波戸岡景太
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波戸岡 景太(はとおか けいた、1977年〈昭和52年〉 - )[1]は、日本のアメリカ文学者[2]。慶応義塾大学博士(文学)[3]。専門はトマス・ピンチョンを中心とした現代アメリカ文学、日米比較文化論[4]。自身の博士論文を書籍化した『ピンチョンの動物園』[5]が評価されている[6]。また、映画のノベライゼーションなどのアダプテーション研究でも実績がある[2]。2023年現在、明治大学大学院理工学研究科 建築・都市学専攻 総合芸術系 教授[4]。
略歴
[編集]神奈川県出身[7]。千葉大学卒業[7]、慶應義塾大学大学院文学研究科博士後期課程修了[7][3]。明治大学理工学部講師、准教授、教授[8]、日本英文学会関東支部編集委員[9]、ASLE-Japan / 文学・環境学会評議員[10]などを歴任。
著書
[編集]- 『オープンスペース・アメリカ 荒野から始まる環境表象文化論』(左右社) 2009 ISBN 9784903500201
- 『ピンチョンの動物園』(水声社、エコクリティシズム・コレクション) 2011 ISBN 9784891768447
- 『コンテンツ批評に未来はあるか』(水声社) 2011 ISBN 9784891768829
- 『動物とは「誰」か? - 文学・詩学・社会学との対話』(水声社、エコクリティシズム・コレクション) 2013 ISBN 9784891769079
- 『ラノベのなかの現代日本 ポップ / ぼっち / ノスタルジア』(講談社、講談社現代新書2213) 2013 ISBN 9784062882132
- 『ロケットの正午を待っている』(港の人) 2016 ISBN 9784896293135
- 『映画原作派のためのアダプテーション入門 :フィッツジェラルドからピンチョンまで 』(彩流社、フィギュール彩97) 2017 ISBN 9784779170997
- 『教師の悩みは、すべて小説に書いてある: 『坊っちゃん』から『告白』までの文学案内』(小鳥遊書房) 2019 ISBN 9784909812148
- 『映画ノベライゼーションの世界: スクリーンから小説へ』(小鳥遊書房) 2020 ISBN 9784909812261
- 『Thomas Pynchon's Animal Tales: Fables for Ecocriticism』(Lexington Books) 2022 ISBN 9781793655875
翻訳
[編集]- 『ミラーさんとピンチョンさん』(レオポルト・マウラー、水声社) 2013 ISBN 9784891769642
- 『総統はヒップスター』(ジェイムズ・カー・アルチャナ・クマール、共和国) 2014 ISBN 9784907986025
共著・分担執筆
[編集]共著
[編集]- 『混成世界のポルトラーノ』(左右社) 2011 ISBN 9784903500690。[注 1]
分担執筆
[編集]- 「ツーリストの論理 - 学び、地図、強制収容所跡」(麻生享志, 木原善彦編著、彩流社、現代作家ガイド7『トマス・ピンチョン』) 2014 ISBN 9784779120039。[11][注 2]
- 「選ばれし書物の壊し方」20世紀文学研究会編『読書空間、または記憶の舞台』(風濤社) 2017 ISBN 9784892194313
- 『アメリカ文学入門』(諏訪部浩一編、三修社) 2013 ISBN 9784384057485。[注 3]
- 『学習する社会の明日』(佐藤卓己編、岩波書店、岩波講座現代8) 2016 ISBN 9784000113885。[注 4]
- 「第18章 エコクリティシズム」(小倉孝誠編、世界思想社、『批評理論を学ぶ人のために』) 2023 ISBN 9784790717768。
翻訳
[編集]- 『ラディカルな意志のスタイルズ 完全版』(スーザン・ソンタグ、管啓次郎共訳、河出書房新社) 2018 ISBN 9784309207629。
その他著作
[編集]学位論文
[編集]- 『A menagerie of representations : Thomas Pynchon's place between postmodernism and ecocriticism』(慶應義塾大学〈博士学位論文(甲第2877号)) 2008年2月、NAID 500000434688。[注 5]
論文など
[編集]- 「犬たちの沈黙 - Mason & Dixonにおける表象の可能性」『アメリカ文学研究』(第41巻) 2005 53-69頁。
- 「動物たちの困惑 - トマス・ピンチョンのポストモダン・エコロジー」『アメリカ研究』(第41号) 2007 93-112頁。
- 「カエルとカタツムリ - "Franny"(1955)とMargaret A. Salingerのメモワール」『英文学研究』(支部統合号、第4号) 2012年) 201-208頁。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 共著者 - 管啓次郎, 新井ひふみ, 清岡智比古, 倉石信乃(NCID BB07858221)。
- ^ 執筆者 - ブライアン・マクヘイル、長澤唯史、波戸岡景太、石割隆喜、三浦玲一、巽孝之、大串尚代(NCID BB1586961X)。
- ^ 編集委員 - 稲垣伸一、杉野健太郎、山口和彦。執筆者 - 新井景子、大地真介、梶原照子、佐々木真理、貞廣真紀、中田崇、中野学而、波戸岡景太、牧野理英、若林麻希子、渡邉真理子(NCID BB13736207)。
- ^ 執筆者 - 広田照幸、藤本夕衣、竹内里欧、井上義和、市川真人、波戸岡景太、藤原辰史、阿部潔、内藤朝雄(NCID BB21727653)。
- ^ 和文題名 -『表象の動物園 : ポストモダニズムとエコクリティシズムのはざまにおけるトマス・ピンチョン』((NAID 500000434688)。
出典
[編集]- ^ 明治大学 総合芸術系 - PAC - (2021年10月24日). “Interview 03 : 波戸岡景太(教授、アメリカ文学・文化論)”. YouTube. 2023年7月10日(UTC)閲覧。
- ^ a b 伊澤高志「アダプテーションとシェイクスピア」『物語研究』(第20巻) 2020年) 208-220頁。
- ^ a b 博士論文 2008.
- ^ a b “波戸岡 景太 HATOOKA Keita”. 理工学研究科 建築・都市学専攻 総合芸術系教員一覧. 明治大学. 2023年7月10日(UTC)閲覧。
- ^ 丸善ジュンク堂オンラインコンテンツ (2012年2月1日). “波戸岡景太×大澤真幸 コンテンツ批評とは何か?”. YouTube. 2023年7月10日(UTC)閲覧。
- ^ 木原 2012.
- ^ a b c “著者紹介”. 著者・訳者紹介. 小鳥遊書房. 2023年7月10日(UTC)閲覧。
- ^ “波戸岡 景太 Hatooka Keita”. 科学研究費助成事業データベース. 国立情報学研究所. 2023年7月10日(UTC)閲覧。
- ^ “支部 News Letter”. 日本英文学会. (2020年3月3日) 2023年7月10日(UTC)閲覧。
- ^ “ASLE-Japan/文学・環境学会 役員”. ASLE-Japan/文学・環境学会. 2023年7月10日(UTC)閲覧。
- ^ 幡山秀明「麻生享志・木原善彦編著『現代作家ガイド7「トマス・ピンチョン 」』(」『英文学研究』(第93巻) 2016 174-178頁。
参考文献
[編集]- 木原善彦「波戸岡景太著, 『ピンチョンの動物園』(, 水声社, 2011年, 249pp.」『英文学研究』(第89巻) 2012 102-106頁。
外部リンク
[編集]- THE BLOG - Keita HATOOKA - 公式ブログ
- 研究者情報(KAKEN、researchmap)
- 文献情報(CiNii Research、IRDB)
(関連動画)
- 丸善ジュンク堂オンラインコンテンツ (2012年2月1日). 波戸岡景太×大澤真幸 コンテンツ批評とは何か? - YouTube
- 明治大学 総合芸術系 - PAC - (2021年10月24日). Interview 03 : 波戸岡景太(教授、アメリカ文学・文化論) - YouTube