29日):宮交シティ
- 福岡(2020年12月2日-12月14日):博多阪急
- 兵庫(2020年12月17日-12月26日):神戸阪急
- 静岡(2020年12月29日-2021年1月11日):遠鉄百貨店
- 沖縄(2021年1月16日-2月2日):PARCO CITY
- 香川(2021年2月9日-2月21日):瓦町FLAG
- 新潟(2021年2月27日-3月17日):新潟市マンガ・アニメ情報館
- 東京(2021年3月23日-4月5日):松屋銀座
- 「TVアニメ『鬼滅の刃』×『京都南座 歌舞伎ノ舘』」
2020年11月6日-11月23日、京都・南座でキャラクター13人が歌舞伎の登場人物の衣装をまとったパネルを設置[372]。
- 『鬼滅の刃』吾峠呼世晴原画展
- 東京(2021年10月26日-12月12日):森アーツセンターギャラリー
- 大阪(2022年7月14日-9月4日):グランフロント大阪
- 福岡(2022年12月16日-2023年2月19日):福岡市博物館
- 名古屋(2023年3月25日-5月28日):金山南ビル
- 仙台(2023年7月1日-8月27日):TFUギャラリー ミニモリ
- 岡山(2023年12月15日-2024年2月18日):岡山県立美術館
- 札幌(2024年4月19日-6月23日):東1丁目劇場施設
- TVアニメ鬼滅の刃「全集中展」無限列車編・遊郭編
アニメ「無限列車編」、「遊郭編」の展覧会[375]。
- 東京(2022年4月20日-5月9日):松屋銀座
- 福岡(2022年6月16日-7月4日):博多阪急
- 北海道(2022年7月15日-8月7日):サッポロファクトリー3条館
- 石川(2022年8月18日-9月5日):香林坊大和
- 大阪(2022年9月28日-10月17日):大丸ミュージアム<梅田>
- 宮城(2022年10月22日-11月13日):仙台フォーラス
- 広島(2022年11月19日-12月6日):福屋広島駅前店
- 愛知(2022年12月14日-12月30日):松坂屋名古屋店
- 大分(2023年1月7日-1月22日):ビーコンプラザ
- 香川(2023年2月11日-3月5日):瓦町FLAG
- 兵庫(2023年3月15日-4月3日):神戸阪急
- TVアニメ鬼滅の刃「全集中展」刀鍛冶の里編・柱稽古編
アニメ「刀鍛冶の里編」、「柱稽古編」の展覧会[376]。
- 東京(2024年7月18日-8月14日):松屋銀座
- 大阪(2024年8月18日-9月9日):大丸ミュージアム<梅田>
- 福岡(2024年9月13日-9月29日):博多阪急
書誌情報
漫画
本編
コミックスには本編に加えて、おまけラフ「大正コソコソ」、ジャンプGIGA掲載の出張4コマ漫画、巻末のおまけ「中高一貫!!キメツ学園物語」などが収録されている。
副題 | 発行日(発売日) | ISBN | |
---|---|---|---|
1. | 2016年6月8日(6月3日[集 1]) | 978-4-08-880723-2 | |
2. | お | 2016年8月9日(8月4日[集 2]) | 978-4-08-880755-3 |
3. | 2016年10月9日(10月4日[集 3]) | 978-4-08-880795-9 | |
4. | 2016年12月7日(12月2日[集 4]) | 978-4-08-880826-0 | |
5. | 2017年3月8日(3月3日[集 5]) | 978-4-08-881026-3 | |
6. | 2017年5月7日(5月2日[集 6]) | 978-4-08-881076-8 | |
7. | 2017年8月9日(8月4日[集 7]) | 978-4-08-881193-2 | |
8. | 2017年10月9日(10月4日[集 8]) | 978-4-08-881212-0 | |
9. | 2017年12月9日(12月4日[集 9]) | 978-4-08-881283-0 | |
10. | 2018年3月7日(3月2日[集 10]) | 978-4-08-881355-4 | |
11. | 2018年6月9日(6月4日[集 11]) | 978-4-08-881399-8 | |
12. | 2018年8月8日(8月3日[集 12]) | 978-4-08-881540-4 | |
13. | 2018年11月7日(11月2日[集 13]) | 978-4-08-881626-5 | |
14. | 2019年1月9日(1月4日[集 14]) | 978-4-08-881695-1 | |
15. | 2019年4月9日(4月4日[集 15]) | 978-4-08-881799-6 | |
16. | 2019年7月9日(7月4日[集 16]) | 978-4-08-881867-2 | |
17. | 2019年10月9日(10月4日[集 17]) | 978-4-08-882080-4 | |
18. | 2019年12月9日(12月4日[集 18]) | 978-4-08-882141-2 | |
19. | 2020年2月9日(2月4日[集 19]) | 978-4-08-882204-4 | |
20. | 2020年5月18日(5月13日[集 20][集 21]) | 978-4-08-882282-2 978-4-08-882306-5(特装版) |
|
21. | 2020年7月8日(7月3日[集 22][集 23]) | 978-4-08-882349-2 978-4-08-882363-8(特装版) |
|
22. | 2020年10月7日(10月2日[集 24][集 25]) | 978-4-08-882424-6 978-4-08-908381-9(特装版) |
|
23. | 2020年12月9日(12月4日[集 26][集 27]) | 978-4-08-882495-6 978-4-08-908379-6(特装版) |
外伝
外伝2編に加えて、「きめつのあいま!」も収録されている。
- 平野稜二(漫画)・吾峠呼世晴(原作)『鬼滅の刃 外伝』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、2020年12月4日発売[集 28]、ISBN 978-4-08-882521-2
スピンオフ
- 帆上夏希『キメツ学園!』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、既刊6巻(2024年4月4日現在)
- 「キメツ学園は遅刻厳禁」 2022年1月4日発売[集 29]、ISBN 978-4-08-882888-6
- 「キメツ学園ナイトツアー」 2022年7月4日発売[集 30]、ISBN 978-4-08-883188-6
- 「蝶飾りのゆくえ」 2022年12月2日発売[集 31]、ISBN 978-4-08-883390-3
- 「こんがり鮭マヨチーズパン」 2023年7月4日発売[集 32]、ISBN 978-4-08-883609-6
- 「炎上注意!? 道場を救え!」 2023年12月4日発売[集 33]、ISBN 978-4-08-883835-9
- 「キメツ学園最強文化祭!」 2024年4月4日発売[集 34]、ISBN 978-4-08-884064-2
小説
- 吾峠呼世晴(原作)・矢島綾(小説)『鬼滅の刃』(スピンオフ短編集)、集英社〈JUMP j BOOKS〉
- 『鬼滅の刃 しあわせの花』 2019年2月4日発売[集 35]、ISBN 978-4-08-703473-8
- 『鬼滅の刃 片羽の蝶』 2019年10月4日発売[集 36]、ISBN 978-4-08-703485-1
- 『鬼滅の刃 風の道しるべ』 2020年7月3日発売[集 37]、ISBN 978-4-08-703498-1
- 吾峠呼世晴(原作・絵)・松田朱夏(小説)『鬼滅の刃 ノベライズ』[377]、集英社〈集英社みらい文庫〉
- 『鬼滅の刃 ノベライズ 〜炭治郎と禰󠄀豆子、運命のはじまり編〜』 2020年6月26日発売[集 38]、ISBN 978-4-08-321585-8
- 『鬼滅の刃 ノベライズ 〜きょうだいの絆と鬼殺隊編〜』 2020年7月17日発売[集 39]、ISBN 978-4-08-321595-7
- 『鬼滅の刃 ノベライズ 〜遊郭潜入大作戦編〜』 2021年7月16日発売[集 40]、ISBN 978-4-08-321663-3
- 『鬼滅の刃 ノベライズ 〜おそわれた刀鍛冶の里編〜』 2021年11月26日発売[集 41]、ISBN 978-4-08-321689-3
- 『鬼滅の刃 ノベライズ 〜無限城突入! しのぶの想い編〜』 2022年3月18日発売[集 42]、ISBN 978-4-08-321713-5
- 『鬼滅の刃 ノベライズ 〜猗窩座との戦いと伊之助の過去編〜』 2022年7月15日発売[集 43]、ISBN 978-4-08-321735-7
- 『鬼滅の刃 ノベライズ 〜カナヲと無一郎! 命をかけた闘い編〜』 2022年11月25日発売[集 44]、ISBN 978-4-08-321753-1
- 『鬼滅の刃 ノベライズ 〜最終決戦と禰󠄀豆子の目覚め編〜』 2023年3月17日発売[集 45]、ISBN 978-4-08-321774-6
- 『鬼滅の刃 ノベライズ 〜死闘決着!炭治郎と鬼殺隊の未来編〜』2023年7月14日発売[集 46]、ISBN 978-4-08-321796-8
公式ファンブック
- 吾峠呼世晴『鬼滅の刃公式ファンブック 鬼殺隊見聞録』 2019年7月4日発売[集 47]、ISBN 978-4-08-882043-9
- 吾峠呼世晴『鬼滅の刃公式ファンブック 鬼殺隊見聞録・弐』 2021年2月4日発売[集 48]、ISBN 978-4-08-882567-0
公式画集
- 吾峠呼世晴『『鬼滅の刃』吾峠呼世晴画集 -幾星霜-』2021年2月4日発売[集 49]、ISBN 978-4-08-792587-6
塗絵帳
- 吾峠呼世晴『鬼滅の刃 塗絵帳 -蒼-』 2021年3月4日発売[集 50]、ISBN 978-4-08-790025-5
- 吾峠呼世晴『鬼滅の刃 塗絵帳 -紅-』 2021年3月4日発売[集 51]、ISBN 978-4-08-790026-2
- 吾峠呼世晴『鬼滅の刃 塗絵帳 -橙-』 2021年3月4日発売[集 52]、ISBN 978-4-08-790049-1
- 吾峠呼世晴『鬼滅の刃 塗絵帳 -藍-』 2021年3月4日発売[集 53]、ISBN 978-4-08-790050-7
アニメ
原作コミックス第1巻から第7巻の冒頭までの物語を映像化した第1期『竈門炭治郎 立志編』が、2019年4月から9月まで放送された[379][380]。
テレビアニメ第1期『竈門炭治郎 立志編』の続編として原作コミックス第7巻および第8巻までの物語を映像化した劇場アニメ『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が2020年10月16日に劇場公開された[381][382]。
『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』で語られることがなかった「煉獄杏寿郎が無限列車へ乗り込むまでの道程」や未公開シーン、新規の次回予告が追加された『テレビアニメーション「鬼滅の刃」無限列車編』が2021年10月10日より全7話で放送された。
劇場アニメの続編として、第2期『遊郭編』が2021年12月5日より2022年2月13日まで、フジテレビ系列・TOKYO MXほかにて放送された。
第3期『刀鍛冶の里編』は2023年4月9日より6月18日まで、フジテレビ系列にて放送された[383]。
更に続編となる『柱稽古編』の放送は2024年5月に放送された。そこで劇場版3部作が製作されることが発表された。
舞台版
舞台『鬼滅の刃』シリーズ | |
---|---|
イベントの種類 | 舞台芸術、演劇(2.5次元ミュージカル) |
通称・略称 | キメステ |
初回開催 | 2020年(初演) |
主催 | 舞台「鬼滅の刃」製作委員会 |
共催 | 集英社(監修) |
協賛 | ローソンチケット |
企画制作 | ネルケプランニング |
協力 | 一般社団法人 日本2.5次元ミュージカル協会 |
運営 | 舞台「鬼滅の刃」製作委員会 |
公式サイト |
2019年9月30日に舞台化を発表[384]、2023年までに4作品が上演された[385]。脚本・演出は末満健一[386]、音楽は和田俊輔[387]。初日や楽日を中心に全国の映画館でライブビューイング、DMM.comでライブ配信も実施される[388][389]。
公演概要
- 舞台『鬼滅の刃』
-
- 2020年1月18日 - 26日、天王洲 銀河劇場 / 1月31日 - 2月2日、AiiA 2.5 Theater Kobe[386]
- 舞台『鬼滅の刃』其ノ弐 絆
-
- 2021年8月7日 - 15日、天王洲 銀河劇場 / 8月20日 - 22日、梅田芸術劇場 メインホール / 8月27日 - 31日、TACHIKAWA STAGE GARDEN[390]
- 舞台『鬼滅の刃』其ノ参 無限夢列車
-
- 2022年9月10日 - 11日、TOKYO DOME CITY HALL / 9月16日 - 25日、京都劇場 / 10月15日 - 23日、TOKYO DOME CITY HALL[389]
- 舞台『鬼滅の刃』其ノ肆 遊郭潜入
映像作品
タイトル | 発売日 | 規格品番 | |
---|---|---|---|
BD | DVD | ||
舞台『鬼滅の刃』 | 2020年7月22日 | ANZX-10175 - 10176 | ANZB-10175 - 10176 |
舞台『鬼滅の刃』其ノ弐 絆 | 2022年3月23日 | ANZX-10218 - 10219 | ANZB-10218 - 10219 |
舞台『鬼滅の刃』其ノ参 無限夢列車 | 2023年3月8日 | ANZX-10248 - 10249 | ANZB-10248 - 10249 |
ゲーム
コンピュータゲーム
この節は、発売前あるいは配信・稼働開始前のコンピュータゲームを扱っています。 情報が解禁されていくに従い、この項目の内容も大きく変化することがありますのでご注意ください。 |
- 鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚
- 2021年10月14日にアニプレックスから発売されたPlayStation 4/PlayStation 5/Steam/Xbox One/Xbox Series X/Xbox Series S用ゲーム[393]。また、2022年6月9日にはNintendo Switch版が発売された[394]。
- 鬼滅の刃 目指せ!最強隊士!
- 2024年4月25日にアニプレックスから発売されたNintendo Switch用ゲーム。オフライン及びオンラインにて最大4人で遊べるボードゲーム[395]。
- 鬼滅の刃 血風剣戟ロワイアル
- アニプレックスから配信予定のスマートフォンゲーム。配信日未定[396]。
リアル謎解きゲーム
- 鬼滅の刃×リアル謎解きゲーム 玩具店に潜む鬼を討て!
- 2020年1月23日から6月28日にかけて国内アニメイト全店舗で謎解きキットが発売[397]。「大正時代の玩具店」にアニメイトを見立てて、竈門炭治郎と共に任務達成を目指すというシナリオの元、謎を解き歩く。
- 持ち帰り謎として、謎解きクリアファイル『我妻善逸編 「恐怖!女学校の怪異を探れ!」』『嘴平伊之助編 「猪突猛進!森の王、帰る」』が同年2月に、謎解き柱として『冨岡義勇編 「人喰い鮭鬼を討て!」』『胡蝶しのぶ編 「鬼滅の隊士を救出せよ!」』が同年3月に発売されている。
- 鬼滅の刃×サンシャインシティ 〜全集中!太陽の都市伝説〜
- 2020年10月2日から11月23日まで、サンシャインシティとのコラボレーションとして開催[398]。鬼殺隊によって討伐された鬼が遺した秘宝を求めて、遺跡を探索するというシナリオ。サンシャイン水族館・サンシャイン60展望台・アルパの3つの謎に分かれており、すべて解明すると最終試練に挑戦できる。
- また、10月30日から12月10日まで、「オンライン太陽の都市伝説〜幻影の秘宝を探せ!〜」を実施[399]。サンシャイン60展望台での展示をオンライン上で閲覧できるほか、オンライン展示会のみでの謎解きが楽しめる。
- リアル脱出ゲーム×鬼滅の刃 鬼棲まう那田蜘蛛山からの脱出
- 2021年6月10日から11月28日まで、リアル脱出ゲームとのコラボレーションとして開催[400]。参加キットはSCRAPファンクラブ先行販売で2021年5月24日から5月26日の期間販売開始になり、一般販売は5月27日から8月28日にリアル脱出ゲーム店舗とSCRAP GOODS SHOP(通販)で行われた、オンライン環境があればどこでもプレイ可能なリアル謎解きゲーム。鬼殺隊事後処理部隊「隠」の謎や暗号を解くのが得意な隊員として、那田蜘蛛山に潜む鬼との戦い方が書かれた文献を読み解き、現地で戦う炭治郎たちの手助けをするというシナリオ。
- リアル脱出ゲーム×鬼滅の刃 無限列車さまよう悪夢からの脱出
- 2022年10月27日から2023年1月24日まで、リアル脱出ゲームとのコラボレーションとして開催[401]。同じリアル脱出ゲームとのコラボでも、上述の「鬼棲まう那田蜘蛛山からの脱出」とは違い、新宿の東京ミステリーサーカスヒミツキチラボ大ホールを会場として開催された公演型のリアル謎解きゲーム。鬼殺隊の隊士として煉獄や炭治郎と協力し、乗客が攻撃を受ける前に鬼の頸を斬って、鬼に支配された無限列車を脱出するのを目的としたシナリオ。
能狂言
能 狂言 『鬼滅の刃』(のう きょうげん きめつのやいば)として、2022年に初演、2023年に追加公演を開催[402]。演出・出演は野村萬斎[403]。
- 監修
- 大槻文藏
- 演出
- 野村萬斎
- 作詞
- 亀井広忠
- 補綴(ほてつ)
- 木ノ下裕一
- 主な配役
- 大槻文藏(下弦の伍・累)
- 大槻裕一(竈門炭治郎、竈門禰󠄀豆子)
- 野村萬斎(鬼舞辻無惨、竈門炭十郎、天王寺松右衛門)
- 野村裕基(我妻善逸、錆兎)
- 野村太一郎(嘴平伊之助、鋼鐵塚蛍)
- 福王和幸、福王知登(冨岡義勇)※交互出演
歌舞伎
2024年2月・3月に東京・新橋演舞場にて、「スーパー歌舞伎II(セカンド)『鬼滅の刃』」として上演することが予定されていたが[404]、2023年8月2日、公演見合わせとなることが発表された[405]。
脚注
注釈
- ^ 電子書籍版の売り上げを含む。
- ^ ただし、珠世や愈史郎の様に人間を襲う事をしない鬼は、例外的に人間と同様、守るべき家族として認識する。
- ^ この時は炭治郎が、母の口ずさんでいた子守唄で抑えている。
- ^ 大正4年(1915年)の陸軍省の調査によると、20歳の男子で非識字者は2.2%という数字が記録されており、現実の世界に照らし合わせた場合、当時でもかなりの少数派だったと思われる[59]。
- ^ 体温調節も思うように出来なくなり、伊之助自身が衣類を着ることを非常に嫌悪している。
- ^ 『煉獄杏寿郎外伝』で描かれる鬼殺隊に入りたての頃は通常の形状の日輪刀を使用している。
- ^ 柱稽古編で炭治郎が蜜摛に稽古を付けてもらっている間、彼女の鎹鴉から渡された手紙を読んだ小芭内は、炭治郎と蜜摛が食事をしている時の様子について楽しそうに書かれていることに激しい嫉妬の感情を抱いていた。そのため小芭内は炭治郎に稽古を付けている間は人一倍厳しく接していたが、炭治郎は蜜摛に対する小芭内の気持ちに全く気付いておらず、稽古を終えて別れる際にも小芭内から悪態を付かれて「自分は(小芭内に)最後まで嫌われて悲しかった」と涙を浮かべていた。【テレビアニメ「鬼滅の刃 柱稽古編」第5話「鬼を喰ってまで…」】
- ^ 「大正コソコソ噂話」において、獪岳であることが明かされた[125]。
- ^ この時、鳴女の頭が潰れたのは自分が愈史郎を苛立たせたからだと勘違いした。
- ^ 那田蜘蛛山編の時点ではカナヲは己[162]、炭治郎は癸[50](遊郭編では庚)。ただし、無限城決戦の時点では炭治郎のほうがカナヲよりも階級が上(炭治郎は丙、カナヲは丁)となっている[163][164]。ただし、炭治郎が長い昏睡から目覚めたにも関わらず、カナヲが人を呼ばなかった時は、階級は無関係だとして怒鳴り散らした(さしものカナヲも気圧されて、ペコペコ頭を下げた程)。
- ^ その顔立ちの優しさを鬼に馬鹿にされてから付け出したとの事。
- ^ アニメ版でのクレジットは「剣士」[166]。
- ^ 鬼殺隊と剣術の型自体は以前から存在していたが、呼吸法と痣の覚醒条件を教える事で飛躍的に戦力を向上させた[167]。なお、縁壱の独白では一度も「鬼殺隊」とは呼ばず、全てで「鬼狩り」と呼んでいるが、それが「鬼殺隊」であることは「お館様[168]」「柱[167]」などの語や戦国コソコソ話で「鬼殺隊を追われた」との記述からわかる[169]。
- ^ 後述の「鋼鎧塚蛍」が研ぎの技術を有していることから、刀匠が全ての工程を熟している可能性もある。
- ^ 炭治郎の鎹烏は任務の情報だけでなく、藤の宿と鬼殺隊との関係の成り立ちついても炭治郎に説明している。
- ^ この時すでに炭治郎には松衛門が就任していていたが、鱗滝への連絡はしなかった。
- ^ 那田蜘蛛山編では善逸と喧嘩別れしているが、結局は彼の身を案じ、ふてくされながらも善逸の元に戻った。
- ^ 同編では、逸れてしまった炭治郎や禰󠄀豆子に善逸と共に呼びかけている。
- ^ 同編では兄蜘蛛の登場時、あまりの恐怖に顔を歪め、半ば喧嘩中の善逸の懐に逃亡している。
- ^ ただし、日輪刀を与えられていたことから、最終選別で合格していたと見られる。[186]
- ^ アニメ版でのクレジットは「謎の女性」[190]。
- ^ 遊郭編での表記は「上弦の陸」[201]。
- ^ 「妓夫太郎」は「遊女屋で客引きをする男」という意。
- ^ 釜鵺は「心の中で愚痴をこぼした」、零余子は「無惨の発言を否定した」、病葉は「脱走しようとした」、轆轤は「無惨に指図した」という名目上の理由でそれぞれ処刑されている。
- ^ 継国縁壱が無惨と交戦した時点では既に無惨の配下になっていた。
- ^ 札は愈史郎の血鬼術が宿されたものなのか、愈史郎の血鬼術が実体化したものなのかは不明。
- ^ 手鬼はそのことについて「手足を引きちぎって、それから」と発言していることから、かなり惨い殺され方をした可能性が高い(ただし、怒り心頭に発した炭治郎の攻撃によって遮られているので詳細は不明。)
- ^ 隊員(隊士)は大別して最前線で鬼と戦闘を行う「剣士」と、後述の戦闘後に事後処理を行う「隠」から構成されるが、「鬼狩り」と呼ばれるのは文字通り「剣士」の方である。負傷した剣士の治療やリハビリを行う者でも、神崎アオイのように最終選別を生き残った者であれば、剣士を退いた後も鬼殺隊員として定義される。
- ^ 階級は倒した鬼の数により昇級し、それに応じて収入も増える。
- ^ 日輪刀を与えられるのは剣士のみ。鎹烏は作中では剣士に仕えているものだけが登場しているが、隠にも与えられているのかは不明。
- ^ 産屋敷輝利哉の項を参照。
- ^ 煉獄槇寿郎曰わく、「猿真似で劣化した呼吸」とのこと。
- ^ あくまで7日後に生存していることであり、鬼を倒したか否かは問われない。
- ^ 遊郭編で宇髄は、宿泊した藤の家に遊郭へ潜入するため炭治郎たちに施す化粧品(白粉や口紅)や、女物の着物を手配させた。
- ^ 刀鍛冶の里編では「湾れ刃(のたれば)」等の波紋が施された日輪刀の描写がある。
- ^ 強い鬼ほど再生の速度は増し、並みの鬼と上弦の鬼とでは、その差は歴然である。
- ^ ただし、鬼舞辻無惨は千年以上生きているが、この先も本当に寿命を迎えないのかは前例が無いため明確ではない。最終決戦において鬼舞辻無惨が珠世の毒により概ね九千年老化させられた時には白髪が戻らず、疲労が発生して回復もままならなかった。人を喰えば若返られるのかは不明。
- ^ 上弦の陸の堕姫と妓夫太郎は無惨の判断により、例外として二人で一人として見なされたため、作中の時代の上弦は実際には7人である。
- ^ 例外として元・下弦の陸の響凱は右瞳に「下陸」と刻まれていた。無惨に数字を剥奪された際、瞳には下陸の文字を残したまま×印が刻まれた。
- ^ ただし、数字による上下関係はなく、血戦外の場で参の猗窩座は弐の童磨の頭部を何ら躊躇なく粉砕している[239]。
- ^ 無限城で無惨が下弦の解体を仄めかしているため、魘夢死亡後に下弦制度が完全に廃止された可能性が考えられるが、それを裏付ける決定的な証拠は登場していない(無惨がそれ以降下弦の鬼に言及していないため。)。
- ^ これはジャンプ関係者への取材に基づくものとされており、吾峠自身は性別について明らかにしていない。
- ^ 『シュート!』の大島司、『鋼の錬金術師』の荒川弘、『金田一少年の事件簿』のさとうふみやなど[257]。
- ^ 前者は885系、後者は883系を使用。
出典
- ^ 「漫画『鬼滅の刃』の名言ランキング! 皆が選ぶ名セリフ1位は?」『マイナビニュース 著者:アーク』株式会社マイナビ、2022年5月26日。2022年8月24日閲覧。
- ^ 「鬼滅の刃が継承する鬼退治 時代の裂け目とカタルシス」『朝日新聞デジタル 構成:西田健作』朝日新聞、2020年12月4日。2022年8月24日閲覧。
- ^ “DEMON SLAYER: KIMETSU NO YAIBA”. VIZ Media. 2023年10月2日閲覧。
- ^ a b c 「「鬼滅の刃」4年3カ月の連載に幕」『コミックナタリー』ナターシャ、2020年5月18日。2020年5月18日閲覧。
- ^ “『鬼滅』『アイマス』などのウェブ通話用背景を配布、抽選でソニーのテレビプレゼントも。アニプレックス特別企画”. PHILE WEB. 2020年5月1日閲覧。
- ^ 「『鬼滅の刃』累計1.5億部突破、1年で+1.1億部と3.75倍 完結後も人気続く」『オリコン』2021年2月15日。2021年9月27日閲覧。
- ^ a b c d アニメの旅人 2021, p. 210.
- ^ 「鬼となった妹を救うために少年は旅立つ、純和風剣戟奇譚「鬼滅の刃」1巻」『コミックナタリー』2016年6月3日。2019年4月16日閲覧。
- ^ “『鬼滅の刃』ブームの裏に、アニメ化と計算尽くしのファン獲得策”. 日経新聞 (2020年10月7日). 2020年10月14日閲覧。
- ^ a b 小原篤「「鬼滅の刃」映画が興収400億円 前人未到の大台に」『朝日新聞』2021年5月24日。2021年9月27日閲覧。
- ^ kimetsu_offのツイート(1492876465851056135)
- ^ “『鬼滅の刃』新作テレビアニメ「柱稽古編」制作決定 柱5人集結のビジュアル&PV公開”. ORICON NEWS. 2023年6月19日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa 横川良明「『鬼滅の刃』大ブレイクの陰にあった、絶え間ない努力――初代担当編集が明かす誕生秘話」『livedoor ニュース』2020年2月5日。2021年9月27日閲覧。
- ^ a b c 「「鬼滅」作者の投稿作「過狩り狩り」紹介 「ジャンプ編集部がザワついたのをよく覚えてる」」『ITmedia』2020年10月19日。2021年9月27日閲覧。
- ^ jump_mangashoの2020年10月17日のツイート、2021年9月27日閲覧。
- ^ “『鬼滅の刃』担当編集者座談会”. 集英社. 集英社. 2020年11月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年9月26日閲覧。
- ^ a b 「鬼滅の刃が「日本中で愛されまくる」4つの理由」『東洋経済オンライン』東洋経済新報社、2020年4月27日、2面。2020年5月17日閲覧。
- ^ a b 「アニメ「鬼滅の刃」特集 花江夏樹&鬼頭明里インタビュー」『コミックナタリー』2018年11月9日。2018年11月9日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q “スタッフ/キャスト”. TVアニメ「鬼滅の刃」公式サイト. 2018年12月22日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m 「舞台「鬼滅の刃」第1弾ビジュアル公開!炭治郎役・小林亮太らキャスト一挙発表」『コミックナタリー』2019年10月21日。2019年10月22日閲覧。
- ^ 「舞台「鬼滅の刃」新作「遊郭潜入」11月・12月に上演、新たな炭治郎役は阪本奨悟」『コミックナタリー』株式会社ナターシャ、2023年4月10日。2023年4月10日閲覧。
- ^ 「舞台『鬼滅の刃』炭治郎役が交代 小林亮太→阪本奨悟 新作“遊郭潜入”11月より上演」『ORICON NEWS』株式会社oricon ME、2023年4月10日。2023年4月12日閲覧。
- ^ takahana_0729の2020年8月31日のツイート、2021年12月11日閲覧。
- ^ a b c d e スクールオブジャンプ (2016年10月31日). “スクジャンホームルーム ジャンプニューオーダーキャンペーン!『鬼滅の刃』『左門くんはサモナー』『ブラッククローバー』『ゆらぎ荘の幽奈さん』の担当編集がライブ出演! 11:40 - 14:15”. ツイキャス. 2019年4月28日閲覧。
- ^ a b c d e f 単行本1巻, 第1話 残酷.
- ^ a b 単行本2巻, 第9話 おかえり.
- ^ a b 単行本1巻, 第2話 見知らぬ誰か.
- ^ a b 単行本2巻, 第15話 医師の見解.
- ^ a b c d e f 単行本1巻, 第6話 山ほどの手が.
- ^ 単行本2巻, 第13話 お前が.
- ^ a b c d e f g h 単行本1巻, 第7話 亡霊.
- ^ a b c 単行本2巻, 第8話 兄ちゃん.
- ^ a b c d e f 単行本6巻, 第45話 鬼殺隊柱合裁判.
- ^ a b 単行本2巻, 第10話 人攫い沼.
- ^ a b c d 単行本1巻, 第3話 必ず戻る夜明けまでには.
- ^ a b c 単行本1巻, 第4話 炭治郎日記・前編.
- ^ a b c d e f g h i 単行本1巻, 第5話 炭治郎日記・後編.
- ^ 単行本5巻, 第39話 走馬灯の中.
- ^ a b 単行本5巻, 第40話 ヒノカミ.
- ^ a b 単行本9巻, 第77話 轟く.
- ^ a b 単行本11巻, 第90話 感謝する.
- ^ a b 単行本12巻, 第105話 なんか出た.
- ^ a b c d 単行本15巻, 第129話 痣の者になるためには.
- ^ 鬼化したのちに人間に戻った禰󠄀豆子は鬼化に対する免疫を獲得しており、この時に抗体が鬼の王の体内に取り込まれたことになる。
- ^ a b c d e f 「内藤大希が魘夢、蒼木陣が猗窩座に! 舞台「鬼滅の刃」無限夢列車編のビジュアル解禁」『ステージナタリー』ナターシャ、2022年6月6日。2022年6月7日閲覧。
- ^ 鬼殺隊見聞録・弐, 竈門禰󠄀豆子
- ^ a b c d 「アニメ「鬼滅の刃」監督は外崎春雄!追加キャストに下野紘、松岡禎丞、櫻井孝宏」『コミックナタリー』2018年11月25日。2018年11月25日閲覧。
- ^ a b c d e f g h 単行本3巻, 第20話 我妻善逸.
- ^ a b 単行本4巻, p. 126, おまけページ.
- ^ a b c d 単行本4巻, 第28話 緊急の呼び出し.
- ^ a b 単行本4巻, 第26話 素手喧嘩.
- ^ 単行本1巻, 第20話 我妻善逸.
- ^ 単行本4巻, 第33話 苦しみ、のたうちながら前へ.
- ^ 単行本4巻, 第34話 強靭な刃.
- ^ 単行本3巻, 第23話 猪は牙を剥き善逸は眠る.
- ^ a b c d 単行本17巻, 第145話 幸せの箱.
- ^ a b c 単行本10巻, 番外編 伊之助御伽草子.
- ^ a b c d e 単行本4巻, 第27話 嘴平伊之助.
- ^ a b c d e f g h “アニメ「鬼滅の刃」嘴平伊之助がかわいい理由!マスコット的な愛らしさが魅力!”. ABEMA TV. 2024年7月13日閲覧。
- ^ 単行本3巻, 第22話 突然の猪.
- ^ a b 単行本7巻, 第54話 こんばんは煉󠄁獄さん.
- ^ a b c d e f 単行本6巻, 第51話 日輪刀還る。.
- ^ a b 単行本3巻, 第21話 鼓屋敷.
- ^ a b 単行本6巻, 第49話 機能回復訓練・前編.
- ^ 単行本4巻, 第31話 自分ではない誰かを前へ.
- ^ 単行本5巻, 地獄へ.
- ^ a b c d 単行本15巻, 第131話 来訪者.
- ^ a b c d e f g h i 単行本15巻, 第130話 居場所.
- ^ a b c 単行本17巻, 第146話 誇り.
- ^ a b 単行本18巻, 第152話 透き通る世界.
- ^ a b 単行本18巻, 第156話 ありがとう.
- ^ “「鬼滅の刃」胡蝶しのぶ役は早見沙織!「内面を一枚一枚めくっていくような気持ち」(コメントあり)”. コミックナタリー (2019年7月14日). 2019年7月14日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j “舞台「鬼滅の刃」新作キャスト決定!矢崎広が煉獄杏寿郎、廣瀬智紀が産屋敷耀哉に”. ステージナタリー (2021年5月10日). 2021年5月11日閲覧。
- ^ スクールオブジャンプ (2017年1月16日). “スクジャンホームルーム ◇「先生密着Q&A」『鬼滅の刃』作者、吾峠呼世晴先生が、読者の疑問に答えてくれました! スクジャン女子:相川香菜子、神沢有紗 24:25 - 26:52”. ツイキャス. 2019年4月28日閲覧。
- ^ 鬼殺隊見聞録, 胡蝶しのぶ.
- ^ a b c 単行本5巻, 第41話 胡蝶しのぶ.
- ^ a b c 単行本6巻, 第48話 蝶屋敷.
- ^ a b c d e f 単行本17巻, 第143話 怒り.
- ^ a b c 単行本16巻, p. 150.
- ^ a b 単行本6巻, 第44話 隊律違反.
- ^ a b c d 単行本6巻, 第50話 機能回復訓練・後編.
- ^ a b c 単行本16巻, 第141話 仇.
- ^ a b 単行本16巻, 第142話 蟲柱・胡蝶しのぶ.
- ^ a b c 単行本19巻, 第162話 三人の白星.
- ^ a b c 単行本19巻, 第163話 心あふれる.
- ^ a b c d e f g “鬼殺隊“柱”を演じる全キャストを解禁!!”. TVアニメ「鬼滅の刃」公式サイト. 2019年8月30日閲覧。
- ^ a b 鬼殺隊見聞録, 煉󠄁獄杏寿郎.
- ^ a b c 単行本6巻, 第47話 プイ.
- ^ 単行本8巻, 第65話 誰の勝ちか.
- ^ 単行本7巻, 第55話 無限夢列車.
- ^ a b 単行本7巻, 第60話 二百人を守る.
- ^ a b c 単行本8巻, 第66話 黎明に散る.
- ^ a b 単行本8巻, 第63話 猗窩座.
- ^ a b 単行本8巻, 第64話 上弦の力・柱の力.
- ^ 平野稜二『鬼滅の刃【外伝】』株式会社 集英社、85-135頁。ISBN 978-4-08-882521-2。
- ^ a b c 鬼殺隊見聞録, 宇髄天元.
- ^ 単行本9巻, 第71話 遊郭潜入大作戦.
- ^ 単行本10巻, 第86話 妓夫太郎.
- ^ a b c d 単行本10巻, 第87話 集結.
- ^ 単行本10巻, 第80話 価値.
- ^ a b 単行本8巻, 第70話 人攫い.
- ^ a b 単行本11巻, 第95話 最期.
- ^ 単行本11巻, 第97話 何度生まれ変わっても(後編).
- ^ 単行本17巻, 第147話 小さな歯車.
- ^ 鬼殺隊見聞録, 時透無一郎.
- ^ a b c 単行本19巻, 第165話 愕然と戦慄く.
- ^ a b c 単行本14巻, 第118話 無一郎の無.
- ^ a b c d e 単行本14巻, 第123話 甘露寺蜜璃の走馬灯.
- ^ a b c d e 鬼殺隊見聞録, 甘露寺蜜璃.
- ^ a b c d e 単行本14巻, 第124話 いい加減にしろ バカタレ.
- ^ 鬼殺隊見聞録, 伊黒小芭内.
- ^ a b 単行本22巻, 第188話 悲痛な恋情.
- ^ a b 単行本19巻, p. 170, 第204話 鬼のいない世界.
- ^ a b 鬼殺隊見聞録弐, pp. 66–69, 丁 栗花落カナヲ.
- ^ 鬼殺隊見聞録, 不死川実弥.
- ^ a b c d 単行本13巻, 第115話 柱に.
- ^ a b c d 単行本15巻, 第133話 ようこそ….
- ^ a b c 単行本16巻, 第136話 動く.
- ^ a b c d e f g 単行本16巻, 第138話 急転.
- ^ 鬼殺隊見聞録, 悲鳴嶼行冥.
- ^ a b c d e f 単行本16巻, 第135話 悲鳴嶼行冥.
- ^ a b c 単行本16巻, 第139話 落ちる.
- ^ 単行本16巻, 第134話 反復動作.
- ^ 単行本19巻, 第169話 地鳴る.
- ^ a b 単行本17巻, p. 66.
- ^ 単行本16巻, p. 46.
- ^ a b c d e f g h i j 「アニメ「鬼滅の刃」大塚芳忠、梶裕貴、岡本信彦ら11名が出演!主題歌はLiSA」『コミックナタリー』2019年3月19日。2019年3月19日閲覧。
- ^ a b c 単行本6巻, 第46話 お館様.
- ^ a b c d e 単行本16巻, 第137話 不滅.
- ^ 単行本16巻, 第137話 不滅 幕間.
- ^ 単行本16巻, 第134話 不滅.
- ^ 鬼殺隊見聞録弐, p. 41.
- ^ a b c 単行本15巻, 第128話 御教示願う.
- ^ 単行本17巻号, 第144話 受け継ぐ者たち.
- ^ a b c d e f 単行本6巻, p. 94, 大正コソコソ噂話.
- ^ a b c 単行本17巻, p. 88.
- ^ 単行本1巻, p. 170, 大正コソコソ噂話.
- ^ a b c d e f g h 単行本17巻, 第144話 受け継ぐ者たち.
- ^ a b 単行本23巻, おまけページ。.
- ^ takahana_0729の2020年8月31日のツイート、2021年12月11日閲覧。
- ^ haruka_risa83の2020年8月31日のツイート、2021年12月11日閲覧。
- ^ 最終選別の5人組🦋 @hd_ssk於Instagram. 2020-02-02
- ^ a b c 単行本7巻, 第53話 君は.
- ^ a b 単行本7巻, pp. 195–201, 番外編.
- ^ ファンブック2巻, p. 69.
- ^ 単行本18巻, 第157話 舞い戻る魂.
- ^ 単行本18巻, 第158話 破茶滅茶.
- ^ Rikito_1001の2020年1月22日のツイート、2020年5月18日閲覧。
- ^ 単行本12巻; 単行本13巻; 単行本14巻; 単行本15巻.
- ^ 単行本15巻, 第132話 全力訓練.
- ^ また、黒死牟の髪を喰らった際には、その血肉が高濃度であったためか、頭の中に黒死牟に対する無惨の呼びかけが聞こえてきた。
- ^ a b c d e 単行本17巻, p. 86.
- ^ 単行本21巻, p. 148.
- ^ 単行本19巻, p. 153.
- ^ 単行本19巻, p. 154.
- ^ 鬼殺隊見聞録, p. 78, その他の階級の隊士.
- ^ a b 単行本10巻, p. 199, 鬼殺隊報特別版
- ^ a b 「『鬼滅の刃』愛すべき脇役5人 トレンドを独占した「サイコロステーキ先輩」」『マグミクス』株式会社メディア・ヴァーグ、2020年11月8日、2面。2020年12月15日閲覧。
- ^ 単行本5巻, 第36話 これはやべぇ.
- ^ 単行本7巻, p. 205, おまけページ.
- ^ ファンブック2巻, p. 73.
- ^ 鬼殺隊見聞録, p. 86, 鬼殺隊報号外 大正コソコソ噂話.
- ^ 鬼殺隊見聞録, p. 26, 鬼殺隊入隊記録 竈門炭治郎.
- ^ 鬼殺隊見聞録, p. 76, 鬼殺隊入隊記録 栗花落カナヲ.
- ^ a b c 単行本17巻, p. 46.
- ^ 「『鬼滅の刃』遊郭編、新キャラ・謎の”剣士”登場で話題 CVは井上和彦」『ORICON NEWS』2022年1月9日。2022年1月10日閲覧。
- ^ a b c 単行本21巻, 第186話 古の記憶.
- ^ a b 単行本21巻, 第187話 無垢なる人.
- ^ a b 単行本22巻, p. 66, 戦国コソコソ話.
- ^ a b 単行本20巻, 第177話 弟.
- ^ 単行本22巻, 第192話 廻る縁.
- ^ 単行本20巻, 第174話 赤い月夜に見た悪夢.
- ^ a b 単行本20巻, 第175話 後生畏るべし.
- ^ 単行本21巻, p. 168, 戦国コソコソ話.
- ^ a b 単行本1巻, 第9話 おかえり.
- ^ 単行本8巻, 第69話 前へ進もう少しずつでも構わないから.
- ^ 単行本22巻, p. 46.
- ^ a b 単行本14巻, 第119話 よみがえる.
- ^ “第十話 ずっと一緒にいる”. TVアニメ「鬼滅の刃」公式サイト. 2019年6月11日閲覧。
- ^ a b 単行本3巻, pp. 186–187, ジャンプGIGA2016Vol.1 おまけ4コマ.
- ^ “第十五話 那田蜘蛛山”. TVアニメ「鬼滅の刃」公式サイト. 2019年7月13日閲覧。
- ^ 単行本5巻, おまけページ.
- ^ 鬼殺隊見聞録, p. 55, 鬼殺隊入隊記録 宇髄天元.
- ^ 単行本17巻, 第151話 鈴鳴りの雪月夜.
- ^ kimetsu_offの2019年7月6日のツイート、2020年5月18日閲覧。
- ^ 単行本69巻, 第69話 前へ進もう少しずつでも構わないから.
- ^ a b c 「『鬼滅の刃』2期・遊郭編の追加キャスト発表 宇髄天元の嫁3人は種﨑敦美・石上静香・東山奈央【コメント全文あり】」『ORICON NEWS』2021年12月6日。2021年12月6日閲覧。
- ^ a b c d e “舞台『鬼滅の刃』メインビジュアル&全情報解禁”. ORICON NEWS (株式会社oricon ME). (2023年8月28日) 2023年12月10日閲覧。
- ^ 「『鬼滅の刃』時透無一郎の双子の兄・有一郎役は同じく河西健吾」『ORICON NEWS』オリコン、2023年5月28日。オリジナルの2023年5月28日時点におけるアーカイブ。2023年5月28日閲覧。
- ^ “第十八話 偽物の絆”. アニメ「鬼滅の刃」竈門炭治郎 立志編 公式サイト. 2022年1月27日閲覧。
- ^ a b c d e 単行本18巻, 第160話 重なる面影・蘇る記憶.
- ^ “鬼舞辻󠄀無惨 cv関俊彦”. TVアニメ「鬼滅の刃」公式サイト. 2022年6月30日閲覧。
- ^ a b c d “第6話以降に登場する鬼を演じるキャストを公開!!”. TVアニメ「鬼滅の刃」公式サイト. 2019年5月5日閲覧。
- ^ 単行本15巻, 第127話 勝利の鳴動.
- ^ 第20巻第178話
- ^ 第22巻第195話
- ^ 単行本12巻, 第99話 誰かの夢.
- ^ a b c d e f g 鬼殺隊見聞録, p. 119-120, 惡鬼新報
- ^ 単行本20巻, 第176話 侍.
- ^ 単行本20巻, 第178話 手を伸ばしても手を伸ばしても.
- ^ "TVアニメ「鬼滅の刃」、"上弦の弐"の鬼・童磨役は宮野真守さんに決定!". GAME watch. 2022年2月14日閲覧。
- ^ 単行本19巻, 163話 心あふれる.
- ^ a b c d 鬼殺隊見聞録, p. 120, 鬼舞辻󠄀無惨による上弦への評価
- ^ https://encount.press/archives/225284/ 岸田文雄第100代内閣総理大臣が「猗窩座が好きです」と言った所以と察することができる
- ^ 単行本18巻, 第153話 引かれる.
- ^ “テレビアニメ「鬼滅の刃」遊郭編 新キャスト&主題歌アーティストAimer発表!”. 「鬼滅の刃」公式ポータルサイト (2021年9月25日). 2021年9月25日閲覧。
- ^ “CHARACTER”. TVアニメ「鬼滅の刃」 遊郭編公式サイト. 2021年2月7日閲覧。
- ^ “『鬼滅の刃』遊郭編、新キャラの鬼・妓夫太郎が登場 CVは逢坂良太”. オリコンニュース (2022年1月16日). 2022年1月16日閲覧。
- ^ 12巻のおまけページより
- ^ 2020年8月31日、2021年12月11日閲覧。
- ^ a b c d e “那田蜘蛛山にて立ちはだかる鬼を演じるキャストを解禁!!”. TVアニメ「鬼滅の刃」公式サイト. 2019年7月7日閲覧。
- ^ a b “珠世、愈史郎を演じるキャストを解禁!!”. TVアニメ「鬼滅の刃」公式サイト. 2019年5月20日閲覧。
- ^ コミック23巻, 第204話 鬼のいない世界.
- ^ コミック22巻, 第194話 灼熱の傷(大正コソコソ話) このとき茶々丸は「惚れた女の頼みなら」とも言っている。.
- ^ KrtactKtの2020年2月2日のツイート、2020年5月18日閲覧。
- ^ takeshinstyleの2020年1月18日のツイート、2020年5月18日閲覧。
- ^ takeshinstyleの2020年2月3日のツイート、2020年5月18日閲覧。
- ^ “第十五話 那田蜘蛛山”. TVアニメ「鬼滅の刃」公式サイト. 2019年7月13日閲覧。
- ^ a b c 単行本2巻, 第11話 暗示.
- ^ 単行本1巻, 第12話 言えない.
- ^ a b 単行本1巻, 第13話 お前が.
- ^ bubububunの2020年2月2日のツイート、2020年5月18日閲覧。
- ^ UtaYsr5の2020年1月18日のツイート、2020年5月18日閲覧。
- ^ “鼓の鬼・響凱のキャストを解禁!!”. TVアニメ「鬼滅の刃」公式サイト (2019年6月10日). 2019年6月10日閲覧。
- ^ tomoyukitakagiの2020年2月3日のツイート、2020年5月18日閲覧。
- ^ a b c d e 鬼滅の刃 無限列車編, 第一話 炎柱・煉獄杏寿郎.
- ^ a b c d e f g h i j 単行本23巻, 第205話 幾星霜を煌めく命.
- ^ a b c d e f g h i j 鬼殺隊見聞録弐, pp. 206–209, 幾星霜を超え繋がる命.
- ^ a b 鬼殺隊見聞録弐, p. 209, 大正コソコソ噂話.
- ^ 鬼殺隊見聞録, 鬼殺隊当主「お館様」.
- ^ a b 鬼殺隊見聞録 & loc要綱ノ五 呼吸法, p. 19.
- ^ 鬼殺隊見聞録, p.32-33, ヒノカミ神楽
- ^ 鬼殺隊見聞録・弐, p.44-45, 日の呼吸
- ^ 鬼殺隊見聞録・弐, p.48
- ^ a b c d e f g h i j k l 鬼殺隊見聞録, p. 20, 附録ノ二 呼吸派生ノ図.
- ^ 単行本11巻, 第94話 何とかして.
- ^ 単行本19巻, 第166話 本心.
- ^ 堕姫と妓夫太郎は童磨から、愈史郎は珠世によって鬼化されている例外もある
- ^ 単行本12巻, 第98話 上弦終結.
- ^ 鬼殺隊見聞録・弐, p.130, 137
- ^ 単行本23巻, 第201話 鬼の王.
- ^ 単行本23巻, 第202話 帰ろう.
- ^ 単行本23巻, 第203話 数多の呼び水.
- ^ 「鬼滅の刃:公式スピンオフ「キメツ学園!」連載へ 吾峠呼世晴「可愛い“やつら”が大活躍!」 「最強ジャンプ」に」『MANTANWEB』2021年7月5日。2023年6月17日閲覧。
- ^ 『最強ジャンプ』2024年4月号、集英社、2024年3月4日。目次より。
- ^ 「鬼滅の刃が「日本中で愛されまくる」4つの理由」『東洋経済オンライン』東洋経済新報社、2020年4月27日、3面。2020年5月17日閲覧。
- ^ 「悲しみ背負い 強く、明るく 「鬼滅の刃」心つかむ」『東京新聞』東京新聞社、2020年1月26日、15面。オリジナルの2020年1月26日時点におけるアーカイブ。2020年3月7日閲覧。
- ^ 「「鬼滅の刃」人気はなぜ衰え知らず? Twitterのクチコミやリツイートからアニメ終了後も続くブームを考察」『ねとらぼ』アイティメディア、2020年4月3日、2面。2020年5月17日閲覧。
- ^ 2017年3月23日 毎日新聞地方版より。
- ^ 「【鬼滅の刃】炭治郎、禰󠄀豆子、鬼舞辻無惨…話題になった芸能人のコスプレまとめ」『ORICON NEWS』ORICON、2020年11月7日。2020年11月8日閲覧。
- ^ 「「全集中の呼吸で」菅首相「鬼滅」引用して意気込み」『』(日刊スポーツ)2020年11月2日。
- ^ 「全ての決定権は私にあり、私の言うことは絶対である。お前に拒否する権利はない。私が正しいと言ったことが正しいのだ」(第52話)
- ^ 「辻元氏「私の言うことは絶対…」 首相に「鬼滅返し」」『朝日新聞』2020年11月4日。2023年6月17日閲覧。
- ^ 「「鬼滅」主人公、香港警察のマスコットに?…同じ模様の羽織・「騙滅之刃」の文字も」『』(読売新聞)2020年11月18日。
- ^ “累計6000万部超え「鬼滅の刃」-“女性作者”の素顔と“まもなく連載終了”の事情”. 「週刊文春」編集部. p. 2 (2020年5月16日). 2021年3月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年2月14日閲覧。
- ^ a b “『鬼滅の刃』作者が女性でアンチが騒ぐのはミソジニーの現れか 「軽口」が誹謗中傷に発展するネットの危険性”. キャリコネニュース (2020年5月27日). 2020年12月6日閲覧。
- ^ a b “『鬼滅の刃』など“男性名”の女性漫画家が多い理由と“美人漫画家”への複雑なファン心理”. 週刊女性PRIME (2020年11月8日). 2020年12月6日閲覧。
- ^ “キメハラとは?「『鬼滅の刃』ハラスメント」という概念の誕生に、様々な意見”. ハフポスト日本版編集部 (2020年11月3日). 2020年12月6日閲覧。
- ^ “今年の「ネット流行語100」、年間大賞は「にじさんじ」に決定 「.LIVE」も3位に”. PANORA (2019年12月15日). 2019年12月15日閲覧。
- ^ a b 「鬼舞辻無惨(鬼滅の刃)がネット流行語100の年間大賞に決定! 2位はツイステ、3位は煉獄杏寿郎に。そのほか100位圏内にはどんなワードが?」『ファミ通.com』株式会社KADOKAWA Game Linkage、2020年12月15日。2020年12月15日閲覧。
- ^ “第37回2020年授賞語” (2020年12月1日). 2020年12月5日閲覧。
- ^ 「「鬼滅の刃」、新型コロナウイルスなど抑え“流行語アワード”を席巻! ガジェット通信 流行語大賞2020発表」『アニメ!アニメ!アニメ!』2020年12月1日。2020年12月10日閲覧。
- ^ 「鬼滅の刃 Yahoo検索のアニメ部門で2連覇…映画部門でも受賞」『デイリースポーツ』株式会社デイリースポーツ、2020年12月10日。2020年12月11日閲覧。
- ^ “日本漫画家協会賞、今年の大賞は「鬼滅の刃」「NEW NORMAL!」”. コミックナタリー (2021年7月26日). 2021年8月1日閲覧。
- ^ a b 「鬼滅の刃「サイコロステーキ先輩」人気投票で大健闘 アニメ登場は約40秒なのに...」『J-CASTニュース』株式会社ジェイ・キャスト、2020年10月26日。2020年12月15日閲覧。
- ^ 週刊少年ジャンプ2019年15号 p.89 鬼滅の刃 第149話
- ^ “アニメ『鬼滅の刃』、劇場版“無限列車編”制作が決定 特報も公開” (2019年9月29日). 2019年9月29日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃:コミックス累計発行部数が1000万部突破 テレビアニメの影響も” (2019年9月2日). 2019年10月9日閲覧。
- ^ 「たった二ヶ月で1000万部から1600万部へ「鬼滅の刃」の勢いが止まらない!」『Book Bang』新潮社、2019年11月2日。2019年11月2日閲覧。
- ^ “大ヒット『鬼滅の刃』2500万部突破へ…2ヶ月弱で累計倍に 新刊18巻は初の初版100万部超え” (2019年11月27日). 2019年11月27日閲覧。
- ^ “『鬼滅の刃』アニメ経て原作売上6.5倍に大化け 2019年データから見る異例のブーム化” (2019年12月26日). 2020年1月4日閲覧。
- ^ a b “【年間本ランキング】アニメ人気で売り切れ続出『鬼滅の刃』が初の年間1位” (2019年11月28日). 2019年12月19日閲覧。
- ^ 「『鬼滅の刃』、史上初の1位〜10位独占 既刊18巻で1位〜18位独占も記録【オリコンランキング】」『オリコンニュース』オリコン、2020年2月7日。2020年3月7日閲覧。
- ^ “「鬼滅の刃」20巻で累計発行部数6000万部突破、今年2月から2000万部伸びる”. コミックナタリー. 2020年5月7日閲覧。
- ^ eiichiro_staffの2019年12月25日のツイート、2020年5月18日閲覧。
- ^ “「鬼滅の刃」21巻の初版発行部数は300万部、累計8000万部を突破”. コミックナタリー (2020年6月24日). 2020年6月24日閲覧。
- ^ “「鬼滅の刃」1億部突破へ 10月2日最新22巻発売”. アイティメディア (2020年9月25日). 2020年9月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年9月27日閲覧。
- ^ “『鬼滅の刃』1億2000万部突破へ、1年で累計4.8倍 最終巻は初版395万部で物語の結末に描き足しも”. オリコン (2020年11月25日). 2020年11月25日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃:コミックス累計1億5000万部突破 最終巻発売から2カ月で3000万部増 衰えぬ勢い” (2021年2月15日). 2021年2月15日閲覧。
- ^ a b “『鬼滅の刃』小説版、2冊で累計発行部数100万突破!”. PR TIMES (2020年2月7日). 2020年3月7日閲覧。
- ^ 「小説版『鬼滅の刃 風の道しるべ』がJUMP j BOOKSより発売 風柱・不死川実弥の誕生秘話を収録」『ラノベニュースオンライン』2020年7月3日。2021年2月15日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃 ノベライズ〜死闘決着! 炭治郎と鬼殺隊の未来編〜|集英社みらい文庫”. 集英社. 2023年7月6日閲覧。
- ^ 「大ヒット漫画『鬼滅の刃』(吾峠呼世晴・著)のイラストを用いた『鬼滅の刃 塗絵帳』最新刊『-橙-』『-藍-』が10月4日(月)、集英社より発売! シリーズ累計発行部数143万部を突破!!」『PR TIMES』、集英社、2021年10月4日 。2021年10月5日閲覧。
- ^ “累計発行部数2500万部を突破、マンガ『鬼滅の刃』って?”. 日経エンタテインメント! (日経BP社) 24 (2): p.76. (2020-02).
- ^ 「鬼滅の刃 異形のヒット」『日経MJ』日本経済新聞社、2020年1月29日、1面。
- ^ 「ジャンプの看板「鬼滅の刃」 熱烈ファン多い理由は「禰󠄀豆子」の存在? (1/2)」『週刊朝日』、朝日新聞出版、2020年2月8日。
- ^ 「ジャンプの看板「鬼滅の刃」 熱烈ファン多い理由は「禰󠄀豆子」の存在? (2/2)」『週刊朝日』、朝日新聞出版、2020年2月8日。
- ^ 「鬼滅の刃:“女性人気”にとどまらない理由は」『まんたんウェブ』MANTAN、2019年12月30日。2020年3月7日閲覧。
- ^ 「人気漫画「鬼滅の刃」の聖地?福岡・竈門神社、ネットで話題に」『西日本新聞 ふくおか都市圏版』西日本新聞社、2020年1月29日。2020年3月7日閲覧。
- ^ 「鬼滅の刃」の聖地?各地の「竈門神社」で参拝者増日刊スポーツ(2020年10月20日)2020年10月20日閲覧
- ^ 「漫画「鬼滅の刃」別府に聖地?」『朝日新聞 朝刊 おおいた版』朝日新聞社、2020年2月2日、27面。
- ^ 「人気漫画「鬼滅の刃」と類似点 別府市の八幡竈門神社が聖地に?」『大分合同新聞 朝刊』大分合同新聞社、2020年2月15日、11面。2020年3月7日閲覧。
- ^ 「劇場版にも関係が?「鬼滅」の聖地・溝口竈門神社でコスプレイベント」『西日本新聞』西日本新聞社、2020年10月25日。2020年10月25日閲覧。
- ^ 「竈門炭治郎の故郷か? 鬼滅の刃の聖地が熊本にもあった! 鬼舞辻無惨のアジトか? 熊本に竈門と鬼の住処を見つけた!!」『』くまきゅー、2020年5月19日。2021年9月23日閲覧。
- ^ 「今話題「竈門神社」の紅葉が見頃!」『』薩摩川内観光物産ガイド こころ、2020年10月20日。2021年9月23日閲覧。
- ^ 「鹿児島県霧島市の鬼滅の刃の竈門炭治郎と同じ名前の竈門神社。」『』鹿児島の歩き方 観光ガイド情報、2020年12月10日。2021年9月23日閲覧。
- ^ 「『竈神社』に『ねずこ』 あの「兄妹」の名前が信州の神社に 地元も“鬼滅フィーバー”に期待」『FNNプライムオンライン』2020年11月12日。オリジナルの2020年11月13日時点におけるアーカイブ。2020年11月13日閲覧。
- ^ “長野でも起こしたい『鬼滅の刃』フィーバー”. SingaLife. Fifty One Media Pte Ltd (2021年2月18日). 2022年6月17日閲覧。
- ^ 「「鬼滅」人気にあやかり「かまど」神社PRに全集中 江田島市職員、コスプレ姿で写真投稿」『中國新聞』2020年12月27日。2021年9月26日閲覧。
- ^ “あの岩が! 列車が! ファンなら行ってみたい“鬼滅スポット” 聖地巡礼で「鬼滅の刃」の世界観を満喫”. FNNプライムオンライン (2021年1月1日). 2021年12月14日閲覧。
- ^ 「「鬼滅の刃」リアル無限城の旅館にファン歓喜…浮き舞台「本当に鳴女が座っていそう」」『読売新聞』2020年11月16日。2020年12月5日閲覧。
- ^ 「「全集中!!」竜の割石が鬼滅聖地に 長野・須坂「坂田山共生の森」」『毎日新聞』2020年11月24日。2020年11月24日閲覧。
- ^ 「炭治郎が一刀両断?鬼滅の岩 真っ二つ、そっくり」『岐阜新聞』2020年11月19日。2020年11月24日閲覧。[リンク切れ]
- ^ 「「鬼滅の刃」の岩が話題に 京丹後市の神谷神社」『産経新聞』2020年12月3日。2020年12月5日閲覧。[リンク切れ]
- ^ 「「鬼滅の刃」の巨岩 丹波篠山の山林に? 新たな「聖地巡礼」の地期待」『神戸新聞NEXT』2021年10月6日。2021年10月6日閲覧。
- ^ 「「鬼滅の刃」の名シーン再現 奈良・柳生に熱視線」『産経新聞』産業経済新聞社、2020年2月24日。2020年3月7日閲覧。
- ^ 「「鬼滅の刃」世界観、コスプレイヤーに身近で楽しむコツを訊いた」『』Lmaga.jp、2020年12月27日。2020年12月27日閲覧。
- ^ 「渓谷美 新緑の誘い」『山陰中央新報デジタル』2021年4月24日。2021年12月14日閲覧。
- ^ 「「鬼滅」で脚光、安来の山の奇岩 見に行ってみると…」『山陰中央新報デジタル』2021年10月3日。2021年12月14日閲覧。
- ^ 「阿蘇大噴火で巨岩飛来? 北九州・小倉の神社、伝説の真偽は…」『西日本新聞』西日本新聞社、2020年2月7日。2020年11月2日閲覧。
- ^ 「「神石」ネットで話題、パワースポットに 神功皇后の伝説残る 福岡県糸島市」『西日本新聞』西日本新聞社、2019年1月8日。2020年11月8日閲覧。
- ^ 「名シーンそっくり?」『宮崎日日新聞』宮崎日日新聞社、2020年8月3日。2020年11月12日閲覧。
- ^ 「南阿蘇に「鬼滅の刃」の聖地があるらしい! 炭治郎になりきって岩斬ってきた」『』肥後ジャーナル、2020年11月29日。2020年12月29日閲覧。
- ^ 「「鬼滅」の聖地 「無限列車」の撮影スポット 狩勝高原」『北海道ニュースリンク』2020年6月4日。2021年1月21日閲覧。
- ^ 「「鬼滅の刃」無限列車 撮影会にファン13人 新得」『十勝毎日新聞社』2020年9月24日。2021年12月17日閲覧。
- ^ 芦屋町公式ホームページ
- ^ 「「無限列車」福島に出現! 機関室に出入り自由 鬼滅の刃に登場」『福島民友新聞』2020年12月24日。2021年1月7日閲覧。[リンク切れ]
- ^ “大人気!「鬼滅の刃」 福岡県内あちこちにまだまだ知らない“鬼滅”の世界”. FNNプライムオンライン (2020年12月3日). 2020年12月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年12月5日閲覧。
- ^ “鬼滅「無限列車」が千葉に!? 佐倉と茂原の公園に保存 "聖地"活性化に期待も”. 千葉日報 (2021年4月18日). 2021年12月17日閲覧。
- ^ 「「鬼滅」キャラに変身、「無限列車」と撮影 魚津の村木公民館が衣装用意」『北日本新聞』2021年1月5日。2021年12月17日閲覧。
- ^ 「奈良・五條に「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」の機関車が!?」『LINEトラベルjp』2020年12月15日。2021年1月7日閲覧。
- ^ 「「鬼滅」で注目のSLを一般開放 三次の妖怪博物館前、22・23日」『中國新聞』2020年11月14日。2021年1月7日閲覧。
- ^ 「「鬼滅の刃」の無限列車、8620形が徳島にも!! ファンが撮影・乗車楽しむ」『徳島新聞』2020年12月24日。2020年12月25日閲覧。
- ^ 「あのSL、「鬼滅の刃」の… 山形市の公園に同型式保存」『山形新聞』2020年11月14日。2021年1月7日閲覧。
- ^ 「和歌山・甘露寺に「鬼滅の刃」ファン 紀の川市が更衣室や撮影用背景など用意」『和歌山経済新聞』2020年10月28日。2020年12月8日閲覧。
- ^ “和歌山の『鬼滅の刃』聖地「甘露寺」で胸をときめかせよう!”. LINEトラベルjp 旅行ガイド. 2020年12月15日閲覧。
- ^ 「京都の「イノシシ神社」に鬼滅の刃・伊之助グッズ “聖地”になる日も近い?」『まいどなニュース』2020年12月19日。2020年12月19日閲覧。
- ^ 「まさかの需要が…『鬼滅の刃』ブームで老舗の“畳店”に脚光 フィギュアの台座としネット注文殺到中」『ニュースOne』東海テレビ、2020年2月15日。2020年3月7日閲覧。
- ^ 「鬼滅の登場人物と同名「うろこ滝」(二戸)ネット上で話題、来訪者も」『デーリー東北』2020年12月5日。2020年12月5日閲覧。
- ^ 「空前の鬼滅ブームにあやかれ!七五三を前に和気神社で狛イノシシが和服姿に…」『岡山放送』2020年11月11日。2020年12月27日閲覧。
- ^ 「白蛇神社は「鬼滅の地」? 岩国、来訪者相次ぐ」『中國新聞』2020年12月16日。2020年12月17日閲覧。
- ^ 「八尾の滅鬼が“聖地”に? 「鬼滅の刃」人気で注目」『北日本新聞ウェブ(ぶんぶんジュニア)』2020年11月3日。2020年11月6日閲覧。
- ^ 「鬼滅じゃないよ「滅鬼」地区だよ…「行ってきた」とタレントの投稿が話題に」『読売新聞』2020年11月6日。2020年11月6日閲覧。
- ^ 三浦英之 (2021年9月28日). “実在した「鬼死骸停留所」 〝鬼滅の刃〟ファンが訪れるバス停の由来 一帯はかつて「鬼死骸村」だった”. withnews. イーハトーブの空を見上げて. 朝日新聞社. 2023年11月23日閲覧。
- ^ 「「鬼滅の刃」効果で注目集める 宮城 “塩竈”の公式HP」『NHKニュース』日本放送協会、2020年11月9日。2020年12月15日閲覧。
- ^ 「塩竈市ホームページが「鬼滅の刃」効果でアクセス急増 「竈」の書き方指南」『仙台経済新聞』2020年11月9日。2020年12月15日閲覧。
- ^ 「「竈門炭治郎」とスラスラ書きたいそこの君、塩竈市が「竈」の正しい書き方を教えてくれてるよ」『Jタウンネット 東京都』ジェイ・キャスト、2020年10月23日。2020年12月15日閲覧。
- ^ “JR九州ホームページ 鬼滅の刃ラッピングトレイン”. 2020年11月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年1月5日閲覧。
- ^ 「「鬼滅の刃」ラッピング列車を運行 JR九州、12月下旬まで」『佐賀新聞』2020年9月30日。2020年11月1日閲覧。
- ^ “JR九州ホームページ 臨時列車「SL鬼滅の刃」運行”. 2020年11月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年1月5日閲覧。
- ^ 「JR九州「SL鬼滅の刃」大正生まれの蒸気機関車8620形「無限」列車に」『マイナビニュース』2020年11月1日。2020年11月1日閲覧。
- ^ 「先頭には「無限」の文字!「SL鬼滅の刃」にファンが殺到 神社にも“鬼滅効果”が」『FNNプライムオンライン』2020年11月8日。2020年11月8日閲覧。
- ^ JR九州ホームページ 「SL鬼滅の刃」2020年12月14日(月)(朝10時より)全国一斉発売[リンク切れ]
- ^ JR東日本高崎支社ホームページ
- ^ 「「鬼滅の刃」の「峠の釜めし」予約販売開始。炭治郎/禰󠄀豆子/善逸/伊之助/杏寿郎の5種類 「鬼滅の刃×SLぐんま〜無限列車大作戦〜」」『トラベルWatch』2020年9月28日。2020年11月1日閲覧。
- ^ 「「鬼滅の刃」善逸・伊之助の「無限列車駅弁 峠の釜めし」上信越道・横川サービスエリアで販売開始、SLぐんまコラボグッズも/荻野屋」『食品産業新聞社ニュース』2020年11月1日。2020年11月1日閲覧。
- ^ 「鬼滅の刃「無限列車駅弁 峠の釜めし煉獄杏寿郎編」発売、SLぐんま無限列車大作戦コラボ弁当第3弾/荻野屋」『食品産業新聞社ニュース』2020年11月28日。2020年12月1日閲覧。
- ^ 「京都の冬が「鬼滅の刃」に染まる! 京都で大型イベント「京ノ御仕事 弐」開催決定!」『劇場版「鬼滅の刃」 無限列車編公式サイト』2020年11月19日。2020年12月19日閲覧。
- ^ 「「鬼滅の刃 京ノ御仕事 弐」コラボグッズ通販に鬼滅の刃茶・無限列車バウムクーヘンなど、生八ッ橋・禰󠄀豆子の箱クッキー会場販売も」『食品産業新聞社ニュース』2020年12月26日。2020年12月27日閲覧。
- ^ 「「鬼滅の刃」と京都鉄道博物館コラボ“無限列車”運行始まる」『iZa』2020年12月26日。2020年12月31日閲覧。
- ^ USJホームページ 紅蓮の炎に包まれて、生きる力を滾(たぎ)らせろ!
- ^ 「USJ、9月に「鬼滅」の仮想現実ジェットコースター」『朝日新聞デジタル』2021年7月12日。2021年7月12日閲覧。
- ^ 「USJに「鬼滅の刃」初のVRジェットコースター登場! “無限列車”での激闘がアトラクションに」『GAME Watch』2021年7月12日。2021年7月15日閲覧。
- ^ 「「鬼滅の刃」特別機が就航 炭治郎らの機内アナウンスも 全日空」『毎日新聞』2022年1月30日。2022年9月26日閲覧。
- ^ 「鬼滅の刃ジェット、3月に2号機披露 9人の「柱」塗装 ANA」『毎日新聞』2022年2月18日。2022年9月26日閲覧。
- ^ Tadayuki YOSHIKAWA「ANA、鬼滅の刃3号機は書き下ろしデザイン 初の777、初便は福岡行き」『』Aviation Wire、2022年9月5日。2022年9月26日閲覧。
- ^ 「鬼滅の刃:進研ゼミコラボの漢字計算ドリル無償提供 全集中!けん玉も」『MANTANWEB』2021年2月1日。2021年2月1日閲覧。
- ^ 「鬼滅の刃:炭治郎、禰󠄀豆子がトミカに 善逸は日産、伊之助はSUBARU」『MANTANWEB』2021年4月17日。2021年4月17日閲覧。
- ^ 「鬼滅の刃:無限列車がプラレールに」『MANTANWEB』2021年4月17日。2021年5月16日閲覧。
- ^ ダイドードリンコニュースリリース(2020年10月2日)
- ^ 「ダイドーブレンド「鬼滅の刃缶」CM放映開始、安田顕「全集中! 労いの呼吸!」満島真之介「猪突猛進!」、見守る井浦新/ダイドードリンコ」『食品産業新聞社ニュース』2020年10月5日。2020年11月2日閲覧。
- ^ UHA味覚糖ホームページ
- ^ 「TVアニメ「鬼滅の刃」とコラボ!/シゲキックスを食べて全集中!?鬼シゲキックス 全集中エナジードリンク味新発売!!」『PR TIMES』2020年4月10日。2020年11月3日閲覧。
- ^ ビックリマンホームページ
- ^ ユニクロホームページ
- ^ ユニクロホームページ
- ^ GUホームページ
- ^ 「鬼滅の刃:GUコラボ第2弾 炭治郎や義勇のパジャマ 煉獄さん、禰󠄀豆子のトレーナー アパレル続々」『MANTANWEB』2020年11月9日。2020年11月9日閲覧。
- ^ 「鬼滅の刃×GU(ジーユー) 7月22日より コラボアイテム 発売!」『コラボカフェ』2021年7月6日。2021年12月17日閲覧。
- ^ 「鬼滅の刃:GUコラボ第4弾 「遊郭編」宇髄さんスエット 煉獄さん、禰󠄀豆子も」『MANTANWEB』2021年12月17日。2021年12月17日閲覧。
- ^ TVアニメ鬼滅の刃全集中展
- ^ 「「鬼滅の刃」キャラが歌舞伎衣装 京都・南座にパネル あうんの呼吸でコラボ」『毎日新聞』2020年10月5日。2020年11月6日閲覧。
- ^ 「『鬼滅の刃』吾峠呼世晴原画展、東京・大阪で開催決定 初の原作画集&ファンブック2弾も2.4発売」『クランクイン!trend』2021年2月1日。2021年2月1日閲覧。
- ^ 鬼滅の刃 吾峠呼世晴原画展
- ^ TVアニメ鬼滅の刃全集中展
- ^ TVアニメ鬼滅の刃全集中展
- ^ 同著者の無限列車編はアニメのノベライズとして刊行。
- ^ アニメの旅人 2021, p. 211.
- ^ 「アニメ「鬼滅の刃」炭治郎、善逸ら4人の声聴けるPV公開!バトルシーンも(動画あり)」『コミックナタリー』ナターシャ、2018年12月22日。2018年12月22日閲覧。
- ^ 「アニメ「鬼滅の刃」は2クール、全26話で放送」『コミックナタリー』ナターシャ、2019年4月19日。2019年4月19日閲覧。
- ^ “劇場版「鬼滅の刃」無限列車編 制作決定!”. 「鬼滅の刃」公式ポータルサイト (2019年9月29日). 2019年9月29日閲覧。
- ^ “映画『鬼滅の刃』無限列車編の公開日は10月16日! 新たな予告映像が公開”. 2020年4月11日閲覧。
- ^ "『鬼滅の刃』第3期「刀鍛冶の里編」来年4月にフジテレビで放送決定 新情報発表のPV公開". ORICON NEWS. oricon ME. 10 December 2022. 2022年12月10日閲覧。
- ^ “吾峠呼世晴「鬼滅の刃」末満健一演出で舞台化、音楽は和田俊輔”. ステージナタリー. 2021年5月15日閲覧。
- ^ 「舞台「鬼滅の刃」新作「遊郭潜入」11月・12月に上演、新たな炭治郎役は阪本奨悟」『コミックナタリー』株式会社ナターシャ、2023年4月10日。2023年4月10日閲覧。
- ^ a b “「鬼滅の刃」幕開けに炭治郎役の小林亮太「生々しく力強さのある世界を」”. ステージナタリー. ナターシャ (2020年1月18日). 2023年3月13日閲覧。
- ^ “舞台『鬼滅の刃』などを手掛ける作曲家・和田俊輔、国産ミュージカルの浸透と海外展開を視野に新会社設立”. 時事通信. 2021年9月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年9月7日閲覧。
- ^ “舞台「鬼滅の刃」第2弾で柱集結! 那田蜘蛛山の死闘描き、小林亮太「演劇の力を信じて…」”. マイナビニュース (2021年8月7日). 2023年3月13日閲覧。
- ^ a b “舞台「鬼滅の刃」無限夢列車編が開幕、末満健一「万感の思いを込めてお届け」”. ステージナタリー. ナターシャ (2022年9月10日). 2023年3月13日閲覧。
- ^ “9人の柱が集結!舞台「鬼滅の刃」メインビジュアル解禁、累・鬼舞辻無惨の姿も”. ステージナタリー. ナターシャ (2021年5月31日). 2021年8月31日閲覧。
- ^ 「「舞台『鬼滅の刃』其ノ肆 遊郭潜入」本日の初日公演が中止に」『ステージナタリー』株式会社ナターシャ、2023年11月12日。2023年11月15日閲覧。
- ^ 「舞台「鬼滅の刃」竈門炭治郎役の阪本奨悟が稽古中に負傷、一部シーンで声のみの出演に」『ステージナタリー』株式会社ナターシャ、2023年11月10日。2023年11月15日閲覧。
- ^ “ゲーム「鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚」公式サイト”. 「鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚」製作委員会. 2021年6月21日閲覧。
- ^ “Nintendo Switch版『鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚』2022年6月9日(木)発売!”. Nintendo Switch版 鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚公式サイト. ANIPLEX. 2022年2月7日閲覧。
- ^ 「Switch用ソフト「鬼滅の刃 目指せ!最強隊士!」,2024年に発売決定。鬼殺隊士として活躍することを目指す,最大4人で遊べるボードゲーム」『4Gamer.net』2023年9月11日。2023年9月12日閲覧。
- ^ “最新情報 - アプリゲーム「鬼滅の刃 血風剣戟ロワイアル」公式サイト”. game.kimetsu.com. 2024年2月3日閲覧。
- ^ “己の「呼吸」を見極めろ!! 人気TVアニメ「鬼滅の刃」がリアル謎解きゲーム初開催!全国アニメイトに鬼殺隊が集結!描き起こしクリア特典、限定物販あり、1/23(木)から”. PR TIMES. 2020年6月23日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃 × サンシャインシティ池袋 10.2-11.23 コラボイベント開催!!”. collabo-cafe.com (2020年11月9日). 2021年1月11日閲覧。
- ^ “TVアニメ『鬼滅の刃』×池袋・サンシャインシティのコラボ「全集中!太陽の都市伝説」のオンラインイベント「オンライン太陽の都市伝説〜幻影の秘宝を探せ!〜」をサンシャインシティ主催のもと開催!”. PR TIMES (2020年10月30日). 2021年1月11日閲覧。
- ^ “『鬼滅の刃』×リアル脱出ゲーム“鬼棲まう那田蜘蛛山からの脱出”が開催決定。イベント限定グッズも販売”. ファミ通.com. 2021年5月24日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃の「リアル脱出ゲーム」は大人も「頭を悩ます」本格派だった”. マイナビニュース. 2023年1月28日閲覧。
- ^ 「能狂言『鬼滅の刃』追加公演決定 5月に京都、9月に福岡・愛知・神奈川 野村萬斎「パワーアップします」」『ORICON NEWS』株式会社oricon ME、2023年2月13日。2023年11月15日閲覧。
- ^ 「「鬼滅の刃」が狂言化!演出・出演の野村萬斎「皆さんのイマジネーションに訴える形で」」『ステージナタリー』ナターシャ、2021年12月19日。2021年12月19日閲覧。
- ^ 「『鬼滅の刃』初の歌舞伎化で2024年上演 出演は市川染五郎、市川團子、市川猿之助、松本幸四郎ら」『ORICON NEWS』oricon ME、2022年10月24日。2023年8月2日閲覧。
- ^ 「市川猿之助被告が企画、総合演出、出演のスーパー歌舞伎「鬼滅の刃」公演見合わせを発表」『日刊スポーツ』日刊スポーツNEWS、2023年8月2日。2023年8月2日閲覧。
書誌出典
以下の出典は『集英社の本』(集英社)内のページ。書誌情報の発売日の出典としている。
- ^ “鬼滅の刃/1|吾峠 呼世晴|ジャンプコミックス”. 2016年6月3日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃/2|吾峠 呼世晴|ジャンプコミックス”. 2016年8月4日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃/3|吾峠 呼世晴|ジャンプコミックス”. 2016年10月4日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃/4|吾峠 呼世晴|ジャンプコミックス”. 2016年12月2日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃/5|吾峠 呼世晴|ジャンプコミックス”. 2017年3月3日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃/6|吾峠 呼世晴|ジャンプコミックス”. 2017年5月2日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃/7|吾峠 呼世晴|ジャンプコミックス”. 2017年8月4日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃/8|吾峠 呼世晴|ジャンプコミックス”. 2017年10月4日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃/9|吾峠 呼世晴|ジャンプコミックス”. 2017年12月4日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃/10|吾峠 呼世晴|ジャンプコミックス”. 2018年3月5日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃/11|吾峠 呼世晴|ジャンプコミックス”. 2018年6月4日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃/12|吾峠 呼世晴|ジャンプコミックス”. 2018年8月12日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃/13|吾峠 呼世晴|ジャンプコミックス”. 2018年11月4日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃/14|吾峠 呼世晴|ジャンプコミックス”. 2019年1月4日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃/15|吾峠 呼世晴|ジャンプコミックス”. 2019年4月4日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃/16|吾峠 呼世晴|ジャンプコミックス”. 2019年7月4日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃/17|吾峠 呼世晴|ジャンプコミックス”. 2019年10月4日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃/18|吾峠 呼世晴|ジャンプコミックス”. 2019年12月4日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃/19|吾峠 呼世晴|ジャンプコミックス”. 2020年2月4日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃/20|吾峠 呼世晴|ジャンプコミックス”. 2020年5月13日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃/20 ポストカードセット付き特装版|吾峠 呼世晴|ジャンプコミックス”. 2020年5月13日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃/21|吾峠 呼世晴|ジャンプコミックス”. 2020年7月4日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃/21 シールセット付き特装|吾峠 呼世晴|ジャンプコミックス”. 2020年10月2日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃/22|吾峠 呼世晴|ジャンプコミックス”. 2020年7月4日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃/22 シールセット付き特装|吾峠 呼世晴|ジャンプコミックス”. 2020年7月4日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃/23|吾峠 呼世晴|ジャンプコミックス”. 2020年12月4日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃/23 フィギュア付き特装|吾峠 呼世晴|ジャンプコミックス”. 2020年12月4日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃 外伝|平野 稜二|吾峠 呼世晴|ジャンプコミックス”. 2020年12月4日閲覧。
- ^ “キメツ学園! 1|帆上 夏希|ジャンプコミックス”. 2021年1月4日閲覧。
- ^ “キメツ学園! 2|帆上 夏希|ジャンプコミックス”. 2022年7月30日閲覧。
- ^ “キメツ学園! 3|帆上 夏希|ジャンプコミックス”. 2022年12月2日閲覧。
- ^ “キメツ学園! 4|帆上 夏希|ジャンプコミックス”. 2023年7月4日閲覧。
- ^ “キメツ学園! 5|帆上 夏希|ジャンプコミックス”. 2023年12月4日閲覧。
- ^ “キメツ学園! 6|帆上 夏希|ジャンプコミックス”. 2024年4月4日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃 しあわせの花/吾峠 呼世晴/矢島 綾”. 2019年7月9日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃 片羽の蝶/吾峠 呼世晴/矢島 綾”. 2019年11月3日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃 風の道しるべ/吾峠 呼世晴/矢島 綾”. 2020年7月15日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃 ノベライズ 〜炭治郎と禰󠄀豆子、運命のはじまり編〜/松田 朱夏/吾峠 呼世晴”. 2020年7月15日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃 ノベライズ 〜 きょうだいの絆と鬼殺隊編 〜/松田 朱夏/吾峠 呼世晴”. 2020年8月21日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃 ノベライズ 〜 遊郭潜入大作戦編 〜/松田 朱夏/吾峠 呼世晴”. 2022年5月28日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃 ノベライズ 〜 おそわれた刀鍛冶の里編 〜/松田 朱夏/吾峠 呼世晴”. 2022年5月28日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃 ノベライズ 〜 無限城突入! しのぶの想い編 〜/松田 朱夏/吾峠 呼世晴”. 2022年5月28日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃 ノベライズ 〜 猗窩座との戦いと伊之助の過去編 〜/松田 朱夏/吾峠 呼世晴”. 2023年7月6日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃 ノベライズ 〜 カナヲと無一郎! 命をかけた闘い編 〜/松田 朱夏/吾峠 呼世晴”. 2023年7月6日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃 ノベライズ 〜 最終決戦と禰󠄀豆子の目覚め編 〜/松田 朱夏/吾峠 呼世晴”. 2023年7月6日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃 ノベライズ 〜 死闘決着!炭治郎と鬼殺隊の未来編 〜/松田 朱夏/吾峠 呼世晴”. 2023年7月6日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃公式ファンブック 鬼殺隊見聞録/吾峠 呼世晴”. 2019年7月9日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃公式ファンブック 鬼殺隊見聞録・弐/吾峠 呼世晴”. 2021年2月4日閲覧。
- ^ “『鬼滅の刃』吾峠呼世晴画集 -幾星霜-/吾峠 呼世晴”. 2021年2月4日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃 塗絵帳 -蒼-/吾峠 呼世晴”. 2021年10月5日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃 塗絵帳 -紅-/吾峠 呼世晴”. 2021年10月5日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃 塗絵帳 -橙-/吾峠 呼世晴”. 2021年10月5日閲覧。
- ^ “鬼滅の刃 塗絵帳 -藍-/吾峠 呼世晴”. 2021年10月5日閲覧。
参考文献
- アニメの旅人『すべてがわかる!日本アニメ史入門 1956-2021』彩流社、2021年9月22日、168-171頁。ISBN 978-4-7791-2776-2。
- 「五輪書」 - 宮本武蔵
外部リンク
- 「鬼滅の刃」公式ポータルサイト
- 『鬼滅の刃』|集英社『週刊少年ジャンプ』公式サイト
- 『鬼滅の刃』図説・大正鬼殺活動小史|集英社『週刊少年ジャンプ』公式サイト
- 第70回 JUMPトレジャー新人漫画賞 佳作『過狩り狩り』
- 「鬼滅の刃」ゲームプロジェクト公式ポータルサイト
- アプリゲーム「鬼滅の刃 血風剣戟ロワイアル」公式サイト
- アプリゲーム「鬼滅の刃 血風剣戟ロワイアル」【公式】 (@kimetsuRoyaleJP) - X(旧Twitter)
- 鬼滅の刃 血風剣戟ロワイアル - YouTubeチャンネル
- ゲーム「鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚」公式サイト
- 家庭用ゲーム「鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚」【公式】 (@kimetsuHINOKAMI) - X(旧Twitter)
- アプリゲーム「鬼滅の刃 血風剣戟ロワイアル」公式サイト
- 鬼滅の刃公式 (@kimetsu_off) - X(旧Twitter)
- 舞台「鬼滅の刃」公式 (@kimetsu_stage) - X(旧Twitter)
- 『鬼滅の刃』吾峠呼世晴原画展 (@kimetsuten) - X(旧Twitter)
- リアル脱出ゲーム×鬼滅の刃 鬼棲まう那田蜘蛛山からの脱出
- リアル脱出ゲーム × 鬼滅の刃 『無限列車さまよう悪夢からの脱出』