河内貯水池
河内貯水池 | |
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位置 | |
ダム諸元 | |
堤高 | 43.1 m |
堤頂長 | 189.0 m |
堤体積 | 68,400 m3 |
流域面積 | 不明 km2 |
湛水面積 | 不明 ha |
総貯水容量 | 7,000,000 m3 |
有効貯水容量 | 不明 m3 |
利用目的 | 工業用水 |
事業主体 | 日本製鉄 |
電気事業者 | なし |
発電所名 (認可出力) | なし |
施工業者 | 官営八幡製鉄所直営 |
着手年 / 竣工年 | 1919年 / 1927年 |
備考 | 詳細は土木学会選奨土木遺産[1]、独立行政法人水資源機構「河内貯水池と関連施設群」[2]を参照 |
河内貯水池(かわちちょすいち)は、福岡県北九州市八幡東区の二級河川・板櫃川本流上流部に建設された、河内ダムによって形成された人造湖。
概要
[編集]高さ43.1メートルの粗石モルタル製の重力式コンクリートダム[2]。
官営八幡製鉄所の鉄鋼増産態勢に対応するため、需要が増大する工業用水確保を目的として建設された。
完成以来現役で稼働しており、南河内橋とともに土木学会選奨土木遺産に認定されている。北九州国定公園に指定されている。
沿革
[編集]1914年、第一次世界大戦による鉄鋼物の需要増加に対処するため、八幡東区から小倉北区を流れる板櫃川(別名・大蔵川)を堰きとめ、1919年に着工、1927年に竣工した[3]。
官営八幡製鉄所の土木課長だった沼田尚徳が中心となり、設計・施工に当たった。堰堤は高さ43.1m、幅189mで、石造りの立派な造りであり、着工当時は東洋一の規模と言われた。ほとんど人力で工事は進められ、延べ90万人が動員されたが、一人も殉職者は出なかったという[2]。
以降現在まで目立った水漏れは無く、貯水池は現役で稼働しており、日本製鉄九州製鉄所八幡地区(旧・八幡製鐵所)への工業用水供給を続けている。
2007年(平成19年)11月30日、近代化産業遺産(鉄鋼 - 八幡製鐵所関連遺産)に認定された。
周辺
[編集]南河内橋やつり橋などが存在し、北九州市の観光名所の一つである。
下流には河内桜公園が整備され、近辺には河内藤園を始め、皿倉山河内登山口などがある。
南河内橋
[編集]貯水池に掛かる橋梁として、1926年(大正15年)竣工の、貯水池にかかる長さ133m、幅3.6m、径間66mのレンティキュラートラス構造の「南河内橋」がある。通称は「めがね橋」。
日本での建築例は3例しかなく、唯一現存している。2006年12月に重要文化財に指定された[4]。
現在は北九州市が管理し[5]、歩行者・自転車専用となっている。
サイクリングロード
[編集]湖畔には河内サイクリングセンターが設けられており、冬季以外の土日祝日及び春休み・夏休み期間中、自転車の貸し出しを行っている。河内貯水池一周(八幡東区河内~田代)にサイクリングロードが整備されている。
また、河内貯水池サイクリングロードから接続するルートとして、市南部方面には八幡東区田代から、小倉南区鱒渕ダム一帯の「ます渕ダムサイクリングロード」(旧・道原サイクリングセンター及び道原公園一帯)まで接続するルートが、福岡県道297号鱒渕八幡東自転車道線(鱒渕八幡東自転車道線)として整備されている。
その他、西部方面には八幡東区豊町(西鉄バス・上重田バスロータリー)から神山町までの、貯水池の送水路跡を利用したルートが「帆柱自転車道」として整備されている。
アクセス
[編集]- JR九州鹿児島本線スペースワールド駅下車後、イオンモール八幡東より西鉄バス北九州上重田行きに乗車し、終点より徒歩9分(750m)。
- 自家用車の場合北九州高速道路4号線の大谷出入口から福岡県道62号北九州小竹線などを経由し5.6㎞。
脚注
[編集]- ^ “土木学会選奨土木遺産”. 2017年3月8日閲覧。
- ^ a b c “独立行政法人水資源機構「河内貯水池と関連施設群」”. 2017年3月8日閲覧。
- ^ 『北九州の近代遺産』弦書房、2006年11月25日、116頁。ISBN 9784902116717。
- ^ 【国指定】南河内橋 - 北九州市ホームページ
- ^ 事業所における社会貢献活動 - 新日鐵住金