民謡名人位
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民謡名人位(みんようめいじんい)は、日本民謡協会が定める称号。
概要
[編集]日本民謡協会が定めた民謡三章(民謡文化章・民謡技能章・民謡功労章)受章者のうち、特に日本民謡の至宝と認められた人物に贈られる[1]。
一覧
[編集]- 成田雲竹(青森県西津軽郡。1889年1月15日 - 1974年5月22日。北海道巡査として札幌で江刺追分を学ぶ。辞職後民謡の普及に専念、津軽民謡の父と慕われた。1969年初の民謡名人位受賞。同年勲五等双光旭日章。高橋定蔵に竹山の名を授けて長年コンビで活動[2])
- 菊池淡水(岩手県和賀郡。尺八、歌手)
- 神山天水(尺八)
- 峰村利子(歌手、三味線)
- 初代高橋竹山(青森県東津軽郡。津軽三味線)
- 老成参州(笛)
- 初代浅野梅若(秋田県秋田市。1911年 - 2006年8月4日。三味線、歌手。)
- 藤本琇丈(東京市滝野川区。三味線)
- 斉藤桃菁(山形県。『豆ひき唄』で1950年度東日本民謡大会優勝[3])
- 中村晴悦(富山県八尾町。2011年7月没。兼六民謡会創始者[4])
- 奈須美静(奈須稔。宮崎民謡。『刈干切唄』『ひえつき節』など数多くの宮崎民謡を世に出した)
- 佐藤松子(栃木県。1909年1月24日 - 1998年2月24日。歌手。日本民謡協会名誉教授。藍綬褒章、勲五等宝冠章[5])
- 三浦節子(津軽民謡歌手)
- 浅利みき(津軽民謡歌手)
- 工藤菊江(工藤流津軽三味線創始者)
- 杉本栄夫(1915年2月20日生。新相馬節考案者堀内秀之進の息子[6])
- 我妻桃也(宮城県宮城郡。1916年11月15日 - 2009年3月1日。後藤桃水門下。1951年日本民謡協会全国大会で優勝。1953年NHK「素人のど自慢」全国大会で「斎太郎節」と「遠島甚句」を組み合わせた「大漁唄い込み」を披露して優勝、同曲を全国に広めた。1991年受賞。原田直之は弟子[5])
- 辻秀實(秋田県上川大内村。1938年生。睦実流三味線創始者。東京で修行した後の1966年に兄・佐々木常雄らと「秋田民舞団 五星会」を結成して秋田民謡に新風を巻き起こす[7])
- 佐々木基晴(北海道渡島支庁亀田郡。1926年生。歌手)
- 上野芳子(歌手)
- 初代黒田幸子(鳥取県米子市。1916年9月4日 - 1997年1月13日。歌手。1931年16歳で吉本興業に所属。19歳で日本コロムビアからレコードデビュー。安来節の女王として人気を博した。女性だけの黒田幸子一座旗揚げ。「出雲音頭」や「木更津甚句」などを世に広めた。1977年芸術祭賞[5])
- 初代 中村隆志(青森県南津軽郡。津軽三味線。東京を経て名古屋へ移住し、名古屋に津軽三味線を根付かせる活躍を見せた)
- 矢下勇(1929年5月1日 - 2001年3月11日。尺八。菊池淡水門下。矢下流創始者[5])
- 夏坂菊男(津軽三味線。奥南部民謡)
- 小山貢翁(青森県弘前市。1930年生。津軽三味線。木田林松栄門下。小山流創始者)
- 藤丸東風(秋田県由利郡。「秋田民舞団 五星会」創立に参加[8]し初代代表。尺八)
- 三代目松本晃章(まつもと ちょうしょう。尺八。1958年小路流三代目家元。2001年度藍綬褒章[9])
- 畠山孝一(青森県盛岡市。1927年 - 2011年4月15日没。南部民謡歌手。2003年受賞。二代目福田岩月門下。父親(農業)は成田雲竹の追分道場に通っていた。岩月急逝後町田佳声・竹内勉により見出され国立劇場に出演。町田から「全国にある馬の唄より牛の唄を歌いなさい」とアドバイスを受けて『南部牛追唄』の普及に努める[10])
- 井上成美(岩手県岩手郡。1933年8月1日生。白川軍八郎門下。兄は井上勇美人。南部民謡を前奏間奏がついた現在の型に整えて普及に努める。22歳の時にNHK盛岡放送局専属伴奏者。郷土民謡研究「成美会」設立)
- 斉藤京子(秋田県北秋田郡。歌手。二代目大船繁三郎と函青白糸の娘)
- 青坂満(北海道江差町。1931年 - 2020年7月14日[11]。漁師。第6回江差追分全国大会優勝)
- 本條秀太郎(茨城県行方郡。二代目大船繁三郎、初代藤本琇丈門下。三味線)
- 原田直之(福島県双葉郡。我妻桃也門下。歌手)
- 大塚文雄(山形県西村山郡。初代鈴木正夫、初代藤本琇丈門下。歌手)
- 鎌田英一(北海道函館市。二代目浜田喜一門下[12])
- 早坂光枝(東京都中央区。歌手。今声鳥、成田収玉門下[13])
- 竹氏修(たけうじ おさむ。富山県。歌手。越中おわら節。2012年受賞)[14]※1965年「NHKのど自慢」全国大会富山県代表。本業は電気工事業。本番までに水原渡月に特訓を受けた[15]
- 小沢千月(埼玉県飯能市。青木好月門下。歌手。秩父民謡)
- 山本ナツ子(北海道砂川市。尺八。金田隆王門下。第8回江差追分全国大会優勝[16])
- 美鵬駒三朗(大分県。鳴物。美鵬流囃子方創始者)
- 佐々木實(ささき みのる、1938年生。秋田三味線睦実流宗家。秋田県民謡協会理事長)
- 佐々木貞勝(2015年7月没。秋田民謡。2016年12月受賞)[17]
- 二代目鈴木正夫(福島県相馬郡新地町。歌手。新相馬節。2017年受賞)[18]
- 小杉真貴子(新潟県三島郡越路町。歌手。松本政治・初代藤本琇丈門下。2017年受賞)
- 小野花子(秋田県秋田市。歌手。2018年受賞。第1回日本民謡大賞受賞)
- 成世昌平(広島県三次市。本條秀太郎門下。歌手。2019年受賞)[19]
脚注
[編集]- ^ 日本民謡協会
- ^ 高橋竹山 オフィシャルウェブサイト
- ^ RAG にほんのうた
- ^ NTT北陸民謡民舞サークル&杉山民謡会ブログ 原典北國新聞
- ^ a b c d コトバンク
- ^ おはようドミンゴ
- ^ 秋田人物伝 秋田テレビ
- ^ 藤丸会
- ^ 札幌市役所
- ^ Japanese folk performing arts 東北文映研ライブラリー映像館 YouTube
- ^ 函館新聞 2020年7月14日号
- ^ 日本クラウン プロフィール
- ^ キングレコード プロフィール
- ^ 日本民謡協会の「民謡名人位」を受ける竹氏修(たけうじ・おさむ)さん北日本新聞 2012年10月20日
- ^ NHK出演者名簿
- ^ 江差追分会
- ^ 佐々木貞勝先生「民謡名人位」受章ふるさとこんにちは 秋田県大仙市公式ブログ 2016年12月19日
- ^ 新相馬節、地域で守る 民謡歌手2代目鈴木正夫さん6月に死去 しのぶ会で住民ら誓い河北新報 2019年8月8日
- ^ 「こぶしを使う商売なのに…こぶしを抜いて歌う」第46代『民謡名人』成世昌平が挑んだ新境地中スポ 2020年7月29日