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活汲駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
活汲駅
かっくみ
Kakkumi
豊幌仮乗降場 (1.2 km)
(3.1 km) 達美仮乗降場
所在地 北海道網走郡津別町字活汲
北緯43度44分35.2秒 東経144度3分15.2秒 / 北緯43.743111度 東経144.054222度 / 43.743111; 144.054222座標: 北緯43度44分35.2秒 東経144度3分15.2秒 / 北緯43.743111度 東経144.054222度 / 43.743111; 144.054222
所属事業者 日本国有鉄道(国鉄)
所属路線 相生線
キロ程 11.9 km
駅構造 地上駅
ホーム 1面1線
開業年月日 1924年大正13年)11月17日[1]
廃止年月日 1985年昭和60年)4月1日[1]
備考 相生線廃線に伴い廃駅
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1977年の活汲駅と周囲約500m範囲。左下が北見相生方面。
駅舎側単式ホーム1面1線と駅裏側に副本線、駅舎横美幌側の貨物ホームへ引込み線を有する。この2年後には貨物取扱廃止に伴い副本線が撤去されて棒線化された。写真では副本線や貨物ホームに貨物列車が留置され、貨物ホーム側のヤードにはまだ木材等が野積みされているのが見える。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

活汲駅(かっくみえき)は、北海道網走支庁網走郡津別町字活汲[2]に存在した、日本国有鉄道(国鉄)相生線廃駅)である。事務管理コードは▲122602[3]

歴史

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駅名の由来

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所在地名より。開駅当時の自治体名(活汲村)でもあった[4]

地名は現在の栄森川のアイヌ語名「カックㇺ(kakkum)」に由来するとされ[5]、この名称は一説にはかつてアイヌが「カックㇺ(kakkum)」、すなわち柄杓をつくるのに樹皮を用いた白樺が川筋に多かったためではないかとされている[6]

このほか「カッコㇰウンイ(kakkok-un-i)」(カッコウ・いる・ところ)からとする説もあるが、この説についてアイヌ語研究者の知里真志保は、地名であるならば文法的に「カッコㇰハウ(kakkok-hau)」(カッコウ・声)のかたちでないとおかしい、としている[5]

駅構造

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廃止時点で、1面1線の単式ホームを有する地上駅であった。ほかに駅舎側に美幌方から分岐した側線を1本有し、貨物用ホームも残されていた[7]。ホームは線路の西側(北見相生方面に向かって右手側)に存在し、駅舎が接していた。かつては2面2線の相対式ホームを有する、列車交換可能駅であった。業務委託駅となっていた。

利用状況

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利用状況の推移については以下の通り。年間の値のみ判明している年度の1日平均は日数割で算出した参考値を括弧書きで示す。出典が「乗降人員」となっているものについては1/2とした値を括弧書きで乗車人員の欄に示し、備考欄で元の値を示す。

年度 乗車人員 出典 備考
年間 1日平均
1949年(昭和24年) 49,103 (134.5) [8]
1950年(昭和25年) 52,733 (144.5)
1951年(昭和26年) 41,015 (112.1)
1952年(昭和27年) 36,893 (101.1)
1978年(昭和53年) 34 [9]
1981年(昭和56年) 26 [7]

駅周辺

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駅跡

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現在、駅跡地は草むらになっている。2001年(平成13年)時点では駅前倉庫が残存していた[10]

隣の駅

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日本国有鉄道
相生線
上美幌駅 - <豊幌仮乗降場> - 活汲駅 - <達美仮乗降場> - 津別駅

脚注

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  1. ^ a b c d e f g 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、922頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  2. ^ 津別町史』津別町、1971年、843-844頁。doi:10.11501/9490640https://doi.org/10.11501/94906402022年6月12日閲覧 
  3. ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、245頁。doi:10.11501/1873236https://doi.org/10.11501/18732362023年3月21日閲覧 
  4. ^ a b 内閣印刷局, ed (1924-11-11). “鉄道省告示 第220号”. 官報 (国立国会図書館デジタルコレクション) (3666). https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2955814/7?tocOpened=1. 
  5. ^ a b 山田秀三『北海道の地名』(2版)草風館、浦安市〈アイヌ語地名の研究 山田秀三著作集 別巻〉、2018年11月30日、211頁。ISBN 978-4-88323-114-0 
  6. ^ アイヌ語地名リスト オニシベ~キタ P31-40P”. アイヌ語地名リスト. 北海道 環境生活部 アイヌ政策推進室 (2007年). 2018年12月24日閲覧。
  7. ^ a b 書籍『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』(小学館1983年7月発行)159ページより。
  8. ^ 津別町史』津別町、1954年、608-609頁。doi:10.11501/3017371https://doi.org/10.11501/30173712022年6月12日閲覧 
  9. ^ 藤田, 稔 編『国鉄全駅大事典』藤田書店、1980年4月30日、902頁。doi:10.11501/12065814https://dl.ndl.go.jp/pid/12065814 
  10. ^ 書籍『鉄道廃線跡を歩くVII』(JTBパブリッシング2001年1月発行)42ページより。

関連項目

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