木下徳彦
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きのした のりひこ 木下 徳彦 | |
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生誕 | 1974年8月2日 |
死没 |
2022年8月11日(48歳没) 日本南アルプス富士川水系釜無川神宮川笹ノ沢 |
国籍 | 日本 |
出身校 |
駒場東邦高校卒業 慶應義塾大学理工学部化学科卒業 東京大学大学院理学系研究科化学専攻中退 |
著名な実績 | 称名滝ワンプッシュ初登(2003年10月)、剱沢大滝D滝右壁初登(2005年5月) |
代表作 | 『ゴルジュ突破やろうぜ』(岳人2002年9-11月号) |
公式サイト | セルフビレイ |
木下 徳彦(きのした のりひこ、1974年8月2日 - 2022年8月11日)は、日本の登山家、沢登り家。
概要
[編集]称名滝ワンプッシュ初登、剱沢大滝D滝右壁初登、日本百名谷遡行50本、台湾遠征12回を誇る日本屈指の沢登り家で、キャニオニング技術も取り入れた沢登りにも取り組んでいた[1]。慶應大学ワンダーフォーゲル部出身で、東京岳人倶楽部、チーム84、日本山岳会青年部、SAWA MAFIAなどの社会人山岳会、山岳同人に所属した[1][2]。2022年8月に南アルプス釜無川神宮川笹ノ沢を遡行中に滝から滑落し死亡した[1]。
受験生時代は、大学への数学、日々の演習モニターであり、岩瀬大輔と一緒であった。
登山歴(国内)
[編集]- 1997年12月 杓子岳双子尾根[2]
- 1998年5月 小蓮華尾根[2]
- 2000年4月 白馬岳主稜[2]
- 2000年-2001年 3回のべ7日間で信濃川水系三国川五十沢ゴルジュ遡行[3][1]。
- 2003年10月 称名滝ワンプッシュ初登(四段目第2登)[4][1]
- 2004年10月 甲斐駒ケ岳尾白川中流部初遡行[1]
- 2005年5月 剱沢大滝D滝右壁初登[1]
- 2007年8月 棒小屋沢〜剱沢大滝〜池ノ谷にトライし棒小屋沢下降で敗退[5][1]
- 2012年10月 大台ケ原 大蛇嵓P3南壁 「ここにもあったぞエルキャピタン」第三登[1]
- 2013年8月 大峰山脈弥山川ゴルジュ遡行[6]
- 2020年10月 屋久島宮之浦川キャニオニング、ファーストディセント(初下降)[1]
- 2020年11月 加計呂麻島モダバルの滝初登[7][1]、奄美大島タンギョの滝第4登[7]
- 2021年11月 銚子川岩井谷キャニオニング[1]
登山歴(台湾)
[編集]- 2004年12月 金崙溪~南大武山[1]
- 2005年12月 鹿野溪左支流~紅鬼湖[1]
- 2006年12月 清水溪~新康山~八通関古道[1]
- 2009年3月 萬里橋溪(下半部)~西林林道[1]
- 2009年5月 豊坪溪(上流部~山頂)[8][1]
- 2011年5月 大崙溪~卑南主山~小関山[9][1]
- 2011年12月 鹿寮溪(中退)[1]
- 2012年1月 隘寮南溪右俣(射鹿渓)下降[1]
- 2013年4月 針山敗退、安楽溪〜萬里橋溪[1]
- 2017年3月 卡社溪(一部)[1]
- 2017年12月 大崙渓相原溪[1]
- 2019年4月 大崙渓支流馬哈武溪[1]
著作
[編集]- 連載「ゴルジュ突破やろうぜ」『岳人』東京新聞 2002年9月号(663号)-11月号(665号)[10][11][12]
- 「岳人 新日本百名谷」『岳人』東京新聞2004年8月号(686号)-9月号(687号)で再考委員を務めた。[13][14]
- 山行記録集『セルフビレイ』Vol.1-2[1][15][16]
出典
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y 小阪健一郎、畑秀信、山岸尚将「追悼 木下徳彦」『ROCK & SNOW』第97巻、山と溪谷社、2022年9月、106-107頁。
- ^ a b c d 木下徳彦「春に輝く雪稜 エキスパート入門 - 白馬岳東面への招待」『岳人』647号、東京新聞出版局、2001年5月、44-47頁。
- ^ 木下徳彦「ゴルジュは水線通しのロマン - 越後・三国川五十沢本流溯行」『岳人』656号、東京新聞出版局、2002年2月、146-150頁。
- ^ 澤田実「称名滝 全段 完登」『ROCK & SNOW』第22巻、山と溪谷社、2003年12月、74頁。
- ^ 小阪健一郎「アドベンチャーリポート - 黒部横断沢登り10日間の記録」『岳人』824号、ネイチュアエンタープライズ、2016年2月。
- ^ 『岳人』、東京新聞、2013年12月。
- ^ a b 小阪健一郎「奄美群島の海岸瀑」『ROCK & SNOW』91号、山と溪谷社、2021年3月、44-47頁。
- ^ 成瀬陽一『俺は沢ヤだ!(新編増補)』山と溪谷社、2021年4月10日、215-222頁。ISBN 9784635049108。
- ^ 木下徳彦「台湾溯溪タスキをつなぐ-大崙渓」『山と溪谷』921号、山と溪谷社、2011年9月、118-123頁。
- ^ 木下徳彦「ゴルジュ突破やろうぜ - マニアな人のためのゴルジュ突破講座 前編」『岳人』663号、東京新聞、2002年9月、145-149頁。
- ^ 木下徳彦「ゴルジュ突破やろうぜ - マニアな人のためのゴルジュ突破講座 後編」『岳人』664号、東京新聞、2002年10月、153-157頁。
- ^ 木下徳彦「魂に響くゴルジュ・険谷登攀記録レファレンス - ゴルジュ突破やろうぜ(資料編)」『岳人』665号、東京新聞、2002年11月、145-149頁。
- ^ 日本百名谷再考委員会(編)「岳人 新日本百名谷 前編 - 永久保存版」『岳人』686号、東京新聞、2004年8月、69-75頁。
- ^ 日本百名谷再考委員会(編)「岳人 新日本百名谷 後編 - 永久保存版」『岳人』687号、東京新聞、2004年9月、69-86頁。
- ^ 木下徳彦 (2004-04). セルフビレイ. vol.1
- ^ 木下徳彦 (2007-09). セルフビレイ. vol.2