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桂枝湯(けいしとう)は、漢方薬の一種。出典は傷寒論・金匱要略。
桂枝(去皮)[注 1]・芍薬・大棗・生姜・甘草
葛根湯から、葛根と麻黄を除いた基本方剤である。
次の副作用がある[1]。
- 重大な副作用 - 偽アルドステロン症、ミオパシー
- その他 - 発疹、発赤、掻痒
高齢者は生理機能が低下し、妊産婦、小児は安全性が未確立であり、注意が必要である[1]。
次の薬剤との併用により、偽アルドステロン症、ミオパシーが出現しやすくなる[1]。
- 甘草含有製剤
- グリチルリチン酸及びその塩類を含有する製剤
- ^ 解肌発表の桂枝を使う。日本漢方では温補腎陽に優れる肉桂(桂皮)を用いることが多いが、誤りではない。李時珍『本草綱目』の(1578?)の『桂』の項に「一名肉桂。又の名桂枝」とある。註に「桂皮が丸まって指状のものを桂枝と言う」とあるので、現在中国で売られる得体の知れない「桂枝」の方が誤り。『宋版傷寒論』の方一の原注に「服し終えてすぐ熱い薄カユ一升あまりをすすって薬力を助けよ」とある。この薬の発汗作用は弱いがカユをすすればテキメン。
- ^ 桂枝湯の芍薬を倍量にした処方。