コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

てれび絵本

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
母と子のテレビ絵本から転送)

てれび絵本』(てれびえほん)は、NHK Eテレで平日8:50 - 8:55(JST)に放送されているテレビ番組

概要

[編集]

1990年4月2日に「母と子のテレビ絵本」として開始[1]。主に幼稚園・小学生低学年をターゲットとしていた。 俳優の毒蝮三太夫加納竜フランキー堺蟹江敬三森川正太米倉斉加年下條アトム秋野太作堺正章なべおさみ高田純次藤村俊二、女優の白木美貴子古村比呂長山藍子岸田今日子鷲尾真知子岩崎加根子水沢アキ榊原るみ長内美那子宮崎美子檀ふみ吉田日出子、また声優の江原正士野沢雅子高木均日髙のり子富山敬松金よね子増山江威子吉田理保子北浜晴子安達忍白石冬美玄田哲章らが朗読を担当した作品もある。

当初は前半10分間がお話、後半5分間は歌のコーナーとしていた。ただし、シリーズものの場合、歌のコーナーを省略するケースもあった(その場合は『母と子の』が取れた『テレビ絵本』名義で放送)。

オープニング・エンディングは、「母と子のテレビ絵本」時代では、当時1998年11月に『おかあさんといっしょ』で流れていた『夢のなか』がテーマソングとして夜景のアニメーションとともに流れていた。その後、「テレビ絵本」時代になってからはオープニングが簡易的なものになり、放送開始直後に画面上に番組タイトルロゴ、画面下にお話のタイトルをそれぞれ出してすぐにお話が始まる流れとなっていた。

1996年度から7年間休止されるものの、過去に「母と子のテレビ絵本」で放送していた中から選りすぐりの作品を再放送していた。ただし、歌のコーナーは廃止され、エンディングのラストでは画面左上に「おわり 制作・著作/NHK」のクレジットが加わる。

2003年度からリニューアルし、「てれび絵本」に改題の上レギュラー放送を再開。番組枠は10分間となったが、「てれび絵本」として新規に製作された作品は5分枠とされ1回で2作品(1本目は複数週にまたがる続きものの中・長編作品、2本目は1話完結型の短編作品を放送)、1995年度までに製作された作品の再放送は前述の「テレビ絵本」名義で1作品放送していた。2006年度は放送時間が平日の7:30 - 7:40へ変更され、夕方の再放送が廃止。2007年度は再び7:25 - 7:35に戻り、2008年度は7:45 - 7:50の5分になる。このため10分枠の長編ものは放送されないほか、金曜日に必ず「えほん寄席」を放送する都合上、本来1週間放送を前提とした5回完結のエピソードが翌週に跨るケースも生じている。

まれに絵本朗読以外の内容で放送することもあり、中国で製作されたアニメ『ひょうたん童子』(原題『葫蘆兄弟』)が放送されたこともある。

2010年7月5日の放送より地上デジタルテレビ放送完全移行への準備の一環として、アナログ・デジタルともレターボックスでの放送となり、4:3で制作された作品についてはOPタイトル映像の繋がりで白のサイドバーになっている。但し、『お願い!編集長』のリクエスト作品「うみのきらきら やまのきらきら」については両サイドがカットされた額縁放送だった。2012年に制作された朗読のない作品より、16:9ハイビジョンで放送。以降、HD作品が年に数本制作・放送されている。

2010年度より平日8:55 - 9:00に放送されていたが、2013年度は平日6:40 - 6:45に変更され、2014年度に再び平日8:55 - 9:00に戻って、2017年度以降は平日8:50 - 8:55に変更され、2022年度以後は、週の前半・月‐水曜日のみとなり、「えほん寄席」がレギュラー放送としては終了となった。

放送時間の変遷

[編集]
  • 特記事項がない限り、平日は月-金曜日放送
年度 放送時間(JST
タイトル 平日 土曜 日曜
夕方
1990 母と子のテレビ絵本 (放送なし) 17:25 - 17:40(15分) (放送なし)
1991 08:30 - 08:45(15分)
1992 (放送なし) (内包番組) (放送なし)
1993 (放送なし) (内包番組)
1994
1995
年度 放送時間(JST
タイトル 平日
夕方
2003 てれび絵本 07:20 - 07:30(10分) (放送なし)
2004 17:30 - 17:35(5分)
2005 07:25 - 07:35(10分) 17:15 - 17:20(5分)
2006 07:30 - 07:40(10分) (放送なし)
2007 07:25 - 07:35(10分)
2008 07:45 - 07:50(5分)
2009
2010 08:55 - 09:00(5分)
2011
2012
2013 06:40 - 06:45(5分)
2014 08:55 - 09:00(5分)
2015
2016
2017 08:50 - 08:55(5分)
2018
2019
2020
2021
2022 月-水曜 08:50 - 08:55(5分)
2023
2024

代表作品

[編集]

シリーズ作品

[編集]

単発作品

[編集]

その他

[編集]
  • えほん寄席
    原則、毎週金曜日に放送
    古典的な御伽噺を若手・中堅の落語家が演じる。2006年6月,12月,2007年6月,12月。第5弾は2008年3月10日〜、24日〜2週で10作品。10分時代は10分1作品の週を除いて原則金曜日に放送。新作があるときは1週間通して放送していた。
  • 朗読のない作品(「北斎えほん、ことば」他)初回放送:2012年
    内、3話構成の「北斎えほん」は金曜日に放送中の「えほん寄席」に代わって放送する場合がある。
  • 水木しげるの妖怪えほん
    2017年6月から10月まで①-⑤が放送され。2018年4月から8月まで⑥-⑩が放送。一部は金曜日に放送中の「えほん寄席」に代わって放送する場合がある。
    文・絵:水木しげる
    アニメーション:彦すけあ
    音楽:青空
    語り:佐野史郎
    登場人物は、山田とその他の人間。登場妖怪は、①-⑤のOPに「スッポン幽霊」、「」、「シバカキ」、「ナンジャモンジャ」、「油すまし」、「毛羽毛現」、「釣瓶落とし」。①に「一反木綿」、「垢嘗」、「べとべとさん」。②に「袖引き小僧」、「すねこすり」、「河童」。③に「子泣き爺」、「砂かけ婆」、「釣瓶火」、「塗壁」。④に「白坊主」、「豆腐小僧」、「ぬらりひょん」。⑤に「震々」、「座敷童子」、「キジムナー」。⑥に「小豆洗い」、「火取り魔」。⑦に「海坊主」、「タンコロリン」。⑧に「目目連」、「煙羅煙羅」。⑨に「お歯黒べったり」、「倩兮女」。⑩に「ジキトリ」、「アマビエ」。
    op部は①-⑤でタイトルロゴをスッポンの幽霊が消し、魂がさまよう墓場を歩く山田をナンジャモンジャとシバカキ見送り、途中で水木しげるがカラスヘリコプターに乗ってきたがすぐ8秒後に消えていった、山田が前を向くと後ろに毛羽毛現が見て、山田がその後ろ向き、そこに油すましが杖で音を立てた瞬間、山田の前に釣瓶落としが落ちてきて、驚いた山田は尻もちをついた後に逃げ出すと言う。⑥-⑩でとある飲食店で山田がカレーライスを食して、その後ろに砂かけ婆がラーメンこしょうをかけ、水木しげるがバナナを食し、ぬらりひょんが水木しげるが座っている所に座った所にあるお茶一飲した後に去り、その屋上に釣瓶火三体が立ち・山田が座る所の左側にすねこすりが睡眠しているが、水木しげるの後ろにいる油すましが杖で音を立てると、すねこすりが目を覚ます・釣瓶火三体がぶら下がると言う。
    • 水木しげるの妖怪えほん 諸国漫遊編
      2021年12月20日‐23日まで全4作放送。語りは佐野史郎が継続。
  • 水木しげるの妖怪えほん寄席
    「水木しげるの妖怪えほん」と「えほん寄席」のミックス企画。古典落語を水木しげるの妖怪版にしたアニメーション。2021年12月24日に「寿限無」、2022年8月8日に「まんじゅうこわい」が初回放送。
    絵:水木しげる
    音楽:青空
    落語:柳家㐂三郎

[編集]

「母と子のテレビ絵本」時代(1990年4月 - 1996年3月くらいまで)に放送されていた、5分間のミニコーナー。

内容は同じ歌番組である「みんなのうた」や「おかあさんといっしょ」の歌コーナーと疑似している。また、このコーナーに「おかあさんといっしょ」のうたのおにいさん・おねえさんが出演することがあった。(坂田おさむ神崎ゆう子 - 速水けんたろう茂森あゆみ時代)

この番組で使われていた曲(例:「パパはこまったちゃん」、「おどろよタンゴ」(以上はゼッキノ・ドロ入選作品に日本語歌詞をつけた曲)や、「きつねのコンピューター」など)が「おかあさんといっしょ」内で放送されることもあれば、逆に「白いいき」、「はるのかぜ」、「銀ちゃんのラブレター」など「おかあさんといっしょ」の曲がこちらで放送されることもあった。

ビデオ化

[編集]

ポニーキャニオンとNHKソフトウェア(のちにNHKエンタープライズ)よりビデオソフト(VHS)およびDVDが発売。特に人気の高かった作品が中心となっている。

VHS

[編集]
  • カバのヒポポくん、カバでかばんのヒポポくん(1991年1月21日発売)
  • ルドルフとイッパイアッテナ ①②(1991年1月21日発売)
  • どうぶつえんのいっしゅうかん(1991年1月21日発売)
  • とうすけさん笛をふいて(1991年3月21日発売)
  • チャイブスとりんごパンマシーン、チャイブスとゆりかごごう(1991年3月21日発売)
  • きいろいばけつ(1991年3月21日発売)
  • かいじゅうになった女の子(1991年9月21日発売)
  • ルドルフともだちひとりだち(1991年9月21日発売)
  • 長い長いお医者さんの話(1991年9月21日発売)
  • こんなこいるかな ①(1992年2月21日発売)
  • 目をさませトラゴロウ(1992年5月21日発売)
  • ネッシーのおむこさん 、かえってきたネッシーのおむこさん(1992年5月21日発売)
  • かみなりのちびた(1992年5月21日発売)
  • かぐや姫(1992年9月18日発売)
  • 靴はき猫(1992年9月18日発売)
  • ブレーメンの音楽隊(1992年9月18日発売)
  • こんなこいるかな ②③(1993年2月19日発売)
  • ゆうたくんちのいばりいぬ(1993年6月18日発売)
  • うちゅうスケート、つきよにごようじん(1993年6月18日発売)
  • ワニくんのバナナ、むしゃむしゃもぐもぐモグモラン(1993年6月18日発売)
  • くすくすもりのなかまたち(1993年6月18日発売)
  • ピンクぺっこん、ピンクとスノーじいさん(1993年9月17日発売)
  • オバケちゃん(1993年9月17日発売)
  • かあさんねずみのおくりもの、やまのくじらとうみのいのしし(1993年9月17日発売)

DVD

[編集]
  • あらしのよるにシリーズ ①②③(2005年11月25日発売)
  • えほん寄席 満員御礼の巻(2007年3月7日発売)
  • えほん寄席 愉快痛快の巻(2007年3月7日発売)
  • えほん寄席 抱腹絶倒の巻(2007年4月4日発売)
  • えほん寄席 奇想天外の巻(2007年4月4日発売)
  • えほん寄席 鮮度抜群の巻(2007年12月19日発売)
  • えほん寄席 滋養強壮の巻(2007年12月19日発売)
  • えほん寄席 馬力全開の巻(2008年6月27日発売)
  • えほん寄席 伸縮自在の巻(2008年6月27日発売)
  • えほん寄席 東奔西走の巻(2009年2月4日発売)
  • えほん寄席 臨機応変の巻(2009年2月4日発売)

関連番組

[編集]
  • おはなしのくに(古典文学に特化したスピンオフ「おはなしのくにクラシック」もある)

脚注

[編集]
  1. ^ 高橋浩一郎「NHK幼児向けテレビ番組の変遷―『おかあさんといっしょ』から広がった在宅向け幼児番組―」『NHK放送文化研究所 年報2020 第64集』、NHK出版、2020年1月30日、189 - 191頁。 

外部リンク

[編集]