ホンダレーシングスクール鈴鹿
ホンダレーシングスクール鈴鹿(ホンダレーシングスクールすずか、Honda Racing School Suzuka)は、本田技研工業の子会社であるホンダモビリティランドが鈴鹿サーキットにおいて運営しているレーシングスクール。略称はHRS Suzuka。
概要
[編集]二輪・四輪のモータースポーツにおいて、世界に通用する選手を育成することを目標に、鈴鹿サーキットレーシングスクール(SRS)の名称で開講された[1]。 専用フォーミュラカーによるプロレーシングドライバー育成を目的とするHRS-Suzuka Formula、4綸モータースポーツの基礎とも言えるカートスクールのHRS-Suzuka Kart、2輪のレーシングライダー育成を目的とするHRS-Suzuka Motoの3クラスによって構成されている。
HRS-Suzuka Formula、Kartの校長は2019年からPrincipal(校長)に佐藤琢磨が、Vice Principal(副校長)に中野信治が就任[2][3]。2018年までは中嶋悟が務めていた。HRS-Suzuka Motoは引き続き岡田忠之が務めている。
2022年1月14日、ホンダはモータースポーツ体制発表会で『モータースポーツで世界に通用する選手を育成する』ことを目的とし、運営しているレーシングスクール、若手育成プログラムのさらなる強化を図るとし、名称も『ホンダレーシングスクール鈴鹿(HRS Suzuka)』に改められることになった[4]。10月5日、ホンダはモータースポーツにおけるレッドブル・グループとのパートナーシップの強化に向け合意し、レッドブル・レーシングのセルジオ・ペレスが、HRS Suzukaのアンバサダーに就任した[5]。
HRS-Suzuka Formula
[編集]F1日本GPの舞台である世界的にも難コースとして知られる鈴鹿サーキットの国際レーシングコースを、トップクラスの現役プロレーサーの指導の下、年間100時間以上走行できるという贅沢な授業内容が最大の特徴。
公称授業料はアドバンストレーニングSTEP1(16歳以上)9万円、アドバンストレーニングSTEP2(STEP1到達基準達成者)20万円、アドバンス(STEP2到達基準達成者)270万円となっている。
アドバンス受講者から選抜された数名はスカラシップ選考会へ進み、成績優秀者はHondaフォーミュラドリームプロジェクト(HFDP)の育成ドライバーとしてFIA-F4選手権参戦のスカラシップが与えられる。2005年まではホンダが運営するフォーミュラ・ドリーム(FD)への参加費援助が、2006年 - 2013年はFDの発展的終了に伴い新たに発足したフォーミュラチャレンジ・ジャパンへの優先参加権などが与えられていた。
2023年現在はスクールカーとして童夢製の「SDH-F04」が使用されているが(エンジンはSTEP2では無限・MF224F、アドバンスでは戸田レーシング・TR204Fを使用)、2024年からは東レ・カーボンマジック製の「HRS-F24」に、エンジンは戸田レーシング・TR-FS01という組み合わせになる[6]。
主な出身者
[編集]主な講師
[編集]HRS-Suzuka Kart
[編集]HRSのカートスクール。対象は11歳 - 20歳で、HRS-Formula受講者にも卒業生は多い。
2019年から従来のコースをベーシックコースとし、2020年からベーシックコースの成績優秀者を対象としたアドバンスコースを新設した。
このコースとは別に、2015年度に新設されたHRS-Kartを受講しながらフォーミュラカーの練習走行も行えるHRS-Formula Challengeがある。
HRS-Suzuka Moto
[編集]2016年度からリニューアルされた2輪ライダー育成スクール。ベーシックコースの対象は9歳 - 20歳で、小学生など低年齢での受講者が多い。
HRS-Formula同様のスカラシップ制度が設けられ、ベーシックからアドバンスコースへのステップアップ、またその上へのスカラシップで「Team HRS-Moto」として全日本ロードレース選手権・J-GP3クラスに参戦することができる。
かつてはSRS-J(ジュニア)と呼ばれていた時期もある。
主な出身者
[編集]主な講師
[編集]出典
[編集]- ^ hrs-suzuka_information.pdfHonda Racing School Suzuka、2022年10月5日閲覧
- ^ 鈴鹿サーキットのドライバー育成機関「SRS-Kart」「SRS-Formula」、中嶋悟校長が勇退して佐藤琢磨氏がPrincipalに - car watch
- ^ 鈴鹿サーキットの若手レーサー育成機関「SRS-Kart/Formula」新体制発表会。Principalに佐藤琢磨選手が就任 - Car Watch
- ^ 「鈴鹿サーキットレーシングスクール(SRS)」の名称変更について株式会社モビリティランド・鈴鹿サーキット(2022年1月14日)1月15日閲覧
- ^ モータースポーツにおけるレッドブル・グループとの協力関係の強化にむけて本田技研工業(2022年10月5日)同日閲覧
- ^ HRS鈴鹿、2024年に新型教習車両を導入。F1日本GPで佐藤琢磨、岩佐歩夢がデモ走行 - オートスポーツ・2023年9月19日