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氷III

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
氷の相図。

氷III(こおりさん、ice III)は、高圧で生じる氷多形のひとつ。液体の水を250 Kまで0.25 GPaで冷却することによって結晶化させることができる。その結晶構造は空間群P41212をもち、正方晶の単位格子で説明される(a=6.80 Å, c=6.86 Å)[1]。氷IIIはそれ自体が部分的に秩序化した構造を持つが[1]、およそ160 K以下に冷却することでほぼ完全に秩序化した氷IXへと相転移する[2][3]

脚注

[編集]
  1. ^ a b The structure and ordering of ices III and V, AIP Publishing, (2000), https://doi.org/10.1063/1.481282 
  2. ^ Ice IX: An Antiferroelectric Phase Related to Ice III, AIP Publishing, (1968), https://doi.org/10.1063/1.1669438 
  3. ^ Thermal effects of the transformation ice III–IX, AIP Publishing, (1974), https://doi.org/10.1063/1.1681505