未亡人ごろしの帝王
未亡人ごろしの帝王 | |
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監督 | 内藤誠 |
脚本 | 小野竜之助 |
出演者 |
梅宮辰夫 山城新伍 八代万智子 中村是好 星野みどり ルーキー新一 宮城千賀子 園佳也子 |
音楽 | 小杉太一郎 |
主題歌 | 梅宮辰夫「シンボルロック」 |
製作会社 | 東映東京撮影所 |
配給 | 東映 |
公開 | 1971年2月25日 |
上映時間 | 87分 |
製作国 | 日本 |
前作 | 女たらしの帝王 |
次作 | ポルノの帝王 |
『未亡人ごろしの帝王』(ごけごろしのていおう)は、1971年公開の日本映画。製作:東映東京撮影所、配給:東映。
キネマ旬報のデータベースなど、『未亡人殺しの帝王』と一部漢字表記のものが多いが、封切り時のポスターには平仮名で『未亡人ごろしの帝王』と書かれている[1]。またタイトルは『ごけごろしの帝王』と読む[1]。タイトル命名は岡田茂東映プロデューサー[2][3]。
概要
[編集]梅宮辰夫主演による“ 帝王シリーズ”第三作[4][5][2]。前二作の斎藤武市の代わり、監督は内藤誠に変更された。
タイトル通り、梅宮扮する精力絶倫の主人公が後家たちをなで斬りする[6]。
キャスト
[編集]- 松山浩:梅宮辰夫
- 金井政雄:山城新伍
- 吉川銀子:八代万智子
- 横田源助:中村是好
- 横田奈々江:星野みどり
- 田辺甲太郎:ルーキー新一
- 栗林たか:宮城千賀子
- 鵜飼もとこ:園佳也子
- 向井初子:三原葉子
- 佐々本令子:根岸明美
- 静間春千代:久里千春
- 金髪の美女:サリー・メイ
- 栗林:安部徹
- 大村:小松方正
- 大村の手下:団巌
- 亀山:福山象三
- 浩の母親:初井言栄
- 医者:殿山泰司
- 浩の妹:木村弓美
- 千成軒のおやじ:遠藤辰雄
- 奈々江に誘われる酔っ払い:南利明
- 銭湯の主人 : 由利徹
- 詐欺師:潮健児
スタッフ
[編集]製作
[編集]監督の内藤誠は「不良番長シリーズ」第8作、『不良番長 出たとこ勝負』1970年8月1日公開時に岡田茂に「お前はとかくカメラを振り回したり、技巧に走りすぎる。東映ドラマは人間ドラマでいけ」などと説教され[7]、「不良番長シリーズ」の監督を降ろされ、「これからはお前にそういう作品を回す」と言われ、本シリーズの監督に回された[7]。内藤は「岡田さんはすでに私の資質を見抜いていた」と話しているが[8]、「当時は社員監督だから、そういう指示に従わなくちゃいけないわけ。本当はまだ"不良番長"をやりたかったんだけど」などと話している[7]。ただ石井輝男からは「”帝王シリーズ”はずいぶん金をかけているみたいで面白いよ」といってもらえたという[8]。
キャスティング
[編集]吉川銀子役で出演する八代万智子は、東映ニューフェイスで梅宮と同期の入社で、梅宮が最初に艶ダネにされた人で[9]、以降、梅宮は多くの女優や銀座のホステスなどと浮名を流し、“帝王シリーズ”で、プレイボーイイメージを決定的なものにした[9]。
作品の評価
[編集]- 『週刊ポスト』は「この映画は、つまり梅宮の私生活を描いたものだ。いまや邦画界は、俳優個人の"恥部"を描く"ストリップティーズ時代"になっているのだ。かつては虚構を描くのが映画で、俳優個人の生活は別だった。今や、個人生活がそのまま映画になり、私生活の方が本人にも何か分からぬ虚構になってしまっている。とどのつまり、映画界は企画貧困という無能ぶりを証明している」などと評した[6]。
同時上映
[編集]『極悪坊主 飲む打つ買う』
脚注
[編集]- ^ a b “未亡人ごろしの帝王”. 日本映画製作者連盟. 2019年1月26日閲覧。
- ^ a b 佐伯俊道「終生娯楽派の戯言 第十二回 添え物人生走馬燈」『シナリオ』2013年5月号、日本シナリオ作家協会、122-125頁。
- ^ 杉作J太郎、植地毅「内藤誠インタビュー」『東映ピンキー・バイオレンス浪漫アルバム』徳間書店、1999年、107頁。ISBN 4-19-861016-9。
- ^ “帝王シリーズ”. 日本映画製作者連盟. 2019年1月26日閲覧。
- ^ 「タウン『女たらしの帝王」『週刊新潮』1970年9月19日号、新潮社、14頁。
- ^ a b 「NEWS MAKERS 『梅宮辰夫が地で行ける『未亡人殺しの帝王』への評判」『週刊ポスト』1971年3月5日号、小学館、24頁。
- ^ a b c 杉作J太郎・植地毅「内藤誠インタビュー」『不良番長浪漫アルバム』徳間書店、1999年、269頁。ISBN 978-4-19-864354-6。
- ^ a b 内藤誠『偏屈系映画図鑑』キネマ旬報社、2011年、93頁。ISBN 978-4-87376-381-1。内藤誠『監督ばか』彩流社、2014年、97頁。ISBN 978-4-7791-7016-4。
- ^ a b 「芸能 梅宮辰夫が寵愛した女たち 怪傑タイガーマスク」『小説club』第24巻第4号、桃園書房、1971年4月1日、182 - 186頁、NDLJP:1785136/94。