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殺し屋人別帳

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
殺し屋人別帳
監督 石井輝男
脚本 石井輝男・掛札昌裕
出演者 渡瀬恒彦
伊吹吾郎
嵐寛寿郎
佐藤允
吉田輝雄
音楽 鏑木創
撮影 古谷伸
編集 神田忠男
製作会社 東映京都撮影所
配給 東映
公開 日本の旗1970年1月31日
上映時間 93分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
次作 監獄人別帳
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殺し屋人別帳』(ころしやにんべつちょう)は、1970年公開の日本映画。製作:東映[1][2]

渡瀬恒彦のデビュー作で、初主演映画[3][4][5]石井輝男監督がヤクザの抗争をモダン・アクションのタッチで描く[4]

概要

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「人別帳シリーズ」第1弾[6]。渡瀬演じる主人公の名前は「網走番外地シリーズ」で、高倉健演じる主人公の名前と同じ橘真一。冒頭から裏切りに次ぐ裏切りで、主要人物がバタバタ死んでしまう渦中に渡瀬演じる主人公が登場。途中からは『網走番外地 望郷篇』とほぼ同じ展開になり、見せ場が繰り出される。冷酷狂暴な奴、紳士面した奴、負けを知らぬ不適な奴、そして女だけには弱い奴。殺し屋人別帳に名を連ねたこれら殺し屋の名人たちが、それぞれ腕前を競って殺し合いの手口を見せる。

ストーリー

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浦波興業の浦波は殺し屋の黒岩と宇野木に各組の組長を殺させ、北九州一帯を傘下におさめる。浦波は用済みの2人を消そうとして逆に射殺された。黒岩は宇野木をも殺し、浦波興業を手中にし、黒岩組と改称した。黒岩組は竜神一家を潰そうと、長崎にも手をのばす。長崎をめぐり、両陣営に、流れ者・真一、ラバウルの鉄、八人殺しの鬼寅ら、殺し屋たちが集結し、激闘が始まる。

キャスト

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スタッフ

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製作

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渡瀬恒彦は、当時の岡田茂東映企画製作本部長から、線の太いマスクを惚れられスカウトされたものだが[7][8]鶴田浩二高倉健千葉真一など、当時の男性スター王国の東映にあって破格の主役デビューも岡田の肝煎であった[7][9]。渡瀬の売り出しに「人別帳シリーズ」として[6][9]『殺し屋人別帳』を1970年1月に公開し、二作目『監獄人別帳』を4月に、三作目『悪党人別帳』(製作されず)を夏に公開し[10]、立て続けに主演作を出して、渡瀬をスター・ダムに乗せようという作戦を立てていた[10]

新人スターを育てる手腕が見込まれ、監督には石井輝男が抜擢された[4]

エピソード

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  • 本作を始め、渡瀬との共演が多かった荒木一郎[11]、「最初は(荒木が先輩だから)渡瀬は俺に対して『荒木さん』と呼んだが、人気が出るにつれ、いつのまにか俺を『荒木』と呼ぶようになった」と話している[12]

脚注

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  1. ^ 殺し屋人別帳|一般社団法人日本映画製作者連盟
  2. ^ 殺し屋人別帳 映画-Movie Walker
  3. ^ 渡瀬恒彦 狂犬NIGHTS/ラピュタ阿佐ケ谷
  4. ^ a b c 「カルト映画史上の帝王 石井輝男監督十三回忌 文・野村正昭」『東映キネマ旬報 2017年夏号 vol.29』、東映ビデオ、2017年8月1日発行、12頁。 
  5. ^ 《続報》渡瀬さん「幸せな俳優人生」事務所発表|テレビ朝日
  6. ^ a b 人別帳シリーズ”. 日本映画製作者連盟. 2018年9月14日閲覧。
  7. ^ a b 「先輩なんかゲバゲバ……はりきる新人たち!」『月刊明星』、集英社、1970年3月号、189頁。 
  8. ^ 撮影所マイスター対談『渡瀬恒彦さんと東映京都撮影所』
  9. ^ a b 「大矢茂(早慶戦)渡瀬恒彦ーでっかいライバル」『月刊明星』、集英社、1970年4月号、50頁。 
  10. ^ a b 「MOVIE CORNER 「俺はアニキに負けないぜ!」=渡瀬恒彦」『月刊明星』、集英社、1970年5月号、177頁。 
  11. ^ 【芸能】渡瀬恒彦さんの盟友・中島貞夫監督が語る「やんちゃな恒さん」
  12. ^ 高崎俊夫「【映画美女と色男】 インタビュー・荒木一郎 『わが映画人生』」『文學界』、文藝春秋、2016年11月号、166-167頁。 

外部リンク

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