コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

夫婦別姓/log20210630

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。さんぽーる (会話 | 投稿記録) による 2016年5月28日 (土) 05:02個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (重複)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

夫婦別姓(ふうふべっせい)とは、夫婦結婚後もそれぞれのを名乗ることである[1]。日本法では「」ではなく「」が用いられているため法的には「夫婦別氏(ふうふべっし)」という[2]。夫婦別姓と夫婦同姓を選択できる制度を、「選択的夫婦別姓(せんたくてきふうふべっせい)」、法的には「選択的夫婦別氏(せんたくてきふうふべっし)」と呼ぶ[2][3][注 1]

一方、婚姻時に両者の名字(氏)を統一する婚姻および家族形態、またはその制度のことを「夫婦同姓(ふうふどうせい)」(法的には「夫婦同氏(ふうふどうし)」)という。日本の民法750条では夫婦同氏が原則である(夫婦同氏の原則)。

世界の状況

に関する法制度は、社会構造の変遷によって従来の血縁集団ではなく夫婦間に構成される生活共同体が重要性をもつようになり、その生活共同体に共通する呼称を氏という形で示すようになったものと考えられている[誰?][5]。別姓や結合姓など、何らかの手段で結婚前の姓を結婚後も名乗ることができるところがほとんど[どこ?]である[6]二宮周平は「氏と名の組み合わせで個人を特定する制度ないし習慣を持つ国々では、周知のように、夫婦別氏あるいは旧姓の併用を認める国がほとんど」としている[7]

ドイツでは、民法制定時から婚氏統一であり、オーストリアスイスインドタイ、そして日本もこのゲルマン法グループに属するとされる[8]。2007年第166会国会衆議院内閣委員会で小宮山洋子はトルコ、タイが法改正をしたので選択の自由がないのは日本だけであると指摘した[9]。法的に同氏制を規定している国は2016年時点では、日本のみである[10][11][12]

各国の状況に関して以下のような主張や指摘がある。秦郁彦は、賛成論には、夫婦同姓は先進国では日本だけであり、先進諸国の大勢やグローバルな基準に反していると主張する意見があるが、そもそも全国一律の戸籍制度を完備してきた国は日本以外はほとんどないため、次元の違う制度比較である。キリスト教国の多くは誕生も結婚も教会に登録され、横の連絡網が欠けるので家系をたどりにくく、日本ではありえない重婚も起きる[13]と主張している。また、アメリカ合衆国民主党ヒラリー・クリントンの名前はヒラリー(洗礼名)・ロダム(父の姓)・クリントン(夫の姓)となっている)やミャンマー(姓が無く、アウン・サン・スー・チーはアウン・サン(父の名前)・スー(父方の祖母の名前)・チー(母の名前)となっている)の例を挙げ、世界の姓名事情は国の文化や慣習によって異なっているとして、日本の夫婦同姓が「女性差別」には当たらないと主張した[13]

産経新聞は、フランスは夫婦別姓だが、妻だけに夫の姓を名乗る選択肢が与えられている。夫婦の姓を並べた「結合姓」が認められている国もある、としている[14]。同紙によれば、ドイツタイ王国など元々夫婦同姓しか認めていなかった国が法改正して夫婦別姓を認めた例もあるが、ドイツでは8割の女性が夫の姓を選択しているという[15]

日本政策研究センターが発行する月刊誌『明日への選択』編集長の岡田邦宏は、男女共同参画会議による「主要な先進国において、夫婦同姓を強制する国は日本以外で見られない」との主張について、例外的に別姓を認めるようになったヨーロッパ諸国でも同姓制度がベースとなっている。さらに、ヨーロッパ諸国の同姓制度は基本的に妻が夫の氏に改姓するという「父姓優先」(従って、子供の姓も原則的に父の姓になる)で、夫が妻の姓を名乗る制度はほとんど無い。同じ同姓制度といっても、日本のような夫か妻どちらかの姓を選べる同姓制度とは全く内容が違う[16]と主張している。

60年代から70年代、アメリカ合衆国では個人主義の嵐が吹き、「フェミニズム」「家父長的な権威の否定」「性解放」「個人の満足を家族の福祉より優先させる風潮」などがアメリカ国内のあらゆる制度、人々の意識、価値までを根底から覆した。しかし、その変化がアメリカ人にとって望ましい社会を生み出したとは単純に言い切れない。アメリカでは個人主義のもとに、いとも簡単に結婚や離婚するカップルが多く、結婚したカップルのうち半数は離婚している。そしてその7割は3年以内に再婚し、更にその6割は再び離婚している。さらに毎年200万人の子供たちが自分の親の離婚に巻き込まれており、子供の6割が18歳になるまでに親の離婚を経験する。そして、その3人に1人は親の再婚・2度目の離婚を経験している。このような両親の離婚を経験した女性たちは、自身の結婚の際に夫と同姓になることを選択する傾向が増えている。そのため、日本がこれらの流れに追従する必要はない[17]、というホーン川嶋瑶子らの主張がある[18][19]

東アジア
日本の旗 日本
同氏制[20]明治31年に施行された明治民法により「夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称する」(民法750条)と規定されて以来、夫婦同氏が原則である。それ以前は夫婦別氏が原則であった(明治9年太政官指令)。なお、国際結婚の場合は、夫婦同氏・別氏を選択することが可能である。夫婦同氏を強制する国家は現在、日本のみである[11][21][22]
中華人民共和国の旗 中華人民共和国
1950年の婚姻法(1980年改正)において男女平等の観点から「自己の姓名を使用する権利」が認められ、夫婦双方が自己の姓名を用いることができる。これは相手方の家族の成員になった場合でも妨げられない。また夫婦自らの意志で夫婦同姓や複合姓(冠姓)を用いることもできる[23][24][25][26]。子供の姓は1980年婚姻法において両親のいずれかから選択することになり、2001年改正でより夫婦平等な文言になったが、漢民族の伝統によりほとんどの場合父の姓が使われる[27]
中華民国の旗 中華民国台湾
選択できるが、別姓が多い。1985年民法において、冠姓が義務づけられていたが、当事者が別段の取り決めをした場合はその取り決めに従うとされていた[28]。その後1998年の改正で、原則として本姓をそのまま使用し、冠姓にすることもできると改められた。職場では以前から冠姓せず本姓を使用することが多かったという[29]。子供の姓は、原則的に父系の姓が適用されていた(入夫の場合は逆)が、1985年の改正で、母に兄弟がない場合は母の姓にすることもできるようになった。この結果、兄弟別姓が可能である[29]。これも男女平等原則の違反とされ、2008年戸籍法改正で父の姓か母の姓か両親が子供の姓を合意し、両方の署名を入れ役所に提出することとなった。合意に至らない場合は役所が抽選で決める[30]
大韓民国の旗 韓国
各自の氏を称する[20]。子に関しては、原則的に父親の姓を名乗っていたが、2005年改正により、子は、父母が婚姻届出の時に協議した場合には母の姓に従うこともできるようになった[31][32]。なお、古代の律令制導入以来からあった、日本と同様の戸籍制度は、2008年血統主義に立脚した正当な理由のない制度であるとして廃止されている[33]櫻井よしこは、夫婦別姓である韓国では結婚後も女性は旧姓を名乗るが、女性運動が華やかだった1960~70年代に、韓国の事例は女性蔑視の例として語られ、女性を差別するがゆえに夫と同じ姓を名乗らせず、族譜(家系図)にも載せないのだと批判されてきたと述べている[34]
南アジア・東南アジア
インドの旗 インド
地域・宗教によって様々な習慣があり、ヒンズー教徒は夫婦同姓とするとされている[35]。平成13年の男女共同参画会議基本問題専門調査会ではインドは「同氏制」とされ、妻は夫の氏を称すると報告された[20]。しかし、K.B. Agrawalは、氏名を自由に変更することが可能で、結婚時の姓に関する厳密な法律的な規定は存在しないという[36]。なお、マハーラーシュトラ州では婚前の姓を名乗ってよいことが2011年に明文化された[37]
タイ王国の旗 タイ
1913年の個人姓名法により国民全員が名字(姓)を持つことが義務化された。同12条では妻は夫の姓を用いると定められていたが2003年にタイの憲法裁判所は「夫の姓を名乗るとする条項は違憲である」との判決[38]を出し、2005年に同12条が改正された。現行の同12条では夫婦の姓は合意によりいずれの姓を選ぶことができ、またそれぞれの旧姓を選ぶことも可能となった[39]
フィリピンの旗 フィリピン
法律では、結婚時に女性側は、自分の姓を用い続け相手の姓をミドルネームとして加えるか、相手の姓を用いるか、相手のフルネームにMrs.をつけるか、を選ぶことが可能、とされていたが、2010年に、裁判所は、女性の権利を守る観点から、これらに加えて、相手の姓を用いず自分の姓のみを用い続けることも可能、との判断を下した[40]
南北アメリカ・オセアニア
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
州によって制度が異なる[20]。環境・社会問題研究者の田中めぐみによると、アメリカ合衆国では州ごとに制度が分かれており、別姓の他にミドルネームなど概ね5つの選択肢が与えられているものの、女性の67%が夫の姓を選択しており、子供にも夫の姓を付ける夫婦が多いという[41]
ジャマイカの旗 ジャマイカ
慣習では夫婦は同姓である[35]が、法で規定されているわけではないため、姓を変更せずに結婚することもできる[42]
ニュージーランドの旗 ニュージーランド
伝統的には男性の姓を名乗ることが多いが、法的には、別姓、結合姓、同姓いずれも可能である[43]
オーストラリアの旗 オーストラリア
別姓、結合姓、同姓いずれも可能である。さらに、氏名の変更も比較的容易に可能である[44]
西ヨーロッパ
イギリスの旗 イギリス
不当な目的でない限りで自由に氏を選択できるが、妻が夫の氏を称するのが通例[20]
フランスの旗 フランス
法的には規定がない。近代化に伴い、人民管理が容易となる「氏名不変の原則」が唱えられるようになり(それまでは明治以前の日本と同様、随時、氏を変えることは禁止されていなかった)、婚姻によって姓が強制的に変わることはない(別姓)。但し、妻は夫の姓を称する権利も持つとされ、慣習的には妻は夫の姓を名乗るが、従前の姓を名乗る例も増加している。また相手の姓を加えることもできる[45]。また、父母が別姓の場合には、子どもの姓は父か母の姓を選ぶことができる[10]日本政策研究センター岡田邦宏はフランスでも妻が夫の姓を名乗るという慣習法が前提であると指摘している[16]。日本政策研究センターや浅野素女によれば、選択的夫婦別姓を導入しているフランスでは家族の個人主義を追求するあまり、家制度による拘束の拒絶どころか「結婚という制度それ自体が拘束ではないか」と考える男女が出始めている。彼らはそれゆえに結婚という制度を拒否してあえて「事実婚」という共同生活の形態をとっており、婚外子が日本よりも圧倒的に多くなっている。このような社会の流れは、夫婦が同姓になることで相手との結びつきを得ることよりも、「個」の自立と自由の方に天秤を傾けさせようとしている姿が伺える。そのため、日本がこれらの流れに追従する必要はない[17][46]としている。
ドイツの旗 ドイツ
1993年の民法改正で[47]、夫婦の姓を定めない場合は別姓になるという形で選択的夫婦別姓となった。子供に関しては、親権が父母それぞれにある場合には、どちらの姓とすることも可能であるが、子供一人ごとに姓を変えることはできない。婚姻で姓を変更して後離婚・死別した場合には、旧姓に戻す選択肢の他、旧姓を婚氏に加える二重氏を選択することもできる(ドイツ民法1355条)。岡田邦宏は、改正後も基本的な考え方は夫婦同姓原則で、合意ができない場合にのみ夫婦別姓を例外として認めるものであると指摘している[16]
 オーストリア
2013年までは、原則として夫または妻の氏(その決定がない場合は夫の氏)を称する(同氏)。自己の氏を後置することもできる[20]、とされていたが、2013年4月以降、婚前に特に手続きしないかぎり原則として婚前の氏を保持する、と変更された[48][49]。夫の氏に変更、あるいは複合姓を選択するためにはそのように婚姻前に手続きを行わなければならない[49]
スイスの旗 スイス
2013年以前は、夫の氏が優先。正当な利益があれば、妻の氏を称することもできる(同氏)。自己の氏を前置することもできる[20]、とされていたが、2013年以降、婚前に特に手続きしないかぎり原則として婚前の氏を保持する、と変更された。配偶者の氏に変更、あるいは複合姓を選択するためにはそのように婚姻前に手続きを行わなければならない[50]
オランダの旗 オランダ
夫の氏は不変。妻は夫の姓(同姓)または自己の姓(別姓)を称する。妻は自己の姓を後置することもできる[20]
イタリアの旗 イタリア
1975年までは、婚姻時に妻が夫の姓に改姓する、という民法の規定が存在していた[注 2]が、1975年に民法が改正され、それ以後は別姓および結合姓が認められている[52]。子の姓に関しては、法的な規定はないが、これまで慣習法として父親の姓としていた。これに対し、母親の姓を子の姓として選択できるようにするべき、との判決が2014年に欧州人権裁判所において出され[53]、2015年現在、法改正へ向けて動いている[54]。なお、イタリアは極めて離婚が少ない国として知られている[55]
スペインの旗 スペイン
個人の名は、一般的には「名、父方の祖父の姓、母方の祖父の姓」であるが、1999年に「名、母方の祖父の姓、父方の祖父の姓」でもよい、と法律が改正された。婚姻によって名前を変える必要はないが、女性はその他の選択肢として「de+相手の父方の姓」を後置する、「母方の祖父の姓」を「相手の父方の姓」に置き換える、「母方の祖父の姓」を「de+相手の父方の姓」に置き換える、などの選択が可能である[56]
ポルトガルの旗 ポルトガル
2011年の時点では、既婚女性の60%が婚前の姓をそのまま用いている[57][58]
北ヨーロッパ
 スウェーデン
選択制で、夫婦同氏もしくは別氏、自己の氏または相手の氏を中間氏とすることもできる(1983年氏名法)[20]日本政策研究センターの岡田邦宏や加藤彰彦は、1983年に法改正をして同姓制度から選択的夫婦別姓を導入したスウェーデンでは当時事実婚が急増しており、同姓と別姓が混在していたため、子供たちを守るために社会の実態を追認する形で選択的夫婦別姓という法制度を整備されたが、法律婚と事実婚の差が曖昧になったことから、さらに事実婚、婚外子、複合家族、欠陥家族を発生源とした青少年犯罪を増加に拍車をかけて結果的に家族崩壊をもたらしたため、現在スウェーデンでは再家族化の動きが出てきている[16][59]と主張している。
東ヨーロッパ
ロシアの旗 ロシア
1995年家族法典では同姓、別姓、結合姓が選択できる(第32条1項)[60]。また、14歳以上であれば、姓も名前も父称(ミドルネーム)も自分の意思で変更可能である[61]
ポーランドの旗 ポーランド
婚姻後の姓はどちらかの姓に統一しても良いし(同姓)、変えなくても良い(別姓)し、婚姻前の自分の姓の後に結婚相手の姓をつなげても良い(別姓、複合姓)[62]。ただし複合姓にする場合、3つ以上の姓をつなげてはいけない[63](1964年)。
中東
トルコの旗 トルコ
2001年の法改正により女性の複合姓も認められた[64]。さらに、2014年には、最高裁において婚前の姓のみを名乗ることを認めないことは憲法違反、と判決が下された[65]

国連女子差別撤廃委員会の勧告

日本を含む130カ国の賛成で国連1979年に採択された「女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約」では、選択的夫婦別氏の導入が要求されている[11][66][67][68][69][70]国連女子差別撤廃委員会は、2003年、2009年、2016年の勧告で、日本の民法が定める夫婦同姓を「差別的な規定」と批判し、「本条約の批准による締約国の義務は、世論調査の結果のみに依拠するのではなく、本条約は締約国の国内法体制の一部であることから、本条約の規定に沿うように国内法を整備するという義務に基づくべき」(2009年)、「過去の勧告が十分に実行されていない」、「実際には女性に夫の姓を強制している」(2016年)と勧告した[35][11]。2003年8月に委員会は婚姻最低年齢、離婚後の女性の再婚禁止期間の男女差、非嫡出子の扱いと共に「夫婦の氏の選択などに関する、差別的な法規定を依然として含んでいることに懸念を表明する」と日本に勧告した[71]。日本政府は2008年4月に選択的夫婦別氏制度について国民の議論が深まるよう努めていると報告した[72]が、2009年8月に再度、委員会は前回の勧告にもかかわらず、差別的な法規定が撤廃されていないことについて懸念を有すると勧告した[73]。日本政府は2014年8月に報告書を提出したが[74]、2016年に委員会は再度、勧告が十分に実行されていないと勧告した[75][76]

日本経済新聞は、批准から30年経ってもまだ夫婦同姓を強制している日本の異様さは国際的にも非難の対象となるとした[77]。国連女性事務局長のプムジレ・ムランボヌクカは、日本の夫婦別姓を認めない規定について、「男女の平等を確かなものにするため、選択肢を持たなければならない。」と述べている[78]。その他、米国務省による世界199カ国・地域の人権状況に関する年次報告書(2015年版)においても、日本の夫婦別姓を認めない民法規定が言及されている[79]

日本の夫婦同姓

中国朝鮮明治以前の日本など儒教的な文化が強い文化圏では、父の氏の変更を伴う夫婦同姓は認められず[5]、また血縁意識が強いために夫婦別氏が原則だったといわれる[80][81][82]

夫婦姓の歴史

飛鳥時代 - 平安時代初中期

」(うぢ)・「氏名」(うじな)と「」(かばね)があった。「藤原」が氏であり「朝臣」が姓である。大宝2年(702年)御野国加毛郡半布里戸籍、同年豊前国仲津郡丁里戸籍、養老5年(721年)下総国葛飾郡大嶋郷戸籍、延喜2年(902年)阿波国板野郡田上郷戸籍等には夫婦同氏と別氏が見られるが、寛弘元年(1004年)讃岐国入野郷戸籍・同年国郡未詳戸籍では19夫婦の全てが同氏となっている。日本には「同姓不婚」の習慣はなく、養老令の戸令にも改姓規定がないため、この同氏は同族婚とする見方がある[83]。なお同氏の増えた理由は不明[83][誰?] この時期、女性名には「刀自売(とじめ)」「二子」「定子」「犬子」などの型があった[84]。但し嵯峨天皇期(809-823年)には下の名前の唐風化が行われ、「童名(わらわな)」(つまり幼名)と「諱(いみな)=実名(じつみょう)」(つまり成人名)の区別、男性の実名に「嘉字」(縁起のよい字)と「系字」が導入された。系字とは同一世代の男性に同じ一字を共有するもので、「正良」「秀良」「業良」のようなものである。これは父系親族組織内の世代序列を示すもので、「輩字」ともいう。女性の実名は「2音節の嘉字+子」が内親王に導入された[85]

平安後期 - 中世前期

氏姓に加え名字が発生。系字は横(同一世代)の共有字であったが、11-12世紀頃に縦(父-子)の「通字(とおりじ)」へと変化した。これは「家」の形成に伴い、家系を示すものとされる[86]。例えば桓武平氏の本流ではみな「盛」を通字として持っている。但し藤原摂関家で「忠実-忠通-基実-基通」のように「実」「通」を交互に継承した例も見られる[87]。氏姓は夫婦別氏姓であり名字は夫婦同名字である[88]。但し「北条」の子がそのまま「北条」を名乗るわけではなかった[89]。名字はその世代限りのものであり、代々継承される永続的な組織の名(家名)ではなかった[90]。鎌倉時代までは貴族・武士・庶民とも氏(姓)の使用の方が一般的であり、夫婦別氏であった[91]。下の名前は、「頼朝」のような実名・諱のほか、「犬次郎」のような仮名(けみょう)・字(あざな)・通称を持ち、同一人物が社会関係に応じて両者を使い分けた[92][93]。女性名は「刀自売」型から「鶴女」型へ移り、13世紀に比率が高まる。「二子」型は13世紀までは半分以上を占めるがやがて減少する。また「紀氏女」型が11世紀後半に現れた[84]。男性名は「源次」のように氏(姓)を含む字、「和泉大夫」「左衛門」のように国名や役職名を用いる字、「犬次郎」のような童名の字、「西念」のような法名、その他「孫太郎」のような字などがあった[88]

中世後期:名字の家名化

家産家業などを継承する永続的な「家」が成立するとともに夫婦同名字が一般化し、名字が家名となった[94][88]摂関家も夫婦別氏・同名字であった[95]。また父親の字「平三郎」が長男へ継承され続けたと思われる例が近江国菅浦(すがのうら)の文書(13世紀-16世紀)に多数見られ、そのような人名が家名化したとする説がある[88]。庶民の女性名は「紀氏女」型も「二子」型も姿を消し、「鶴女」のような童名や「兵衛女」のように「男性名+女」の型、「妙賢禅尼」のような法名を名乗った。殊に戦国期以降はかなりの割合が童名型を生涯名乗るようになった[94][88]

江戸時代

庶民の氏・苗字の使用は禁止。「名字」は「苗字」と書かれるのが普通になった。士分以外の者は一部を除き氏・苗字を公式に使用することが認められなかった。但しあくまで「名乗る」ことが禁止されていたのであり、氏・苗字を持つ庶民も多くいた。苗字は必ずしも生涯不変ではなく(本姓を除く)、何度も変える者もいたが、婚姻によって変えるという決まりもなかった。但し庶民の女性名は単に「女房」とだけ書かれることが多く、実態は明らかでないが、おそらく夫婦同苗字であったとされる[88]。しかし、芦東山の妻が夫の幽閉赦免願書に「飯塚【女へんに召】」(いいづかちょう)と生家の苗字での署名があったり、松尾家に嫁いだ妻多勢(たせ)が平田国学に入門した際の誓詞帳に「松尾佐治右衛門妻 竹村多勢子」と実家の姓名で署名する例があったり、或いは夫婦別苗字の墓標があったりする(大藤(2012)、58ページ)など、氏も苗字も実家の父方のものを名乗るのが一般的という説もある[96]。また妻の死後実家の墓地に「帰葬」する習慣が北陸から東北にかけて広く分布する[97]。なお「家名」として通用していたのは苗字ではなく通称(「○左右衛門」や「○兵衛」など)や屋号であったとする説がある[98]

明治時代
  • 1870年 (明治3年)9月19日 太政官布告:平民に氏使用が許可される[99]
  • 1872年3月9日(明治5年2月1日)(戸籍法施行:壬申戸籍
  • 1872年(明治5年)5月7日 太政官布告:一人一名主義
  • 1872年(明治5年)8月24日 太政官布告:改姓・改名の禁止
  • 1875年(明治8年)2月13日 太政官布告:苗字の使用を義務化(兵籍取調の必要上といわれる)[99]
  • 1876年(明治9年)3月17日 太政官指令15号:夫婦別氏の発令。妻の氏は実家の氏を用いるとされた[99]。ただし、指令にもかかわらず、妻が夫の姓を名乗ることが慣習となっていった[99]。夫婦別氏とする理由として太政官法制局は3つの理由を指摘。「妻は夫の身分に従うとしても、姓氏と身分は異なる」「皇后藤原氏であるのに皇后を王氏とするのはおかしい」「歴史の沿革を無視」[100]。しかし地方においては、民間普通の慣例によれば婦は夫の氏を称しその生家の氏を称する者は極めて僅かであった[101]
  • 1878年 民法草案。フランスからジョルジュ・ブスケギュスターヴ・ボアソナードを招聘し起草に当たらせ、フランス民法典(ナポレオン法典)の影響が強かったが、民法典論争によって施行されなかった[102]
  • 1880年(明治13年)1月13日 太政官指令:改名禁止の緩和
  • 1890年(明治23年) 民法草案(旧民法)が法律28号として制定されるも、実施はされず[103]
  • 1898年(明治31年) 明治民法成立:夫婦同氏の制定[99]。戸主制度(家父長制)を導入した家制度を構築し、戸籍は家を体現するものと位置づけた上で「妻ハ婚姻ニ因リテ夫ノ家ニ入ル」ことになり(明治民法788条)、日本の法制上初めて「夫婦同氏」が規定された[104]。旧民法は家制度を導入し,夫婦の氏について直接規定を置くのではなく,夫婦ともに「家」の氏を称することを通じて同氏になるという考え方に基づくとされる[99][105]
昭和時代
  • 1947年(昭和22年) 改正民法成立:夫婦同氏制を維持[99][106]。戦後、明治の戸主制度は廃止され、それまでは戸主の同意を必要としていた婚姻も当事者の同意のみがあれば可能となった(憲法24条)。この時、夫婦の氏は、婚姻前の夫のものか妻のもののいずれかを選べるようになったが、夫婦同氏の原則は残った(民法750条)。夫婦の一方の改氏による夫婦同氏は届出の際に必須の形式的要件となる(民法750条、戸籍法74条1項)。
  • 1948年(昭和23年) 改正戸籍法施行:現行戸籍の開始。戸籍戸主と家族を記載するの登録から、個人の登録へと変わった。ただし戸籍の編成基準が一組の夫婦とその夫婦と氏を同じくする子(戸籍法6条)であることが明記された。

日本の選択的夫婦別姓法案

1975年に参議院に選択的夫婦別姓制度のための民法改正を求める初めての請願が参議院に提出された[誰?][107][108]1991年には法制審議会が「民法の婚姻・離婚制度の見直し審議」を開始した[11]。また、民法を改正し婚姻時に夫婦が同姓か別姓かを選択する「選択的夫婦別姓制度」とする民法改正案が、国会に議員立法により提出されるようになった。1996年には法制審議会が選択的夫婦別氏制度を含む「民法の一部を改正する法律案要綱」を答申した[11]。また男女共同参画社会基本法の成立および男女共同参画局の設立によりその政策の中心的課題と位置づけられ、政策的にさまざまな推進策が展開されてきた。一方、これらの男女共同参画や選択的夫婦別姓制度を求める運動に対して危機感を起こした家族観における保守層が、日本会議神道政治連盟などの「ジェンダーフリー反対」「選択的夫婦別姓反対」などを掲げる「バックラッシュ」とも呼ばれる運動を起こした、とも指摘されている[109][110][111][112]。その後、この民法改正案に関していまだに決着をみていない。

1996年の法制審答申後、自民党内の選択的夫婦別姓制度を求める議員ら(野田聖子ら)は法案の国会提出を模索したが、自民党内の事前審査で合意に達することができず国会提出が見送られた。当初政府案は法制審答申の民法改正案を提案していたが抵抗が根強く、政府案は例外的夫婦別氏制度と呼称や内容を変更するも合意には達せず、さらに反対派に譲歩し(西川京子が自民党法務部会にて発言した)家裁の許可を要件とすることを盛り込んだ例外的夫婦別氏制度を議員立法で自民党法務部会に提出したが合意に至らなかった。以後、自民党内ではほぼ議論はなされないまま今日に至っている[113][114][115][116]

一方、民主党社民党共産党などは、法制審答申以来、超党派で会期ごとに民法改正案を国会に提出し続けているが、審議されないまま廃案と再提出を繰り返す状況である[117]

試案

これまで提案されてきた夫婦別姓案導入のための民法改正の試案は概ね以下の6種に分類される。これらの案は1994年の法務省民事局参事官室「婚姻制度等に関する民法改正要綱試案」や1996年の法制審議会答申で出された民法改正案[118]から派生したものである。

原則夫婦別姓
別姓を原則とし、同姓も認める。1994年法務省「B案」はこの趣旨である。なおこのB案では子供の姓は出生時に決定するものとする[92]
選択的夫婦別姓(子供の姓を統一しないもの)
婚姻時に夫婦同姓か夫婦別姓か自由に選択できるとし子供の姓は出生時に決め、兄弟姉妹の姓を別々にすることを認める案。夫婦同姓と夫婦別姓とを同列に扱うが同姓の場合、兄弟姉妹の姓を別々にすることを認めない。
選択的夫婦別姓(子供の姓を統一するもの)
婚姻時に夫婦同姓か夫婦別姓か自由に選択できるとするが子供の姓は婚姻時に決め、兄弟姉妹の姓を別々にすることを認めない案。夫婦同姓と夫婦別姓とを同列に扱い、両者の間に形式的にも実質的にも差別はない。1995年「婚姻制度の見直し審議に関する中間報告」[119]、1996年法制審議会で答申された民法改正案[118]は、これに相当する。但し第1子出生時に、婚姻時に決めた姓から変更可とする付則も後に検討された(2001年法務省、自民党法務部会へ提案)。
例外的夫婦別姓
夫婦別姓を望む場合には例外的に認めるとする案。夫婦同姓を原則とするがそれはほぼ形式的な差別であり、実質的には自由に夫婦別姓を選択できる。1994年法務省「A案」。2002年に法務省が提案。
家裁許可制夫婦別姓
夫婦同姓を原則とし、夫婦別姓は家庭裁判所による許可を得た上で認めるとする案。祭祀の継承や職業上の理由など、許可理由を限定する。2002年に自民党の一部の議員による「例外的に夫婦の別姓を実現させる会」が提案(提案者は本案を「例外的夫婦別姓」と称するが先に提案された上記の例外的夫婦別姓と明らかに内容が異なるため、「家裁許可制」として区別する)。
通称使用公認制
夫婦同姓の原則を堅持する代わりに、通称使用を法律で認めるとする案。1994年法務省「C案」。また夫婦別姓制度に反対する自民党の一部などの勢力による対案。:1997年に野中広務が提案した「旧姓続称制度」[120][信頼性要検証]、1993年に高市早苗が提案した[121]。旧姓続称制度は、配偶者の同意を得た上で届け出れば、社会生活上の全ての場面で旧姓を使うことができるようにしようというもの。離婚後も婚姻時の姓を名乗れるという「婚氏続称制度」(1976年の民法改正で採用)を参考に、野中が1997年に自民党内に提案した[120][信頼性要検証]

主張・評価

政治家・議員連盟

法案反対
  • 小泉純一郎首相(当時)は2004年、石井郁子の質問に対し、夫婦同氏が「男女平等に反する」という意見があるが、民法の規定は、氏のいずれを称するかを夫婦の選択にゆだねており、男女平等に反しないと答弁した[122]
  • 安倍晋三は2010年に、「夫婦別姓は家族の解体を意味する。家族の解体が最終目標であって、家族から解放されなければ人間として自由になれないという左翼的かつ共産主義ドグマだ」と述べたが[123]、2016年2月29日に衆議院予算委員会で岡田克也がこの発言の真意を質問され、「(民法750条を合憲とした)最高裁判決における指摘や国民的議論の動向を踏まえながら慎重に対応する必要がある」と回答[124][125]
  • 稲田朋美は、地元福井の女性に「夫婦別姓」を望む人はほとんどいないとし、夫婦別姓運動は「一部の革新的左翼運動、秩序破壊運動」に利用されていると述べている[126]。また、別姓推進派は男女平等や女性の社会進出を掲げることが多いため、夫婦別姓に反対すると「女性蔑視だとか女性を家庭に閉じ込めておこうとする古い考えの持ち主」などと批難されることを恐れ、「反対が言いにくい空気がある」ことが厄介だと主張している[126]。さらに、民主党法案では、婚姻届の提出時に生まれてくる子の姓を決めて提出せねばならず、年齢や健康上の事情により子が授からない場合にも選択させるのは人権侵害であると不備を批判している[126]
  • 2014年に男女共同参画担当大臣であった森まさこは、「民主党が当時提出した法案への反対」を表明[127][128]
  • 議員連盟日本会議国会議員懇談会は、選択的夫婦別姓制度導入への反対運動を行っている[129][130]
法案支持

野田聖子2002年例外的に夫婦の別姓を実現させる会を立ち上げ選択的夫婦別姓制度の導入を目指したが頓挫[113][114][115][116]。その後自民党は、野党であった2010年の党公約において反対を掲げた[131][132]。野田は党内で選択的夫婦別氏が推進されない背景に神社庁の反対があると述べている[133]。また、党の女性活躍政策に対して「女性が別姓を名乗れないことによる損失をわかっていない」と批判し[134]立法府が時代に適応した法律を作らないのは立法府の怠慢であるとしている[135]

中村敦夫は1996年の法制審議会で、神道政治連盟国会議員懇談会に属する議員や大臣が、その懇談会の意向を政策にしたがって選択的夫婦別氏導入に関する法案を論ずることは政教分離に反すると主張し、憲法違反ではないかと質問し[136]臼井日出男国務大臣は、「一般論として申し上げるならば、そうした各宗教団体と宗教団体のカウンターパートである議連、必ずしも考え方が一緒であるということではない、それぞれお互いの意見を交換しながらより理解を深めていく、こういう形になろうかと思います。」と答弁している[136]

メディア

  • 朝日新聞は夫婦別姓賛成の立場をとっており[13]、2015年11月7日の社説では「家族の一体感が損なわれるなどを理由とした」反対論は「今の時代にそぐわないのは明らかだ」と報じた。一方で現代史家の秦郁彦は朝日新聞の報道姿勢について、「かなり露骨な賛成論」であるが「的外れな論旨が多い」と批判している[13]。また、世界でほぼ唯一と言って良い「全国一律の戸籍制度」を保持している日本と、戸籍制度を持たない国を比較しても、制度の次元が異なるために比較にならず、空論にすぎないと批判している[13]
  • 産経新聞は、「世界に合わせて」夫婦別姓を訴える人々と、「日本にしかない」憲法第9条の堅持を訴える人々が同じメンバーであることを指摘し、「不思議」であると報じている[137]。また、民法改正を求める側の主張について、「(1)結婚により夫婦の一方が姓を変更するのは多くの手続きが必要で、仕事上の連続性もなくなる(2)結婚で一方の家名がなくなる(3)姓を変えることで自分が失われてしまう気がする」の3点がみられると報じている[138]。また、民法改正を不要とする側について、旧姓や通称使用の普及により民法改正が不要とする主張や、孫が複数生まれなければいずれ家名の継承者が消滅するために別姓により家名の消失を防ぐことが不可能であるという主張を報じている。
  • 毎日新聞の小国綾子は、別姓問題の本質は「同姓・別姓のどちらが良いか」ではなく、「自由に選べる制度が良いか」「自分と違う他者の選択を容認できるか」だという[139]
  • 日本経済新聞は、2012年の内閣府の調査でも、法案改正についての意見は割れていると報道している[140]。また、「夫婦別姓の議論に終止符を打ってはならない」と国民的議論を喚起している[141]
  • 讀賣新聞は、2015年12月16日に最高裁が下した夫婦別姓合憲判決を受けて、「家族に関する法制度に関し、議論を深めるべき時にきている」と国民的議論を喚起している[142]
  • 日本農業新聞は、例えば長男長女が結婚した場合、選択的夫婦別姓制度導入により双方の墓を守る選択肢が従来より増える可能性もあると指摘[70]
  • 中国の日本新華僑報 (日本新華僑通信社)は、民主党政策政策について、「日本の伝統的な家族制度に打撃を与えることになるが、日本人に嫁ぐ中国人女性には福音だ」と報じている[143]

民間団体

法案反対
  • 神道政治連盟は、「職業生活上で結婚前の姓を使い続けたいのであれば通称使用で十分」であるとし、通称使用を可能とする関連法の改正を行えば、夫婦別氏制度の導入は不要であると主張している[144]。「祖先の祭祀」については、姓が変わった子孫が行う例は多いとし、「姓の継承とは全く別物」とした上で、夫婦別氏制導入の危険性を述べている[144]
法案支持

各政党の姿勢

党として夫婦同氏原則支持、または、選択制別氏制度法案に反対している政党
  • 自由民主党:党の姿勢として夫婦別氏に「反対」、あるいは積極的でない(2015年時点)[116][132][70]
  • 日本のこころを大切にする党:党の運動方針として反対の立場をとっている。[146]。幹事長の中野正志は、「夫婦別姓は親子が別々の姓を名乗ることでもあることにも関わらず、夫婦別姓を求める運動では、家族が同じ姓を名乗ることを子供が望んでいることは省みられていない」と指摘している。また、法改正不支持の理由として、社会に通称使用の緩和が進んでいることや、夫も妻の姓を選択できることなどを挙げている[147]
  • 改革結集の会 :党としての賛否不明。代表の村岡敏英は2014年に「どちらかと言えば反対」としていた[148]
党として夫婦別姓を支持している政党
  • 公明党:夫婦別姓制度は「男女共同参画に必要な制度」[116]であり、一貫して導入に努力してきたとする[149][150]。代表の山口那津男は、2016年に「時代に応じた立法政策を決めていくのが政治の責任だ」と述べている[151][152]。参議院会長の魚住裕一郎も「国会で議論をまきおこしたい」と述べている[132]。一方で、連立政権の足並みの乱れを生じさせたくないため、自民党を積極的に説得していない、との報道(2015年12月)も見られる[132]
  • 民進党:民法改正に意欲的である[153]。2016年には、民進党を含む超党派野党4党で選択的夫婦別姓の導入を盛り込んだ民法改正案を衆議院に提出している[154][155]。また、前身の民主党は審議には至っていないものの衆参両院において法案を提出してきた[117][156][157][158][159][160][注 3]。「民主党は結党以来その必要性を訴え、過去繰り返し法案を提出してきた」としている[162]維新の党と合流前の2016年2月には、維新の党と共同で選択的夫婦別姓と再婚禁止期間短縮等を柱とする「民法の一部を改正する法律案」を共同議員立法として登録[163]、民進党へ党名変更後も、党の柱として挙げる「民進党11の提案(共生イレブン)」の中に、選択的夫婦別姓の実現を盛り込んでいる[164]。代表の岡田克也は、2015年に「結婚すれば一つの姓になるということ自身が、非常に偏った一方的な見方だ。自由な選択肢というものがあってしかるべきだ」と述べ[165]、代表代行の蓮舫は「時代の要請に応じて当然変えるべきものだ」と述べている[132]。2016年の民進党への党名変更後も、政調会長の山尾志桜里が、「再婚禁止期間、選択的夫婦別姓、婚姻年齢をパッケージとして出していく」、と述べている[153]
  • 日本共産党:審議には至っていないものの衆参両院において法案を提出してきた[166]。家族に関する法律上の差別を全面的に改正したい、としている[167][168]。委員長の志位和夫は「本当の意味での両性の平等、個人の尊厳、基本的人権の観点から認めるべきだ」と訴えている[116]
  • 社会民主党:2009年の衆議院選挙公約でも導入の実現を盛り込むなど[169]、夫婦別姓に賛成[116]
党としての賛否を表明していな政党・院内会派
  • 維新の党:2015年の党分裂後の賛否は不明だった[116]が、2016年2月に民主党と共同で選択的夫婦別姓と再婚禁止期間短縮等を柱とする「民法の一部を改正する法律案」を共同議員立法として登録している[163]。議員単位では賛成も反対もあり[148]。代表の松野頼久は「どちらかといえば賛成」としている[148]。(維新の党は2016年3月に『民進党』に合流[170])
  • 生活の党と山本太郎となかまたち:党としての賛否不明。共同代表小沢一郎は、2014年に「どちらとも言えない」としたが[148]、過去に夫婦別姓について「基本的に賛成」と回答[171]
  • 日本を元気にする会: 党としての賛否不明。代表・幹事長の松田公太は夫婦別姓へ賛同[172]
  • 無所属クラブ:院内会派としての賛否不明。2015年の超党派野党による改正案には所属議員も参加[160]
  • 新党改革:不明
  • 沖縄社会大衆党:党としての賛否不明。委員長の糸数慶子は導入に賛成で、政府世論調査について「結婚改姓をしている女性たちは圧倒的に選択的夫婦別姓を容認している。男女とも反対は60歳以上だが、60歳以上に反対が多いから必要ないということでは、若い世代をないがしろにしていると言われても仕方がない。」とコメントした[173][174]他、この問題は国連人権委員会から勧告されている人権問題である、とも主張している[175]
  • おおさか維新の会:党としての賛否不明。同党発足時の暫定代表だった橋下徹は、選択的夫婦別姓への反対論として挙げられる「家族のきずな」について、2010年の大阪府議会において「自身は橋下、母親は東山と姓は違うが、子どもの立場で悪影響を受けたことも家族のきずなが薄まったなどということもない。姓と家族のきずなというものを簡単に同一視することには非常に危険性がある」と述べている[176]

世論調査

政府の世論調査

1996年に選択的夫婦別氏制度を含めた法制審議会答申が出た後の政府の世論調査は設問は同じ文言になっている[177]。2001年5月の選択的夫婦別氏制度に関する世論調査によると、夫婦別姓を希望する人は7.7%であった。

内閣府が2012年12月に実施した「家族の法制に関する世論調査」によると[注 4]、「婚姻をする以上,夫婦は必ず同じ名字(姓)を名乗るべきであり,現在の法律を改める必要はない」と答えた者の割合が36.4%、「夫婦が婚姻前の名字(姓)を名乗ることを希望していても、夫婦は必ず同じ名字(姓)を名乗るべきだが、婚姻によって名字(姓)を改めた人が婚姻前の名字(姓)を通称としてどこでも使えるように法律を改めることについては、かまわない」と答えた者の割合が24.0%、「夫婦が婚姻前の名字(姓)を名乗ることを希望している場合には、夫婦がそれぞれ婚姻前の名字(姓)を名乗ることができるように法律を改めてもかまわない」と答えた者の割合が35.5%であり、6割以上の者が選択的夫婦別姓のために法改正することに反対の立場をとった[179]。別姓に「反対」の回答は、男性の60歳代、70歳以上、女性の70歳以上で多く、「別姓容認」は男性の40歳代、女性の20 - 40歳代で多く、女性の20歳代では半数を超えた(53.3%)。若い世代は賛成が多数派であった[178][180]。一方、夫婦の姓が違うと「子供にとって好ましくない影響があると思う」は67.1%、「影響はない」の28.4%を上回った[181]。結婚による改姓については、「名字(姓)が変わったことで、新たな人生が始まるような喜びを感じると思う」が47.5%、「相手と一体となったような喜びを感じると思う」が30.8%、「名字(姓)が変わったことに違和感を持つと思う」が22.3%[178]。「名字(姓)を変えたくないという理由で正式な夫婦となる届出をしない内縁の夫婦もいると思う」が6割を超えた[178]

その他の世論調査
  • 2009年の大手新聞3紙(産経新聞毎日新聞朝日新聞)の世論調査において選択的夫婦別姓制度への賛成が反対を上回っていた他、同年の読売新聞による国会議員意識調査でも賛成議員が反対議員を上回っていた[182][信頼性要検証]
  • 2014年8月国立社会保障・人口問題研究所調査によると、夫婦別姓について2003年では「賛成」47.0%、「反対」53.0%であったのに対し、2013年では「賛成」41.5%、「反対」58.5%と反対派が増加している[183]
  • 2014年-2015年の大手3紙(毎日新聞(2014[184]・2015[185])、朝日新聞(2015)[186]産経新聞(2015)[187])の世論調査では、選択的夫婦別姓制度への賛成がいずれも51%〜52%にのぼった。毎日新聞の世論調査では73%が同姓を、13%が別姓を選ぶとし、選択的夫婦別姓制度への賛成は51%、反対は36%であった[139]。また毎日新聞によれば、市民には賛否両論がある[188]
  • 2015年日本経済新聞調査によれば、働く既婚女性の77%が賛成し、現在仕事で旧姓の使用者の賛成は83%[189]
  • 2015年12月の産経新聞社とフジニュースネットワークの合同世論調査で、夫婦別姓賛成は51.4%、反対42.3%であり、別姓を選択できる場合に別姓を希望するかについては、「希望する」が13.9%であり、20代でも21.1%であった[190]
  • 2016年讀賣新聞世論調査では反対が61%で、賛成の38%を上回った。反対理由のトップは「子どもと親で姓が異なることに違和感があるから」の75%であった[191]

夫婦別姓訴訟

2011年2月に、高校教師を退職し、「選択的夫婦別姓」の訴訟を目的として「選択的夫婦別姓の会」(ななの会)をたちあげ、会の代表として活動をした女性メンバーらが[192]「自分の名前で死ねずつらい」とし、夫婦別氏を認めない民法規定が違憲であるという訴えた裁判である[193][194]。ちなみに、原告人は、日本共産党富山県委員会で、秘密保護法案を廃案にする運動に賛同署名を行ったり[195]、デモ集会に参加するなど、日本共産党富山県委員会における活動メンバーであることを公表している[196][197]

2015年12月16日に、上告人が夫婦が婚姻の際に定めるところに従い夫又は妻の氏を称すると定める民法750条の規定が、憲法13条14条1項24条1項及び2項に違反するとして国に賠償を求めた裁判で、最高裁は「名字が改められることでアイデンティティが失われるという見方もあるが、旧姓の通称使用で緩和されており、憲法に違反しない」「わが国に定着した家族の呼称として意義があり、呼称を1つに定めることには合理性が認められる」と位置づけ、現在の民法規定を合憲とし訴えを退けた[198][199][200]寺田逸郎裁判長は補足意見として「民法上の家族は、夫婦とその間に生まれた子供が基本をなしている」「子供は夫婦と同じ姓を持つ存在として意義づけられている」「現在の家族制度は社会の多数に受け入れられており、その合理性を疑う余地があるとは思えない」としている[201][202]

夫婦別姓を認めない民法の規定は、憲法が保障する「婚姻の自由」を侵害しているなどとして、5人の男女が国に損害賠償を求めていた裁判では、最高裁大法廷は2015年に、夫婦別姓を認めない民法の規定を合憲とする判断を下した。このとき、15人の裁判官のうち、女性裁判官全員の3人を含む5人は違憲との反対意見を表明した[203][204]

評価
  • 八木秀次(憲法学者)は、この裁判は史上初めて最高裁が家族を「社会の構成要素」「社会の自然かつ基礎的な集団単位」であると位置づけた判決であり、この文言は世界人権宣言第16条と国際人権規約A規約(経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約)第10条の内容を踏まえていることから、判決が家族共同体の意義を重視したものとした[205]
  • 木村草太(憲法学者)は、民法750条には「氏の変更を強制されない自由の侵害」も「男女間の不平等」」も存在しないとし、合憲判決へのメディアの反発が強いとはしながらも、「原告の主張に対する法律論としては筋が通っており、やむをえない」と述べている[206]。ただし、男女間の不平等ではないとしながらも、「氏の変更を容認するカップル」と「氏の変更を容認しないカップル」間には不平等が存在するとし、選択制夫婦別姓を認めるか、事実婚にも法律婚と同等の権利を与えることによって解消できるとしている[206]。また、民法750条は、「別姓希望カップルやその子どもを法律婚から排除するだけ」とし、「家族の一体感にも子どもの利益にも、かえってマイナスの影響を与えてしまっている」としている[206]
  • 三浦まり(政治学者)は、裁判官出身か弁護士出身かという前職のプロフィルが反映された判決であるとしている[207]
  • 小林よしのりは、合憲判決は当然であるとし、「民法の規定は夫婦が同一の姓にするよう定めているだけで、男女どちらの姓にしてもいい。制度上は男女平等の規定なのである」と主張している[208]。また、「社会における男女間格差のせいで、女性の方が改姓を強いられているというのであれば、その社会の不平等を正さなければ意味がなく、これまた民法の規定の問題ではない。」と指摘している[208]。また、原告団長が、結婚前の母親の姓には無関心で、父親の姓のみを保持したいと主張することが、「シナ父系血統主義の感覚」による「男尊女卑」であると指摘している[208]
  • 新見正則(医学者)は、裁判官の男女比率が男女ほぼ同数であれば違憲となった可能性をあげ、マイナンバーがあれば姓に関係なく個人の特定が可能であるため、「結婚したらまったく新しい姓を名乗るようなシステム」でも良いのではないかと主張している[209]
  • 下重暁子は、家族間の殺人等の犯罪が増加する中、「我が家は幸せだ」と言う人は「外にいい顔をしたいだけ」で、「個」の集団の家族を信じるなど幻想にすぎないとし、「先進国で夫婦同姓が残っているのは日本だけ」であり、合憲判決は「時代遅れで恥ずかしい」と主張している[210]
  • 国家公務員一般労働組合は、裁判官15人のうち女性が3人であることをあげ、男女比率がEU並になると判決が逆転すると主張し、「日本は男性が優位な地位を占め続けているから女性差別大国になってしまっている」などと主張している[211]
  • ニッセイ基礎研究所社会研究部主任研究員の土堤内昭雄によると、判決日翌日に大学の授業で聞いたところ、「夫婦同姓は合憲」の判決を支持する学生が多かったという[212]
  • 産経新聞は、多数の裁判官が、夫婦同姓が結婚で姓が変わる人が被る不利益を重視し、2013年時点で公務員や弁護士、上場企業約3700社の約65%が通称や旧姓使用を認めているなど、「通称使用が広がることにより、不利益は緩和され得る」ために合憲と判断したと報じている[202]。また、寺田長官は補足意見で、両親と子の姓が異なることについて、「嫡出子との結びつきを前提としつつ、夫婦関係をどうするのかに議論の幅を残す」と補足意見があり、子の姓に関して「(1)結婚後のどの時点で姓を選択するのか(2)一組の夫婦に複数の子供ができた場合、子供ごとに姓を選択するのか(3)「きょうだい」で統一とするのか」等の議論が存在することを報じた[202]。また、選択的夫婦別姓導入について、「国会で論じられ、判断されるべきだ」とした判決は妥当とし、別姓を「希望しない」が8割を超えている世論を考慮すべきと報じている[137]。元最高裁判事の泉徳治がグローバルな視点から「日本は遅れている」とした点[213]、国連の女性差別撤廃委員会が、民法の規定を「女性差別にあたる」とした点については、「同姓がもたらす家族の一体感」は、日本の伝統・文化であると反論している[137]
  • 伊藤正志(毎日新聞論説委員)は、毎日新聞の論説で、合憲判決について「女性の理解を得られるのかは極めて疑問だ」とし、たいていは女性が改姓することで「屈辱感を抱いたり、不便を感じたりする人は少なくない。」ため、選択的夫婦別姓制度導入を進めるべきだと報じている[214]
  • 東京新聞の社説では、「高裁で人格権の一部だと判断された姓を一方だけが変えなくてはならないのは差別的」と報じている[215]
  • 愛媛新聞は、合憲判決について、「国際的にも時代遅れで、不当な女性差別との批判も強い」とし、家族の絆や「幸せの形」も人によって異なる中、「法が個人を生きづらくし、逆に差別や排除の理由になってしまっては本末転倒」であると報じている[216]
  • 琉球新報の社説で、国会に判断を委ねる判決であるとし「法の番人」としての責任を果たしていないとし、国会での法改正を急ぐべきと報じている[217]
  • 一方、反対論に民法750条の立法目的が「家族の一体感の醸成」であったなどという主張が見られることがあるが[誰?]、東京地方裁判所は平成25年の判決において、そのような主張は明確に退け、立法時の資料に忠実に同姓を強制する制度が「婚姻制度に必要不可欠のものであるとも、婚姻の本質に起因するものであるとも説明されていない」と認定している[218][219]

日本における議論

以下、夫婦別姓制度(選択的夫婦別姓(氏)法案)に関する賛成論、反対論を概説する。

夫婦別姓賛成派 中立・反対派
家族観[注 5]

福岡県弁護士会は、議論されている制度は「選択制」であるから、別氏にすると家庭が崩壊すると思う人は同氏を選択すればよいだけである、としている[221][222]

反対派の主張は時代遅れである[誰によって?][223][224][82][225][226][227][228][229][230]

夫婦別姓は家族の一体感を弱める。森隆夫(教育学者)は、夫婦別氏による親子別姓により、家族のきずなが切れたり弱まる、親と異なる姓がトラウマを招く、子ども同士で親と別の姓であることでいじめに発展する危険性がある、孤独感が増すといった問題点を指摘している[144]

また、夫婦同姓は決して「単なる形式」ではない。それは家族統合のための大切な象徴であり、また日本文化の基本の型である。もちろん愛情も家族の絆を強める大切な働きをしているが、同一の姓という象徴もまた心理学的な絆を強める重要な働きをしている。全く異なる範疇の愛情と象徴を比較して、どちらが重要かという議論をするのはナンセンスである[231][232][誰?]

現行法のもとでの結婚は、夫婦二人を基本単位として、それを中心に家族単位を形成するという思想に基づいている。この制度の下では、結婚離婚を決断するにはそれなりの覚悟を要する。例えば、離婚をすれば姓が変わる、結婚しないで子を産めば非嫡出子になる等の代償を払うことになるが、これらは子供を守るために夫婦を簡単に離婚を決断させないための心理的歯止め、社会としての防衛策になっている。そのため、低いハードルで容易に結婚や離婚が出来てしまう夫婦別姓は、婚外子の増加や離婚率の上昇に作用する恐れがある[232][誰?]

加藤彰彦(明治大学教授)は、女性の社会進出により共働き夫婦やパートで働く女性が増え、妻方に近居し祖父母から子育て支援を受ける傾向や、子どもの成長後は夫方からの支援を受けて二世帯住宅に改築のうえ共住、あるいは近くに持ち家を取得する傾向が強まっている。このような三世代関係は、外孫(姓を異にする孫)と内孫(姓を共有する孫)の分別によって父方と母方の祖父母間の利害調整(片方が「名」をとり片方が「実」をとる)が存在することで可能となっているが、夫婦別姓制度はこのような調整をできなくするため、祖父母という重要なサポート源を失わせることで子育て環境を悪化させ、出生率を低下させる可能性が高い。実際、専業主婦であっても、第1子において祖父母からの子育て支援がない夫婦は予定子ども数が低くなる傾向がある[233]と述べている。また、国立社会保障・人口問題研究所の『第14回出生動向基本調査第・報告書』によると、2000年以降、日本人の家族意識は脱伝統から伝統回帰へと転換する傾向を特に若い世代で顕著にみせている。伝統的家族観を支持している夫婦と支持していない夫婦の理想の子供数・予定の子供数の比較では、「結婚したら、家族のためには自分の個性や生き方を半分犠牲にするのは当然だ」などの伝統的家族観に関する全11項目中すべての項目で伝統的家族支持派の夫婦の出生意欲が不支持派を上回っている。このような再家族化の動きはヨーロッパでも始まっている[233]としている。

夫婦別姓は、子供の成育を保障する場を担う家庭・家族の崩壊を後押しするもので時代に逆行するとの批判がある[234][220]

戸籍制度 フリーライター佐藤文明は、日本の戸籍制度は、天皇を頂点とする家制度をひきずっており、 戸籍制度からはみ出る在日韓国・朝鮮人非嫡出子などへの差別の根源であるので廃止すべきだと主張している[235]

松田澄子山形県立米沢女子短期大学)は、日本が戸籍制度を輸出した台湾韓国では現在別姓となっており、別姓制度を導入できないのはおかしいし、別姓を選んだ夫婦別々の戸籍を作ればよいと主張している[235]

八木秀次(憲法学者)は、賛成論には「選択的夫婦別姓は別姓にしたい人に選択肢を与えるだけであり、同姓にしたい人はそのままで結構なのだから、別姓を希望する者に自分たちの価値観を押し付けるべきではない」とする意見があるが、選択的夫婦別姓を認めると、一つの戸籍の中に二つの姓(氏)が存在することになり、共通の姓(氏)は存在しなくなる。つまり、家族の呼称を持たない家族が存在することになる。これを制度として認めると個々人の姓(氏)はもはや家族の呼称ではなく、個人の呼称の一部となるため、家族の氏は廃止されるということになる。そうなれば、これは同姓を選んだ家族にも及ぶ問題となり、制度として家族の呼称としての姓(氏)が廃止されたのだから、同姓夫婦・親子にも家族の呼称はなく、氏名の一部が共通しているに過ぎないことになる。それゆえに、選択的夫婦別姓制度の議論は同姓を選択する人にも影響を及ぼす問題であるため、一国の制度のあり方として国民全員が議論しなければならない[205]と主張している。また、現在では登記簿パスポートにも通称の併記が可能であり、銀行口座も本人確認ができれば通称使用可能な場合もある。職業上の不便も各業界や組織・団体、あるいは個別法規の改正で足り、民法改正の必要性とするには足りない[138]と主張している。また、八木は、結婚すると夫婦は同じ戸籍に登載され、その間に生まれた子供も同様である。そのため夫婦同姓の制度は戸籍制度と一体不可分である。つまり、姓(法律上は氏)は夫婦とその間に生まれた子供からなる家族共同体の名称という意味を持つ。別姓になれば、姓は共同体の名称ではなくなる[138]。制度として別姓を認めると氏名の性格が根本的に変わる。氏名は家族共同体の名称(姓・氏)に個人の名称(名)を加えたものだが、別姓を認めると、家族の呼称を持たない存在を認めることになり、氏名は純然たる個人の呼称となってしまう[138]と主張している。また、夫婦別姓の導入により、夫婦の間に生まれた子供の姓(氏)を夫と妻のどちらの姓にするのか、どの時点で決めるのか、複数生まれた場合はどうするのか、といった問題が生じてくる[138]と主張している。

林道義によれば、日本戸籍制度は、個人ではなく家族単位で管理するものであり、「日本人の家族重視」の観念を前提にしたもので、姓名は個体を分離するシステムであり、決して私事ではないし個体だけの所有物ではない。婚姻制度や戸籍制度を、単なる個人単位思想の観点からのみ見て不要と断ずるのは「人類は社会的動物である」という視点を欠いた一面的な見方である[236]

久武綾子は、日本の氏は戸籍と密接な関係にあるので、簡単に選択制は導入できないし、夫婦同姓も別姓も文化であり、国によって違いがあってもよいし、氏について十分な議論がなされていないので時期尚早と指摘[235]

伝統 夫婦同姓になったのはたった100年前であり、伝統ではない[232]。夫婦同氏が強制されるようになったのは1898年に制定された明治民法によるものであり、歴史も浅く伝統であるとはいえない、との指摘がある[誰?][11][82][24][237][238][239]山田昌弘(ジェンダー論専門の社会学者)は、夫婦同姓制度は、明治政府が西洋化政策の一環として法律で強制したものであるとし、多様性を認めるべきであるとしている[240]

吉田信一(富山国際大学)はたとえ僅か100年程度の歴史しかない夫婦同氏を日本の伝統であると仮に認めたとしても、「伝統の強制」はするべきではない[241]、としている。

田中優子は江戸時代の武家は夫婦別姓だったので同姓という選択肢はなく、今は別姓という選択肢がなかったが、選択肢がある方がよいとする[242]

ある観念が社会に定着するには100年は十分すぎる長さであり、今や日本人の意識の中に確固として根づいている[232][誰?]。日本は古来より母性原理が強く、八百万の神に守られた多神教社会であるため集団依存型の国民性である。しかし、これを無理に欧米のような父性原理が強く、一神教の中で罪と罰、善と悪、主体と客体などのように常に切断、分離していく個人独立型の社会で採用されている夫婦別姓を導入すれば、社会的背景が全く違うため適応できない者から家庭崩壊を招く恐れがある[243][244]、といった主張がある。

北条政子日野富子などの氏名は1960年代以降に教育界で使用されるようになった歴史用語であり、政子という実名も夫・源頼朝、父・北条時政の没後の叙位に際しての命名で、当時は尼御台などと呼ばれていた。女叙位以外に親の姓を女性に用いられることは少なく、夫婦別姓は一般の慣習では無かった。そもそも中世では母系制が布かれていたため、男女共に縦のつながりが強かった。これに対し、出自に関係なく今住んでいる家族との横のつながりを重視するようになって取り入れられたのが同姓制度であり、明治政府によってあるとき唐突に導入されたものではなく、家族の近代化の進展ともに家族成員の下からの意識変化として生まれたものである。1874年(明治7年)の左院議案と1875年(明治8年)の内務省案では夫婦同姓であったが、1876年(明治9年)の太政官指令で「婦女人二嫁スルモ仍ホ所生ノ氏ヲ用ユ可キ事」と夫婦別姓とすることに覆されてしまった。しかし、各府県が伺文で「嫁家(夫家)の氏を称するのは地方一般の慣行である」「民間普通の慣例によれば婦は夫の氏を称しその生家の氏を称する者は極めて僅かである」と訴え、1978年(明治11年)の司法省による民法草案では「婦ハ其夫の姓ヲ用フ可シ」と夫婦同姓制度に戻された経緯がある。これには、文明開化を急いで欧米の制度の導入をはかった影響もあると考えられるが、1881年(明治21年)の第一草案でも夫婦同姓とされており、理由書では「入嫁入夫の形態と夫婦同氏は我国の慣習であり、実態である」と記されている。明治民法施行前の1890年(明治23年)発刊の『女学雑誌』(242号)にも「凡そ夫あるの婦人は、多く其夫の家の姓を用い居る」と書かれてある。実際、当時婦人解放運動の先駆者であった岸田俊子景山英子も明治民法施行前に結婚してから自ら夫の姓を称している。一方で、家制度家父長制度とは必ずしも結びつくものではない。そのため、今後は実質的に夫婦が男性の姓を選ぼうが女性の姓を選ぼうが、誰も気にしないというように社会的な意識を変えていくように運動することが最も良い社会改革になるのではないか[245][246][247][248][232]、といった主張がある[誰?]

家名
子供の姓・親子別姓 本田和子は、子供への悪影響は不寛容な社会の風潮が原因であり、意識革命によって画一志向を払拭すべきだと主張している[220] 夫婦別姓というと夫婦で納得すればいいと思いがちだが、別姓を選択した夫婦に子供が生まれた場合、子供は必ず片方の親と別姓になる。つまり夫婦のあり方や親の自由だけの問題ではなく子供の人権にも大きな影響を及ぼすことであり、簡単に「誰にも迷惑をかけない」と言い切れない(阿比留瑠比[249])。

小谷野敦は、選択的夫婦別姓制度では子供の姓は最初に決めておくとなっているが、その取り決めの拘束力は不明確であり、導入された場合「やっぱり子供を自分の姓にしたい」などという裁判が起こる可能性もあり、進歩的と思ったら大間違いである(と述べている[250][251]。夫婦別姓制度が導入されれば、夫婦が互いに譲らず子供の姓を決定できなかった場合、家族内で子供が微妙な立場になりかねない。別姓を導入した諸外国では夫婦が揉めた際、子供の姓を裁判で解決することがほとんどだが、司法の結論が出るまで子供の立場が揺らぐことに変わりない[252]。夫婦別姓が導入されると、これから結婚するカップルだけではなく既婚夫婦にも別姓にする選択肢が与えられる。その場合、「やっぱり旧姓に戻したい」などと全国で同姓夫婦同士の喧嘩や裁判が相次ぐことが懸念される[253]、といった主張がある[誰?]。 賛成論として「家族の個人主義化」を要求するものや、家庭を築く夫婦が「個人の自由」「自己実現」「非拘束的な関係性を選択する自由」を持つことを要求するものがある。しかし、それらは子供のニーズよりも大人の性的・情緒的ニーズを重視するものであり、選択的夫婦別姓により「夫婦の自由」が保障されることと引き換えに「子供の不自由」が発生することを忘れてはいけない。個人の自由とは他人に迷惑をかけない範囲内で保障されるべきものであり、家族(配偶者・子供)を持つということは他人と関わりを持って社会集団を築くということであるため、(改姓による諸手続きの煩わしさなど)自分の自由に一定の制約が発生することは避けられないことである。個人主義を過度に認めた家族が結果的にどのような姿をもたらすのか、余りにも不明確である[17][254]、といった主張がある[誰?]

秦郁彦(現代史家)は、別姓反対者の論拠として、メディアが「家族の一体感を損なう」ということだけに焦点をあてて報じていることについて、問題の核心は夫婦別姓を選択すると、親子別姓を意味することになるという点であるとしている[13]

個人の尊重・多様な価値観の尊重 日本社会は1980年代後半以降、国際的な男女平等の潮流と女性の経済的自立の傾向から、家族観、婚姻観、男女の生き方や役割観に変化があり、社会における男女の働き方、家族形態は多様化した[11][255]。多様な価値観を認めることが現代の日本では求められている[237][256][70][140]といった主張がある[誰?]

また、社会、国のあるべき姿に関する主張として、現在の制度のように、法的婚姻をすることで、社会生活をする上で不便に耐えたり、または好ましい使い慣れた姓を捨てさせたりするところまで強制力を持つ社会は窮屈で非寛容である[257][237]、といった主張がある[誰?]青木理は「選択的夫婦別姓」が認められないことは、多様な考えや価値観を否定するようなもので成熟した民主主義国家の姿とは言いがたいとしている[258]

武蔵野大学経済学部教授奥野正寛は、結婚しても旧姓での戸籍を選択できれば、女性の国際的な活躍の場を広げられるとする[259]山田昌弘は選択肢が広がることはよいと主張[260]。また、反対論は結局、理屈ではなく感情であり、その底にあるのは、社会の同調圧力であると批判した[261]

国民の意識が変化しつつあり、別氏が選択でないため事実婚で我慢せざるを得ず婚姻の自由が侵害されている人たちにも平等に婚姻の権利を与える必要がある[11]、といった主張がある。[誰?]

公益財団法人せんだい男女共同参画財団・佐藤莉乃は家族の形が多様になる中、夫婦別姓を認め、いろいろな夫婦、家族のあり方を尊重することが大事[262]とする。

マイノリティに対する差別というと「誰も少数者の言うことに反論できなくなってしまい、このような議論の封殺は民主主義とは言えない。「自分なりの生き方を選びたい」と言っても、その生き方が他人や社会(いわゆる公共の福祉)にどういう影響を与えるかを考えなくて良いわけがない。例えば離婚が増えるのではないか、家族の崩壊に拍車がかかるのではないか、子供への影響はどうか、等々である。こういう疑問に誠実に答えることをしないで、反対論を「不寛容」「個人の自由」と切り捨てても、反対論は無くならないであろう[263]、といった主張がある[誰?]

日本政策研究センターによれば、本来夫婦というものは「われわれ」という連帯意識で最小単位の社会集団を構成し、相倚り相扶けあって世の荒波をくぐり抜けていくものである。しかし、個人主義を追求しすぎた国では「われ」に拘れば拘るほど「われわれ」は崩壊してしまっており、「われわれ」という意識がまず確保されなければ、「われわれ」という意識は最後まで確固たるものにはならない[17]、との主張がある。

氏の問題は単なる個人の自由の問題ではなく、公的制度の問題であり、選択の自由を持ち出すだけでは済まない[220]

法制審議 日本学術会議日本弁護士連合会は、一方の姓の変更を強要する夫婦同氏制は、憲法第13条で保証された人格権を尊重しているとは言えないとしている[11][66][67]

日本学術会議二宮周平は、民法上でも民法2条の解釈基準と矛盾をきたす、としている[11][264]日本学術会議は、同姓の強要は、男女における個人の尊厳・両性の平等を定める憲法第14条憲法第24条に抵触する[11][265]、と主張している。

佐々木くみ(東北学院大学)は、民法750条における婚姻時の氏の変更という要件は、憲法第13条人格権としての「氏の変更を強制されない自由」と憲法第24条で保障される「婚姻の自由」の双方の自由を同時に満たすことができず、またそのような要件を課す十分な合理性があるとも認められず、民法750条は憲法第24条に違反する、としている[266][267][268]

1996年法制審議会が答申した民法改正案要綱が、立法府においてきわめて長期間にわたり放置されている状況は、異常であるという主張がある[11][269][218][誰?]。最高裁判決は「選択的夫婦別姓制度について合理性がないとするものではなく、国会で論じられるべき」としており、それを怠るのは司法の軽視にもあたる[270]、といった指摘もある。[誰?]

民法の規定は、夫又は妻の氏のいずれを称するかを夫婦の選択にゆだねているものの、実際には妻の側が改氏する割合が全体の96%[271][注 6]といわれており、これは女性の間接差別に当たり、男女平等に反するという主張がある[誰?][11][271][273][67]

井戸田博史は、婚姻により強制的に氏を変更させられ新たな姓を世間に公表させられることはプライバシー侵害であるとしている[92][274]

二宮周平は、国際結婚では現在の制度でも夫婦別姓が可能であるが、日本国民同士の婚姻で夫婦別姓が認められないのは不公平である、としている[275][276][誰?]


弁護士の久保利英明は「別姓がだめなら、仮に亀井静香という人がいて、荒川静香という人と結婚したらどうする」と述べている[277]

百地章(憲法学者)は、国際規約(10条1項)で国による家族保護が定められているため、婚姻を結ぶ者が家族よりも過度に個人を優先する風潮は、国際的な国家による「家族保護」の義務に逆行し憲法の精神にも反すると主張し、夫と妻に同等の権利を与えた現在の夫婦同姓制は、一方で「個人の尊厳」や「両性の平等」を尊重しつつ、他方で「家族を保護」しようとした憲法の精神にふさわしいものであると主張している[278]。選択制別氏制度導入については、親子別姓をもたらし、「親子の一体感の希薄化や子供の不安感などが生じ、成育に支障を来す」と家族の崩壊につながることを指摘している[278][279]。また、別姓の場合は容易に家系をたどれなくなり、「祖先を敬うという日本人の道徳観に悪影響を与える可能性」もあるとしている[279]。選択制夫婦別姓に賛成している人の大多数は、『自分は同姓を選ぶがしたい人は別姓にすればよい』人であると主張し、夫婦別姓導入派は、ごく少数派のために、悪影響が生じかねない国の制度を導入することが正しいことなのかという視点が欠如していることを指摘している[279]。また、百地は、明文化されなかったが、当初のマッカーサー草案には「家庭は人類社会の基礎」と明記されており、新憲法下でも善き意味の家族制度は否定されないというのが、憲法制定当時の政府見解であったとしている[278]

宮崎哲弥(評論家)は、夫婦同姓の強制は人格権侵害というが、親の姓の使用強制(例えば親の離婚再婚によって親権が変わることで子供の姓が変わることなど)や親が子につけた名前も同様に人格権の侵害に当たるはずであり、人格権を根拠にする賛成論者は姓氏全廃を主張しないとおかしいし、夫婦別姓は人間を自由にしないと述べている[280][220]

日本政策研究センターは、法務省による世界各国で多くの国が選択的夫婦別姓制度を採用しているとの主張について、ドイツフランス中国では同姓もしくは別姓を原則とし、例外的に別姓(別姓の国においては同姓)を認めているとした上で、日本において法務省が主張している選択的夫婦別姓制度案は、こうした原則・例外を全く認めない、選択不可能な内容であるとして、これを「選択制」という言葉を用いて、ヨーロッパのように夫婦別姓を取り入れた国々と同趣旨の法案だと主張するのは言葉のトリックであると批判した[16]。また、女性の改姓が多いのは、両者の合意に基づく結果であり、民法の規定のせいではないとし、姓の選択の「機会の平等」を保障した法律を、「結果の平等」のために改正するのは、憲法の平等原則に反すると主張している[281]

少子化・社会的損失・コスト 少子化対策として進めるべき施策である、との主張もある(日本経済新聞[282]、週刊東洋経済[283]勝間和代[284][285])。小笠原泰、渡辺智之は、出生率を改善するには、選択的夫婦別姓制度すら認めないような家族観は抜本的に見直す必要があると主張[286]

婚姻率が下がっていることが少子化の大きな原因であり、選択的夫婦別姓を認めることは婚姻率を高める可能性が高く、少子化対策として非常に有効な施策であると考えられる。特に農村などでは特に跡取り男女の未婚者も多く、夫婦同姓の規定は結婚の障害となっている[282]という意見がある。別氏制が法制度化され社会に周知されれば偏見に基づく「いじめ」等もなくなる[220]、といった主張もある[誰?]

岩田規久男は夫婦別氏を選択できるようになることによって、ほかの人が不利益をこうむることもないという[287]

牟田和恵(大阪大学)は現実の不便や苦労を感じなくても良い人々が反対するのはおかしいという[288]

現在の制度において、長年月、社会生活を行ってきた者が、その姓を変えることは、多大の社会的損失[92][289][290][109]ならびに個人的損失[291][292][293]をもたらす、といった指摘がある。しかも、その旧姓を用いていた期間は晩婚化によって以前よりも長くなっており、さらに共働き家庭も増えており、そのような損失はより大きくなっている[294][295]。1997年にはすでに、共働き世帯の数が専業主婦世帯の数よりも多くなっており[291]、2014年時点では共働き世帯が1077万世帯、男性雇用者と専業主婦からなる世帯は720万世帯、と共働き世帯が大幅に専業主婦世帯を上回っている[296][152]

具体的には例えば、職業上、氏の変更が業績の連続性や信用、キャリアにとって損害となる場合もあるという主張がある(江上敏哲[297])[70][298][299]、との指摘がある。研究者にとって改名による業績の断絶は致命的である[297]、ビジネスにおいて名前はブランドであり、変えると、今まで積み上げてきたものをリセットしなければならず、経済的にも損失である[292]。現在の制度において、社会で活躍している女性などが結婚によってそれまで通用していた姓を変更すると、周りに混乱を起こしてしまうことがある[257]。また、姓は変わらない方が便利である[300]、氏の変更の際の様々な手続きは面倒でコストがかかる[291]、などの指摘もある。[誰?]

アイデンティティ・人権・不平等 井戸田博史は、現在の制度では夫の氏を婚氏とする(夫婦同姓の98%[92]、2015年の報道では96%[271])ことは、夫の「家」に入ることになり、「嫁」と意識されることに結びつき、結婚する女性にとっては、姓の変更が男性への従属を意味するように感じられる、との主張がある(井戸田博史[92]、奈良新聞[301])。また、離婚時に離婚前の姓と旧姓を選べるのに、結婚時に旧姓を選べないのはおかしい[302]、といった意見もある[誰?]。夫婦同姓制度が女性にのみ姓の変更を強要しているように感じ、もし『男女』が逆になった場合、男性も同じことを思うだろう[303]

夫婦同姓制度とは家父長制度父権制であり、あるいはそれに準じる意識がDVの原因となっているとの指摘がある(R.E. Dobash[304],K. Yllo[305],[306],松島京[307])。

ニッセイ基礎研究所主任研究員の土堤内昭雄は、同性婚などの結婚観が多様な広がりがある現代において、法律による同姓規定が問われるようになっているとし、同姓をアイデンティティと感じられる夫婦は良いが、氏にアイデンティティを感じている人同士で一方が改姓しなければならない場合は、人権侵害にあたる可能性があるとしている[308]

秦郁彦は、賛成論の側からは、現行民法で夫婦は「夫又は妻の氏を称する」と規定しているが実際には96.1%が夫の姓を選んでいることを「実質的に女性が姓の変更を強いられており、正当化できない」とする議論があるが、10%前後いる養子による改姓はこの中からは除外されている。また、2012年内閣府が行った選択的夫婦別姓の世論調査から、夫婦別姓制を容認する女性(35.5%)の中で、自らも別姓を「希望する」と答えた割合(23.4%)が女性全体に占める割合を計算すると僅か8.2%に過ぎず、もし結婚に際し自分の姓の「選択の機会」を奪われたとして不満を抱えている女性が大勢いるとすれば、こうした数字は理解しがたい。さらに、若いカップルが結婚の際に姓の選択をめぐって激論になったという話は少ない。そのため、もし改姓したくない女性が相手に改姓をお願いすれば受け入れる男性も多いのではないか[13]と主張している。

杉田水脈は、男女が逆になったら男性も夫婦同姓に対して不平等に思うだろうという意見に対して、明治時代日本人苗字を持つようになってから、一般的には男性が姓を変えるとなっていたとしたら同じことで、今でも「女性が変えないといけない」とは民法にも憲法にも書かれておらず、実際男性が変える場合も多くある。頭から「女性=弱者」と主張すること自体がおかしいという[303]

夫婦創姓論・結合姓論

ほか、鎌田明彦は、同姓制度と同様に「家族の姓を定めて名称夫婦・家族の一体性」を「夫妻平等」に実現するなら、夫妻とも氏を変えるべきではないか、あるいは反対に、選択的夫婦別姓制度は「旧姓にこだわりすぎた制度である」、「そもそも選択をみとめるならば、夫婦いずれかの姓以外の選択肢(創姓など)もみとめるべきではないか」といった反対意見や指摘があり[誰?]、それらを解決するためのものとして、婚姻時などに新たに姓を決める夫婦創姓や、夫婦の旧姓を結合して姓とする夫婦結合姓を含めた制度が、選択的夫婦別姓制度に代わるものとして提案されてもいる[309]

これらの論に対しては、選択的夫婦別姓論者が望んでもいない議論を起こす理由はない[287]、現実感の乏しい机上の空論である、家族名称に執着するのは時代遅れだ、標準的な核家族以外のいろいろな家族形態に対応できないのではないか、規制緩和の時代だ、実現は困難だ、別姓も例外的に認めてもよいのではないか[309]等の反論がある[誰?]

日本の年表

年月日 出来事
1876年02月13日 太政官指令(明治9年)、「婦女は結婚してもなお所生の氏(婚姻前の氏)を用いること」、すなわち夫婦別氏が原則とされた[310]
1898年07月16日 明治民法制定、家制度の導入。妻は婚姻により夫の家に入り、家の氏を称する。このことにより夫婦同氏の原則に転換することとなった[105]
1948年01月01日 民法改正、「夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称する」[106]
1955年07月05日 法制審議会民法部会、夫婦異姓を認める案を論議[220]
1959年06月29日-30日 法制審議会民法部会、夫婦異姓を認むべきか否かの問題はなお検討の必要があるとする[220]
1975年09月26日 選択的夫婦別姓制度のための民法改正を求める初めての請願が参議院に提出される[107][108]
1976年06月15日 民法改正離婚時の婚氏続称可能に[311]
1984年05月25日 国籍法改正国際結婚の際に外国姓への改姓(同姓)可能に[312]
1985年06月24日 女性差別撤廃条約、日本国批准[313]
1988年05月09日 事実婚夫婦、住民票続柄記載差別訴訟、東京地裁(1991年敗訴、2005年最高裁棄却)[314]
1988年11月28日 国立大学女性教授通称使用を求める訴訟、東京地裁(1993年敗訴、1998年東京高裁で和解)[315]
1989年01月20日 東京弁護士会が「選択的夫婦別姓採用に関する意見書」を法務省に提出[316]
1989年06月23日 別姓婚姻届不受理処分の取り消しを求める訴訟、岐阜家裁、却下[317]
1992年12月01日 法務相民事局参事官室「婚姻及び離婚制度の見直し審議に関する中間報告(論点整理)」、夫婦同氏制度と夫婦が別氏を称することのできる制度との対比[220]
1994年07月12日 法務省民事局参事官室「婚姻制度等に関する民法改正要綱試案」A案B案C案の3案が俎上に[220]
1995年08月26日 法制審議会民法部会、子の姓は婚姻時に統一するA案を軸にまとまる[318]
1995年09月12日 法務省民事局参事官室「婚姻制度の見直し審議に関する中間報告」[119]
1996年01月16日 法制審議会民法部会、「民法改正要綱案」決定[319]
1996年02月26日 法制審議会、民法の一部を改正する法律案要綱[320]を法相に答申。(これより政府案としてこの民法改正案を軸に国会提出を与党内で模索する。)
1996年06月18日 長尾立子法務大臣、法案の提出を正式に断念。埼玉県新座市、市職員の旧姓使用を4月に遡って実施[321]
1996年010月25日 日本弁護士連合会、選択的夫婦別姓制導入並びに非嫡出子差別撤廃の民法改正を求める決議[322]
1997年03月27日 法学者260人「選択的夫婦別姓制度の導入と婚外子相続分の平等化の実現を求めるアピール」。なお、このうち婚外子相続分の平等化については、2013年9月04日、最高裁判所は、相続において婚外子を差別する民法の規定が違憲であるとの判断を下した[323]
1998年06月08日 超党派野党、衆議院に民法改正案を提出[117]
1998年07月25日 政府、女子差別撤廃条約実施状況第4回報告、選択制を「引き続き検討」[324]
1999年12月10日 超党派野党、衆参両議院に民法改正案を提出[117]
2000年01月20日 超党派野党、参議院に民法改正案を提出[220]
2000年10月31日 超党派野党、参議院に民法改正案を提出[117]
2001年05月10日 超党派野党、参議院に民法改正案を提出[117]
2001年10月01日 国家公務員の旧姓使用が可能に[325]
2001年10月11日 内閣府男女共同参画会議基本問題専門調査会、「選択的夫婦別姓制度に関する審議の中間まとめ」発表[325]
2002年03月14日 自民党法務部会、例外的夫婦別氏制度の法務省試案を議論[220]
2002年09月13日 政府、女子差別撤廃条約実施状況第5回報告、選択制「制度の導入に向けて努力」[326]
2003年07月08日 女子差別撤廃条約実施状況第4回・第5回報告に対する国連女子差別撤廃委員会最終コメント、「夫婦の氏の選択などに関する、差別的な規定を依然として含んでいることに懸念を表明する」[327]
2004年03月11日 自民党、職業上の理由などで必要な場合に家庭裁判所の許可を得て別姓を認める改正案の国会提出を見送る[328][329]
2004年05月14日 超党派野党、衆参両議院に民法改正案を提出[117][220]
2005年03月30日 超党派野党、参議院に民法改正案を提出[117][220]
2006年03月20日 パスポートに旧姓を併記し得る基準が緩和され、学者や記者だけでなく、「職場で旧姓使用が認められており、業務により渡航する者」も可能となる[330]
2006年04月25日 別姓婚姻届不受理処分の撤回を求める訴訟、東京家裁、却下[331][信頼性要検証]
2006年05月31日 超党派野党、参議院に民法改正案を提出[332][117]
2006年06月08日 超党派野党、衆議院に民法改正案を提出[117]
2008年04月22日 超党派野党、参議院に民法改正案を提出[333][117][220]
2008年04月30日 政府、女子差別撤廃条約実施状況第6回報告、「選択的夫婦別氏制度について、国民の議論が深まるよう引き続き努めている」[72]
2009年04月24日 超党派野党、参議院に民法改正案を提出[117]
2009年08月07日 女子差別撤廃条約実施状況第6回報告に対する国連女子差別撤廃委員会最終見解、「夫婦の氏の選択に関する差別的な法規定が撤廃されていないことについて懸念を有する」[334]
2011年02月14日 男女5人、違憲を争い夫婦別姓を求める国家賠償提訴、東京地裁[335][336]
2011年02月24日 別姓婚姻届3度提出、不受理処分の撤回を求め、却下、東京地裁[337]
2013年05月29日 男女5人、違憲を争い損害賠償請求、棄却、東京地裁[338][266]
2013年09月11日 別姓婚姻届訴訟、却下、最高裁[339][信頼性要検証]
2014年03月28日 男女5人、控訴棄却、東京高裁[340]
2014年06月23日 日本学術会議が、提言「男女共同参画社会の形成に向けた民法改正」において選択的夫婦別姓制度の導入を提言[11][341]
2014年09月05日 第2次安倍改造内閣松島みどり法務大臣は就任直後の会見で、旧姓使用など現実的な運用の改善を検討する意向[342][116]
2015年02月15日 改正商業登記規則が施行され、役員登記において旧姓の併記を行うことが認められた[343]
2015年02月18日 事実婚の夫婦合わせて5人が「夫婦別姓を認めない民法の規定は憲法違反」として、日本国政府に対し損害賠償を求めた訴訟の上告審で、最高裁第3小法廷は、審理を大法廷に回付し、憲法判断される[344]
2015年06月12日 超党派野党、参議院に選択的夫婦別姓を認める民法改正案を提出[159][160]
2015年12月16日 事実婚の夫婦合わせて5人が「夫婦別姓を認めない民法の規定は憲法違反」として、日本国政府に対し損害賠償を求めた訴訟で、最高裁判所大法廷は、民法の規定を合憲とする判断を示し却下[345]。ただし裁判官15人のうち5人は違憲とする判断。特に女性裁判官3人は全員が違憲判断を示した[203][346][347][348][349]
2016年03月07日 国連女性差別撤廃委員会が日本に対し、「過去の勧告が十分に実行されていない」「実際には女性に夫の姓を強制している」として、選択的夫婦別姓制度導入のための民法改正を求める再度の勧告[75]
2016年05月12日 超党派野党、衆議院に選択的夫婦別姓を認める民法改正案を提出[154][155]

日本の通称・旧姓

裁判

国立大学夫婦別姓通称使用事件(東京地判93(平5)年11月19日 判時1486号21頁 判タ835号58頁)[350]

国立大学の女性教授が国に対して、自身の研究教育活動や人事記録その他の文書において旧姓名を使用することおよび戸籍名の使用を強制されることについての損害賠償請求をした裁判。

東京地裁は判決において、「通称名であっても、個人がそれを一定期間専用し続けることによって当該個人を他人から識別し特定する機能を有するようになれば、人が個人として尊重される基礎となる法的保護の対象たる名称として、その個人の人格の象徴ともなりうる可能性を有する。」としたが、「原告主張に係る氏名保持権が憲法13条によって保障されているものとは断定することはできない」、「夫婦が同じ姓を称することは、主観的には夫婦の一体性を高める場合があることは否定できず、また客観的には利害関係を有する第三者に対し夫婦である事実を示すことを容易にするものといえるから、夫婦同氏を定める民法750条は合理性を有し、何ら憲法に違反するものではない。」とし、「個人の同一性を識別する機能において戸籍名より優れたものは存在しないというべきであるから、公務員の同一性を把握する方法としてその氏名を戸籍名で取り扱うことは極めて合理的なことというべきである。」として、原告の請求を一部退けた。その後本件は控訴され、1998年、東京高裁にて旧姓使用を認める和解が成立した。

この裁判は、旧姓や通称に法的保護の対象となりうる可能性をある程度認めた点や、夫婦同氏を定める民法750条が客観的合理性を有し憲法には違反しないという判断をした点や、戸籍名で公務員の氏名を取り扱うことの合理性を認めた点などにおいて注目され、その後の旧姓使用や夫婦別姓の議論に大きな影響を与え、この裁判以降、国家公務員の旧姓使用や、科学研究費補助金でも旧姓使用が認められるようになっていった[要検証][351]。ただし、その一方で、特許や学会の理事や会社役員登録など、戸籍名による登録のみしか認められない分野も存在する[要出典]。2010年の産労総合研究所の調査において、回答があった192社のうち、旧姓使用を認めているのは55.7%で、従業員1千人以上の企業に限ると71.8%である[352]

主張

自民党稲田朋美は「(自民党は)女性の社会進出に伴う通称使用を拡大することを公約しており、そうした方向性が多数意見と思う」と述べている[353]

産経新聞によれば、通称を使用している者の中には、姓の使い分けは心身のリフレッシュにもなり、名乗る名前で『仕事』と『家庭』の線引きが明確になることでメリハリが付き、生活全体の充実につながっていると感じるとの意見もある[354]

別姓の夫婦の下で生まれた子供大人になってから自分の姓を両親どちらかの姓に選べるが、その時の書類を書き換えなどの不便さは夫婦同姓制度のもとで結婚時に姓を変える側の不便さと同じである。「姓を変えるのが不便だから別姓制度にせよ」と言っている人々は、子供が大人になって姓を変えたい時の不便さを考えていない。親が免れた不便さを、確実に子供が背負い込むことになる。結婚し家族を持つということは不便なことや面倒くさいこともあるものであり、夫婦別姓は不便さを次世代に先送りし子供に押しつけるだけである[232]、という主張がある[誰?]

まず、現在の制度において、旧姓の通称利用では様々な社会生活上の不便に関する指摘がなされている[誰?][66][355][356]。たとえば、職場・職業によっては戸籍姓しか認められない[66][357][358][235]。また、 運転免許証印鑑登録証健康保険証パスポート銀行口座などは旧姓では作ることができない[66][注 7]。さらには、 クレジットカードやパスポートと旧姓の不一致のために、海外のホテルなどの予約ができないことなどもある[355]。また、役員登記もできない。2015年より役員登記で旧姓併記が可能となったが、併記は中途半端で、より一層不便である[360][361]

また、旧姓の通称利用に関しては、そもそも二重の姓を持ち、使い分けるのは不便である、との指摘もある[誰?][298][302]。他にも、姓が2つある生活はアイデンティティが2つに分裂するような感覚がある[302]、といった意見も見られる[誰?]

さらに、通称の利用は二つの名前の管理が必要であり企業の負担が大きくなる[299]、戸籍上の姓と職場での姓が違うために混乱が生じる[362]、などの指摘もある[誰?]

その他、通称の利用によって夫婦同姓を規定する民法による不利益が緩和される、といった意見があるが、そのようなことはないという主張がある[誰によって?][363][364]。旧姓を通称利用したとしても、法律上ではなく通称というものは本人にとって嬉しいものではない[257]、といった指摘がある。[誰?]

脚注

注釈

  1. ^ このほか、現行制度の下での非法律婚(事実婚)のことを夫婦別姓と呼ぶこともある[4][信頼性要検証]
  2. ^ ただし、この規定については、1961年の最高裁判決で、「妻は婚姻で本来の姓を使用する権利を失うのではなく、夫の姓を使用する権利を得る」と解釈されており、1975年以前も実質的に夫婦別姓が可能だった[51]
  3. ^ ただし、民主党政権時には連立政権を組んだ国民新党の反対や党内からの異論があり法案提出には至らなかった[116][161]
  4. ^ なお本調査は2012年12月6日から12月23日にかけ、全国5,000人以上の成人男女を対象に実施。有効回収率は60.8%であった(調査不能だった者の中には「被災」者も4割近くを占める)。男性1,366名、女性1,675名の回収となった[178]
  5. ^ 法務委員会調査室内田亜也子「家族法改正をめぐる議論の対立」によれば、別姓への消極論、積極論は伝統的家族モデルにおいて最も対立するという[220]
  6. ^ 厚生労働省の2014年の調査で96.1%[272]
  7. ^ パスポートは必要な事情がある場合には旧姓を括弧書きで付記することが認められることがある[359]が、パスポートに旧姓を表示した場合でも、ICチップには旧姓名は入らない。そのため、旧姓での航空券の自動発券機等の利用ができない場合がある[355]

出典

  1. ^ 明鏡国語辞典、第二版、大修館書店、2010年。
  2. ^ a b 床谷 文雄、「夫婦別氏制と戸籍制度」、女性学評論、2号、1988年、13-47頁。doi/10.18878/00002058
  3. ^ 「夫婦別姓を望むのはワガママ? あなたはどう思う?」、T-SITE、2016年2月4日[要高次出典]。
  4. ^ 福島瑞穂ほか(著)『楽しくやろう夫婦別姓:これからの結婚必携』、1989年
  5. ^ a b 青山道夫有地亨編著 『新版 注釈民法〈21〉親族 1』 有斐閣〈有斐閣コンメンタール〉、1989年12月、348頁
  6. ^ 「第4回 家族とライフスタイルに関する研究会 議事概要」(内閣府 平成13年(2001年))
    「夫婦・子の姓に関する各国比較」平成13年5月16日
  7. ^ ジュリスト No.1336 2007.6.15 15頁
  8. ^ 大村敦志「家族法 [第3版]」有斐閣、2010年。
  9. ^ 第166会国会衆議院内閣委員会議録」第二号、平成19年(2007年)2月21日、31ページ。小宮山洋子発言
  10. ^ a b 「夫婦同姓 法律義務は日本だけ」、毎日新聞、2015年12月13日
  11. ^ a b c d e f g h i j k l m n o 提言 男女共同参画社会の形成に向けた民法改正 日本学術会議
  12. ^ 「同姓義務 合憲か違憲か」、日本経済新聞、2015年12月10日朝刊。
  13. ^ a b c d e f g 朝日新聞の夫婦別姓賛成論は的外れな論旨が多い しわ寄せは子や孫に… 秦郁彦(現代史家)産経新聞2015.11.25
  14. ^ 「夫婦別姓、16日に憲法判断 別姓主流と言い切れず」、産経新聞 12月13日
  15. ^ タイやドイツ、義務付け撤廃も「子供迷う」「8割の女性は夫姓」産経新聞2015.12.17
  16. ^ a b c d e 岡田邦宏「夫婦別姓論議・なぜ「スウェーデン」は語られないのか」『明日への選択』平成14年1月号、日本政策研究センター2016年5月10日閲覧 
  17. ^ a b c d [誰?]日本政策研究センター『明日への選択』平成7年12月号
  18. ^ ホーン川嶋瑶子『女たちが変えるアメリカ』岩波新書
  19. ^ 意外に保守的、アメリカの「選択的夫婦別姓」事情2015年12月17日
  20. ^ a b c d e f g h i 平成13年10月11日男女共同参画会議基本問題専調査会 選択的夫婦別氏制度に関する審議の中間まとめ 資料15 夫婦の氏に関する各国法制
  21. ^ 「社説:夫婦別姓訴訟 時代を見据えた判断を」、秋田魁新報、2015年11月22日
  22. ^ 「同姓義務づけ、日本だけ 男性の当事者意識薄く」、日本経済新聞、2016年3月26日朝刊。
  23. ^ 「東アジアにおける氏名様態」、TORCレポート、No. 17、2002年、38頁。
  24. ^ a b 「それホンモノ? 『良き伝統』の正体」、毎日新聞2016年1月25日 東京夕刊。
  25. ^ 塩谷弘康「中国の家族法」、黒木三郎(監修)『世界の家族法』敬文堂、1991年、208頁。
  26. ^ 加藤美穂子『中国家族法の諸問題』敬文堂、1994年、130頁。
  27. ^ 加藤美穂子「家族法」西村浩次郎編『現代中国法講義〔第2版〕』法律文化社、2005年、160頁。
  28. ^ 林秀雄「台湾の家族法」黒木三郎(監修)『世界の家族法』敬文堂、1991年、239頁。
  29. ^ a b 清水秋雄「台湾の家族法の改正について」『二松学舎大学国際政経論集』13、2007年。
  30. ^ 笠原俊宏・徐瑞静「中華民国戸籍法の改正(下)」『戸籍時報』634、2008年。
  31. ^ 柳淵馨「大韓民国における新しい家族関係登録制度の概要」『戸籍時報』特別増刊号640、2009年。
  32. ^ 朝日新聞 (著),「それでも夫婦別姓ダメですか 女性閣僚3人が旧姓のいま」、朝日新聞社、2015年。
  33. ^ 趙慶済、 「2005年2月3日戸主制憲法不合致決定に関して」, 『立命館法学』(立命館大学), 2005年4号 (302号), p. 36 (1506)-95 (1565).
  34. ^ 櫻井よしこ、「 日本固有の文化文明を壊す『夫婦別姓法案』に反対 」『週刊ダイヤモンド』2010年2月13日号新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 825
  35. ^ a b c 「夫婦同姓、厳しい国際世論=国連、法改正を勧告」、時事ドットコム、2015年9月23日
  36. ^ K.B. Agrawal: "Family Law in India", 2010.
  37. ^ "Now, women can retain their maiden name", The Times of India, Feburuary 26, 2012.
  38. ^ Summary of the Constitutional Court Ruling No. 21/2546[1][リンク切れ]
  39. ^ 第49回国連婦人の地位委員会 タイ代表の報告より[2]
  40. ^ http://famli.blogspot.jp/2008/04/miss-ms-or-mrs-philippine-law-on.html
  41. ^ 意外に保守的、アメリカの「選択的夫婦別姓」事情yahoo!news2015年12月17日
  42. ^ "Giving up your maiden name...", All Woman, April 21, 2003.
  43. ^ NEW ZEALAND MARRIAGE:LEGAL OVERVIEW, Pre-Marriage Education, Catholic Diocese of Auckland
  44. ^ Change of Name - Australia Passport Office
  45. ^ 田中通裕「フランス法における氏について—「使用の氏」(nom d'usage)概念を中心として—」中川淳先生古稀祝賀論集刊行会(編)『新世紀へ向かう家族法:中川淳先生古稀祝賀論集』、1998。
  46. ^ 浅野素女 『フランス家族事情―男と女と子どもの風景』岩波新書
  47. ^ 富田哲『夫婦別姓の法的変遷 ドイツにおける立法化』八朔社
  48. ^ "Change of Name", The Austrian Foreign Ministry Worldwide.
  49. ^ a b "Namensänderung im Zusammenhang mit einer Eheschließung", Amstswege leicht gemacht, Bundeskanzleramt, Österreich
  50. ^ Getting Married in Switzerland, EXPATICA.
  51. ^ Diana Vincenzi, Sezione I civile; sentenza 13 luglio 1961, n. 1692; Pres. Torrente P., Est. Gabrielli, P. M. Pedote (concl. conf.); Bocci (Avv. Tripiccione) c. Siepi (Avv. Parrinello, Ronconi) , Il Foro Italiano. Vol. 85, No. 1 (1962), pp. 89/90-93/94
  52. ^ Luigi Balestra, "Commentario del codice civile. Della famiglia. Artt. 74-176", Wolters Kluwer Italia, 2010.
  53. ^ "Italy told: No law says baby has to have dad’s surname", the journal.ie, Jan 8th 2014.
  54. ^ Atto Senato n. 1628. XVII Legislatura.
  55. ^ Demographic Yearbook 2013, United Nations
  56. ^ Hispanic Names
  57. ^ "Majority of married women in Portugal keep maiden name", News Online, August 20, 2011.
  58. ^ "Does my surname change when I get married in?", ELM Expertise, April 10, 2012
  59. ^ A Pro-natalist Policy and its Effects on the Formation of Strong Families and Communities 加藤彰彦
  60. ^ 原隆(訳)「ロシア連邦家族法典(邦訳)全」『札幌法学』9-2、1998年。
  61. ^ 「夫婦別姓だけじゃ甘い!フルネームは2500円で変えられる」、SPUTNIK日本、2016年1月9日。
  62. ^ Dz. U. z 1964 r. Nr 9, poz. 59 Kodeks rodzinny i opiekuńczy(家族および保護者に関する法律)第25条2
  63. ^ Dz. U. z 1964 r. Nr 9, poz. 59 Kodeks rodzinny i opiekuńczy(家族および保護者に関する法律)第25条3
  64. ^ 平成23年度 トルコ共和国における身分関係法制調査研究 法務省/エァクレーレン
  65. ^ "Prohibiting married women from retaining only maiden names a violation: Top court", Daily News, January 8, 2014.
  66. ^ a b c d e 「選択的夫婦別姓・婚外子の相続分差別 Q&A」日本弁護士連合会
  67. ^ a b c 上告理由書、平成26年(ネオ)第309号上告提起事件、2014年6月4日
  68. ^ 「『再婚禁止と夫婦別姓規定』最高裁判決に注目集まる 憲法を軽視してきた永田町の『非常識』」、Business Journal、2015年11月13日
  69. ^ "Japan upholds rule that married couples must have same surname ", The Guardian, December 16, 2015.
  70. ^ a b c d e 「選択的夫婦別姓 国民的議論を深めよう」、日本農業新聞、2015年12月24日。
  71. ^ 内閣府男女共同参画局「我が国の女子差別撤廃条約実施状況報告に対する最終コメントについて」35.
  72. ^ a b 女子差別撤廃条約実施状況第6回報告、第16条1.
  73. ^ 女子差別撤廃委員会の最終見解17.
  74. ^ 女子差別撤廃条約実施状況 第7回及び第8回報告
  75. ^ a b 「日本の夫婦同姓・マタハラ…女性差別撤廃、国連委が勧告」朝日新聞、2016年3月8日。
  76. ^ 「夫婦同姓など日本は規定改正を 国連の女性差別撤廃委」、日本経済新聞、2016年3月8日。
  77. ^ 「〈wから〉」、日本経済新聞、2016年3月26日朝刊。
  78. ^ 「『男女が同じ選択肢を』 夫の姓を強いるな UNウィメン事務局長 プムジレ・ムランボヌクカ氏」、日本経済新聞、2016年3月26日朝刊。
  79. ^ 「『中国での抑圧、著しく増加』 米人権報告書」、日本経済新聞、2016年4月14日。
  80. ^ 大村敦志著 『家族法 第2版補訂版』 有斐閣〈有斐閣法律学叢書〉、2004年10月、52頁
  81. ^ 加地伸行『儒教とは何か』、中公新書、3-4p
  82. ^ a b c 男女共同参画会議(第33回)議事録、2010年2月18日
  83. ^ a b 久武(1988)。
  84. ^ a b 飯沼賢司「女性名から見た中世の女性の社会的位置」『歴史評論』443、1987年。
  85. ^ 飯沼賢司(1984)「人名小考—中世の身分・イエ・社会をめぐって—」『荘園制と中世社会』東京堂出版、大藤(2012)64-65ページ。
  86. ^ 飯沼賢司(1984)「人名小考—中世の身分・イエ・社会をめぐって—」『荘園制と中世社会』東京堂出版。
  87. ^ 大藤(2012)68-69ページ。
  88. ^ a b c d e f 坂田(2006)。
  89. ^ 加藤晃「日本の姓氏」井上光貞ほか(編)『東アジアにおける社会と風俗』東アジア世界における日本古代史講座10、学生社、1984。
  90. ^ 新田一郎(2001)、147ページ。
  91. ^ 坂田(2006)、『鎌倉遺文』の調査による。
  92. ^ a b c d e f 井戸田博史『夫婦の氏を考える』世界思想社、2004年。
  93. ^ 大藤(2012)。
  94. ^ a b 坂田(1994)
  95. ^ 後藤(2009)。
  96. ^ 大藤修(2001)、280ページ。
  97. ^ 森謙二(2001)、388ページ。
  98. ^ 森謙二(2001)、384・386ページ。
  99. ^ a b c d e f g 法務省HP 我が国における氏の制度の変遷より
  100. ^ 森謙二(2001)、387ページ。
  101. ^ 〔増本敏子・井戸田博史・久武綾子〕共著"氏と家族" 86頁
  102. ^ 近代日本とフランス国会図書館
  103. ^ 池田祥子、「家族制度の『ガラパゴス化』を避ける」、現代の理論、2016年冬号、Vol.7、2016年。
  104. ^ 大藤(2012)、198ページ。
  105. ^ a b 岡孝、「日本における民法典編纂の意義と今後の課題」、19世紀学研究、Vol.8, pp. 37-48.
  106. ^ a b 鳥澤孝之、「夫婦及び子の氏と戸籍制度」、レファレンス、722、平成23年3月号。
  107. ^ a b 1975年9月26日受理 第200号 民法の一部改正に関する請願(紹介議員佐々木静子)
  108. ^ a b 「立法不作為を問う!〜民法改正を求める院内集会のご報告」、全国司法書士女性会FAX通信250号、2012年3月号
  109. ^ a b 「夫婦別姓の前に立ちはだかるもの」、VideoNews、2015年7月4日
  110. ^ 山口智美; 斉藤正美; 荻上チキ (2012). 社会運動の戸惑い フェミニズムの「失われた時代」と草の根保守運動. 勁草書房. ISBN 4326653779.第3章『千葉県に男女共同参画条例がない理由―条例制定運動の失敗と保守の分裂』第3節『「良識的な条例づくり」をめざした日本会議系保守運動』
  111. ^ 三井マリ子、浅倉むつ子 編『バックラッシュの生贄』(旬報社)、2012年
  112. ^ 上野千鶴子、宮台真司・斉藤環・小谷真理・鈴木謙介・後藤和智・山本貴光・吉川浩満・澁谷知美・ジェーン・マーティン・バーバラ・ヒューストン・山口智美・小山エミ・瀬口典子・長谷川美子・荻上チキ 『バックラッシュ! なぜジェンダーフリーは叩かれたのか?』 双風舎、2006年、265-267頁。ISBN 4902465094
  113. ^ a b 「夫婦別姓:「例外的法案」議論まとまらず 自民党法務部会」毎日新聞 2002年7月24日
  114. ^ a b 「今国会での党内手続き断念 自民夫婦別姓の会」 河北新報 2002年7月29日
  115. ^ a b 「夫婦とは家族とは…民法の岐路 別姓など最高裁初判断へ」、朝日新聞、2015年2月19日
  116. ^ a b c d e f g h i 「(教えて!結婚と法律:5)夫婦別姓、各政党の立場は?」朝日新聞、2015年12月2日。
  117. ^ a b c d e f g h i j k l 「民法の一部を改正する法律案(選択的夫婦別姓等法案)の参院再提出について」民主党『次の内閣』法務担当 細川律夫 子ども・男女共同参画担当 神本美恵子
  118. ^ a b 1996年2月26日 法制審議会総会決定 民法の一部を改正する法律案要綱
  119. ^ a b 「婚姻制度の見直し審議に関する中間報告」、法務省民事局参事官室、1995年9月。
  120. ^ a b milk vol.15、「中村法相・『旧姓続称制度』を自民党に申し入れ」 1999年3月22日
  121. ^ 2014年9月16日 総務大臣記者会見
  122. ^ 衆議院議員石井郁子君提出選択的夫婦別氏など民法改正に関する質問に対する答弁書、2004年6月29日
  123. ^ 「WiLL」2010年7月号、8月号[要ページ番号]
  124. ^ 「安倍首相のらりくらり… 夫婦別姓めぐり民主・岡田代表がネチネチ追及」、産経新聞、2016年2月29日。
  125. ^ 「【衆院予算委】『楽観的に財政再建を考えると国を誤る』と岡田代表 」、民主党ニュース、2016年2月29日。
  126. ^ a b c 稲田朋美 2010, pp. 96–107
  127. ^ 「【国会】菊田議員が夫婦別姓について質問 4月3日」、金曜アンテナ、週刊金曜日、2014年4月11日。
  128. ^ 第186回国会 青少年問題に関する特別委員会 第3号、2014年4月3日
  129. ^ 「地方から改憲の声、演出 日本会議が案文、議員ら呼応」、朝日新聞、2014年8月1日。
  130. ^ 「このままでは参院選で惨敗必至の野党が打ち出すべき政策とは」、Diamond Online、2016年1月5日。
  131. ^ マニフェスト2010pdf
  132. ^ a b c d e 「夫婦の姓『国会で議論を』 判事5人『違憲』とした理由」朝日新聞、2015年12月17日
  133. ^ 「少子高齢化で国力が深刻になったときが出番」、『政財界』2004年3月号、政界出版社
  134. ^ 「インタビュー:政権の女性活躍『本気度感じない』=野田聖子氏」、ロイター、2015年12月21日
  135. ^ 「夫婦別姓 野田聖子・前自民党総務会長 女性活躍に不可欠」毎日新聞、2015年12月29日 東京朝刊。
  136. ^ a b 第147回国会 法務委員会 第17号議事録
  137. ^ a b c 夫婦別姓 世界がどうあろうとも(12月17日)産経新聞2015.12.17
  138. ^ a b c d e 夫婦別姓容認は家族の呼称廃止を意味する『産経新聞』 2015/11/17
  139. ^ a b 小国綾子「「同姓VS別姓じゃない」」毎日新聞、2015年12月22日。
  140. ^ a b 「選択的夫婦別姓を前向きに」、春秋、日本経済新聞、2015年11月6日。
  141. ^ 「夫婦別姓」の議論に終止符を打つな日本経済新聞2015/12/17
  142. ^ 「夫婦同姓」規定、最高裁大法廷が「合憲」判決…国民の議論にゆだねる読売新聞 2015年12月23日
  143. ^ 民主党の夫婦別姓政策、日本人と結婚する中国人女性に福音=日本姓名乗る苦悩なくなる―華字紙レコードチャイナ2009年9月28日、2016年5月12日閲覧。
  144. ^ a b c 神道政治連盟Web News
  145. ^ 日本弁護士連合会編『今こそ変えよう!家族法―婚外子差別・選択的夫婦別姓を考える』日本加除出版、2011年
  146. ^ 2015年2月18日次世代の党幹事長松沢成文定例記者会見
  147. ^ 夫婦別姓に関する最高裁判決を受けて。日本のこころを大切にする党 2015年12月16日
  148. ^ a b c d 朝日新聞「2014年衆院選、朝日・東大谷口研究室共同調査」(2014)
  149. ^ 公明新聞 2012年6月16日
  150. ^ 「夫婦別姓認める法改正を」、公明新聞、2015年2月21日。
  151. ^ 「【国会】参議院本会議で山口議員が民法改正について質問 1月28日」、週刊金曜日・ジェンダー情報、2016年2月5日。
  152. ^ a b 「『男性育休』『夫婦別姓』『配偶者控除』、なにが女性の活躍を阻むのか ──野田聖子×サイボウズ青野慶久」、サイボウズ式、2016年4月18日。
  153. ^ a b 「民主党の山尾政調会長が民法改正案提出に意欲 公明党矢倉議員も『全力で頑張る』と誓約 4月13日」、ジェンダー情報、週刊金曜日。
  154. ^ a b 「4野党が民法改正案提出 選択的夫婦別姓含む」東京新聞、2016年5月13日。
  155. ^ a b 「4野党法案提出 今国会審議は困難」毎日新聞、2016年5月13日。
  156. ^ 民主党政策集2013
  157. ^ 選択的夫婦別姓制度の導入へ 民法の一部改正案を参議院に提出 2008/04/22
  158. ^ 選択的夫婦別姓制度の導入へ 民法の一部改正案を参議院に提出 2009/04/24[リンク切れ]
  159. ^ a b 「夫婦別姓法案を提出=野党3党」時事通信、2015年6月12日
  160. ^ a b c 「民法の一部を改正する法律案(選択的夫婦別姓)を参院に提出 」、民主党広報委員会、2015年6月12日
  161. ^ 民主公約、夫婦別姓明記見送り asahi.com
  162. ^ 「選択的夫婦別姓導入や再婚禁止期間短縮の民法改正案を了承 『次の内閣』会議」、民主党ニュース、2015年05月19日。
  163. ^ a b 「格差是正及び経済成長のための議員立法を了承 次の内閣 」、民主党広報委員会、2016年2月23日
  164. ^ 「格差の壁打ち破る財源に金融所得課税引き上げ 民進党」Economic News、2016年4月6日。
  165. ^ 「選択的夫婦別姓『立法に向け通常国会での積極議論を与党に求める』岡田代表」、民主党ニュース、 2015年11月05日。
  166. ^ 「選択的夫婦別姓に背 『靖国』派主導政権 最高裁判決は国会での議論促す」しんぶん赤旗、2016年1月4日
  167. ^ 「女性への差別を解決し、男女が共に活躍できる社会を」しんぶん赤旗 2014年10月22日
  168. ^ 「女性への差別を解決し、男女が共に活躍できる社会を -日本共産党は提案します-」、2014年10月21日
  169. ^ 2009年衆議院選挙公約
  170. ^ 「維新の党が解散 午後に民進党結党大会」、日本経済新聞、2016年3月27日。
  171. ^ 夕刊フジ、2005年12月22日
  172. ^ 「2010参院選 候補者アンケート」毎日jp (毎日新聞社)、2010年6月26日。
  173. ^ 参議院内閣委員会議事録、2013年3月21日
  174. ^ 金曜アンテナ 2013年3月29日
  175. ^ 参議院法務委員会 2014年3月13日
  176. ^ 大阪府議会2010年2月定例会本会議
  177. ^ 1996年6月実施 家族法に関する世論調査 2001年5月実施 選択的夫婦別氏制度に関する世論調査 2006年11月実施 家族の法制に関する世論調査 2012年12月実施 家族の法制に関する世論調査
  178. ^ a b c d 家族の法制に関する世論調査 2012年12月実施内閣府
  179. ^ 内閣府世論調査
  180. ^ 「職場で進む夫婦別姓、20代女性は過半数が民法改正を支持」、Economic News、2013年2月17日
  181. ^ 問われる家族のあり方 「日本人の道徳観に悪影響も」産経新聞2015.12.13
  182. ^ 民法改正を考える会『よくわかる民法改正―選択的夫婦別姓&婚外子差別撤廃を求めて』朝陽会、2010年
  183. ^ 国立社会保障・人口問題研究所「全国家庭調査動向調査」2014年8月。夫婦別姓論、賛成派4割強・反対派過半数(2014年)Yahoo!ニュース2014年10月13日 不破雷蔵「グラフ化してみる」ジャーナブロガー 解説者
  184. ^ 「本社世論調査:カジノ法案、反対62%…女性に根強い反発」、毎日新聞、2014年10月19日
  185. ^ 「本社世論調査 夫婦別姓賛成51% 『同姓を選択』73%」毎日新聞、2015年12月7日。
  186. ^ 「選択的夫婦別姓に賛成52% 朝日新聞社世論調査」、朝日新聞、2015年11月10日
  187. ^ 「閣支持率47.8% 不支持との差拡大 分裂の維新は明暗くっきり」、産経新聞、2015年12月14日
  188. ^ <夫婦別姓合憲>「女性に負担」「他人同士のようだ」賛否」毎日新聞 2015年12月17日
  189. ^ 「選択的夫婦別姓、働く既婚女性は77%賛成 本社調査 」、日本経済新聞、2015年3月7日
  190. ^ 結婚控えたカップルは…「好きな人と同じ姓になれることがうれしい」 世論調査でも夫婦別姓求める声は限定的産経新聞2015.12.17
  191. ^ 夫婦別姓制度導入に「反対」61%…読売調査讀賣新聞 2016年03月02日
  192. ^ 別姓訴訟を支える会・富山へのインタビュー、富山大学人文学部、2016年5月12日閲覧。
  193. ^ 名前で苦労…私は「塚本協子」の名前で死にたい、毎日新聞、2015年12月14日。
  194. ^ 「自分の名前で死ねずつらい」 訴訟の原告ら、産経新聞、2015年12月17日。
  195. ^ 秘密保護法案を廃案に-11・21緊急集会アピール賛同者広がる【動画あり】、日本共産党富山県委員会公式サイト、2016年5月12日閲覧。
  196. ^ 集団的自衛権行使へ道ひらく閣議決定阻止! 緊急富山県集会、日本共産党富山県委員会公式サイト、2016年5月12日閲覧。
  197. ^ 戦争する国づくり阻止へ たたかいはこれから-閣議決定許すな昼デモ、日本共産党富山県委員会公式サイト、2016年5月12日閲覧。
  198. ^ 夫婦別姓、認めたら「親子別姓」はどうする? メディアに入り乱れる著名人の見解J-CASTニュース 12月23日
  199. ^ 夫婦別姓認めない規定 合憲の初判断 最高裁NHK NEWS WEB
  200. ^ 子供の視点を踏まえて議論を 現制度には一定の意義 夫婦同姓規定「合憲」判決産経新聞2015.12.17
  201. ^ 夫婦別姓認めない規定 合憲の初判断 最高裁NHK NEWS WEB
  202. ^ a b c 夫婦同姓規定「合憲」判決読み解き 通称使用広がり「不利益緩和される」 子供の姓も問題視産経新聞 2015.12.17
  203. ^ a b 「夫婦別姓、最高裁も意見割れる 女性裁判官は全員『違憲』」、日本経済新聞、2015年12月17日
  204. ^ 「夫婦の姓『国会で議論を』 判事5人『違憲』とした理由」朝日新聞、2015年12月17日。
  205. ^ a b 八木秀次家族の「逆襲」 家族解体政策の流れを断ち切る「夫婦別姓・再婚禁止期間」最高裁判決」『正論』2016年3月号、産経新聞社2016年5月11日閲覧 
  206. ^ a b c 「【木村草太の憲法の新手】(23)最高裁の夫婦別姓判断 家族の意味、再検討が必要」、沖縄タイムス、2016年1月4日。
  207. ^ 「夫婦同姓『合憲』判断『人の選択肢を認めないのは静かなる加害者』」、AERA、2015年12月21日
  208. ^ a b c 「夫婦別姓訴訟:家名フェティシズム」小林よしのりライジング Vol.160 ゴーマニズム宣言・第156回「家名フェティシズム」
  209. ^ 「全員一致か、反対者いたのか…医療ガイドラインで気になること」読売新聞、2015年12月25日
  210. ^ 「家族はどこへ」毎日新聞、2016年2月12日。
  211. ^ 「夫婦別姓禁止を合憲と最高裁が判断、女性裁判官の割合がEU諸国と同等だったなら違憲判断が出た?」、BLOGOS、2015年12月17日
  212. ^ 「「夫婦別姓」最高裁判決を読んで-家族観に関する多様な議論を!」、研究者の眼、ニッセイ基礎研究所、2015年12月22日
  213. ^ 「世界標準から遠い判決」、産経新聞、2015年12月17日。
  214. ^ 「<社説を読み解く>夫婦の姓」毎日新聞、2016年1月6日。
  215. ^ 「夫婦別姓訴訟 普遍的な人権の尊重を」、東京新聞、2015年11月5日
  216. ^ 「結婚2規定憲法判断 時代に即した法へ議論深めたい」、愛媛新聞、2015年12月17日
  217. ^ 「<社説>夫婦別姓禁止合憲 『人権のとりで』を放棄した」琉球新報、2015年12月18日。
  218. ^ a b 榊原富士子、「憲法13条 個人の尊重と家族―夫婦別姓訴訟を通じて」、日本女性法律家協会会報 No.52(2014年)、pp. 24-33
  219. ^ 「民法750条を改廃しなかったという立法不作為の国賠請求が棄却された事例」、新・判例解説Watch、憲法No.74、2013年12月26日。
  220. ^ a b c d e f g h i j k l m n o 内田亜也子、「家族法改正をめぐる議論の対立 ~選択的夫婦別氏制度の導入・婚外子相続分の同等化問題~」、立法と調査、306、2010年7月、pp. 61-78。
  221. ^ 民法(家族法)の差別的規定の早期改正を求める決議、福岡県弁護士会
  222. ^ 「にゅーす360度:紙面審査委員会から 『夫婦別姓』判決は?」毎日新聞、2015年11月21日。
  223. ^ 「どうして家族になれないの 時代遅れの法律が妨げる多様な家族のかたち」、中塚久美子、上原賢子(著)、朝日新聞社。
  224. ^ 「時代遅れの戸籍制度」、週刊金曜日、第838号、2011年3月11日
  225. ^ 「女性が輝く社会・フランス、日本へのメッセージ」、HUFFPOST LIFESTYLE JAPAN, 2015年11月9日
  226. ^ 「社説:夫婦別姓と再婚 時代遅れの不合理改めよ」、琉球新報、2015年11月10日。
  227. ^ 「社説『民法2規定』時代に沿わない判決だ」、沖縄タイムス、2015年12月17日
  228. ^ 「『伝統』に固執、変革阻む」、日本経済新聞、2015年12月17日、朝刊3面。
  229. ^ 「夫婦別姓禁止『時代遅れ』性差別的と米人権擁護団体が懸念」共同通信、2015年12月17日。
  230. ^ "Japanese women lose fight to keep their surnames", CNN Money, December 16, 2015.
  231. ^ [誰?]『東京新聞』平成13年11月11日
  232. ^ a b c d e f [誰?]『正論』平成14年1月号
  233. ^ a b 夫婦別姓導入は少子化を加速させる「社会実験」だ『月刊正論』 2015年12月号[誰?]「出生率向上に必要なのは伝統的拡大家族の再生だ」
  234. ^ 産経新聞平22.2.24、2.25、3.19
  235. ^ a b c d 松田澄子、「夫婦別姓論をめぐって 」、山形県立米沢女子短期大学紀要 28, 1-8, 1993-12-28
  236. ^ 林道義『家族の復権』p.126~128
  237. ^ a b c 「多様性こそ会社発展の原動力」、日経産業新聞、2015年11月12日
  238. ^ 「創られちゃう伝統――『夫婦別姓』最高裁判決を受けて生じる無邪気な言説」、Yahooニュース、2015年12月18日
  239. ^ 「野田聖子・自民党前総務会長が斬る『一億総活躍』の行方(下)」、ダイアモンド・オンライン、2016年2月3日。
  240. ^ (耕論)「夫婦同姓」合憲、でも… クルム伊達公子さん、泉徳治さん、山田昌弘さん、朝日新聞、2015年12月17日、2016年5月25日閲覧。
  241. ^ 吉田信一「婚姻による姓の変動 - 民法と戸籍の関係から」富山国際大学国際教養学部紀要 第6巻、pp83-104
  242. ^ 「『選択』能力が欠けている? 」毎日新聞、2016年1月13日。
  243. ^ 「母性原理」優先の住まいと、「父性原理」優先の住まい - 朝日新聞2007年02月02日
  244. ^ [誰?]『経済界』2005年4月号
  245. ^ 「女性史からみた氏と戸籍の変遷 (6)」久武綾子(『戸籍時報』342号 日本加除出版
  246. ^ 「民法制定以後の婚姻法」星野 通(『家族問題と家族法 Ⅱ 婚姻』酒井書店 1957年
  247. ^ 廣瀬隆司「明治民法施行前における妻の法的地位」『愛知学院大学論叢法学研究』28巻1・2号 1985.03
  248. ^ 高橋秀樹『中世の家と性』山川出版社日本史リブレット2004年
  249. ^ 阿比留瑠比の極言御免「日経、朝日のコラムに異議あり 夫婦別姓論議に欠ける子供の視点」産経新聞2015.11.9
  250. ^ 小谷野敦、「夫婦別姓を訴える女が進歩的だと思ったら大間違い」、SAPIO、2015年4月号
  251. ^ 「夫婦別姓の主張が進歩的と思ったら大間違い」と小谷野敦氏NEWSポストセブン2015年3月31日
  252. ^ 子供の視点を踏まえて議論を 現制度には一定の意義 夫婦同姓規定「合憲」判決産経新聞2015.12.17
  253. ^ [3]クローズアップ現代 2015年12月7日
  254. ^ 布施晶子、庄司洋子、玉水俊哲『現代家族のルネサンス』青木書店
  255. ^ 「(教えて!結婚と法律:3)夫婦別姓、子の姓はどうなる?」、朝日新聞、2015年11月27日。
  256. ^ 「多様な結婚関係がいい」読売新聞、2015年11月9日
  257. ^ a b c 「社会的規制と個人の自由」、日本経済新聞、2015年8月21日
  258. ^ 「青木理、夫婦別姓『選択的自由を奪うという視点で考えて』」、週刊女性、2016年1月26日号
  259. ^ 「通称使用と夫婦別姓」、経済学とその周辺、第6回(最終回)
  260. ^ 『なぜ日本は若者に冷酷なのか』東洋経済新報社、2013年。
  261. ^ 「『夫婦同姓は合憲』とした最高裁判事10人の度量」、毎日新聞、経済プレミア、2016年1月4日
  262. ^ 「<にじいろノート> たとえ名字が違っても」河北新報、2016年3月7日。
  263. ^ 朝日新聞「夫婦別姓 寛容さに欠ける反対論」平成14年4月18日
  264. ^ 「意見書」二宮周平、2011年12月5日。
  265. ^ 水野紀子「多様化する家族と法」都問2011年12月号、67頁。
  266. ^ a b 佐々木くみ「民法750条を改廃しなかったという立法不作為の国賠請求が棄却された事例」新・判例解説Watch - 憲法No.74、TKCローライブラリー、2013年12月16日。
  267. ^ 長谷部恭男『憲法の理性』(東京大学出版会、2006年)133-134頁
  268. ^ 駒村圭吾『憲法訴訟の現代的展開』(日本評論社、2013年)293-295頁
  269. ^ 「夫婦別姓 法と時代の乖離解消を」、岩手新報、2015年11月10日
  270. ^ 「続報真相 司法軽視は許されるのか 1票の格差/選択的夫婦別姓…自民党は最高裁判決放置?」毎日新聞、2016年1月29日。
  271. ^ a b c 「原告『女性を間接差別』 国側『同姓は広く浸透』夫婦別姓認めぬ規定、最高裁で弁論」、日経新聞、2015年11月5日
  272. ^ 平成26年(2014)人口動態統計の年間推計、厚生労働省
  273. ^ 民法改正を考える会、「よくわかる民法改正」、朝陽会
  274. ^ 「夫婦別姓を考える 旧姓使用 限定的で不利益/国会で議論を」西日本新聞、2016年1月15日。
  275. ^ 民法改正を考える会『よくわかる民法改正―選択的夫婦別姓&婚外子差別撤廃を求めて』朝陽会、2010年
  276. ^ 「夫婦の姓、どう考える? 結婚控えて揺れ動く女性の思い」朝日新聞、2015年11月29日。
  277. ^ 「今国会で改正実現なるか 民法改正を求める400人が結集」、金曜アンテナ、2010年3月12日
  278. ^ a b c 第86講 「夫婦別姓」認めなければ違憲? 別姓制にはさまざまな問題産経新聞2015.2.28
  279. ^ a b c 問われる家族のあり方 「日本人の道徳観に悪影響も」産経新聞2015.12.13
  280. ^ 宮崎哲弥「夫婦別姓は人間を自由にしない」八木秀次ほか『夫婦別姓大論破』(洋泉社1996.10)46頁
  281. ^ 日本政策研究センター『明日への選択』平成27年10月号
  282. ^ a b 「一人っ子の結婚阻害」日本経済新聞、2015年12月21日
  283. ^ 「The Compass−−少子化対策にも有効−−夫婦別姓制度の成立を願う」、週刊東洋経済 第6247号 2010年2月20日
  284. ^ 「国民の選択 勝間の視点 「先の見えない時代」を読む、変える」勝間和代、PHP研究所
  285. ^ 「『夫婦別姓議論』に時間をかける余裕はない」冷泉彰彦 プリンストン発 日本/アメリカ新時代、ニューズウィーク日本版、2015年12月17日。
  286. ^ 小笠原泰、渡辺智之、「2050 老人大国の現実―超高齢化・人口減少社会での社会システムデザインを考える」、東洋経済新報社、2012年。
  287. ^ a b 『福澤諭吉に学ぶ思考の技術』、岩田規久男、東洋経済新報社、2011年。
  288. ^ 「『夫婦同姓』合憲判決が示す“ザ・日本人” の家族観」、nippon.com、2016年3月3日。
  289. ^ 民法改正を考える会『よくわかる民法改正―選択的夫婦別姓&婚外子差別撤廃を求めて』朝陽会、2010年
  290. ^ 日本弁護士連合会編『今こそ変えよう!家族法―婚外子差別・選択的夫婦別姓を考える』日本加除出版、2011年
  291. ^ a b c 「(教えて!結婚と法律:1)同姓規定、背景に「家制度」」朝日新聞、2015年11月25日。
  292. ^ a b 「夫婦別姓訴訟「改姓で経済的損失」16日判決」毎日新聞、2015年12月4日
  293. ^ 「嫁へ行くつもりじゃなかった――私の新婚日記」、マイナビニュース、2013年11月8日。
  294. ^ 「社会変化への対応議論を/夫婦別姓と再婚規定」、東奥日報、2015年11月11日
  295. ^ 「夫婦別姓と再婚禁止」、宮崎日日新聞、2015年11月19日
  296. ^ 「平成26年度男女共同参画社会の形成の状況」、内閣府男女共同参画局 男女共同参画白書 平成27年版。
  297. ^ a b 江上敏哲、「主に女性研究者の結婚に伴う改姓・旧姓と目録・書誌・データベース類について」、大図研論文集 (2002), 24: 1-22
  298. ^ a b 「夫婦別姓 最高裁認めず=野口由紀(京都支局)」毎日新聞、2015年12月29日。
  299. ^ a b 「通称使用、企業の理解に限界」毎日新聞、2016年1月23日。
  300. ^ Yahoo!ニュース編集部/AERA編集部、「別姓でも、同姓でも 家族は呼び名で揺らがない」、Yahoo News、2016年2月16日。[信頼性要検証]
  301. ^ 国原譜、奈良新聞、2015年12月18日。
  302. ^ a b c 「同姓じゃないと家族じゃない?」AERA、2016年2月8日号、pp. 17-19。
  303. ^ a b 杉田水脈 選択制夫婦別姓 賛成の人が増えても必要性を感じない産経新聞iRONNA
  304. ^ R.E. Dobash and R.P. Dobash, "Violence and Social Change, Routledge & Kegan Paul, 1992.
  305. ^ K. Yllo and M. Bograd, "Feminist Perspectives on Wife Abuse, Sage", 1988.
  306. ^ 「ドメスティック・バイオレンス(DV)の加害者に関する研究」、研究部報告24、法務総合研究所研究部。
  307. ^ 松島京、「親密な関係性における暴力性とジェンダー」、立命館産業社会論集、36(4)、2001年。
  308. ^ 「選択的夫婦別姓は基本的人権-『個』のアイデンティティ守る重要性」、研究員の眼、ニッセイ基礎研究所、2015年11月17日
  309. ^ a b 鎌田 明彦『夫婦創姓論―選択性夫婦別姓論に代わるもうひとつの提案』 マイブック社 2007年
  310. ^ 「我が国における氏の制度の変遷」、法務省。
  311. ^ 民法等の一部を改正する法律、昭和51年6月15日法律66号
  312. ^ 国籍法及び戸籍法の一部を改正する法律、昭和59年5月25日法律第45号
  313. ^ 「女子差別撤廃条約」、内閣府男女共同参画局。
  314. ^ 「家族法改正はなぜひつよう?」、日本弁護士連合会
  315. ^ 「1988(昭和63)年 仕事での「旧姓使用」を求める女性教員が戸籍名を強制する大学を提訴」、日経ウーマン、2009年10月9日。
  316. ^ 「1989(平成元)年 『選択的夫婦別姓』への関心高まる」、働く女性の40年史、日経Woman Online、2009年10月13日。
  317. ^ 「夫婦別姓『憲法保障の権利といえず』請求棄却東京地裁判決」、日本経済新聞、2013年5月29日。
  318. ^ 朝日新聞、1995年8月26日。
  319. ^ 朝日新聞、1996年1月17日。
  320. ^ 民法の一部を改正する法律案要綱
  321. ^ 第2章 男女共同参画をとりまく状況、第2次にいざ男女共同参画プラン、新座市、2013年4月24日。
  322. ^ 「選択的夫婦別姓制導入並びに非嫡出子差別撤廃の民法改正に関する決議」日本弁護士連合会、1996年10月25日。
  323. ^ 「婚外子相続差別は違憲 最高裁大法廷」日本経済新聞 2013年9月4日
  324. ^ 女子差別撤廃条約実施状況 第4回報告(仮訳)、日本弁護士連合会
  325. ^ a b 「選択的夫婦別姓制度に関する審議の中間まとめ」、内閣府男女共同参画会議基本問題専門調査会、2001年10月11日。
  326. ^ 女子差別撤廃条約実施状況 第5回報告、外務省
  327. ^ 女子差別撤廃条約 最終見解に対する日本政府コメントに係る追加的情報提供についての委員会の見解、外務省
  328. ^ 「別姓法案の提出見送りへ 自民、議論再開も反対続出」、共同通信、2004年3月11日。
  329. ^ 「国会提出またも見送り」、しんぶん赤旗、2004年3月23日。
  330. ^ IC旅券の発給開始~旧姓の別名併記も緩和へ
  331. ^ 判例 夫婦別姓―旧姓使用、さかきばら法律事務所
  332. ^ 「3野党が民法改正案 参院に共同提出 選択的夫婦別姓 盛る」、しんぶん赤旗、2006年6月1日。
  333. ^ 「野党が民法一部改正案夫婦別姓など参院に提出」、しんぶん赤旗、2008年4月23日。
  334. ^ 女子差別撤廃委員会の最終見解、2009年8月7日
  335. ^ 時事ドットコム 2011/02/14-18:34(2011年3月29日閲覧)[リンク切れ]
  336. ^ 別姓訴訟を支える会ニュース
  337. ^ 時事ドットコム 2011/02/24-18:26(2011年3月29日閲覧)[リンク切れ]
  338. ^ 日本経済新聞2013年5月29日
  339. ^ スポニチ2013年9月11日
  340. ^ 時事通信2014年3月28日
  341. ^ NHK NEWS WEB 2014年6月30日
  342. ^ 読売新聞2014年9月5日
  343. ^ 「 新姓・旧姓、職場で使うのは? 旧姓派も4分の1 既婚女性1000人調査」日本経済新聞、2015年3月5日
  344. ^ 毎日新聞 2015年2月18日
  345. ^ 「夫婦同姓は合憲=最高裁が初判断」、時事通信、2015年12月16日
  346. ^ 「夫婦同姓規定は『合憲』、原告の請求退ける 最高裁判決」朝日新聞、2015年12月16日
  347. ^ 「女性裁判官は全員が『違憲』意見 夫婦同姓の合憲判決」朝日新聞、2015年12月16日
  348. ^ 「夫婦別姓認めない規定 合憲判断も5人が反対意見」、NHKニュース、2015年12月16日。
  349. ^ 「「判決の瞬間、涙が溢れた。本当に悲しい」夫婦別姓禁止「合憲」受けて原告が怒り」、弁護士ドットコムニュース、2015年12月16日
  350. ^ 働く女性に関する判例検索 国立大学夫婦別姓通称使用事件 判決[リンク切れ]
  351. ^ 独立行政法人 JSPS 日本学術振興会 平成13年度科学研究費補助金の配分について
  352. ^ 日本経済新聞電子版2013/5/29 夫婦別姓、割れる意見 論議再燃の可能性
  353. ^ 夫婦同姓「合憲」で「合理的な判決」「女性差別の不当判決」 各党の受け止めはそれぞれ…民主党は別姓法案準備産経新聞2015.12.16
  354. ^ 家族のかたち (4) 「過去や未来への縁」夫婦の姓は別々でもよいのか産経新聞2016.1.5
  355. ^ a b c 「結婚後も「旧姓」 海外では意外な不便も?」、AERA、2015年10月22日
  356. ^ 「どうなる 選択的夫婦別姓」(上)」、読売新聞、2008年3月21日
  357. ^ 「(教えて!結婚と法律:2)旧姓使用や事実婚、困ることは?」朝日新聞、2015年11月26日。
  358. ^ 「『通称使用に限界』 夫婦別姓の弁護士・中村多美子さん=大分市」、大分大同新聞、2015年12月17日朝刊、19ページ。
  359. ^ 「パスポートに旧姓の記載可能だった それはどんな場合に許されるのか」、J-CAST、2015年11月5日
  360. ^ 「役員登記は妻の姓の『西端』、青野・サイボウズ社長 旧姓・新姓 規則改正で併記可能に」、日本経済新聞、2015年3月7日
  361. ^ 「家族と法(上)自分の名前で生きる道 夫婦別姓、事実婚広がる」、日本経済新聞、2015年12月10日朝刊。
  362. ^ 「『再婚』『別姓』最高裁判決 現実とのずれ解消急げ」中国新聞、2015年12月17日。
  363. ^ 「その人らしさ、だれにも」東京新聞、2015年12月21日。
  364. ^ 「夫婦別姓 国会議論を」、しんぶん赤旗、2016年1月18日。

参考文献

  • 稲田朋美『私は日本を守りたい: 家族、ふるさと、わが祖国』PHP研究所、2010年6月24日。ISBN 978-4569777672 
  • 井戸田博史『夫婦の氏を考える』世界思想社、2004年
  • 大藤修「姓と苗字」『新体系日本史2 法社会史』山川出版社、2001年。
  • 大藤修『日本人の姓・苗字・名前:人名に刻まれた歴史』吉川弘文館、2012年
  • 鎌田明彦『夫婦創姓論―選択性夫婦別姓論に代わるもうひとつの提案』マイブック社、2007年
  • 後藤みち子『戦国を生きた公家の妻たち』吉川弘文館、2009年
  • 坂田聡「中世の家と女性」『岩波講座日本通史第8巻中世2』岩波書店、1994年
  • 坂田聡『苗字と名前の歴史』吉川弘文館、2006年
  • 新田一郎「中世」『新体系日本史2 法社会史』山川出版社、2001年。
  • 二宮周平『事実婚を考える―もう一つの選択』日本評論社、1991年
  • 日本弁護士連合会編『今こそ変えよう!家族法―婚外子差別・選択的夫婦別姓を考える』日本加除出版、2011年
  • 長谷川三千子 (他) 『ちょっとまって!夫婦別姓』日本教育新聞社、1997年
  • 久武綾子『氏と戸籍の女性史:わが国における変遷と諸外国との比較』世界思想社、1988年
  • 久武綾子『夫婦別姓—その歴史と背景—』世界思想社、2003年
  • 民法改正を考える会『よくわかる民法改正―選択的夫婦別姓&婚外子差別撤廃を求めて』朝陽会、2010年
  • 森謙二「家(家族)と村の法秩序」『新体系日本史2 法社会史』山川出版社、2001年。
  • 八木秀次宮崎哲弥 (編) 『夫婦別姓大論破! 』洋泉社、1996年
  • 渡辺淳一『事実婚―新しい愛の形』集英社、2011年
  • 杉井静子 『たかが姓、されど姓 家族の変化と民法改正の焦点』、かもがわ出版、2010年

関連項目

外部リンク