大串尚代
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大串 尚代(おおぐし ひさよ、1971年2月20日 - )は、日本のアメリカ文学者。慶應義塾大学文学部教授。
来歴・人物
[編集]1971年、滋賀県彦根市生まれ[1]。三姉妹の次女として彦根・名古屋・東京で生まれ育つ[2]。愛知県立明和高等学校、桐朋女子高等学校、慶應義塾大学文学部英米文学専攻(巽孝之ゼミの2期生[3])を卒業。 慶應義塾大学大学院文学研究科修士課程・後期博士課程英米文学専攻を修了[1]。 「バビロン・シスターズ:リディア・マリア・チャイルドのアメリカン・ロマンスにおける捕囚、混淆、および越境する自己」で、博士(文学)の学位を取得[4]。専門はアメリカ文学。2000年に慶應義塾大学文学部助手に就任後、お茶の水女子大学COE客員研究員、ブラウン大学アメリカ研究学部訪問研究員、ファイヴ・カレッジ女性学研究所研究員を経て、2006年准教授、2014年教授[5]。 立教大学の非常勤講師も務める[6]。
20世紀男性作家ポール・ボウルズ、19世紀女性作家リディア・マリア・チャイルドらを研究の中心に据え、ジェンダーやセクシュアリティの問題に取り組む。19世紀アメリカ女性作家の宗教的な思想系譜を研究する傍ら、「永遠性」「関係性」をキーワードに70年代以降の日本の少女漫画研究も行う[2]。
プライベートでは、会社員の前夫と離婚後、哲学の研究をしていた翻訳家でソーシャルワーカー(精神保健福祉士)の現夫と再婚。2008年7月に長男を出産[2]。
単著・共著
[編集]- 『ハイブリッド・ロマンス アメリカ文学にみる補囚と混淆の伝統』(松柏社) 2002.10
- 『立ちどまらない少女たち? <少女マンガ>的想像力のゆくえ』(松柏社) 2021
- 『ジェンダー×小説 ガイドブック 日本近現代文学の読み方』(飯田祐子, 小平麻衣子, 木村朗子, 内藤千珠子, 米村みゆき他共著、飯田祐子, 小平麻衣子共編、ひつじ書房) 2023.5 ISBN 978-4823411922
翻訳
[編集]- 『機械仕掛けの歌姫 19世紀フランスにおける女性・声・人造性』(フェリシア・ミラー・フランク、東洋書林) 2010.2
- 『仮面の陰に あるいは女の力』(ルイザ・メイ・オルコット、幻戯書房、ルリユール叢書) 2021.3
論文
[編集]脚注
[編集]- ^ a b “大串尚代 おすすめランキング (5作品) - ブクログ”. booklog.jp. 2022年2月5日閲覧。
- ^ a b c “vol.4 大串尚代さん - 慶應義塾男女共同参画室”. www.gender.keio.ac.jp. 2022年2月5日閲覧。
- ^ “卒論講評:大串尚代( 1993年度:第 2期生)”. 2022年2月5日閲覧。
- ^ 尚代, 大串 (2001) (engnglish). Babylon Sisters : Captivity,Hybridity,and Trans-Subjectivity in the American Romance of Lydia Maria Child .
- ^ researchmap
- ^ “研究者詳細 - 大串 尚代”. k-ris.keio.ac.jp. 2022年2月5日閲覧。
- ^ “「第5回西脇順三郎学術賞」受賞作の発表”. 慶應義塾大学文学部. 2022年11月16日閲覧。